- !SYSTEM
- エリカが入室しました
- !SYSTEM
- ヘーレムが入室しました
- ヘーレム
- 此処があの女のハウスね
- エリカ
- 音がならなかったけどいた
- あにゃおは遅れて登場するって言ったけど
- ヘーレム
- ぶりゅーりんがーだ
- エリカ
- 私が唸ってて呼んでくる形式ならあにゃおの出番はすぐ来るのでは?
- ヘーレム
- わかる
- エリカ
- わかる
- ヘーレム
- 序盤の描写しててもろて!
- エリカ
- しょうがないにゃあ。
- ヘーレム
- もしかしたらヘーレムだって
- 二度寝するかもしれない
- !SYSTEM
- アーニャが入室しました
- アーニャ
- (びちゃっ
- エリカ
- きたわ。
- よろしくお願いします。
- ヘーレム
- ちゃんと尻拭いてきて
- アーニャ
- よろしくお願いします。
- ヘーレム
- ます!
- エリカ
- 最初はなんかこうやります
-
-
- エリカ
- 複数の勢力が競い合う“奈落の魔域”に踏み込んだ冒険者たちは、踏み込むなりそれらの争いに巻き込まれることになった。
- その内のひとつとひとまずの共闘を終え、彼らの拠点で傷付いた身体を休めることにする。
- 幸い、拠点には魔動機文明時代のものと思しき設備が生きていて、現代と勝手は違うものの休息を取るには十分な状態だった。
- へーレムとエリカに割り当てられた部屋は、静かなものだった。
- エリカが言った同室を認める条件の通り、彼女は部屋に入るとすぐにへーレムに休むように告げ、彼女自身もまたベッドへと横になる。
- それからしばらく、部屋の中には二人の小さな寝息のみが響いていたが――
- ヘーレム
- スヤスヤピー
-
-
- ……ふと、へーレムは夢の中で誰かの呻くような声を聞く。
- ヘーレム
- すぅ、すぅ……と規則正しい、静かな寝息を立ててベッドに横になっている。最初こそエリカと会話を交わそうと話しかけていたが、次第に疲労から転寝しだし結局は寝入ってしまっていたのだ。
「――……ん」
- 鼓膜が捕えた、僅かな音にうっすらと瞼を押し上げた。
- 高熱にうなされているような、助けを求めるような、あるいは赦しを乞うているような。
- 目を開き、夢から現実に意識が戻っていっても、その声は止まることはない。
- ヘーレム
- いつまた眠りに落ちてしまうか分からないような、重そうな瞼を擦って、ゆっくりと上体を起こした。寝落ち同然だったため、髪もぼさぼさ。
「……えりか…?」
- ゆっくりと、視線をエリカのいるであろう寝床へ向けた。
- エリカ
- 呻き声は、もうひとつのベッドで横になっていた娘から発されていて、
- 「…………ごめ……なさい……、……ナ……、ゆるして……」
- ヘーレム
- 「……えりか?」 次第にはっきりしてきた意識に、もう一度名前を呼んだ。ざわざわと胸騒ぎがして、ベッドから降りる。
- エリカ
- 表情を歪め、片手で胸をかきむしり、もう片手でシーツをしわくちゃになるまで握りしめていた。
- 顔色は酷く悪く青ざめていて、額や胸元はじっとりと汗で濡れている。
- ヘーレム
- 「…ど、どうしたの!」 一気に駆け出したせいで、道中躓きながらエリカへと駆け寄った。尋常ではない状態に、混乱した頭で最初に思い浮かべたのは、同じ拠点にいるはずの仲間たちの顔だ。
- エリカ
- へーレムが近付くと、うっすらと目を開けてそちらを見るが……
- ヘーレム
- ゆさゆさとエリカを揺り起こしながら、ダニエルやベスティアは候補から除外する。残る女性陣を思い返して 「え、えっと……この部屋に一番近いのって……」
- エリカ
- 「……ごめん、ね……私の、せいで……私が、いなければ……」
- ヘーレム
- 「――……えっ」
- エリカ
- ぼんやりとしたまま、うわ言のように繰り返すのみだ。
- ヘーレム
- 目を丸くしてエリカを見つめた。数秒程固まってしまってから、ようやく頭がまた動き出す。
- 「……ま、待ってて!……すぐ戻るから!」
- アーニャ
- 実は1人部屋に移動してきてるから
- ヘーレム
- エリカから離れて扉から廊下へとまろび出る 「えっと……えっと……」 きょろきょろと廊下を見回す
- エリカ
- かわいそう
- アーニャ
- どこか良い感じに部屋の外にいる所に来い
- ヘーレム
- トイレから戻ってこい
- アーニャ
- その視線の先に、膝裏まで伸びるアイスブルーの髪を持つ少女――或いは女性が映る。
- エリカ
- トイレ中のアーニャのところへ突っ込むへーレム
- ヘーレム
- 「た、確かアンフィスとクリスティナはあっちで……同じ方向にアーニャも…」
- ヘーレム
- ドンドンドン!
- でてこい!
- ヘーレム
- 「――…あっ」
- アーニャ
- 仲間達と決めた部屋割りとは違う部屋から出てきた彼女は扉から出て来ると、少し汚れた手をひらひらしながら周囲を見回している。
- ヘーレム
- 視界に入った見慣れた姿に、慌てて駆け寄っていった 「……アーニャ、アーニャ!」
- アーニャ
- 「整備も終わったし手でも洗いたいんだけど、って――」 独り言を呟きながら歩き出そうとした所で、
- 「――どうしたの、ヘーレム」 少女の様子に、眼を細めながらこちらからも歩み寄って。
- ヘーレム
- どん、と少女の腰に体当たりするように縋りついた 「ア、アーニャ。ど、どうしよう、エリカが……」
- アーニャ
- 彼女と同室であったのはエリカで、彼女に何かあったのか。先の依頼での事を思い返し、此方から口を開こうとして
- ヘーレム
- エリカがちいかわの悪夢を……
- エリカ
- ワ……
- アーニャ
- 「すぐ行くわ。案内してくれる?」 頷きを返すと、ジャケットの内側にデリンジャーを吊っている事を確認しつつ、ヘーレムについていく。
- ヘーレム
- こくこくと必死な顔で頷いて、自室へと躓きながらも誘導した 「こ、こっち……!」
- 誘導した先の部屋の扉を、押し開いて 「……エリカ!」 と名前を呼びながら部屋の中へと入っていく。
- アーニャ
- 足早に続いて、後ろ手に扉を閉める。他の仲間達に声をかけるか思案したが、一先ずは状況の確認を優先する。
- エリカ
- 部屋の中に入れば、先程の呻き声はもう聞こえなくなっていて、
- 「――…………」 ベッドの端に座り、額を押さえて顔を歪めるエリカの姿があった。
- アーニャ
- 「エリカ。……聞こえている?」 ヘーレムの呼びかけにも返事がない事を見るとこちらからも呼び掛けて、
- エリカ
- 汗はまだ引いておらず、長い白髪は乱れ、肌着は肌に張り付いている。
- 「…………」 聞こえてきた声に顔を上げると、しくじったとでも言いたげに苦々しい表情を浮かべた。
- アーニャ
- 「……、ヘーレム、水を用意してあげて。私は戻って、着替えを取って来るわ」
- ヘーレム
- 「………」 金魚のようにぱくぱくと口を開閉して、漸く出てきたのはそんな言葉だった 「あ、う、うん…」 アーニャの指示に素直に頷いて
- ヘーレム
- 台詞が消えてる…
- エリカ
- ワ……
- アーニャ
- 呑まれむ
- ヘーレム
- まあいいか!
- アーニャ
- 一度部屋を出て、すぐに戻って来ると
- 手元に肌着と見るからに柔らかそうなタオルを持ってエリカの傍に屈んだ。
- エリカ
- 「……着替えくらい、自分のものがあります」
- アーニャ
- 「体調はどう」 口から出たのは、普段通りの声だ。頬を打った時の様な咎めるものでもない。
- ヘーレム
- 寝る前に夕食を食べに向かった厨房へと駆けていき、グラス一杯の水を手に戻ってくる 「………」 静かに扉を開いて、中の様子を伺ってから、入室する。
- アーニャ
- 「人の荷物を探す趣味はないの」 先ずはタオルを差し出して、身体を拭く様に促す。
- エリカ
- 「……良いように見えますか」 寝起きだから、というわけではないだろう。いつも以上に、憔悴したような抑揚も元気もない声だ。
- アーニャ
- 「聞かないと、貴女は教えてくれないじゃない」 困った様に笑って、ヘーレムが戻ってくればエリカの前を開ける。
- エリカ
- 「……」 タオルを受け取ると、少しの間それを見つめて。 「……先に着替えますから、外に出ていてもらえますか」
- ヘーレム
- 「…はい、水」 アーニャと変わりばんこでエリカの前に立って、水の入ったグラスを差し出した 「……?」 着替えを見られるのが恥ずかしいのだろうか、と首を傾げる
- エリカ
- 「……」 それを受け取ると、手に持ったまま二人を見て。 「早く」
- ヘーレム
- 「……えっと」 アーニャを見上げた。
- アーニャ
- 両手をヘーレムの肩にそれぞれ置いて。
- 「行くわよ、ヘーレム」 ヘーレム自身も安堵させる様に、ぽんぽん、と肩を叩いて 先に部屋の外へと向かう
- ヘーレム
- 「……」 アーニャの後ろ姿を見上げてから、控えめな目でちらりとエリカを見た。
- エリカ
- 「……別に逃げたりはしませんから」
- ヘーレム
- 「……汗、拭くの大変じゃない?背中、とか……」 本当に逃げるとは考えてはないのだが、離れるのが怖いのか、おずおずとそう口にする。
- エリカ
- 「――いいから、早く」
- アーニャ
- 「ヘーレム」 出て来ない事に、扉の外から顔だけ出して。
- エリカ
- 咎めるような声音で言うと、立ち上がり、へーレムの身体を軽く出入り口の方へと押した。
- アーニャ
- ちょいちょい、と手招きした。
- ヘーレム
- 「……あ、うん…」 しゅん、と視線を落としてアーニャを追いかけるように部屋から出ていく。
- エリカ
- 二人が部屋から出ると、肌着を脱ぎ、タオルで汗を拭き、自分の荷物の中から取り出した衣服に袖を通していく。
- ヘーレム
- ●REC
- アーニャ
- 出てきたヘーレムの髪がぼさぼさな事に気が付いて、
- 胸元から櫛を取り出すとてきぱきと梳いておいた。
- エリカ
- 最後に、休む時にも脱いでいなかったロングソックスを脱ぎ、
- ヘーレム
- 「………」 視線を落としたまま、大人しくしている。
- アーニャ
- 「闘っている時にも言ったけれど」 梳きながら、優しく声をかけて。
- エリカ
- 「…………」 右脚の膝裏からかかとにかけて痛々しい傷跡をそっと撫でると、新しいものを履き直した。
- アーニャ
- 「貴女がそんな顔をしていちゃだーめ」
- エリカ
- 「――もう結構です」
- 着替えを終えると、ベッドに腰掛け、外へと努めていつもと同じような声を投げた。
- アーニャ
- 「はい、終わり」 入るわよ、と背をぽすんと押した。
- ヘーレム
- 「……変な顔してた?」
- アーニャ
- 「心配、って顔してたわ?」
- ヘーレム
- 「だ、だって――」 言いかけて、室内からの声に 「あっ、う、うんっ」 と返す
- アーニャ
- 左右の人差し指で唇の端をそれぞれ持ち上げて笑んで見せて、扉を示す。
- ヘーレム
- 「――……」 アーニャの仕草に、最後に僅かばかり笑みを口元に浮かべると、扉を押し開いた
- 「…エリカ、大丈夫?」
- エリカ
- ため息をつく。うなされていたのを見たのなら、大丈夫だと言っても納得はしないだろう。
- 「――見たんですか」
- アーニャ
- 一先ずは二人の会話を見守りながら、机に備え付けられていた椅子を一つ持ってきて座る。
- ヘーレム
- 「……えっ」 一瞬、どれの事だろう、と考え込んで
- 「………あ、えっと……」 やっぱり寝ていた時のことだろうか、と視線を落とした。
- エリカ
- 「……アーニャさんを連れて来たのは、私を心配したからでしょう」
- ヘーレム
- こくり、と頷く。
- 「だ、だって……エリカ、すごく苦しそうだったから……」
- エリカ
- 「へーレムさんも、アーニャさんも、面倒を掛けましたね」
- 「――でも、いつものことですから。慣れています。心配には及びません」
- アーニャ
- 「かけたのは面倒、じゃないわよ?」 足を組んで椅子に座って、エリカを見遣る。
- ヘーレム
- 「……い、いつもって。いつも……、寝るときはいつもああなっちゃうの?」
- エリカ
- 「心配も面倒も、似たようなものでしょう」
- 「野営の時などは、滅多になりません。……こういう所で眠った時だけです」 ベッドを軽く叩いて。
- アーニャ
- 「もう。ヘーレムが、貴女の事を考えるのを面倒だと考えていると思ってる訳?」 苦笑して
- エリカ
- 「…………」 言われて、へーレムを見る。 「……そういう所が、苦手なんです」
- ヘーレム
- 「………」 あからさまにショックを受けたような顔で、再度俯いた。両手でスカートを握る。
- エリカ
- 「……嫌いだと言っているわけではありません」
- アーニャ
- 「どうして? それって、とっても有難い事じゃないかしら」 柔らかい声色で問いつつ、
- ヘーレムの様子と、それを受けて出た言葉に小さく笑みを零した。
- エリカ
- 「…………だから、ですよ」
- ヘーレム
- 「………」 嫌いというわけではない、との言葉に視線が上向く。
- アーニャ
- 「ええ。聞かせてくれる?」
- エリカ
- 「有り難いから、……似ているから、近づきたくないんです」
- ヘーレム
- 「……似てる?」 首をこてんと傾げた。
- エリカ
- 「…………」 適当に誤魔化せばいいものを、つい正直に口にしてしまった言葉を遅れて後悔する。
- ああいう夢を見た直後だから、余計に彼女たちの気遣いが重なって見えてしまうのだろう。
- ヘーレム
- 「………」 何とはなしに、アーニャへと視線を向けた。
- アーニャ
- なあに、と視線でアーニャに応える。
- ヘーレム
- アーニャ2号
- エリカ
- アーニャが……二人
- アーニャ
- アッ
- エリカ
- 妙だな
- アーニャ
- ヘーレムです
- ヘーレム
- 妙だな…
- ヘーレム
- 追及すべきか、引いておくべきか。幼さ故に線引きが分からない様子だった。
- 「……え、えっと…」 けれども結局は気になってしまって 「……誰の事?」
- アーニャ
- 口を開こうとしたが、自分で聞いたヘーレムに頷きを返して。そのままエリカを見る。
- エリカ
- 「……話せば、私から離れてくれますか」
- ヘーレム
- 「な、なんで!」
- エリカ
- 「同じことを繰り返したくないし、あの子たちからもっと恨みを買ってしまうからです」
- ヘーレム
- 困惑した表情でエリカに詰め寄り、彼女の顔を伺おうと、下から覗き見る。
- 「……あの子たち…?恨みって……」
- エリカ
- 「…………」 空気を読んでへーレムを何処かに連れていってでもしてくれないかとアーニャを見るが
- アーニャ
- その視線には、わかっているだろう、とでも言いたげな視線で返す。
- エリカ
- 「…………」 諦めたようにため息をひとつ。 「……家族、特に、妹です」
- ヘーレム
- 「妹……」
- アーニャ
- 「貴女を恨んでる、と思ってるの?」
- ヘーレム
- 妹を持つエリカというのは、腑に落ちる想いだった。言い方は冷たいが、彼女は幼い子供に対してはとても優しい。
- エリカ
- 「ええ。家族は私のせいで死んだ。だから、ずっと夢で私のことを責め苛み続けるのです」
- 「――復讐の神という側面を持つフェトルが私に声を掛けたのもそう」
- 「彼女たちが、死して尚私への復讐心を抑えきれず、その願いにフェトルが応えたのでしょう」
- ヘーレム
- 「………魘されてた時に謝ってたのって、もしかして――」
- アーニャ
- 「……」 小さく息を吐く。死にたがりの様な生き方はそこからか、と目を細めながら、ヘーレムの言葉を聞く。
- エリカ
- 「……ええ。リエナ、私の妹です」
- ヘーレム
- 「――……」 口を閉じて、もう一度開く 「へ、変よ、そんなの」
- エリカ
- 「……変?」
- ヘーレム
- 「だって、家族って、お互いが大切で愛してて……それなのに夢の中でまで責め続けるなんて……エリカのせいっていうのも、きっと何か、別の理由があるんでしょ…?」 エリカは本当の事を隠すのが上手だ、きっと今回も何かの冗談や方便に違いないと
- アーニャ
- 「――、」 踏み込んでいい領域を超えている、とは思うが、ちらりとエリカの様子を伺って。
- エリカ
- 「――いいえ」 いっそ、話してしまえば、家族も少しは溜飲を下げるだろうか。
- 「父も母も妹も、私のせいで死にました」
- 「看取ることが出来たのは母だけでしたが、」
- 「最期は、あらん限りの言葉を尽くして私と妹を非難し、恨み言を述べて死んでいきましたよ」
- ヘーレム
- 「――……」 知っている世界が違い過ぎる。愕然とした顔でエリカを見つめた。
- アーニャ
- 「貴女と妹ちゃんを……? 何でまた、そんな事したの」
- エリカ
- 「……妹には、落ち度などなかったと思います。母が若くして身体を悪くしたのは、私を…………ナイトメアを産んだからですから」
- 「……それまでは、少し身体が弱い所はあっても、大きな病の兆候などもありませんでしたが」
- ヘーレム
- 「ナイトメア……え、で、でも……エリカに角なんか……」
- ヘーレム
- 生えてるところは見てない気がしたが真実やいかに
- エリカ
- 「30半ばで、唐突に原因不明の重い病に罹り、あっという間に亡くなってしまいました」
- 「……角は、異貌していなければ髪で隠すことが出来ます。私の出身国は穢れへの忌避感が強く、隠す術だけは、しっかりと身に着けましたから」
- 「…………」 それでも、完全に隠し果せるものではなかったから、こうなってしまっているのだが。
- ヘーレム
- 「で、でも、それは……!」 それは仕方ないじゃない…と続く言葉は虫が泣くような声で
- エリカ
- 異貌は1回もしてないしメアだって言ったのも今が初めてだよ;;
- ヘーレム
- えらい!!
- ヘーレム
- 「ナイトメアなのは、仕方ないもの……お母様が亡くなられたのだって、病気が原因で……。エリカは、関係ない……」
- アーニャ
- 「……、そうね。ナイトメアを産んだ方が亡くなられる話は、私も聞いた事があるわ」
- 「けど、それは産んで間もない頃の事だと思ったけれど。……角がお腹を傷付けてしまうのよね?」
- エリカ
- 「ええ。母を診た神官の話では、原因の特定は完全には出来ずとも、私を産んだ時に付いた傷が遠因となっているだろうと言われました」
- アーニャ
- 「私には学が無い事は、先に言っておくけれど」
- 「それは、本当に貴女のせいだったのかしら?」
- 「ただそう生まれただけで、貴女達がどういう扱いを受けているかは、私も少しは知ってるつもり」
- だから、これは侮辱になってしまうかもしれないけれど。髪を指で弄んで、そう言い辛そうに続ける。
- ヘーレム
- 「………」 落ち込んだままの表情でアーニャを見やった。先ほど見せた笑みは、跡形もない。
- アーニャ
- 「貴女がナイトメアであったから、そう言われた。……そうじゃないものを、そうだと言われたんじゃないのかしら」
- エリカ
- 「――そうですね。そうかも知れません。私だって、そんな神官の話を全面的に信じているわけではありませんよ」
- 「でも、」
- 「父も母も妹も、私がこんな姿で生まれてしまったから、死んでしまったことに変わりはないんです」
- 「最初は父」
- アーニャ
- ヒェーレムPCはまだエリカとアナスタシスの関係は知らないんだよね
- PLがうろった
- エリカ
- しらないよ
- ヘーレム
- ヒェーレムわかんない
- アーニャ
- おkpy
- エリカ
- 「――小さなころ、まだ私が穢れ付きだと、周囲に知られていなかった時は、近所の同年代の子たちと一緒に遊んでいました」
- ヘーレム
- アーニャに向けていた視線を、エリカに戻す。ナイトメアが忌み嫌われるものだという認識が世間では一般的だということは知っている。知っているが、自分の知っているナイトメア――ウィスタリアやエスメラルダ、勿論目の前のエリカも――が嫌われるような存在とはどうしても思えない。
- エリカ
- 「でも、ひょんなことからそれが露呈してしまって、最初は仲間はずれにされて、心無い言葉を投げられるようになって、最終的には殴る、蹴る、時にはナイフや剣を手に私を傷つけようとする子も現れました」
- エリカ
- あ
- 文章うってたら
- オレンジジュースの缶をあけていたのを忘れて
- ふっちゃった
- ちょっとまってね
- ヘーレム
- おれんじじゅーーーすーーーー
- アーニャ
- かわいそうな缶
- ヘーレム
- 後ろにびしゃああああってやっちまったんですかねぇ…
- エリカ
- ふう
- 大した被害ではなくてよかった
- ヘーレム
- やるじゃん…
- エリカ
- 「幼い子供は、なかなか歯止めが利かないものですから」
- ヘーレム
- 目を丸くして口を閉ざした 「………」
- エリカ
- 「命に別状はありませんでしたが、私はその時、右脚に一生癒えることのない傷を負いました」
- アーニャ
- 「――、」 出て行けと言ったのはそれか、と心中で呟いて。
- エリカ
- 「それでも父は私をかばい、守ってくれて」
- ヘーレム
- 愕然とした表情のまま、ゆっくりと視線をエリカの足へと降ろしていく。視界には、自分の足も入っている。
- エリカ
- 「結果、周囲の人間との折り合いが悪くなり、迫害され、精神を病み、身体も引きずられるように病んでしまい、あっという間に亡くなりました」
- 両脚は、傷が絶対に見えないように、膝上までしっかりと厚手のソックスで隠されている。
- 「母も強く、優しい人でした。父が亡くなってからは、身体が弱いにも関わらず私と妹を女手ひとつで育ててくれて」
- 「でもやっぱり、父と同じ」
- 「無理して働き続けていたのが祟って、さっきも言った通り、病気に罹ってあっさりと逝ってしまいました」
- ヘーレム
- 「――……」 本当に彼女は自分と同じ世界に住んでいるのだろうか。こと家庭環境においては、綺麗なものしか見てこなかっただけに、エリカの言葉を素直に受け止められなかった。
- エリカ
- 「それからは、私が妹を守らないとと、外に働きに出ようと考えました」
- アーニャ
- 一つ一つに頷きを返しながら、エリカの過去を聞いていく。
- 表情は決して明るいものではなかったが、真剣にエリカの瞳を見ている。
- エリカ
- 「でも――マルフォードの都であるオールテアに居る限り、私が穢れを持っていることはすぐに知られてしまいます」
- ヘーレム
- 自分の耳を通過していく言葉たちのうち、聞き覚えのある都の名前に 「マルフォード……」 と、ただオウム返しをした
- エリカ
- 「まともな働き口なんてなくて、働けたとしても、脚の怪我で働きが悪いなどと難癖を付けられて、得られる賃金は普通の人の10分の1以下」
- ヘーレム
- 本で見た事がある。ナイトメアに対しての偏見が強い国だ。また、気分が落ち込む気配を、何処か客観的に捉えた。
- アーニャ
- 「特別ナイトメアへの風当たりが強い場所、ね」 ヘーレムに小さく伝えて。
- エリカ
- 「妹と二人でどうにか糊口を凌いで…………最後は、妹の番です」
- 「……本当に気遣いの出来る優しい子で、私には勿体ないくらいの妹でした」
- ヘーレム
- 「……」 自分尾知識が間違っていればいいのにと思うも、アーニャの言葉に確信を得てしまって、視線が上げられない。
- エリカ
- 「ナイトメアの妹だと周囲に言われ続けて苛められても、私のように卑屈になったりはせず、とても明るくていい子だったんです」
- 「身体も強くて、小さな頃から将来は神殿騎士になるんだって、鍛錬を欠かさず、……また才能も持っていました」
- ヘーレム
- この妹も――と思うと、じわりと目の端に涙が浮かんだ。スカートを握る両手に、力が籠る。
- エリカ
- 「12になる頃には、神殿騎士になるために、見習いとして神殿に所属することが認められました」
- 「それからは、私の分の生活費もあの子が稼いで来てくれて。でも、あの子はそんなことは一切鼻にかけず……しばらくは、穏やかな日々が続きました」
- アーニャ
- 組んでいた脚を組み直して、じっとエリカを見る。
- エリカ
- 「今思えば、あの子も嘘を吐いていたのでしょうね。家で周囲の人たちに何か言われたりしていないかと尋ねても、あの子は笑顔でそんなことはないと答えていました」
- ヘーレム
- 「………」 似ている、と言っていたが、全く似ている気がしない。自分はまだまだ甘えた子供だ。エリカと自分の足を見つめていた視界を閉じる。ぎゅっと閉じる瞼に力を込めた。
- エリカ
- 「ですが、あの子が成人を迎えて間もなく――蛮族の割と大きな侵攻があって、神殿騎士たちが派遣されました」
- ヘーレム
- 「……神殿騎士……って、じゃあ――」 もしかして
- エリカ
- 「神殿騎士団は蛮族たちを相手に手痛い敗北を喫し、」
- 「従騎士であったリエナは、本来従騎士などに与えられるはずもない撤退戦の殿の役割を与えられ、殉職したのです」
- アーニャ
- 目を伏せ、小さく息を吐く。 「――そう」
- ヘーレム
- ひゅっと息を吞む音。なんとか耐えていた涙が、ぽろりと零れた。
- エリカ
- 「…………あの子の殉職を報せに来た神殿騎士たちの表情は、今でもよく覚えています」
- 「――……」 爪が食い込み、血が滲むくらいに拳を握って。 「……出来ることなら、この手であいつらを八つ裂きにしてやりたい」
- 「でも――」 ゆっくりと手を開き、ぼうっとそこを見つめる。色が完全に抜け落ちた髪がさらりと表情を隠し、白い肌に影を落として。
- 「……もとを正せば、全部、私が原因なんです」
- アーニャ
- 「……ひとつ、聞いていいかしら」
- ヘーレム
- 「………そんなの…」
- アーニャ
- 「ううん。ひとつじゃないかもしれないわ」 ごめんね、と苦笑して。
- エリカ
- 「私がナイトメアだから、私が穢れを持って生まれたから、私が分を弁えずに生きてきたから――」
- 「…………」 怒りと悲しみが混ざって潤んだ瞳をぼんやりとアーニャに向ける。
- ヘーレム
- エリカが自分を責める言葉を一つ吐くごと、涙がぼろぼろと零れた 「………っ」 悔しそうな表情をしながら。
- アーニャ
- エリカやヘーレムとは対照的に、普段通り――否、普段よりも柔らかい、優しい笑みを向けて口を開いた。
- 「エリカ。今でもお父さんと、お母さんと、妹ちゃんが好き?」
- エリカ
- 「…………嫌いな人たちの代わりに、その復讐を果たそうなんて、考えませんよ」
- アーニャ
- 「ちゃーんと答えるの」
- 「好き?」
- 小首を傾げて、覗き込む様に問う。
- エリカ
- 「……好き、だと思います」
- ヘーレム
- 両手に作った拳で、両の瞼を覆った。ぐしぐし、と涙を拭う。
- ヘーレム
- クシクシ
- エリカ
- 「……皆がどれだけ私のことを恨んでいて、嫌っていて、軽蔑していたとしても」
- 「……彼らが私に優しくしてくれたことを知っているのは、私だけですから」
- アーニャ
- 頷きを返して、ヘーレムの手を取って椅子から立って。
- そのまま、ヘーレムをエリカの隣に座る様に促した。
- 「もうひとつ、聞かせてくれる?」
- ヘーレム
- 「…!」 びっくりして、赤くなった目でアーニャを見上げた。
- エリカ
- 「……なんですか」
- アーニャ
- 「お父さんとお母さん、それから妹ちゃんは、
- 本当に、エリカが全部悪いって、言葉にしていた?」
- 「特に、」 ぴ、と指を立てて。
- ヘーレム
- 「………」 けれどもゆっくりとエリカの横におずおず、と遠慮がちに座った。本当に隣にいて欲しいのは妹なのだろうな、とそんなやるせない事が頭を過りつつ
- アーニャ
- 「貴女が大好きだった、妹ちゃんは」
- エリカ
- 「……父と妹は、最期に立ち会えたわけではありません」
- 「ですが、母は……はっきりと、その口で、息も絶え絶えなのに私たちへの恨み言を呟き続けながら死んでいったんです」
- 「……だからきっと、あの子も同じ」
- アーニャ
- 「きっと、で」
- エリカ
- 「……そうでなければ、ずっと夢の中で私を責めて来たりはしないでしょう」
- アーニャ
- 「妹ちゃんの最期の気持ちを、貴女が決めていいのかしら」
- エリカ
- 「……一番近くで見てきた私が決めずに、誰が決めるというんです」
- アーニャ
- 「逆よ。誰も決めちゃいけないの」
- 「だってそんなもの確かめようがないわ。聞いていない最期の言葉、なんて」
- 「貴女が夢で見るそれは、妹ちゃんの想いじゃない。今を生きている貴女が、貴女自身で決めた言葉よ」
- ヘーレム
- 「………」 アーニャの伝えようとしているその気持ちに、何処か勇気づけられたような気がして、流れそうになった最後の涙を、片手で拭った。
- アーニャ
- 「もう一度、思い出すの。忘れてしまったなら、無理にでも」
- エリカ
- 「――…………」 何かを返そうとして口を開くものの、言葉に詰まって。 「っ……でも、フェトルだって、……。……それに、私が苦しんだ日は、夢見だって、悪くなくなるんです……」
- アーニャ
- 「妹ちゃんは、本当に貴女の事を恨んでいた? 憎んでいた?」
- エリカ
- 「……だから、私が苦しんで、苦しんで、苦しみ抜いて死ねば……あの子たちは、私を赦して――」
- 「………………」 ぐ、と奥歯を噛む。周囲にどれだけ心無い言葉を言われようと、絶対にそれをこちらへ向けて来るようなことはなかった。
- 「……でも、だからこそ、ずっと心の内に溜め込んで、いたり……」
- アーニャ
- 「疑うのね」 柔らかかった、諭す様な口調が静かに冷える。
- 「それは、悲しい事よ。……とっても」
- エリカ
- 語気が段々弱々しくなっていく。自分まであの子を疑ってしまったら、誰が本当の姿を分かってあげられるのか。
- アーニャ
- その様子に、もう一度柔らかい笑みを浮かべるとエリカの前までやってきて、そっとその両頬を包む様に手を伸ばす。
- ヘーレム
- そっと、遠慮がちに隣に座るエリカの服の裾を掴んだ。
- エリカ
- 「…………」 だが、そうだとしたら。自分はずっと家族を疑い続けて来たことになる。恐ろしい程の自己嫌悪に襲われ、顔が青ざめ、胃から何かがこみ上げてきそうになるが――
- 「…………何を」 二人の伸ばした手に引き戻され、どうにかそれ以上の思考を踏み止まる。
- アーニャ
- ぴと、と控えめに触れて、払われないとわかれば柔く撫でる。
- 「信じてみましょ、エリカ。貴女に今必要なのは、疑う事じゃなくて信じる事だと思うの」
- エリカ
- 「……簡単に言いますね。……私は、今まで家族にとんでもない不義理を働き続けていたことになるんですよ、それ」
- アーニャ
- 「死にたがってる娘や姉は、不義理だと思うけれど」 ね、とヘーレムを見遣って。
- ヘーレム
- 「……うん、きっとフェトルの近くで怒ってるのだわ」 赤くなった目で、エリカに笑い掛けた。
- エリカ
- 「……死にたがっているわけではありません。……怪我や死を恐れ、苦しまなければ復讐にはなりませんから」
- 「――なんて……」 ふ、と思わず自嘲するような笑みがこぼれた。
- アーニャ
- 「もう、」 まーたこの子は、とむっとした所で――
- 零れた笑みに、ぱちぱちと瞬いた。
- エリカ
- 「……下らなくて情けないのは、いつも私……。年下の子たちに、気を遣わせて――」
- ヘーレム
- 「……年下とか、年上とか…きっとそんなのあんまり関係ないのだわ」
- ふと頭を過るのは、旅の中で苦しんで悲しんで、それでも前に進み続ける仲間たちの顔だった。
- 「大好きだから、苦しんでるのは見たくないの。大切だから、悲しんでほしくなくて……だから……」 エリカの服の裾を掴む手に、力をこめる。
- アーニャ
- ぱっと手を放して、椅子に戻って。 「もう、大丈夫そうね?」
- ヘーレム
- 「わ、私じゃアーニャみたいに、上手に伝えられないけど……」 もごもごして、視線を逸らした。
- エリカ
- 「……私は、家族以外の人間を簡単に信用出来ないし、するつもりはありません。彼らから受けた傷は、絶対に忘れることが出来ないものですから」
- アーニャ
- 「要は相手への気持ちよ、気持ち」 ぱちっとウインク。>ヘーレム
- ヘーレム
- 「………」 ぷう、と頬を膨らませた。なかなか心を許してくれない。
- エリカ
- 「でも――多分」
- ヘーレム
- 「そ、そう。それなのよ」 うんうん、とアーニャに頷く。
- エリカ
- 「あの子は、そういう相手に対しても、きっと優しく接していたのでしょう」
- ヘーレム
- 「私も、会ってみたかったのだわ。話を聞いただけだけど、とっても素敵なレディだものっ」
- エリカ
- 「……あの子に免じて、今のあなたたちの言葉くらいは、覚えておきましょう」
- ヘーレム
- 「……」 アーニャと顔を見合わせるようにして、赤い目のままにこりと笑った。
- アーニャ
- 「エリカは参考にしないのよ、素直じゃなきゃ」 笑んだヘーレムに、茶化す様にけらけらと笑って。
- エリカ
- 「……口の減らない人ですね。少しは年上を敬いなさい」
- ヘーレム
- アーニャの言葉に、ふふっと笑った。
- アーニャ
- 「歳上って……いくつなの?」
- エリカ
- 「…………」 なんて、こんな奴、私も敬えるはずがない。
- アーニャ
- 「言ってから弱ってんじゃないの。ヘーレム、やっちゃいなさい」 ぎゅっと!
- エリカ
- 「今年で21になります」
- ヘーレム
- 「うん!」 えい、とエリカの脇腹から頭を突っ込んで、腰回りにしがみ付いた。
- エリカ
- 「っ、な、なにを」
- ヘーレム
- 「元気が出るおまじない!」
- アーニャ
- 「スキンシップよ、スキンシップ。お姉さんなら、受け止めてくれるわよ、ねっ」 言いながら、自分もヘーレムの逆側から、ヘーレムごと抱くようにくっついた。
- エリカ
- 「アーニャさんまで……ちょっと、離れてください……! あ、暑苦しい……!」
- アーニャ
- 「と言っていますが、ヘーレム隊長?」
- エリカ
- 本当に暑いのか、気恥ずかしさからか、白い顔は赤く染まっていて。
- ヘーレム
- 「元気が出るまで駄目なのよ!」
- エリカ
- 「……元気! 元気ですから……!」
- ヘーレム
- 人の温もりに包まれ安心したのか、目がうとうとしだして動きが緩やかになっていく。きゃっきゃと騒ぐ声も、次第に静かになっていった。
- アーニャ
- 「隊長が仰るんじゃ従うしか……、……って」
- 静かになっていくヘーレムを見て、あらあら、と小さく。
- エリカ
- 「……本当に子供なんですから」
- アーニャ
- 「良いじゃない。一緒に寝てあげなさいな」
- ヘーレム
- 暫く眠気と一人で格闘しているも、結局は負けて瞼をそっと閉じた。
- 穏やかな寝息に反して、エリカの服の裾を掴む手は、頑なではあったが。
- エリカ
- 「…………」 額を押さえて溜息をつく。
- アーニャ
- ふふふ、と笑いながらゆっくりとエリカから離れて。
- エリカ
- 服の裾を掴む手を細い指でゆっくりと優しく解いてやってから、その身体を抱き抱える。
- 「……私も寝直しますから、アーニャさんもきちんと休んでおいてください」
- アーニャ
- 「じゃ、私は戻るわ。ゆっくり休んで頂戴ね」 ヘーレムを起こさない様、小さく声を潜めて。
- 勿論、とウインクを返し 扉に向かって、はたと思い出したように振り向いて。
- エリカ
- へーレムを自分が眠っていたベッドに横たえると、アーニャに頷き。
- アーニャ
- 打った頬を示して、 「まだ、痛む?」
- エリカ
- 「おやすみなさ――……まだ何か?」
- ヘーレム
- スヤスヤ
- アーニャ
- 少しだけ言い辛そうに、ジャケットのポケットに手を突っ込んだ。
- エリカ
- ぶたれた頬を軽く撫でる。仕返しに皮肉のひとつでも返してやろうと思ったが、
- 「……いいえ。常日頃から、もっと強い痛みには慣れているもので」
- アーニャ
- 「……そ。謝るつもりはなかったけど、それならいいわ」
- エリカ
- 「……あなたも大概素直じゃありませんね」
- アーニャ
- 指摘されて、僅かに染まった頬をふいっと背けて
- ヘーレム
- アラアラ
- アーニャ
- 「おやすみ、エリカ。また明日ね」 手をひらりと振って、返事を待たずに後ろ手で扉を閉めた。
- アーニャ
- プンスコ
- エリカ
- 「……ええ、おやすみなさい。良い夢を」
- アーニャ
- 私はこれでOK。
- ヘーレム
- スヤスヤ
- エリカ
- 「――……」 見送って、ベッドの端に座ると、眠るへーレムを見下ろし、そっとためらいがちに頭を撫でる。
- ヘーレム
- ナデナデ
- ヘーレム
- 「ん……」 と小さく声を漏らすも、泣き疲れやら戦闘での疲労やらで当分は目覚める事はなさそうだった。
- エリカ
- 「あなたも、良い夢を」 呟いてへーレムの身体に毛布を掛けると、もうひとつのベッドへと寝転がり、目を閉じた。
- エリカ
- 私もこれでよいよ
- ヘーレム
- ヨシ!
- アーニャ
- ヨシ!
- エリカ
- ヨシ!
- アーニャ
- おつかれさまでした!!!
- ヘーレム
- お疲れ様!!
- アーニャ
- こちらはぬるりと撤退するぜ……
- ヘーレム
- アナスタシスバレは……また次回!!
- アーニャ
- アナバレ……
- エリカ
- お疲れ様でした。
- ヘーレム
- えっち
- エリカ
- アナバレは本人からはこれ以上情報出てこないから。。
- !SYSTEM
- アーニャが退室しました
- エリカ
- 本人知らないし……
- スッ
- !SYSTEM
- エリカが退室しました
- ヘーレム
- スッ
- !SYSTEM
- ヘーレムが退室しました