追憶のリテラチュア 幕間 アーネスト、アスミ
20220810_0
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- GMが入室しました
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- アーネストが入室しました
- アーネスト
- スッ……
- GM
- 一体どこで何をするつもりなんですか!
- えっちなことするつもりなんですか
- 同人誌みたいに
- アーネスト
- いつでも大丈夫ですが内緒話なので
- 人気のない所に呼び出してる気がしますがえっちなことはしません
- GM
- じゃあ王都にいる間にえっちなところに喚び出してください……
- どこがいいですか
- アーネスト
- 自分のお部屋かさきいかルームか
- 大穴でほししべ中庭
- GM
- ほししべ中庭は
- やべーやつらが剣振ったりしてそうだから
- アーネスト
- (ブオンッ
- GM
- しょうがないのでさきいかルームに案内してあげましょう……
- よろしくお願いします。
- アーネスト
- やったぜ。じゃあこちらからちょっと余裕なさげに話があるんですがって声を掛けた具合で
- いかがでしょうよろしくお願いします。
- GM
- はい
-
-
- GM
- これからの戦いに備えた準備を終えて、いよいよこれからアングルシ領内へと戻る――その少し前。
- アーネストはアスミへと話したいことがあると持ちかけた。
- 彼女は師匠として応えられることならば応えてあげましょうとそれを快諾し、宿の自室の様子を見がてら、自分の部屋へと案内することにした。
- GM
- ほししべでは……なかったような気がする!
- アーネスト
- キャラシには記載がない……つまり君は自由という事だ!
- GM
- 彼女が宿としているのは〈星の標〉よりもずっと小さな建物で、落ち着いた雰囲気の場所だった。受付に簡単に挨拶を済ませると、店主らしき男からは男連れとはやるねーとからかわれたりしたが、それをあしらいつつ、二人はアスミの部屋へと向かう。
- 通された部屋の中には、必要最低限の生活必需品と、物書きのための道具に、いくらかの魔法の研究書などが置かれてあるくらいだった。
- アスミ
- 「どうぞ」
- アーネスト
- 「お邪魔します」 声をかけてきた時からそうだが、どうにも緊張している様子で返した。
- アスミ
- 「で――」 自分はベッドの端にぽすっと座って、アーネストにも適当に椅子に座ってくださいと指で示しつつ。 「話とは?」
- アーネスト
- 腹の内では確りと決めているようで、けれどそれを口に出す事に躊躇いがある様子だったが、
- 「今回の……アングルシの話とは、ちょっとズレるんです、けど」 頷き、示された椅子に浅く腰掛けた。
- 「ちょっと……でもないや。全然違う話です」
- アスミ
- 「構いませんよ。アングルシの話しかしてはいけないわけじゃないです」
- アーネスト
- こくりと頷くと、単刀直入に切り出そうとぎゅっと拳を握る。
- 「先生の、手を貸して欲しいんです」 はじめて会った時からは想像もつかない程、意志の込められた翡翠の瞳がアスミを見遣った。
- 「だけど、それは人の秘密を勝手に聞いてしまう事でもあって、」
- 「そのひと本人が、知られる事を望んでない事でもなくて、……」 言葉にすればするだけ、独り善がりも良い所だと自覚しつつ、
- 「もしかしたら、その通りになる事を望んでいない事でも、……あるかもしれません」 それが解っていて、言葉を続けて吐き出していく。
- アスミ
- ベッドに両手をついたまま首を傾げて。 「私の手――」 呟けば、思い出したようにとんがり帽子を両手で脱ぎ、膝の上に抱えた。
- 「ティアエレスさんのことですね」
- アーネスト
- 「はい」 アスミの返答に、確りと視線を向けたまま頷いた。
- 「“銀の魔女”さんは、何かご存知の様でした。だから、それで本当に解決するかは解らなくても、方法はどこかにあって」
- (先代の~
- アスミ
- 帽子のつばを軽く手で払うと脇に置いて。 「あなたの言う“解決”は、何処までのことを指すのでしょう」
- アーネスト
- 「ティアが付けられたその呪いを、解く事です。……“次”が、ない様に」
- アスミ
- 「推察は出来ますが、私は彼女の抱える事情を1から10まで知っているわけではありません。その“呪い”とは?」
- アーネスト
- 「ハイマンとしての……何度も輪廻を繰り返してしまうもの。それを、止めたいんです」
- アスミ
- 「呪いとは言いますが、私から見れば、そこには彼女の望みもあるような気がしますけど――」
- アーネスト
- 「それから、他のハイマンの人達よりもより強く、転生の度に記憶をより強く刻み込む様に施した、とも言ってました。……どういうものか、僕には解らないんですが」
- アスミ
- 「ええ、それです」
- 「施したということは、自らそうしたということでしょう」
- アーネスト
- 頭を振って、アスミを見遣る。
- アスミ
- 「それなら、そうする必要があり、そうした目的があったんじゃないですか?」
- アーネスト
- 「……ティアは、自分から望んでそうなったんじゃないんです」
- 「ハイマンという種族を造る過程で、……やっぱり、詳しい事は聞いていないん、ですが」 口にしながら、解っている事の少なさに小さく歯噛みする。
- 「そう、させられた。……転生させられた、って」
- 「……、ごめんなさい、先生。順序が、おかしかった」
- 「ティアの事を、先生が僕から聞くなら、……ティアにそれが知られた時、先生の事も跳ね除けてしまうかもしれない」
- 「他にも、色々あるけど……協力して貰う、よりは、勝手に秘密を共有する共犯にしちゃう、かもしれません」
- アスミ
- 両手を腰に当ててため息をつく。 「あなたがそんなことでどうするんですか」
- アーネスト
- 「だから、……」 「う」
- アスミ
- 「彼女のことを一番信じてあげなきゃいけないのは、他ならぬあなたでしょう」
- 「少なくとも私は、私が彼女の事情を知ったくらいで彼女に嫌われる程安い絆しか繋いでいないとは思っていませんし、」
- 「嫌った振りをしても、私が首を突っ込まずには居られない性格だというのも、彼女はよく理解しているでしょう」
- アーネスト
- 「そう、ですけど。……秘密を漏らすのも、解っていてそれを聞き取るのも、裏切るのと変わらないから、と思って」
- 「……先に、その上で話をしていいか、聴くべきだったと」
- アスミ
- 「だーかーら」 立ち上がり、アーネストに近付くと額を指でぐい、と押す。 「それが信じていないって言ってるんです」
- アーネスト
- 「あう」
- アスミ
- 「ティアエレスさんだって、あなたが彼女を助けたいと思ってることなんて知っているでしょう。こうして誰かに相談するだろうことだってお見通しですよ」
- 「そもそも――」 つかつかと歩いていくと、厳重に鍵の掛けられた引き出しを開いて。
- 一冊の本を取り出してアーネストの近くの椅子に腰掛けた。 「彼女がそれを話した時点で、彼女だってそれをどうにかしたいと思っているんですから」
- アーネスト
- これまでそんな手段――彼女の秘密を他者に共有して解決に向かう事――を選ぶどころか、考えた事すらもなかった。
- 裏切る事になると思っていたからこそしなかったそれが、何より信じていない行為だとは、全く考えてもいなかったのだ。
- けれど、アスミの言葉が先のクシールと同様、指摘されれば返す言葉も無く、すとんと腑に落ち込んでいく。ぱちり、と再び翡翠が瞬いた。
- アスミ
- 「あなたが助けたいと思うなら、好きに動けばいいんですよ。まあもちろん、暴走してやる必要のないことまでやるのは論外ですが――」
- 「――天才魔女である私に頼るというのは、最善の手段です」
- 本の1ページを開きつつ、ぱちっと片目でウインクする。
- アーネスト
- 「先代の“銀の魔女”さんには、……終わりたいって、言ってて」 アスミの言葉にこくこくと頷きながら、小さく言葉が漏れ出す。
- アスミ
- 「望まずに記憶を保持したまま新たな生を得る。その苦痛がどれほどのものかは私には想像することしか出来ませんが、」
- 「彼女がシフェナとして、ティアエレスとしての生を全うした上で、転生の螺旋を終わらせるというのなら、それには反対はしません」
- アーネスト
- 「でも、……それが、嫌で。終わる事を望んでいたとしても、最後まで一緒に居て欲しいから」
- 全うした上で、と語るアスミに深く頷いた。
- 「……もし、何も解決できなくても、これが切欠でティアに嫌われても、もう、会えなくなっても」
- 「……何も、変わらなくっても」 ぐ、と俯くと、小さく肩を震わせた。
- 小さく鼻を鳴らすと顔を上げ、瞳に涙を浮かべながらアスミを見つめる。
- 「ティアを、助けたいんです。……先生、改めて手を貸してくださいませんか」
- アスミ
- 「はぁぁあああ……」 先程よりもずっと深い溜息が出た。 「そんなのじゃ、“銀の魔女”の弟子失格ですよ」
- 「男の子でしょう。好きな女の子のことなら、何をかなぐり捨ててでも助けてあげるくらいの気概を見せてください」
- 「そこだけは、アルギュロスを見習ってもいいかも知れませんね」
- アーネスト
- 「……考えちゃったら、ちょっと」 目元を拭って。 「辛くなっちゃって」
- 「でも、」 「泣いたり迷ったり、うじうじしたりはこれで終わりです」
- アスミ
- 「――別に、呪いを解いてそこで終わりにする必要はないんですよ」
- アーネスト
- 「えっと、……それは?」 アスミの言葉と、彼女が持ち出した魔導書と。
- アスミ
- 「確かにハイマンの寿命は30年程で、彼女に掛けられた転生の呪いを解いて、彼女が今の器での生を終えただけならばそこで会えなくなって終わりでしょうけど」
- 「あなたたち二人がそれで終わりたくないのなら、他の道を探せばいいでしょう」
- アーネスト
- 「……い、いいでしょうって言われても、ええと」 「ど、どうしたら……?」
- アスミ
- 「世の中はまだまだ私たちの知らないことだらけです。それから先も一緒に居る手段は、いくらでも――とは言いませんが、必ずあるはずです」
- 「例えば――」
- 「ティアエレスさんに掛けられた“呪い”の術式にもよりますが、あくまで本人の魂を維持したままであるならば、丁度オリヴィアがそうであったように、別の器を用意出来るかもしれませんし、」
- 「そうではなく、別の魂を乗っ取るような形で転生する術式であるならば、」
- アーネスト
- 「別の、器……」 思案する様に呟き、ぱっと懐からメモを取り出すとそこに記して行って。
- アスミ
- 「ルーンフォークに搭載されているような人工の魂にその記憶を書き込み、誰かの魂を乗っ取ることなく生きていくことも可能かも知れません」
- 「あるいは、」
- アーネスト
- アスミが語るそれらの方法を、走り書きにしながらまとめて記しつつ、頭の中にも叩き込んでいく。
- アスミ
- 「〈始まりの剣〉でも手にして神にでもなれば、そんな呪いから解放されて新たな生を得ることなんて容易でしょう」
- アーネスト
- かく、と肩が落ちた。 「そ、それは何事も解決しちゃいそうです」
- アスミ
- 「実現なんて出来るわけない、と思いましたか?」
- アーネスト
- 「……前のものに比べたら、難しいとは」
- アスミ
- 「実現出来るわけない――そう思われていたものに挑み続けたのが、過去の人々なんですよ」
- 「私たちの常識からすれば、ティアエレスさんの存在だってあり得ないレベルのものですが、」
- 「彼女たちの時代でも、最初はきっとそうだったでしょう」
- アーネスト
- 「……、」頷き 「挑み続けた人達が、目の前にいるんですもんね」
- アスミ
- 「私の魔女名は、理――摂理を生まれ変わらせる銀色の魔女、という意味です」
- 「私が生きている間に、世界の常識のひとつやふたつ、覆らせてやりますよ」
- アーネスト
- 「摂理を生まれ変わらせる……、」 続いた言葉に、笑みを浮かべて。
- 「僕も、出来る事は何でもします。……何をかなぐり棄ててでも、やり遂げてみせます」
- アスミ
- 「ええ。そのためには――」 開かれたままの本のページに目を落とし。 「普通のハイマンと、どう異なって造られたのかを知る必要がありますね」
- アーネスト
- 「……ティアから聞かなきゃ、解らない部分もあるかな」 頷きつつ、アスミが視線を落とした本を邪魔にならない様に覗き込んだ。
- アスミ
- 「アングルシの一件が落ち着いたら、彼女の出身についてよく調べる所から始めるべきです」
- 中にはびっしりと魔法文明語で、アスミ自身の字が綴られている。
- アーネスト
- 「こ、これ……、何かの本じゃなくて、全部先生の……?!」
- アスミ
- 「ええ。私が今まで見聞きした事は出来るだけ本にまとめているんです。個人的なことはともかく」
- アーネスト
- 「す、っごいな……」 敷き詰められている文字達を見ながら、小さく声が溢れた。
- アスミ
- 「このページに書いてあるのは、ハイマンという種族の一般的――というのもおかしいですが、学者たちの間で知られている情報です」
- 「こうして書き残しておかないと、忘れてしまった時に困りますからね」
- アーネスト
- 「先生、」 ぱっと顔を上げれば、寄せていた手前至近距離でアスミと顔を突き合わせた。 「このページの内容、集合時間まで頭に入れさせて頂いてもいいですか!」
- アスミ
- 「好きにしてください。でも、他の人に見せるのはなしですよ」
- アーネスト
- 「はい!」 頷くと、食い入る様にページを見つめて
- 既知の情報よりも多く入ってくる未知の情報を頭に叩き込んでいく。
- 「……、あ」 途中、ふと顔を上げて
- GM
- その様子に微笑むと、自分は別の本を引き出しから取り出して、机に広げようと、 「どうしました?」
- アーネスト
- 「“灰色の魔女”の魔女名の意味は、何だったんだろうって……聞いてたけど、僕が抜けちゃってるだけかもしれないんですが」
- アスミ
- 「魔女名はどちらも同じ、アスィミ・レア・レナータ・プロヴィデニヤですよ」
- 「今まで“灰色”だったのは――多分、お師匠様なりの激励でしょう」
- 「さっさと灰色から、銀になれ、って」
- アーネスト
- 「……、とと」 ごめんなさい、と小さく頭を下げて。
- アスミ
- 「“灰色”や“銀”というのは、あくまで二つ名ですから」
- アーネスト
- 「成程……」 こくこく頷くと、
- 「……摂理を変えるその時は、一番近くで見ていますね」
- 「先生の、一番弟子として」
- アスミ
- 「ええ、それほどの幸運はなかなかありませんよ」
- 「さ、出発までもうあまり時間はありません。私は別の観点から調べておきますから、あなたはそれをしっかり読んでおいてください」
- アーネスト
- 「はいっ、時間までお借りします!」
- 元気良く返事をすると、再び本へと視線を落とし
- 指でなぞり、小さく声を発しながらそれを記憶に刻み込んでいく。
- アスミ
- 頷きを返すと先ほど取り出した本と、それとは別のメモ用の白紙の本を広げ、ペンを片手にしばらくの間それらとのにらめっこを続けた。
- GM
- 天才はそんな漢字でだいじょうぶ
- アーネスト
- 弟子もこれでだいじょうぶです
- 頼りになるのだ……
- GM
- うむ……
- では40分後の本編であろう
- ログは2022/08/10_0
- よ
- アーネスト
- ありがとうございます!
- ではまた後程。撤退しまーす
- GM
- おつみ~~~~
- !SYSTEM
- アーネストが退室しました