このログにはBGMが含まれています。
音量設定をONにしますか?
(後からでもメニューから設定変更できます)

幕間

20230107_1

!SYSTEM
エルミニオが入室しました
!SYSTEM
オルテンシアが入室しました
エルミニオ
お付き合いいただきありがとうだぜ。飯とかもあるだろうからその時は遠慮なく
オルテンシア
卓がはさまっちまったぜしたら
最悪夜に続きを回してもいい
エルミニオ
明日夜かなあ……
それは夜(深夜)??
オルテンシア
また中庭スタートだするとポエムからかな(何
エルミニオ
ポエムからではないが馬鹿はしている(何
ではよろしくお願いします



 
オルテンシア
馬鹿はいつもだぞ
――王都イルスファール、冒険者ギルド支店〈星の標〉。
リアン地方内外に名を広めるその宿には、多くの冒険者が集っている。
14の魔剣を筆頭に、高い依頼達成率を誇る冒険者を擁しているその宿の評価はとても高い。
年も明け、じきに冒険者達も再び仕事に出始める頃――
 
依頼争奪戦が始まる頃、オルテンシアは〈星の標〉を訪れていた。
早朝の特に冷える空気の中宿を訪れた後、参加を認められる火急の依頼をでもと考えながらふと視線を動かしてみれば、
カーテンの合間から、その先の中庭で突っ伏している人影が目に入る。
他の者は気にしていない――というより、この時間帯にわざわざ冷える中庭に出る者も居なければ、
そも、依頼を取りに来ているものが中庭を気に掛ける事も、今回の様にふと何気なしに見た時でもなければないだろう。
オルテンシア
――」とある村で起こった魔神使い絡みの一件の後、消沈していた時期もあったが、女は今、精力的に炎武帝の神官戦士の、冒険者としての仕事をこなし続けていた。教義にも叶う実戦の中での鍛練のためだ。
突っ伏しているのはオレンジの髪の少年で、鎧は纏っておらず、代わりに防寒具――鍛錬中だったのだろうか、彼の獲物であるクレイモアはその近くに放られている――を身に着けて、大の字に横たわっている。
オルテンシア
そんな中で、中庭へと意識を向けたのは神の啓示か、あるいは、以前にも似た経験があったが故か
見知った少年の既視感を覚える姿に、柔和ではあるがどこか哀し気な微笑をたたえた顔にあたたかなものが混じる。
カウンターへ向かい、温かいレモネードを二つ受け取ると、寒空の下の中庭へと歩いていった。
 
オルテンシア
「お疲れ様」 以前、駆けたのと同じ言葉をかけた
「ここを使う人は他にも居るから、うるさくしていたとしても気にしないで平気よ」
エルミニオ
「…………」 声をかけた少年は、身体を横たえたまま眠りこけている。
オルテンシア
以前のやり取りを思い出して冗談めいた口調でそう口にしたところで、相手が眠っていることに気付いた。
エルミニオ
以前の様に返答が返って来ず、肌と言わず服にでも触れてみれば、それは冷え切っている程に冷え切っている。
オルテンシア
「……」少しだけ自分の言動に恥ずかしさを覚えたものの、気を取り直して少年の近くへと向かう。
エルミニオ
防寒着の内側に来ている布地は肌に張り付いていて、昨晩の夜は当然ながら雨など降ってはいない。
オルテンシア
「エルミニオ」呼びかける。こちらから手を触れたりはしない。それは習慣であり、義務でもあるから。そうしたいと思う気持ちの有無は別だ。
エルミニオ
――、……」 傍で名を呼べば、穏やかに眠っていた表情がゆっくりと動いて、
オルテンシア
「エルミニオ」傍らに屈んでもう一度呼びかけた。子守唄でも歌うような優しい声音だ。
エルミニオ
「……オル、テンシア?」 ゆっくりと瞼を開けば、腫れた紫の瞳が彼女を見遣った。
ゆっくりと身体を起こすと、身体がどこか痛むのか小さく声を漏らしながら上体を起こした。
「……寝た、のかこれ」 乾いた喉を震わせて、我ながら信じられないとばかりに声を漏らす。
オルテンシア
なぐられたの???(たぶんちがう
エルミニオ
殴られてはない!!
オルテンシア
「……あなた」穏やかな起床とは言い難い様に目を瞠り
「いつから此処に居たの」
エルミニオ
「よう、オルテンシア」 まずは挨拶、と手を挙げたが、
その前に飛び込んで来た問いに視線を逸らした。
「昨日の夜中」
オルテンシア
「………はぁ」
エルミニオ
バツが悪そうに言うと、あー、と頭を掻いた。
「……鍛え直してたんだよ。自分なりに」
オルテンシア
「ねぇ、あなた。コーデックスの姉妹の事を気に病んでいるのね?」
「聞いたわ、あの子に」
エルミニオ
「そう、か。……聞いたか」 視線は先程逸らしたまま、地面を見つめている。
「ああ。合ってるよ」
オルテンシア
「その時私が居たら……と思ってしまうのは、ただの自己満足」
「たぶん、あなたのそれと同じことだわ」当事者ではない立場からの言葉としては挑発的でさえある。相手を傷つけかねないものだ。だが、あえて口にした。
お前のそれはただの感傷に過ぎない、と
エルミニオ
「解ってる。こんなもんは、……たらとか、ればとか、そういうもんだって」 
オルテンシア
「独善だろうが偽善だろうが、後悔しながら生きるよりずっとマシ。私にそう言ってくれたわね」
エルミニオ
小さく頷いて、視線は返さない。
オルテンシア
「私はその子がどんな子だったのか分からない。でも、あなたのことだから、コーデックスにも、その子にもちゃんと生きていて欲しかったのよね」
そこで持っていた湯気が立ち昇る2つのカップの片方を差し出した。
エルミニオ
「……名前も」 絞り出すように言って、組んだ腕を掴む力が、ぐいと強められる。
オルテンシア
「だったら、まずあなたがちゃんとしなさい。エルミニオ」
エルミニオ
「名前も、つけさせてやれなかったんだ。殺した選んだのだって、あいつ自身で」
オルテンシア
「じゃないと、私を信じたあなたを信じて踏ん張れって言われた私が馬鹿みたいじゃない」
エルミニオ
「……そんで、柄にもなく凹んじまった」 差し出されたカップにゆっくりと手を伸ばして。
「……だっせえよな。お前に、偉そうにあれだけ言っておいてこの様だぜ」
オルテンシア
「そう……。まず、それを飲んで、体を温めて」
そう言って、自身もレモネードを口にしてみせる。
エルミニオ
一口啜れば、長く息を抜いて行く。
オルテンシア
寒空の下、二人が飲み物を啜る音と風音、店内から聞こえるざわめきだけが聞こえる。
オルテンシア
ゴァン!
エルミニオ
「……笑えねえ。一番大丈夫じゃねえの、俺だったんじゃねえのか」 鍛錬に集中し過ぎてぶっ倒れ、夜通し中庭で寝てた訳で。
エルミニオ
いってらっしゃい
オルテンシア
クッタ
エルミニオ
クッタカ
オルテンシア
「本当にね。しかもこれで二度目よ、あなた」
エルミニオ
指摘されれば、ぐ、と小さく声が漏れた。 「変わってねえ、な……」
オルテンシア
「本当にね」
エルミニオ
「……目の前で死んだのと、そうじゃねえのを同じってはしたくねえけど、」
オルテンシア
「私に変われって言ったあなたの前に、今のあなたを連れて行ってあげたいくらい」
エルミニオ
「言ってる事は変わんねえし、やってる事は悪くなってら」 ぐいとカップを呷れば、火傷でもするだろうとばかりに飲み下して。
「オルテンシア」 少し間を置いて、ゆっくりと口を開いた。
オルテンシア
「なに」
エルミニオ
名を呼んで、そこで漸く視線を合わせる。――その瞳の光はオルテンシアが知っているそれよりもずっと弱っていたが。
「ビビってんだ。馬鹿みてぇに」 
オルテンシア
「ええ」 ただ頷く。片方だけ覗かせた瞳はひたと少年に向けられているが、非難でもなく、同情でもなく、ただ受け止める。
エルミニオ
言葉を選び、拾い上げてはこれではないといくつも探しながら吐き出す言葉は、普段と打って変わって歯切れが悪い。
「仲間が死んだのが……、仲間を殺させたのが、もしまたってごちゃごちゃ考えちまって、」 
オルテンシア
「……」
エルミニオ
「…………」 ぐいと頭を掻いて、また俯く。 「ダメなんだよな。これまでの助けられなかったのとは、違うんだ」
オルテンシア
「……――」 瞳を伏せ、小さく息を吸う。冬の大気は冷たく、澄んでいる。
エルミニオ
「……護れなかった、で終わりにして良いものじゃないのは解ってるんだ。終わりにしたいとも、思っちゃいないんだ」
「だけど、俺に何が出来んのか、」 ふい、と視線がまた逃れて。 「……解んなくなっちまってる」
オルテンシア
「……」カップを置いて、立ち上がる。自身の首元に手をかけて、首輪を外して中庭へ捨てた。
前髪をかきわける、ずっと髪で隠してきたそこには右目より一回り大きな邪眼。瞳の下には古い大きな傷跡が残っている。
エルミニオ
立ち上がったオルテンシアには視線を向けなかったが、何かが外され、それが放られた音に視線を向けた。
オルテンシア
少年を酷く冷たい目で見降ろし、彼の肩を掴んで地面へと押し倒した。
なりそこないウィークリングとはいえ、蛮族であり、一流の神官戦士でもあるオルテンシアの膂力は少年を上回っている。
加えて、両者の位置関係と、彼自身の体力の問題もある。抵抗の余地すら残さず、冷たい地面を這わされることになる。
エルミニオ
「づっ、ぐ――っ!?」 ぐい、と押し込まれれば、背丈では上回っていても筋力で劣る少年の身体は容易く押し倒される。
冬の冷えた地面に押し込まれると、オレンジの髪が緩く広がり、オルテンシアの知るそれとは違う、弱った紫が見つめ返した。
「何っ、すんだよ……!」
オルテンシア
――思い上がるなよ、人間エルミニオ 底冷えするような冷徹な声が少年に降りかかる
「お前にあの道具コーデックスの何が分かる? “助けられなかった”“殺させた”だと?」
「名前をつけさせてやれなかった、助けてやれなかった、殺すことを選ばせた。お前はあの道具コーデックスの何だ?」
エルミニオ
自身が知る限りの内にないオルテンシアの気配とその変化にぐっと息を詰まらせながら、肩を掴むその手首を握り返す。
オルテンシア
「持ち主にでもなったつもりか、それとも、哀れな人形を教え導いてやる正義の味方気取りか」
エルミニオ
「何か、だと……? 決まってん、だろッ、あいつは、あいつらは、仲間、だ……ッ!」 
握った手首を引き剥がそうと試みるものの、体重を乗せたそれを動かす程の力は少年にはないが、抵抗は止めず続ける。
オルテンシア
「お前はアレの何を見てきて、何を分かったつもりでいる」
エルミニオ
「どういう、意味だよ……!」
オルテンシア
道具コーデックスは自ら選択をしない。行いを悔いない、省みない」
「あの子が自分で選んだことを、お前はただの過ちにするつもりか」
「あの子は自分の行いを受け止め、未来さきを見ようとしている」
エルミニオ
投げかけられる言葉に、ぐ、と歯噛みしながらも、対照的に剥がそうとする手の力は弱まっていく。
オルテンシア
「……あの子はちゃんと進もうとしている」
エルミニオ
「……解ってんだよ、こんなのは何にもならねえって。何を、どうするべきかなんて」
オルテンシア
「あなたがそこに留まっていたら、誰も前になんて進めないじゃない……!」
いつしか、瞳からも声からも冷徹さは抜け、いつものオルテンシアに戻っている。
両の瞳には涙がにじみ、傷痕を伝って流れて落ちた。
エルミニオ
彼女が立ち上がってからの行いの全てが何を意味しているのかも、語られた言葉が何を思って語られたのかも、
オルテンシア
「あの子に名前をあげようとしたんでしょう? コーデリア、素敵な名前だわ」
エルミニオ
それを知ろうとする必要はない。溢れた涙を見れば、或いは見ずとも、それは伝わって来るからだ。
オルテンシア
「あの子やその姉妹たちを人間にしてあげられるのは、あなた達のそういうところなのよ」
「仲間だって言うなら、信じて。話をして、一緒に考えてあげて」
エルミニオ
「……それだけじゃ、ねえよ」 肩を掴む手を放し、ゆっくりと手をオルテンシアの頬へと伸ばして、伝ったそれを拭い去る。 
オルテンシア
「わたしは人間あなたのそういうところが好き」
「だからここにいるのよ」
エルミニオ
「……悪い、オルテンシア。怒ってくれて、ありがとうな」
オルテンシア
「……お返しで、仕返しよ」
「あの時、私を怒鳴りつけてくれたあなたに跡を残してやりたくなっただけ」
エルミニオ
そうかよ、と薄く笑って、普段の瞳で見つめ直す。
「……次があったらとか、そんなもん考える必要なんかないんだ」
「あいつが選んだ事を、間違いになんかさせねえ。……考えなきゃいけないのは、それだけだった」
オルテンシア
「馬鹿ね。今更気が付いたの」
「こんなところで剣を振ってる場合じゃないでしょ」
エルミニオ
「悪いな、察しが悪くて。……いや、なあ。オルテンシア」
オルテンシア
「……なに」
エルミニオ
「決めた。……俺は、皆を護って闘う。次があったら、じゃないんだ。次なんかない
オルテンシア
「出来ると思うの? あなたに」
エルミニオ
「お前が好きだって言ってくれた事も、それなら無くさない。今みたいに、怒らせる事も、もう無くなるだろ」
「出来る。……誰も信じなかろうが、否定されようが関係ない」 
「……だから、見ててくれよ。3度目はもう、無いから」
オルテンシア
「……そう」
エルミニオ
オルテンシアの良く知るそれよりも強い輝きを持った瞳が、じっと見つめ返す。
オルテンシア
「だったら……謹慎が解けたら、私とデートしてくれる?」
そんな事を言って、先ほど地面に投げ捨てた首輪を拾い上げる。
エルミニオ
「デート?」 小首を傾げながら、身体が離されればゆっくりと上体を起こした。
オルテンシア
「……これ、ね。重大な違反だから」鸚鵡返しの言葉に答えず、首輪を手の中で弄びつつ
エルミニオ
「待てよ、一緒に行く。俺のせいだろ、それ」
オルテンシア
「私、これから処罰を受けて来ないといけないの。だから、見ててあげられないわ」
エルミニオ
「お前な……!」
「……」 しかし、そうさせたのは自分で言った通り自分だ。ぐうの音も出なくなる。
オルテンシア
「それなら、少しくらいの役得があった方が張り合いがあるじゃない」柔和な笑みを浮かべてみせる。
エルミニオ
「……じゃあ、それまでにもっと強くなる」
オルテンシア
しかし、肌の白と傷痕と対比して、頬に朱が散っているのが否応なしにわかるだろう。
ぎょろりとした邪眼の方だけが忙しなく彷徨っている
エルミニオ
「誰も死なせねえ様に、泣かせねえ様に強くなって。全員、俺が絶対に護る」 宣誓とも取れるそれに、僅かばかりザイアの聖印が揺れた。
オルテンシア
「……相変わらずね」呆れと寂しさ、喜びが入り混じったような表情を浮かべて
エルミニオ
「お前にそうさせた事を、間違いにはさせない」
そんなオルテンシアの様子を見ながら続けると、相変わらず、という言葉には少しだけ首を傾げた。
オルテンシア
「決まりを破ったのは間違い以外の何物でもないのだけれど」
「不思議ね、ずっと恐れていたことだったのに後悔はしていないわ」
「……それじゃあ、また、ね」
エルミニオ
「ありがとう、オルテンシア」 〈星の標〉へと戻っていく背中に告げると、
その背が見えなくなるまで、じっと見つめていた。
オルテンシア
こんなところかな
エルミニオ
こちらもどす ありがとうー
引っ叩いてくれてありがとうよ……
オルテンシア
発破になったか
エルミニオ
オルテンシアに投げた言葉が丸々加速を付けて帰って来て
発破(粉微塵)になった
オルテンシア
これがバーニングソウル毒血だ
エルミニオ
蛮族が代……
2023/01/07_1
ログどすえ
オルテンシア
ヨシ!
エルミニオ
ちょっと呼ばれたので離席します
お疲れ様でした!お付き合いありがとう!
!SYSTEM
オルテンシアが退室しました
背景
BGM