このログにはBGMが含まれています。
音量設定をONにしますか?
(後からでもメニューから設定変更できます)

冬国のリテラチュア 幕間 ノーラとフィアールカ

20211023_2

!SYSTEM
ノーラが入室しました
!SYSTEM
フィアールカが入室しました
フィアールカ
こんばんは。
!SYSTEM
BGMを変更 by ノーラ
マトーヤの洞窟20%
ノーラ
こんばんはであります
 
 
シンダリア地方:アングルシ妃国
冒険者達は魔女の誘いを受け、この雪と氷に覆われた閉ざされたこの神秘の国へとやってきた。
アスミの師である"銀の魔女"の召喚を受け、一行は"魔女の隠れ里"にある彼女の家へと身を寄せていた。
里の中では比較的大きな家とはいえ、ごく普通の二階建ての木造家屋。一見すると魔女の館というには普通過ぎる……
ように見えて、室内は動く箒がひとりでに掃除をする光景が待っていた。
"銀の魔女"、そしてこの国の中枢たる"巫女"との邂逅を経て、冒険者達は改めて自分達の役割を知るところとなった。
仕事の前に旅の疲れを癒すべく、魔女の館への滞在を許された冒険者達は思い思いの時を過ごしていた……。
 
 
ノーラ
朝でいいでありますかね
フィアールカ
朝でいいであります
ノーラ
早朝、肩口までの長さのシルバーアッシュの髪をした少女がエントランスでせっせと働く箒を眺めていた。
アングルシの身を切るような寒さは、この里の中では幾分か和らいでいるように思えるが、やはり寒い。
「……」ほう、と白い息を吐き、手をこすり合わせる。普段ほぼ常時身につけている兜も甲冑も今は着用していない。
フィアールカ
適度なところでお声かけ致しますね
ノーラ
――『ここに居る間は、バケツは禁止だよ。いいね』 
"銀の魔女"の言いつけを守ってのことだ。
「……」素肌に触れる朝の冷気が否応なく心の防壁(バケツ)の不在を感じさせるが、仕方がない。
少女は意を決して箒が躍るエントランスへと足を踏み入れた。その手に雑巾を持って
 
ザッザッザ、と箒達が躍る。いたずらに埃を掃き散らかし続けているわけではない。自動化されつつもある程度の連携を持ってきちんと室内を掃き清めているように見える。
しかし、"銀の魔女"自身も言っていたように、部屋の隅、階段の段差、窓枠などの細かなところには埃や汚れが残っている。
フィアールカ
そろそろまいりましょうか
少女はそれらを丁寧に雑巾で清めて行く。
借りたバケツ(文字通り本物のバケツだ)に張った冷たい水が、雑巾の汚れをすすぐたびに濁って行く
ノーラ
あい
ノーラ
 
「はぁー……はぁー…」バケツの水に濡れた手に息を吹きかける
フィアールカ
「…ノーラさん?」とそんな少女に声がかかる。
ノーラ
「!」小さな背中がビクッと跳ね上がった。
フィアールカ
振り返れば…君と一緒にこの国へ来た冒険者、フィアールカの姿が目に入る。
尚手に持っているのは…バケツヘルム…ではなく、文字通り君と同じバケツである。
ノーラ
搾り終えた雑巾を取り落とす。バケツの縁に当たって床の方へところりと転がった。
箒達がすかさずそれを掃いて持って行ってしまう。
「あっ、あっ」
フィアールカ
アスミ達と一緒に街を回ることや、クレハのように外の様子を見ることも考えたが…あまり異邦人が外を出歩くのも、と遠慮していたところ、ならば何か手伝えることはと考えた時の、ノーラの言葉が思い出され、自分も手伝いを志願した次第である。
「あ」
ノーラ
「あ、あの、お、おはよう、ございます……あ、あっ…」小さな声であいさつを返しつつも目は雑巾の方を追っていて、箒によってどんどん部屋の隅へと転がされていった
「す、すみません」ぺこりと頭を下げて、転がされていった雑巾を回収しに向かった
フィアールカ
「おはようございます」ノーラの小さな声にも耳を傾け 挨拶をする
ノーラ
冷たく澄んだ空気の中で無ければ、箒の音にさえ紛れて聞き漏らしてしまいそうな小さな声。(バケツ)を被っている時とは雲泥の差だ。
フィアールカ
バケツをかぶっているときとはあまりに異なる様子であることには気づいている。おそらくこの様子からだと…あのバケツが、ある意味防波堤の役割をしているのだろうとも。
ノーラ
箒にぶつからないように雑巾を回収すると、雑巾はまた汚れを帯びていた。
そこでようやく、フィアールカの手にもバケツがあることに気付いて
「あの……お、お掃除、ですか……?」
フィアールカ
「はい。何かお手伝いできることがないかと考えた時に、ノーラさんの言葉を思い出しまして」ご一緒してもよろしいでしょうか、と
幸い耳はいい方である。ノーラの小さな声も聞き取れる。
ノーラ
「……」視線は合わせず、目は手の中の雑巾とフィアールカのバケツの間を交互させて、コクリと頷いた。
フィアールカ
ありがとうございます、と微笑んで
ノーラ
「……」恥ずかし気にもう一度頷くと、冷たい水に雑巾を漬け込み、汚れを揉み落とし始める。もう何回か繰り返してきたのか水は随分と汚れていて、白い小さな手は赤みを帯びていた。
フィアールカ
フィアールカも先ほどのノーラと同様、まずほうきの動き方を観察し、銀の魔女が言っていた不具合がでている個所を
ノーラ
「……」窓も拭こうと思っていたけれど、雑巾と水を変えた方がいいかもしれない。
フィアールカ
そして途中ノーラの手が目に留まり…少し考え
「朝早くから始められていたのですね」
「あ…よろしければ、こちらをお使いください」と自分が持ってきたバケツをノーラの近くに置いた
始めようとしたところであったので、水は綺麗な物である。
ノーラ
「……は、はい。皆さんの邪魔にならないように……あ」
「……ありがとうございます、すみません」
フィアールカ
「お気になさらず。あとで、暖炉の火にもあたられた方がよいとは」よければ薬草もありますよ、と。
ノーラ
「……好きで、やっていることなので」ふるふると首を横に振り、大丈夫だという
フィアールカ
水仕事につきもののあかぎれ・・・
ノーラ
奇跡ですぐに治るであります
フィアールカ
そういえばそうだったであります
ノーラ
綺麗な水で雑巾を濯ぎ直す。汚れが落ちていく様を見るのが好きなのか、緊張して表情がいくぶん和らぐ
フィアールカ
提案してから、そういえば目の前の少女もまた魔法使いであった、と思い出して
「お掃除、お好きなのですね」表情が和らいだのを見て
ノーラ
コクンと頷き   「……変、ですよね」
フィアールカ
言葉はかけるがノーラ同様、手は止めていない。拭き方も手早く、手慣れている。冒険者になってからは自分の部屋くらいではあったが、村にいたころは家事をよくしていたのを思い出す
「…変、ですか?」首をかしげて
ノーラ
「……私、あれがないと、落ち着かなくって、駄目で……」 窓へと向かい、はめ込みのガラスを拭きながら答えた。
ガラスに映った自分の顔を見るのを避けるように、視線は下に
フィアールカ
「確かに、あのヘルムをつけていらっしゃるときと、つけていらっしゃらないときは、印象が異なりますね」それは否定しないし事実である
ノーラ
「……」
フィアールカ
「でも」
ノーラさんは人に対して気遣いが出来て、優しくて、あのヘルムをつけているときは元気があって、とても良い人なのはわかります」
ノーラ
「……」雑巾を持つ手が止まった。どう答えるべきだろうか、元気なのは嘘でしかないのだと言うべきだろうか
「……あ、ありがとう、ございます……」 結局、口をついて出たのは陳腐な感謝の言葉だけだった
「た、頼りないと思われるでしょうが、一生懸命、頑張ります。   頑張ります」
フィアールカ
「…それは、逆、だと思います。わたくしのほうが此度のお仕事気を張らねばと」
「わたくしは元々はただの農民です。そんなわたくしが、此度のお仕事で…貴方も含めて、実績のある冒険者と共にお仕事をするのですから…こうなると、お互い、でしょうか」
ノーラ
「……?」 年上の物腰が柔らかい少女の言葉に小首を傾げた。自分に劣るようなところがあるとはとても思えない
「わ、私は、3年も訓練を受けてやっと、ですから……」
思ったより大きな声(それでやっと普通の声)が出てしまった事に自分で驚いた様子で顔を上げ
ノーラ
タグミスでありますが丁度良いのです(文字サイズ
フィアールカ
「それでも、その訓練を経て今ここにいらっしゃるのであれば…その訓練は、多かれ少なかれ、ノーラさんの糧になっているとは」
「それに、道中あの雪の中、より行軍が厳しいあの武装でここまで来ているのですから。そんな貴方を、わたくしは頼りないとは思いませぬ」
ノーラ
「……指導してくださった教官殿や、お世話になった先輩たちに、は、恥ずかしくないようって……」
「……やっぱり、駄目です……こんなのじゃ」
フィアールカ
「とてもよいお心がけだと思います」
「さしでがましいようですが…もしよろしければ、ソレ、から試みてはいかがでしょうか」ソレと口にした
ノーラ
「こんなこと、言ってばかりの私じゃ……そっちの方が恥ずかしい、ですよね」
「そ、それ……?」
フィアールカ
「そんなことはございませぬ。わたくしは、今ここで貴方とお話できていることを…嬉しく思います」
「お仕事中は…どうしてもそちらに気が向いてしまい、このようにお話する機会がないこともざらにありますゆえ」
「ノーラさん、病は気から、言葉には力が宿ると昔から言われております」
ノーラ
「……言葉に、ちから」
フィアールカ
「まずは…ご自身を、言葉に出して、褒めてみてはいかがでしょうか
ノーラ
「じ、自分を、褒める、ですか……?」目を白黒させ
フィアールカ
「些細なことでよいのです。今日は早起きができた…お掃除がお好きでしたら、綺麗にできた、等」
ノーラ
「で、でも、そんなことで……褒める、なんて……」
フィアールカ
「…長年のご習慣です、すぐには難しいかもしれませぬし、戸惑うやもしれませぬが…わたくしは、誰かを気遣えて、がんばっている貴方がご自身を駄目な人と言うのはとてももったいないと思います」
ノーラ
「うぅ……」顔を真っ赤にして照れた
「……」人を気遣える、それは自分などよりあなたの方では無いか
「……」そんな事を考えつつ、顔を上げ、窓ガラスに映った自分を見る。眉尻を下げた情けないいつもの表情。
「いつも、早起き、出来てえらい……そ、掃除、たくさん頑張った、ね」
言われた通り、素直に自分を褒めてみた。すごく恥ずかしい
フィアールカ
「実践してくださってありがとうございます」
ノーラ
「!!」ボボッ、と顔が真っ赤になった。そうだ、人前だった
フィアールカ
「…という感じで、ご自身のことをお褒めすると、ご自身にも、自信がついてくるのでは、と」
ノーラ
「……」雑巾を持ったままの手で顔を覆って
フィアールカ
「…すみません、さしでがましいことを」
ノーラ
「わ」これ雑巾だ
慌てて雑巾を引っぺがし、ハンカチを取り出して顔を拭き拭き
フィアールカ
結果的にノーラをこれほど動揺させてしまった
ノーラ
「うぅ……は、恥ずかしい……」
フィアールカ
「お恥ずかしい思いをさせてしまったのは申し訳ないです…」
ノーラ
雑巾に変わってハンカチで顔を覆った状態で、ふるふると首を横に振った。
スゥ、と息を吸い込む音がして、
――こちらこそ!お手間をおかけしたであります!」
兜を被っている時の口調と声量で応じた。
フィアールカ
「…あ」兜がないが
ノーラ
自分は、この通りの未熟者でありますが! そのままではいけないって分かってるであります!」
「駄目じゃないと思える私に、なりたいであり……なりたいです、から」
フィアールカ
「ノーラさん…」
ノーラ
「……ご迷惑をおかけすると、思いますけど。皆さんから、学ばせてください」
フィアールカ
「…はい。喜んで」
「…よかったら、このお仕事が終わった後も、また、お話させてください」
ノーラ
「も、……勿論、です」
フィアールカ
ふと
「…兜はそのときもお預かりしていた方がいいのでしょう、か?」
ノーラ
「 」
フィアールカ
練習、という意味ならば。どうなのだろう。
ノーラ
「…………」はらりとハンカチを落としてショックを受けた表情
「………」ぶんぶんと首を横に振ってから
フィアールカ
「あ…徐々にでまいりましょう」
ノーラ
「……そ、それで、お、お願いします」
フィアールカ
微笑んで、頷いた。
フィアールカ
こんな感じでしょうか…。
ノーラ
コミュ障でごめんなさいであります。。。
フィアールカ
こちらこそお恥ずかしい思いをさせてしまい誠に申し訳ございません…。
自己肯定感を上げれたらとか考えてああなってしまいました・・・
ノーラ
的確
掃除をしながらぽつぽつとお互いの身の上(冒険者になったきっかけ)でもお話したことにしましょうか
フィアールカ
そうですね。
魔域に巻き込まれたこと、冒険者に助けてもらったこと、その人たちに憧れて今こうなっていること
ノーラ
その後、エントランスの掃除にせっせと励みつつ、お互いが冒険者になったきっかけなどをぽつぽつと話すことになった。
フィアールカ
自分も彼らに恥ずかしい姿を見せられない事
ノーラ
フィアールカは魔域から救ってくれた冒険者へ憧れて同じ道を目指したと語り、ノーラは故郷で神官戦士として、兵士として訓練を受けていたことや、流れ着いて一人で生きていくのにこの道を選ぶほか無かったことなどを話した。
フィアールカ
その話聞いたら、このお仕事が落ち着いたら…銀の魔女様達に、転異魔法についてお尋ねするのもよいやもしれませぬ、って
同じことを言いそうです
ノーラ
そうやって話を続けているうちに、ノーラの話し声が次第に聞き取りやすい大きさに変化していったことは、その朝一番の成果だったかもしれない。
ノーラ
ありがたいであります
こんなところでしょうか
フィアールカ
はい
お付き合い感謝です。ノーラちゃんとお話できてよかったです
ノーラ
お付き合い感謝であります
お姉ちゃんと呼んでいいでありますか……?
フィアールカ
いいでありますよ
ノーラ
わーいであります
そう言えばこの部屋はどう掃除すれば……
フィアールカ
…GMさんに報告だけしておきましょうか。たぶん作ってくれたのGMさんですし…。
ノーラ
 
 
フィアールカ
ひとまず撤退いたしましょう、あらためて、ありがとうございました。
ノーラ
こちらこそ、ありがとうございましたー
!SYSTEM
フィアールカが退室しました

BGMリスト

背景
BGM