このログにはBGMが含まれています。
音量設定をONにしますか?
(後からでもメニューから設定変更できます)

学び方と考え方

20221024_0

!SYSTEM
リーレリアが入室しました
!SYSTEM
ルイスが入室しました
ルイス
お部屋ありがとう
リーレリア
はい。
ルイス
それじゃあ導入はしていこうか
希望はあるかい?
リーレリア
ではおまかせします。
私は何時でも問題ありません。
ルイス
お昼ごろにしようか
わかったよ
よろしくお願いします
 
 
 
 
リーレリア
よろしくお願いします。
 
 
 
リアン地方イルスファール王国 星の標
此処は国内でも有数の冒険者ギルド支店としてその名前を輝かしいものとしてる
数多くの冒険者を取り揃え、高い依頼達成率を誇り、
国の内外、組織、個人を問わず依頼が舞い込んでくる
そんな名店も暇な時間帯は存在していて
昼下がり、駆け込みの依頼待ちの冒険者が少数だけいて、店員も暇を持て余している時間帯
!SYSTEM
トピックを変更 by ルイス
星の標 昼下がり(14時前後)
 
ランチタイムも過ぎた店は閑散としている
そんなところに、本をいくつか重ねて置いて書類に目を通している男性と少女がテーブルについている
ルイス
「──、さて、」
「発音はどれくらいになったか、確認させてもらってもいいかな?」
リーレリア
声を掛けられると、無表情に共通語で書かれた本を読んでいた顔をあげた。
「……何を、話せば、よいでしょうか」
ルイス
「そうだね、手始めに、興味を持ったことを何でも構わないからフレーズとして出してご覧」
リーレリア
またところどころつかえながらではあるが、先日までよりは言葉は流暢になりつつある。
「興味……ではない、ですが」
ルイス
「うん、あまり支えなくなったね」 進歩だねと笑って
リーレリア
「この本」 今まで読んでいた本を差し出して。 「の内容が、理解出来ません」
ルイス
「タイトルを読んでごらん」
リーレリア
テーブルの上に置かれたのは、若者たちの間で少し前に流行していたという恋愛小説だ。
「星の海の歌、と」
ルイス
「新しい本だね」 頷いて
リーレリア
「賢神の、神殿併設の図書館を、訪れた際……司書の方から、勧められた、のです」
ルイス
「どんな話だったかあらすじを聞いてもいいかな?」
「それは、それは…」 苦笑して 下心などもあったのかもしれないな、と思いつつ
リーレリア
「平和に暮らしていた男性が、戦に出て、戦死しました」
ルイス
「なるほど」
続きを待つように相槌を打って
リーレリア
「…………」 しーん。
ルイス
……あれ 「それだけかい?」
リーレリア
「はい」
ルイス
「登場人物は男性だけだったかい?」
リーレリア
「いえ」
「男性の上官、同僚、敵国の兵たち、その他、男性と同郷の、女性。両親など、が登場しました」
ルイス
メガネを2回押し上げて 「男性と同郷の女性は、話の中心にいなかったかな?」
リーレリア
「前半は、二人が共に登場する、場面が多かったように、思います」
ルイス
「タイトルから類推しただけだけど……」 本を手にとってパラパラとめくって
リーレリア
「はい」
ルイス
「おそらく2人はお互いに淡い想いを持っていて、星を見る約束をした、程なくして戦争が起こり、恋人と両親、故郷を守るために、主人公は戦場に旅立った」
「奮戦するも、彼自身は戦場で生命を散らしてしまった」
「という流れになっていそうだけれど、合っているかい?」
リーレリア
「最初の部分以外は、本に明記されていました」
ルイス
「……、なるほど」 苦笑して
ぱたん、と本を閉じてもう一度置いて
「恋愛小説と言うのは、基本的には恋仲……男女として成立しうる2人を中心に描かれる物語だ」
リーレリア
「その本においては、男性は中盤で、死亡しました」
ルイス
「2人に困難が降りかかり、それに挑み、そして報われることもあれば、今回みたいに悲恋に終わってしまうこともある」
「おや、中盤に、なんだね」
「最後はどうなったんだい?」
リーレリア
「残りのおよそ、4割程度は、男性が死亡後の話で、女性が多く登場していたように、思います」
「自ら命を絶とうとし、その後断念しました」
ルイス
「ふむふむ」
「それで終わりかい?」
リーレリア
「……」 思い出すように顎に手を当てて。
「断念後、様々な地を巡り、多くの人物と会話をしていたようです」
「意図は不明」
ルイス
「なるほど」
「意図が分からないのはそうかもしれないね」 頷いて
「彼女は君ではないし、君は彼を失ってない」
「だからなぜ彼女がそうしたかを考えるには、」
「君自身の経験に置き換えて考える必要があるね」
「例えば、」
リーレリア
「私自身の、経験」
ルイス
「君の上官が戦死したとする、」
「その時、君は生命を絶つだろうか」
リーレリア
「いえ」
「臨時の作戦責任者の命令に従います」
ルイス
「ではもっと上位の存在がなくなったとしたら?」
「誰からも命令を受けられず、そして新たに命令が出されないとして、」
「君は独自行動を取れるだろうか」
リーレリア
「戦場に、おいて。命令を下す存在が、尽く戦死、もしくは指揮不可能に陥った場合、帰投を優先せよと、命じられていました」
ルイス
「……、」 なかなか難しいなと思いつつ 「彼女はその判断ができない状態だったんだよ」
「唯一無二の、対象を亡くしてしまった」
リーレリア
「女性は、男性のみから、命じられる立場だったのですか?」
ルイス
「いいや、そういう訳じゃない」
首を横に振って
「君にとっての皇帝陛下や皇女殿下のような存在、に近いかもしれない もっと気安いだろうけどね」
「それくらいの価値が、女性は男性に対して感じていたし持っていたんだ」
リーレリア
「陛下や殿下に万一の事があれば、我々は、確かに処罰されうるかもしれません」
ルイス
「だから、それを失ったとき、二度と得られないと考えて、自ら生命を絶とうとした」
ルイス
ちょっと5分だけください
リーレリア
いってらっしゃい
リーレリア
「何か二度と得ることが出来ないと、命を絶とうとするもの、なのですね」
ルイス
戻りました、ごめんなさい
湯張り確認してきました
リーレリア
おかえりなさい
ルイス
「なんでもそう、ではないのだけれどね」
「もう替えられない価値のあるものを失った時、そうする人も居るだけで」
「それが、女性が男性に感じていた、愛、と呼ばれる感情なんだ」
リーレリア
「愛」
ルイス
「愛、という言葉を一概に説明するのはとても難しい」
「だからそれは、君がいつか」
「同性であれ異性であれ、弟子であれ友人であれ、…はたまた、恋人や伴侶であるかもしれないけれど、誰かを想えるようになって、」
「自分で意味を考えないといけないフレーズなんだ」
「恋愛小説は、その愛の形を描こうと試みるためのものでもあるんだ」
リーレリア
「私は、命令を遂行するための人形です」
ルイス
「女性は男性を失ったことで、生命を絶とうとした、でも絶たなかった」
「それが何故か分かるようになった時、」
「君は、人間になれる」
「今はまだ、その自認のほうが、強そうだからね」 と小さく笑って
リーレリア
「それが、戦場において、必要であれば、理解出来るよう努めます」
ルイス
「…そうだね、とても必要なことだと思うよ」
「君は死兵と出会ったことはあるかい?」
「死んでまで迫ってくる、やけっぱちにも見える不合理な行動を取る兵士と相対したことは?」
リーレリア
「あります」
ルイス
「何故そうするか、考えたことはあるかな?」
リーレリア
「それが命令であるからです」
ルイス
「それも解の一つだね」
リーレリア
「私も、幾度かそのような、戦地に送られた、ことがあります」
ルイス
「ただ、命令だけでそれが行える様に訓練された兵士ばかりではないんだ」
「でなければ軍規に逃亡した場合の条項は必要ではないし、」
「督戦隊と呼ばれる存在は不必要だからね」
「それでも彼らは死を覚悟してでも迫ってくる」
「何故か、命令以外の理由を考えたことはあるかい?」
リーレリア
「ありません」
ルイス
「……ではそこを考えてみよう」 小さく笑って
「命令以外のルールが、世の中には存在している」
「民法や刑法、国が守る規則として憲法を掲げている国家もあるね」
「それ以外にも、我々には道徳観という共通認識がある」
「或いは倫理観、常識、様々な知識があり、それを参照して外れない行動を取っているものが殆どさ」
リーレリア
「…………」 膝の上に手を置いて、真剣に耳を傾ける。
ルイス
「でも決まり以上に、」
「自分という物差しを皆が持っていて、それらの共通ルールから外れないように、自己の判断基準を用意している」
「それが感情であったり、愛であったり、自分の肯定感からくる正しさや自信である」
「リーレリア、君はまず、世の中を知って、」
「それから、自分をもっとよく知らないといけないよ」
「そのためには、自分が何処まで物を知っているか、何が出来るのか、」
「そうした事を再確認しなければならない」
リーレリア
「……それも、私が、人形としての役割を果たす上で、必要となることですか?」
ルイス
「だから人ともっと触れ合うのが、君に必要なことさ」
「よく戦ってこれたな、と思うけれど」
「君は人を知らなさすぎる」
「どういう基準で動き、どういう行動を取り、どんな能力があるかを、判断するためには」
「相対する相手の情報を正確に分析する必要があるだろう?」
「君はそれを指揮官に委ねてきた」
「指揮官が居ない今、」
「君は自分でそれを判断するために知る必要がある、違うかな?」
メガネを2回押し上げて リーレリアを柔らかい青い瞳が見る
リーレリア
「そう、かもしれません。……当時は、我々に自己の判断が求められるのは、実戦におけるごく細かな場合、のみでした」
「戦術、……いえ、戦略も、我々が関与することはなく、命令に従い、遂行するものだったのです」
ルイス
「必要であれば、たしかに指示を出すし命令もすることもあるかもしれない」
「でも僕は学者で軍人ではない、君のほうが経験は豊富なんだ」
「だから、君には君なりに役割を全うできるようになって欲しい、護衛として、来てくれるからにはね」
勿論それだけじゃないけれど、と内心で付け加えて
リーレリア
「了解しました」
「他者の判断基準を、学び、効率的に、戦闘を優位に進められるよう、善処します」
ルイス
まだまだ先は長そうか、と苦笑して
「今はそれでいいよ。話してくれてありがとう、リーレリア」
リーレリア
「……間違った認識を、持っているでしょうか?」
「……はい」
ルイス
「次に本を借りるときはそうだな……」
「子供向けの本を貸して欲しいと言ってごらん」
「童話を読んで見るといいかもしれない」
リーレリア
「了解しました。内容が平易なものを、と伝えます」
ルイス
「おや、」 苦笑して 「子供向けの本と言うのは、そう簡単に説明できるものではないんだよ?」
リーレリア
首をかしげて。 「そうなのですか?」
ルイス
「うん」
リーレリア
「では、私には、理解が困難なのでは」
ルイス
「言葉を覚えたての子でも、何故?と思える話の引っ掛かりがある、」
「そして必ず話の中で何故に対するひとまずの回答があり、」
「そして内容の外に何故という疑問と好奇心を誘導できる」
「一通り読むとそれだけの学習効果があるからね」
「言葉も優しいものや表現も優しいものが多いし、」
「読み聞かせに参加してみると良いかもしれないね」
「図書館の一角でやってることがあるだろう?」
「読む役に入らせてもらえないか、相談してごらん」
リーレリア
「はい。小さな子供たちが、並んでいるのを、見かけました」
ルイス
「子どもたちから様々な何故が飛んでくるのを、」
リーレリア
「読み手……私が、ですか?」
ルイス
「君が考えて回答しなければいけないからね」
「かなりの難易度だと思うけれど、考える練習には最適だ」
リーレリア
「了解しました。図書館の責任者に打診します」
ルイス
「そうだよ。学びというものは疑問と確認、確認の為の反復による習得で行われる」
「だからたくさんの疑問が飛んでくるのは、学びを行う上では大切なことさ」
「ただね」
「子供と考えて、飛んでくる疑問が易しいと思うと、」
「痛い目をみるんだ」 あはは、と笑って
「星はいつ生まれるの、とか、夜はどうしてくるの、とか」
リーレリア
「子供相手だと、油断するものなのですか」
ルイス
「今日はいつから明日になるの、とか」
「かなり哲学的なことや分かってない事を聞いてくるからねぇ」
リーレリア
「3つ目には、回答が可能です」
ルイス
「大人の回答では子供は納得しないんだよ」
リーレリア
「それは、子供の理解力が、不足しているだけではないのですか」
ルイス
「それは少し違うかな」
「子供の理解力が不足しているのじゃなくて」
「大人の説明力が不足しているんだ」
リーレリア
「先生でも、ですか」
ルイス
「答えを得るという行為がどれだけ尊いか、簡単に質問に対して回答が得られる環境だと、なかなか実感はし辛いと思うけれどね」
「勉強すれば勉強するほど、」
「世の中分からない事だらけになっていくんだよ」
「本の内容も、我々の常識も、道徳も」
「今ある内の一つでしかない」
「今はこうなっているだけで、明日は違うかもしれない…‥複雑だろう?」
「だから少しずつ世の中は変わるし更新されていく」
「今わかってる事実を伝えるのが、先生の役割では、あるんだけれどね」
リーレリア
――……」 周囲を見回した。自分にとってはほんの数日、数週間前とは、世界は一変していた。実感の篭った様子で頷きを返した。
「ですが……それでは、子供に回答する、立場には、私は不適当では」
ルイス
「我々大人はね」
「基本的にずるいんだ、だから奥の手がある」
「"それじゃあ一緒に考えよう"というのさ」
リーレリア
「記録しておきます」
ルイス
「一緒に考えてごらん、回答を正確に返すのではなく、一緒に悩んで考えてみるために」
「これを勧めているからね」
リーレリア
「了解しました」
ルイス
「うん。それじゃあ、本を返しに行こうか」
とんとん、と書類を整えるとファイルに入れて 重ねて合った本を紐でくくって持ち上げる
リーレリア
「はい」 自身の借りた本を回収すると、鞄にしまい込んだ。
ルイス
「今日は閉館時間まで居ると思うから」
「気になる本があったら持ってきて構わないよ、疑問があったら答えられる範囲で答えるからね」
「僕も少し頼まれごとをこなさないといけないし…」
リーレリア
「了解しました。先程の、助言を参考に、司書の方に、私が読むべき本を、尋ねてみます」
ルイス
「うん、そうしてごらん」
「それじゃあ行こう」 店員を呼んで飲み物代を支払うと 席を立って
リーレリア
代金の半分をテーブルに置くと、こちらも席を立った。
ルイス
扉に向かって歩いていき、そして店を出る
リーレリア
周囲を観察しながら、背を追うように歩いていく。
ルイス
という感じでどうだろう
リーレリア
はい
ありがとうございました。
しばらく子供たちの興味の対象になったことでしょう。
ルイス
大人気だろうねぇ
リーレリア
がんばります。
ログは2022/10/24_0になる予定です。
ルイス
わかったよ、お付き合いありがとう
リーレリア
こちらこそありがとうございました。
ルイス
またお話しよう。君の成果を待ってるよ
それじゃあね
リーレリア
はい、また
!SYSTEM
ルイスが退室しました
!SYSTEM
リーレリアが退室しました
背景
BGM