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神が死んだ世界ー幕間Ⅰ

20211024_0

!SYSTEM
エリカが入室しました
!SYSTEM
ダニエルが入室しました
ダニエル
よし
エリカ
いらっしゃいませ。
こちらから部屋を訪ねるのは流石にないので、通路やらロビーやらで遭遇しちゃった感じでしょうか
ダニエル
何処で話すか ベスとは自販機コーナーみたいなところで話したけど
エリカ
そんなところでよさそうです
ダニエル
ああ、ないと思うからそういう感じだな
んじゃ
描写していくか
エリカ
お願いします。
ダニエル
ベスティアの描写を少し借りるか
よろしくお願いします
 
 
 
 
 
 
 
 
 
エリカ
よろしくお願いします。
 
複数の勢力が競い合う“奈落の魔域”に踏み込んだ冒険者たちは、踏み込むなりそれらの争いに巻き込まれることになった。
その内のひとつとひとまずの共闘を終え、彼らの拠点で傷付いた身体を休めることにする。
幸い、拠点には魔動機文明時代のものと思しき設備が生きていて、現代と勝手は違うものの休息を取るには十分な状態だった。
幾つもの飲み物のラベルが描かれた長方形の構造物が並んでいる場所 各部屋の間にある自販機コーナーで
茶髪の少年がベンチに座って 欠伸をしている
ダニエル
「………」 先程まで話し込んでいたあいつは、カブトムシの話を2時間くらいして満足したのか。眠くなったと立ち去った
「……、次は昆虫図鑑でも読んでみるか」 思ったより深い世界だった
エリカ
そんな自販機コーナーへとやってきたのは、やや不健康そうな程に白い肌と、それよりもずっと白い、色の抜け落ちたような髪の娘。
薄手のシャツにショートパンツ、黒のニーハイソックスといつもよりラフな格好でその辺りにやってくると、
「あ――」 先客の姿を見て、気まずそうな顔をした。
ダニエル
「──ん」
「よぉ、」手を緩く上げて 此方は表面上は特段気にした様子もなく 「どうした、お前も眠気が来ないクチか」
エリカ
「…………」 一言くらいは言っておいた方がいいとは思っていた相手だが、話に往く覚悟も決まっていない状態だとどうも言葉が見つからず、踵を返そうとしたが。 「――いえ……さっきまで眠っていて、目が覚めたので」
ダニエル
「そっか……まあ、座れよ」
「少し話そうぜ」
エリカ
「……?」 片眉をあげる。 「何か私と話すようなことがあるんですか」
ダニエル
さっきの様子が表面上の対応であったことが伺えるように 声のトーンが少し落ちた
「いやいや、」 それには苦笑して 「悪いが、チームで行動している以上、お前の様子をはいそうですか、で通すのは悪手でしかねえよ」
エリカ
「……」 観念したように溜息をついて、空いている所に座った。 「分かっています。結果的に問題なかったとはいえ、伝えもせずにああしたことは、悪かったとは思います」
ダニエル
「話せる範囲でいいから、お前が死にたがる理由を聞きたい……、」それは否定させねえよ、と言い切って 「納得行ったら止めなくて済むようになるかもしれないし、俺達の方で対応できるかもしれないからな」
エリカ
「……あの時も言った気がしますが、別に、死にたがっているわけではありません」
ダニエル
立ち上がって マギスフィアを操作すると 自販機のボタンを押す がこ、と受け手に落ちてきた飲み物を取り出すと 「ほらよ」 とエリカに缶を投げる
「そうかい。お前みたいなの、見るの初めてじゃねえんだわ」
エリカ
「怪我や死は、苦しいし恐いです」 あの二人に話したからか、そのくらいなら自分で思うよりもすっと言葉が出て来る。 「――っと」
「……え、なんですか、それ」
ダニエル
「まず目が違う、匂いが違う、雰囲気が違う……さー、たぶん飲み物だ、オレンジの味がしたぜそれ」
エリカ
缶をキャッチすると、怪訝そうに自動販売機を見た。
「……いえ、そうじゃなくて、それ」
「その箱です」
ダニエル
「魔動機っぽい。ボタンを押すと飲み物が出てくるみたいだな」
エリカ
「……そんな得体の知れない機械から出た飲み物なんて大丈夫なんですか?」 腐ってない?と手にした缶を眺める。
ダニエル
「俺とベスティアは飲んだし、まあこうしておいてあるなら大丈夫だろ」
「別に怖かったら良いよ。俺が飲むから」 ほれ、と手を伸ばして
エリカ
「……いえ、丁度何か飲みたかった所ですから。ありがたく受け取っておきます」
ダニエル
頷いて 「それでまあ、匂いとか」
「そういうのでな。燃え尽きたがってるやつって分かるんだよ」
「だから死にたがりだって言った。そういう空気のやつは、十中八九戻ってこなかった」
「けど……まあ」
エリカ
「戻って来なかった……、蘇生を受け入れなかった、ということですか」
ダニエル
「ちょっとだけ、雰囲気変わったか?」 とエリカをまじまじと見て
「蘇生を受け入れるってさ」
「すげーリスキーなんだぜ」
エリカ
「……別に、何も変わってはいませんよ」
ダニエル
「傭兵業だけじゃ、借金返すので精一杯になっちまう。元々傭兵なんて、戦いでしか生きていけないろくでなしばっかりでな」
エリカ
「知っています。蘇生については、嫌というほど調べたことがありますから」
ダニエル
「傭兵になってる理由も、借金が理由のやつとかも多い」
「そこに借金を重ねるくらいなら、死んだほうが幾分マシってな」
「ただまあ、」
「お前みたいなのは戻ってこないのはさ」
「やっと終われるってやつと、やっと終わったってやつ。その2種類だけだ」
エリカ
「……私の場合、終わる、終わらないを決めるのは私自身ではありません」
でしたと、付いてしまいそうな状況になってしまいましたけど」
ダニエル
「そうかい」
「まあ、一様に死んだほうがいい面してたのは、そうなんだよ」
「憑き物が落ちたみたいにな」
エリカ
「女性がどうとか気にしている割に、女性の心についてはまったく分かっていないんですね、あなた」
ダニエル
「そういうのはな、」
「見ようと思ってる相手にしか見る努力はしねえよ」 「俺は今、仕事の話をしてるんだ」
エリカ
「…………そうですか。まあ、別にあなたに女として見られたいとは思っていないので、どうでもいいですけど」 
ダニエル
「美人なのは認めるけどな」
「それで、」
エリカ
「皮肉ですか。こんな色が抜けた髪の女を相手に……」
ダニエル
「……、それも個性だろ」
エリカ
右手で髪を一房掬い、小さく鼻を鳴らす。
ダニエル
「元は何色だったんだ」
エリカ
「今とは正反対の黒でした」
ダニエル
「黒か…、確かに、白より似合いそうだ」
エリカ
「……まあ、黒かった時は黒かった時で周りからは不吉な色だと言われましたけどね」 肩を竦めて。
ダニエル
「ブルネットの女は、羨ましがられるもんだけどな」
エリカ
「すみません。話が下らない所へ逸れましたね」
ダニエル
「っと、そうだな」
「悪い、それで、お前の事情、話せる範囲で聞かせてくれないか」
エリカ
「それを聞いて、どうするつもりなんですか」
ダニエル
「知って弁えておけば」
「お互い、距離感を掴めると思ったからだ」
「掴みかかっちまったのもあるし、俺も気をつけないといけないと、思ったんだよ」
エリカ
「……別に、お互い不干渉でいいとは思いますが――
「……そう言われてしまうと、一方的に突っぱねるのも、気が咎めるのも確かです」
ダニエル
「そりゃ仕事から離れたら好きにしてくれりゃ良いさ」
「ただ俺たちは割と長い仕事をしている」
「そんな中で不干渉を貫くだけじゃ、手が足りなくなるかもしれない時に対応できなくなるかもしれないだろ」
「俺はその時、離しておけばよかったって後悔したくはないぜ」
話して
エリカ
「私にとっては、私のプライベートに深く関わる話ですから。それを知っている相手というだけで、落ち着かなくなります」
ダニエル
「……、忘れるよ。この仕事が終わったら」
エリカ
「……記憶は、そう都合よく忘れられるものではありませんよ」 またひとつ溜息をついて、
ダニエル
「口外しねえし、お前が俺の口から漏れたと思ったら、刺してくれても良い」
「忘れるのは得意だぜ。本を読むのだって、すごい時間がかかるくらい記憶力悪いからな」
エリカ
「しませんよ。あなたを刺すくらいなら、優先すべき相手は他にいくらでもいます」
ダニエル
「そりゃ良かった」
「いや、良くはねえけど…」
「……まあ、話す気になれる相手じゃなくて悪かったな」
エリカ
「……私は、マルフォードの生まれで」
「穢れ付きとして生まれました」 目で、「簡潔にしか話しませんよ」と語りつつ。
「そのせいで家族には迷惑ばかり掛けて、父も母も妹も、私がナイトメアであることが原因で亡くなったんです」
ダニエル
「……、」 話し始めたのを聞くと 耳を傾けて
エリカ
「父と妹の最期を看取ることは出来ませんでしたが、ずっと優しかった母は、病に伏せると亡くなるまでの短い間、ずっと私や妹への恨み言を口にし続けていました」
「……だから、家族皆私を恨んでいるだろうと思って。私が苦しんで苦しんで苦しみ抜いて死ねば、彼らの復讐心も満たされる」
「そう思っていたんです」
「だから苦しむために、冒険者なんて危険な稼業に身を置いて――……まあ、そこは間違っていなかったと思います。冒険者に向いていないというのは、これまででよく分かりました」
ダニエル
「──、」 相槌を打つように頷いて
エリカ
「……死にたいように見えていた理由は、家族の無念を晴らしてあげたかった、それだけです」
ダニエル
「…そうかい」
「そう思ってた、って言ったよな」
「そこだけ、今と違いそうなのは、どうしてだ」
エリカ
「……さっき、アーニャさんやへーレムさんとも同じ話をして、私自身が家族が私を恨んでいると思い込みたかっただけかもしれないと、思ったからです」
「……母の死に際の言葉が、ずっと気に掛かってはいますが、……皆、本当に優しい人たちでしたから」
ダニエル
「………、なあ」
エリカ
「なんですか」
ダニエル
「これ聞いても…あれかもしれねえけどさ」 「母親って、どういうんだった?」
「家族ってのは、どういうものなんだ」
エリカ
「どういう……とは? 普通の人でしたけど……」
ダニエル
「いや、俺居ねえから……、それがどこまで辛いものか、ちょっとピンと来なかったんだ」
エリカ
「……優しくて、厳しいこともありましたが、それは私たちのことを想ってのことだったというのは伝わってきましたし」
「私たちが小さな頃は、身体が弱いのに無理して働きに出て、帰って来れば家事をして、私たちが寝付くまで本を読んでくれたりして」
「……こういう言い方が適切かは、なんとも言えませんが」
「無償で奉仕してくれる……いえ、愛情を注いでくれる相手でしたね」
ダニエル
「……、そっか。そういう人から恨まれるのは、確かにしんどいな」
「冒険者向いてないって言ってたけど、そうでもねえよ。向いてる向いてないとかよりは、その生き方を選ぶか選ばないかだろうからな」
エリカ
「……家族がいないといっても、あなたにだって、育ててくれた人はいるんでしょう」
ダニエル
「本当に向いてないやつは、たぶんもう死んでる」
「……まあな。ある意味、」
「お前と少し近いかもしれない」
「俺はそいつを、殺してやらなきゃなんねえ」
エリカ
「……復讐――という感じでは、なさそうですね」
ダニエル
「けじめだ」
エリカ
「あなたくらいの年頃の男の子が好きそうな言葉です」
ダニエル
「俺を庇って死んだと思ったら、敵側で生きてた。だから、元の味方をたくさん死なせる前に、俺が殺す」
「それだけの話だ」
「…‥そーだな。そうかも」苦笑して
エリカ
「……けじめをつけるというのなら」
「それだけの話ではないでしょう」
「元を断たなければ、今度はあなたが守った別の仲間がまたそうなってしまうかも知れないのですから」
「庇って死んだというのが確かなら、自分の意志で敵対者側に付いたのではないのでしょう」
「そこまでやってはじめて、あなたはその人の恩に報いたと言えると思いますよ」
「…………」 そこまで言って、らしくなかっただろうかと思い至り。 「――と、フェトルが言っています」
ダニエル
「………、」 また苦笑して 「それは正論だな。ただ元を断つっていうのは、俺には荷が勝ちすぎてるよ」
「エリカから言われると思わなかった。ありがとうな」
「はいはい。フェトルがな」
エリカ
「そこまでするつもりがないのなら、けじめをつけるなどと簡単に口にしないことです」
ダニエル
「そう思っておくよ……まあ、分からねえ。出来ることをするだけだから」
「その役割が俺に回ってくるなら、」
「逃げないで、やるさ」
エリカ
「精々気をつけてください。あなたくらいの年頃の子は、無理をしがちですから」
ダニエル
「同じくらいだろ……って思ったけけど、そうでもなさそうか」
エリカ
「私の方が少し上だと思います」
ダニエル
「佇まいとかは確かに少しだけ上っぽいな」
「悪いな、ガキが説教じみたこと言って」
エリカ
「そこが容姿を褒める所ですよ」
「まあ、私相手には無意味ですが」
ダニエル
「お若いですねって、言ったら皮肉にしかならねえだろ。少ししか違わねえなら…」 それ気にする年齢でもなさそうだし
エリカ
「説教じみた言葉なら、さっきも年下の女の子たちから言われたばかりですから」
ダニエル
「しかもすかさず意味がないって言われたら言ってたら自爆じゃねえの」
エリカ
「はあ……一度女心というものを勉強し直した方がいいんじゃないですか?」
ダニエル
「………、勉強しとくよ」
「そっか」
エリカ
「そうしてください。本当に気になる相手が出来た時のために」
ダニエル
「アーニャとへーレムからも話してもらってんのか。さっきも言ってたよな」
「なら良かったよ」
エリカ
「……私としては、余計な気掛かりが増えただけで喜ばしいことではないんですけどね」
ダニエル
「未練が増えたら死にたくなくなるだろ」
「それで良いんだよ。生きるってのはそういう事だろ」
「死にたくない理由があるから生きてるんだ」
エリカ
「だから別に元々死にたがってはいません」
ダニエル
「はいはい」
「俺が悪かったよ」
エリカ
「はいは1回で十分です」
ダニエル
「………、」 頭を抑えて 「そういうところ姉ちゃんっぽいとか言われたりしねえ?」
「お節介焼きなところはアーニャとよく似てそうだ」
エリカ
「いえ、妹はとても出来が良くて私が注意する所などなかったので、言われたことはありません」
ダニエル
「そーですか」 「悪かったな、出来が悪いやつで」
エリカ
「そう思うなら直せるように注意してください」
ダニエル
「興味がねえって言ってる割には注文が多いじゃねえの」
エリカ
「……そういう所ですよ。女心が分かっていないと言われる所以は」
ダニエル
「……‥、」 頭がいてぇ 「あいよ」 
エリカ
「…………」 缶ジュースのプルタブを若干戸惑いながらも開けて。 「休んだらどうですか。あまり眠れていないのでしょう」
ダニエル
「お気遣いどうも」 肩を鳴らして立ち上がって
「まあ、仮眠はとるさ。へーレムによろしくな」
エリカ
「ええ。あの子はぐっすり眠っていますよ」
ダニエル
「──、」 苦笑して 「その服、似合ってると思う。だから同じくらいの年頃って言った」
「じゃあな」
ひらひら、と手を振って
立ち去る
エリカ
「…………」 誰も居ないと思って着てきただけの半ば部屋着みたいなものなのだけど。
「……まあ」 そういう所もある意味子供らしくて愛嬌があると言えばそうか。ふ、と笑って、飲み物を口にした。
エリカ
私はこんなところで大丈夫です
ダニエル
うし。お付き合い感謝だ
エリカ
こちらこそありがとうございmさいた
ダニエル
そんじゃ、また夜に 体調には気をつけてな
来る人は結構早く来るらしいから
エリカ
はい、また夜に
今の所は特にないもないのでこのままなことを願います
ダニエル
うん
それじゃ、お疲れ様ー 撤退!
!SYSTEM
ダニエルが退室しました
エリカ
お疲れ様です
!SYSTEM
エリカが退室しました
背景
BGM