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追憶のリテラチュア 幕間:クシール、アングルシ

20220529_1

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GMが入室しました
!SYSTEM
クシールが入室しました
クシール
何色にしてたっけな??
GM
なんか黄色か白……
クシール
はい
GM
アングルシちゃん王都の外で待機してるから
そこ来る?
クシール
行く行く~
GM
おけぽよ~
じゃあルー様同行の元そこに向かった感じだわん
はじめるぽよ~
よろしくお願いします。
クシール
よろしくおねがいしま~す
 
 
GM
冒険者たちがアングルシ妃国で起こった問題への対処およびオリヴィアを助けるため、“蒼き観測者”への助言を求めに行くことを決め、しばし。
皆がニデア山の深部へと登るための準備を進める中、クシールの足は王都の外へと向けられた。
目的は、“銀の魔女”の手によって君たちと共にこちらへと転移させられた氷狼アングルシと言葉を交わすためだ。
王都の外れ、ちょっとした林の中にルーベルリアによって結界が作られ、アングルシはその中に待機していた。
ルーベルリア
「ほれ――っと」
ルーベルリアが大きな杖をちちんぷいと振れば、結界が消え、アングルシの姿が露わになる。
クシール
「おー。便利なもんねえ」
アングルシ
アングルシ妃国で見た時と比較すればやはり随分小さく、かなり巨大なオオカミといった程度のサイズだ。
身体を丸め、伏せた状態で休んでいたアングルシが顔を上げた。
クシール
「やっほ、暇してなかった?」
アングルシ
――ひとりか。他の者たちは如何した』
クシール
「みんなは街で休憩したりなんだり?」
ルーベルリア
「絶賛準備中じゃ。全員整うまではもう少し掛かろう」
アングルシ
『そうか。ならばお前は何のために此処を――ああ、先の言葉を果たすためか』
クシール
「そうそう。ま、旅支度なんて、基本的にいつでも出れるようにしてるから改めて色々買い込むこたないってのもあるけど」
どっこいせ、とアングルシの隣に腰を下ろす。
ルーベルリア
「妾は近くで休んで魔力を回復させておる。終わったら呼ぶがよい」
クシール
「なんだ、ルーちゃんも付き合ってけばいいのに」
アングルシ
『ふむ。旅支度とは、私には縁のないものだ』
ルーベルリア
「ぽいぽい転移させて少し疲れておる。ババアを酷使するでないわ」
クシール
「ちぇー」 ごそごそ荷物からカップを取り出しつつ。「アングルシは皿のがいいか……」 犬、もとい狼の口だとな……
口っつーか手で持てないからな……
ルーベルリア
ひらひらと手を振ってその辺の樹にもたれかかってすやあし始めた。
アングルシ
『酒とやらを私に飲ませるつもりか?』
クシール
「そうそう。飲んだことないって言ってたっけ? アングルシって飲み食いとかはしたことないの?」
そもそもの話、と。
GM
今日夜空いたからゆっくりでいいよ(
クシール
GM
ワクチンマンが体調戻ってないから……
クシール
深めの皿をアングルシの前に置きつつ。
クシール
サイドエフェクトにやられてしまったか……
アングルシ
ちょこんと座り、置かれた皿を見下ろす。 『うむ。私には食事や睡眠は不要だ』
『一定の休息は必要ではあるが、お前たちのように定期的に何かを摂取する必要はない』
クシール
「妖精の中には人の食べ物とか頂くやつとかもいるけど、アングルシはそういうタイプじゃなかったか」
アングルシ
『かの国は雪によって閉ざされた地だ。人間たちの食物が常に不足している状況にある』
クシール
「行くトコ行けば神聖なモノに酒とか食べ物捧げる風習とかあったりもするけど、そういう感じでもなかったもんなー」
アングルシ
『私がそれを奪う意味はない』
クシール
魔法のカバンに腕突っ込んでごそごそしつつ。
「んー、奪うってのは何か言い方悪いなそれは……ん、あれ、このへんに突っ込んでおいたはず……あったあった」 ずぼっ。
酒瓶を一つ取り出した。
アングルシ
『かつてはそういった物を捧げられたこともあったが、私が断った。人の子らに行き渡らせる方が、巫女の意にも沿うことになろう』
ぐる、と喉を鳴らし、瞳が酒瓶へと向けられた。
クシール
「なんともまあ、合理的かもしんないけども」 つまんないなー、とまでは言わないが、面白みに欠ける話だ。
「んー、よし、中身も無事ね。魔法の鞄としろがね様々だわ」 瓶を開けて皿とカップに注ぐ。
アングルシ
『国とは、そのように在るべきだと人の子らは語っていた』
クシール
「んー……あたしの考えはちょっと違うかなあ」
アングルシ
皿に鼻を近づけると、すんすんとその匂いを嗅ぐ。
『ならば、お前はどのように考える』
クシール
「国っつーのは人……に限らないけど、いろんな奴の集まり、まとまりでしょ」
アングルシ
『うむ』
クシール
「で、生きてる連中が複数集まるとそれはもう当然に色々と交わりが発生するわけじゃん」
アングルシ
酒にはまだ口を付けず、おすわりの姿勢でクシールを見下ろしながら耳を傾ける。
クシール
「そこには諍いもあるし、それを治めるためにはまー、ルールとか合理的な判断ってーのは確かに必要かもだけど」
「でも、それだけじゃつまんないわけ」
アングルシ
『ふむ……? お前はそこに、退屈さを感じるというのか』
クシール
「だって、定められた通りに生きるだけなら、そこにはもう他人なんていらないじゃん?」
アングルシ
『皆が皆、決められた通りに生きるのならば、そういうことになるのだろうか』
クシール
「でもさー、折角自分と違う誰かが居て、一緒に生きてくわけでしょ、それならなんつーかなー、そこに楽しさを見い出したいわけ」
「一緒に語らって、遊んで、飯食って、寝て」
アングルシ
『ならば、』
クシール
「たまに喧嘩もするけど、楽しいことはあるから、そーやって他人と生きてくもんっつーか、そういうのがいいかな」
アングルシ
『代々の巫女たちは他者のために、定められた通りに生き、死んでいった。彼女たちは皆、己の生に楽しさを見出してはいなかったのだろうか』
クシール
「んー、そこはどうだろ。あたしは巫女本人じゃないから、確かなことはわかんないけど」
「巫女のシステムはあたしはすげー気に食わないけど、」
「オリヴィアとか見てると、まあ別に定められたコトだけに生きてたとも限らないんじゃない?とは思うかな」
「あの子だって、アスミとかフィルとか、誰かと交わって生きてきたわけで」
「そういうのを大事にしたいから、巫女としてやることやりたいって感じだったんじゃない?」
アングルシ
『……そうだな。私が彼女たちの想いを疑ってはいけない』
『最後に待つ死を怖れていた巫女は多く在れど、巫女としての使命を果たすことを拒む者はひとりとして居なかった』
クシール
「あと、そう」
「あたしはそんな感じに思うからさ、じゃあ国をまとめるやつもそういうのは知ってた方がいいでしょって思うワケ」
アングルシ
『かの国の者たちも、お前と同じ考えを抱かなかったわけではあるまい』
『しかし、国を維持していくためには合理的な判断を下し続けなければならなかったのだろう』
『もしかすると、現代における巫女の扱いも、その表れなのやもしれぬ』
顔を下ろすと、舌を伸ばし、ぺろと一口酒を舐めた。
表情が微かに変わって。 『……私とはあまり相性が良くないらしい。舌がまるで焔に焼かれたかのようだ』
クシール
「あはは、まあ度数かなり高いやつだからねー」 こちらもぐいっと一口。
「んー、なかなか。……これねー、あなたの国で買ったの」
アングルシ
『彼らがこのような物を飲んでいたのか』
クシール
「お酒ってのはどこ行ってもあるからね。でも、場所ごとに特徴あって面白いわよ」
「これは雪国らしく、寒さに負けないように熱く辛くって感じかな」
アングルシ
『故に、焼かれたような熱さ、痺れを感じたのか』
クシール
「かもね」 はは、と笑う。
アングルシ
もう一口舐めた後、姿勢を正して。 『巫女という仕組みが出来てしばらくは、巫女に対する扱いも現在とは大きく異なっていた』
クシール
「へえ、そうなの?」
アングルシ
『巫女は国を守る象徴、貴人として扱われ、意思の多くを見せられなくとも、可能な限りその意に沿おうと周りの者たちは力を尽くした』
クシール
「貴人かあ。今でもそういうのの名残は感じたけど、昔のほうが扱いは良かったと」
アングルシ
『当初は、彼女たちの命を賭した偉業を公表すべきだと主張する者も居り、また真実を知る者たちは、彼女たちが死を迎える度に涙し、秘密裏ながら丁重に弔いを行っていた』
『しかし、矢継ぎ早にやってくる彼女たちの死に、次第に耐えられなくなっていったのか、いつからか出来る限り巫女と関わらぬように過ごす者が増えていった』
『それに呼応するように、真実を知る者がひとり、またひとりと減っていき、今のように一部の貴族たちのみが知るばかりとなったのだ』
クシール
「いっそ知らない方が楽ってワケか。……ま、世の中そう強い奴ばっかでもないから、それが悪いとは言わないけどさ」
「あなたはどうなの」
アングルシ
『知る者たちも、巫女に情を移さぬ方がその死を迎えた時に辛くならずに済む、と考えたのであろう。己を守るためには、理に適った判断だ』
『私は、彼女たちと命を共有した身だ。私が彼女たちのことを忘れるわけにはいかない』
クシール
「そーゆーコトじゃなくてさ、しんどくなかったのかって話」
アングルシ
『契りを交わした者と別れることは、私にとっても歓迎出来ないことだ』
クシール
「やっぱ辛いんじゃん」
アングルシ
『そうではなかったと口にした覚えはないぞ』
クシール
「じゃあさ、あなたから言い出したりしなかったの、やめよう、とか、変えようとかさ」
アングルシ
『…………』 深く息を吐くようにひとつ唸った。 『幾度かある』
クシール
「……じゃ、どうして?」
どうして、結局巫女の命が喪われ続けたのか。
アングルシ
『彼女たちの命、力を借り受けなければ、私の中に残されていた焔が溢れ出すことになる』
『そうなれば、あの国はすぐ様焔に呑み込まれ、民は皆死に絶えたことだろう』
『また、私ひとりを無理やりにでも元の世界へと送り返す手段を探せと提案したこともあった』
『しかし、それでは私と私の元居た世界の者たちが危ないからと固辞された』
クシール
「で……結局今に至る、と」
アングルシ
『最後に己の命を優先するつもりはないのかと問うた相手は、リアーヌだった』
クシール
「……なんて返されたわけ?」
アングルシ
『それでも自分には、守りたい相手がいると。彼女からはそう返って来た』
『……いずれ、お前たちも彼女の時代に起きたことを知ることになるだろうが、』
『あの時代、不作によって飢饉が起こっていた所に、かの〈剣〉を持つ者たちの暗躍により、人々からは一切の余裕が失われ、他者を慮る心を持つ者は居なくなっていた』
『私が記憶している限り、巫女が最も手酷い扱いを受けていたのは、その時代だ』
クシール
「……なんていうかみんな変にマジメなんだから」
アングルシ
『今お前たちやオリヴィアが置かれた状況は、決して好いものだとは言えないが、』
『連綿と続けて来てしまった私たちの怠惰を終わらせる好機とも成り得ると私は考えている』
クシール
「いやホントそれよそれ、怠惰」
「いっそ誰かが何かしらを派手に放り出しちゃってれば良かったのに」
「ここで自分が頑張らなきゃ、みたいになっちゃうから。そりゃそういうヒト嫌いじゃないけどさー」
「投げ出されちゃった方は、案外それでようやく火が点いてなんとかしちゃうもんなんだから」
アングルシ
『その先に“次”が残っている保証が、何処にも無かったからな』
『しかし、それを言うのならば』
『お前たちの方こそ、故郷でもない国のために危険を冒す必要はないのではないか』
クシール
「人ってのは案外しぶといもんよ。個々人はさておいて、伊達に三度も文明崩壊を生き残ってないんだから」
「ンー」
「ぶっちゃけちゃうと、あたしは国に関してはどうでもいいのよね、いやさっきなんか国について語っておいてなんだけどさ」
アングルシ
『人のためであっても、同じことではないのか』
『己が放り出したとしても、投げ出された方はなんとかしてしまうものなのだろう?』
クシール
「あら痛いとこつくわね」
アングルシ
『責めるつもりはない』
クシール
「ま、そーねぇ……」 酒を追加で呷りつつ、ちょっと考え。
「いくつかあるけど、一つは結局人情的なモンかなー」
アングルシ
『人情』
クシール
「アスミもオリヴィアももう友達だし、フィルやら侯爵やらもまーもうそんなようなもんだし」
「あとこの酒買った店のおっちゃんとか」
アングルシ
『であれば、お前もまたお前の言う真面目な人間なのだな』
クシール
「あはは、でもあたし責任はとんないぜ~」
アングルシ
『どうだろうな。私には、そこまでは分からない』
クシール
「友達の命は助けて、国はその後大混乱です、ってなってもまあそこはみんな頑張ってね~ってなっちゃうし」
アングルシ
『その友が助力を乞うて来たのならば、お前が手を貸すこともあるのではないか』
クシール
「気分次第ではね。でももういいんじゃないって思ったら知らない。だからねー、二つ目の理由は好奇心かな」
アングルシ
『ふむ。何を知りたいのだ』
クシール
「あたしは色んなとこに行ってみたいんだよね。そこでいろんな風景見たり人とあって飯食って酒飲んだりして交わりたいわけ」
「まー極論個人的に面白けりゃなんでもいいんだけど、基本的にはそんな感じなわけさ」
「あの国に行ったのもそれが理由だし」
アングルシ
『かの国の者たちとは、既にそれは果たせたのでないのか』
クシール
「ある程度はね。でも、旅ってのは再訪もそれはそれで楽しみだからさ」
「数年越しに同じトコいったら、以前友達になったりした人に子供が居たりとか子供がすげーでかくなってたりするわけ」
「だから、なーんも残らなくなっちゃうとそれはそれでつまんないのよね」
「国の体制が崩壊くらいはしてもいいけど、更地になるのはちょっとね」
アングルシ
『成程。その感覚は私にはあまり理解出来ぬが、今の状況がお前の意思にそぐわないものであるということはわかった』
『私と酒を飲み交わそうと思い至ったのも、その好奇心故か』
クシール
「神に匹敵する大妖精と、なーんてこの先の人生で
 二度あるかわかんないからねー」 からからと笑う。
アングルシ
『今の私には、それ程の力は残されていないがな。だが、私も永くかの国に居たが、巫女以外の人間とこのように語らう機会は殆ど無かった』
『得難い経験であったことには同意しよう』
クシール
「フフ、話に聞いてたより全然親しみ易いと思ったわ、あなた」
アングルシ
『永く人を見てきたのだ。お前たちがどのような存在であるのかは、他の妖精たちよりは深く理解している』
クシール
「やっぱ旅っつーかこういうのが人生の醍醐味だと思うわけよね、いやアングルシは狼で妖精だけど」
アングルシ
『いつか巫女……オリヴィアにも、その醍醐味とやらを教えてやるといい』
クシール
「もちろんあたしが教えてもいいけど、あなたでもいーんじゃない?」
「一応旦那サマなわけだし」
アングルシ
『私にはお前と違って、旅をした経験がない。よく理解している経験者からの言葉の方が伝わるだろう』
クシール
「これからすりゃいいんじゃない?」
アングルシ
『私には私の、彼女に伝えられることがあるだろう』 大きな舌で残った酒を舐め取ると、舌をしまってゆっくりと味わう。
『それが可能な身になった暁には、考えておこう』
クシール
「それとも、コトが済んだらやっぱ妖精の世界に帰る?」
アングルシ
『その答えは、ここで下せるものではない』
クシール
「そ。ま、先のことはわかんないか」
アングルシ
『私の考えのみで決められることでもあるまい』
クシール
「そーゆートコがマジメよね」
アングルシ
綺麗さっぱり酒が無くなった皿を前肢でつい、とクシールの方に寄せると。 『馳走になった。最初は驚いたが、慣れれば悪くないものだった』
クシール
「妖精ってけっっっこう自由で好き勝手な連中ばっかりなんだし、あなただってちょっとはそういう感じでいってもいいのに」
「お、そうですかそうですか」
アングルシ
『人に影響されたのだろう』
クシール
そうですかと言いつつ追加で注ぐ女。
アングルシ
『む……まだ飲ませるつもりか』
クシール
「ひひひ、酒の付き合いが一杯程度で終わるとは思わんことですな」
「どうせだし、あなたの故郷の話とかも聞かせてよ」
アングルシ
『その記憶となれば、朧げとなっている部分も多い。それでも良ければ、返礼として付き合おう』
クシール
「いーのいーの、酒の席での話なんてそういうので」
「そんじゃ……ああそうそう、あたしとしたことがうっかり忘れてた」
アングルシ
『では私の――……む?』
クシール
自分のカップにも酒を注ぎ直して。
「んー……そうだな、よし。大狼アングルシと巫女オリヴィア、あとアスミとか国のみんなの面白いおかしい未来を祈ってかんぱーい!」
とカップを掲げたあと、アングルシの前の皿にコツン、と当てた。
アングルシ
『……うむ? うむ』 何故最初の1杯の時にやらなかったのだろうと首をかしげつつも、器用に爪で少しだけカップに皿を寄せて頷いた。
『さて、私の故郷の話だったな。私の暮らしていた場所は、妖精の世界の中でも――
GM
と、アングルシによる妖精たちの世界の話が始まり、クシールが満足するまで、その話は続けられた。
クシール
「乾杯はいつしても何度やってもいいので気にするな」 などと言いつつ、
GM
大丈夫になったらそろそろご飯食べるししめぷーするわよ!
クシール
たっぷり飲み明かすのであった。
クシール
よしおっけー
GM
おけぽよ~
ルー様もそのうち参加してきて大変なことになりそう
クシール
おら~のめのめ~
GM
ログは 2022/05/29_1 の予定
クシール
GM
お疲れ様でした~
クシール
おつかれ~~~
GM
では撤退!
クシール
散ッ
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GMが退室しました
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クシールが退室しました
背景
BGM