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御家騒動編幕間①

20210419_0

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GM苗が入室しました
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ルトヴィークが入室しました
ルトヴィーク
よいしょ
GM苗
いらっしゃい
では描写していくよ
よろしくお願いします
ルトヴィーク
うん、お願いします
宜しくお願いします。
 
 
 
 
 
 
 
 
オルトラント地方、ヴェイルーン王国首都 クリスタ
夕闇に溶け込むようにして白亜の城壁が黄昏色に染まっていく中、
クラーラが先導して、デーニッツ家の屋敷を目指している所だ
ただ、迎えが来るということで、待ち合わせの場所を指定されて
その近くの喫茶店で休むことにした一行
それぞれ所用等が重なって、ちょうどクラーラとルトヴィークが一人ずつになった そういうタイミングだ
クラーラ
「……」 夜になっていく街を見つめて 何処か心細そうに、空を眺めているのは金髪に空色の瞳の少女だ
ルトヴィーク
その小さな姿を見て瞬きを一つすると、小さく唸り 困ったように周囲を見回す。
クラーラ
皆の前では啖呵を切り、兄に反目してみせたが、結局姉の安否はこの目では確認できていないのだから、それも仕方がないと言える
ルトヴィーク
「……」 こういう店なのだから、きっとあるだろう。なかったら、近いものを頼めばいい。ぐるりとメニューを探して 漸く見つけると、テーブルにあったそれを持ち上げる。
手に取ったそれとにらみ合いながら、やがてお目当てのものを見つけると 店員を呼びつけ、メニューを指しながら2つ注文する。
「……ねえ」 横目にクラーラを見遣り、声をかける。
クラーラ
「……あ、」
「すみません‥・‥・少し呆けて居たようです。何か、御用ですか?」
ルトヴィーク
「聞きたいことがあって」 うん、と頷きながら、空色の瞳を見つめる。
「アウローラって、クラーラにとってどんな奴だったの」
クラーラ
鉄色の瞳に自分の瞳を映して 目を瞬かせると 「…そうですわね、」
「私にとって、自慢の姉で、憧れですわ」
ルトヴィーク
「……」 どこか暖かな熱を灯した鉄色の瞳は、その返答を聞くと瞬いた。
「どんな所が?」
クラーラ
「いつも自信がお有りで、」 指折り数えて
「美しくて、」
「ヴァイオリンもピアノもお上手で」
「優しくて、」
「……非の打ち所が無いと思います」 フフ、と笑って 「……、」 それから少し表情が弱々しくなる
ルトヴィーク
「……、クラーラ?」 
表情の変化に、小首を傾げながら口を開いた。
クラーラ
「私は……どれも当てはまりません」
ルトヴィーク
「……? だから、なに?」
クラーラ
「………、貴方には……」
「目標や夢のようなものはありますか?」
ルトヴィーク
「……」 首を傾げて 
「アウローラと、生きる事」
クラーラ
「‥‥、」
「……そうですか。なりたいものとか、そういった事を聞いたのですが」
「得点ですわね。すぐに姉様のことを出すのは」 こほん
ルトヴィーク
「目標と夢って、やりたい事とかじゃないの……」 
「……クラーラは?」
クラーラ
「リース姉様、ローラ姉様のように、美しいレディになることですわ」
ルトヴィーク
「……れでぃ」
少し考えて、徐々に首が傾げられていく。
「って、なに?」 
クラーラ
「……淑女のことです。礼儀を備えて、所作正しく、見目麗しい女性のことですわ」
ルトヴィーク
聞けば、じ、とクラーラを見つめて 
クラーラ
「……減点です」
ルトヴィーク
「出来てるんじゃ、ない?」 わからないけど
「……え」 なんでさ。
クラーラ
「……それくらい一般教養です。備えておいてくださいな」
「ベアトリス様やソロル様、ジル様にフェクター様、一緒にいらっしゃる皆さんにローラ姉様が恥をかくのですわよ?」
ルトヴィーク
「…………俺が?」
「れでぃになるの……?」 困惑しつつ
クラーラ
「違います。紳士に、ジェントルになるのですわ」
「レディに釣り合う男性、それがジェントルですわ」
ルトヴィーク
「……どういうやつ?」 じぇんとるって。
クラーラ
「そうですわね、一番身近だとジル様が該当するのではないでしょうか」
ルトヴィーク
「やだよ。ああはなれない」 緩く頭を振って、その間にテーブルへと店員がやってくる。
慣れた所作でそれぞれの前に、プリンの入ったカップを一つずつ置くと 店員はまた仕事へと戻って行った。
「……でも、アウローラがそうしろって言うなら、やってみる」
クラーラ
「なれない‥と言い切ってしまわれるのですね」
ルトヴィーク
「……遠い、からかな」 頷いて、小さく息を吐いて答えた。
クラーラ
「……これは、プリン、ですか?」
「……、あの」
「ローラ姉様のどこが……、その、」
ルトヴィーク
「……? うん、そうだけど」
クラーラ
「気に入られたのですか?」
「それと、なんでプリンなのです・・?」 怪訝そうにして
ルトヴィーク
「……どこ、って」 小さく首を傾げつつ、
「アウローラが好きだったから。……クラーラは嫌いなの」
クラーラ
「……姉様が…」
ルトヴィーク
「うん。……嫌いなら、俺がたべるよ」
クラーラ
「頂きます……お気遣い、ありがとう」
「それとは別に、姉様の何処が気に入ったのか、お聞かせ下さい」
ルトヴィーク
「アウローラのどこが、気に入ったのかだっけ
クラーラ
「はい」
ルトヴィーク
「うん。……俺、大嫌いだったんだ」
今なら、あの時の気持ち悪さも言葉に出来る。――ただ、嫌いだったんだ。
クラーラ
「き、嫌い‥?」
ルトヴィーク
「そう。……、……長くなるけど、いい?」
クラーラ
「はい」
ルトヴィーク
「音を聞くのが、嫌いだったんだ。物音とか、声とか」
「鬱陶しくて。……何も、聞きたくなかった」
「でも、仕事でアウローラと一緒になって、……それから、顔を合わせる度にずっと声をかけられて」
「……」 訥々と続けていた説明に詰まる。纏まらない説明を続けながら、小さく頭を掻き。
クラーラ
「……、それは」
「……その、何というか」
「姉様から…‥貴方に興味を持っていたように感じます」
ルトヴィーク
「何でそうされたのかは、分かんない。……でも、そんな感じ だと、思う」
「それで、気付いたら」 無自覚に、困ったように微笑みを浮かべて続けた。
「ずっと聞いてたい音になってた。アウローラの声も、……ヴァイオリン、の音も」 小首を傾げながら、拙い発音でヴァイオリンを挙げ
クラーラ
「──姉様が何故、貴方に興味を持たれたのかは、分かりません」
「ただ、分かるのは……、」
「姉様も、貴方に音を聴かせるのが、嫌ではなかったのだと思います」
ルトヴィーク
「……何でかは、分からないけどね」 頷いて プリンを一口
クラーラ
プリンを一口食べると 「…美味しいですわね。姉様がお好きだったのは、木の実のケーキだったはずなのに、知らない内に、増えていました」
ルトヴィーク
「……すき、ってさ」 
「まだ、わからないんだ。……なんなの?」
クラーラ
「……、」 困ったように 「好き、というのは」
「気に入っているということ、それからもう一つ意味がありますわ」
ルトヴィーク
「……もうひとつ?」
クラーラ
「愛していると……もっと深い、気に入るという表現と同じ意味です」
ルトヴィーク
「愛、……」
思い返されるのはクロードとの会話だ。あのコックピットでの――
「……それは、知ってるかも」
クラーラ
「そうですか……であれば、もう齟齬は無いはずでしょう?」
ルトヴィーク
「えっと、なんだっけ…」
「らぶらぶ?」
クラーラ
「ら、ラブラブ…?」
「……どうしてそういう表現に…」
ルトヴィーク
「……愛の話と一緒に出てきてた」
「……はず」
クラーラ
「…‥まあいいのですが…、相思相愛の仲、と言った関係に対して」
「そういった表現をするのですわ」
ルトヴィーク
「……うん。アウローラは違う、って言ってたけど」
クラーラ
「ええと…どうして違うと?」
ルトヴィーク
「らぶらぶじゃない、ってこと」 プリンを食べつつ。
クラーラ
「貴方の発言は、脈絡がなくてつながらないのです」
「それに極端です」
ルトヴィーク
「……」 すん。肩が落ちる。
クラーラ
「どういう状況だったのですか?」
ルトヴィーク
「戦ってる時、だったと思う。……どういう相手か、っていうのは、ちょっと」
「……難しい」 説明が。
クラーラ
「それは状況が間違いなく悪いです」 むっす
「というか」
ルトヴィーク
「……わるいの」 なんで
クラーラ
「そういう状況で何故そんな言葉が出てくるのです?」
「当たり前でしょう、命のやり取りですわよ?」
ルトヴィーク
「クロード達が言い始めたんだ……」 
「……」 すん。
クラーラ
「……大減点ですわね」
ルトヴィーク
「……」 どうして……
クラーラ
「………、改めて、聞いてみることを提案します」
ルトヴィーク
「……うん。俺、他にも見つけて来ないといけないんだ」
「だから、それが見つかったら、聞いてみるよ」
クラーラ
「他にも、とは?」
ルトヴィーク
「言葉の意味。……“一緒に生きよう”って言ったら、他にも意味があるんだって言われた」
クラーラ
「………、お姉様は、なんと?」
ルトヴィーク
「言葉の意味が分かったら、もう一回言え、って」
「他にも意味があるんだって」
クラーラ
「………、そうですか」 少し、微笑んで
「聞きたいですか?」
ルトヴィーク
「……」 む、と困ったように唇を結び
「……うん。聞きたい」
クラーラ
「もう一つの意味は、」
「プロポーズ……婚姻の申し入れ、だと思いますわ」
ルトヴィーク
「……こんいん?」
クラーラ
「結婚することです」
ルトヴィーク
「それって、……今、アウローラがしそうになってるやつ?」
クラーラ
「愛し合う二人が、結ばれる切欠となる言葉ですわ、共に生きようというのは」
「ええ、そうです」
ルトヴィーク
「…………」 んん、と首を傾げて
「けっこん、ってどうするの」 どう行うんだ、というニュアンスで。
クラーラ
「それから…お姉様があなたをどう評価されているか分かりました」
ルトヴィーク
「え」 プリンを食べる手を止めて
クラーラ
「……」 はー。と耳に届くほどのため息を少女は漏らして
ルトヴィーク
「聞いても無いのに?」
クラーラ
「それは直接聞いてくださいな。もう知りませんから」
ルトヴィーク
「…………」 何でか解らないけど怒られている気がする。
この感じは知っている。知っている……。
――……どう、思われてるんだろう」 クラーラの言葉に、静かに視線を逸らし。
クラーラ
「……1つだけ、ですわ」
「1つだけ教えて差し上げます」
ルトヴィーク
視線を挙げて ゆっくり頷いた。
クラーラ
「その……」視線を彷徨わせて、手元を見て 「プリンのお礼に」
ルトヴィーク
「……? う、ん」
クラーラ
「決して、貴方の不利益になることは、考えていらっしゃらないと思います」
ルトヴィーク
「ふりえき」 「……、……」
「……難しい。どういう事」
クラーラ
「貴方が嫌な思いを抱くようなことは、考えてらっしゃらないはずですわ」
ルトヴィーク
「うん。……そうだといいな」
「俺はアウローラの声が好きだし、顔が好きだし、……全部好き、だけど」
「アウローラも、そうだったらいい」 
真面目な顔で頷くと、じっとクラーラを見つめた。
クラーラ
「……、」 小さくため息を付いて 「…‥まだ、何か?」
ルトヴィーク
「……聞きたかったんだ」
「アウローラとまた会えたら、その時の事」
クラーラ
「その時、ですか」
ルトヴィーク
言い方を考えては、浮かばなかったのか くしゃくしゃと頭を掻いて
「俺は、アウローラを連れて帰る。……クラーラは、それでいいの」
クラーラ
「……お話を聞くまでは」
「そんな事させるつもりは微塵もありませんでしたが、」
「ローラ姉様の生きていく場が、もう定まっているのなら」
「クラーラは、それをお止めすることはありませんわ」
ルトヴィーク
――……、……」 思っていた返答とは異なり、困ったように頭を掻いて
言ってもいいものか、と悩む様に唇を結んで 小さく息を漏らす。
「クラーラも、来る?」
クラーラ
「…いいえ」 首を横に振って
「私も、今年から寄宿舎学校に行くのです……だから、一目会っておきたくて」
ルトヴィーク
「……アウローラが抜けてきたところか」
クラーラ
「ええ、そうです」
「だから私は参りません。夏や冬の長い休みの時に、またお邪魔しましょう」
ルトヴィーク
「……じゃあ、待ってる」 頷いて
「今度は、抜け出さずに来なよ」
クラーラ
「私は、お姉様程の度胸はありません…だから、そうですわね」
「ええ、約束ですわ」
ルトヴィーク
「……あのね、クラーラ」
クラーラ
「はい」
ルトヴィーク
「アウローラの事、ずっと見てきたけど、その」
「クラーラも、似てるよ。……凄く」 困ったように、薄く微笑んでクラーラに頷き。
「れでぃ、って奴に」
クラーラ
「……ありがとうございます、ルトヴィーク様」
微笑みを返して確りと頷いた
ルトヴィーク
「何で、お礼……」
クラーラ
「……、」 小さくため息を付いて 「勉強して下さい」
「貴方には知識と経験が圧倒的に不足していらっしゃいます」
ルトヴィーク
「……」 怒られている気配だ。気持ち肩が落ちる。
クラーラ
「何でもかんでも特定の誰かに聞くより、本やいろんな場所に行って学んでくださいな」
ルトヴィーク
「……クラーラの家には、ある? 本とか」
クラーラ
「ありますが、」
「そうではなく、図書館等で自分で勉強するのが大事なのですわ」
「学校、通われたりとか」
ルトヴィーク
「……行った事、ないな」
「ずっと、戦ってたから。……それしか、なかったし」
クラーラ
「行きたくても行けなくて、働きだしてから学校に通う人もいらっしゃいます」
「要は気の持ちようと姿勢ですわ」
「学ぶ姿勢を持って下さい」
ルトヴィーク
「仕事もあるから、……本、かな」 うん、と頷いて
クラーラ
「そうじゃないと、愛想を尽かされてしまいますわよ」
ルトヴィーク
続いた言葉にはやや眉が顰められた。
「帰ったら、探してみる……」
クラーラ
「そうして下さい…」 まったくもう
ルトヴィーク
「……帰ったらするから、時間になるまでアウローラの話を聞かせて」 
クラーラ
「仕方ないですわね」 「では、思い出話から」
GM苗
ではこんな所で
お付き合いありがとうございました
ルトヴィーク
お疲れ様でした。
GM苗
20210419_0 ログはこうだよ
では撤退どうぞ
ルトヴィーク
はあい
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ルトヴィークが退室しました
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