- !SYSTEM
- ヘーレムが入室しました
- !SYSTEM
- エリカが入室しました
- エリカ
- えっ、今日はヘーレムを殴っていいんですか!?
- ヘーレム
- 腹パンはNGですがそれ以外なら。。。
- エリカ
- (がすっ、がすっ
- ヘーレム
- うっうっ
- エリカ
- 会うのはほししべになるでしょうけど
- 開幕はどうしますか
- ヘーレム
- ほししべで
- 時間はこのくらい
- 1D24 → 10
- エリカ
- 普通の時間ですね
- ヘーレム
- 事故りそうって思ったけど安全な時間だった
- じゃあ丁度依頼争奪戦が終わったあとだ
- エリカ
- はい
- ヘーレム
- 此処は星の標。
今朝も冒険者たちによる壮絶かつ苛烈な依頼争奪戦が勃発し、破れた敗者は酒場で暇を潰している。
- 時間は朝というには遅く、昼というにはまだ早い時間帯。
- 既に酔いつぶれた冒険者や、今日の争奪戦に敗れ明日の食事代どうしようと悩む冒険者がいる中で
- 一人幼い少女が何をするでもなくテーブルについている。頬杖をついて、ぼーっと窓の外を眺めているようだ。
- エリカ
- 争奪戦が落ち着いた頃合いを見計らって店を訪れたのは、白髪の長い髪の娘。ひと目で愛想がよくないと分かる表情の彼女には好んで話しかけて来る者もいない。
- 店へとやってくると、まずは真っ先に空いている席を探す。朝食を自分で作ってもよかったが、作るのが少し面倒な日もある。
- ヘーレム
- 「………あ」 ドアベルに気付いて入口の方を見やれば、先日見た顔がそこにはあった。小さく声を上げた後、目があった。
- エリカ
- 「――……」 空いた席を探していると、見知った少女が目に入った。別に話しかける理由もないのだが――
- しまったと内心で舌打ちする。
- ヘーレム
- バツが悪そうに視線を外して……と思えばまたエリカを見た。
- ちらちら…
- エリカ
- 「……」 このまま会釈だけしてスルーしようと思ったが、何か言いたげな様子だ。
- 「なんですか」 ため息をついて近付いて行くと、視線の意味を尋ねた。
- ヘーレム
- 「へあっ、べ、別になんでもないのだわ!」
- エリカ
- 「何でもないのならそんなに何度も見ないでください。失礼ですよ」
- ヘーレム
- 膝の腕に置いた両手で指遊びをしながら 「うぐ……」
- エリカ
- 「……はあ」 そんな様子にまたため息をついてから。 「この前の傷は。もう良いのですか」
- ヘーレム
- 「皆のおかげで……もうへーきよ」 口をもごもごさせながら呟いて 「そ、それよりエリカはこれから食事?お仕事ならもう、全部持って行かれちゃったみたいだけど……」
- エリカ
- 「そうですか」 いつまでも立っていると、他の客や従業員からの視線が気まずい。手頃な席に座り、目の合った給仕を呼んだ。 「ええ。今日は少し、朝が遅かったものですから」
- ヘーレム
- 「そうなんだ。エリカでもそう言う事があるのね」 勝手に生真面目で時間には厳しい、そんな人物像を抱いていた。
- エリカ
- 「誰だって、夢見が悪い日くらいはあるでしょう」 自分の場合は、悪い日の方が多いのだけど。そんなことは口には出さずに、軽めの朝食の注文を終えた。
- ヘーレム
- 「……?嫌な夢を見てしまったの?」
- エリカ
- 「ええ」 短く答えてから、ヘーレムの顔を見る。そんな夢を見た日に、さらにこの子の顔を見なければいけないなんて、とんだ拷問だ。 「あなたの方は。何をしていたのですか」
- ヘーレム
- 「私も嫌な夢を見る事、あるわ!この前読んでしまった怖い物語に登場するゾンビが出てきたリ……たくさんの虫が出てきたリ……!」 共通点を見つけ、今度は嬉しそうに笑った
- 「わたっ」 話題が振られれば笑顔で固まった。
- エリカ
- 「嫌な夢の話を嬉しそうに語らないでください……変な人ですね」
- 「……どうしました?」
- ヘーレム
- 「え、えーっと……」 何もしてなかった。争奪戦にだって今回は参加する気がなかった。そんな事を知られれば、またお小言を言われそうだ。
- 「きょ、今日は冒険者をお休みする日なのよ」
- エリカ
- 「そうですか」 咎めるでもなく、静かにそう漏らして。 「何も、店に来たからといって必ず依頼を請けなければならないわけではありませんからね」
- 何か勘違いしているようですが、と細めた目を向けた。
- ヘーレム
- 「そ、そうよね!うんうん……腕の立つ冒険者はエーキを養うのもお仕事のうちってやつなのだわ」
- エリカ
- 「英気を養うというには、ただぼうっとしているだけのようにも見えましたが」
- ヘーレム
- ぼーっとしているうちは何ともなかったのに、いざ人と話していると、何もせずにいるのが居心地悪い。傍に寄ってきたイーライ君に、紅茶を注文する。
- 「うぐ……」
- エリカ
- 「まあ、あなたが何をしようと私にはどうでもいいことです」 運ばれてきたサラダとサンドイッチを前に、手を合わせてから食事を始める。
- ヘーレム
- 紅茶を受け取り、エリカを盗み見る。意外に食事時のお作法を心得ているようだと、目を瞬かせた。
- 「エリカは丁寧なのね。偉いのだわ」
- エリカ
- 「……なんですか」 小さく口を開けてサンドイッチを口にしようというところで、ぱちぱちと瞬きをするのが映ってしまった。
- 「……は?」
- ヘーレム
- 「きちんと食事をする前に、両手を合わせて感謝をしているのよ。私、小さい頃はよく忘れちゃったけど、出来た時はお父様とお母様に褒められたの」
- 「だから、偉いのだわ!」
- エリカ
- 「あなたに褒められるような謂れはありません。感謝のために手を合わせているのではなく、ただの癖、習慣ですから」
- ヘーレム
- 「じゃあきっとエリカのおうちは、立派なご家庭なのね」 癖になるまで躾けられたのだろうことを察して
- 「……そういえば、エリカは何処から来たの?王都に住んでいるの?お父様やお母様は何してる人?」
- エリカ
- 「…………」 ぴた、と食事の手が止まって。 「そうですね。それなりの家ではあったと思います」 今朝夢に見たばかりだからだろうか。つい、普段なら返さない事を返してしまった。
- 「今はイルスファール王都に住んでいます」 当然でしょう、と鼻で笑って。
- 「来たのは、ここからずっと東から。父と母は何もしていませんよ。もう亡くなっています」
- ヘーレム
- 「……えっ、あっ…ご、ごめんなさい」
- エリカ
- 「別に、珍しいことでもないでしょう。謝る必要はありません」
- ヘーレム
- 冒険者をしているのだ。家族を亡くしているというのは、彼らにはあり得ることだと知っている。つい聞いてしまった事を恥じ入った 「……で、でも」
- エリカ
- 「聞かれたくないことなら、嘘を吐くか答えなければいいだけのことです。答えたということは、どうでもいいことだということですよ」
- ヘーレム
- 「………どうでもいいこと」
- 返答に、ますます表情が曇る。
- エリカ
- 「……何故あなたの方がそんな表情になるのです」
- ヘーレム
- 「私には家族の事、どうでもいいなんて思えないわ……。それにエリカは時々、どっちが本当かわからなくなっちゃうから……」
- エリカ
- 「考えたって、帰ってくるわけではありません」 努めて淡々と無表情に言い切って。 「私は馴れ合うために冒険者をやっているのではないですから。他人に理解されようとは思っていません」
- ヘーレム
- 「………」 指遊びをして、ちらっとエリカの顔を覗き見る 「……寂しくない?」
- 家族の事も、そして他人と馴れ合おうとはしない彼女のスタイル、両方において。
- エリカ
- 「寂しくて、何か問題があるのですか?」
- 言ってから後悔する。今の言い方では、まるで寂しいと思っているようだ。
- ヘーレム
- 「……寂しいのは駄目だわ!寂しいと、泣きたくなってしまうし、心細いし……悲しいもの!」
- 返答に、紅茶のカップをテーブルにおいて、身を乗り出す。
- エリカ
- 「人と関わっても、それは埋められるものではありませんよ。いえ、むしろ傷がもっと深くなることだってあります」
- ヘーレム
- 「…この前みたいに?」
- エリカ
- 「……この前?」
- ヘーレム
- 「……もしかしたら、記憶違いかもだけど……」
- 「私がその……倒れた時に――」 怪我を負った時の痛みを思い出して、ぎゅっと拳を作る 「エリカ、すごく……傷ついた顔してた」
- 「私の時だけじゃないわ。ウィスタリアを見つけた時も、そうだった」
- エリカ
- 「あれは――……傷ついたとか、そういうわけではなくて。……単に、神官に倒れられると面倒になるからで、」
- ヘーレム
- 本当に?そう問いただすような目で、エリカをじっと見つめる。
- エリカ
- 「ウィスタリアさんのことだって、余計な面倒事が起こったからというだけです」 声色を常と変えないようにして言いつつ、言葉が詰まりかけたのを誤魔化すようにサンドイッチを食べ進めた。
- 「……まるでこの答えでは、不服だとでも言いたげですね」
- ヘーレム
- 「……だって…」
- 「…私は、少し嬉しかったんだもの」
- エリカ
- 「……嬉しい?」
- ヘーレム
- 「あんな表情するってことは、私の事、どうでもいいって思ってなかったってことでしょ?」
- エリカ
- 「…………」 口の中に残っていたものを流し込むように、コーヒーを啜る。 「……冒険者としては、幼過ぎて鬱陶しい、とは思っていますよ」
- ヘーレム
- 「……むっ」
- 「も、もう!すぐ大人になるんだから!」
- 「それに、冒険者としてだってちゃんと認められてるのよ!」
- エリカ
- 「年齢の話だけではありません」
- 「己の分を弁えず、自分の能力を越えて面倒事に首を突っ込んで……そんなことでは、誰も幸せになりませんよ」
- ヘーレム
- 「――……」 口を開いて、閉じる。
- テーブルに乗り上げていた体を戻して、すとんと座り直した。
- 「……め、迷惑だった?」
- エリカ
- 「ええ、いい迷――」 惑だと言い切る前に、頭の中で夢で見たものが思い出されて。 「……私は知りませんよ、そんなこと」
- ヘーレム
- ああ^~
- エリカ
- こわい
- ヘーレム
- ちらっとエリカを見て、視線を落とす 「……どうしよう」
- エリカ
- 「……何が」
- ヘーレム
- 「本当はヴィクトールも、エスメラルダもウィスタリアも……皆メーワクだって思ってたら……どうしよう」
- エリカ
- 「…………」
- ヘーレム
- 「あんなに痛い想いしたの、初めてだったの。皆いつもあんな想いして、戦ってて……それなのに私を守ってもくれてて……」
- エリカ
- 「知らない人のことまでは、私には分かりませんが、」
- 「少なくともエスメラルダさんとウィスタリアさんについては、あなたが心配するようなことはありません。あの二人は、迷惑だと思いながら隠せる程器用な人間ではありませんから」
- ヘーレム
- 「………本当に、そうかしら。本当なら、もっとちゃんとした神官様が一緒の方がきっと……」
- 「本当は痛いのに、痛くないって言ってたらどうしよう……ちゃんと、私、皆に追いつけてるかしら」
- エリカ
- 「あなたよりもっと大人で、冷静な神官であれば、不安は軽減はされるでしょうね。ですが、それは迷惑に思っているかどうかとは別の問題です」
- 「身体を張って戦っていて、痛くないはずがないでしょう。支えてあげたいと思うのなら、それを見抜いた上できちんと助けてあげられるようにすればいいだけです」
- 「そんなつまらないことで悩んでいる内は、いつまでも子供ですよ」
- ヘーレム
- 「………」 また口を開いては閉じる。
- 俯いて 「こ、子供……」
- 「…なんで皆、あんなに痛い想いをしてでも冒険者をしていられるのかしら……怖いって思わないのかしら」
- 「……エリカは?エリカはどうして冒険者をしているの?痛く、ないの?」
- エリカ
- 「知りません。事情や考え方は人それぞれです」
- 「私は――」
- ヘーレム
- じっとエリカを見つめる。子供らしく、人の目を真っ直ぐ見る事に躊躇は一切ない。
- エリカ
- 「…………」 適当に、稼ぎがいいからと答えて終わればいい。口を開いて、ひどく喉が乾いていることに気付いて、コーヒーを飲み直す。
- 「これが、私が引き受けた復讐だからです」
- ヘーレム
- 「……復讐?」
- エリカ
- 潤った口から出てきた言葉に、今度は内心ではなく実際に舌打ちをひとつ挟んで。 「ええ。復讐で、償いです」
- ヘーレム
- 彼女の舌打ちに、怯えるのではなく目を瞬かせた。自身との会話で、どこか…余裕がなさそうに見えたからだ
- 「……誰の…誰の償いなの?嫌いな人がいるの?」
- エリカ
- 「私は、すべての人が嫌いですよ。全員、消えてしまえばいいと思っています」
- ヘーレム
- 「………」 肩を落として、困ったような表情を作る
- エリカ
- 「私が苦しめば苦しむ程、喜ぶ人がいます」 誰の償いという言葉には直接は答えず、静かに続けて、
- ヘーレム
- 「…な、なにそれ!」 思わず声を荒げた。
- ヘーレム
- うちのこ勢かな
- >苦しめば苦しむほど喜ぶ
- エリカ
- 「だから私は、冒険者になりました」 これだけの言葉で、真意は伝わろうはずもないが。
- エリカ
- 界隈にはいっぱいいそうです
- ヘーレム
- 「なんて酷い人なのかしら…!そんな、そんなの……」
- 「――…やっぱり、エリカはもっと人と一緒にいるべきなんだわ!」 再び席を立って、上半身を乗り出す。
- エリカ
- 「酷くなどありません。それは、あの子の正当な権利。正しい復讐なんですから」
- ヘーレム
- 「あの子……」 相手は子供なんだろうか。鸚鵡返しのように呟いた
- エリカ
- 「――そうですね。人が嫌いだから、人と一緒にいた方が、もっと苦しむことが出来るでしょう」
- ヘーレム
- ぶんぶん、と髪が乱れるくらいに首を横に振った。
- 「違うわ、違う!」
- エリカ
- 「何も、間違っていることなんてありませんよ」
- ヘーレム
- 「人と一緒にいて、一緒に笑って、一緒に泣くの。一緒に笑うともっと嬉しいし、一緒に泣けば悲しさが和らぐの。……人と一緒にいるって、そういうことだわ!」
- 「エリカのいうその子の通りに、独りぼっちでいる必要なんてないのだわ!たくさん笑って、"それみたことか"って言ってやるのよ!」
- エリカ
- 「……あなたの言っていることも、間違っているとは言いません。あの子も、きっとそう言うでしょう」
- 「私以外には」
- ヘーレム
- 「そ、そんなの……そんなのおかしいわ」
- エリカ
- 最後だけ、酷く冷えた声色で言うと、目の前の食器を片付け始めた。
- ヘーレム
- 「……おかしいわ、エリカ。貴方はちゃんと……私の事、励ましてくれたのよ。エリカもみんなと同じで、一緒に笑って一緒に泣いてくれる人だわ」
- エリカ
- 「私には、そんな権利はありません。それにもう、笑い方も泣き方も忘れてしまいましたから」
- ヘーレム
- 「権利ってなに!わかんないのだわ!」
- 「忘れちゃったなら、思い出せばいいのよ!エリカは……エリカはそれが出来るわ!」
- エリカ
- 「――無理ですよ。それでは、あの子は笑ってくれない。私が奪ったものを返すことが出来ません」
- 食器を載せたトレイを手にして立ち上がる。
- 「あなたも、あまり余計な事に首を突っ込み過ぎないようにしてください。周りの人間も、気が気でないでしょうから」
- ヘーレム
- 「……エリカ!」 まだ聞きたい事、教えて欲しい事があるのに……彼女は立ち去る姿勢だ
- 「奪ったものってなに…なんで自分よりその子の事考えちゃうの……私は、エリカの事……ちょっとは好きになれたのよ」 いっぱいというと怪訝な顔されそうなので、あえてちょっと
- エリカ
- 「あなたには、私のことより、優先すべき相手がいるでしょう。無駄な労力を割くよりは、ちゃんとそちらに応えてあげなさい」
- 「決まっているでしょう」
- 「自分より、その子の方がずっと大事だからです」
- ヘーレム
- 「……誰なの、そのこって」
- エリカ
- 問いには答えず、近くの給仕にトレイを押し付けるように渡すと、足早に店を後にした。
- ヘーレム
- 「………」 ぺたん、と椅子に座り込む。エリカの出ていった扉をぼーっと眺めて
- エリカ
- あとはそちらが済んだら終わりで大丈夫です
- ヘーレム
- 「……エリカの事も、メーワクって思われるのかしら……。でも、それでも私……」 再び指遊びを始める。このままの気分では到底独りぼっちの部屋には帰れなかった。
- ヘーレム
- ぉ
- ゎ
- り
- オツカレシャッシタ!
- エリカ
- お疲れ様でした
- ヘーレム
- エリカツァン…
- エリカ
- 私はできるかぎり頑張れって励ましてるつもりなんです
- ヘーレム
- つたわってきました大丈夫
- エリカ
- やりました
- ヘーレム
- やさしいえりかちゃん
- でもとんだヤンデレ妹がいるわ
- エリカ
- いいえ
- とても心優しい妹が居ただけです
- ヘーレム
- そう――
- エリカ
- というわけで
- ここは撤退です。
- ヘーレム
- 果てしてこれが本当に妹の望みなのか、それともエリカちゃんの妄想なのか気になりましたが撤退しますおちゅ!
- エリカ
- また会う日まで。お付き合いありがとうございました。
- それはそのうち!!
- ヘーレム
- こちらこそね!
- !SYSTEM
- エリカが退室しました