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幕間

20220418_1

!SYSTEM
イオンが入室しました
!SYSTEM
ベリルが入室しました
イオン
適当にナレーション入れましょうか
ベリル
私は最近まで星の標で給仕をしていたけどガルバに冒険者適性見出された感じよ
イオン
それはそれは
ベリル
ちなみに給仕すごく向いてないわ
イオン
厄介払いをされたのでは?
わたしはジャンヌに言われて最近過労気味です
ベリル
皿割り過ぎたかしら
イオン
自覚があるようで何よりです
ガシャンガシャンと賑やかでしたからね
では
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
リアン地方イルスファール王国 星の標
国内でも有数の冒険者ギルド支店として知られるこの店は、朝は騒がしいが
昼に差し掛かる頃には人が少なくなってくる
朝と昼の間、ランチタイムに向けて再び人が増える前のあたり
かつこつ、と杖を突いて入店してくる人影が筆頭
1つ
足が悪いのか、右足をやや引きずるようにしながら
その人物は店内に入る
イオン
黒いドレスに身を包み、黒い帽子をかぶった少女は 春先の陽気に気だるそうな表情をしながら カウンター席に歩いていく
ベリル
「────」 カウンター席にはふわっとした銀髪のルーンフォークの少女が頬杖をついて座っていた
姿勢を崩してつまらなそうに店内を一瞥している
イオン
「……」 店主は丁度居ないようだ。好都合だ 時間を潰して帰ろう
席につくと す、と切れ長の目を店内に向けて
「……、おや」
とベリルの顔を見て
「サボっていて良いんですか」 と小さく呟いた
ベリル
「───」 視線に気付いて目を向ける 「何よ」
イオン
「皿割りの方でしょう?」
ベリル
「な───」 絶句 しかし心当たりがありすぎる 「───いやちょっと割った枚数が多いのは否定しないけど」
イオン
「……ちょっと」
ベリル
「ちょっとよ」 「でも残念(?)ね。もうそんな仕事はしてないの」
イオン
「……そうですか、おめでとうございます」
ベリル
「言っておくけどクビになった訳じゃないからね?」
イオン
「……そうなのですか?」
ベリル
私の職歴は一般技能を参照よ
イオン
此処でわたしに対して嘘をつく意味はない
イオン
大変ですね 娼婦0は笑いますよ
ベリル
未遂です
ベリル
「そうよ。私も冒険者になったんだから」 そこはかとなくドヤ
イオン
「……なるほど」
「それは残念でしたね」
ベリル
「なにが残念なのよ」
イオン
「この仕事に就いたことが、ですよ」
帽子を置くと 子猫が顔を出して それも帽子の中に入れると 軽く首を振った
ベリル
「そう?料理運んだりモノ作ったよりは全然楽しいけど。戦うのも嫌いじゃないし」 視線はにゃんこを追う
イオン
「暑いですね……、打ち合わせでもしているのか、人が居なさそうですか」
ベリル
「言っとくけど私は作らないわよ」 元店員だけど
イオン
「そうですか。構いませんよ」 水差しから水をコップに入れて
ベリル
「やってみたら今は割と天職だと思ってるから私はこれでいいわ」
イオン
「時間を潰したいだけです」
ベリル
「ふうん?」
イオン
「……そうですか」 人はなにか取り柄はあるものですよねって顔をして
ベリル
「そうよ。っていうか貴女こそどうなの。ちょくちょく見かけたけど、足悪いんでしょ」
イオン
「ええ、まあ。」 足と言わず他も動きが鈍いのだが
「ただ、辞めることが出来ない身の上なので」
「こうして顔は出すようにしているんです」
ベリル
「とんでもない借金でもあるワケ?」
イオン
「そんなところです」
ベリル
「それはご愁傷さま。身売りしないですんでるだけマシね」
イオン
「……」 肩を竦めて そっちのほうがマシです
「天職についたと言えるなら、」
「武勇伝くらいはあるのですか?」
ベリル
「まあ止むに止まれず冒険者やってるってなると身売りみたいなものかしら、死ぬ危険も多いし」
「武勇伝……?んー」
イオン
「まあ否定はしないですが」
ベリル
「ここの上の方の連中を知ってたらそうそう自慢なんて出来なくなるでしょ」
イオン
「……、」 暇つぶしに使えるかと思ったのだが、乗ってこなかった
ベリル
「まあ武勇伝ってほどの活躍はないけど」
イオン
「そうですね。英雄然とした方から、そのものみたいな人まで様々で」
「嫌になりますね」
ベリル
「戦ってて死ぬかもって相手に当たっても大して恐怖も無いし、殺す恐怖とかっていうのも無いわ」
「向いてるでしょ」
イオン
「向いてますね」
ベリル
「常識的な判断は出来てると思うし、特にヘマもないし」
「割と器用に立ち回れてるとは思うわ」 「─────いやほんとなんで戦闘だけは向いてんのかしらね」 戦闘だと器用なのに他の仕事ではザ・不器用
イオン
「さあ、」
「それ用の調整個体だったのでは?、ルーンフォークでしょうあなた?」
ベリル
「ルーンフォークっぽくないとは言われるけどね」
イオン
「顔立ちで分かりますよ」
ベリル
「人形みたいだから?」
イオン
「これでも沢山の人の顔を見てきたもので、」
「一定値を超えると、"作った"とわかるんです」
ベリル
「ふうん。そんなものか。まあ首見れば分かるやつは分かるらしいけど」
「ああ……まあ確かに。ルーンフォークは完全に左右対称の顔が多いわね」
「言いたいことは違うかも知れないけど意味合いはそんな感じでしょ?」
イオン
「ええ、そんなところです」
「ただ見ていて、不愉快じゃないというのは、」
「利点ですよ」
ベリル
「まあ私も嫌いじゃ無いわね。美醜の判断基準は大抵の人間と同じみたいだし」
「そういう貴女も作り物めいて見えるけどね」
イオン
「…‥目はいいようですね」
「そんなところです」
ベリル
「ふうん、そう? 貴女の場合は目が対象じゃないけど、逆にそれが自然って感じがするのよね。変な感じ」
イオン
「まあ作った人の好みが出てますからね」
ベリル
「え、ほんとに意図を持って作られてるわけ?ルーンフォークでもないのに?」
イオン
「さあ?でまかせかもしれませんよ」
ベリル
「こんな話で趣味の悪いジョーク言いそうな感じには見えないわ。あ、いや、趣味は悪そうね」(暴言)
イオン
「目はいいようですね」
ベリル
「勘はいいのよ。ルーンフォークっぽくないけれど」
「ま、好きでやってるってワケじゃないなら大変ね」
イオン
「ええ、大変です」
「特にこの店は、」
「利益を見ずに善意で動く人が多いですからね」
ベリル
「分からないでもないわ。まあ、女と見るなり手を出そうとする馬鹿が居ないって面では楽よ」
イオン
「そういったご経験がお有りで?」
ベリル
「仕事っていうのがあんまり分からない頃に身体を売らされかけた事ならあるけど」
イオン
「それはまた」
ベリル
「客と女衒をボコって事なきを得たわ。衛兵には叱られたけど」
イオン
「まあ口車に乗るほうが悪いですね」
ベリル
「寝てるだけで良いって言うから」
「まあ世間を良くわかってないルーンフォークとか一から仕込めばいい金蔓と思ったんでしょうね」
イオン
「見てくれはいい、基本的に命令には従順、」
「学習能力も、例外はあれど」
「ありますからね、あなた達は」
ベリル
「まあね。従順じゃないし命令とか嫌いなのは大誤算だったでしょうけど」
「ルーンフォークはそういうものだと思ってるヤツが多いのには辟易するわ」
イオン
「まあ何事も」
「例外はありますからね」
ベリル
「自分がその例外だって自覚は大いにあるんだけどね」
「って盛大に話がそれたわ。私が大変ねって言ったのは」
「私はせいぜい寿命は50年くらいだろうけど」
「貴女みたいな種は、いくら稼いでも生きたい限り稼ぎ続けなきゃいけないでしょうから大変ねって話」
「一生分稼いだから後は隠居、って出来ないでしょ。貴女」 
イオン
「肌の色だけで判断しましたか?」 色の違う瞳がベリルを見て
ベリル
「肌の色もあるけど、帽子を取った時に一瞬小さく見えたわ。先端が。上手く髪で隠してるみたいだけど」
「目はいいようだって言ったのは貴女でしょ?」 小さく笑った
イオン
「…ええ、その評価は間違っていないようですね」
「いい目をしています、抉り取られないように気をつけて下さい」
ベリル
「ご忠告どうも。そうなる前に心臓を抉る様に努力するわ」
イオン
「ええ」
ベリル
「まあ、寿命で死ねるか怪しいところよねぇ」 苦笑しつつ背もたれに身を預けた
イオン
「……、」 ふと、考える
一生稼いだから隠居と言われても、もう2年と少しの生命であるという現実と比較すると現実感が伴わないのだろう
「そうですね」
それには同意するように頷いて
「あなた達は死んでも体が満足なら蘇生は続けられるはずですから、」 「その辺りは耐久年数まで生きる可能性が高そうです」
ベリル
「ああ、蘇生に際して記憶は吹っ飛ぶけど魂に穢れが出ないから、だっけ」
イオン
「ええ、1年ほど飛ぶらしいですね」
ベリル
「1年ねぇ……まあ、死んで還ってこられるなんてのが幸運なんだし、戻ったら戻った、ダメならダメで仕方ない話ね」
イオン
「割り切ってますね」
ベリル
「本来、生き返るなんてまず無いワケじゃない」
「死んだら終わりだから人って頑張るんでしょ」
イオン
「ええ、だから足掻くんです」
ベリル
「うん。だからそれまで精々好きにやるわ。でも好きにやりたいことが死に繋がりやすいんだから、ダメならそこはもう仕方ない、って感じ」
イオン
「‥…思い切りが良いですね」
「そういう全額叩きつけていくような生き方は……嫌いではありません」
ベリル
「戦って、自分の戦闘技能が向上するの、楽しいのよ。なんでかね」
「寿命が短いってのを知っているからっていうのはあるのかしらね?」
イオン
「どうでしょうね」
ベリル
「まあ、なぜ生きるのかなんていう疑問を追求するのは哲学者とかいう変な連中に任せるけど」
イオン
「寿命が長い、短い、それは確かに差がありますが」
「それを全うできるかどうかはまた別で」
「明日死ぬかもしれないのに先のことを考えすぎてもそれは、」
「下らないと思いますよ」
ベリル
「まあそれもそっか」
「それで、貴女は何か楽しいことってあるの?あ、話題変えてるけど」
イオン
「楽しいこと、ですか」
ベリル
「この仕事仕方なくやってるんでしょ」
イオン
「そうですね……、植物を触っている時は、気が紛れますよ」
ベリル
「うわ意外」
イオン
「そうでしょうね」
ベリル
「私も花とか見るのは好きだけどね」
「そこにあるものを見るだけだけどね。私がいじるとまあ……ろくなことにならないし」
イオン
「ええ、わたしの前で触るのはやめて下さいね」
ベリル
「花を踏まないように歩くことくらいは出来るわ」
イオン
「既に触らない方向で話しているのは賢明ですね」
ベリル
「3年も失敗し続ければ学ぶものよ」
イオン
「3年もかかったのですね。学ぶまでに」
ベリル
「私はこう……戦闘に関すること以外は致命的に不器用なの」
「そこうるさい」
イオン
肩を竦めて
ベリル
「仕方ないじゃない。そうだ、戦闘してみよう、とかならないでしょ普通」
「ガルバに言われるまで向いてるとか気付かなかったんだし」
イオン
「店主の見る目は確かですからね」
「その辺りはわたしも信用してますよ」
「もっとも、」
「あなたの場合は、皿をやはり割りすぎたのでは…?」
ベリル
「……………」 そっと目を逸らす 「最終的に棚ごといったのは不味かったかも知れないわね…」
イオン
「……襲撃かと思って腰を浮かせた人が何人かでたのでは?」
ベリル
「───まあ、過去のことはどうでもいいのよ」 いい笑顔
イオン
「そういう事にしておきましょう」
ベリル
「いやまあ私のことはいいのよお
のよ」
「庭いじりが好きなの?」
イオン
「ええ、」
「昔はかなりの規模のものをいじっていましたから」
「今は個室の片隅だけですけれどね」
イオン
片隅(部屋の半分)
ベリル
「ふうん。園芸師でもしてたのかしら」
イオン
「そんなところです」
ベリル
ひろい。
ベリル
「それじゃあ冒険者するのは大変ね。魔法使いみたいだけど」
イオン
「ええまあ、ある程度は使えますよ」
ベリル
ガルバ「(箒の柄で蝿を突いた挙げ句に棚をぶっ壊したの見て槍を持てばいいんじゃないかと皮肉を言ったとは言えんなぁ)」
イオン
可哀想
イオン
「たぶん第六階位くらいは真語魔法は使えます」
ベリル
「それだけ使えても稼ぐのは冒険者が一番なのかしら」 借金という言葉が比喩であろうことを忘れてそのままの意味で考えている
イオン
「魔術師ギルドなんかに顔を出したところで、足しにはなりませんからね」
ベリル
「確かにそうよね。ああいうところって研究したいのが集まるんでしょうし」
イオン
「或いは自由に魔法を使いたいものですね」
ベリル
「別に稼ぎがないとやってられなさそうね」
イオン
「そういう事です」
ベリル
「しかし大変で最初の方の話に戻るけど」
「その足とかなんとかならないわけ?」
イオン
「ああ、まあこれは仕方ないでしょう」
「此処までの動きで多少はあなたには分かってしまっているとは思いますが、」
「足だけではないので」
ベリル
「そうね。その躰大丈夫なの?が正しい質問だわね」
イオン
「まあ大丈夫ではなさそうですが、仕方ありません」
「配られたカードで戦わなければならないのは、誰しも同じことでしょう?」
「人が決められるのはせいぜい切り時だけです」
ベリル
「……そうね。テーブルについたならやるしかないもの」
「まあ貴女の事は嫌いにはならなさそうだし、足掻いた結果良い感じになることを願ったりしておくわ。願うのはタダだし」
イオン
「……、そうですか」
「いい子には嫌われやすいのですが、これも性分ですかね?」
ベリル
「私が悪い子だって言いたいのかしら?」
イオン
「違うのですか?」
ベリル
「アライメント的にカオスではあるけどイビルではないと思うの」
イオン
「妙な言い回しをしますね」
ベリル
「なんかぱっと浮かんだわ」
イオン
「いい子が、殴ってでも自分の身を守りますかね?」
「騙された自分が悪いのに」
「そんな理不尽を吹き飛ばす辺りは、いい子とは言い難いのでは」
ベリル
「根本的に最初に悪意を持ったヤツが悪いのよ」
イオン
「それは然りですね」
ベリル
「正当防衛。判決、無罪」
「うん。実際いい子だとは思ってないけどね」はい
イオン
「でしょう」
ベリル
「私の目の前に私が居たらぶっ飛ばしたくなると思うもの」
「まあ実際」
イオン
「……、」 それは分かる 片割れは殴ってみたい
ベリル
「なんか頼ることがあれば言うといいわ。ある程度なら応えてあげる。有料で」
イオン
「……その時は期待させて貰いましょうか」
ベリル
「出来るなら頼み事は荒事がいいわ。それ以外あんまり役に立たないし」
イオン
「やはり割り切ってらっしゃいますね」
ベリル
「認めたくないけど認めざるをえないものっていうのも、世の中にはあるのよ」
「さて、喋り疲れたし他にやることも無いしそろそろ寝るわ」
イオン
「ええ、」
ベリル
「少しは暇を潰せて?」
イオン
「わたしも戻りましょう」
「ええ、十分でしたよ」
ベリル
「そう。じゃあ戦闘以外でも少しは役に立ったわね」
「これは無料にしておくわ。私も暇を潰せたし」
イオン
「わたしも話をするなら金を貰う側にいたのですが、そうですね」
「今回はおあいこということで」
ベリル
「そうね。ああ」 「ベリルよ。緑柱石のベリル」
イオン
「イオン、と申します」
「よく似たもう一人が居ますが、そちらと混同はしないようにお願いします」
ベリル
「双子みたいのがいるのね」
イオン
「ええ」
ベリル
「そういえばそっちも店員してる時に見かけたことがあるかも知れないわ」
「じゃ、また。暇してそうなの見かけたら声かけるわ」
イオン
「ええ、ではまた」
杖を使って立ち上がると かつ、こつと出ていく
ベリル
「───」 出て行くの見届けてから階段を上がっていくのよ
イオン
こんなところですね お付き合いありがとうございました
ニオとフェルで話すのもまた機会を作ってやりましょうか
ベリル
「今更だけど、変なの」 お前もなと聞こえてきそうな台詞を呟いてフェードアウトした
イオン
20220418_1 今日のログですです
ベリル
ええ、やりましょう
ありがとうございました
イオン
あなたに言われたくはないですね
<変なの
では撤退どうぞ
ベリル
またよろしくお願いします
!SYSTEM
ベリルが退室しました
背景
BGM