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神が死んだ世界ー幕間Ⅰ

20211114_0

!SYSTEM
ダニエルが入室しました
!SYSTEM
エリカが入室しました
エリカ
お待たせしました
ダニエル
うっす、悪いな
エリカ
いえ
ダニエル
じゃあ適当に描写していくぞ
エリカ
ありがとうございます。
ダニエル
ちょっとログ見てくる
エリカ
私も見てきましょう
 
 
 
 
 
 
ヴーン と自販機が少し暗い廊下を照らしている
コクーンへの対処や今後の計画の話し合いで、少し重たい空気が流れてしまったのもあり、ダニエルはベンチに座って目を瞑っていた
アーニャにも、クリスにも、へーレムやアンフィスにも気を遣わせて、エリカを悪者にしてしまっていて
心底から、自分が未熟であるということ、人には出来ることと出来ないことがあることを痛感していた
ダニエル
「……あー、くそ」 アーニャにも謝らねえと、と思いながら 立ち上がると 自販機を操作して飲み物を取り出すべくボタンを押す
 
ぴ、 ぴ、 
ダニエル
「……。出ねえ…」 いらぁ
「はー……」 機械にまで愛想をつかされたのか、と 少し肩を落として
エリカ
こつ、こつと通路から乾いた靴音が響いて来る。
ダニエル
その場を後にしようとして その靴音に気がつく
エリカ
「…………」 靴音の方を見やれば、白髪の娘が顎に手を当て、ぶつぶつと何かを呟きながら歩いて来ている。
彼女の視線はずっと下を向いていて、前を見ていないようだ。
ダニエル
「……、」 その方向に姿勢を向けて 「よぉ」 と声をかける
エリカ
――っ」 完全に意識の外から声を掛けられ、びくりと身を竦ませた。 「……あ、と……。こんなところに居たんですね」
ダニエル
「……、」 続く言葉が見当たらない 「……考え込みながら歩くのは危ないぜ」
「じゃあな」 短く言うと 踵を返す
エリカ
「誰の――」 せいだと思っているんですかと、いつものように返しそうになって、慌てて言葉を止めた。 「……待ってください」
ダニエル
「……、」 足を止めて ゆっくり振り返る
エリカ
左手で右肘を押さえるようにしながら顔を逸して。 「……少し、時間をもらえませんか」
ダニエル
「あ…、ああ」 少し驚いた様子で頷いて
エリカ
「座ってください」 ベンチを示すと、自動販売機の前に立って、
飲み物を2つ購入すると、ひとつをダニエルに差し出した。 「どうぞ」
ダニエル
頷いて 無言で座ると 「……、ありがとな」
受け取って 開ける
エリカ
「この前は私が奢られましたから、そのお返しです」
ダニエル
「…おう」 ちょっと気まずそうにしながら 「それでも、ありがとうな」
エリカ
「……どういたしまして」
近くの壁を背にして、自分も飲み物を口にする。 「こんなところで、何をしていたんですか」
ダニエル
「………、」 こうやって相手に探り探りする会話はなんか初めてかもしれない 「ん、ああ……ちょっと頭、冷やしてた」
「……結局いろんなやつに気を遣わせちまってるし、ガキだなぁ、って痛感してる所だ」 認めたくなくてもな、と
エリカ
「……別に、あなたが頭を冷やす必要などないでしょうに」
ダニエル
「アーニャもとりなそうとしてくれてたのに、止めちまったし」
エリカ
「私へのあて――」 ……いけないいけない、と首を横に振った。
ダニエル
「へーレムには言葉を足させちまった」
「クリスも呆れてただろうし、フィスもな」
エリカ
「……原因は、全部私でしょう」
ダニエル
「……、エリカにも、悪者にさせちまってる」 そう言うと一口あおって
「違う」 とまた始めた
エリカ
「方針について、間違ったことを言ったとは思っていませんが、」
「……言葉選びには、少々問題があったのは否定出来ませんから」
ダニエル
「ああいう所で、指摘して、ちゃんとしろって言うのは、誰にだって出来ることじゃない。そして生きて帰ろうと最善を尽くすなら、余計に必要なことだった」
「さっきも言ったけど、感謝してるんだぜ」 見上げて笑って
「それはまあ、否定しねえけど」 <言葉選び
「慣れてねえんだったら仕方ねえだろ」
エリカ
「……年長者として、当然のことです。ここまでにも散々皆さんに気を遣わせておいて、空気を悪くする一方で」
「……今だって、素直に返せばいいだけなのに、真っ先にひねくれた言葉ばかり浮かんで来るんですよ」
ダニエル
「……それは仕方ねえよ」 座ったらどうだ、と隣を示して
「お前が自分を守ってる証だからな」
エリカ
「……自分を守るためだからといって、他人を傷つけて良いとは限らないでしょう」
ダニエル
「相手の言葉に敏感だったり、攻撃的なのは、相手への内外の線引が、慣れてねえからなんだ」
エリカ
しばらく逡巡していたが、ゆっくりと隣に腰かけて。
ダニエル
「それはそうだが、」
「例えば、だ」
「自分が殺されそうってなったら、傷つけるのに躊躇するかと言われたら、余程じゃない限りしないだろ」
「それと一緒、防御ってのはやむを得ないときに出る反射なんだよ」
「お前は、……なんというか、」
エリカ
「それは極端な例でしょう。……あなたたちには、私を害したり傷つけたりする意図はないのは、分かっているんです」
ダニエル
「受け止めなれてない。それだけだと思う」
「俺と仲良くしろ、とは言わねえけど、アーニャとか、へーレム、クリスにフィスと仲良くなれば、きっとそういう反射的なもんは、消えていくと思う」
「だからお前の言葉を受け止めきれないのは、俺の対人関係の経験不足なんだよな……まあこれも経験だけどさ」
エリカ
「……あなたは、案外臆病なんですね」
「私と、似ているのかも知れません」
ダニエル
「臆病かー、まあ何も怖くない奴って、すぐ死ぬからなぁ」 苦笑して
「……きっと俺は、独り立ちっていうものの、最中なんだ」
エリカ
「思えば、今までもそうだったかもしれません。前に立って引っ張っていくように見えて、何処か線を引いて自分と相手を切り離していたり、保険を掛けていたり」
「今も、わざわざ自分だけ外して他の相手と仲良くなれば、なんて言いましたね」
ダニエル
「………参ったな」
エリカ
「……独り立ちというのは、自ら周囲から孤立することではありませんよ」
「少なくとも、私はそうやって周囲と自分を隔てて過ごして来て、前に進めたことはありませんでした」
ダニエル
「孤立してるつもりはねえよ。ただ、そうだな」
「リーダーとか、前に引っ張っていくやつ。決断するやつっていうのは結局の所1人だからさ」
「気を回して、少し空回ってたのは、お前の言う通りだよ」
「線を引く、保険を掛ける、それはそうだ。誰かが、俺のせいで死ぬかもしれない。死んでこいっていうのは、……俺の役目だから。俺は、」
「そいつがしたくない。でも備えないといけない………だから、そうした。それだけなんだよ」
「ただ、臆病だとか、そういう辺りは、悟られちゃいけないし、見せてもいけねえよな」 はは、と少し大きな声で笑って見せて
エリカ
――と無意識に片手を伸ばして、ダニエルの頭に触れさせると、そのまま優しい手付きで撫でて。
ダニエル
「……っ、」 笑いが収まって びくっと身体が震えた 驚いた様子でエリカを見る
エリカ
――あ」 慌てて手を引き、出してしまった手を胸の前で握った。 「……すみません、つい」
ダニエル
「…‥あ、ああ…」
エリカ
「……少し、様子が、妹と似ていて」
ダニエル
「妹…」
エリカ
「そういう時は、私が撫でてあげると落ち着いたものですから……その、すみません」
ダニエル
「……そっか。いや、良いんだ」
エリカ
「あなたがどういう経験をして、それを自分の役目だと思うに至ったかはわかりません」
「ですが、今この場においては、あなた一人でそれを背負う必要はありませんよ」
ダニエル
「クリスに、投げられちまったからな…」 苦笑して 「俺は"少佐"の、真似事をしているだけだ」 
「……、ありがとうな、少し、いやだいぶ」
「気が楽になったよ」
エリカ
「誰かに憧れ、真似しようとするのは結構です。ただ、それであなたくらいの年頃の子が、必要以上に大きな責任を背負ってしまうのは好ましいとは言えません」
「なんだか、さっきあなたからアイテムを受け取らなかった理由が、腑に落ちた気がします」
ダニエル
「……、すごい久しぶりかもな」
エリカ
「何がですか?」
ダニエル
「子供扱いされたの」 そしてそれが、あまり不快じゃないのも
「剣振って、殺して、帰ってこれれば一人前で、…死ぬやつ、生きるやつに年齢は関係なくってさ」
エリカ
「子供扱いをしているわけではありませんが、……いえ、そう見えてしまうのでしょうか」
ダニエル
「それくらいの年のーって言われても、低く見られてるみたいでよく反発してたから」
「不快じゃないのは、もしかすると初めてかもしれない」
エリカ
「……不快でないのなら、安心しました。これ以上あなたとの仲が険悪になってしまったら、へーレムやアーニャさんに何を言われるか……」
ダニエル
「気を遣わせて悪かったな……」 はー、と息をつくと くすくす笑って
エリカ
「……謝りながら笑わないでください」
ダニエル
「いや、やっぱり、認めたくねえけど」
「ガキだなぁって…さ。自分の小ささにちょっと笑えてきて、エリカを笑ったわけじゃねえんだ。悪い」
エリカ
「あなたより歳を食っているくせに、こんな体たらくの私の方が余程子供ですよ」 はあ、と呆れたため息をついて。
ダニエル
「……、あのさ」
「確か、本をたくさん読んでたって言ってたよな」
エリカ
「……ええ、まあ」
ダニエル
「帰ったら、お勧めの一冊、教えてくれるか」
エリカ
「男の子の趣味に合う本があるかはわかりませんが……いいですよ。キルヒア神殿の蔵書に、いくつか私の好きだった本があったはずですから」
ダニエル
「良い兵士程、本を読めってな」
「受け売りで、実践してみてるけど、未だに読むのは遅くてさ」
「いっぱい読んでる奴に、勧めて貰えるのは良いなって思うんだ」
「ありがとう」
エリカ
「勧めたものが面白くなかったら、言ってください。傾向を変えて他の本を紹介しますから」
ダニエル
飲み物をく、と空けて 缶を捨てに行く
「ああ。頼むよ」
エリカ
自分も飲み終えると、スカートを押さえながら立ち上がって。 「それと」
ダニエル
ん?とエリカの方に視線を向けて
エリカ
「純粋に心配くれているなら、あのアイテムを借りることに異存はありません」
ダニエル
「……心配してる。仲良くならなくてもいいとはいったけど、俺は仲良くしたいし、」
「一緒に生きて帰りたいと思う」
エリカ
「……分かりました。でしたら、預かります。出発の前に、貸してください」
ダニエル
「全員で生還するために、俺よりはエリカが使ったほうが良いと思ったんだ」改めて、布を外して差し出して
「…っと、そうだな」
「皆の前のほうが、確かにいいか」 困ったように笑って
エリカ
「あ、いや……今の方が、いいですね」
ダニエル
「ありがとうな」
エリカ
「…………」 皆に見られると恥ずかしいんですが。
ダニエル
「まあそうだな‥」 そのまま差し出して
エリカ
「……」 結局、この場で受け取って身につけたとしても、皆から何か言われるのは避けられないのでは?
「……どちらも、大差なさそうですね」
ダニエル
「なら言われたときに渡すのが良いさ」 とエリカに握らせる
エリカ
「……では、預かっておきます」
ダニエル
「ああ」
エリカ
「……ありがとうございます。それと、……すみませんでした」 胸に受け取ったものを抱えたまま、頭を下げた。
ダニエル
「……、ああ」 もう一度頷いて 肩に手を置いた
「こっちこそ、悪かった」
エリカ
「……」 やっと言えたと、ほっと息をついてから、 「もう謝罪は結構ですよ。あまり言われては、逆にこちらが申し訳なくなってしまいます」
ダニエル
「わかった」 手を引いて
「ああ、それと」
「掘り返すようで悪いけど、……エリカが悪いと思ってるやつは、たぶんいないし、アーニャ辺りはすごい気にしてそうだから」
「話してみてもいいかもしれねえ。時間があればだけど」
「あいつは、よく見てるやつだよ」
エリカ
「……そうですね。アーニャさんだけでなく、皆さんにもお礼は言っておかなければいけないと思います」
ダニエル
「うん。それだけ」
「俺も誤ってこないとな…」 気が重たい
エリカ
「何なら、一緒に付いていってあげましょうか」
ダニエル
「あー……それは、いいアイデアかもしれない」
「ちょっと探しに行くか」 一緒に とエリカを見て
エリカ
「ええ、そうしましょう」
ダニエル
頷きを返すと エリカの歩調に合わせて廊下を歩きだして
エリカ
――……」 足の怪我のせいで、速く歩く必要がない時は歩みは遅い。それに合わせてくれているのに気がついて、足を速めようかとも思ったが、 「ありがとうございます」 小さくそれだけ言って、そのままのペースで歩いていった。
エリカ
私はこんなところで大丈夫です
ダニエル
俺もこれでいい
エリカ
お付き合いありがとうございました。
ダニエル
此方こそな
早い内にアーニャともやろう
エリカ
ええ、タイミングを見て。
それではこちらは抜けておきましょう。お疲れ様です。
ダニエル
お疲れ様ー
!SYSTEM
エリカが退室しました
!SYSTEM
ダニエルが退室しました
背景
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