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幕間

20220608_1

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ジルベルトが入室しました
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ルトヴィークが入室しました
ルトヴィーク
導入はまかせてもよろしアルか?
ジルベルト
そうさのう
場所はどこが良いか…
ルトヴィーク
お宅訪問しててもいいし星の標でもいいし
お宅訪問はアウラが居る時じゃないとあれそうだから標かなあ
人を呼ぶ時は通してくださいって言われてそう
ジルベルト
ピアノはどこで教えているんだ
ルトヴィーク
ピアノはいつも家の地下だったけど
星の標のピアノでもよい
最近はちゃんと弾けるようになったんだぜ
ジルベルト
じゃあ、おまえんちでピアノを教えた帰り道に食事でも誘うか
ルトヴィーク
いいズェ……アウラはきっと他の事をしてるんだ
 
 
その日、ジルベルト・ドレッセルは友人であるルトヴィーク、アウローラの住まう家を訪れた。
彼はルトヴィークに請われ、ピアノ演奏の教師役を務めていた。オルトラントでの一件以来、様々なものに興味を持ち、学ぶ意欲を発揮していることもあり、その上達は目覚ましいものがある。
レッスンを終えると、アウローラを交えて演奏を共にしたり、お茶を楽しんだりというのがお決まりのパターンなのだが、その日は些か趣きが違って
 
ジルベルト
「どうだ、偶には外で食事でも」
そんな誘いの言葉がかけられたのは、しかしルトヴィーク一人
ルトヴィーク
「食事?」 思ってもいなかった提案に、青年は小首を傾げながら返答を返した。
ジルベルト
「ああ。そう言えばテーブルマナーの方はまるで見ていなかった事を思い出してな」
ルトヴィーク
ちらりと視線を外して、そっと自分の顎に触れた。どうやら自信はあまりないようだったが、
ルトヴィーク
場面的に既にジルとルトだけでいいのかなこれは
ジルベルト
そうさね
ルトヴィーク
おけぽよ
ジルベルト
「彼女もとやかくは言わないかもしれないが、知っているのといないのなら知っておいた方がいい、だろう?」
ルトヴィーク
「出るなら、アウローラに伝えて来る」 そう言うと、良いだろうかと伺う様に来た道を示した。
テーブルマナー(そっち)も、ちょっとは」 出来るようになったんだ、と頷いてみせた。
ジルベルト
「ああ、ちゃんと今日中に家にお返しするから安心して欲しいと伝えておいてくれ」冗談めかして
ルトヴィーク
「わかった」 その冗談が伝わったかは、――彼の嬉し気な表情を見れば、残念な結果だった事が伺える。
 
ルトヴィーク
そのまま踵を返すと、一度歩いて行って 暫くすると戻ってきた。
ジルベルト
おっと
ルトヴィーク
ゴメンゴ……
転換しちゃってだいじょうぶでごわす!
ジルベルト
いや先走った…
ジルベルト
「よし、じゃあ、行こうか」 もちろん相手はレディではないのでエスコートなどはしない。最近の彼はむしろ女性と距離を置いているくらいだ――もちろん、ベアトリスを除いて
そんなこんなんで男二人、連れ立って向かった先は第一街壁の内側、商業区の中でも王城前広場に面した一等地にある高級料理店だった。
ルトヴィーク
頷きを返した姿は、以前よりも背は丸めておらず、目元に暗さもなく。彼女の指導がそれぞれ実を結んでいる事が伺える。
「……よく来るの、こういう所は」 
ジルベルト
「そう毎日来ていたら、とっくに破産しているさ」 通されたのは個室だ。予約していたのだろう。
「こういう店の良いところは壁の厚さと同じくらい、店員の口の堅さにも信頼がおけるってことだ」
「ま、財布の厚みと引き換えにはなるけれどな」
ルトヴィーク
「そんなに」 (決して当人のではない)涙ぐましい努力の結果、ある程度金銭感覚もまともなものを用意できており、冒険者(じぶんたち)の収入の程度についてはある程度理解しているのだ。
「……」 それでも破産してしまうとなれば、やはりとんでもない店なのだろう。 「口の堅さ?」
ジルベルト
「こういうものに慣れろ、染まれとは言わないが、こういう世界の中で育った女性(ひと)と一緒になるんだ。これも知っておいて損はないこと、だろ?」
ルトヴィーク
「そうだけど。……口が堅いっていうのは、何か関係あるの」
ジルベルト
「そうさ、これからする秘密の話には必要なものだ。 ああ、テーブルマナー云々は口実だ、好きに食っていいぞ」 後で採点と改善点を述べるのだが
ルトヴィーク
「秘密? ……それに、好きに、って言われても」 周囲を見回して。 「何からどうしたらいいか、わからないよ」
運ばれてくる料理はヴェイルーンに滞在していた時に饗されたものと遜色の無い高級料理だ。
ルトヴィーク
「……向こうでも思ったけど」
「ジルベルトやアウローラ達が得意なこういう食事って、何でこんなに面倒なのが多いんだ」
すなわち、彩り豊かで種類も豊富な前菜に食前酒、スープにパン、肉料理、ワイン、魚料理、デザート、食後のお茶、と、ある意味忙しない食事だ。
ジルベルト
「その面倒を格式だと風情だとか名付けて有り難がる連中が貴族ってもんだ」
ルトヴィーク
「面倒」 「……って言ったら、怒られるかな」
ジルベルト
「考えてもみろ、金や銀なんて食えるわけでもなければ、武器の材料としてもそう強くはないが、誰もが有り難がって、それを得る為に日夜汗を流してるだろ」
ルトヴィーク
「……えらい奴が持ってる、飾りだらけの奴とかもそうだね」 大して使えもしないだろうに。
ジルベルト
「価値ってものは認める奴が居れば成り立つなんだ。例えば、大輪の薔薇よりも道端の雑草みたいな花に惹かれる淑女が居るように、な」
ルトヴィーク
「……きれいだよ、あの花は」 言葉にする直前、抗議する様に唇が尖ったと思えば、
口にしてみれば、その容を思い出したのか 口元には淡い笑みが綻んだ。
ジルベルト
食事を終え、食後のお茶を楽しみながらそんなとりとめもない会話をする。花の姿を心に思い描いて微笑む青年を見て、相対する青年もまた優しい笑みを浮かべた。
「そうだな、お前には勿体ないくらいだよ」
ルトヴィーク
「俺もそう思うけど、……アウローラの前で言ったら、怒られるよ」
ジルベルト
「……そう思ったから、今日はお前だけを連れて来たんだ」
ルトヴィーク
小さく息を吐くと、鉄色の瞳がじっとジルベルトを見遣った。 
「どうしたの、今日は」
ジルベルト
「らしくない、か?」
ルトヴィーク
「うん。……何がらしくないのかは、わかんないけど」
ジルベルト
「おいおい、今のお前にならちゃんと話しておいた方が良いか……なんて思った俺の決意を鈍らせないでくれ」 苦笑して
ルトヴィーク
僅かに両眼が細められると、続きを促す様にじっと見つめた。
ジルベルト
「ま、勿体ぶっても仕方がない。彼女抜きで話したかったのは、俺が死んだ理由についてだからだ」
ルトヴィーク
――、……」 ぐ、と唇を噛むと、表情が陰る。 
ジルベルト
「ああ、断わっておくが、あいつに対しての恨みごとじゃないからな? あと、覚えちゃいないがわざと死のうとしたわけじゃない……筈だ」 最後だけ、やや歯切れ悪く
ルトヴィーク
「最後のは、聞こえなかった事にしておくから」
「だから、ふたりの前では二度と言わないで」
ジルベルト
「分かっている。だからお前だけを呼んだんだ」
ルトヴィーク
「うん。……何を、話してくれるの」
ジルベルト
「俺が外の大陸から流れて来たって話はしたことはあったか? 前に居た場所で俺は確かに騎士だった」
ルトヴィーク
「確か、聴いてたと思う……けど」 頷きながら、続きを促す様に見遣って。
ジルベルト
「イルスファールと比べればちっぽけな国だったが、俺は平民上がりの兵隊から騎兵、騎士と出世して」
「なんとその国のお姫様専属の護衛を任されたわけだ。しかも、騎士団長の養子になって家名まで貰う大金星だ」
ルトヴィーク
「とんとん拍子、って奴だった?」
ジルベルト
「ああ。まぁ、実際のところ、お転婆姫君に貴族としての心得だなんだろ教えるのに都合が良かったんだろう、俺は」
「テーブルマナーにダンス、社交の場での振る舞い方、お行儀の良い悪口の応酬まで、そのお転婆と一緒に教えられたさ」
ルトヴィーク
「……悪口なのに行儀が良いって、どういうこと」
ジルベルト
「もちろん、俺の方がはるかに覚えが良かったんだが」 髪をかき上げながら気障で嫌味な笑みを浮かべてみせる。
ルトヴィーク
「……」 こういうことか?
ジルベルト
「俺とリヒトの会話みたいなもんだ」
「剣を抜かずに"殴り合い"で済ませる為のルールだと思っておけばいい」
ルトヴィーク
「やっぱり、面倒臭い」 貴族ってやつらは……。
「アウローラやベアトリス、ソロルもそういうのは得意そうだけど」 頭いい人たちは。
ジルベルト
「得意になったって得をするわけでもない」
「俺はあのお転婆やお前みたいなに、そういうのが苦手な奴はそのままでいてもいいって思ってた」
ルトヴィーク
「苦手だったんだ、その、オテンバ……、名前は?」
ジルベルト
みたいな の後の に が余計
ルトヴィーク
あるある
ジルベルト
「……ロベルタ」 目を閉じ、何かを思い出すような表情でその名を口にした。
ルトヴィーク
「ロベルタ……、」 言葉を重ねようとしたが、ジルベルトの表情に口を噤んだ。
ジルベルト
「想像しやすいにように、分かりやすく言えば……お前にとってのアウラだった、かな」 
ルトヴィーク
「それは、」 「……」 二の句を継げずに、小さく視線を外した。“流れて”来たという事は、少なくともロベルタとの再会は望めない。
ロベルタ(アウラ)に、もう会えない。そんな環境に立った事を想像するだけで、
「……、……」 ぐぐ、と表情が陰り、小さな唸り声が漏れた。
ジルベルト
「……ロベルタ(あいつ)の嫁ぎ先が決まって、俺はその護衛役を務めることになった」
「いわゆる、政略結婚さ」
ルトヴィーク
ぐ、とテーブルの下で拳が握られる。先程の例えがあったせいか、その表情もどこか険しい。
「……」 嫌じゃなかったのか。今までならば問うていただろう言葉は、その唇から零れる事はなかった。そうでない筈がない。
ジルベルト
「ああ、例えが少し悪かったな。俺達は別にそういう仲じゃなかったんだ」
ルトヴィーク
「……どういう仲だったの」
ジルベルト
「ただ、お互い大事には想ってた。そのくらいに長い付き合いにはなってたからな」
「俺はあいつを妹のように思ってた。向こうがどうだったかは……聞けず仕舞いだったな」
ルトヴィーク
その言にはどこか引っかかる事があったのか、瞳が細められた。
ジルベルト
「道中、蛮族の襲撃を受けてな……俺は護れなかったなんだよ、あいつを」
「一番大事な時に、一番護らなくちゃいけない相手を護れなかったんだ。せめて仇でも、と思って奴らを追いかけようとして……気付いたら此処に流れ着いてた」
ルトヴィーク
――例えが、悪かったのだろう。
同じ目に遭う事を、想像の中ででも考えた直後に、ぶわりと感情が揺れた。
「……」 仇討ちへと走る事への共感と、喪失の恐怖と怒りと。様々なものが混ざり合って、どろりとしたものが溢れそうになった所で、
――はじめて会った時、そんな風には見えなかったな」 それを嚥下したのか、普段通りに言葉を返した。
ジルベルト
「ああ、仇もいない。俺の罪を罰する者もいない。仕える国も、相手もいない。ゼロからやり直すには持ってこいの機会だったのにな」
ルトヴィーク
溢れるままに吐露する事が無かったことは、彼なりに制御出来ている証左であり 以前の様に、それを吐き散らかすことはなかった。
ジルベルト
「俺は俺のやめどきが分からなくなったんだ。(オレ)騎士(ジルベルト)にした奴はもういない。続ける理由もない」
「あいつにでっちあげられた騎士(ジルベルト)のまま、どこかで野垂れ死ぬのが似合いだ。そんなことばかり考えてたよ」
ルトヴィーク
「……でも、そうじゃなくなった」
「何で? ……俺は、アウローラ達のお陰だったけど。ジルベルトは、何で変わったんだ」
ジルベルト
「一度死んでスッキリした……なんて言っても納得しないだろうな。ああ、怒るなよ、俺だって何もかも分かってるわけじゃないんだ」
ルトヴィーク
「……死ぬときの事、覚えてない筈だろ」
ジルベルト
「そうだ。俺をこの世に呼び戻したのが彼女だったとしも、旅に出る前の俺なら、たぶん、戻って来なかった……そう思う」
ルトヴィーク
「……」 どこか納得のいかない表情で、話の続きを待つ。
ジルベルト
「半分はお前達のせいで、お陰だったんだろう」
「ご丁寧に、俺の前で誘拐に政略結婚絡みの大騒動に巻き込まれやがって」
ルトヴィーク
「……別に、俺だって、アウローラだって、選んでそうなった訳じゃない」
ジルベルト
「お前ときたら考え無しに無暗に突っ走りかねない大馬鹿で、放っておいたら到底お姫様のとこまで辿りつけやしない」
ルトヴィーク
「……焦ってたんだよ」 旅の途中、否、その門出の頃から、彼には何度呼び止められ、叱られたかわからない。
ジルベルト
「だからな……お前達のこと、本当に良かったって思えるんだ」
ルトヴィーク
「おれ一人じゃ、全然だめだった」
「ジルベルトがいて、ベアトリスがいて、フェクターが、ソロルがいて」
「……皆がいてくれたから、今、ジルベルトが言ってくれた“よかった”道に、着けたんだ」
ジルベルト
「……俺はそんなお前達の手助けが出来た事が嬉しかった。俺には出来なかった事をお前が叶えてくれた」
ルトヴィーク
「俺が、じゃないよ。皆で、叶えたんだ」
「ジルベルトが戻って来てくれたから、そうできた。……だから、おれ達のせいでも、いいかな」
ジルベルト
「珍しく褒めてやってるんだぞ、素直に受け取れよ」
ルトヴィーク
暫く沈黙した後、ゆっくりと口を開いた。
「……おれ、変われたかな」
ジルベルト
「……少なくとも」
「今のお前にならと思って、こんな話を聞かせてるんだぜ、俺は」
ルトヴィーク
「……、……」 ジルベルトの言葉に、僅かに俯いていた顔を上げて
「……よかった」 見上げた鉄色の瞳を僅かに潤ませながら、小さく吐き出した。
「生きてて、よかった。……最近、よく思うんだ」
ジルベルト
「奇遇だな」
ルトヴィーク
「おれにも、生きている意味があったんだ、って……」 
ジルベルト
「生き返ってからこの方、そう思ってたとこだ」
ルトヴィーク
「もう、死なないでね」 僅かばかり微笑むと、ちらりと見上げて。
ジルベルト
彼女(ベアトリス)に心臓を捧げちまったから、俺の一存じゃ止める事も出来ないな」 肩をすくめ
「それに、俺にはもう死ぬ理由がない」
ルトヴィーク
「……うん。おれも、同じだ」
「生きる理由を、たくさん貰った。抱えきれないくらい」
ジルベルト
「取りこぼすなよ、英雄になるんだろう?」
ルトヴィーク
「うん。……付いて来てくれるでしょ?」
ジルベルト
「さてね、俺は彼女を外の世界に連れ帰るって目標がある」
ルトヴィーク
っとごめんそろそろ眠気がきている(危機
ルトヴィーク
「外に出られたんなら、それもきっと英雄だよ」
ジルベルト
おなじく
ジルベルト
「英雄なんて目指しちゃいない。俺はお前ほど多く抱える気もない」
「だからな」
ルトヴィーク
「……?」
ジルベルト
「手が余ってたら、お前の荷物の一つ二つ程度なら手伝ってやるよ」
ルトヴィーク
「……、」 ゆっくりと表情が緩んで、やがてどこか不格好な笑みが浮かんだ。
「頼りにしてる、騎士様(ジルベルト)
ジルベルト
「人の使い方が分かってきたじゃないか、英雄様(ルトヴィーク)」 不敵な笑みを浮かべ
「それはさておき、カトラリーの扱いは落第だな」
ルトヴィーク
「ちゃんと、見て来たからね」 誰のやり方を、とは口にはせず。
「……」 ささっ、と視線を逸らしつつ。 「アウローラにも、良く叱られる」
ジルベルト
「お前、無駄にたくさん置いてある中で使いやすいのを使えばいいと思ってるだろう」
「はぁ……どうやら俺の周りの女は。とことん甘やかしてくれるらしい」
ルトヴィーク
「甘やかしては……」 ないと思うんだ。怒られるし……怖いし……
使いやすいのを使えばいい、というのはまあ、思っているが。
ジルベルト
「直ってない時点で十分甘やかされてるんだ」
よし、じゃあ改めて基本から……と新たな教育が始まるのだった
ジルベルト
ネムレ……部屋を閉じるとか後を続けるのは明日とかで良い。・。
ルトヴィーク
おけぽよじゃ……
ねむろう……
ジルベルト
遅くまでお付き合い感謝なのぜ
耽美か……?これは耽美なのか?
背景
BGM