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辻ハウス

20221230_0

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が入室しました
孤独の部屋だ
deha

Place└〈星の標〉:応接間

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Arnb Car100%
グラーシャ
私、グラーシャは現在は〈星の標〉所属の冒険者です。以前までは傭兵として働いていました。それ以前のことについては今回の件については関係がないので省きましょう。
現在私は、〈星の標〉の応接間にいます。理由はアポイトメントを取ってもらったとある方からお話を伺うためです。
私は──仕事については真面目にやりたい気持ちと、一方で割り切り。線引きをちゃんとしたいという性質を持っています。
この依頼は一先ずここまで達成すればクリア──その境界を曖昧にすると面倒なことが起こりかねないという持論があるから、こういう風に働き方を決めています。
同時に、一度、その仕事に縁を持ってしまえば、再び自分にも回ってくるかもしれない。という考えも持ち合わせています。
特に、先々のことを考えておくことは嫌いではない性質ですから、特徴的な事件に遭遇した場合はフィードバックをしておきたいという性格です。
だから。よく言われます。興味なさげだったじゃないか、と。
ですが、それは私のこういった人間的な性質に依るもの。
ゴドーさんと、ユウナミさんは私の考えには同意してくれましたが、アダマスは「分かりにくいぜ、おい」とか言っていましたっけ。まあ、彼もまた色々と事情がある人物なんですが。
閑話休題。
ガルバさんから紹介されたとある方は、忙しい身分の方のようですが、〈星の標〉には頻繁に顔を出してくれるそうで──
特に今回彼に、相談した「アトランティス」に詳しい人物はいないかということで、一番捕まりやすくてある程度を語ってくれる人。そのうえで、魔剣の位ではあるが親しみやすい部類の人間を紹介してくれるということでした。
???
「──失礼します」
グラーシャ
そのようなことを考えつつ、キャロラインさんに入れてもらったエナドリを飲み干していたら、件の人物が来たようです。
席を立ち「どうぞ、お入りください」という返事を返すと、その人物は中に入ってきました。
入ってきた人物は、茶髪をポニーテールにくくった魔術師風の女性。キルヒアの聖印をつけていて、トランジスタグラマーの類に該当されるでしょう。二つ名は聞いていたので──ああ、案外普通の可愛らしい女性なんだなと、私は親しみを覚えました。
ただ、私よりも胸は大きいのではないかと思いつつ。
「はじめまして。私、もとい、ガルバさんの急な呼びかけにお答えくださりありがとうございます」
「“気合と根性”とお呼びした方がいいでしょうか。ライカさん」といえば、彼女は少し眉を下げて
ライカ
「その呼び方で呼ばれるのは慣れていますけど──てか、うわ、めちゃくちゃ美人……じゃなくて」
グラーシャ
「そういってもらえると幸いです。容姿にはそれなりに自信はありますし、その関係の仕事はしていますから。夜の方ではないですけど」
ライカ
「よ、夜って……こほん」
グラーシャ
「どうぞ、お座りください。飲み物とかは私の勘定でつけて頂ければ」
といえば、彼女は失礼します。といって、私の対面に座る形になる。なるほど、確かに魔剣らしさを良い意味でも悪い意味でも感じない。
私としては話しやすい部類だ。
ライカ
「そうですね──うん、それには甘えようかしら」
グラーシャ
少し逡巡するような様子を見せましたが、彼女はさっさとちょうどのタイミングで入ってきたキャロラインさんに紅茶を注文しました。流石にこの会話の中でエナドリを飲むのも気が引けるので、同じ注文してから──
「さて、ライカさん。冒険者風に単刀直入でよいでしょうか。その方が貴女好みとも聞いていますので」
と、こちらから声をかけ、様子を伺います。
ライカ
「大丈夫です。ガルバさんからも大まかに。それに、私自身、あの国のあれこれについては関わった人ならばある程度知識を持っていてもらいたいと思いますので」
グラーシャ
そこから彼女は少し笑って「それに名剣ランクの方に話すのならば、問題ないはずです。立場的にも」と繋げました。後者はとってつけたような感じ。私がそうでなくてもお話ししてくれるつもりだったのでしょう。
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冥き水底100%
グラーシャ
「分かりました。とはいえ、私はほとんど知識がありませんから──」少し考え「まずはアトランティスという国について教えていただけますか」
その答えに彼女は頷き
ライカ
「ええ。といっても私も本当に断片的にしか知らないのだけれども──」
グラーシャ
といって、彼女が語ってくれた内容をまとめるとこうだ。
かつて魔法文明時代に栄えた都市国家アトランティス。主要都市は「イファロス」「オケアノス」「アーモロート」知っている限りに王族の関係を教えてくれましたが、まずはティーヴァを中心に覚えておくといいとのこと。
そして、アトランティスはその時に発生した「魔神」の発生に抗戦した国であるとのこと。その過程で異界を繋ぐために作られた……剣というべきなのでしょうか、道具というべきなのでしょうか。
ともかく〈繋ぐもの〉と称されるそれを発明し、異界へと舵を切りだしたこと。しかし、繋ぐという特性上、あちら側も異界の浸蝕を受けてしまった。そして、現在私でもちらほら聞く〈奈落の剣〉なるものに変貌しているとのこと。
それ以外の事情。“庭”や“黒の教団”については“奈落の剣”を利用している犯罪組織。特に教団については非常に歴史が濃いが、今は置いておきましょうとのことでした。
「なるほど──確かに深堀するといくらでも出て来そうな内容ですね」
ライカ
「ええ、だからとりあえず知っておいた方が良さそうな重点内容をお伝えしました」
グラーシャ
「いえ、私もこれくらいの方が助かります。一度に情報を得てもフローしてしまっては意味がないですから」
話の途中で運ばれてきた紅茶を二人飲みながら、ライカさんは切り出します。
ライカ
「でも実際。オケアノスに繋がる門。そこにいるティーヴァ王女殿下。おそらくですが、件のフェリシアさんとお会いしたのはそちらのティーヴァ王女殿下なのでしょう。他にも先ほどお伝えしたセンティアンとしてのティーヴァをはじめ、当時の人々が色々な事件に関わっているようです。私も幾つか任務を共にしました」
グラーシャ
「その様子だと、彼らとコンタクトを取ることは難しそうですね。深入りする以外では」
この言葉にライカさんはこくりと頷き
ライカ
「ええ、現在進行形の問題もたくさん。だから、グラーシャさんは、今浮上しているアトランティス問題の──パンデモニウムでしたね。そこから切り口を開いてくれて、内容をシェアしてくれればとても助かります」
グラーシャ
と、こちらに話題を振ってくる。そう。私が知るべきところはそこでしょう。だからこそ次に関わってしまった場合のある程度の知識が欲しかった。おそらく賢神の信徒の彼女にはそれくらいは見破られていたのかもしれません。
「では、私から知った内容を質問する形で」
ライカ
「ええ」
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魔の全て100%
グラーシャ
「まず前提として、パンデモニウムは危険な科学者などを集めた場所。及びそのような魔物。魔神でもあるのでしょうを収容した場所という話は今までのアトランティスに関わる話で聞いたことは?」
ライカ
「いいえ。まあパンデモニウム万魔殿なんて大層な名前がついている以上、そんな感じはしていたけれども」
「それに、ガルバさんとはちらと聞きましたが」
グラーシャ
「魂魂研究所のことですね」
ライカ
「そう。確かに〈黒の教団〉はホムンクルスだの、巫女だの、ドッペルゲンガーだの。そこらへんの研究と造形が深いとは聞いてはいるけれども……」
「起源はそこなのかもしれないわね。と、これはごめんなさい。憶測です」
グラーシャ
「大丈夫、机上の空論が無駄にならないというスタンスはお互いに同じだと思いますので」
ライカさんはその言葉に頷きます。
「別角度から聞きましょう。ゼロスという男について聞いたことは?」
その言葉に彼女は首を振って
ライカ
「なるほど、本当に別角度みたいね。もし、私の知り合いの……アトランティス人とここはしましょう。に会えたら、尋ねてみます」
グラーシャ
「都市が違えば交流がないということもありそうですからね。とはいえライカさんから聞いた、アテナさん、ティーヴァさん、そしてエリスアーテさん、プロメーテウスさんあたりは有名人のような感じはしますが」
ライカ
「まあそこは、お互いに動いてまた共有しましょう」
グラーシャ
「そうですね。同意見です」
ライカ
「まあでも教団関係については私もあまり詳しくは知らないの。総合的に話を知っているのはフローラさんあたりかしら」
グラーシャ
野茨ロサ・ムルティのですね。貴女と会話していたら大物ばかりでてきますね」
「……なんで、気合と根性になったんです?」ジト目を向けてみると
ライカ
「──聞かないで……まあ、うん、自業自得かもしれないというか、いやでも、考えて、全ての作戦を尽くした後で最後に残るのは、気合と根性というか……」
グラーシャ
疲れたような顔を見せる彼女。ただ、その様子にはやはり親近感がわきます。おそらく彼女は確かに気合と根性は使う性質なのでしょう。その点に関しては賢神の信徒? と揶揄されるかもしれませんが……
話してみれば内実はやはりきちんと物事を考えて動いているようです。まあ、喋り方にボロがでていたり、多分、本当は素ではないのだろうな、とは思いますが
誠実で賢明で、真面目なのははっきり伝わりました。
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Esv Wa92%
ライカ
「それを言うならグラーシャさんこそ。この話、知らなかったこと。あるいは、面倒ならば依頼が来たとしても拒否で来たかとは思うのですが」
グラーシャ
「ああ」と、やはりそこは質問されるだろう。そう思って答える。
「そうですね。ですが、一度得た縁はどこまで広がっていくか分からない。座右の銘なんです。となれば、できることは備えておかないと、気持ちが悪い」
「そう思いませんか?」
その答えにライカさんはなるほどと相槌を打って
ライカ
「そうね……確かに、私も最初はここまで深くかかわるとは思わなかったし。それに」
「うん、良い縁もたくさんできたのだわ」
グラーシャ
と、語る彼女はどこか嬉しそうで。なるほど、良い旅をしてきたのだなと私でも伝わります。
「ええ、理解してくれて助かります。まあ一つ言うなら」
「口調。それが素ですか?」
ライカ
「あっ」
グラーシャ
「ふふっ」と、思わず吹き出してしまいました。ああなるほど。
これで、全て繋がりました。
気合、根性、清楚。なるほど、清楚な彼女。
「いえ、気にしないで頑張ってください」
ライカ
「その言い方──っ……まあ、いいです。貴重な情報提供者ができたことはこちらも有益ですから」
グラーシャ
「ええ、それはそう」
「私も有益なコネクションを持つことができました。これからもよろしくお願いします」
その言葉にライカさんは頷き
ライカ
「ええ、依頼でも。もし機会があれば」
「では、私は今日は少し高速詠唱の練習をしようと思うので、これで」
グラーシャ
と、頭を下げて彼女が出ていく中──
「コンタクトを取るときはガルバさんを通じてでいいですね」
ライカ
「うん、それで大丈夫。それに私から声をかけるかもしれないしね。それではキルヒアの加護を」
グラーシャ
といって、彼女は応接間を立ち去りました。
今日会ったばかりですが、彼女のコネクションは大いに使えるでしょう。そして、私も彼女の力を借りるならば相応の何かを提供しないといけないことは筋が通る話です。
まあ、それはこのアトランティスに限らない話でも。色々な案件は世の中にありますから。
そう考え、私は背筋を伸ばす。
「そろそろ、銃の方を買い替えるべき、かもしれません」
そう言いながら私、グラーシャも応接間を去るのでした。
 
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幕間

──「女教皇と銀翼」──

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