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剣を教えて

20220727_0

!SYSTEM
レンが入室しました
!SYSTEM
ユーリスが入室しました
レン
うむ。
ユーリス
いるよ
導入は適当にやっちゃっていいかな 星の標で
レン
大丈夫だ。
ユーリス
依頼が終わった後、どういうタイミングにしようか
レン
すぐ後でもいいし日を置いてからでもいいぞ。
偶に店には来る。
ユーリス
じゃあすぐにしようかな
レン
良かろう。
ユーリス
よろしくお願いします
 
 
 
 
 
 
 
 
 
リアン地方イルスファール王国 星の標
此処は国内でも有数の冒険者ギルド支店としてその名を輝かしいものとしている
数多くの冒険者を取り揃え、高い依頼達成率を誇り
国内外の個人、組織を問わず依頼が舞い込んでくる
今日も一つの急ぎの依頼が終わった
夕刻も過ぎ、空が茜色から藍色に染まる頃
冒険者たちは報告を済ませ解散した
立ち去ろうとするレンを、少年は呼び止めて
君たちは一つのテーブル席についている
ユーリス
という感じでどうかな
レン
うむ。
ユーリス
「……、ありがとう、時間を取ってくれて」 引き止めに応じてくれたことを先ず少年は謝した
レン
少年の対面に座る狐のような尖った耳の、少女というには些か風格のある小柄な娘は、湯呑みと呼ばれる変わった形状の器で熱い茶を啜る。
「話くらいは聞いてやると言ったはずだ。構わない」
ユーリス
「うん。それで、」 炭酸の入ったグラスを傍らに 少年は一口それを飲むと 話を切り出した
「僕に剣を教えて欲しいという話なんだけど、どうかな。報酬は……これから決めるけれど」
レン
「お前は、」 両手で保持していた湯呑みをテーブルに置く。 「私の剣の扱い方がお前のそれと似ていると言ったが、この店ならば探せばそんな使い手はいくらかは見つかろう」
ユーリス
「それはそうなんだけど……どれくらいの使い手かは、僕は見ただけじゃ判断できないから‥」
レン
「わざわざ無愛想な皮肉屋に頭を下げる必要などないと思うが。余計な気苦労を背負うだけだぞ」
ユーリス
「直接は無理なら、さっきも言ったけれど、この人ならっていう人が居たらその人を教えて欲しいな。声をかけてみるよ」
「……‥」 きょとんとして 「たしかに最初は無愛想ではあるしなんでこの人突っかかってくるんだろう…とは思ったけど、」
レン
「……ふむ」 腕を組み、この店の上位に名を連ねていて、かつ素早い剣技を得意とすることで知られる者たちのことを思い浮かべてみた。
ユーリス
「一緒に仕事を熟してみて、レンの人となりがどういう人なのかは、第一印象からは離れたよ」
レン
「お前の中の印象がどうであれ、私には馴れ合うつもりはないぞ」
ユーリス
「馴れ合う……仲良くする気はないってこと?」
レン
「ああ」 一口茶を啜って。 「そういった甘さは戦において足を掬う」
ユーリス
「話をしてくれたりするだけでもいいんだけど……それも駄目?」
レン
「必要な話はする」
ユーリス
「うーん‥・そうか」
腕を組んで
「これは僕にとっては必要な話だけど、レンにとっては余計な話だもんね」
レン
「少なくとも、友達ごっこをするつもりならば剣を見てやるつもりもない」
ユーリス
「……見てくれるの?」
「友達ごっこと言うか…仲良くはしたいとは思うけど、レンの剣を知りたい…方が大きいかな」
レン
「……」 ため息を吐いて。 「まだそうは言っていない」
「幾人か候補は浮かんだが、伝手がない者も多いし、師事するには問題がある者も居る」
ユーリス
「……」 申し訳無さそうに炭酸水に口をつけて
「…そっか」 グラスを置く
レン
「しかし、私は一度剣を置いた身だ。数年の鈍りは、そう簡単に取り戻せるものではない」
「得られるものはお前が思っているよりも少ないかもしれんぞ」
ユーリス
「あんなに動けるのに…?」
レン
「あの程度ではまだまだだ」
ユーリス
「……、奥が深いね」
レン
「種族柄、私はどうしても人間たちに比べて力で劣る」
ユーリス
「それはそう‥・だね」 小柄だし
レン
「その分、技と速さを磨かねばならん」
「その2つでは他者を圧倒するくらいでなければ、強者たちとまともに死合うことは敵わんのだ」
叶わん。
ユーリス
「……僕の振り方も、そういう方向にいけたらと思ってるんだ」
レン
「大柄ではないとはいえ、体格にはまだ恵まれている方だと思うが」
ユーリス
「そうかな……大きい人と比較すると」
「……って言ってもレンの前だとそうだね、としか言えないか」
レン
「いや、人間の中での話だ。細身だが、必要な筋肉はついている」
ユーリス
「僕も、考えの起点としてはレンと同じだったんだ」
レン
「私だって、種族の中で言えば恵まれている方だ。種族の中では私はかなり大柄だからな」
ユーリス
「父さんも、カーティスも、大柄で大剣を振るってる人で……父さんは振るってた人、だけど」
「でも…僕は真似できないと思った、だから、速度が出るにはどうしたらいいかを…ずっと考えてる」
レン
「……ふん」 言葉を聞くと目を伏せ、ひとつ鼻を鳴らす。
――分かった。剣は見てやろう」
ユーリス
「ほんとっ?」
レン
「二言はない。ただし、お前に素質がないと判断すればすぐに止める」
ユーリス
「基礎しかまだ、重ねられてないけど」
「それでも良ければ、よろしくお願いします」
レン
「基礎を怠る者に、武芸の極みを求める資格はない」
ユーリス
「うん……うん」 一度頷きもう一度頷いて
レン
「剣を見る、といってもお前が目指すべき道が本当にお前が認識している通りのもので正しいかどうかも、精査せねばならんな」
ユーリス
「出来る限りをするよ……、正しいかどうか?」
レン
「技や速さを重視した剣と一口に言っても、その極地に至る道は千差万別。私とお前が全く同一の存在ではない以上、似た剣にはなっても同じ剣になることはないのだ」
ユーリス
「……ああ、なるほど」
「レンの技を見ながら、それを僕は僕が出来る範囲に置きかえなきゃいけない、ってことだね」
レン
「逆にお前には、私の手が届かぬ事が出来るやもしれん。剣を教え、説くからにはその見極めをしくじってはならぬ」
「まずは手合わせを繰り返すのが一番だが、同じ相手とばかりやっていても要らん癖が付くだけだな……」
「……借りを作るのは癪だが、あの女に頼むか」
ユーリス
「うーん‥・素振りや型稽古とか‥…あの女?」
レン
「ああ。知人――とも言いたくないが、多方面に伝手を持つ女がいる。そやつに頼めば、シュラ流の武技に長けた者をいくらでも紹介してもらえるだろう」
「素振りや型稽古はひとりでも出来るからな。私が見る時は、その成果を確かめるだけでいい」
ユーリス
「シュラ……シュラって、たまに話しに出る魔域にある国…?」
レン
「ああ。修羅の魔域の中心にある国の名だ。今言ったシュラ流というのは、魔域内全域を指してのことだがな」
「私もその中の国のひとつの出だ。かの魔域の中では、通常の剣よりも刀や槍を扱う者の方が多い」
ユーリス
「そ、そうだったんだね」 ちょっと驚いて
「刀…、レンが持ってる剣だよね」
レン
頷いて。 「先日ハンターか誰かも言っていたが、斬る、あるいは突く事に長けた武器だ」
ユーリス
「叩いたり打ったりじゃなくて、斬る……、振りを早くしないと、そうは出来ないよね」
「僕は振る時に、強く叩く感じで振ってる気がするから」 その動作自体を速くすることで戦っている、と
「斬る意識を持つのも大事かもしれないね」
レン
「お前の持つ剣ならば、それが普通だ。その武器で刀と同じように戦おうとしても上手くはいかんだろう」
「刀を持ちたいか否かにもよって変わってくるが――まあ、まずは軽く50人斬りからだな」
ユーリス
「ご、50人斬り?」
レン
「何、一度に複数と戦えとはまだ言わん。1対1で50人に連勝すればいいだけだ」
ユーリス
「……、50人かぁ‥・ え、連勝?」
「……、よし」
「頑張るぞ」
レン
「一度でも負けたらやり直しだ。当然だろう」
ユーリス
一瞬ぽかんとしたけれど両頬を叩いて
レン
「流石にそれだけの人数を手配させるには時間が掛かる。それまでは一人でも出来る訓練をこなしておけ。内容は私も確認する」
ユーリス
「分かったよ」
レン
「修羅の魔域に向かうことになるだろうし、長期間空ける準備もしておけ」
ユーリス
「……、分かった」 行くことになるんだ、とゴクリと喉を鳴らして
レン
「こちらの準備が整ったら連絡する。急ぐものでもなし、冒険者としての仕事は自由に請ければ良い」
ユーリス
「…うん。何から何までありがとう、レン」
レン
「私が勘を取り戻すためでもある。利がなければこんなことはしない。故に礼は不要だ」
ユーリス
「レンの得になれるように、頑張るよ」
頷いてから笑って
レン
言葉には特に返さず、紙と筆記具を取り出すと、さらさらと達筆な共通語で文字を書いて
「連絡するまでの間は、これを日課としてこなしておけ。ただし、身体に異常を感じた場合は素直に身体を休ませろ」
ユーリス
「……、……」 目で追って 「うん…」 若干間を置いて頷いた
「……よし」
「早速今日から始めるよ、レン」
レン
「ああ」 頷くと席を立ち、傍らの刀を手に取った。 「ではな。それまで壮健に過ごせ」
ユーリス
「」
「うん、レンもね」
レン
テーブルに代金を置くと、振り向くこともなくすたすたと歩き去っていった。
ユーリス
グラスを空にすると 銀貨を店員に渡して
その背を見送ると、店の庭に向かう扉をくぐる
ユーリス
こんなところかな
レン
うむ。ご苦労。
ユーリス
ありがとうー、今日のログは20220727_0 これ
レン
感謝する
ユーリス
また遊んで下さい
レン
うむ。また次の機会に。
では撤退だ。
ユーリス
お疲れ様でしたー
!SYSTEM
レンが退室しました
背景
BGM