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水底の記憶【序幕】

20221206_0

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ウィスタリアが入室しました
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エスメラルダが入室しました
エスメラルダ
おまたせしました
ウィスタリア
いえ、今来たところです
では始めていきましょう
よろしくお願いします
エスメラルダ
宜しくお願いします
 
 
 
 
 
 
──、状況報告
目標の行動パターン 解析済み
目標の行動経路 解析済み
目標の現在地 確認済み
──、装備状況
A1級装備を全員着用。問題なし
──、よろしい
──、オペラツィオン・マリオネッタ、開始
 
 
 
 
 

カストレ 蚤の市

リアン地方南方 ユディスと四大砦を超えた先、"無足の荒野"の只中に、その都市はある
かつては、男爵級ドレイク、ルードヴィヒがその細君と共に納めていたとされる、魔動機文明時代の都市跡に作られた王都イルスファールにも設備的には引けを取らないその場所は、
先の"機神事変"の折、悪しき王ロキによって導かれたアナスタシスの民の新たな住処となっていた
イルスファール国内では未だに嫌厭する様な空気がわずかにだが残っているが、商魂たくましい者たちが、商隊を率いて交易を行っている
なだらかな丘のあるこの都市の下町の方では、イルスファール、カストレアナスタシスの商人が入り混じって、蚤の市フリーマーケットを展開している
かつこつ、と 靴が石畳を叩きながら、二人連れの冒険者がそこを歩いている
1人は、黒髪に軍服風の衣服を身に着け、コートを纏った青年で、もう一人は、大きな鞄を手にした金色の髪に蒼いコートの少女だ
青年に続くように 少女がフリーマケットを見て回っている カストレとイルスファールを繋ぐ連絡員として活動するこの2人は、
用件を済ませ、宿までの道を歩いている最中に、最も賑わっている時間に此処に入り込んだのだった
宵の口。それは暗くなるが、町は明るい
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A Doll's Beginning100%
ウィスタリア
「………、」 友人カグラとの会話やシオンとのやり取りを経て、宿に向かっている最中 吐く息は、ほんのりと白い
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エスメラルダ
「……」 先を行く青年は穏やかな瞳で並べられた品々を見遣っていたが、ふと少女を振り向いた。
「冷えてきてしまったな。大丈夫か、ウィスタリア」 少女と同様に白い息を吐き出しながら、小さく首を傾げて見せる。
ウィスタリア
「……はい、問題ありません。エスメラルダさん」
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ASMR「 中世の町 」100%
ウィスタリア
中々良いのがないですね・・・いっそ消します?
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エスメラルダ
少し探してみようか
ウィスタリア
「明日は、在カストレイルスファール軍司令部、商人ギルド会館、それから郵便局で荷物の受け取りの後、ユディスに向かいます」
エスメラルダ
https://www.youtube.com/watch?v=1zkCqWDa9nU
これだと少し明るすぎるかな?
https://www.youtube.com/watch?v=eCM2TGT6YKE
落ち着いた方が良ければこれかな
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In Remembrance100%
ウィスタリア
そうですね
ありがとうございます
エスメラルダ
「ああ。明日に備えて、今日は早く休む様にしよう。……すまないな、付き合って貰って」 頷きを返しながら、品物を見つめる瞳は柔らかい。
ウィスタリア
「いえ、……私も、」
エスメラルダ
「ヘーレム達に何か買っていけば、喜んでくれるんじゃないかと思ったんだ。……」 勿論、ウィスタリアもその一人なのだが。
ウィスタリア
「……そう、思っていました」
エスメラルダ
翡翠の瞳が嬉しそうに笑んで、もう一度頷きを返す。 
「シオン達の話を持ち帰るのも、忘れずにな」 戻ったタイミングで会いに行けるかは難しいけれど。
ウィスタリア
「シュナさんに、それから、エリカさんに……、ヴィクトールさん、へーレムにも」
「………」 頷いて
エスメラルダ
「手紙や贈り物は、ガルバに渡しておけば何かの折に届けてくれるだろうから。……ああ、そうだな」 ウィスタリアが挙げて行った名前に、それぞれ頷きを返した。
ウィスタリア
「……、シュナさんに会うのが楽しみです」
エスメラルダ
「戻ったら、ゆっくり二人で休むといい」 頷きを返しながら、往来を行く人に軽く押されて。
「行こうか。……贈り物を探しに」 往来の中で立ち止まってしまっていると遅れて気付いて、ゆっくりと歩を促す。
ウィスタリア
客引きなどを避けながら こくり、と頷いて
エスメラルダ
それぞれに贈るものは、何が良いだろうか。――そう考える事を促しながら、ウィスタリアの意見を軸にしつつ見繕っていく。
勿論、それに任せきりにはしない。自分の考えも彼女に伝えて、蚕の市を周る。
その最中にも、商品を選ぶウィスタリアの様子を見つめては、エスメラルダはそれを喜ぶ様に気色を浮かべながら見守っていた。
ウィスタリア
しゃがみ込んでは 値段を確認して 商品を見て
手に取って そして商人に品の話を聞く
エスメラルダ
商人から聞いた話を受けて、気付いた事があればそれを伝えて 2人で、贈るものを選んでいく。
ウィスタリア
シュナに贈る銃を手入れする油と布 エリカに贈る目立たないデザインの足のサポーター 
へーレムに贈る猫のデザインの金属製の栞 ヴィクトールに贈る天馬の甲冑飾り
エスメラルダ
「……これで、王都にいる皆の分は買い終えたかな」 声色はとても柔らかく、ウィスタリアに視線を向けて。
ウィスタリア
「……、受け取って頂けるかは、別ですが。それから……これを」 天然石の嵌ったヘアピン を手のひらに乗せて
エスメラルダ
「うん……?」 手のひらに乗せられたそれに視線を向けた。
ウィスタリア
それぞれ、白い石、灰色の石、藤色の石 が嵌ったもので
それぞれの水晶が 贈る相手の髪色になっていることはイメージがつきそうだ
「王都についたら、ガルバさんに預けるつもりです」
エスメラルダ
「……そうか」 それぞれの髪留めを見て、ゆっくりと頷くと
ウィスタリア
「…‥‥」 包んで、鞄に入れて 蓋をする
エスメラルダ
「戻った時に、皆に会えればいいな。シュナにも、エリカにも、ヘーレムにも」
「勿論、ヴィクトールにもな」
「またカストレに一緒に来て欲しくもあるが……」 皆、それぞれ忙しいだろうから。
ウィスタリア
「……」 こくりと頷いて 「行きましょ………、」
進みだそうとした時、
向かいの店に、視線が固まる
エスメラルダ
「ああ。……どうした?」 頷いて、歩き出そうとした時、同様に歩を止めて。
ウィスタリア
「…‥…いえ、」
エスメラルダ
「……?」 彼女が視線を向けた先に、こちらからも追って。
ウィスタリア
その視線の先には、翡翠のペンダントが置かれていて
「……エスメラルダさんの瞳に、似ているなと」
エスメラルダ
「ん、……」 ペンダントを見遣ると、そうだな、と小さく呟いて。
「すまない」 そのまま歩いて行くと、店員に声をかけて そのペンダントを購入する。
ウィスタリア
「………、」 少し驚いた顔をして
エスメラルダ
店員から包装して貰った後、ありがとう、と礼を告げて。ウィスタリアを振り向くと、少し照れた様な笑みを浮かべた。
傍までやって来ると、穏やかな表情で包装されたペンダントを持ち上げ、ウィスタリアへと差し出す。
ウィスタリア
「………、」 手のひらの上に、ペンダントを載せて 「……よろしい、のですか?」
エスメラルダ
「皆に贈るんだ。……ウィスタリアも、の1人だものな」 
少し、どころではない。自分の瞳に似ていると言われたものを、贈るのだから。
ウィスタリア
「その場合、エスメラルダさんにもなにか……」
エスメラルダ
久しく感じていなかった、照れと恥ずかしさとを浮かべて、ぎゅっと彼女に握らせた。
顔が熱い。左手で顔を覆いながら、小さく息を吐いて。 「……そうだな、選んでくれるか?」
ウィスタリア
「……‥…、」 握らされると、口を閉じて
「………、はい」
「……大切に、します」
エスメラルダ
たどたどしく語るウィスタリアに、ゆっくりと手を降ろして。普段通りの、とはいかない少し染まった頬で、穏やかに微笑んでみせた。
ウィスタリア
「………」 身につけることはなく そのまま大事そうに懐にしまうと
エスメラルダの品を探す
ウィスタリア
見つかったがいい?見つからなかったが良い?
エスメラルダ
どちらでも大丈夫だよ。なければないでそれもよし
 
少女は品を求めたが、市は既に店じまいに入りつつあって
結局、彼に贈りたいと思えるものは、少女は手に入れられなかった
ウィスタリア
「………」 肩を落として
エスメラルダ
「……大丈夫だ、これが最後じゃないんだから」 とん、と背を撫でる。
ウィスタリア
「……はい」
エスメラルダ
「まだまだ、機会はある。……そうだろう?」
ウィスタリア
「王都に戻ったら、」 見上げて 「また選ぶのに付き合って頂けると」
エスメラルダ
その様子に、柔らかく笑みを浮かべた。……変わったと思うのは、これで何度目だろう。
ウィスタリア
小さく頷きを返して>機会はある
エスメラルダ
はじめて〈星の標〉で出会った時の――そう、あの時は誤送が始まりだった筈だ。
その時は、命令や指示があるから動いている。そんな子だったのに……本当に、変わった。
「……ああ。勿論」 少し遅れて返事をすると、もう一度背を撫でて。 「もう、市も終わる様だから。宿へ向かおうか」
ウィスタリア
「はい」
ウィスタリア
では良ければ場面を切るよ
エスメラルダ
頷きを返すと、それまでと同じように少し先を歩いて
時折、彼女を振り返りながら 宿へと向かって行った。
エスメラルダ
はーい
ウィスタリア
他にやりたいことはある?なければ一気に進めるよ
エスメラルダ
大丈夫 かな
ウィスタリア
では
 

"無足の荒野" 中頃

カストレ内の施設を回り、そして魔動バイクを借りると 商隊を追い抜かして君たちは荒野を抜けていく
エスメラルダ
(BGMはおとしとく?
ウィスタリア
あ、おとしといて
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バイクを走らせて1日 陽も沈む頃 朽木の近くでテントを立てて、火を起こし、食事を摂る
ただ乾いた荒野でも、唯一豊かなものがある
日が沈んだ後の夜空だ
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The long night100%
ウィスタリア
「………、どうぞ」 小さな鍋で作った 二人分のスープをそれぞれのカップに注ぐと差し出して
エスメラルダ
「ああ、ありがとう」 差し出されたカップを受け取って、それをゆっくりと啜る。
良く冷える冬空の下では、その熱がとても心地よくて 小さく息を漏らしながら、ゆっくりと目を伏せる。
ウィスタリア
「………もう随分と、この道を行き来していますね」
エスメラルダ
「そうだな。あれからもう、経ったものな……」
ウィスタリア
頷きを返して
エスメラルダ
「配送も集荷も、もう手慣れたものだ」 うん、と頷いて
ウィスタリア
両手でカップを持ってスープを啜る
エスメラルダ
「……改めて良いものだな、と思ったよ。こうして、手紙や連絡を届けて周るのは」
ウィスタリア
「……はい」
エスメラルダ
勿論、明るい事だけではないけれど。ふう、と息を吐いて、夜空を見上げる。
ウィスタリア
「沢山の想いに触れて、沢山の届けたい気持ちに触れました」
「まだ…荒野のせいもあって、行き来は活発では、ないですが」
「きっと、それも乗り越えて、交流ができると良いです」
エスメラルダ
「ああ。遠く離れていても、沢山の人が、沢山の人と繋がれたらいい」
「その橋渡しなら、危険はあれどこの往復も辛いものじゃない」
ウィスタリア
「………、はい」
エスメラルダ
またスープを啜ると、息を吐き出して。
ゆっくりと視線をウィスタリアに戻す。
ウィスタリア
「………、」 青い瞳は、夜空を映して
エスメラルダ
「冒険者としての仕事と、こちらの仕事。どちらも両立とは行かないのが、難しい所だな」
「……」 じ、とその瞳を――横顔を見つめて、また薄く微笑む。
ウィスタリア
「……そのうち、こちらの仕事を終えるときが来ると思います」
「終えられる日が来ることを、望んでいます」
視線をエスメラルダに向けて
エスメラルダ
「ああ。……こうして、離れたものを繋げるものが必要でなくなるなら、それはきっと良い事だ」
視線を受け止めると、頷きを返して見せて。
ウィスタリア
「…はい」 頷いて
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────、
それは、音の連なりで、エスメラルダの耳には入っても、意味をなさない音だ。とても聞き取りにくいのもあるが、それは確かにフレーズのようだった
ウィスタリア
「──……」 かたん、と カップを取り落として 目の色が虚ろになっていく
エスメラルダ
「……そろそろ休んでくれ。先に俺が見張りを――、」
 
その音が聞こえた直後、周囲には囲むように気配が闇の中にあるのを、エスメラルダは感じ取る
エスメラルダ
――ウィスタリア?」
 
数は、最低でも10
エスメラルダ
その様子を、知っている。名を呼び、その返答が返らないと理解すれば、
腰に佩いている刀に手をかけ、荷から盾を手早く装備する。
ウィスタリア
「………」 ゆらり、と立ち上がると わずかに抵抗するような震える手が かたかたと腰に帯びる剣に伸びる
エスメラルダ
――どうする。この状態のウィスタリアを抑えながら、10を超える気配を全て斬り捨てる事は現実的ではない。
ウィスタリアを気絶させて、バイクでの離脱を行うか? これも無理があるが、しかし通せる道理が見つからない以上、無理を通す他にない。
黒い影
全身を覆うようなボディアーマーを身に着け、肌が露出する場所はタイツのようなものが覆っている 顔は硬質素材出来たマスクで口元以外を覆っている 全員が同じ格好をしていて、全員が銃剣を装備している
一斉に銃を構える 間合いは、既に必中かつ剣が届かない距離だ
エスメラルダ
――く、」 これだけ囲まれるまで、気配の一つも気付けなかったのか。己の叱咤する事は後に回し、
濃い紫色の髪の女
「──、良い腕だ。囲まれてからの判断も早い。だが、」
「装備の技術に差がありすぎたな、冒険者」
エスメラルダ
「ウィスタリア!」 いつか、その掌握への抵抗を為すと語った彼女の名を呼びながら、
濃い紫色の髪の女
同じ様なバイザーを身に着けて 長い濃い紫色の髪の女が 細剣を引き抜きながら近づいてくる
ウィスタリア
「…‥……」 指先だけが反応を示すようにぴくりと動くが、身動きそれ自体は取れず
エスメラルダ
刀を抜き放ち、声を掛けてきた女へと切先を向ける。
ウィスタリア
ゆっくりと震える手で刃を引き抜く
エスメラルダ
――、……目的は、何だ」
濃い紫色の髪の女
「B-13の確保」
「お前は隣の娘を差し出せば良い。それで終わるのだから」
エスメラルダ
その言葉を女が言い切るよりも早く、
「断る」 頑としてそれを跳ね除けて、ばきん、と音を立てて角が肥大化する。
濃い紫色の髪の女
「──、」 息をついて
細剣を振り上げる
黒い影
全員がエスメラルダに銃を向ける
エスメラルダ
――、」 どうする、どうする、どうする。どうすれば、ウィスタリアを守り抜ける。
濃い紫色の髪の女
「撃て」
剣を振り下ろすと 
エスメラルダ
死ねるものか。連れていかせるものか。強く刀の柄を握り込んで、
 
10発からの銃弾がエスメラルダの体を穿つ── ことはなく
エスメラルダ
それを斬り払うべく刀を振るう――
ウィスタリア
最後の抵抗か そして抗うという言葉を示すように
少女の体が射線に入り、そして6発の銃弾を受け止めて 体が踊る
「──……」 口元には何も浮かんでいない 目だけが訴えるようにエスメラルダを見て 少女は倒れる
濃い紫色の髪の女
「──、」 舌打ち
エスメラルダ
「ウィス――、」 声が漏れ、ぎ、と歯噛みしながら、その身体を抱き留める。
濃い紫色の髪の女
「木偶が…‥…、訓練してもこれか」
エスメラルダ
「ウィスタリアッ!!」 握る盾を放り、左腕で抱き留めると、
「く、……」 その訴えを、受け入れる事は出来ずに。より強く力を込めて、彼女の身体を抱き締める。
濃い紫色の髪の女
「──、お前に用はない、そいつに今死なれても困るのでな」
一瞬で間合いを詰めて すれ違いざまに 斬撃がエスメラルダに放たれる
頭部、脇腹下部、そして右太もも
エスメラルダ
――っ」 放たれる斬撃に対して、ウィスタリアを抱き寄せたまま剣を払い返すも、それは迫る内の一つを捉えたのみで
斬り付けられた箇所から鮮血が飛び散ると、ぐらりと脱力して膝から崩れ落ちる。
濃い紫色の髪の女
「……、」 血を払って 刃を納める
エスメラルダ
浅い呼吸を繰り返しながら、それでもウィスタリアを抱く手を放さないが、
濃い紫色の髪の女
「──急げ、その娘を死なせるな」
黒い影
エスメラルダを蹴転がすと ウィスタリアを取り上げるように引きずり上げて
エスメラルダ
そして、握られた刀も、その手から離れる事はなかったが 彼女ごと俯せに倒れ伏した身体には、既に力も入らない。
「ぐ、――ウィス、タリ、ア……ッ、」
黒い影
「了解」
ウィスタリア
「……」 血の気を引いていく肌が月明かりに照らされて
エスメラルダ
「ウィス、タリアッ!」 声をあげる度に、ぐ、ぐ、と力が込められて 地面に刀を突き立てながら、それを支えにして起き上がろうとする。
濃い紫色の髪の女
「まさかコードを受けて尚動くとはな……経年劣化というものは何にでも出るものか」
黒い影
二人がかりで脇を固めるようにウィスタリアを持ち上げると その場から離れて
エスメラルダ
「何、なんだ、お前は……ッ!」 絞り出す様に吐き出しながら、動くほどに鮮血が身体から溢れていく。
濃い紫色の髪の女
「………、」 面倒くさそうに再び細剣を引き抜くと エスメラルダを正面から斬りつける
「答える必要はない」
顔から右肩にかけての斬撃、切り返すような逆方向の斬撃を入れて 蹴りつける
エスメラルダ
「が、ッ――」 仰向けに身体を蹴倒される。力の抜けた身体は荒野に叩きつけられ、両眼の間を流れる様に付けられた十字の傷からは大量の出血を起こしている。
黒い影
「──離陸予定時間です、B-4」
濃い紫色の髪の女
「わかった。撤収する」
黒い影
「………」 銃をエスメラルダに向けて
濃い紫色の髪の女
「放っておけ、どうせもう助からない」
「行くぞ」
黒い影
「了解」
エスメラルダ
――、ウィ、ス……、」 指先のひとつも動かす事もままならないまま、彼女の名を呼んで
眩んでいく視界の奥、襲撃者達の行く先を睥睨する。
 
襲撃者達は、姿を消して 気配を消して 文字通り見えなくなる
エスメラルダ
危うい呼吸を繰り返しながら、やがて意識も混濁していく。
 
目には見えないが風を感じて 何かが飛び立つ気配を感じる
その方角も何も分からない 君は、死の淵を感じながら意識を落とす
エスメラルダ
それでも、その意識が続く限りに痕跡を掴もうと、必死にそれを繋ぎ留め そして――
それに気付く事もないまま、繋ぎ留めていた意識が断ち切られた。
 

クルイーク砦 医務室

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In Remembrance100%
 
隣にいる少女の後ろ姿を 君は追いかけて
追いかけて 追いかけて そして掴む
無事だった、良かった なんとかなったのだ
そして、顔を見ようと見下ろすと 少女はやはりいなくて
叫び出すほどにその名を呼ぶ
軍人
「……、……、神官様を呼んできてくれ、目を覚ましたようだぞ」
エスメラルダ
――ッ、ウィス、タリア、」 口をついて出た言葉は、乾いた喉を強引に割いて出たもので
言葉にした直後、強烈な不快感と苦痛に蝕まれる。――そして、そんな事を気にも留めない様に、エスメラルダは身体を跳ね起こす。
軍人
「おう…無理はするなよ」
 
見れば君は包帯だらけで、手にはふかふかとした、と表現するにはやや硬いベッド
他にも傷病者が並ぶそこは医務室で 君は目を覚ます
エスメラルダ
響く痛みにも、かけられた声にも構う事などあるかと答える様に、ぐいと身体を起こそうと力を籠める。
 
痛みが奔る
軍人
「お、おい、落ち着け……商隊が運び込まなかったらあんた死んでるんだぞ」
エスメラルダ
「……感謝ぁ、している、が、」 頭を振って、軍人に視線を向けて。 「寝て、いられない、んだ」
軍人
「まて、装備も持たずに行くつもりか……まずは神官様に改めて、診てもらえ」
「あんたほどの実力者がやられるなんてそうはないんだぞ、落ち着け」
エスメラルダ
「ッ、王都と、カストレ、に……連絡、を……」 ちかちかと明滅する視界に声を漏らしながら、ふらふらと進み出そうとする。
軍人
「わかった……分かったから」
「……ベッドに戻れって」
エスメラルダ
「……、……」 促されると、ゆっくりと寝台へと戻されて
軍人
「あんたの荷物だろ?」
まずは所持品の確認でもさせて落ち着かせようとして
刀、盾、君の背負い袋 そして
彼女の鞄が、そこに置かれていた
エスメラルダ
「……すまない」 視線を向けて
――、……」 ぐ、と歯噛みして、拳を握り込む。
落ち着け。――落ち着け。連れて行かれたウィスタリアの命を害する様子は一切無かった。
死なせるなと、あの女は言った。何処へ行ったかは解らなくとも、今すぐ手を出される事はない。
――だから、感情に飲まれるな。あの時の様に繰り返すな。独りで出来る事など高が知れているなんて、とうに解っている事。
やるべき事をしよう。……重く息を吐き出して、
軍人
「……、早まってくれるなよ、直ぐ神官様が来るからな」
エスメラルダ
ウィスタリアの荷と、自分の装備とを合わせて確認して ありがとう、と軍人に応える。
「……ああ。もう、大丈夫だ」
「すまない。……動転していた」
 
その後容態を確認するために神官が奇跡を行使して 改めて傷を癒やす
軍人
「死にかかってたんだ、無理もないさ」
 
容態の確認が済むと、1日の休息後にユディスに向かう許可が出る
彼女の行方は、分からない、手がかりもない
1人でやるには限界があるが、もし──、力を借りれるのであれば
取り戻せるはずだ
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ウィスタリア
なにかあればどうぞどうぞ
エスメラルダ
――出立前、ふと鏡に映った自分の顔、その額に刻まれた傷が目に付いた。
癒えた身体の傷の中でも、残ってしまった額の十字傷を指で撫ぜる。……あれから1日、思考は落ち着いている。
短く息を吐いて、ユディスへ向かうべく足を踏み出し
ぐ、と拳を握り締めながら、彼女の荷と共に歩いて行く。
――必ず取り戻す。絶対だ」
エスメラルダ
こんな感じで
ウィスタリア
ではお疲れ様でした なんかタイトルコールを後から入れるかもなのでログはすぐには格納しないと思われますます
エスメラルダ
了解です。では退出ログを残すのもあれなのでこのまま閉じてしまってよいかな?
ウィスタリア
20221206_0 たぶんログはこれ
今日他にCCがなければこれで確定
大丈夫ー
エスメラルダ
はーい では閉じます
ウィスタリア
ではお疲れ様でした
エスメラルダ
お疲れ様でした
 



Sword World2.5
The Report of Demon Gear
水底の記憶【序幕】
EPSODE:0
Lose the Doll

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