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- シャルルが入室しました
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- アキトが入室しました
- アキト
- おまたせしました
- 良ければ書き出そう
- シャルル
- いえいえ
- お願いしまーす
- アキト
- よろしくお願いします
- シャルル
- よろしくお願いします
- ――魔動人造人間・シャルルマーニャが冒険者として依頼を請け、王都イルスファール、〈星の標〉へと帰還したその翌日のこと。
-
- 「シャルル」 彼女と揃いの金の瞳を持つ、黒髪の青年がその名を呼んだ。
- 帰還した翌日である今日は依頼を請けず疲れを抜こう、という青年の提案から、青年と少女は普段の時間を過ぎても部屋で休息を取っていた。
気が抜ける時間を過ごしながら、多弁ではない青年の声が響くと、彼はこう続けた。
「少し、話がしたい」 それは、青年が少女と出会ってからすぐはあったものの 旅を始めてからは言われなくなっていた言葉だった。
-
-
- 昼下がりの星の標は、気が抜けるほど人がいなかった。
昼食を食べた面々も店を後にしたのか、それとも何かの用事があったか。
- ともかく、青年が少女を連れ出したとき、その場はがらんとした静かな空間になっていた。
- アキト
- ギターケースを背負った青年は、酒場の席の中でも最も隅の席を選ぶとそこに腰掛け シャルルにもその向かいに座るように促した。
- ――それから。
- しばしの沈黙が流れた後、青年はギターケースからアコースティックギターを取り出すと、その音を奏で始める。
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- BGMを変更 by アキト
- "Take Me Home, Country Roads"100%
- アキト
- 「……シャルル」 ギターを弾き、少し落ち着いたのか。指を動かし、音を奏でながらゆっくりと声をかける。
- シャルル
- 青年に連れられて いつもの服装 いつもの姿で対面の席に付き 音が奏でられれば、頭に浮かぶ歌詞を口にする
- 「"一人ぼっち恐れずに、生きようと、夢見てた"~♪」
- アキト
- 「少し、考えたんだ。サイゾウやオザンナ達に、言われたことを」
- シャルル
- 「"寂しさ、閉じ込めて……"、……?」
- アキト
- 「労いの言葉が足りない、とか。言われていたんだよ」
- シャルル
- 「そんなことはないと思いますよ」 ふんわりと微笑んで 「お役に立てているなら嬉しいですし、それに加えてお言葉も頂けるなんて、過分なことです」
- アキト
- シャルルの返答に静かに目を伏せる。お前は、きっとそう言うだろう、と思ったから。
- 「どうしてなのか、考えたときに」 わずかに、ギターの音色が歪んだ。
- 「お前がそう言ってくれていても、周囲にはそう見えないほどの言葉しかかけていないのは」
- 「それは、俺がシャルルのことを道具として見ているからだ、と思った」
- シャルル
- 「………、それに、何か問題が?」 小首を傾げて
- アキト
- 僅かにペースが落ちて、すぐにそれが持ち直される。
「お前は、道具扱いで問題はないと思うだろう」
- シャルル
- 「アキト様は、そうではない、ということですね」
- アキト
- 「少し、違う」
- シャルル
- 「……なにか不足がありますか?」
- アキト
- 「俺もそれで良かったんだ。言われるまでは」
- 「だが今は、……そうでない自分がいることに、気づいた」
- シャルル
- 「………」 意図を掴むために、聞きに回って
- アキト
- 「……シャルルへの扱いと、」
- 「他の皆への扱いと」
- 「距離が近い分、シャルルには任せることは多くても……本質的な部分では、俺は同じように見ている、と思う」
- 「つまり、……お前のことを人形として扱う節もあるのと同時に、友人のように思う節もある」
- 「……」 少しうなって。 「悪い。伝わりづらいな」
- シャルル
- 「つまり、」 言葉を少女人形は咀嚼した 「アキト様の中で、私との関係が変化している、と」
- 「その過程で、道具としてだけは見られなくなっている、ということでよろしいでしょうか」
- アキト
- 小さく頷くと、 「ああ。お前には、都合が悪いかもしれないが」
- ――自らを道具としているというのに、これまで道具として扱っていた者から、ヒトを求められる。
- それは、なんて勝手なことだろうと。――きっと、彼女はそう言わない。
- シャルル
- 「いえいえ」 少年の想像通りの笑顔を浮かべて 「アキト様の中でそのような変化があるのは良いことですよ」
- 「私のことはお気になさらず、必要であればそう振る舞いますね」
- アキト
- その表情も、言葉も。どちらも予想していたものと違わないことが、彼女への理解が正しいことの裏付けで。
- もしも、を期待した心が僅かに呻いたような、そんな気がした。
- シャルル
- 少女は続ける 「どのような振る舞いをご希望ですか?」
- アキト
- こんな事を言うくらいならば、所有権を放棄して、主と従者という繋がりを放棄して、そこではじめて言えばいいのに。
- 弱い。……小さくて、弱いな。
- 「希望はない。シャルルの思いついたように行動してくれたらいい」
- シャルル
- 「………」 少し間があって 微笑みを浮かべる 「では、これまで通りに」 当たり障りない、そして相手にも負担にならない、的確な回答だ
- アキト
- こんな繋がりが無いと、言葉にするのも恐ろしいのか。
――考えてみれば、人との繋がりなど師匠のほかには余程なかったから、当然、か。
- 「……これまで通りでは、なくしてくれ」
- シャルル
- 「……、申し訳ありません」 折り目正しく頭を下げて 「では、そうですね」 少し悩む様子を見せた
- 「アキトさん、とお呼びするのはどうでしょうか」 演算が終わった様子で 笑顔を浮かべながら少女の形をした物は提案した
- アキト
- 指が止まって、数拍の無音の時間が出来て。それから、再び旋律が流れ始める。
- 「……俺の許可は、求めなくていい」
- 「自分で選んで、……決めていって欲しい。出来るか」
- シャルル
- 「これなら多少は気安く見えるのでは――、」
- 「…………、」 間があった
- 主の意図していることを掴みかねているような、そういう間だ
- 彼女の中では、"アキトは対外的な印象に対して懸念が存在している"と固まりつつあった
- それとは別方向の要望が来ていて、再び少女は演算を開始する
- アキト
- この間が、何を意味するのか。言葉にせずとも、それには察しはつく――思考が追い付かなくなったときに見られるものだったから。
- シャルル
- 少し固まった少女は 暫くしてから再び笑みを浮かべる
- 「アキトさんは、他の方の目が気になっている、と思っていましたが、違うご様子ですね」
- アキト
- 「……」 今、彼女は懸命に思考しているのだろう。“主の意図を汲み、それを果たす”ために。
- シャルル
- 「私が自分で決めることは、アキトさんのためになりますか?戦闘やお世話においては、その辺りの自己判断はしているつもりでしたが、受動的になっていましたか?」
- 「そうであれば、怠慢でした。申し訳ありません」 折り目正しいお辞儀をする
- アキト
- 「違う」 だが、シャルルに求めたいものは、今はそこにはない。
- 求めたいもの? ――道具として扱いたくないと思いながら、よくもまあ。
- シャルル
- 「………、」 顔をあげ 再び少女は固まる
- アキト
- ――うるさい。知ったことか。脳裏に響いた自分の声を強引に踏み潰して
- 「――俺の為になる。シャルルが道具としてではなく、人間としていてくれるということが」
- 「今、俺にとっては一番重要なことだと思う」
- シャルル
- 少し間を置いて 微笑みを浮かべる 「なるほど、そういう振る舞いをご希望なのですね」 「申し訳ありません、なるべく違和感のない振る舞いを心掛けて居たのですが、アキトさんからすると違和感のある振る舞いだったのでしょう」
- アキト
- 「いいや。……違和感はなかった。なかったんだ、シャルル」
- 「それが心地良かったから、何も言わなかっただけで。……ただ、俺が気づいて、変わっただけなんだ」
- 「だから、もう謝らないでくれ」
- シャルル
- 「………、」 ぴたり、と表情も動きも固まって
- 「…………、」 じ、と金色の瞳が少年を見つめ続ける 瞬きもせず、ただ、じ、と
- アキト
- その視線を受け止めながら、ゆっくりと指を止める。
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- BGMを削除 by アキト
- アキト
- 青年もまた黙したまま、少女の演算を待ち続ける。
- シャルル
- 必死に演算をする 少年の意図を掴むために 正しい回答を導き出すために
- 無表情のまま、少女は口だけを動かしてこう口にした 「よく、わかりません」 「マスター・アキトの意図を掴みかねています。現在、リソースを演算に殆ど回しています、対人インタフェースが機能していません」
- 「もう暫くお待ち下さい」
- アキト
- 「……、……1分しても結論が出なければ、中断しろ」
- シャルル
- 「最優先タスクに設定しました」
- 「口頭でカウントします、59、58、」 淀みなく少女は数字を口にしていく
- 力が抜け 身体が傾き始める
- 「47、46、45……」
- アキト
- 「……、」 席を立って、シャルルの隣に腰掛けて
- その体を受け止めながら、時間を待つ
- シャルル
- 「38、37、36……」
- 「……24、23、22」 ゆっくりと時間は進んでいって
- 「………6、5、4、3、2、1」
- 「タスクを強制終了、通常状態に復帰します」
- 「………」 ぴく、と震えると
- 「………、お手間をおかけしました、アキトさん」 ゆるく微笑んで身体を起こす
- アキト
- 「……」 緩く頭を振って
- 「思考はしなくていいが、先ほどの俺の言葉は記憶しているか」
- シャルル
- 「はい」 頷いて見せて
- 「何を求めていただいているのか、今もわかりません」
- アキト
- 「時間があるとき、他に影響が出ないように思考してくれ。……俺は、俺が求めているものは、」
- 逡巡の後、普段していたようにシャルルの頭をぽん、と撫でて
- 「道具としてではなく、仲間として、人として一緒にいてくれること、だ」
- シャルル
- 「………、演算が終わりましたら、まずアキトさんにお伝えしますね」
- アキト
- 「ああ」
- 「……、」 負担をかけたことを謝ろうとして それだけは違うと、思った。
- 「シャルル」
- シャルル
- 「はい」
- アキト
- 「出かけよう。……外で、一緒に演奏がしたい」
- シャルル
- これから先、演算をするのに必要なものは多くの"情報"と"経験"であると少女は結論付けた
- 「はい。喜んで」 だが、それが集まるまでもなく、自分は闇狩の人形として、少年のそばにあることは変わらない
- アキト
- ギターケースにギターを納めて 肩にかけ
- シャルル
- であれば、やることはこれまで通りに、そして少年の意図に徐々に近づいていけばいい 柔軟性に富む少女の思考回路はそう結んだ
- アキト
- 普段通り先んじて歩き出す――ではなく、少女が立ち上がるのを待って ともに歩いていく
- シャルル
- アキトの少し後ろを歩いて 続いていく
- アキト
- こんなところか
- シャルル
- そうですね
- 宿題を頂きました
- アキト
- 少しずつ解いてくれ
- シャルル
- 頑張ります(ぐ
- アキト
- こっちが次話で死にそうな宿題で
- ちょっと笑うな
- シャルル
- 私が死んでも面白いですね
- アキト
- 生きろ生きろ
- シャルル
- 何のことでしょうか? って
- どちら様でしたか? って始めるのは
- ルーンフォークの醍醐味です
- アキト
- 12セッション分まであと4回ある
- シャルル
- 20250115_0 ログ番号です
- アキト
- ありがとう。では先に撤退する
- お疲れ様でした。
- シャルル
- お疲れ様でした
- !SYSTEM
- アキトが退室しました