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変わらないもの

20220516_0

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ティアエレスが入室しました
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アーネストが入室しました
ティアエレス
ではよろしくお願いします
 
 
 
 
 
 
 
紅き魔女の助言によって協力者を得て、方針を決めた冒険者たちは
山に向かうための準備に向かっていく
アーネスト
よろしくお願いします
 
そんな彼らとも分かれて、アーネストが誘う形でティアエレスを呼ぶと、2人は星の標を出た そういう所だ
ティアエレス
以上です
アーネスト
ありがとうー
 
アーネスト
「……ごめんね、これから明日の準備なのに」 〈星の標〉の扉を閉めて、先に出ていた白い少女にそう言うと、彼女の傍らに歩いて行った。
ティアエレス
「いえ……それは構いませんが、どうしたのですか?」
アーネスト
そのまま当然の様に手を取ると、少年の宿でも、少女の宿でもない方向へとふらりと歩を進めていく。
「少しだけだけど、ゆっくりできそうだったから。一緒に居たくって」 
これまでも一緒だったけど、と微笑みながら、ちょっと歩こうと少女を促す。
ティアエレス
「……、そうした事は、落ち着いた時に誘うものでは?」 やや呆れたように口にすると 取られた手に引かれて少年に続く
アーネスト
「そうだね。準備が終わってからの方が良かったかも」 苦笑しつつ、それでも引かれてくれる少女に安堵しながら、何でもない日常が流れる王都を歩いて行く。
ティアエレス
「……、少しだけですよ」
アーネスト
少年の方に座っていた猫はぴたりと動きを止めて、けれど嬉しそうに穏やかな表情を浮かべている。
「うん。ありがとう」 微笑みながら頷くと、何でもない様な他愛ない話や、通りに並んでいる品々を眺めながら王都を歩き始める。
「ティアは、買い物していくものはある?」
ティアエレス
「そうですね、まずは、」
「貴方の防寒着ですね」
アーネスト
「うぐっ」
ティアエレス
「さんざん言ってるのに買いませんでしたからね」
アーネスト
「ご、ごめんって……」 困った様に呻きながら視線を向ければ、
当人は無自覚ながら そして少女もふと気づいた程度だろうが、
その視線は、普段よりも少し高い位置にある事に気付ける。
ティアエレス
「………少し、」
「背が伸びましたか?」
アーネスト
「ん?」 その言葉に、小首を傾げて
ティアエレス
冷たい目を向けてたのが少し見上げる形になっているのが気がつく
アーネスト
次の瞬間には、ぱっと嬉しそうな表情を浮かべた。年頃の少年が、意中の相手よりも背が低い事を気にしていない訳もない。
「ぜ、全然気にしてなかった! ちょ、ちょっと並んで!」 嬉しそうに言うと、ティアエレスの手を引いて 手近な店のショーケースに互いの身体を写した。
ティアエレス
「‥ちょ、ちょっと」
そのまま引かれて 並ばされる
そこに移り込んでいたのは、瞳を輝かせたアーネストの姿と、彼に手を引かれて少し狼狽えた様な表情のティアエレスで
2人の背丈は、僅か1cm程度ティアエレスの方が大きかったのだが、今では気持ちアーネストの背丈がそれを追い越している様にも見える。
正確に測った訳でもなく、そもそもいつから成長していたのかも定かではなかったが、その背丈の関係は知らぬ間に入れ違っていた。
アーネスト
「…………髪じゃないよねこれ」 ぺたん、と自分の髪を寝かせて 
ティアエレス
「ええ。目線が違いますから」
「髪ではありませんね」
アーネスト
「やっと伸びたー……!」 へへへ、と嬉しそうに頬を緩ませながら、ティアエレスの言葉に頷いた。
ティアエレス
「……、まだ伸びますよ」
ショーウィンドウ越しにアーネストをみやって
アーネスト
「うん、うん!」 その言葉に嬉しそうに頷きながら、視線を直接ティアエレスを見遣る。
ティアエレス
「……。なんだか複雑ですね」
アーネストを直接、やや見上げて
アーネスト
「もっと伸びないかなあ、……、ん?」 視線が返ってくれば、これまではティアエレスを見上げていた翡翠の瞳が
ティアエレス
「ついこの前まで、子供っぽくて仕方なかったのに」
アーネスト
今度は覗き込む様に見つめてくる。
「…………」 エッ。
ティアエレス
「だんだん、顔つきも、身体つきも、変わってきていて」
「……、」 そこから先は言葉を続けず 「さ、防寒着です。少し大きめのものを買いに行きますよ」
アーネスト
「……そ、そう?」 頬を僅かに染めながら、ちらちらと自分の身体を見て。
「…………、何か、言い掛けてなかった?」
ティアエレス
「いいえ」
アーネスト
「……」 再び、覗き込む様にじっと見つめた。
ティアエレス
「言いませんよ」
アーネスト
「気になるなあ」 いじけた様に言ってみせて、もう一度ティアエレスの手を引いて
何でもない時間を過ごしながら、防寒着を買いに王都を歩いて行く。
ティアエレス
「………、」 人は変わる そして大体において、人が健やかに死ぬまで、私は生きては居ない
それに寂しさを覚えると、動けなくなる。だから口にしない
「……、サバイバルコートがやはり良いと思います」
アーネスト
「うん、ちゃんとサイズも気にしておこっと……」 
服のサイズが変わるほどの成長はしていないのだが、先程の成長がそれほど嬉しいのか
少しはしゃぎながら、必要な買い物をしていった。
思考するティアエレスを見れば、その手を取り直して もう一度覗き込む。
「ティア」 
ティアエレス
「……どうしました。買い物は終わりました?」
アーネスト
「ばっちり」 明るい笑みを見せて、サバイバルコートが入った袋を持ち上げてみせて。
「ティアは、何か悩んでた?」
ティアエレス
「……いえ、どうしてそう思うのですか?」
アーネスト
ちら、と指に付けたままの指輪を見せて。
ティアエレス
「生憎と、」
「必要な時に切り替えるくらいは造作もないのですよ」
アーネスト
「じゃあ、僕の目が良かったのかな」
ティアエレス
「……、どうでしょうね」
アーネスト
「ティアが確り否定しない時はさ」 手を取って、通りの中を歩き始める。
「否定し切れない時とか、他に理由がある時だと思うんだけれど」
ティアエレス
「……、」
アーネスト
どうかな、と問う様に翡翠が覗き込んだ。
ティアエレス
「よく見てますね」
アーネスト
「うん。ティアしか見てない」
恥ずかし気もなく言って、堂々と フードに隠す事も、言葉を濁す事もなく、
ティアエレスを見つめて、そう答えた。
ティアエレス
「………、」 ふい、と目を逸らして
「……まったく」
アーネスト
「答えは、教えてくれない?」
ティアエレス
「言いたくはない。口にしたくはないのです」
アーネスト
「……わかった」 取っていた手にかける力を強めて、放さない様に、離れない様に握り込む。
「なら、これ以上は聞かない。でも、もし吐き出したくなった時は、」
「僕はいつでも、ここにいるからね」 もう一度力を込めて、頷いて見せた。
ティアエレス
「……、……」 重ねられ、握られた手を此方からも握り返して
アーネスト
「……」 静かに二人で歩を進めながら、穏やかな王都を歩いて行く。
ティアエレス
「……、」 またいつか、此処に来ることがあるのだろうか。
「……、」その時、何が残っていて何が失われているんだろう
アーネスト
どちらが繋ぎ止めているのかもわからない、硬く握った手は放さずに
「……ティア」 表情を伺わずに、前を見つめたまま名を呼んだ。
ティアエレス
「どうしました、アーニー」
アーネスト
ぱ、と前に出て振り返り 正面からティアエレスと向き合って、
「何を考えてるのかは言わなくていい。でも、一つだけ聞きたいんだ」
ティアエレス
「……、なんでしょう」
アーネスト
「僕に、……僕に出来る事は、あるかな。ティアの為に、出来る事」
「ずっと一緒にいるって、約束した」
「裏切らないって、護るって。……後悔も、しないって」
ティアエレス
「………、今までもしてくれていますし、今で、十分です」
「十分ですよ、アーニー」
アーネスト
「十分じゃない。このままじゃ、嫌なんだ」
ティアエレス
「……、」
アーネスト
「だって、ずっと、……上手く言えないけど、ずっとティアは泣いてるじゃないか」 
ティアエレス
「……、泣いていません」
アーネスト
「泣いてるよ。ずっと一人で、誰にも聞かせないで」
「だから、今の僕にも聞こえないんだ。……そうでしょ?」
ティアエレス
「……、子供じゃないんです」
アーネスト
「大人も子供も関係ないよ、ティア。……自分にずっと蓋をして、切り替えて」
「ティア、ひとりでいようとしないでよ。そこは、……暗くて、苦しい筈だよ」
「使命の事も、知ってる。……全部は知らないけど、その為に、そこにいようとするのも知ってる、つもりだよ」
「でも、約束したじゃないか」 語る言葉に、迷いも躊躇いもなく、確りと意志を宿した瞳で真直ぐに見つめる。
ティアエレス
「……、……」
アーネスト
「僕達、ずっと一緒だって。……だから、ティアをひとりにしたくないんだ」
ティアエレス
「……、」 息をついて 指輪を触って
寂しい。変わっていくことが、取り残されていることが、寂しい ──そう、流れ込んでくる
口では言えない代わりに、そう、伝わるように
アーネスト
その吐露が伝わると、すぐに暖かな熱が返って来る。
“銀の魔女”が知っていたものを、必ず自分が見つけ出す。そして、必ず君をその使命から解放する。だから、
「……寂しい事なんて、もうないよ。僕が、させない」
「置いて行かない。独りにしない。……全部、僕が護るから」 指輪を介して伝わって来ていた思いと言葉とが、どちらもティアエレスへ向けられる。
「だから、ティアもこっちへ来て。もう、線を引かないで」
ティアエレス
「………、……」 少し迷って
アーネスト
言って、右の掌を差し出して
ティアエレス
目元に雫を輝かせながら、アーネストの胸に飛び込む
アーネスト
手を取ろうと―― 「っ、」
飛び込んだ胸は、見ていたよりも確りとティアエレスを受け止めた。回された腕は、いつかの記憶よりも確りと抱き締めた。
それでもあの日と変わらず、翡翠の瞳は確りとひとりだけを見つめ続けて 姿と形が変わり始めても、
ティアエレス
「………、」 言葉にすることはない、けれど、1人にしないで、とそう叫ぶ様に気持ちがこだまして
アーネスト
ただただ変わらない愛情を、ティアエレスを抱き竦める。
その悲鳴に応える様に、大丈夫だと、繋いだ手を放す事はないと想いを返し 
回した手で頭を撫でて、落ち着かせる様に背を叩き続けた。
ティアエレス
「………、」暫く静かに涙を流して
「………、」 赤い目元を拭うと 落ち着かせるように息をついて アーネストから離れようとする
アーネスト
離れようとするのを止めることはせずに、ゆっくりと手を離す。
ティアエレス
「‥…失礼しました」
アーネスト
「……いいんだよ」 苦笑して言って 
「そういう風に、しなくていい。僕と2人の時くらいさ」
ティアエレス
「…‥…別に、」
「遠慮をしているわけではありません…人としての節度というものです」
アーネスト
「……、えい」 小さく息を吐いて、もう一度腕に抱き留めた。
ティアエレス
「……っ」
「アーニー…」
アーネスト
「いいんだよ」 柔らかく笑って、背を撫でる。
「…………」 あっ、これは怒ってる時の声
ティアエレス
「……離しなさい」
アーネスト
「は、はい」 すす、と手を離し。
ティアエレス
「……、まったく」
アーネスト
「……大丈夫?」
ティアエレス
「ええ、平気です」
「…‥…その、」
「……ありがとう、ございます」
アーネスト
「ううん」 頭を振って。 「また、同じ様に思った時は」
「僕を信じて、ね」
穏やかに微笑んで、自分の胸を叩いてみせた。
ティアエレス
「ええ、……覚えておきます」
アーネスト
「……あとさ、ティア」
ティアエレス
「なんでしょう」
アーネスト
「また王都に戻ってきたら、なんだけど」
だから暫く後になってしまうかもしれないけれど、と置いた上で、
「ティアと、一緒に暮らしたいんだ」 
ティアエレス
「………、それは」
「……、何処でですか」
アーネスト
「王都で、2人で納得できる所で、かな」
ティアエレス
「──、1つ、確認ですが」
「貴方は成人してますか?」
アーネスト
「まだ、だけど……もう少ししたら、かな」
14なんだ、と付け加えて。
ティアエレス
「では、それからですね」
「………探すことに、否やはありません」
アーネスト
――!」 ぱっ、と表情が明るんで
ティアエレス
「……ただ、その」
アーネスト
「じゃあ、買い物と準備が終わったら、どんな所が良いかだけ……、うん?」
ティアエレス
「家事とかは、いつも不得意で……料理もできません」
アーネスト
「……意外。今は、どうしてるの?」
ぱちぱち、と目を瞬かせた。
ティアエレス
「今までは高級宿に滞在したりイーヴ神殿でお世話になったりしてましたから」
アーネスト
「僕は今まで一人だったから、一通りできると思う、けど」
「……あ、じゃあ今日、ご飯食べに来る?」
「持って行く、でも大丈夫だけれど……」
ティアエレス
「…いえ、それは…」
「外で済ませるじゃ駄目ですか…」
アーネスト
「一緒に暮らすなら、ご飯が口に合うかなあ、って思って……」
ティアエレス
「…‥その、二人きりで部屋というのは」
「ちょっと……ハードルが…」
アーネスト
「全然大丈夫だけど、でも……えっと」
「それは、一緒に暮らせる……?」 気遣う様におどおどと。
ティアエレス
「……、まだわかりません…」
アーネスト
「……ん」 頷いて
「ティアが大丈夫なように、で。大丈夫だよ」
ティアエレス
「…ありがとうございます」
アーネスト
「ううん。……じゃあ、ティア」
「付き合ってくれてありがとう。……残りの準備も、一緒にいていい?」
ティアエレス
「……ええ、構いませんよ」
アーネスト
明るい笑みを浮かべて返して、ティアエレスの手を引いて 互いの準備を済ませるべく、王都の街並みへと溶け込んで行った。
アーネスト
こんな感じででで
ティアエレス
ええ、お疲れ様でした
アーネスト
おつかれさまでしたー
ティアエレス
ではログを格納したら教えてください
アーネスト
はーい
ティアエレス
撤退します。また
!SYSTEM
ティアエレスが退室しました
背景
BGM