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冬国のリテラチュア 幕間 ティアエレス、アスミ

20211123_0

!SYSTEM
GMが入室しました
!SYSTEM
ティアエレスが入室しました
GM
はい
ティアエレス
何処で話しましょうか 二人のタイミングで、だと良いんですが
GM
とりあえず全体で買い物を終えた後の話にはなる
まあ都組が帰ってくるまで日はあるから
あすみちゃんの家でもカフェでもどこでもいける
ティアエレス
ええ。結局滞在先はアスミの家でいいんでしたっけ
GM
いいよ
全員集合したら流石に人数的に厳しいけど
まだいける……
ティアエレス
承知しました。ではアスミの部屋で二人のタイミングで、どうでしょう
GM
よいでしょう
じゃあなんかてきとうなタイミングのそれで
はじめまうす。
よろしくお願いします。
 
 
ティアエレス
よろしくお願いします
GM
北の灯台を終えて、アングルシの都へとやってきた一行は、アスミの実家を訪ねて手頃な宿が見つかるまでの滞在先を得る。
今は夫婦2人で暮らしているだけの家には空き部屋もあり、そこを整えて提供してくれた形だ。アスミの両親アーヴィンとアデルは君たちの滞在を歓迎し、暗い事件を追っていることを忘れてしまいそうなくらい、穏やかな時間を過ごすことになる。
とはいえ、合流までの間何もしないわけにもいかず、君たちは各自街で人や、あるいは図書館を訪ねて情報収集を行っていた。
そんな日々の一日。他の仲間たちは街へ、アスミの両親も仕事や買い物などで出掛け、家に残るのはアスミとティアエレスだけになった。
アスミ
――ふぅ……」
“灰色の魔女”は、幼い頃から慣れ親しんだ居間のソファに座ると、ゆっくりとそこに身体を横たえた。
ティアエレス
「……、お疲れのようですね」 急に気配を表したのは、所によっては"雪女"と評されてもおかしくない 真っ白な少女だ
アスミ
「昨日は一日図書館で読書漬けでしたからね……。読書は好きですけど、流石に疲労がないとは言えません」 仰向けになると、額に腕を乗せて。
ティアエレス
「……、そんな貴方に、こうした話をするのは、少し気が咎めるところでもあるのですが」 傍らに腰掛けて
アスミ
「よっこらしょ……」 上半身を起こして乱れた髪を整えながら。 「どんな話です?」
ティアエレス
「"救国の魔女と巫女"が、アングルシを飢饉から救う時、」
「ちょっとした流血沙汰にはなっていませんでしたか?」
アスミ
「流血、っていうと……どのくらいのレベルのことを言ってます?」
ティアエレス
「そうですね、」 青い瞳をアスミに向けて
「丁度村1つ分の人が死んだり、1部隊分の人が死んだり、くらいでしょうか」
「もっと多いとは思うのですが、目立ったものでなにか生じてないか、そして、」
アスミ
「私が知ってるのは主に創作ですから、多かれ少なかれ、脚色がされているとは思いますが――
ティアエレス
「その方角が知りたいところですね」
アスミ
「当時のアングルシは、今よりも開墾された土地がもっと少なかったそうで、不作の年は都市から離れれば、餓死する人も決して少なくなかったそうです」
「……物語では、その辺りは悪い魔物――たとえば魔神の仕業なんかに仕立て上げられていましたけど、」
「実際は、人同士の争いも沢山起きたそうです。それも、一箇所や二箇所ではなく、」
「村々では、人を食料とするために同じ村の住人を襲ったり……都では流石にほとんどなかったようですが、他の街では、略奪や強盗事件もそれなりに起こっていたと聞きます」
ティアエレス
「そうですか」
「各地で、ということは具体的な方角や位置は分からなさそうですね」
アスミ
「……うーん、そうですね。私も直接見たわけではありませんし、当時の文献も多く残ってはいません」
「お師匠様なら知ってるんでしょうけど……あの時期のことは、あまり教えてくれないんですよね」
ティアエレス
「……、となれば、公文書か何か、起こった事実を記してある国の保管庫に真相はありそうですか」 と呟いて
「まあ、私でもそうしますね」 とアスミに頷いて
アスミ
「ええ。水晶宮の中にはアングルシの史料が保管された書庫もあるそうですし、そこなら、もう少し具体的な情報が見つかるかも知れません」
「……まあ、入れませんけど」
ティアエレス
「……、貴方は、何処まで気がついていますか?」
アスミ
肩を竦めて立ち上がると、「少し待っていてください」と残して
しばらくして、紅茶を淹れて戻ってくる。 「どうぞ」
ティアエレス
「頂きます」
受け取って
アスミ
「“魔女”の国家資格が出来たのも、灯台が“魔女”によって管理されるようになったのも、100年前の事件以後ではありますが、」
ティアエレス
一口啜る
アスミ
座り直すと、ソファの上で足を組み、紅茶で唇を湿らせてから話を再開する。
「灯台自体は、もっと前に造られていたもののはずです」
ティアエレス
「東に向かった彼等が、灯台で賊と遭遇していたのなら、」
「やはりあまりいい状況ではなさそうですね」
アスミ
頷いて。 「――灯台が、何故吹雪の中でも、あれだけ遠くから見える灯りを齎すのか、分かりますか」
ティアエレス
「構造、仕組み自体は【ライト】の類かとも思いましたが、」
「"魔女"にしか行えない、なにかの力を利用するものではないでしょうか……例えば、地脈とか」
「或いは、」
「より強く純粋な、魔元素の塊……、」 目を向けて 「フロウライトなどは、それを魂の輝きと呼ぶそうですが」
アスミ
「流石ですね。“魔女”にしか扱えないかどうかはさておくとして、灯台はこの辺りの地脈が集中する場所に建てられているんです」
「一度灯せば、地脈を通じてそこに流れ、溢れてくるマナが吹雪の中でも決して途絶えることのない灯りを放ち続けることが出来るそうです」
「そして――」 これは皆さんが集まってから話そうと思っていましたが、と前置きしてから
「そういった場所は、魔法陣の形成において重要な意味を持つのは、あなたになら説明するまでもないでしょう」
ティアエレス
「ええ」
「次は南か、西か。魔法陣への触媒は、既に目にしました」
「〈奈落の剣〉だけではありません、」
「半屍兵の、血と魂……、地脈に刻み込む、呪術の触媒を」
「最初は剣に食わせているのかと思いましたが、あの消え方はどちらかと言えば地脈への浸透」
「あれをまとめ上げたのは、その証拠をまるごと消せるからでしょうね」
アスミ
「……はい。〈剣〉がどのような意味を持っているのかはまだわかりませんが、あれは地脈に、あるいはそれを利用した魔法陣に喰わせているのでしょう」
ティアエレス
「100年前の事件に、なにかその辺りヒントが残ってないか、とも思ったのです‥…そして、これは推測なのですが」
「アングルシ妃国の地脈の中心は、アングルシ"そのもの"ですか?」
アスミ
「アングルシは、水晶宮から動くことはありません。そういう意味では、そういっても差し支えないでしょう」
ティアエレス
「気候操作という天の命脈にまで影響を与える中心点……もし、ですが」
「彼が力を循環させることでこの国を守っているのなら」
「灯台が灯ってないという状況が、意図的に創られたものなら、」
「彼は自身の力に圧迫されている可能性があるのではないか、と思ったのです」
アスミ
「……自分の力に圧迫されている、ですか」 紅茶のカップを置き、腕を組んで考え始めた。
ティアエレス
「私の考えでは、」
「アングルシは雪を降らせ続ける事で、力を巡らせる事で、この地を制御している、となれば」
「雪が降っている状況こそが自然で、止めていることが加護ではなく不自然なものだと思うのです」
「だから彼は雪を降らせるのではなく、降らさなくてはならないのではないか、と思うのです。そして、」
「──、巫女の任期は、100年前と比較して年々短くなっているのだとしたら、それは裏付けられるのですが」
アスミ
「…………」 確かに、今も国民たちが国土を外の者たちから守るために雪が降り続けることを望んではいるが、〈大破局〉を越えて以降、外との関わりを断つことはメリットよりもデメリットの方が大きい。
「極端に短くなっているというような話は聞いたことはありませんが……、」
ティアエレス
「………、」 であれば、巫女という外部制御装置への影響は変わらないのかもしれないな、と 保留して
アスミ
「“開墾”を活発に行っていた先々代の巫女は、それまでに比べて巫女を下りるまでが早かった――と……」
ティアエレス
「……そうですか」
アスミ
「…………」
ティアエレス
「──澱んだり余った彼の力の放出先、大地が使えないとなれば、そうした力を感じ取る力の強い、なにか、に流すことが自然でしょう」
「それが巫女なのではないか、と思っています。そして、……」
「大神に近い力を受け止め続ける。部分的な【コール・ゴッド】を行っているに等しい行為を続けていけば……、摩耗するのは身体だけではないでしょう」
アスミ
「…………まったくその通りではないかも知れませんが、」
ティアエレス
「ええ、事実を全て言い当ててるとは思っていません。私は私の考えを述べているだけです」
アスミ
「巫女の力の行使に、少なからず代償があるのは……間違いではないでしょう」
「……そうだとすると、」 考え続けていたことの一部は、敢えて表には出さないようにして
ティアエレス
「アングルシの力に対抗するなにか、はもしかすると、結果的には"巫女"本人のためになるもの、なのかもしれませんね」 これも予想ですが、と
アスミ
「……ええ。巫女の力に因らない開墾……私たちの“敵”の行いは、巫女の負担を軽くし得るものです」
「……それなら、“解放派”の仕業だと言われた方がしっくり来ますけど」
ティアエレス
「それが何を意味するかは自ずと明らかになるでしょう」
アスミ
「オリヴィアたちは、フィルさんと一緒に東の方に向かったんですよね……」 少なくとも、仲間たちはフィルのことを信用したということだ。
ティアエレス
「物事の中心点。黒幕というものは、もっとも利益を受けるものなのですから」
「魔法陣自体が構築されているのなら、状況は既に最終段階目前でしょう」
アスミ
「出来事を経験として蓄積する〈奈落の剣〉……、地脈を利用した魔法陣に流す血や魂という触媒……」
「アングルシの力に対抗するなにか……」 ティアエレスの並べた言葉を繰り返すと、荷物の中から紙とペン、インクを取り出して
●を描き、それを中心に、東西南北の方向に点を描く。
ティアエレス
「伝承に拠れば──、アングルシはイグニスの炎をかき消したといいます。となれば、対抗する力も推測自体は立てることができそうですね」
アスミ
「これが都で、これが灯台……」 点同士を結んで、◇の図形を記して、
「……でも、これでは陣の形を為さない。円は――
ティアエレス
「円なら」
「大きなものがあるでしょう?」
「この国は、何で囲まれているのですか?」
アスミ
――はい。この国を囲む外壁、《水晶宮》を中心とする大きな円が」
ティアエレス
「力の中心点は、やはりアングルシでしょうね」
アスミ
「…………」 図を大きな円で囲み、円の内部に無数の線を記していく。 「大まかではありますが、この国の地脈……霊脈の流れは、こういう形になります」
ティアエレス
「アングルシの力を利用するのか、それとも暴発させるのか」
「前者であれば、使わなければ果たせない何かが起こりつつあるということ。後者で暴発させて大雪を降らせるのであれば、どちらかと言えば保守派寄りの利益になり得ますね」
「……」 アスミの魔法陣を眺めて
「…………、考えうるのは、〈奈落の剣〉の特性を勘案してのことになりますが」
アスミ
――……いえ、これ以上大雪を降らせたところで、保守派にもメリットはありません」
「昨今彼らは、国内の開墾を推進しているそうです。豊かに暮らしたいという心の表れでしょう」
「だとすると――」 そこで一度言葉を止めて、ティアエレスを見る。
ティアエレス
「アングルシの暴走による、民衆全体への恐怖感の植え付け、辺りが考えられれますね」
「或いは、」
「巫女という制御装置をなくしてもアングルシが力を制御できるようにするためのもの、かもしれませんね」
「巫女の解放というのが、一番の目的になっていそうですが」
アスミ
「……その言い方はやめてください。……私にとっても、魅力的な話になっちゃうじゃないですか」
「でも……、」
ティアエレス
「事実、引き込もうとしてきたと思いますよ」
「究極的な選択です。1人の親友と、数多の顔も名前も知らない無辜の民、どちらを取るかというものなのですから」
アスミ
「私も、その類だと思っています。……〈奈落の剣〉による雪融けも、その先駆けとしての実験と理由もつきますから」
ティアエレス
「ただ、ですが」
「カスパール。三賢者の名前を持つあの男が、その絵を描くためだけに居るとは考え難いです」
「それを目的に、計画を進め、真の利益を掠め取ろうとするものが、居るとも思っていますよ」
アスミ
「……そうですね。あれは巫女の解放のために手を貸すというような類の相手ではないでしょう」
「とにかく」
「……巫女の解放だけなら、私も悪いとは思いませんが。〈奈落の剣〉(あんなもの)を使うとなれば、話は別です」
ティアエレス
「今お話するのはそれくらいですね」 紅茶のカップを干して ソーサーに重ねるとテーブルに置く
「ええ」
アスミ
「あんな連中がアングルシに入ってきている以上、手引した人間がいるはずです」
「この魔法陣の意味も含めて、調べ上げる必要がありますね」
ティアエレス
「そこは協力が出来ると思いますよ」
「ただ、1つだけ約束して下さい」
「真相に貴方が誰より先にたどり着く可能性はありますが、」
「絶対に先走らないで下さい」
「1人だけで走っていかないことです」
アスミ
「……言われなくても、そんなことはしませんよ」
ティアエレス
「約束してくださったら、1つだけ、私の秘密をお教えしましょう」
アスミ
「それより、アーネストさんを見ておいた方がいいんじゃないですか」
ティアエレス
「そうですか。なら良いのですが」
「貴方もですよ、アスミさん」
アスミ
「……分かりましたよ。約束すればいいんでしょう」
ティアエレス
「気軽に魔法の話をできる相手は、私には貴重です。……ただでさえ、共に過ごせる時間は私には短いですから」
「少なくとも私が居なくなるより先に、居なくなってほしくはありません」
「……それに、私は貴方に期待してるんです」
「もし、次に目覚めるのが数十年後、或いは数百年後だとしても、」
「天才魔法使いとして名前を轟かせる貴方の名前を見られれば、貴方を思い出すことが出来そうですからね」
アスミ
――それも、言われるまでもありませんね」
ティアエレス
と小さく笑って
アスミ
「“救国の魔女”は私の憧れであり、魔女を目指した切欠ではありますが、」
「私は天才ですから、彼女と同じ程度で終わるつもりは毛頭ありません」
ティアエレス
「……では秘密をお教えしましょう」
アスミ
「世界中何処に居たって名前が知られているような大魔法使いになるのは決まっていますから」
ティアエレス
苦笑して頷きを返してから
「シフェナです」
「私がこの身体の生みの親につけてもらった名前です」
アスミ
「……魔女としての名前でもないのに、わざわざそれを秘密になんてしなくていいと思いますけど」
ティアエレス
「貴方の他にはアーニーしか知りません……個人的な問題でして」
「ティアエレスと呼ばれていないと、律していないと、役割を忘れたくなるんです」
「だから、私だけが覚えておくようにしているんです。身体の名前は」
アスミ
「難儀な人ですね」
ひとつため息をついて。 「私より、余程あなたの方が先走って何処かに行っちゃいそうじゃないですか」
ティアエレス
「私はそういうものですから……今を生きている人の阻害になるつもりはありません」
「ただ……、そうですね。私も先走らないようにしないといけませんね」
アスミ
「そういう意味じゃありません」
「まあ、あなたがどんな事情を抱えているのか、細部まで知っているわけではありませんが――
「大抵の問題なら、その身体の寿命が尽きる前に、天才で美しい“灰色の魔女”が解決して差し上げますよ」
ティアエレス
「………、」 小さく笑って 「ええ、頼りにしてますよ」
アスミ
「シフェナという名前は、ちゃんと覚えておきます。貴重な友人の秘密ですからね」
ティアエレス
「ありがとう」 小さく頷いて 「…休憩の邪魔をしました。私も少し、出てきます」
アスミ
「ちゃんと暖かくしていってくださいね。今日は、昨日までより少し寒いですから」
ティアエレス
「はい。それでは」
アスミ
頷いて、その背中を見送る。
――……」 見送った後、先程書いた魔法陣の絵を手にして立ち上がると、
私室へと引っ込み、しばらくの時間それと資料としてかき集めた本とにらめっこを続けていた。
GM
こっちはこれで
ティアエレス
私もこれで大丈夫です
GM
OK
ティアエレス
お付き合いありがとうございました
GM
お付き合いありがとうございました。
2021/11/23_0
ログはきっとこう
ティアエレス
では当日、或いは他の人のCCに混ざった時にでも
お疲れ様でした
ログありがとうございます
GM
お疲れ様でした
ティアエレス
では撤退します
!SYSTEM
ティアエレスが退室しました
GM
だばだば
背景
BGM