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- ルカティシアが入室しました
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- リアレイラが入室しました
- リアレイラ
- 出張帰りの敏腕秘書は女社長の醜態を目撃してしまうのか
- ルカティシア
- 時系列としてはアマルガム死んだ仕事から帰って来て翌日、くらいになるかのう
- ちょっとその辺りはぼかし気味で(ろくろ)
ルリとのCCの翌日とかのつもりでいます
- リアレイラ
- なるほどね
- ルカティシア
- 事業立ち上げに関する話はどこか宿借りてしてるとかでいいかな?
- リアレイラ
- 今のところはまだ拠点を設けてるわけでも、一緒に住んでるわけでもない感じだろうね
- ルカティシア
- そんな感じがするのじゃ。店のテーブル席でしてる話でもないだろうし、話をする日にどこか借りて話して解散みたいな
- リアレイラ
- まぁ、こっちが事業関係で出張してたなら方向にそちらの部屋を訪ねたとかでも良さそう。そっちも宿暮らし?
- ルカティシア
- ほししべの上暮らしなので、じゃあ来て貰った具合にしようか
- リアレイラ
- じゃあ適当に序文をやっていこう
- ルカティシア
- おっと じゃあ部屋の扉の前くらいでお願いしても良いかな?
故郷からの漂着者との再会をきっかけに、どう生きるかの指標を見失って迷いを抱いていたルカティシアに、魔導師リアレイラは一つの道を示した。
故郷の為に為せることは何も無いが、同じ漂流者を助け、支援することが出来るはずだ、と。
- 一冒険者の個人的な慈善活動としてではなく、事業としての継続的な支援を目指す。
その為の方策の立案を請け負ったリアレイラは、これまでの冒険などで得た人脈を頼りに事業の支援者を求め、あちこちを巡っていた。
- 凝り性で興味の向いた事には徹底的に集中するタイプだけに、冒険者としての活動をしばし放り出していた彼女だったが、人脈作りがある程度の形になってきたことで、一応の成果と納得することにして、事業の中心であるルカティシアの元へ報告する為、王都へ帰還した。
- 同じ宿暮らしで事業の立ち上げの話の為、何度か訪れた事もある部屋だ。不在であればまた日を改めれば良い。
故に、誰かにルカの所在を訊ねるでなく、自分の間借りしている部屋に行くより先に、ルカの部屋へ直行した。
- ゴンゴン、とやや強めに扉をノックし、部屋の主の名前を呼ぶ。
- リアレイラ
- こちら視点からの状況説明だとこんな感じかな!
- ルカティシア
- ありがっと!
- あ、ちなみに何時頃のイメージだろう(部屋前到着
- リアレイラ
- なんか夜中でも気にせずゴンゴンしそうだよね?いやする
- リアレイラ
- 「ルカ、居るか。私だ、リア・レイラだ。今帰ってきた」 なお、真夜中である。集中すると平気で徹夜をする彼女は時間を気にしない。
- ルカティシア
- 真夜中……じゃあルリCCの翌日夜くらいのつもりでいよう
- リアレイラ
- 冒険者稼業で浅い眠りに慣れている相手で、親友だ。夜中に叩き起こす事にも躊躇が無い。
- ――ごんごんと扉を叩く音に真っ先に帰って来たのは、どてん、という重い音だ。
- 何かから転げ落ちたか、それとも寝台から慌てて立ち上がったか。扉の向こうからこちらへ、慌ただしく足音が寄って来る。
- リアレイラ
- 「?」 妙な音に首を傾げたものの、不在ではないことを知り、引き返す必要が無くなったことを良しと思った。
- がちゃり、と解錠される音が響くのが早いか遅いか、
- ルカティシア
- 開かれた扉の先から、見知った少女――ルカティシアが顔を見せる。
眠りにつくところだったのか、寝間着としているネグリジェ一枚の彼女は、普段はこのような格好で人前に出る事などない。
が、この日は一切の躊躇なく扉を開き、そして眼前に立つ彼女を見れば、酷く安堵した様に息を吐いた。
- リアレイラ
- 「寝ていたか、起こしてすまない。とりあえず帰還の一報だけでもと――」まったく悪びれたところのない淡々とした釈明を口にしようとして
- ルカティシア
- 「……おかえりなさい、リアレイラ」 零した声は安堵と焦燥が混じり、既に乾き切った目尻にはいまだに腫れあがった痕が残っている。
- リアレイラ
- 「……うん? どうした。また酷い顔をしている。例の男にでも会ったのか……?」
直接面識はないが、彼女と同郷の漂流者との関係はあまり良いものではないと知っている。
- ルカティシア
- 「いえ、……」 ふるふると頭を振り、説明すべく言葉を選ぼうと薄い唇を開くものの、言葉を紡ぐよりも先にそれが震え出し、止まる。
- もう一度唇を開いて、顔を上げて――
- リアレイラ
- 「……話を聞こう。邪魔をする」返事を待たずに勝手に戸口を抜けて室内へ
- ルカティシア
- 部屋へと入って行くリアレイラの姿を見れば、それに何を言うでもなく安堵した様に頷きを返し、戸を閉め、自分も部屋へと戻っていく。
- リアレイラ
- 室内を見回す。勝手知ったる同じ宿の同じ作りの部屋だろうが、出自の良いルカのことだから酒瓶が転がっていたりという事も無かろうが
- ルカティシア
- ルカティシアの部屋には、物はそう多くない。……というか、多くはなかった。
それもリアレイラの提案を受け、彼女を部屋へと招くようになってからは変わり、
- 自身に不足している知恵を収集する為に借りて来た本などが部屋の中には用意されているのだが、この日は少し勝手が違う。
本や書類の他に、いくつか酒瓶――それも度数が普段彼女が飲むようなものと比較して高いもの――が転がっている。
- リアレイラ
- ころがってるじゃねーか!
- ルカティシア
- ころがっているんだ!(集中線)
- リアレイラ
- 「……」転がった酒瓶、ありえないものを見たという表情で、目を瞠った。珍しく溜息を吐いて、椅子に勝手に腰掛ける。
- ルカティシア
- ひとり用の部屋に備え付けられたテーブルに、彼女を招くようになってから用意した来客用の椅子。互いに定位置に着いた。
- リアレイラ
- 「それで、誰に何があった?」 質問は直球かつ端的なものだ。
- ルカティシア
- ゆっくりと席に座り、視線を交わし合う。普段と変わらない、いつもの仕草だ。普段と違うのは、ルカティシアの格好と様子だ。
- 長く引き摺っていてはいけない。あの日ルリと語った様に、確りとしなければ。
深呼吸をすると、改めて口を開いた。
- 「……アマルガムが、依頼の途中で亡くなりました」
- リアレイラ
- ルカティシアという親友は繊細な心の持ち主だが、決して心が弱いわけではない。傷つくことがあるとすれば自身のことより親しい他者のことであろう。そう考えれば自ずと、何に対してこうなったのかは察することが出来た。
- 「!?」 ガタ、と椅子を蹴って立ち上がった。物事に動じない、表情を動かすことがあまりない彼女には珍しいことだった。
- そして、今、彼女がこうしている事からも察せてしまうことがある。
- 「……帰っては来ないんだな」
- ルカティシア
- びく、と彼女の様子にルカティシアの身体が震える。互いに珍しい、らしくない事をしながら、深夜の静かな時間が流れて行く。
- 「……はい。遺体は、今はイーヴ神殿に安置されていると聞いています」
- 「アマルガムは、登録の際に蘇生を希望しないと記していて。……蘇生を試みる事も、されていない筈です」
- リアレイラの言葉が冷静であれば冷静であるだけ、ルカティシアの言葉が震えて、それがすぐに引き戻される。
- リアレイラ
- 彼女自身、蘇生術を習得した操霊術師だ。生と死の理については熟知している。それが万能ではなく、生還の可能性と繋ぐか細い糸に過ぎないこともだ。
- 「……そうか。ならば、私が出来ることも何もない、か……」
肉体を離れた魂にとって、蘇生は大きな苦痛と穢れを伴う。そもそも、死した瞬間に遠く離れてしまう魂もある。
友人である自分が呼びかけたからと言って、成功率が上がるというものではない。
- ルカティシア
- 「……」 何と、言葉にすればいいのか。疲れて帰ってきている彼女を労う事すらしていない事を、ここに至って自覚する。
- リアレイラ
- 「そうか……」 目を瞑り眉間を揉んで、絞り出すような声でもう一度そうつぶやいた。
- ルカティシア
- 傍で彼女を喪った者から、帰る頃にはすべてが終わっていた者に、何を言えばいいのだろう。――リアレイラの所作の一つ一つに、困惑が強まっていく。
- リアレイラ
- 「ままならないものだ。その場に居たら……などとは、未練だな」
リアレイラという人物は論理的な思考を是とし、仮説を立てることを好むが“こうあって欲しい”“もしもこうだったら~”といった無意味な希望を語ることは無い。その彼女をして、それを口にしそうになっていた。そんな自分に対して未練だ、と評する。
- 「無為、無力……あの時の君もこんな気持ちの中にあったのだろうか」
- ルカティシア
- 「同じものだと、判じる事は出来ません。……ただ、……、近いものではある、のかもしれません」
その思いをさせてしまったのは、他でもない自分だという事実に、ぐっと首を絞めあげられる気持ちになる。
- 「……すみません。ルリと話をして、自分の中で整理は付いたと思っていたのですが」
- 「全然、駄目ですね。……無事に帰って来てくれた貴女を労う事すら出来ていない」
- リアレイラ
- 「……いつかこういう日が来ることは分かっていた。父から教わっていたからな。人と共に暮らせば我々は必ず別れを多く経験する、と」
- 「こんなにも早く経験することになろうとは思ってもいなかった。知識ではあっても身についたものではなかったということだ……」
- ルカティシア
- 長い髪を胸元に流して、それを抱くように指を通す。
「……ええ。私も、いつもと同じように帰れると思っていました。……思って、しまっていました」
- リアレイラ
- 「そうか、ルリも一緒だったか……」自分とは違って感情の起伏の激しい友人のことを想う。
- ルカティシア
- 「それはただ、幸運だっただけだという事も忘れていたんです。……はい。ルリとクヴァレも、共に居ました」
- 「私も一度、意識を斬られてしまって。アマルガムやクヴァレ、同行していた方の手で立ち戻りはしたのですが」
- 「……アマルガムは……」
- リアレイラ
- 「……私は、彼女を好ましい人物であると思っていた。大切な友人の一人であると……」
- 「だというのに、今、私は君やクヴァレ、ルリのことばかりを考えている」
- 「これは私の彼女に対する情が薄かったという事になるのか……? それとも、君達のことを考えることで現実と向き合うことを拒否しているということか……?」
- ルカティシア
- 静かにリアレイラの言葉を聞いた後、ゆっくりと唇を開く。
「……それはきっと、あなたが現実と向き合っているから、ではないですか?」
- リアレイラ
- やや早口に、自分の心境に対して仮説を立て、分析しようとする。怜悧な表情は普段通りで、だが、その言葉尻が僅かに震えていた。
- ルカティシア
- 「アマルガムへの情が薄いから、ではなくて。……、」 言葉にするのを一度躊躇った後、頭を振って。
「……ルリやクヴァレに、死んで欲しくないから。友人を、喪いたくないから」
- リアレイラ
- 「違う。私は今、自分の中にほっとしている気持ちがある事に気付いた」
- 「もし、私が君達に同行していたら、その場に遭遇していたら、私は彼女の希望を知っていたとしても試しただろう。そして、おそらくそれは失敗することになった筈だ……そうならずに済んだことを、私は」
- ルカティシア
- 普段よりも力のないその瞳は、普段よりも確りとリアレイラの瞳を見つめる。
- リアレイラ
- 「……」青い瞳は伏せられ、自身の両手に向けられている。友人の死と、蘇生の失敗、二度の喪失を経験することにならずに済んだことに安堵する。無意味な仮定の話に過ぎないものに踊らされているという自覚はある。
- ルカティシア
- 「……蘇生の、失敗……」 ――術式構築自体の成否ではなく、つまりは、アマルガム自身が起き上がる道を選択しない、という事。
- リアレイラ
- 「……」同時に、こんな時でも感情的に泣き、叫ぶことを選べないのが自分なのだな、とも実感する。
- 「……試してもいないことを恐れるのは愚かなことだと、思っていたのだがな」
- ルカティシア
- 苦楽を共にした友に伸ばした最期の手を、取られないという事。
……それを経験せずに済んで安堵する事を、正しいとも間違っているとも、誰が判じられるというのか。
- 「……リアレイラ」
- リアレイラ
- 「……」ゆるやかに首を横に振り、無意味な仮定を思考から追い払う。
- ルカティシア
- 「私は、その気持ちを抱いた事を思い悩む事は無いと思います。あなたは今、顛末の全てを知った上で考えているのだから」
- 「あなたがあの場に居たとして、……それでもアマルガムが亡くなるという結果が変わらないとして」
- 「それでもあなたは、きっと今あなたが仮定した通りの事を行う。……そして今あなたが仮定した通りに、蘇生が失敗したとして」
- 「その先で感じるものが、無意味なものであるとは思えない。……そして、今ここであなたが感じているものが無意味なものであるとも思えない」
- 「どちらにも意味があり、苦しみがある。どちらの選択を辿ったとしても、決して無意味なものではないのだから、……そんな顔を、しないでください」
- リアレイラ
- 「……答えは、優先すべきことも、考えるべきことも分かっている。だというのに、こんな堂々巡りの思考にばかり目が行く……あいつめ、難問を遺してくれたものだ」
- ルカティシア
- リアレイラを見て、自分が同様に堂々巡りの思考に陥っていた所を助けてくれた彼女に、何か出来る事はないかと思案する。
- リアレイラ
- 偽らざる本心か、思索家としての矜持か、浮かべ慣れていない不敵な笑みを作って、あいつめ、と亡くなった友人を呼ぶ。
- 「ルカ、クヴァレはどうしている……?」 これは代償行為だ、と思いながら、同じ経験をした少年のことを口にした。
- 「君や私でこの様なら、彼にはより効いているはずだ。自分が至らないせいで命を落とさせてしまった、などとな」
- ルカティシア
- 「――正直、私もルリも、そしてクヴァレも、こちらへ帰還して報告する間は、周囲を気にしている余裕はありませんでしたが、」
- 「皆、一様に落ち込んでいました。……此方に戻ってからは、落ち着いて会話も出来ていません」
- 「ルリとは、1階で話をする事が出来たのですが。……あれから、会えてもいなくて」
- リアレイラ
- 「その状況で最善など望むべくもない。当事者ならば猶更だ」
- 「だが、そんな時だからこそ、私達は近くにいるべきなのだろうと思う」
- ルカティシア
- 首肯を返して。
「……クヴァレについては、リアレイラが今言った通りの悩みを持っていると思いますので」
- 「明日、良ければ一緒に会いに行きませんか? ……ルリも、見つけて」
- リアレイラ
- 「今、私が君を必要としているように。おそらく、君も私を必要としているように」
- ルカティシア
- 「……はい。1人で移動して頂いていたので、悪く考えなかったかというと、……考えていました」
- 「あなたにも、もしもがあったらと。……考えても仕方のない事ですが」 苦笑しつつ、ゆっくりと頷いた。
- リアレイラ
- 「ああ、早い方がいい。そして、共にいた君達だからこそ届く言葉もあるだろう」
- ルカティシア
- 「では、明朝に探してみようと思います。まだ、仕事に出られるほど落ち着いてもいないと思いますので」
- 「……ねえ、リアレイラ。ひとつ、お願いをしてもいいですか?」
- リアレイラ
- 「……何を隠そう私はとても酒に弱い」そんな事を言って席を立つ。
転がっている酒瓶の一つを拾う。ほんのわずかに残った中身を傾けて口に流し入れた。
- 「酔った。もう部屋に帰るのも億劫だ、このまま泊まらせて貰う。 良いか?」
- ルカティシア
- 「……、あ」 立ち上がり、酒瓶を手に取ったリアレイラに目を丸めたが、それに小さく声を漏らす程度で、制止はかけずに。
- 柔らかく微笑むと、先日――ルリを誘って共に部屋で休んだ事を思い出し、彼女も同じ心持ちだったかと静かに笑んだ。
「ええ、勿論。……一緒に休みましょう、リアレイラ」
- 自分も席を立つと、彼女の前に歩いて行って。 「それから、敬語を外してもいいでしょうか」
- リアレイラ
- 頭でっかちの理屈屋で、察しは良いが空気は読まない、そんな変わり者らしくお願いの仕方だった。
- ルカティシア
- 「いつか、もっと親しくなったら。――なんて考えていたら、アマルガムは、行ってしまったから」
- 「もう、したい事をいつかにはしたくないんです」
- リアレイラ
- 「うん、これは中々良い銘柄だな、悪くない」さっき自分で言った建前をほっぽりだして、別の酒瓶を拾い上げてそれも呷る
- ルカティシア
- 「……もう。聴いていますか?」
- リアレイラ
- 「私は酔っている。酔っ払いは人の話を聞かないし、聞いたことはロクに覚えてないものだ」
- 「だから、好きなだけ吐き出せ。私もそうさせて貰う」
- ルカティシア
- 返答に笑みが漏れて、彼女が酒瓶を漁り始めれば、まだ一つ残していた小さな酒瓶を一つ取り出して。
- 「酔っている者は、酔っているとは言わないのよ。……コップ、取って来るから」 彼女の返答を待つでもなく、次の機会を待つでもなく。
- 敬語を外してリアレイラに語りかけると、席を立って2人分のそれを持ってくると、それぞれの前に置いた。
- 「それじゃあ、……今日は付き合って貰おうかな、酔っ払い同士で」
- リアレイラ
- 「いいだろう」
- ルカティシア
- 「潰れる前に、ちゃんと言ってね」
- リアレイラ
- 「勿論だ、吐瀉物を撒き散らしたり器物損壊をすれば弁済しなくてはいけないからな」
- 「ところで……コップが一つ足りないようだが」テーブルの上に置かれた2人分のコップを見つめてそう言った。人数分は足りている、だが、足りないのだと
- ルカティシア
- 「と、……」 頷くと改めて席を立って もうひとつ、小さなものを持ってきて それをテーブルに置く
- 「これで、皆の分ですね」
- リアレイラ
- 「ああ」頷き、自分達の間に置かれた小さなコップに酒を注ぐ
- ルカティシア
- 「……リアレイラも、もっと吐き出して良いんですからね」
- リアレイラ
- 「……まったく、アマルガムとはよく言ったものだ。誰が名付けたのかは知らないが、お前に似合いの命名だと常日頃思っていた」 居もしない三人目に向かって語り始めた
- ルカティシア
- 「当人は、あまり好ましく思っていなかったと聞いていますが……」
- リアレイラ
- 「アマルガム法というものを知っているか? 金の生成方法の一つだ」
- ルカティシア
- 「金の……? どの様なものなのですか?」
- リアレイラ
- 「金を含む鉱石を砕いて水銀を混ぜ、合金を作る。それがアマルガムだ」
- 「通常、腐食することのない金だが水銀とは混ざり合って一つになる。それを加熱すれば水銀は蒸発し、金だけが残る」
- ルカティシア
- 「……金とだけは、一つに……」
- リアレイラ
- 「水銀は毒になるが、そうやって利をもたらす事も出来る」
- 「お前は私などよりもよほど人付き合いに長け、人と人の間を取り持っていたな」
- ルカティシア
- 「あなただけ、ではありませんよ。私や、私の知る大半の人よりも、ずっとアマルガムはそれに長けていた」
- 「リアレイラとルリの間にも、何度も入ってくれましたしね」
- リアレイラ
- 「うん、私にとって黄金のように価値あるものだった、のだろう」
- ルカティシア
- こくりと、静かに頷く。――得難い友だ、彼女は。
- リアレイラ
- 「……だが、私は金よりも混ざり物のままのお前と居たかった」
- 「勝手に残していって、蒸発する奴があるか……」そう言って、自分の分と3人目の分の酒を立て続けに呷った
- ルカティシア
- 「……」 テーブルの下で静かに握った拳を、より強く握る。
- ルリやリアレイラ、クヴァレにとって、そして自分にとっても、彼女という友は、あまりにも大き過ぎた。
- リアレイラ
- 「次の旅の計画もお前のお陰で白紙だ、分かっているのか、おい」
- ルカティシア
- 「……ふふ、あまり詰めていては困らせてしまいますよ、リアレイラ」
- リアレイラ
- 「いいや、思いつく限り言わせて貰う。私は絡み上戸だ」
- ルカティシア
- 返答に苦笑しつつ、また敬語がついている事に気付いてまた笑みを漏らす。
- 「嫌われても知らないよ」 一口含むと、小さく息を吐いた。
- リアレイラ
- そう言って、二人分の酒を結構なペースで呷りながら、友人に向かって愚痴とも賞賛ともつかない言葉を重ねていった。
- 共に過ごした時間の中で何を想い何が感じたか、そんな話を赤裸々に、時に眉を顰めるような毒舌と共に。
- そう、量が残っていたわけでもない酒を飲みつくすと、さして変わらない顔色のまま、潰れた、寝るといって寝台に身を投げ出した。
- 枕に顔を埋め、最後にポツリとこう呟く。 「……こんな酒は二度と御免だ」
- リアレイラ
- だいたいこんな感じでヨシか……?
- ルカティシア
- その様子を柔らかく見守って、寝台に転がった彼女の背を撫でた。
- 投げ出したままの彼女の身体に、身体が冷えぬ様にと確りと布団を被せると
- 「……うん。二度と、あなた達にこんな思いはさせないよ」 既に眠りについているだろう彼女に背を向けて、宣誓する様に呟いた。
- 事業としての、事業主として、見知らぬ誰かを支えるだけではなく、隣にいる親友達の事も必ず護るのだと心に誓って。
寝台に背を預け、彼女の傍らでゆっくりと眠りについた。
- ルカティシア
- ヨシか……?
- リアレイラ
- ヨシ!
- ルカティシア
- ヨシ!
- リアレイラ
- 朝起きたら小僧を探しに行くからな、覚悟しろよ小僧……
- ルカティシア
- 突発的なお誘いと内容になってしまったけれどお付き合いありがとうありがとう……
- 殴り込みだぞ小僧……
- ログは20230526_0でござい
- リアレイラ
- 適当に思いつくままやってしまったが、よくぞ付き合ってくれたのじゃ
- ルカティシア
- この吐露下手くそどすけべ淫乱エルフがよ……
- リアレイラ
- なんやかんや結構ウェッティなんよな…
- ルカティシア
- 外から見るとドライに見えるだけで
- 小僧周り全員ウェッティだよぉ
- リアレイラ
- 小僧の性癖も壊れるわけだよ
- ルカティシア
- 周りの属性が濃過ぎるんだ
- リアレイラ
- よし、撤収しよう、お疲れ様!
- ルカティシア
- おつかれさま!
- リアレイラ
- 退出はしないで閉じて貰うか
- ルカティシア
- おっけい ではとじるぜー