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幕間

20220723_1

!SYSTEM
コーデックスが入室しました
!SYSTEM
エルミニオが入室しました
コーデックス
では導入はお任せします
エルミニオ
よしと 待たせた
よろしくお願いします。





 
――“写本”を内部に残したまま撤退した“スモールボックス”第一区最奥への再突入が行われ、
その内部にて〈星の標〉の冒険者らによって“写本”の回収が為された、その数日後。
 
 
夏の空が晴れ渡っていたこの日、昼食時を過ぎた〈星の標〉には静かな時間が流れていた。
依頼争奪戦も終了し、ピークも過ぎて客足も少なくなってきて
コーデックス
よろしくお願いします
てんやわんやしていた店員達もその忙しさが落ち着いて、交代で休憩に入っていた。
 
この日、コーデックスは救出の後に行われた会食の際にエルミニオから日付と時刻を指定され、
〈星の標〉で待ち合わせ、という事で この店を訪れる
エルミニオ
時間きっかり派? 先んじて到着派?
コーデックス
先んじて到着していると思います
エルミニオ
OK
時間にまだ早い時間であって、まだエルミニオの姿は見えない。
席は好きに選べる程度に余裕があって、カウンターもテーブルもがらんと空いている。
エルミニオ
とりあえずこんな具合でどうだろう
コーデックス
了解です
!SYSTEM
BGMを変更 by エルミニオ
Avid (Fingerstyle Guitar)100%
コーデックス
店内を本型の箱を抱えながらとことこと歩いて
フリルカチューシャに黒いドレスの少女は
テーブル席の一つにつく。4人掛けくらいはできそうな円卓の一つを確保すると水を注文して水分不足に気をつけながら待機する
エルミニオ
ふわっとさせておいた方が良い所な気がするけど
内部にいた期間ってざっくりどれくらいだろう
(店員にお久しぶりと言わせて違和感があるかないかくらいのふんわり感
コーデックス
ふわっとさせておいていいと思いますけれど
大体2週間程度です
エルミニオ
はあい
店員
「……お久しぶりです」 注文を受けてやってきた店員が静かにそう声をかけると、コーデックスの付いているテーブルにグラスを置き
以前よりもどこか柔らかくなった表情で小さく一礼すると、テーブルを離れていき
コーデックス
「お疲れ様です。クリスタリア。ご無沙汰しております」
エルミニオ
シャワー室からは、オレンジの髪に紫の瞳を持った少年が外に出てきて 入口に立てかけていた木剣を手に取った。
まだ濡れた髪をタオルで拭いつつ、時間を確認しようと時計が見える位置まで移動しようとした所で、
視界の隅にコーデックスを捉えた。 「……っと、悪い。もう時間過ぎてたか」
コーデックス
「こんにちはエルミニオ。指定された時間まで25分あります」
エルミニオ
「おう全然過ぎてないな」 はえーよ。 
苦笑しながらテーブルまでやって来ると、その対面の席に着いて 木剣を先程と同様に立てかける
!SYSTEM
セシリアが入室しました
セシリア
(操竜待機
コーデックス
いらっしゃいませ
エルミニオ
何かを待機している
セシリア
ある程度話が落ち着いた頃にと思ったけどまだ全然話が始まってなかった
エルミニオ
メニューと摘まむと、テーブルの上にそれを拡げた。 「どれ食う」
エルミニオ
色々見つつだったから全然始まっていない
コーデックス
「水分で十分です。お構いなく」
エルミニオ
「エドワードにも言われてたろ。ちゃんと食えって」
コーデックス
「ではコーヒーゼリーを注文します」
エルミニオ
「寧ろ、食った事ないものを一つ適当に選ぶ方が早い気がしてきたな。はいよ」
店員を呼ぶと、自分の分の水とコーヒーゼリーを2つ頼んでおいて。
コーデックス
「デザート、甘味に分類される料理は量が比較的少ないため、適切です」
エルミニオ
「それこそ、1つの料理を何人かで分けて食えばいいんじゃないか」 女子がよくやってるのを見る。
コーデックス
「多様な味を体験し、共有するという点において、シェアをするというのは間違いなく効率の良い手段です」
エルミニオ
「な。この店の料理を一通り食べて見るとかどうだ」 食った事ない奴を。 
コーデックス
「検討します」 「しかし、本日の主題はそこではないはずです」
エルミニオ
「まあ、それは置いといて本題なんだが」 頷きを返して頬杖を突く。
「コーは、俺達を出した後は何してたんだ。助ける前にこっちが見て来たものは、大体報告した時に聞いたと思ってるけど」
「してたっていうか、されてたっていうか。……何を見たり聞いたりしたんだ?」
コーデックス
「強制転移使用後、魔元素の消耗が大きく、休眠状態に陥りました」
「その後、推定で"教本"によるオーダーを受領、当機からアーマメントに搭載されるように行動したものと考えられます」
エルミニオ
「考えられます……?」 眉を顰めると、やってきた水を自分の手元に、コーヒーゼリーをそれぞれの前に並べた。
「送り出した後、気付いたら戦闘中だったって事か?」
コーデックス
「肯定。当機はその間、意識を内部で保有しつつ、外部には干渉出来ない状態になっていました」
「はっきりとした意識の覚醒は、エルミニオ達に救出されて以降になります、しかし」
「状況に即応できたのは、その状況を想定していたためです」
エルミニオ
「そりゃ何でまた。Sドライブだかを抜ける手立てがあるなんて、あの時から解ってたのか?」
南から持ってきた奴が無きゃ駄目だったんじゃなかったか、と続けた。
コーデックス
「遺されている技術である以上、匣の外にもそうしたものがあると考えられ、かつ」
「アナスタシスとの戦役において、魂気機関と呼ばれる類似性能の魔動機関が搭載されていた兵器が運用されていたことは認知していました」
「あの状況下で、最も大事なことは、」
「アーマメントに敵対対象または燃料として認識され、匣の調査に協力的である皆さんという戦力を失わないことでした」
「そのため、あの後も申し上げましたが、あれは当機の生存を放棄した自己犠牲ではなく、」
「戦力の保持を優先した判断になります」
エルミニオ
「そこについての話は、もうあの日に皆から散々されてたし、俺からも言ったからいいよ。もうわかった」
「次はするなよと思うし、するならせめて先に言ってくれよっていうのも、言った通りだ」
コーデックス
「その後、ビッグボックス及びザ・タワーが当機及びスモールボックスの有用性と危険性を認識してる場合、取られる手段は完全凍結もしくは奪還作戦の実行であり、」
「後者の公算のほうが高いと判断していました」
「魔元素の消耗が大きいため、同じことをするのはリスクが高いです」
「そのため、皆さんにはできる限り正規の手段で外に出入りしていただこうと考えています」
エルミニオ
「それもそうだけど、そこだけじゃないからな」 >リスク
「考えがあってやったのは解ったよ。……結果的に、殆どコーの想定通りになったんだろ?」
コーデックス
「肯定。払い戻しも得られました」
「その結果になったのは当機の成果ではありません。皆さんの行動の結果となります」
エルミニオ
「なら、それはそれでいいんだよ。成果がどこにあるかとか、それも別に今は良い」
コーデックス
「区画守護者に直接接続できたということもあり、管理者権限の奪取が行うことが出来ました」
奪取を
エルミニオ
「ただ、何も解らない、相談もないでされりゃ心配もするし焦りもするから、出来るなら控えるか相談なりしてくれって……」 言葉にしながら、何度目だったかと頭を掻いた。
コーデックス
「了解です」
エルミニオ
「……ああ、そっちも解らなかったんだ。結局、何がどうなるんだ? 管理者権限ってのは、自分の事も色々決められるのか?」
セシリア
――それらはすべて、結果論でしかありませんからね」 少し離れた所から、聞き慣れた声が響いてきた。
コーデックス
「こんにちはセシリア」
セシリア
すーぱーかっぷばにらたべはじめたけど思った以上に量が多くて3分の1も食べずに満足しそう
エルミニオ
「ん。……よう、セシリア」 視線を向けて、まだ湿った髪を揺らしながらセシリアを向いた。
セシリア
「はい、こんにちは、お二人とも」
コーデックス
醤油垂らしたりすると良いですよ(1滴だけ
エルミニオ
スーパーカップくん量が多過ぎて秒で飽きる
エルミニオ
「今日は休みか?」 手招きしつつ。
セシリア
そもそも私のお腹が求めていたのは炭酸飲料だった
コーデックス
オロナミンCとかライフガードを
セシリア
「先程まで神殿の方で活動を。それが落ち着いたので食事がてらに、と」
セシリア
まさにオロナミンCを持ってきた
コーデックス
「お疲れ様です」
エルミニオ
「お疲れさん。……良ければどうだ」 4人掛けのテーブルの空いたスペースを示し。
セシリア
「先日のお話をされていたようですし、私も同席させていただいてもよろしいですか?」
エルミニオ
「勿論」
セシリア
「ありがとうございます」 微笑んで返し、空いた席へ腰を下ろした。
コーデックス
「はい。先日、伺えなかった言葉も併せてお聞かせ下さい」
頷き メニューを差し出す
エルミニオ
「セシリアもどうだ、コーヒーゼリー」 運ばれてから結局手を付けてなかった。
セシリア
メニューを受け取ると店員を呼んで軽めの昼食を注文する。
「では、食事の後に有り難くいただきます」
エルミニオ
頷きつつ、コーデックスに視線を戻し。 「……何話してたっけか」
コーデックス
「管理者権限についての質問があり、それに対しての回答からです」
エルミニオ
「っと、そう。頼む」
コーデックス
セシリアの方にも目を向けてそれからで良いかを確認する
セシリア
「構いません。私の個人的な意見についてはお二人のお話が落ち着いてからで十分です」
コーデックス
頷き
「では前提として、」
「当機が獲得したのは当機の管理者権限の一部、並びにスモールボックス表層、第一区画カイーナまでの管理者権限です」
「そのため、エルミニオによる質問、自分のことも色々と決められるのか、に対しては部分的に肯定と回答します」
エルミニオ
「部分的、な……持ち主がどうこうについてはどうなんだ?」
コーデックス
「ボックス内の管理者権限を保有した結果、アーマメント、施設機能、その他第一区画と表層における出入りの制限を仕掛けることが出来るようになりました」
セシリア
「……出入りの制限というのは、内部から外へ出ようとする者に対しても掛けられるのですか?」
コーデックス
「内部でも申し上げましたが、保有者に関しては現在、未定の状態になっています。教主、並びに教本によるオーダーを拒絶することが出来ます」
「肯定」>セシリア
セシリア
「なるほど……。得られたものはたしかに大きいようですね」
コーデックス
「ただし、第二区画以降の区画から外部へのアクセスが生じた場合、当機では止められないため、」
エルミニオ
「それを自分で選べるようにはなってる、で良いんだよな? 前も言ったが、ビッグボックスの連中とかにしておいた方がいいんじゃないのか」
コーデックス
「全区画を攻略することは、必要事項になっています」
エルミニオ
「……今までの所は全部思い通りに出来るって訳だよな。それ、後から上書きとかされないのか?」
コーデックス
「その辺り、ザ・タワー及びビッグボックスの権利問題が生じているため、難航しています」
エルミニオ
「権利問題ぃ……?」 なんだその面倒臭そうな。
コーデックス
「当機が承認しなければ空欄のままで活動する事には今まで通りと変わらないため、大した問題では無いと認識しています」
「肯定。当機が害される、初期化される、当機自身が当機のコントロールを放棄する場合になった時、」
「権限は失われると考えられます」
エルミニオ
「あーと……こんがらがって来たな。その教主だの教本だののオーダーを拒絶、って言ってたが、保有者にそいつらがなる事もない、でいいんだな?」
コーデックス
「現在は当機が承認すれば、保有者を選択することができます。そのため、教主、教本をそうすることを選択した場合、保有者に選択することは可能です」
「……」 少し考えて
「当機が選ばなければ、そうなることはありません」 言いなおした
エルミニオ
「よし」 にっと笑うと頷いた。 「それなら心配ない」
セシリア
「あちら側からより強力な干渉が可能であるかどうかの調査は、今後の課題ですね」
エルミニオ
「教本、ってのと出くわしたけど、ああいうのに命令されて書き換えられるとかじゃないなら、別にいいんだ」
コーデックス
「肯定」頷き>セシリア
セシリア
「残念ながら、可能性は0とはいえません」 >エルミニオ
コーデックス
「肯定。可能性がなくなったわけではありません」
エルミニオ
「ん? でも今、そうなることは無いって……」 言ってなかった?>コーデックス
セシリア
「確かに今までと比べて危険性は低くなったのでしょう」
コーデックス
「選ばざるをえない状況に陥った場合はその限りではありません」
エルミニオ
「何だよ、その状況って」 腕を組み。
コーデックス
「そうすることで当機の機能を全うできる場合、そうすることで戦力を温存できる場合、そうしたいと当機が望んだ場合、」 列挙していく
「権限奪取を試みた際に逆奪取される場合、何らかの裏コードが存在する場合、等が考えられます」
「所謂隠し通路的な非常手段を人は製造物に対してかける傾向があります」
エルミニオ
「……」 後半に向かうにつれて、表情が不満そうなものになっていった。
セシリア
「あの遺跡の全容を解明するまでは、完全に安心は出来ないということです」
「……とはいえ」
「今までより前進したのは確かなのですから、今はそれを喜んでいいと思いますよ」
エルミニオ
「ま、それはそうだな。……自分で選べる様になったってのは、本当に良い事だ」
コーデックス
喉を潤して
エルミニオ
「教本って奴の指示を聞いてたって話だったから、」
「保有者ってのを持っておけば、粗方弾けるかと思ったんだよ。でも、必要がないなら別に急ぐこともないな」
コーデックス
グラスを置く 「肯定」
「質問事項は以上ですか?」
エルミニオ
「……後何かあったっけな」 転移後の事、出来るようになった事、あとは……
「いや、そんなもんかな。あったらまた聞く」 暫し考え込んだ後、頷いた。
コーデックス
「了解しました。回答を終えます」
エルミニオ
「セシリアの話もあったんだろ? そっちから先に聞いてくれ」
セシリア
「私のお話は今後に係わる重要な話ではなく、ちょっとしたお小言ですから」
エルミニオ
ちょっとだけ居心地が悪そうに苦笑した。
コーデックス
「お伺いします」 セシリアに目を向けて
セシリア
「自覚があるようで何よりです」 冗談っぽく言って。
エルミニオ
「自覚は持ってるよ、俺だって」 言いつつ、セシリアに視線を向ける。
セシリア
「結果だけを見れば、今回のあなたの行動は最善とは言えずとも、次善の行動ではあったでしょう」
「ですが、場合によっては取り返しのつかない事態になっていた可能性があったことは理解していますね?」
コーデックス
「肯定」
「ボックスの出入り口が開き、アーマメントが放出され、ウッズビーに防衛線を展開する事態が想定されていました」
セシリア
「そういった危険性もありましたし、あなたという存在が失われてしまう危険もありました」
コーデックス
「当機の喪失。それによって生じる不利益は、その時点では内蔵された知識の喪失が考えられていました」
「しかし、一部権限が戻った今ならば、その時の判断とは認識が異なります」
エルミニオ
眉が露骨にハの字になり、小さく小さく息が漏れた。
コーデックス
「当機の認識がどうであれ、当機を個人として見る場合、その喪失は、心理的な負担となる場合があり、」
「皆さんにそうした負荷をかける危険がありました」
セシリア
「……そうですね。それが分かっているのなら、そこについては私からは追及しませんが、」
「それだけでなく、あの匣の攻略において最も重要な存在はあなたなのです」
エルミニオ
ヨシ。小さく息を吐いた。
セシリア
「あの時点では内蔵された知識の喪失、というだけで済んだかも知れませんが、今後の調査を考えた場合、あなたを失ったことで生じる損失は計り知れないものです」
コーデックス
「肯定。認識を改めます」
セシリア
「ええ、そうしてください」
エルミニオ
「もっと自分を大事にな。……これはコーだけじゃねえけど」 セシリアを一瞥した。
セシリア
「緊急事態の時こそ、合理的な判断を下せるよう努めるべきです」
「……そうですね。エルミニオさんも、です」
コーデックス
「あの状況下では、次善の判断であったと考えます。ですが、」
今後はそういう手段を取らずに済めば、幸いです」
エルミニオ
「セシリアも、な。誰でもそうなんだ」
セシリア
「私は自分を蔑ろにしているのではありません」
エルミニオ
「もう何が何でも全員で取らせないから、安心しろ」 >そういう手段
「別に、俺だって蔑ろにしてる訳じゃないんだけどな」
コーデックス
「主張が似通っています」
セシリア
「そもそもとして、こういった話は感情論で結論を出せるものではないのです」
「あなたが倒れても、私が倒れても悲しむ相手が居るのは同じこと」
「故に、理屈を以て考え、合理的な判断をくださなければなりません」
エルミニオ
「それが間違ってるとは思わねえけど、その合理っていうのが全員同じだとは限らない訳だろ」
コーデックス
「合理的な判断を行うことは納得を得るために必要な事項です」
セシリア
「そうですね。私の判断は、きっとあなたを納得させることは出来ないでしょう」
エルミニオ
「そうじゃない。だから、なんだ」
ぐるぐると思考と一緒に目が回転し始め、頭をぐいと掻いた。
「お互いに納得行かない部分があるなら、何とか合わせられる所を見つけりゃいいんじゃないか?」 
「合理! ってのだけに絞るんじゃなくてだな……」
コーデックス
「協議している時間がある場合は、協議が推奨されます」
セシリア
「妥協点を見つけられるだけの猶予があるのならば、勿論それで良いでしょう」
コーデックス
「しかし、」
「瞬間的な判断が生じた場合はそれをする猶予がない場合があります。その時に行動し、その後に心理的、心象的禍根を遺さないために」
「合理性を尊ぶという発言をされているのではないかと」
セシリア
「どうしても心にしこりを残してしまうことは避けられない事態はあるでしょう」
エルミニオ
コーデックスの説明を聞いた後、セシリアに確認する様に視線を向けた。
セシリア
「どうしようもないけれど、その場で即座に判断を下さなければならない。冒険者を生業としている以上は、そういった場面に遭遇することは今後も少なからずあるはずです」
「そう言った場合に備えて、蛮族()が居るのです」
エルミニオ
「やっぱり言うと思ったよ」
セシリア
「私一人の犠牲で済むのならば、人族の社会、秩序に与える影響が最も小さく済みます」
エルミニオ
「……」 小さく息を吐き、肩を落とす。がしごしと頭を掻いて、セシリアに視線を向けた。
コーデックス
「部分肯定。」
エルミニオ
「さっき、自分を蔑ろにしていないとか言ってたけどな。どう見てもしてるだろうが」
セシリア
「進んでそのような行動を取る、とは言っていないでしょう。どうしようもない場合のみです」
コーデックス
「セシリアの発言は、合理的で尚且つ、自己の判断基準として導き出される上で人族の主観を通して見た場合、正しいと判断される内容でした」
エルミニオ
「そう思ってる時点で変わらないんだよ、解ってないのか」 
コーデックス
「ただし、」
エルミニオ
不満そうにしつつ、コーデックスへ促す様に頷いた。
コーデックス
「同時に、セシリア個人を知る人物に対しての心理的負荷はかなり大きなものとなるでしょう。エルミニオは、その点を懸念されているのでは」
セシリア
「……その点については、何度も言った通りです。私であってもエルミニオさんであっても、誰であっても同じく悲しむ方はいます」
エルミニオ
「だったら、そんな線を引いてんじゃねえって言ってるんだ」
コーデックス
「であれば、セシリアの発言は正しい判断であると、当機も考えます」
エルミニオ
「だから嫌いなんだよ、合理って言葉。そういう言葉が使われる時、大体オルテンシアやセシリア、コーはその外にいるじゃねえか」
セシリア
「であれば、」
「もし誰か一人が犠牲にならねばならぬ事態に陥った時、あなたは何を以てどのような判断を下すのですか」
「まさか『そうならないように努力する』『なんとかする』などという答えではありませんね」
エルミニオ
「解んねえよ。死んで嬉しい奴なんかいねえし、死んで喜ばれる様な奴だってそういねえだろ」
「でもな、そんな答えでお前が納得しない様に、」
「ウィークリングだから、魔神使いだから、“写本”だから、なんて理由でそいつが選ばれるのは納得なんか出来ねえよ」
セシリア
「……あなたのそれは、結局感情論でしかありません」
エルミニオ
「感情論の何が悪いんだよ。合理か合理じゃないかだけで片付けられて堪るか」
「……」 知らず知らずの内に語気が荒くなったところでそれを自覚して、はっと口を閉じた。 「……悪い。ちょっと熱くなった」
セシリア
「……」 深く息を吐いて。 「そうですね。それがあなたの美点なのだと思います」
「我々のことをそう思って下さるのは本当に嬉しく思っています」
「……だからこそ余計に、私は私なりの理に従って動かなければならない、と考えてしまうのです」
エルミニオ
む、と眉が顰められたが、続きを促す様に小首を傾げるに留めた。
コーデックス
「……、」 コーヒーゼリーを小さく口にして
セシリア
「あなたたちのように、人族の社会に我々蛮族を受け入れてくださる方は本当に貴重です」
「私たちがここで生きていくためには、あなたたちのような方々が居なければならない。……私だけでなく、他の同族のことを考えた時に、我々の立場を理解し、手を差し伸べてくださる方の命を失わせるわけにはいかないのです」
コーデックス
「セシリア、或いはオルテンシアを好例にし、」 「より蛮族を受け入れやすい環境づくりを進めるという、セシリアの戦略、ということですね」
エルミニオ
「……それ、本気で言ってるのか?」
セシリア
コーデックスに頷いて。 「その礎となることが、私の役目です」
「……このようなことを冗談で言ったりはしません」
エルミニオ
「だったら、本気で解らねえよ。否定はしねえけど、納得も理解も出来ねえ」
コーデックス
「生存戦略として、適切な方法であると考えます」
「エルミニオに質問します。よろしいでしょうか」
セシリア
「……だから初めに言ったでしょう。納得は出来ないだろうと」
エルミニオ
「……」 深呼吸。深呼吸。
「よし来い」 >コーデックス
コーデックス
「貴方が武器を選ぶ場合、ある程度交流があり、顔なじみと言える武器職人が作った品と、全く見知らぬ職人の品、どちらを選びますか?」
「この時、武器の性能は判断できない、或いはほぼ同等であると規定します」
エルミニオ
「……」 こくこくと頷きながら、説明を聞いてから真剣な表情で考え。 「顔馴染みだな」
コーデックス
「はい。ほとんどの人がそう回答されるでしょう」
セシリア
「ええ、私も同じ回答です」
コーデックス
「ブランド、選ぶ理由というものは、実績や交流が生じて初めて生まれる付加価値です」
「セシリアが行おうとしているのは、ウィークリングという種に対する付加価値の創出です」
「安心で受け入れられるという認識が広まることで、結果的にセシリアを含めたウィークリングの生活環境、社会的な立場が向上します」
「その過程で自らの命を擲つことがあっても、それを目標とするというのは、」
「俗に言う表現として、"夢を見る"ということではないでしょうか」
「セシリアは、そうした環境を作ることを夢とし、それに向かって努力を続けていく上で、実績を重ねていく上で誰からも文句を言われないために」
「合理性を尊ぶ、と、当機は読み解きました」
セシリア
「……そこまで殊勝なものであるかはともかく、考えとしてはそうです」
エルミニオ
「だとしたら、俺からすれば悪夢だぜ、そんなの」
コーデックス
「エルミニオ、貴方が誰かを助けに行く時に、自分の体を盾にする事と、そこに差があるのでしょうか」
「助けたいという目標に対して自らの身体を損なうリスクを擲つ事で、挑むことと、当機からすれば差はありません」
エルミニオ
「合理を取るか感情を取るか、じゃないのか」
「少なくとも、俺は護ろうとする中で自分が誰かと比べてより死ぬ方がいいと思った事は一度もないし、」
「今セシリアが言ってた考えみたいなものは持ってもねえよ。ただしたいから、そうするだけだ」
セシリア
「受け入れて貰える場所がないというのは、時に死よりも残酷なものなのです」
コーデックス
「感情か、合理か、ではないと考えます」
「受け入れられなければ生きていけない側と、受け入れる側の違いである、と言えます」
エルミニオ
「同族に作ってやりたいと本気で思ってるなら、合理で自分の命を擲つのは最悪だろうが」
セシリア
「進んで命を投げ捨てるのではないとは伝えたはずです」
エルミニオ
「誰よりもまず生きろって言ってるんだよ。進んで死ぬんじゃなくても、最悪の時に自分から斬り捨てるべきじゃないってな」
セシリア
「生き続けて社会に貢献し、蛮族に対する悪感情を払拭する努力を続けられた方が良いのは当然です」
「……いいえ」
「例えばそういった場面に遭遇した時、私があなたに守ってもらい、あなたを犠牲に逃げ延びたとしましょう」
「逃げ帰った先で、私は後ろ指を指されてこう言われるでしょう。『我が身可愛さに仲間を犠牲にしたのだ』と」
「たとえあなたにも、私にもそんなつもりがなかったとしても、そういった悪評が出てしまうことは避けられません」
エルミニオ
「当事者が否定しても話を聞かない様な連中がする評価なら、お前が俺を庇って死んだって認識は大差ないだろ」
「そんな下らねえ事を言う連中はどこにだっているし、どうしたってそいつらの口なんか塞げやしない」
セシリア
「そうですね。立場が逆だったとしても、悪く言う者は居るでしょう。ですが、その数は確実に少なくなります」
エルミニオ
「今度は『仲間の盾になる事で良く思われようとした』だとか言い出して、どうせありもしない事ばっかり言われるんだったら、」
セシリア
「……」 ふ、と笑って。 「それは真実ですから」
エルミニオ
「そこで全部が終わりになるお前の死と、そこから巻き返せるかもしれない他人の死と、じゃあどっちが合理なんだ」
「当事者のお前が死んだら、誰がそいつらにお前達を認めさせるんだ?」
セシリア
「私たったひとりですべての者を変えられるなどという傲慢な事は考えていません」
エルミニオ
「そうだな。でもお前が変えられる奴はきっと沢山いる」
セシリア
「私が死ねば、その先のことはその先に生きる者たちに任せる他ないでしょう」
エルミニオ
「生きてさえいれば、どうにかなるかもしれないだろ。本当に仲間の事を思って、そいつらを良くしたいって思うなら、」
セシリア
「私の死がすべて終わりになる、と言いましたが、逆に誰かを犠牲にした場合、その方のすべても終わりとなるのです」
エルミニオ
「やっぱり俺は、お前は何があっても死ぬべきじゃないと思う。誰よりずっと、生きるべきだ」
コーデックス
「………、」
エルミニオ
「そいつが生きてたとして、お前達の環境をより良くするかなんて限らないだろ」
セシリア
「……ふう」
エルミニオ
「なんだよ」 むっ
セシリア
「……だから言ったでしょう、感情論では答えは出せない、と」
コーデックス
「肯定。興味深いケースでした」
エルミニオ
「……」 ひとり納得していない顔で、それぞれ語る2人を見回した。
セシリア
「……ああ、でも」
コーデックス
「エルミニオの主張もセシリアの主張も」
セシリア
「私かあなたか、いざというときどちらが犠牲になるべきか。その答えだけは出ましたね」
「……あなたなら、生きていてくだされば必ず私たちのような者を助けてくれるでしょうから」
エルミニオ
「言っておくけどな」
「俺は弱いんだよ。今までだって何遍死にかけたかなんか数えてもられねえし、何回ここの宿の連中に助けられたかなんて数えきれない」
「俺が護れる人数なんて多くねえ。俺が助けられる人数なんて、ウィークリングを助けようとするお前よりずっと少ない」
セシリア
「コーデックスさんが先程仰った通り、私の語ったものは“夢”でしかありません。実際に私が助けられる数などたかが知れているでしょう」
「そこにおいてあなたと私に差異はありませんよ」
エルミニオ
頷くと、小さく息を吐く。
コーデックス
「……」
エルミニオ
「……けど、手の届く範囲だけ護れればいい、なんて物分かりの良さも持ってねえ」
「だから、俺は俺の仲間を護る。何があっても、それは絶対にだ。……そこに、それ以上増やす余裕はねえから」
「お前が生きて、お前が助けろ。お前の夢はお前のもので、お前が叶えなきゃいけないものだろ」
セシリア
「私が助けたいと思うのは、同族だけではないのですよ」
エルミニオ
こんな事言ってたらザイアに怒られるかもしれないけどな、と内心で呟いた。
セシリア
「あなたが仲間を助けたいと思っているように、私もあなたたちを助けたいと願っています」
「今まで語ったのはどうしても優先度を付けなければならない場合のみの話であって、そういった状況に陥らないように己を鍛え上げ、生き延びようとすることは前提です」
エルミニオ
「そりゃそうだ。最悪の時の話をしてたんだからな」
コーデックス
「お二人が、自分の主張を曲げることが出来ない人であり、似通っているということは、はっきりとした事実として確認できました」
セシリア
「……ええ、お互いどうしようもないくらいに強情のようです」
コーデックス
「その場合、協議が生じても平行線を辿り、こうなります。なので、」
エルミニオ
「同感だ。……」 苦笑しながら頷き、コーデックスを見遣る。
コーデックス
「妥協点として、予め取り決めをするべきであると考えます」
セシリア
「取り決め、ですか?」
エルミニオ
「……っていうと?」
コーデックス
「もし、どちらかが犠牲にならねばならない事象が生じた場合、」
「どちらが犠牲になるか、その点を、この場でとは言いませんが、主張以外の方法で取り決めをしておくことを推奨します」
セシリア
「そうは言っても、言葉以外どんな方法で……」
エルミニオ
「……じゃあ、状況に応じて、より生き残れそうな方」
セシリア
「……何を以て合理とするかは人によって異なるといったのはあなたですよ」
「その判断も、当然お互い異なるでしょう」
コーデックス
「判定はどなたがするかを明確にする必要があります」
エルミニオ
「あー……」 うーん。 「オルテンシア……は、駄目だな」 迷いに迷って自分が残るって言い出しそうだ。
セシリア
「第三者に委ねるのは、その方への負担が大きすぎるのでは……?」
コーデックス
「肯定」
「力で決める、というのも手段になります」
エルミニオ
「……そんな余裕があるかね」
コーデックス
「いえ」
「その場の力ではなく」
セシリア
「それを予め決めておく、ということですか」
コーデックス
「現時点でどちらかが生存性が高いのかを示した上で、それを実績として判断指標にするということです」
「肯定」
エルミニオ
「成程……? でも、その判断はどうやってつけるんだ?」
コーデックス
「では、準備を整えてザ・タワーの試験場にお越し下さい」
エルミニオ
「……ん??」
セシリア
「場はコーデックスさんが整えてくださるのですね」
コーデックス
「耐久性、と言う観点で試験をするのであれば、もってこいの環境です」
「肯定」
エルミニオ
「まあ、別に構わねえけど……」
セシリア
「……では、お願いしましょう。訓練としても良さそうです」
コーデックス
「魔法耐久度、物理耐久度、ダメージが蓄積した上での運動性能、」
「持久力、高負荷上での瞬発力」
「計測に1日はかかると思われるので食事は最小限でお願いします」
エルミニオ
「……随分ハードな試験になりそうだよ、本当」
セシリア
「……」 思ったより本格的なものになりそうだ。 「わかりました。準備をして伺いましょう」
コーデックス
「それでは、後ほど」
セシリア
「ええ、また後で」
エルミニオ
「……」 何でこうなったと思う反面、鍛錬の一環にもなる訳でこれはこれでありかと思う反面。
「後でな、コー、セシリア」 
セシリア
――と、」
エルミニオ
「ん?」
コーデックス
「──?」
セシリア
「何だか言い争いみたいになってしまったせいで、大事な事が伝わっていなかったかも知れませんので、」
「改めて、お二人にそれぞれお伝えしておきましょう」
エルミニオ
移動しようとしていた所を向き直って、セシリアに小首を傾げた。
セシリア
「まずコーデックスさん」 彼女の前に立つと少し屈み、手を頭に伸ばして。 「おかえりなさい。ご無事で何よりです」
コーデックス
「ありがとうございますセシリア」
撫でられる
セシリア
ひとしきり撫でると手を離して、今度はエルミニオへと向く。
「私の事を大事な仲間だと、守るべき相手だと認めてくださって、ありがとうございます。あなたの想いは、本当に私の力になります」 今度は少し背伸びするように手を伸ばし、コーデックスにしたのと同じように頭をなでた。
エルミニオ
「うえ、ちょっ――」 まさか自分も撫でられるとは思っておらず狼狽えながらも、向けられた言葉もあってそれを受け止めた。
セシリア
「……ふふ」 笑って手を離して。 「それではお二人とも、また後程」
エルミニオ
「……俺も色々言ったけど、」 撫で終えられれば、その背へと口を開いた。
コーデックス
「はい」
セシリア
足を途中で止めて振り向いて。
エルミニオ
「その夢、俺も手伝う。……だからさ、あんまり線引いたそっち側に行かないでくれよ。あんまり酷いと、俺もそっちに行くからな」
「あー……また小言になっちまった。……これからも宜しくな、セシリア!」
セシリア
「……はい、こちらこそよろしくお願いします」
エルミニオ
「よし、それじゃ“ザ・タワー”、だな」
セシリア
二人に向けて改めて優しげに微笑むと、心なしか足取り軽く、準備のために出ていった。
コーデックス
「肯定」
エルミニオ
「準備は特にないし、行くぞ」 わしゃわしゃとコーデックスの頭を撫でつつ、
「……いや鎧着てねえわ」 慌ただしく上階へと向かいつつ、あとでなー、と声を掛けていった。
 
その後、君たちはザ・タワーで行われる耐久試験に臨む 第11階位までの一通りの攻撃魔法を受けたり、麻痺の魔法を受けた上で走らされたりゴーレムの攻撃を回避して反撃したり
延々と続く道を走らされたり、そこに負荷がかけられていったり
エルミニオ
突然スポ根始まってる
セシリア
ハートフル青春スポ根ストーリー
 
対魔法使いを想定されてはいるが、耐久度試験としては十分なそれを受けた結果
結局どちらも甲乙つけがたいことになってしまい、コーデックスが判断する段階で固まった所で
今回の話は終りとなる
セシリア
コーデックスが読み込み中マーク出たまま止まっちゃった……
エルミニオ
頭の上に○が回転してる
コーデックス
ループ入って出れなくなったので再起動して下さい
セシリア
再起動しました
コーデックス
○(くるくる
エルミニオ
条件変わってないから一生ループックスになってそう
コーデックス
結局その場で決めるしかないか…という結論にしておくのが丸そうかなって(頑張ってください
セシリア
がんばってください
コーデックス
代わりに一通りの魔法を食らった実績が得られますよ
セシリア
やったあ
エルミニオ
ちゃんと
終わった後にコーヒーゼリーをセシリアに食わせました
セシリア
もぐもぐしました
コーデックス
後ボーンアニマルこわ…っていう思考がエルミニオは思い知らされるかもしれません
セシリア
代わりに後日作ったお菓子を二人にあげました
コーデックス
いただきます
エルミニオ
連続攻撃つらい
セシリア
フル強化ぼにまるに怯えろ
エルミニオ
コーデックスはほししべメニュー全制覇のミッションを与えました
コーデックス
レポートを出さないといけなくなりました
エルミニオ
そうだぞ ちゃんとセシリアのおかしもまとめて出せ
セシリア
かわいそう
コーデックス
写本のグルメ
20220723_1 ではログ番号です
セシリア
次にあった時井之頭五郎みたいになってそう
ありがとうございます
コーデックス
お疲れ様でした。お付き合いありがとうございました
エルミニオ
お疲れ様でした
セシリア
こちらこそありがとうございました
お疲れ様です
)))
!SYSTEM
セシリアが退室しました
!SYSTEM
エルミニオが退室しました

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