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追憶のリテラチュア 幕間 ティアエレス、オリヴィア、リアーヌ

20220731_0

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GMが入室しました
!SYSTEM
ティアエレスが入室しました
ティアエレス
お待たせしました
GM
ちょっとNPCの名前色おくからまってね
よしOK
オリヴィアリアーヌでいいんだよね
ティアエレス
はい
GM
何処でOHANASIしよう
ティアエレス
星の標、の一室をお借りしましょうか
開けてる場所だとあれですし
GM
うむ
ではそんな漢字でやりまうす
よろしくお願いします。
ティアエレス
よろしくお願いします
 
 
GM
“蒼き観測者”の試練を終え、イルスファールの王都へと戻った一行は来るべき戦いに備えての準備を進めていた。
出発までの猶予は長くなく、また出発すれば次にいつゆっくりと休息を取り、また話が出来るかは分からない。
そうなる前に――と、ティアエレスはオリヴィアを呼び止め、〈星の標〉の一室を借りた。
彼女は快くそれを受け入れ、今は宿の一室に集まったところだ。
オリヴィア
――本当に、少しも雪が降っていないのね」 窓に手を当て、暑いくらいの日差しが射す外の風景を眺めて呟いた。
ティアエレス
「……ええ、この辺りは冬にしか降りませんし、アングルシに比べると短いですから」
その言葉に応じるように 白い魔女は少女の様子に目を細めた
オリヴィア
「冷たい湖なんかに入りたがる人が多いと聞いて疑問に思っていたけれど、これなら確かにそういった人が居るのはおかしくないかも」
ひとしきり窓の外を眺めて満足すると身体を離して振り向く。 「ごめんなさい、つい景色が珍しくて」
ティアエレス
「常に降る程でもないですし、夏はカラッとしています。猛暑になると火事が起こるケースもありますしね」
オリヴィア
「そう……暖かいというのもいいことばかりではないのね」
ティアエレス
「いえ、ノーラさんと見て回ったりもしたのでしょう?」あの様子では、と 「お時間を頂き、ありがとうございます」
オリヴィア
「広い街だから、ゆっくり見て回ることは流石に出来なかったけれど、準備がてら紹介してもらったわ」
ティアエレス
「そうですか」 頷いて 「ぜひ、事が済んだ後、アスミと一緒にゆっくり回って下さい」
「他の皆さんもきっと、案内したがるでしょうから」
オリヴィア
「ええ。解決しても、しばらくの間はアングルシの立て直しで離れられないでしょうけれど、それが落ち着いたら必ず」
ティアエレス
「………では、そろそろ本題に入りましょう」 冷たいハーブティを手ずからグラスに注ぐと ミントを添えて オリヴィアの前に置く
オリヴィア
礼を言いつつ、膝の上で手を重ねて話を聞く体勢に入る。
「どうぞ」
ティアエレス
「貴方のご負担を承知した上で、要望が一つあります」
「リアーヌと、話をさせて頂けませんか」
オリヴィア
「……リアーヌと?」 小さく首を傾げて。 「……そうね、少し待って」
そう言うと目を閉じ、胸に手を当てる。
「……うん」 ゆっくりと目を開いて。 「私は平気。リアーヌの方は、あまり長く表に出ていると私に良くない影響が出てしまうかも知れないと気にしているみたいだから、なるべく手短に、ということみたい」
ティアエレス
「分かりました」
オリヴィア
「それじゃあ――」 もう一度目を閉じ、ふっと一瞬身体から力が抜けたように揺れると
ティアエレス
頷いて
リアーヌ
「…………」 ほんの少しだけ、オリヴィアとは雰囲気が異なる光を瞳に宿した少女が目を開いた。
ティアエレス
「……ありがとうございます、リアーヌ」
リアーヌ
「……いいえ、礼はオリヴィアに」
ティアエレス
「そしてすみません。今後の話題でもなく、アングルシのことでもなく、ごく個人的な事なのです」
リアーヌ
「個人的なこと? ……私で力になれるのかしら」
ティアエレス
胸に手を当てて 少し俯くと リアーヌに視線を合わせる
「……私もまた、貴方のように、元の容れ物に入り込むように訪れた異邦人」
「元の魂を封じ込め、成り代わっている異物……少なくとも私には、そういう自覚があるのです」
リアーヌ
「……私たちとは違って、あなたの中には2つの魂がある、ということ?」
ティアエレス
「それも少し違いますね……、記憶をうわ塗ることで、元あった魂を乗っ取っている、そういう自覚です」
「貴方はオリヴィア様をどう思っていて……そして、オリヴィア様に成り変わることを、どう感じているのか」
「……そしてそれを受け入れる事が出来るかどうか」
リアーヌ
「……ふむ」
ティアエレス
「………、私は毎回、そうして成り代わって行って、そして"ティアエレス"になっていくことを、心苦しく思ってはいるのですが、」
「記憶による反発を受けたことはありません。そう術式が組んである上に、かなり幼い頃から記憶の流入が始まるからです」
「だから…今のオリヴィア様と貴方のような関係を築くことはありません」
リアーヌ
「魂ではなく、なんらかの形で記憶を身体や魂以外に記録して、別の魂に移し替える……そんなことも出来るのね」
ティアエレス
「だから………、せめて、私の身体を産んだ両親の名前を覚えている事で、罪滅ぼしにしています」
「いえ、罪滅ぼしではありませんね・・・それを記憶することでしか、わずかでも償なった気になれないからですね・・」
「仕組みが、あるのです」
リアーヌ
「……かなり幼い頃、というと、どのくらいの年齢から?」
ティアエレス
「5歳程度にはもう、記憶の流入が始まります」
「両親は明るかった娘が急に静かになり、そして違和感を覚えて泣いていた子供が徐々に落ち着いていくことを、気味悪く思う人も居るでしょう」
「他のハイマンは違うでしょうが、私が設計したハイマンは……、」
「………、作ってしまったものは、」 「通常の輪廻から外れていて、その記憶を保持し、魂を擦り切れさせないために、」
「避難領域から魂に対して干渉して侵入する……魂の影を、世界に移す。……魔神のように」
映す
「そうではなかった……私が作りたかったものはそうではなかったのに……、そうされてしまった」
「……、」 ゆっくり首を振って
「すみません。……話がしたかったのは、その事ではないのです」
リアーヌ
「……私はそのハイマンというものに明るくはないから、的確な言葉を返せるのかは分からないのだけど」
「あなたの記憶が乗り移ることで、元の身体も変質してしまうものなの? あなたの今の身体は、普通の人間とは異なるように見えるわ」
ティアエレス
「はい。通常のハイマンとして生まれる子にも、前世の記憶が継承されます。それは魂が輪廻する際に、前世の記憶として保有される事があるからです。」
「……そのハイマンとして生まれた子に対して、似た性質の私達が入り込む。托卵というものに近い形で、記憶を塗り替えるんです。その結果、魂の色も形も、私本来のものに変質していってしまう。それを私は……止めることが出来ないんです」
リアーヌ
「……そう」
ティアエレス
「………、このシフェナと言う体に」
リアーヌ
「私にそれを話した理由がなんとなく分かったわ。似ているのね、私たちは」
ティアエレス
「ティアエレスが宿った結果、シフェナは……」 小さく息をついて
「……ええ」
「だから、伺いたかった……、」
リアーヌ
「死んでしまった、というわけではないのでしょう」
ティアエレス
「………、魂をそのまま、相手に与える行いを、オリヴィア様として生きていくことを、貴方は許容出来るのだとしたら、そこにどんな理由があるのだろう、と」
リアーヌ
「……ふふ」
ティアエレスからの問いに思わずといった様子で小さく笑いがこぼれた。
ティアエレス
「………、」 怪訝そうな顔をリアーヌに向けて
リアーヌ
「私は、そんなに出来た人間じゃないわ。死にたくなんてないし、生きていけるのなら生き続けたいと思っている」
ティアエレス
「……出来た人間でしょう、少なくとも貴方は」
リアーヌ
首を横に振って。 「それは、アルギュロスの傍の私(もうひとり)がいるからよ」
ティアエレス
「……、そうですか」
リアーヌ
「あれも決して、私の虚像なんかじゃない」
「〈奈落の剣〉に封じられている間、オリヴィアの中で息を潜めている間、」
「私はずっと、まだ生きたい、アルギュロスと一緒に居たいと思い続けていたの。私の魂なのだから、この身体は私を受け容れるために造られたものなのだから、リアーヌ以外の存在として生きることなんて許容出来ない」
「そう思っていたのは事実だし、だからああして、アルギュロスと一緒に居ることを選んだ私が表に出てきたの」
ティアエレス
「……」息をついて
リアーヌ
「でも同時に、あなたと同じような悩みを抱え続けてもいた」
ティアエレス
「……」 もう一度リアーヌの言葉に耳を傾ける
リアーヌ
「魂は私のものであっても、宿ったのは別の肉体。たとえ器として造られたものであっても、オリヴィアがオリヴィアとして歩んできた道や紡いできた記憶は、私のものではない」
「私に彼女の生を奪う資格はあるのか――そんな考えを持っていたから、きっとこの私も現れたのでしょう」
ティアエレス
「……、」 自分のグラスにもハーブティを注いで 一口飲む
リアーヌ
「…………」 一呼吸入れるようにカップを手に取り、唇を湿らせた。
「多分、この旅の終わりまで、答えは出せないと思うわ」
「あちらの私の想いと、この私の想い、どちらが私にとって大きいのか」
「……ただ、そうね」
「アルギュロスはこの100年間、ずっと苦しみ続けて来たのだと思う。そして、私との“永遠”を手に入れたのなら、彼女はその後もずっと苦しみ続けていくと思うの」
「あの子はとても優しくて、不器用な子」
ティアエレス
「……、他人を犠牲にして得た幸福に、溺れきることが出来ないのでしょうね」
リアーヌ
「人に傷付けられる痛みを知っているから、人を傷付ける痛みも理解してしまう」
ティアエレス
「…その気持ちも…私は分かります」
リアーヌ
「だから人々から私に向けられた想いに耐えられなかった。きっと、私以上に」
頷いて。 「だから、私は彼女の苦しみを終わらせたいと思うわ。……どんな形になるかは、まだ分からないけれど」
ティアエレス
「そうですね……そう出来ると良いと思います」
「……、求めていた答えは、得られませんでしたが、」
「貴方と話せて良かったです、リアーヌ」
リアーヌ
「……あなたの問いへの答えになるかは分からないけれど、」
「その目的を果たした後なら、私はオリヴィアにこの魂を明け渡していいと思っているわ」
「彼女が彼女の生を全うして、その魂が天に昇って――何百年、何千年後かは分からないけれど、いつかまた、アルギュロスの魂と出会う日も来るでしょうから」
――あなたがそうして誰かに乗り移って生き続けているのには、理由に、目的があるのでしょう?」
ティアエレス
「……‥この機構を打ち壊し、輪廻から外れている私達を元の流れに戻す…、ハイマンの呪いを解くために、私は……」
「何度でも……繰り返します。そこに辿り着くまで」
「……ただ、」
「……誰かの時間を奪い続ける事は……、」
「……耐え難くなります。思い出さないようにしていても、きっかけがあると想起するこれに耐えるために、」
「…‥貴方にお話しました」
肩を僅かに震わせると 息をついて
リアーヌ
「……それでいいのだと思うわ」
「あなたの周りには、あなたの話に耳を傾けてくれる人がいる。あなたを案じてくれる人がいる」
「罪の意識に耐えられなくなりそうなら、彼らに話して、自分を保てばいい」
ティアエレス
「中々……難易度が高いのです」 目元をハンカチで押さえてから顔をあげると
リアーヌ
「いつか奪った魂の持ち主たちに報いることが出来る時が来る――なんて無責任なことは言えないけれど」
「あなたが諦めてしまうことは、それこそ今まで奪われてきた人たちに対して無責任だわ」
ティアエレス
「彼らは、……"今"を生きる人たちだから。それでも心を許してしまいそうになるから」
「私は、止まりません……貴方の言うとおりだからです」
リアーヌ
「あなたや私の認識では、」
「私たちは確かに過去の人間。今を生きるべきではない、と思うのも無理はないわ」
「でも、それを決めるのは私たちだけではないと思うの」
「“観測者”への答えで、言っていたでしょう? 他者は己を映す鏡だ、って」
「ティアエレスを“今”を生きる人間であると認めるのは、何もあなた自身でなくてもいいのよ」
ティアエレス
「……あの時も口にしましたが、模範的な回答だったから、その答えを選んだのです」
「その答えも昔、ある人物に言われた、他者というものの解釈なのです」
「"世界が滅んでも貴方達が居れば私の世界は滅ばない。でも、貴方達が死んだら世界は無事でも私の世界はなくなるの"、と」
「……、でも確かに」
「それを決めるのは己だけでは、ないのかもしれませんね」
リアーヌ
「ただでさえ、自分を過去の存在だと思っている私たちが、誰が今を生きているかを決めるかなんて、きっと傲慢だわ」
ティアエレス
「……、魔法使いの性の一つですが、」
「きっと、私自身が線を引き続けているのでしょうね」
リアーヌ
「……きっとそうね。さっきからオリヴィアが、何かを言いたげにしているわ」
ティアエレス
だから憧れる自由民だった彼らにも、そして、必死に生きる冒険者たちにも
「……そうですか、代わって頂けますか」
「本当にありがとうございました、リアーヌ」
リアーヌ
「いいえ、私の方こそ、興味深い話が出来て良かったわ」
「ああ……代わる前に、」
「もう一人の私に会ったら、彼女を少し見習ってもいいかも知れないわ。きっとあちらの私は、こういう悩みを全て捨てて、自分の目的だけを見ているでしょうから」
「そんな風になれとは流石に言えないけれど……きっと少しくらい、強引な方が前向きになれるわ」
それじゃあ、と小さく口にして、再び彼女の身体から力が抜ける。
ティアエレス
「…‥」 頭を下げて 見送るように
オリヴィア
――……」 緩く頭を振って、様子が元のオリヴィアへと戻る。
ティアエレス
「お疲れ様でした、オリヴィア様」 頭を上げて
オリヴィア
「……いいお話は出来た?」
ティアエレス
「はい。お時間をありがとうございました」
オリヴィア
「そう、良かった。私からも、ひとつだけ」
ティアエレス
「…お伺いします」
オリヴィア
「アスィミやアーネストや私たちとあなたの間に、変な線を引くのは駄目よ」
「生まれはどうであっても、私たちは今出会い、ここで同じ道を歩いている」
「私たちにとってはあなたがティアエレスであり、シフェナなの。アスィミも、きっとそう言うわ」
ティアエレス
「……本当に、よく似ておいでです」
彼女がそう言うだろうという言葉に頷いて
オリヴィア
「まだまだ彼女との仲では、あなたたちにも負けないわよ」
ティアエレス
「勝ち負けではないでしょう」 僅かに困った様子を見せて
オリヴィア
「私の知らない冒険を一緒にしているなんて、羨ましいもの。少しくらいは負けてないってアピールしておかないと」
ティアエレス
「……、では私達以上に、」
「一緒に過ごせる時間を是非、作って下さい」
オリヴィア
「ええ、そのつもり」
「アスィミとだけじゃなくて、あなたたちとも、ね」
ティアエレス
「……はい」 小さく微笑むと 頷いて
「少し休みます。王都に借りている部屋も、かなりの期間空けてますから」 「オリヴィア様も、休息はしっかり取られて下さい」
オリヴィア
満足げに頷き返して。 「ええ、ゆっくり休んで。これからは今まで以上に過酷になるんだから」
ティアエレス
「お時間、ありがとうございました」 席を立つと 扉に向かい 出る前に一礼して退室する
オリヴィア
小さく手を振ってそれを見送ると、ベッドの端に座り、近くの窓から外を見上げた。
――……」 しばらく外を眺め、己の中に居るもう一人と言葉を交わした後、静かに横になり、眠りについた。
GM
おけまるです
ティアエレス
ありがとうございました
GM
お疲れ様でしたんたん
ティアエレス
お疲れ様でした
GM
ログは2022/07/31_0になりそう
ティアエレス
了解です。ありがとうございます
弱音を吐きました
GM
皆にもはいていけ
ティアエレス
中々難しいです
GM
つらい
ティアエレス
では、お疲れ様でした
GM
お疲れ様でした
ティアエレス
失礼します また本編で
GM
うむ
!SYSTEM
ティアエレスが退室しました
!SYSTEM
GMが退室しました
背景
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