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なんかCCとか

20210926_0

!SYSTEM
エリカが入室しました
!SYSTEM
ウィスタリアが入室しました
エリカ
いらっしゃいませ
ウィスタリア
はい。お邪魔します
エリカ
どこでばったりにしましょうか
ウィスタリア
この前の公園とかにしますか?
エリカ
それもいいですね
と、ちょっと時間まで離席しますね
ウィスタリア
ではそれで行きましょう
はい
私も他の窓見てます
エリカ
よいしょ、戻りました
ウィスタリア
おかえりなさい
では描写は担当しますね
エリカ
公園の描写はおまかせしてもいいですか?
ウィスタリア
よろしくお願いします
エリカ
お願いします
 
 
 
 
 
 
 
 
リアン地方イルスファール王国 王都イルスファール
王都には、他国の王都と並び、大小様々な神殿が並ぶ
王城にも程近いライフォス神殿
職人ギルドのある区画にあるグレンダール神殿
王都内では最大規模を誇るティダン神殿
そして、自然公園として市民の憩いの場にもなっている、アステリア神殿
秋になり、この時期に咲く花々が
花を開き、そして時期を過ぎた花は人の手で植え替えられ、花壇や散歩道を彩っていく
しかし、散歩道の外れにある、藤の花が屋根から吊るされている休憩所は、未だに花咲かぬ藤がその存在を主張していた
ウィスタリア
たぶん先にいると
そのまま通り過ぎられてしまうと思うので
エリカ
分かりました
ウィスタリア
後から入りますね
エリカ
先にいますね
ウィスタリア
お願いします
エリカ
――……」 東屋に備えられたベンチに座るのは、白く長い髪の娘。清楚な印象の白のブラウスにロングスカートを履き、傍らには今しがた買ってきたであろう食材が入った袋が置かれている。
買い物帰りにここへ立ち寄ったのは、途中、足の痛みが酷くなり、歩くのが億劫になったからだ。
ベンチに座ったまま前に屈み、右脚の痛みが酷い箇所へと手を触れさせる。
 
そんなタイミングで、入ってくるものは人の気配に気が付かなかったのか、1人の少女が顔を覗かせる
エリカ
「…………」 触れれば走る痛みに少し顔を顰める。人が近づいてくる気配までは、気が回っていない。
ウィスタリア
「……エリカさん」 少女は、先客の名前を呼んで
エリカ
「っ!?」 不意に名前を呼ばれ、慌てて身体を起こした。 「あ……うぃ、ウィスタリアさん」
ウィスタリア
「大丈夫ですか?」 蒼いジャケットに白いワンピース姿の少女は、片手には旅行かばんを手にしていた
エリカ
「……別に、心配されるようなことは何もありません。買い物帰りに、少し休憩していただけですから」
驚いたのもつかの間、すぐにいつものような表情に戻り、淡々と少女に返した。
ウィスタリア
「…痛むのであれば、治癒を行うことを推奨します」
エリカ
「少し擦りむいただけですから、平気です」
ウィスタリア
「……擦りむいた…」 ちら、とスカートの方に目を向けて 「……、」 それからじーっとエリカを見る
エリカ
「……何ですか」
ウィスタリア
「いえ、」
「擦りむいたにしては、スカートの状態が綺麗だったもので」
「衣服に土や埃の付着もなさそうでした」
エリカ
「今日負った傷だとは誰も言っていないでしょう。昨日、怪我をしてしまったところが少し痛んだだけです」
す、と隠すように少し足を引いて。
ウィスタリア
「そうですね。失礼しました」 素直に頷いて
エリカ
「……そちらは? この時期には、藤の花は咲きませんよ」
ウィスタリア
「王都内での手紙の配送の終わりに、休憩に来ました」
「咲かなくても、何故か。此処が落ち着くのです」
エリカ
「相変わらず、配送業も兼業しているのですね。先の戦争では、随分活躍したと耳にしましたが」
ウィスタリア
「いえ、」
エリカ
「そうですか。私は長居するつもりはありませんし、どうぞご自由にお使いください」
ウィスタリア
「会社は辞めました」
「今は、カストレからの連絡を行うための配送を個人で行ってます」
「先の戦争での活躍は、皆さんのお力があってのことだと思います」淡々と返して 「長居はされないのであれば、」
「その間、またお話に付き合って頂けないでしょうか」
エリカ
「個人だろうがなんだろうが、兼業していることには変わりはないでしょう」
「……話? 私に気の利いた話など出来ないことはご存知かと思いますが」
ウィスタリア
「気の利いたものでなければならないという決まりはありません」
「それに、エリカさんは」
「私が気を遣わせてしまわない方だと思うのです」
「私は、恵まれた環境に居ます。それを最近、自覚しました」
エリカ
「その言い方だと、まるで私が気遣いの出来ない人間のようですね。……まあ、その通りですけど」
ウィスタリア
「出来ない方だとは思っていません」
首を横に振って
「敢えて誰かにしない方なのだと思います」
エリカ
「……同じことではありませんか」
ウィスタリア
「本当に人に無関心で気遣いをしない方であれば、断りを入れたり、何かを教授してくださるとは思いません」
「出来ないと、しない、というのは大きな違いだと思います」
エリカ
「その両者ならば、しようと思えば気遣い出来るのにしない方が、余程質が悪いと思いますよ」
ウィスタリア
「性質が悪いのはそうかもしれません。ただ、」
「この前の戦争で、そうして本心や想いをひた隠しにしてきた人を、私は知りました」
「知れた、と思っているだけかもしれません。ただ、私は知れた、と思いたいのです」
「だからきっと、そうしないのは、」
「己でも、誰かでも、守るための手段なのではないかと、思うのです」
エリカ
「……確かに、何かを守る目的でそうする人も居るでしょう」
「ですが……私は違います。私はただ、人との関わりを避けるためにそうしているに過ぎません」
ウィスタリア
「……、己を守るためというのも、納得できる手段です」
手段ではなく 理由です、ですね
エリカ
首を横に振る。 「自分を守るためではありませんよ」
ウィスタリア
「………、」 少し考え込むように俯いて
「自分を守るためでなく、人との関わりを避ける理由……」
エリカ
「無理して考える必要はありません。くだらないことですから」
ウィスタリア
「エリカさんの言葉は、難しいです」
エリカ
「そうかも知れません。私は、他人に理解してもらおうと思って言葉を口にしているわけではありませんから」
ウィスタリア
「…では、何のために?」
エリカ
「すべて、復讐のためです。言葉を口にするのも、出来る気遣いをしないのも、剣を取るのも」
ウィスタリア
「……何に対する、復讐なのですか?」
エリカ
「…………」 身を屈め、また右脚に手を触れさせて。 「自分に対するものです」
ウィスタリア
「……、自分を自分で…」
エリカ
ひとつため息をついて。 「言ったでしょう。下らないことだと」
「他の人には、理解出来ないことだと思います」
ウィスタリア
「……下らない事なのでしょうか」
エリカ
「他人からすれば、そうだと思いますよ」
ウィスタリア
「復讐を挑む人たちと戦ってきました」
「彼らには明確な相手、敵がいました」
「でもエリカさんの復讐は、果てがありません」
エリカ
「いいえ、終わりはありますよ」
「……残念ながら、先日は終わりを掴み損ねてしまったみたいですが」
ウィスタリア
「………、」
「個人的な、見解です」
「少なくとも私は、エリカさんの復讐が果たされることを、祈りたくはありません」
エリカ
首を横に振る。 「これは、私の復讐ではありません」
ウィスタリア
「…では、誰の?」
エリカ
――……」 じっと、赤い瞳がウィスタリアを射止めるように眺めて。 「……家族です」
ウィスタリア
「………、」 青い瞳が、それを受け止めて
「……、ご家族の復讐、対象は自分、そしてご自分でそれを代行している」
エリカ
「ええ。復讐神たるフェトルが私に声を掛けたのも、そのためです」
ウィスタリア
「……、やはり」
「私はそれが果たされることを祈りたくはありません」
エリカ
「……そう言われても、私にとっては家族の方が大事ですから」
ウィスタリア
「……、」 悩むように考えて
エリカ
「彼らに復讐を手向けることしか、私には出来ません」
ウィスタリア
少し顔を上げる 「1つ、提案です」
エリカ
「……提案?」
ウィスタリア
「はい」
「私と、友人になっていただけませんか」
エリカ
「友人……?」
「私が人と関わるつもりがないのは、先程述べたはずです」
ウィスタリア
「……そうでした」
肩を僅かに落として
エリカ
「どうせ、遠からず死ぬ身です。この前だって、死にかけたばかりですし」
「そんな相手と友人になっても、あなたに何の利益もありませんよ」
ウィスタリア
「……、家族の言葉が大事なのはそうだと思います」
「でも、友人の言葉なら、少しは聞いてもらえると、思ったのです」
「利益……は、そうですね」
エリカ
「……別に、友人であろうとなかろうと、言葉の受け止め方は大きく変えるつもりはありません」
ウィスタリア
「……利益のある関係が友人関係ではないと、思います」
「……そうですか」 またちょっと肩が落ちた
エリカ
「……なんだか」
「以前より随分、人間らしくなりましたね」
ウィスタリア
「……友人が出来ました。自分についても少しは、わかったのです」
「だからだと、思います」
エリカ
「……そうですか。良い経験をしたようですね」
ウィスタリア
「はい」 それには首肯して
「エリカさんのお話を聞けた事、嬉しい、と思います」 青い瞳が、エリカを映して
エリカ
「いえ……そんな状態のあなたに、下らない話を聞かせてしまったのは、私の失態です」
ウィスタリア
「そんな事はありません」
「それを決めるのは、私です」
エリカ
「……強情にもなってしまったみたいですね」
ウィスタリア
「……、」 きょとんとして 「言われることが増えました」
「……そのついでではありませんが、もう一度だけ、お願いをします」
「友人になって、下さいませんか」
エリカ
「……私は生まれてこの方、友人というものを作ったことがありません」
ウィスタリア
「私も、そうでした」
エリカ
「それに、……多分、家族にでも呪われているのでしょう。よくわからない病にも罹っているようです。いつ死ぬか、分かったものではありませんよ」
ウィスタリア
「よくわからない病…?」
エリカ
「ええ。先日、前兆もなく唐突に体調が悪くなり、部屋から一歩も出られない状態で、しばらく気を失っていました」
ウィスタリア
「……それはいつ頃の事でしょうか」
エリカ
「思えば、母が亡くなった時も、似たような感じでした。病が母から遺伝しているのかもしれません」
「丁度、先の戦争が終わりに近づいて来た頃でしょうか」
ウィスタリア
「……、」
「……その病気、心当たりが…」
エリカ
「……心当たり?」
ウィスタリア
「正確に言えば、病気ではないのですが」
「先の戦争の際、アナスタシスの人々は"機神"と呼ばれる神格に魂を吸収されようとしていました」
「その際に、似たような症状に見舞われたという話を伺いました」
「似ている…と思ったのです。それかどうかは、わからないのですが」
エリカ
「……ああ、何だか敵国の人間たちが急に戦闘不能状態に陥ったという話は小耳に挟みましたが」
ウィスタリア
「もう一つお聞きすると」
エリカ
「でも、私はそんな国とは関わりはありません」
ウィスタリア
「お母様が亡くなる時、…‥‥苦しんでいらっしゃいませんでしたでしょうか」
エリカ
「……それは、まあ、病ですから」
ウィスタリア
「そしてお母様にお薬や奇蹟は効果がありましたか?」
エリカ
「…………」 思い出すと、表情が暗くなる。 「本当に、唐突でした」
ウィスタリア
「……、」 表情を見て 迷うように視線を泳がせた後
「…お母様が亡くなったのは、生後30歳前後でしたか?」
エリカ
「急に老いたように身体の自由が利かなくなり、寝たきりになって……どんな薬も効果がなく、床に臥して、ずっと、うわ言のように私や妹への恨み言を呟いていました」
ウィスタリア
「………」
エリカ
「……え? ええ……母が亡くなったのは、30半ばの頃ですが」
ウィスタリア
「………そう、ですか」
「よろしければ一度、」
「カストレに、行きませんか」
エリカ
「カストレ……アナスタシスの人々が暮らしているという街でしたか」
ウィスタリア
「病であれば、記録が残っているかもしれません。そして私の疑念が正しいかどうかも、調べられるかもしれません」
エリカ
「それは構いませんが、別に私は、治すつもりは……」
ウィスタリア
「いえ…‥」
「私の考えが正しければ、」
「もう、その心配はないと思うのです」
エリカ
「既に治っている、と……? まあ、たしかに目が覚めた後は、いつも以上に身体が軽く感じられましたけど」
ウィスタリア
「はい」
「ただ確証があるわけではありません」
「一度、伺ってみませんか」
エリカ
「……まあ、そのくらいなら」
ウィスタリア
「ありがとうございます・・お願いの答えは」
「その後伺ってもいいですか」
エリカ
「……私からどう思うかは、保証できませんが」
「あなたが思うのは、答えを待たずとも好きにしてください」
ウィスタリア
「分かりました」
「よろしくお願いします。エリカさん」 僅かに笑みを浮かべて
「数日、王都に滞在して返信を受け取るので」
「その後戻る時に、お声掛けします」
エリカ
「……分かりました。私の取っている宿を教えておきますから」
「用がある時は、そちらに来てください」
ウィスタリア
「了解しました」
エリカ
バッグの中から白紙の本を取り出し、そこに住所を書いてから一枚ちぎり、差し出す。 「どうぞ」
ウィスタリア
「頂戴しました」 住所を見るのは慣れているのだろう 目で追った後に 頷くと受け取って畳んでしまう
エリカ
「はぁ……思った以上に長居してしまいましたね。余計なことも話してしまいましたし」 ゆっくりと立ち上がった瞬間、少し顔を顰めて。 「っ……」
ウィスタリア
「…‥、」 身体を支えるように手を伸ばして
「よろしければ、お送りします」
エリカ
「……」 大丈夫、と断ろうと思ったが、ここまで痛みが長引くのはあまりないことだ。 「……分かりました。お願いします」
ウィスタリア
「……、治癒を行うことを推奨します」
手を貸すように伸ばして
エリカ
「……治癒の奇蹟も、万能ではありませんから」
伸ばされる手を素直に受け入れて。 「……擦り傷程度ならば、それで済むのですけどね」
ウィスタリア
「……エリカさんが素直でらっしゃらないのは、分かりました」
「そういう人は、周りに大勢居ます」
エリカ
「……悪かったですね。素直ないい子ではなくて」
ウィスタリア
「……」 ほんの少しだけ、また笑ったようだ
「行きましょう」
エリカ
「……」 頷きを返して、空いた手で紙袋を持って、手を借りて歩き始めた。
ウィスタリア
こんな所でしょうか
エリカ
はい
ありがとうございました
ウィスタリア
お付き合いありがとうございました。
いっぱいお話しました
エリカ
話してしまいました
ログは2021/09/26_0です
ウィスタリア
またお話しましょう
了解です
では失礼します
!SYSTEM
ウィスタリアが退室しました
エリカ
お疲れ様でした。
!SYSTEM
エリカが退室しました
背景
BGM