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ずっと一緒に

20210516_1

!SYSTEM
アーネストが入室しました
!SYSTEM
ティアエレスが入室しました
アーネスト
ティアエレスが歩いて行った所に追い付いた所、がいいかな?
ティアエレス
はい。それでいいと思います
情景描写出来そうですか
 
 
 
 
 
 
 
ティアエレス
あ、よろしくお願いします
アーネスト
今ログを開いていたところで
ちょっと待ってくださいね!
ティアエレス
はーい
学会の問題児。そう呼ばれてきた男、ソマリの――まさに夢物語の様な――依頼を請けた一行は、
道中、幾つかの出会いを果たしながら ニデア山の西山頂部まで歩を進めてきていた。
やがて辿り着いた場所――そこに一つ存在していた盆地には、小さな村と 今回の依頼の目的に大きくかかわる祠があった。
友好的な村ではあったものの、祠に入る事にはやんわりと、けれど確かな拒否感を示された一行は、
出現した妖魔の処理をした晩に、ある事件に見舞われる。
 
ソマリの友人であった魔術師、ロージァは、ソマリの装飾品に細工を施し 彼の同行を伺っていた。
今回の旅路も当然その内で――ロージァは、ソマリと冒険者一行を追跡し、夜を待って行動を開始した。
祠へと入って行ったロージァを追い、それを下し
ソマリの血が継いできた、三代にも及ぶ悲願――それに通ずる存在 祠の奥にあった竜の卵を一行は手の内に収める。

けれども、ソマリが下した決断は、発見の際に取ると聞かされていた行動とは真逆のものだった。
祖父と父の願いを追っていた彼が固めた決意は、祖父や父の願いとは異なるものであり 
しかし、だからこそそれが他の誰でもない、自身の覚悟で、決意で、夢なのだ。そう言った彼は、どこか憑き物が落ちた様子だった。

それを聞いた一行は、依頼人がそう望むのなら――そう受け入れていたが、ただひとり
幾代もの覚悟と決意を継ぐティアエレスは、彼の見せた“受け継ぐ”、というものを認める事は出来ず、一人歩を進め 遺跡の道を歩いていた。
 
アーネスト
あとは歩いている具合で置いてくれたら入って行きます
 
 
少女は歩く 俯きがちに 胸からこみ上げてくる気持ち 普段なら思い出さずに済む記憶 其れ等が今は込み上がってくる
───幾度、無垢なる幸せを願う両親から娘を奪ってきたのだろう
───幾度、この身を散らしたのだろう
───幾度、産まされ、そして紡ぎ、繋がされたのだろう
───幾度、与えられた名前を、忘れていったのだろう
───もはや数え切れない。もはや、赦されない。生み出したものの責任が、私の肩にかかっている
───、誰かの記憶である私。今ある私。
気がつけば。満点の星空の夜空の下 彼女は遺跡の外に出てきていた
ティアエレス
こんな所ですね
アーネスト
はーい
ティアエレス
「‥‥‥」 澄んだ空気に、空を見上げる
星空だけは、場所の違いで見える星の違いはあれど、変わらない
私自身と同じ様に
 
静かに流れる風が彼女の美しい髪を揺らし、その頬を撫でる。ひゅう、と拭いた風の音がその耳に届いて――
アーネスト
――ティアエレスさん!」 息を切らした少年の声が、風を裂いて、夜の闇を裂いて、星の光を裂いて、少女に届く。
ティアエレス
「………、」 少年の声に気が付き、振り向けば、彼女も意識していない雫が、目の端から溢れる
アーネスト
――、」 緩みかけた脚が、それを見ればすぐに加速して 少女の目の前まで駆けて来ると、その手を取った。
ティアエレス
「………っ、」 びく、と震えて 「さ、触らないで…」
アーネスト
「大丈夫ですか、怪我とか――、何も、なかったですか!」 既に往路で進んだとはいえ、復路に何も起きないとは限らない。
「あっ、と……、すみません。心配だったから、つい」 ゆっくりと手を放しかけて、彼女の表情を見上げる。
ティアエレス
「…‥…、」 なんで泣いているんだろう 目を元を拭って
「……怪我はありません。何も、ありません」
アーネスト
「良かった。……」 寄せ付けない様に続けた彼女に、手を取り直して 澄んだエメラルドの瞳を瞬かせた。
ティアエレス
「だ、だから……触らないでよ……」
「………、」
アーネスト
「何も無い人が、そんな風に泣いたりしません。……ソマリさんとの事、ですよね」
ティアエレス
「……、」
アーネスト
振り払える様、手の力は強め過ぎずに けれども、取った手を放すつもりはないと示す様に、彼女の手に触れる。
ティアエレス
「……‥やめてよ」 今度こそ、つ、と涙が一つ二つと明確に伝っていって
アーネスト
「……」 その様子に、迷う様に一瞬だけ口元を動かして 頭を振る。
「やめません。放したら、どこかに行っちゃう、……気がするから」 見上げながら、自分の感情が何に起因するものなのかもわからないまま、言葉を続ける。
ティアエレス
「…………、」 嗚咽を漏らしながら、涙を溢して
アーネスト
「ティアエレスさん。……教えてください、今の貴女の事」 見上げながら、その場に腰を下ろす様に手を引く。
ティアエレス
「………、」 首を横に振る 「…言えない。言いたくない‥‥放って置いて」
アーネスト
「嫌です。そんな事、何があっても出来ませんよ。……知ってるでしょう?」 
ティアエレス
「……私に入ってこないで……」
アーネスト
「……どうして?」
ティアエレス
「………そんな資格ないの」
アーネスト
続いた言葉に、引く手を一度震わせた。
「資格って、なんですか」
ティアエレス
「………貴方みたいな優しい人に、」
「優しくされる資格はないの……私は、罪人だから」
アーネスト
「罪人、って……どんな、罪を」
ティアエレス
「………私達なの、この種族を、生み出したのは」
アーネスト
――、……ハイマン、でしたよ、ね」
ティアエレス
「同じ人間を使って、より高次の人を生み出すために、魔法的な実験をして、」
「でも、限界だった、人の技術では限界だった‥‥だから、頼った」
「外の力を……、」
アーネスト
「そと、……?」 両手を取りながら、促す様に問う。
ティアエレス
「……魔神由来なの……だから、高い魔法適性を持ちながらも、寿命が短いの。私は、その呪いを、転生した後に知った」
ティアエレス
ちなみに公式設定ではありません
アーネスト
OK
ティアエレス
ただ
アーネスト
――、……」 魔神を憎みながら、狩りながら、その身に宿す。
ティアエレス
ハイマンの誕生と魔神出現時期(魔法文明中期)は
被っているから考察ではあります
アーネスト
ほほー
呼び寄せちゃったか……
ティアエレス
「………、私達は出来る限り…、被験者達を増やして、保存して、未来に治癒の可能性をかけた」
アーネスト
彼女が踏み越えてきたものなど、想像も――否、想像するのも烏滸がましい。
ティアエレス
「私も……実験動物になって……何人も産んだ……産まされた……、望む望まないと関わらず」
アーネスト
「……、動物、って」
ティアエレス
「だってしょうがないじゃない……こうなるとは思わないじゃない」
「………だから、転生する度に、記憶を強く残せるように施した‥‥でもそれって、」
アーネスト
「……」 無意識に、両手の力が強められる。
ティアエレス
「何人もの両親から、娘を奪う結果になるの……幸あれと願った娘の名前を、ティアエレスで塗りつぶすの」
アーネスト
「そんな事を、もう、……何度も」
ティアエレス
「この子もそう………」
「ちゃんとした名前があった」
「……でも私が思い出してしまったから……、」
「使命なの、彼らの呪いを解いて、」
「ハイマンを正しい意味で絶滅させて、正しい人生を歩ませる……ハイマン達に気づいて貰うために、魔法陣は隠さないでいるの」
「魔神討滅とは別の……これが、本当の使命…」
アーネスト
ゆっくりと、両手に込められた力が緩められ、ティアエレスの両手から、するりと暖かな手が抜けていく。
フードの下からは、少年の表情こそ伺えなかったが その唇は、ぴったりと閉ざされている。
ティアエレス
「……もう、放って置いて」
アーネスト
――、ティアエレスさん」 名を呼ぶより早く一歩踏み出し、放した両手を彼女の背に回して身体を寄せる。
ティアエレス
「………っ」 息をつまらせて
アーネスト
風に揺られたフードが捲れて下り、長い黒髪が星の光に照らされながら夜闇に広がり――
「……放ってなんかおきません。だって、やっと貴女の事を教えてくれた」
「辛かったでしょう、とか、そんな事は言いません。だって眼を見たら、聞くまでもないですから」 顔を上げて、ティアエレスにしっかりと視線を向ける。
「でも、――
「ティアエレスさんがどんな罪人だったとしても、赦されない行いをしていても、どれだけ奪っていようと」
ティアエレス
「………、」 青い瞳が弱々しく少年の視線を受け止める
アーネスト
「それがどうして、貴女が泣いちゃいけない理由になるんです」
ティアエレス
「アーネストさん……」 少年の名前を呼んで
アーネスト
「……貴女は、ヒトなんですよ」
「造られた機械でもない、外から来た魔神でもない。……嬉しかったら笑って、嫌だったら怒って、悲しかったら泣く、ただのヒトです」
ティアエレス
「………、受け継いで行くって……自分のしてきたことを受け止める事で、背負っていくことで、それを変えるなんて……」
再び涙が溢れてきて
「私には出来ない。私には、しちゃいけないの」
アーネスト
「……資格がないから、ですか?」
「ソマリさんみたいに、自分の覚悟を、決意を、夢を持つ資格がないから、って」
ティアエレス
「………何人潰してきたか、何人歪めてきたか、もうわからないの……」
「………だから、資格はないの」
アーネスト
「資格がないっていうなら、そんなの要りません」 ぐ、と腕に込める力を強めて
「他の何が、……ティアエレスさん自身が認めなくても、僕だけは、そんなの知りません」
ティアエレス
「……、」
アーネスト
「ねえ、ティアエレスさん」
ティアエレス
「……、はい」
アーネスト
「……貴女が救った人だって、確かにいるんですよ」
「忘れて、いませんよね。僕のこと」 抱き着いたまま、下から見上げて。
ティアエレス
「……、」 目を瞬かせて 涙が止まる
「……、」 「レスター…?」
アーネスト
「僕は、貴女の夢を見て、貴女に出逢って、……今こうして、ちょっとだけでも貴女を護っている事で、救われて――、」
ティアエレス
「……、………」
アーネスト
ティアエレスの口から出た言葉に、小さく眉を顰めて
ティアエレス
「……、ごめんなさい」
アーネスト
「レス、ター……?」 小首を傾げながら、顎に手をやって 中指で二度、顎を撫でる。
ティアエレス
「……でもきっと、うん」
アーネスト
「……思い出した! 夢の――
ティアエレス
「……忘れてないんだと思う。アーネストも、レスターも」
「……、」 漸く、と言っていいのだろうか 彼女の方からも少年の背に腕を回して
アーネスト
「……、」 夢の中で、そう呼ばれた様な。続いた言葉は、彼女の言葉に呑み込んだ。
ティアエレス
「……ごめんなさい。また会えて、嬉しい……」 
「それに……、またいてくれて…ありがとう」
「此処に居てくれて……ありがとう」
アーネスト
「……、」 少しだけ、むくれた様に息を吐いて
ティアエレス
言葉の度に力が強くなって 「……アーネストさん」
「今の言葉は、貴方に向けてです」
アーネスト
いや、と小さく頭を振る。多分、(きみ)もきっと、同じ気持ちだったんだろう。
ティアエレス
「……それから、」
「……一つ、覚えておいて欲しいフレーズがあります」
アーネスト
「いつだって、どこにでも一緒です」 頷き返しつつ、
「覚えて、おくもの?」
ティアエレス
「──シフェナ」
「…‥それが、今回与えられた名前でした」
アーネスト
「……、」 ぐ、と身体を抱き締めて
「……忘れません。何があっても」
ティアエレス
「…それから」
「‥アーニー、と呼んでも良いですか」
アーネスト
「……、」 ぎゅっと強められていた腕の力が、より強まって
「じゃあ、僕も、……」 
「ティア、って呼んでもいいですか?」 顔を上げて、はにかみながら首を傾げた。
ティアエレス
「…‥はい」
アーネスト
「じゃあ、ティア。……僕からもひとつ、覚えておいてください」
「これから先、何があっても僕はティアを裏切らないし、一人にもしない。……あの時みたいに迷ったりも、しない」
「資格なんか無くったって、ずっと一緒に居て、ずっとティアを守るよ。何が相手でも、何があっても」
ティアエレス
「………ありがとう」 少年に頬を寄せると 最後の涙が流れて
アーネスト
「もう、一人じゃないよ。ここにいるから」 
ティアエレス
「……うん」
アーネスト
「……告白、だったんだけどな」 少しだけ照れ臭そうにしながら言うと、彼女を見上げて
ティアエレス
「……あ」
アーネスト
「ティアは、一緒にいてくれますか。これから先、ずっと」
ティアエレス
「………、ご、ごめんなさい。甘えてしまって…、その、普段なら気づくと思ったんですけど」 あわあわと 少女が今まで見せてこなかった一面を見せて
「………、ええと、ええと」
アーネスト
「……、ふはっ」 その様子に、堪え切れずに噴き出して ゆっくりと身体を離す。
ティアエレス
「………はい。一緒に、一緒に居ます」
「アーニーっ!」
顔を赤くしながら 少し睨んで
アーネスト
「綺麗だって、ずっと思ってたのに。……可愛いなあ」 月と星に照らされながら、暫く笑っていたが 彼女の言葉を聞けば、確りと向き直り
「うん。……行こう、一緒に」 その先にあるものがなんであれ、(ブランシュ)の言う様に全て斬り払って、彼女を護ろう。
心中で決意を強めながら、ティアエレスの手を取り その手を引いて、村への道を進んでいく。
ティアエレス
可愛いと言われれば。もっと赤くなって 「……もう、次やったら知らないんだから」
それでも指を絡めて、彼に続く
 
ティアエレスの瞳に映る、先を行く背は小さく 更にその先に広がる闇はどこまでも深い
それでも、僅かでも確かに灯る輝きを頼りに 少年と少女は進んで行った。
アーネスト
よし、ではこんな具合で
ティアエレス
はい
アーネスト
お疲れ様でした。
ティアエレス
お疲れ様でした
!SYSTEM
ティアエレスが退室しました
!SYSTEM
アーネストが退室しました
背景
BGM