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追憶のリテラチュア 幕間 アーネスト、クシール、ノーラ

20220801_1

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クシールが入室しました
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アーネストが入室しました
アーネスト
ちょ、ちょっといってきます
)))
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ノーラが入室しました
クシール
 さて、“観測者”の試練を終え王都近郊まで送り届けられた一行。
 イスカの提案した王都までの競争によってほうほうのていで辿り着いたクシールが見たものは、ルーベルリアのテレポートなどという反則で悠々自適に王都に先回りしている面々だった……! こう?
「いやー、よくないと思いますねあたしは。そういうの」
 などという抗議も流され、皆思い思いに出立の準備を始めるのであった……。
ノーラ
王統に着くまでに2,3回転び、オリヴィアを案内したものの周り切れなかった私です
アーネスト
ぐうおまたせしました
クシール
おかえり
アーネスト
こう? の一言だけで途端に予告編感がすごい
ノーラ
次回、姉国のリテラチュア
アーネスト
「……まあでもほら、元からして頂けるって話でしたし」 それぞれが準備に出て行くのを見送りながら、苦笑しつつクシールに声をかけた。
クシール
「あそこから標まで直とは聞いてないじゃんよーズルかよー」 ぶーぶー。
アーネスト
「ズ、ズルってほどじゃあ……」 頬を掻くと緩く頭を振った。
「クシールさんは、準備には行かれないんですか?」 皆それぞれ行ってしまったけれど。
クシール
「んー、消耗品も結果的に登山じゃそんなに使わなかったしなー」
アーネスト
「僕は少し、買い出しに行こうかなって思ってます……けど、別に急いではないので」
クシール
「〈魔晶石〉か〈マナチャージクリスタル〉でも念押しで追加確保しとくくらいかなー」
「あと酒」
アーネスト
「だめです」
クシール
「おいおいこれから向かうは雪国だゼ。体の温まるモン用意しないと! ね!」
アーネスト
「クシールさんの事だからお酒入れながら塔に行きそうなんですもん……」 だめだよ
肩に乗る猫も頭を振った。だめだよ。
クシール
「い~のよ酒ちょっと入ってるくらいがやる気も上がるってモンで」
アーネスト
「も、もうー……」 聞く気がないぞこの大人!
星の標(ここ)〉に残ってるのもちょっと呑むつもりだからじゃないだろうな。
クシール
ドワーフ(ロニ)あたりならわかってくれると思うんだけどナー」
アーネスト
「ナー、じゃないですよもう……」 腰に手を当てて、僅かにむくれた。
クシール
「つーわけでキャロちゃーん、景気づけにいい感じのエールを一杯」
アーネスト
「ああーっ、駄目ですってば! キャロラインさん、駄目!」 ノーです!
クシール
「え~~~なんだよ~~~」
アーネスト
「炭酸くらいにしましょうよ、ね」
クシール
「泡が出てるだけのジュースで満足できるかっ」
アーネスト
「お酒は休む直前になってからにしましょうよ……」 
クシール
「はぁ~……しょうがない、準備行くか……」 (ついでに酒買ってこよ)
アーネスト
「……」 「……酒屋に準備はありませんからね?」
クシール
「……」 ・3・)~♫
ノーラ
そんな折、外からガシャガシャと喧しい足音が響いてくるのだ
アーネスト
「ご一緒しますねクシールさん!!」 まかせてほしい!!
クシール
「いやいやアーネストくんそんな手間をかけさせ あ、この音はノーラ」
アーネスト
「あれ」 この音はたしかに
ノーラ
余りにも巨大な大剣を背負い、甲冑を着込んだ灰色の髪のおかっぱ頭にした少女が汗だくになって駆け込んできた
クシール
「キャロちゃーん、彼女に水を一杯」
「むしろいっぱい?」
ノーラ
少女は競争に参加して王都まで駆け、その後はオリヴィアをあちこちへ案内していたようだったが
アーネスト
「たくさん、が良さそうな……、おかえり、ノーラさん。どうしたの……?」
クシール
「オリヴィアと後方を走っていたのは覚えてる」
ノーラ
「はふ…はひ……っ……はぁ、は…あぁ!?  アーネすとひゃん!」
アーネスト
「……」 だいじょうぶかなあ
「鎧を着て競争なんて無茶するから……」 
クシール
「はいまず深呼吸して息整えてからこちらをどうぞ」 っ[お水]
ノーラ
ああっと声をかけ、少年を指差した(やめましょう)
アーネスト
椅子を引いてやって どうぞと示した所で、指さされたら首を傾げた。
ノーラ
「はぁ、はぁ……ふぅぅ……す、すみません」深呼吸をしてから椅子に座り、クシールから受け取った水をゴクゴクと飲み干し、ようやく一息ついて
「そ、そうです、アーネストさん! あの、私、オリヴィアさんを案内して、駅に行った時に、男の人に声をかけられて」
クシール
「ほほう詳しく」
アーネスト
「男の人……?」 
どんな人だろう、と傾げた首がより傾げられ、巻き込まれて猫の首もこてんと傾げられた。
ノーラ
「し、知らない人だったので、最初は吃驚してしまったんですけど、その人、ブランシュって名乗られたんです!」
アーネスト
「ブ、ブランっ、ブランシュさん!?」 傾げていた首が勢い良く戻り、大きな声で驚くと
クシール
「オリヴィんもノーラちゃんもかわいいからなあ、男が寄ってくるのもやむなしかnウワどうした」
アーネスト
「声って、ええと……何を……?」 ノーラにはアイドルに声をかけられたファンの様に目を輝かせた。
ノーラ
「そ、そうなんです!前に話してくれた方だったんです!怖そうな方なのかなって思ったら、丁寧で、それであの、アーネストさんの事を聞かれました」
アーネスト
「えっと、真語魔法を学ぼうと思った切欠の人で……!」 クシールに説明すると、またぐりん、とノーラに視線が戻った。
クシール
「ふ、ふーん」 ちょっとテンションにヒいてる。
アーネスト
「な、なんて……?」 
アーネスト
クシールを引かせるの
ノーラ
「たぶん、ニデア山に向かう前の時だと思いますけれど、王都でアーネストさんを見かけたそうで」
アーネスト
アチーブメント解放されそう
ノーラ
「その時の様子を見て、安心したって、仰ってました」
アーネスト
「あ、安心……?」 
安心させる要素はあったろうか。背が伸びたくらいで他に変わった面はそうない筈。
ノーラ
「その時、私も一緒に居たのを見て、覚えていてくださったみたいで」 それで声をかけられたのだという。小柄な体躯に重厚な鎧、確かに記憶に残る姿だろう
「ええと、その……以前にかけた言葉が重荷になっていないか、気にかけていらっしゃったみたいで」
クシール
「なにそれ?」
アーネスト
「重荷、……?」 首を傾げながら、クシールにも思案する様に小さく唸ってみせる。
アスミにせよ、ブランシュにせよ、2人の師から受け取った言葉は力を与えてこそくれても、それを重く感じた事はなかった。
ノーラ
「矛盾した願いをどちらも捨てたくないなら強くなれって、そう仰られたんですよね?」
アーネスト
それがあってこそ、と言っても良い。アーネストには彼が気にかけた言葉が解らずに唸っていたが、ノーラの問いに顔を上げると静かに頷いた。
ノーラ
「だから、私、言ったんです。そんな事ありません、アーネストさんはあなたの言葉を力に頑張ってますって」
アーネスト
同調する様に頷いて、ノーラの言葉の続きを待つ。
ノーラ
「そうしたら、笑ってこう仰いました。“久しぶりに見た彼はどこか逸っているように見えた。だが、君や、他の仲間達と共に在るのをみて安心した”って」
クシール
「ほーん……なるほどねえ」 アーネストの顎下から手を忍ばせて頬をむにむにする。
アーネスト
「逸って……、ひぇあっ」 突然伸びて来た指先に、ばたんっ、と音を立てて席を立った。
ノーラ
「あの時はニデア山に行く前の準備でみんな大忙しでしたし……」
「それで、その時は声をかけなかったんだそうです」
クシール
「まあ今も準備前だけど」 わはは。
アーネスト
「……ま、まあ」
「戻ってきてすぐまた出るとは思わないでしょうし……」 むにむにされた頬を、そわそわする自分の手でちょっと伸ばした。
クシール
「ま、実際気が逸ってるようなとこがあるのは確かよねー」 ははは。
ノーラ
「ブランシュさんもこれから仕事で遠くへ行かなくていけないからって、それで、言伝てを預かってきたんです」
アーネスト
「そ、そうですか……とは、言えません。時間が無いと思っているのは、そうだから」
クシールに頭を振ると、ノーラに視線を向ける。
ノーラ
「ええっと、――」視線を向けられ、何かを思い出すように目を閉じて
「『頂への道は一つではないし、独りで進まなければならない道もない』」
クシール
「ふ~ん、良いこと言うじゃん」
アーネスト
「……」 頷きを返しながら、続く言葉があるのかとノーラを待つ。
ノーラ
「『道を過ったとしても、独りで無ければそれに気付くことも出来る』」
「『君の旅の多くの道連れが居る事を喜ばしく思う』」
アーネスト
ぎゅっと拳を握りながら、遥か遠くに見えた背を思い浮かべつつ話を記憶する。
ノーラ
「『その旅路に祝福を。それこそが君が得てきた糧であり』」
「『やがて君という人を表わすものとなる』」
――だった、と思います」
アーネスト
「……」 ノーラが言い切った後も、暫く言葉は出て来ず
黙々と、伝えられた言葉を一つ一つ噛み砕いて咀嚼し、記憶していく。
ノーラ
「説教臭いだろうかって、笑っていらっしゃいましたけど」
「すごく、気にかけていらっしゃるんだなって思いました」
クシール
「ずいぶん世話好きなやつと知り合いだったのねえ」
アーネスト
「……」 漸く記憶し終えたのか、ゆっくりと顔を上げた。
ノーラ
「はい、とても真面目で優しい方なんだと思います!」
アーネスト
「はい。……とっても良い師匠なんです。行き詰った時や躓いた時は何も言わずに付き合ってくれたし。先生と違って口数は多くないんですが、」 
クシールに視線を向けると、アーネストが感じている彼のすばらしさをつらつらと述べていく。
クシール
「オーケーわかった、わかったのでもうよい」
「奇しくも山の上で話したようなコトねえ」 止めないと止まらなさそうなのでアーネストの両頬をひっぱる。むにぃ~
ノーラ
そんな師匠語りをキラキラとした目で聞き入るのだった。
アーネスト
――で、最初に稽古をつけてもらっひゃひょきも、なんれすかひっはらないで」
ノーラ
「とにかく、急いで伝えなきゃって思って、オリヴィアさんに断りを入れてアーネストさんを探しに来たんです」
クシール
「長くなるならお酒呑みながらにしちゃうゾ」
アーネスト
「そ、それはだめ」 >おさけ
「……えっ」 
「オリヴィアさんは……?」 ほっぽって来た……?
クシール
「まあ子供じゃないんだし大丈夫っしょ」
ノーラ
「えっと、少し近くを周ってみたいって……」
「ま、迷子になっていたらどど、どうしましょう」
アーネスト
「さ、探しに行ってもいいかもだけど……」 知らない土地だし……
ちらっ。どう思いますかクシールさん。
クシール
「ま、一人で見て回りたいモノもあるっしょ」
「旅ってのは連れ立ってもいいけど一人だからいいときもあるのだ」
ノーラ
「で、ででも、ぜ、全然知らない場所で」
「あっ、こ、此処の場所は駅に行く途中でお伝えしました!」
クシール
「変なのに絡まれても、自力でなんとかできる子だろうし」
アーネスト
「……」 来てくれたのは嬉しい反面、オリヴィアを放って欲しくなかった反面何とも言えない。
クシールの言は尤もなのだが、組み分ける際に過保護だと言われていた事を思い出し そうなのだろうかと悶々とし始めた。
クシール
「やれやれみんな心配性ねえ」 二人の頭に手を載せてうりうり。。
「アーネストは保護者に似たのかしらん」
ノーラ
「ほごしゃ」
アーネスト
「うぐう」 「保護者って……」
「それ、前から思ってましたけど、ちょっと……いやです」 酒は駄目だと言っていた時と同様に、ちょっとむくれた。
ノーラ
「でも、確かに、その……ティアエレスさんって、おかあさんみたいなところ、ありますよね」
クシール
「じゃあ夫婦?」 ・3・)
ノーラ
「叱られることが多いですけど、ちゃんと見てくださっていて、私の為を思って言ってくださるの、わかりますし」
クシール
めおとと発音した
ノーラ
「えっ……お二人って、そ、そこまでの」
アーネスト
「めお……」 もご、と唇を結んだが、きゅっとそれを引っ張って口を開いた。
「そうです。……僕は、ティアと一緒に生きたいって思ってますから」
クシール
「おっ、言うねえ」
アーネスト
「ノーラさんの言う事も、ちょっとわかるけど」 ぼそぼそ。>お母さん
ノーラ
「ふぁあ……」カーッと火照った両頬に手を当てて
アーネスト
「……」 けれど、自分の思いと彼女の線引き、それから使命はまた別のものだと自覚してもいる。
ティアエレスの過去について、彼女以外が口にする事を良しとする事は出来ずに、それ以上は言葉が続かずに唇が結ばれる。
ノーラ
「アスミさんにはお姉さんみたいな感じですし……あ」
「……私が子供っぽいってことですね、これ……」しょんごり
アーネスト
「そ、それで言ったら僕もだもん…」 大丈夫だよ……
クシール
「ま、いーんじゃなーい? 別に大人であるのが10割良いってもんでもないし?」
アーネスト
「……クシールさん、ノーラさん」
「変な事、聴いてもいいですか」
ノーラ
「た、旅路が糧だっていうんなら、たくさん旅をしてきた大人の方が――
クシール
「ふたりとも成人してるかしてないかぐらいの年っしょー。別にそれで子供っぽいなんて当然当然……おん?」
ノーラ
「あ、は、はい、なんでしょうか?」
アーネスト
「……」 言葉にしてから、どう聞いたら良いのか分からなくなってしまった様子で目を回しつつ、
クシール
「落ち着いて話しな」
アーネスト
「う」 「はい」
「……今の自分じゃ助けられない人を、でも助けたいって思って」
「色々探しても力を付けてもまだ助けになれそうもない、時って、他の人に手を借りるしか、ないじゃないですか」
「でも、誰かの手を借りるには、その助けたいって思った人の秘密を話さなくちゃいけないとしたら、……お2人は、どう、します?」
ノーラ
「……アーネストさんは、自分だけの力でその人を助けたいんですか?」
クシール
「ンー」
アーネスト
「ううん。僕に、そんな力が無い事はもう分かってるんだ。でも、その人の秘密を人に言うのも違うなって思って」
クシール
「あたしなら話しちゃうかなー」
ノーラ
「他の人に迷惑をかけたくないとか、その人の力になるのは自分だけが良いとか、そいうことじゃない……んですよね?」
アーネスト
「そうだよ。……、でも、その人が誰にも知られたくないって解ってるとしても、ですか?」 前半はノーラに、後半はクシールに。
ノーラ
「だったら、その人とお話をするべきだって思います」
クシール
「どうせ助けたいって時点であたしのワガママじゃん?」
アーネスト
「……わ、わがまま」
クシール
「そうよー」
ノーラ
「それで、話しても良いって聞いてから他の人に……」
「その人が嫌がるってことなら、確かにクシールさんの言うようにワガママになっちゃのかもしれませんけれど」
クシール
「助けたいってのが通したいワガママなんで、助けたことで相手が不快になっても知ったこっちゃないわけ」
アーネスト
「……他の人に話をするのは、きっと嫌がると思う」 ノーラに頭を振った。 「僕にだって、全部を教えてくれている訳じゃない、と思うし」
ノーラ
「そ、そこはちゃんと先にお話合いをした方が……っ」
クシール
「で、文句言われたらこう言い返してやるのさ。『助けられたくなかったなら、自力で助かるべきだったな、わっはっは』」
アーネスト
「……き、嫌われちゃいます」 言葉にしながら、先程の師からの言伝を受け取ってきたノーラへと向けていた視線と同じ色を、クシールに向けた。
ノーラ
「そ、そういう開き直りは良くないって思うんです……」
クシール
「いいじゃん、別に。嫌われても」
「ま、相手と酒飲みづらくなるのは困るかもだけどねー」
アーネスト
「よ、良くは――ない、ですよ。だって、そこで終わりじゃないから」
「それからも、一緒に居たいと思うし……」 
クシール
「じゃあ仲直りすりゃいいじゃん」
「嫌われたってそこで終わりじゃないんだからさ」
ノーラ
「そ、そんな簡単に……それは、そうかもしれないですけれど」
「でも、その、やっぱり違うって思うんです」
アーネスト
ノーラと同じ思いだ。それはそうで間違いは無いのだが、あまりに簡単に彼女(クシール)は言う。
ノーラ
「その人が望まないことを、他の人の手を借りて」
アーネスト
――しかし、他に方法が無いとして。彼女の言った方法を取らない理由も無い。
ノーラ
「それでその人が知らないところで助けられても、きっと心残りになるって思うんです」
クシール
「ま、あたしの言ってることは世間的に極端だって自覚はあるけどねー」
ノーラ
「その人が抱えている問題なら、ちゃんとその人自身が解決出来るように助けるのが一番じゃないかって」
アーネスト
「ティア、……、その人の知らない所で、っていうのは、無理だと思う」
クシール
「そーねー。それはそう。ところでノーラちゃん」
アーネスト
「誰かの力を借りるとしても、一緒に……、?」 クシールに視線を向けた。
ノーラ
「は、はい、なんですか?」
クシール
「問題を抱えている人をみて、その人を助けたいって誰かが思う時点でさー」
「もうそれってその人だけの問題じゃなくなっちゃってるじゃん?」
「知り合いがむざむざ失敗するところを見せつけられるあたしの気持ちはどうなっちゃうのかなー、ねー」
ノーラ
「た、確かに……それはそう……なんでしょうか……?」
「うぅ……それは、その……」」
クシール
「ま、そいつ自身が解決できれば理想だけど、世の中助けを突っぱねるくせに失敗する奴ってのは絶えないからねー」
アーネスト
「失敗だって、多分。……思ってなくて」
クシール
「そういう奴だったら、じゃあシーラネってほっぽっておくか、そいつの意志なんておかまいないしに他人がなんとかしちゃうしかないじゃない?」
ノーラ
う、うぅ……」クシールの言葉に頭を抱えて悩み出していたら、前提が崩れるようなアーネストの言葉に 「え?」
アーネスト
「きっと、これが自分の行いの結果だからって、押し込んでると思うから」
クシール
「あー、わかるわかる。相手はそれが己の往くべき道みたいな感じなんでしょ」
「でも“あたし”は相手にそうされるのは好ましくないってわけ」
アーネスト
クシールに頷き、
ノーラ
「……」
アーネスト
「……それ、ずっと嫌で。自分と他は違うって線ばっかり引いて、自分は過去の人間だからって」 
ノーラ
「……なんだか、私にとっての(バケツ)みたいです」
クシール
「ま、だから結局ねー、お互いの我儘の殴り合いなわけよ」
ノーラ
「不自由で、でも、こういうものだって安心できる、そういうものだったり……」
クシール
「相手がそれで納得しててもあたしが納得してなきゃうるせえ知らねえってなもんよ」
ノーラ
「あっ、わ、私なんかの悩みと一緒にしていいものじゃないですよね、す、すいませんでしたっ」
アーネスト
「良いんだよ。一緒で、良いんだ」
クシール
「なーにいってんの、悩みの軽重なんて比べたってしょうがないでしょ」
ノーラ
「私は、その……しろがねさまに兜は禁止って言われた時」
「すごく、不安で、怖くて、でも、」
「この人達といれば、変われるんじゃないかって……そんな風にも思ったんです」
「ずっと変わりたかったから、」
「自分だけじゃ、きっといつまでも踏み出せなかったことだから……」
「あれはしろがねさまのワガママだったでしょうか……?」クシールの論理にあてはめ
クシール
「そーそー、そのとーり」
「別に、超魔女の言うことをしらねえって突っぱねる自由だってあったわけよ」
「結果としてノーラは受け入れてそれでよかったなーって今なってるみたいだけど」
ノーラ
「うぅ……でも、それは、私自身が望んでもいたことで……し、しろがねさまは私のそういうところを見越して言って下さったのかもですし」
クシール
「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」
「ノーラは別に超魔女に実際そういうコト話したわけじゃないっしょ?」
ノーラ
「はい……」
クシール
「そういう、自分が望むことを口にしない奴もいるし、自分が実際望んでることに気がついてないやつだっているわけ」
アーネスト
2人の会話を聞きながら、静かに頷いた。
クシール
「結果が出てから『あれ、なんだこっちのがよかったのか』なんて気づくこともあるし」
「もちろん他人が干渉して結局より状態が悪くなるなんてコトもザラだけど」
「結果良けりゃそれで良しだけど、結果どうなるかなんてやってみないとわかんないのよねー」
ノーラ
「私の……話し合って、秘密を他の人に話して貰うっていうのは、自分のワガママを通して、相手に変わって貰いたいっていうのと同じなんですね」
アーネスト
「……でも、やらなきゃ何も変わらないなら」
ノーラ
「オリヴィアさんに、リアーヌさんやアルギュロスさんのこと、受け入れて欲しいっていうのも、私のワガママで」
クシール
「そうよ? まあ、一般的にはそれって“穏当なやり方”になると思うケドね」
アーネスト
「助けた後に嫌われるのは、凄く怖いけど。でも、今のままよりずっと良いから」
クシール
「あたしはとりあえず強引にやっちまってからでいいかって思うコトが多いけど」
ノーラ
「……でも、やっぱり同じワガママを通すってことになるなら」
「先にぶつかっていく方が、たぶん、アーネストさんらしいって思います」
クシール
「結局やり方が違うだけで、どうあれ本質的にはワガママ―――ま、もう少し格好つけていうなら欲望のぶつけ合いってトコ?」
アーネスト
「うん。ティアが手を取れないなら、僕のワガママで取りに行くしか、――」 翡翠の瞳から涙が落ちた直後、伴って言葉も切れる。
ノーラ
「か、恰好はついていないような……」
クシール
「というわけで、端的に“やりたいようにやるべし”となるのであった。――と、どうしたどうしたアーネスト少年」
アーネスト
「って、あれっ、何、……」 慌てて、次から次へと出てくるそれを擦り付けて拭った。
ノーラ
「あれっ、こ、これってティアエレスさんのこと……なんですか?! って、あアーネストさん!?」
アーネスト
「そ、そうっ、なんだけどっ、止まらなくてっ」 
クシール
「……胸、貸すかい?」 どん。
アーネスト
「何で泣いてるんだろ……ちっとも悲しくないのに……」 
「い、いりませんよっ」
ノーラ
「わ、私、へ変な事いっちゃいましたか?!」
「わ、私は、その……貸すほどありませんけど……」
アーネスト
「ち、違うよ! 2人とも変な事なんて言ってないし、そうしようって思ってただけなんだ……!」
「む、胸から離れてよ!」
クシール
「はっはっは」 かわりに頭をわしわしなでてやろう。
アーネスト
「ゔ、うぅ……」 頭が揺れる。 
クシール
「いやあ、愛いやつよのう……やだこれ母性?」
アーネスト
「……何で泣いてるのかわからないのに、わからないものを重ねないでくださいよお」 ずび。
クシール
「こほん。まあさておき、やりたいようにやるには強くあれ、だぞ少年。なんか話が一周回った感あるけど」
ノーラ
「ええと、その、アーネストさんはその事をずっと悩んでいて、でも、踏み出そうって、今、決心がついた……でしょうか?」
アーネスト
「…………決心は、ついたけど」
漸く収まった目元から手を離すと、はぁ、と息を吐いた。 「何で出て来たのか、本当に解んないよ……」
クシール
「ま、人生そういうこともあらあ。悲しくても嬉しくてもなんだかわかんなくても涙ってのは出るもんサ」
「あ、そうそう。やりたいようにやる、のも強くある、のも必ずしも正面からパワフルにいけってコトとは限らないからねん。それでイケるやつはイっちまえばいいけど」
ノーラ
「迷ってたところに道を見つけて安心した……とかじゃないですか」
アーネスト
「……かなあ」 ノーラに頷きつつ、クシールに視線を向けた。 「というと……?」
クシール
「賢しく色々考えを巡らすのも、手を借りられるような人脈も強さのうちってね」
「強さの種類を限定的に考えているうちは真に強くはなれないのだ。お、いまそれらしいこと言ったな」
アーネスト
「つ、強さの種類……」 難しいことが。
ノーラ
「どうすれば助けになるのか分かりませんが、私にできる事はなんでも仰ってください!なんでもします!」
クシール
「ためしにアーネストが強いなあって思う連中を色々思い浮かべてみたらいんじゃない」
ノーラ
「お二人にはいっぱい助けていただいていますし!……でも、私にできる事ってなんでしょう……」
アーネスト
「僕も、正直何からしたらいいのかはまだ……」 ふるふる。>ノーラ
クシール
「そん中には単に力が強いってだけじゃない奴も多分いると思うし、まあそういうことよ」
アーネスト
「……先生やティア、は」 術者として優秀だし。 「こ、侯爵……?」
クシール
「あはは、あれは確かに」
アーネスト
「……」 ちょっとやだ、と前は思っていたのだろうが、試練の際に流れて来た記憶を思えば、そうは今は思わない。
「本当はね、先代の“銀の魔女”さんから、何か助けになる昔話を聞かせて頂けるかも、って事だったんだけれど、今は……」 >ノーラ
ノーラ
「あ……」 泣きそうな顔になった
クシール
「ま、さっきも言ったけど人脈もパワーなんだし、あたしらだけじゃなくていろんな奴に相談してみたらいんじゃない」
アーネスト
ノーラに続いてこちらもしゅんとし始めた。
「……でも、2人に話せて良かった」
「ワガママを徹そうって、思えたから」
クシール
「おお、徹せ徹せ」
ノーラ
パンと、と自分の両頬を叩いて、ふるふるっと首を振って
「そのワガママ、私もお供させてください」
アーネスト
ノーラの言葉には、これまでよりも明るく笑ってみせた。 
「勿論。クシールさんも、手伝ってくださいね」
クシール
「いいぞいいぞぉ」
「お、そうだ。どうせだしこれから結界破りに挑むアーネストに、あたし流の魔法破りの心得を授けよう」
アーネスト
「お酒ですか」 じと。
クシール
「あ、それでいいならそれで」
ノーラ
「……ふふ」そんなクシールを見て微笑んで
クシール
「冗談冗談。ま、今まさに言った話よ」
アーネスト
「ちょっとだけです」 えへへ、と笑ってみせて。 「……それじゃないなら教えてください」
ノーラ
「クシールさんもだいぶずいぶん世話好きなやつだと思います」
クシール
やったぜ、キャロちゃーん!とお酒頼みつつ。
ノーラ
「アーネストさんの周りにはそういう人が集まるんでしょうか……?」
アーネスト
「キャロラインさん、あとふたつ!」
クシール
「お、飲むか? 飲むか?」
ノーラ
「えっ、あの、お、お酒ですか……?」
クシール
魔法破りのコツの話も用意してたけどこのままフェードアウトしても収まりがいい気がしてきた
アーネスト
「一口だけ。ね」 ノーラに笑いつつ、注文を済ませた。
アーネスト
まあ卓中で教えてくれるでもいいかもしれない
ノーラ
「……わ、わかりました。な、なんでもするって言いましたし」ごくり
クシール
「なーにぼちぼち飲めないトシでもないっしょ! イケるイケる!」
アーネスト
「(これは別に助けじゃないとおもう)」
クシール
なーにさいあくキュア・ポイズンしてあげるからだいじょうぶ
アーネスト
また1つクシールさんの影響を受けて真面目少年度がさがってしまった
クシール
いたいけな少年少女をたぶらかすのは楽しいなあ!
ノーラ
私は
【✔:鎧を脱ぎ出した】 [×:一口飲んでブッ倒れた,酔っぱらって歌を唄い始めた,二杯目三杯目を要求し飲み続けた,🌈🐥,なんとかやりすごした]
アーネスト
僕は
【✔:🌈🐥】 [×:酔っぱらって歌を唄い始めた,なんとかやりすごした,一口飲んでブッ倒れた,外套を脱ぎ出した,二杯目三杯目を要求し飲み続けた]
ノーラ
なかなかぬげないですぅ
アーネスト
おrrrr
クシール
キャロちゃん水もってきてー
アーネスト
まあ一杯だけだしこの後向かうので
吐くほどは飲まなかったと思います(自制)
ノーラ
楽な状態で飲むという意味で鎧を外すのは間違ってはおらず。。。
クシール
そうだぞもんだいないぞ
アーネスト
悪い大人だ……
この後準備して向かうまで団子になってそうな気配がある
ノーラ
私は鍛冶屋とかにも向かわなくてはならない
クシール
あたしは多分魔術師ギルド
アーネスト
僕も炎嵐を買いに行く気がする
ノーラ
2日後、アングルシ妃国で!
アーネスト
普通に解散してそうな散らばり具合だ
ではこんな感じで大丈夫かな お付き合いいただきありがとうございました
クシール
散ッ
おつかれ~~
アーネスト
おつかれさま~~
ノーラ
おつかれさまでした!
背景
BGM