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エナの家

20210321_2

!SYSTEM
エナが入室しました
!SYSTEM
エレナが入室しました
エレナ
最近、身体の調子が悪いんです……
では、また後日に……ごほっ
エナ
どうして…
!SYSTEM
マリヤが入室しました
マリヤ
どうしてあなた方は私がいないときに無理ばかりするんですか太陽投げつけますよこんばんは
エナ
無理はしていないわ
他に選択肢がなかっただけ…
マリヤ
かわいそうな私の親友
エレナ
最近、背中が引っ張られる気がするんです……エナとマリヤに助けてもらってから……
うぅ…
(退場
 
 
王都イルスファール、ティダン神殿の傍に一軒の小さな平屋建ての家がある。
宝剣級冒険者である魔術師エナとそのパートナーが暮らす家だ。
思いを通じ合わせて、新居(といっても中古物件だが)での幸せな生活を送る筈だった。
マリヤ
最初長屋に新居見に来てたはずなのに、いつのまに一軒家に…。
エナ
長屋だったかもしれない
いや、長屋はお試し入居したやつで
マリヤ
ああ、そうなのか、すまない
エナ
こっちは手狭な一軒屋
しかし、とある事件で手にした〈不死者の遺産〉との感応を契機に、彼女の人生は一変していく。
最初の契約で差し出したのは、寿命。
親友(マリヤ)を助ける為、</ruby><ruby>伴侶(シン)と過ごす時間だけを残して、残りの全てを捧げた。
エナ
><
マリヤ
えらいことになった
 
マリヤ
あのときもなあ…植物の高笑いが聞こえる
最初の契約で差し出したのは、寿命。
親友(マリヤ)を救うため、伴侶(シン)と過ごす時間だけを残して、残りの全てを捧げた。
 
二度目の契約で差し出したのは――
 
 
エナ
「……」亜麻色の髪の少女が家に独り。手狭な家でも一人きりだと寒々しさを感じる。
玄関のドアにハードロックで鍵をかける。
エナ
合言葉はニャーン
マリヤ
ニャーン
エナ
これから行おうとしていることは実験だ。自分がどう変化したのか、これからどうなっていくのか
失くしたものは、味覚。得た――得てしまったものは、牙のように伸長した犬歯。
これが何を意味しているのかは嫌というほどわかっている。
(シン)にはもう自分の状態は打ち明けてある。
その上で、これから行うことに彼を同席させなかったのは、自分のエゴであり、矜持だ。
血を啜り、恍惚とするような姿を彼には見せたくないから――
 
「すぅ――……はぁ」深呼吸をして、耳に黒い球体が揺れる耳飾りをつける。〈レコーディングピアス〉と呼ばれる記録用の魔道具だ。
以前、カレンから預かったままのものを、今回の実験の記録用として流用することにした。
録音したものを後で書き写すつもりだ。
「ここは王都イルスファール。今日は――」記録を開始、現在地と日付や時刻を述べる。
「私は、ヴィエナ・バーベンベルク。今日は〈不死者の遺産〉との契約による影響について実験を行います」
「第一段階では肉体への影響は虹彩の変化に留まっていましたが――
マリヤ
読んでるだけで心が痛い
おのれ吸血鬼
エナ
「先日、第二段階に至って、上顎犬歯の伸長化と……味覚の異常が発生」
エナ
ずんずんきたわ
エナ
「これは、私の吸血鬼化の進行プロセスに寿命を差し出す契約以外の要素が必要であることを裏付けています」
「ライカンスロープが呪術的儀式によって人族を蛮族へと変貌させるように」
「肉体を喪って〈不死者の遺産〉と化したノスフェラトゥが、自身の器として最適な身体に書き換える行程と推測します」
「私と契約を交わした彼女――アリスノートは、私自身にこのプロセスを進ませようとしています」
「……私は、」
「…………」
「……今日は味覚の異常についての実験を行います。嗅覚については影響は認められず」
「口内の触覚にも異常なし。ただし、塩味、酸味、苦味、甘未のいずれも著しく減退」
「塩、砂糖の分量による変化はほぼ感じられませんでした」
「果物や菓子類は嗅覚経由で味を感じ……いいえ、これはおそらく私の味に関する記憶に由来するもの」
「記憶が薄れて行けば……今感じている味覚もいずれは消失していくものと思われます」
「ただ一つの例外は」
「血液」
マリヤ
ふぅ…コレクションについて読み返してきた
なんだかんだで1年半年経過してるんだな…。
エナ
「臭いそのものは以前と変わらないものの、血液を口にした時に感じた味は……記憶に残ってるどんな食べ物とも違っていて」
「……これは、私の嗜好を塗り替えて、血液を口にすることへの抵抗感を奪うための認識の書き換え」
「味覚に対するある種の幻覚と推測します」
「犬歯が牙になった以外には口腔内に変化は無く、私の肉体はまだ吸血鬼には至っていません」
「肉体的な変化は儀式の最終段階で、血の接吻を通して穢れの増大をもって完成することが予測され……」
「現在は中身(わたし)の調整を行っているのだと思います」
「……あの女の性格を考えれば、私がこうして足搔いて、延命を図る様子を愉しんでいるんでしょうね」
「……」
「……今回用意したのは、採血した私自身の血のほか、牛、豚、鶏、蛇のものを調達しました」
「直接摂取した結果は……いずれも、味を感じることが出来ました」
「ただ、味の良し悪しについては明らかに私の……人族の血の方が満足感を得られることが分かりました」
「これから、用意した獣肉をそれぞれ調理して試食を行います」
――だめ」
――――これも」
―――――これも、」
――――――…うっ」
「……摂取する血液は過熱していないものに限られるようです」
マリヤ
生き血…
エナ
「……採血した私の血液に関しても、加熱の影響は同じ」
「最初に口にした時と比べて風味が落ちていると感じるのは、採血後の時間経過によるものかどうか」
「……最終的な目標が、私に吸血鬼と同じように牙を突き立てて生き血を啜らせることにあるのなら」
「この実験は全て無意味になるでしょう」
「いずれは自分の血を受け付けなくなって」
「自分の牙で作った傷口から血を呑むことでしか満足を得られなく……」
「……っ………、……」
マリヤ
だれがこんなひどいことを
エナ
「……すん、……実験を再開します」
 
 
 
「……うっぷ」 あれから様々な方法で血液の摂取を試し、味のない食物を何度も口にした
生き血に近い形で口にする際は甘美で芳醇に感じる血液だが、こうして、ぶり返してくる時だけは生臭く、気持ちが悪い
「うぇ、ぇ……っ」 口にしたものを吐き戻して、水を口に含む。水は良い、元々大して味が無いのだから
でも、どうせ飲むのなら、やっぱり――
「……!!」口元に手をやって、慄く。今、何を感じた
堪えきれないものを感じて、ドアにかけた魔法を解除して、転がるようにして外へと飛び出した。
空は――
【✔:どんよりと灰色の雲が立ち込めている】 [×:燦燦と晴れ渡っている,雨が降っている]
「……」嗚呼、陽の光を浴びることが出来たなら。それを心地良く感じられるなら、私はまだ正常なのだと思えるのに
エナ
出番よ!マリヤ
どっかで中断して後日でもいいけど
エレナ
マリヤはそこにいますか
マリヤ
いますよい
マリヤ
「……エナ?」
ちょうど杖についての資料や不死者についての資料を当たっていたその帰り道であった。
エナ
「……」 悲痛な顔で灰色の空を見つめていた。嘆息と共に開けた口には、長く伸びた犬歯が覗いていた。
マリヤ
親友である魔術師の家の前を通りそうになったその時、まるで転がるようにして、親友である少女が外に飛び出してきた。
「……っ」
頭の中を様々なことがよぎる。想定されることはおそらく、影響が更に進んだということ、そして
エナ
「……マリ、ヤ…」表情を歪め、今にも泣き出しそうな顔を向けた
マリヤ
「エナ」彼女の名を呼んだ。あの時、自分の家で、彼女に約束をしたように。
エナ
そして、不用心にも人目につく場所で口を開けていたことに気付いて、慌てて口を閉じ、俯いた。
彼女(マリヤ)には出来るだけ見せたくなかった。最初の契約のことを今でも悔いているだろう。
マリヤ
自分が今できることは。
常ならばしないであろう、それを唱えた。後から神殿から何某か言われるかもし、ガルバにも迷惑をかけるやもしれない、が。
『神よ、我が友に光を』神官の中でもティダン神官のみが使える、晴天の祝詞である。
ファインウェザー
2D6 → 10[5,5] = 10
エナ
――!」雲間を割って陽光が降り注ぐ。暖かく、心地良い……まだ、そう感じた。
心に落ち着きが多少戻ってくると、空回りしていた思考が働き始める。
街中での奇蹟の行使。それも、広範な気象操作。
「!!」今しがた陽の光を浴びた時よりも大きく目を見開き、親友の腕を引っ掴んだ
「入って……っ」 返事も待たずに慌てて家へと引きずり込む
マリヤ
いつぞや自分の今は恋人である青年の部屋で言われた言葉を思い出しつつ、抵抗もせず彼女の家へと入る。
エナ
「あ、あんた、な、何やってんのよ!ば、馬鹿なの!? も、もし、バレたら、どこから何を言われるか……っ」
家に入るや、角を伸ばして無詠唱でドアに魔法の鍵をかけつつ、親友の肩を掴んで詰め寄り、叫ぶ。
マリヤ
「…お叱りは甘んじてお受けいたしましょう、ただ」
エナ
彼女には立場がある、守られるべき名声があり、未来がある。
マリヤ
「神の光は…太陽の光はそれを必要としている人への、恵みの光でもあるのです、エナ」
言外に後悔などしていないということである。
エナ
「ただも何も――……っ」
――……私がもっと進行してたら、大惨事だったところよ……?」
少しだけ、いつも演じている自分を取り戻すことが出来た。
マリヤ
「その確証がもしあるのならば、最初から貴方は家から出ていないでしょう、エナ」
エナ
「……その時には、もう此処にはいられないわ」
マリヤ
「そうなる前に、打てるだけの手は打ってから、になりますね」
もっとも、自分が想定している対処法をこの親友が試みていないはずもなく。
エナ
薄暗い室内は様々な料理に混じって血の臭いがする。台所の俎板は赤黒く染まっていた。
マリヤ
ソレイとは連絡がとれた結果が、今なのだろう、とは推測する。
エナ
「ありがと……大丈夫、まだ生きていく分には何とかなる範囲よ」
マリヤ
言語の次は味覚か…忌々しい吸血鬼め…と思いつつも
有効な手立てがこちら側で進展は、残念ながらない。
エナ
「……いずれは、あんた達にも話すつもりだったけど、聞かせなきゃ帰る気ないわよね、どうせ」
マリヤ
ログ読み返したら
契約が進んできたらなんか吸血鬼が出てきてそれを倒すみたいなことが書いてありましたけど
エナ
うん
マリヤ
ソレイは知ってる感じですか?この状況
エナ
もちろん
マリヤ
OKです
エナ
同じコレクションとの契約者で、エナよりも進行がいっちゃってるニオを助けに行って
現場で段階が進んでしまったからね
その現場にソレイもいたし
マリヤ
「…今の状態についてはだいたいは予想はできています、し、私が浮かぶ対処を貴方がしていないのはありえないでしょう」
エナ
「事の発端はあの双子絡み。そこから更に厄介な因縁に巻き込まれて、ご覧の有様よ」歯を剥いて牙を見せた
マリヤ
「彼女に連絡をとった結果が今の状況ならば…前回と同じ、現状維持、という結論にあちら側もなったと認識しています」
本当に問題があれば、あちら側が動いていないはずはない。
エナ
「連絡があったのは向こうから。ただ、私がこうなったのは誰の策略ってわけでもなくて」
「結局、私が自分で選んでやらかした。それに尽きるわ……」
マリヤ
シンが知らないはずはないだろう。彼は洞察力に優れた冷静な男性だ。彼も何かしらの手を打っていないはずがない。
エナ
あの女(アリスノート)も大笑いだったでしょうね。自分から首を絞めるような真似をして」
マリヤ
「ただ、それが彼女達…武器に封じられた不死者を倒すために必要なプロセスではある、とおっしゃっていましたね…」確証も何もない分の悪い賭けである、が。
エナ
「唯一の収穫は最終段階の一歩手前がどういうものか、直接目に出来たことよ。それからコレクションの中身と不完全な状態だったけれど、戦ったわ」
マリヤ
「…アリスノートと?」
エナ
「いいえ、別の奴よ。あの屋敷で出くわした鎖の女のこと、覚えてる? あいつの中身」
マリヤ
「そうでしたか…確かに、あの場には6つの遺産があった…私たちのものと、残り2つ…そのうちの1つと、ということですね…」
エナ
あの女(アリスノート)の力を借りなければ、成すすべもなく全滅していたところだったわ」
マリヤ
「…同じ不死者の遺産、中身は不死者であるのですから…アリスノートにとっても好都合な事態であった、ということですね…」
エナ
「詳細は……ごめんなさい、まだ整理がついてなくて。こんなのしかないわ」 戸棚から帳面を持って来て渡した。 
いつもは綺麗に纏められたレポートを用意しているのだが、今回は自身の変化に動揺して、覚え書きや走り書きのようなものしかないようだ。
それはいわゆる冒険録だ。 https://sw.tale.blue/chat/?mode=logs&log=20210305_0
ジャンヌ、フェルにとって特別な存在になっていたニオという少女を助ける為、コレクションに関する情報を得る為、双子の吸血鬼との因縁から深く関わってしまった事が分かるだろう。
マリヤ
「むしろきちんと記録に残していただいているだけでも助かります。」目を通した
エナ
あの双子の片方を滅ぼすことは出来たが、もう片方には逃げられ、おそらく強い恨みを買ってしまった事
ニオという少女が所属していた組織、"庭"の幹部との因縁も出来てしまい、契約を果たすことになったきっかけも、その幹部によってもたらされた事などが、時に泣き言や恨み言を交えて書きなぐってある
「……それは、残すわよ、いつ役に立つか分からないんだから」
例えば、自分が記憶を失くしたり、自分以外の誰かが契約を交わしてしまった時
マリヤ
「こちら側は、杖についても、不死者の遺産についても、何も進展はありませんでした」
エナ
「……」マリヤが覚書に目を通している間、ずっと考えていた。彼女の杖のことだ。
「でしょうね。あんなもの、世にホイホイと出回っていたらその方が驚き……なんだけど」
マリヤ
「似たような物で…人族を蛮族に転じさせる薬物や、奈落の剣に似た魔具を用いて人族を魔族に転じさせる例、あとは人に憑依する魔神や、人を模倣する魔神の例はありましたが…」
エナ
「ねえ、マリヤ。これはまだ確証がないことだから、話半分に……でも、心に留めて置いて欲しんだけれど」
マリヤ
「魔剣そのものが意思を持つことは珍しい話ではありません、ただ…持ち手を変質させ……?」
エナの言葉に一旦自分の言葉を止めて彼女を見る
エナ
「……あなたの杖、あれも、たぶん同じよ」 それは最初にアリスノートと契約した時に示唆されていた事。あの場に揃ったコレクションが6つ。ニオの持っていた〈モーニンググローリー〉と、ソレイから預かった〈アリスノート〉を含む4つ。そして、最後の一つは……
マリヤ
驚いたように、目を開き、そして戸惑いの表情を浮かべた。
エナ
「同行した"狩猟者"(ナヴァトーレ)の中に、コレクションを使っている人がいたの。あなたの杖と似た力……太陽の光を宿していたの」
「最初に声を掛けられ時、あの女は言ったわ……『 不死者を殺してるからって聖人とは限らない』って……黙っていて、ごめんなさい」
マリヤ
「神の奇跡を…?しかし、太陽の光は、不死者にとって………」いや、仮に、であるが
不死者になる、神の奇跡を行使できていたとしたら…
エナ
「本当にそうなのかは分からないわ……
マリヤ
『乗っ取る前に、力の大部分を継承するのよ。武器や道具を通してね』
『コレクションは封じられたヴァンパイアの生前の力を抽出したもの』
「…わかりました、心にとめておきましょう」
エナ
「……あの時は偶々私だっただけ」
「だから、もう気に病まないで」
「たぶん、誰があの立場に置かれても同じような……」 想像してみる、シンが自分と同じ立場に置かれていたら、どうだったろうか
「……私よりは上手く立ち回れていたかもしれないわね」苦笑いを浮かべた
マリヤ
「エナ…私がきっかけであったのは事実ではありますが、それだけで、このようなことはいたしておりません」
「私は私の大切な友…手を貸し、貴方の手助けになりたいと、そう、私自身が思って行動しているのですよ」
エナ
「知ってるわよ、そんなの」
マリヤ
「………こういうとき、本国に戻れたらとは思いますね」息をついて
エナ
「本国……? ああ、外の大陸だったわね。割とろくでもない話しか聞いた覚えがないんだけれど?」
マリヤ
「ろくでも…確かに私が置かれていた環境が特殊であったのは否定いたしませんが、ティダンを主神として信仰し、対不死者の資料も事例も豊富ではありましたから…」
エナ
「もし、あれが本当にコレクションの一部なら、それこそ異端審問にでもかけられかねないじゃない」
マリヤ
「それも否定はできません…隣国の影響もありますが、かの国の信仰はここよりも厚いものではありましたから」
むしろここでも、ライフォス神殿にでもばれたらまずいだろう、とは思う。
エナ
「一番の正解は、あんなもの返すなり捨てるなりして、冒険者も辞めて平穏に暮らすことよ」
マリヤ
「それが一番ではあるのですが………既に色々巻き込まれてしまっておりますから」
エナ
「……」その色々の中に自分が含まれているのだろう。最初の契約の後に分かっていたことだ
マリヤ
「ひとまず遺産を持っている方々にはお話をしましょう…レナもフューリアスも無関係ではありませんから…」
エナ
「……レナ、あの子、大丈夫かしら」
マリヤ
「ええ…例の影の件、ですね…」
エナ
「この前のこともあるし……ええ」
マリヤ
「店主にもあの後お話を聞きましたが…どうやら、あれ1件だけではないようで」
「また私達も呼ばれる可能性もあるでしょう」
エナ
「……本当に、世の中、厄介事の種にが尽きることはないものね……」
「うん、やっぱり、ちゃんと話すわ」
マリヤ
「ええ、この資料、うつさせていただいても?」
「フューリアスにも見てもらおうかと」
エナ
「自分の知らないところで事が進んで、何も出来ないまま終わっているなんて」
「えぇ…‥か、彼に……? その、見たでしょ……?」割とこう、私書めいた内容について
「……今更か」
マリヤ
「貴方の方が彼とのお付き合いは長いでしょう」
エナ
「そうね、思いっきり引っ叩いたり、痴漢容疑の現行犯で正座させるくらいには?」 悪戯めいたい笑みを浮かべて見せ
マリヤ
「エナ…」貴方という人は、と言ったが、少しは気持ちも戻ってきたかと内心で息をついた
エナ
「さ、お茶にしましょう。今日はよりどりみどり、取り揃えてるのよ」
マリヤ
「ええ、いただきましょう」
エナ
ひとまずこんなとこかしらね
マリヤ
ひとまずそうですね
エナ
場面を変えて一区切りしてもいいし
〆ずにそのままにしておこうか
ぴっぴが還ってきて続きからでもいいし、レナ編でもいい
マリヤ
ぴっぴと合流して、そのままえなちゃんちからえれなちゃんちですかね(えれなちゃんが大丈夫なら 
エナ
時間と内容次第ね
今日のところは寝るとしよう、お付き合い感謝!
マリヤ
はいー、ありがとうございましたー
エナ
とりあえずこのレコーディングピアスの録音内容は誰にも聞かせられないわ…(フラグ
 
 
 
!SYSTEM
シンが入室しました
 
 
シン
ふう
エナ
きたわね
シン
来たよ
エナ
実験は失敗だったわ・・・(、、)
シン
かわいそうに
吸血鬼化進行にともなう血液摂取に関する実験は失敗に終わった。
予期せぬ親友の来訪で失意も幾分は紛れたものの、問題は何も解決していない。
マリヤには一度、気持ちと情報を整理させて欲しいからと、一旦帰ってもらった。
そして、夕暮れ時の家で一人、彼の帰りを待つことにした。
 
エナ
「……」今のテーブル席に腰かけて、どう伝えるべきだろう、とそんな事を考えていた。
察しの良い彼のことだから、無理に明るく振舞ったり強がったりしても見透かされるに決まっている。
何よりも恐れているのは、彼が自分から血を提供すると言い出すのではないかということ。
その一歩を踏み出したら後戻りが出来ないのではないか。
そもそも、それが独りで実験に臨んだ理由だ。
「……」テーブルの上のポットの中にはマリヤと飲んだ紅茶の残りが入っている。
すっかり冷めきった上に、濃く出過ぎているソレは、口にすれば渋みしか感じないようなシロモノだ。
「……」口にする。茶葉の薫りが強い。冷たく、口当たりは水と変わらない。そして、味は何も感じなかった。
シン
とりあえずざっくりとはログは読んだよ。
エナ
うみ
サプリメント的に血液を摂取できればなんとか暮らしていけないか実験でした
シン
がちゃりと戸が開く音がする。
いつもと変わらぬリズムで床を鳴らしながら足音がエナの居る部屋へと近付いて来る。
エナ
――」自然と丸まっていた背筋を伸ばして戸口の方に顔を向けた。
シン
「帰ったよ」 やはりいつもと変わらない様子で口にすると、テーブルの上に目を向けた。 「誰か来ていたみたいだね」
エナ
「……」感情が顔に出やすい方だとは自覚している。上手く笑えるだろうか、自信は無い。
エナ
そしてマリヤが街中でファインウェザーをぶっぱしました
シン
突然晴れて驚いたよ
エナ
「……うん、その……マリヤが、ね」 あの晴天、騒ぎにはなっていたのか。確認しに行くことは怖くてできなかった。
「……街の方で何か問題とか、起こってなかった?」 恐る恐る訊ねねてみた
シン
「ああ。だからあんなに急に空が晴れたのか。彼女らしい」 小さく笑うと、買ってきた日用品の入った袋をテーブルに置いた。 
エナ
「笑いごとじゃないわよ……」額に手をあてて
シン
「急な変化に驚いていた人はいたけど、どうかな。神殿の方ではもしかすると話題くらいにはなっているかもしれないね」
エナ
「馬鹿正直に報告なんてしないように言い含めておいたけど、大丈夫かしら……」 親友はかなり頑固で融通が利かないところがある。そして意外と向こう見ずだ
シン
「彼女の事だ。自分の仕業だと告白してしまってもおかしくはないかな」
「まあ、誰かに迷惑を掛けたとも考えづらいし、厳重注意くらいで済むんじゃないかな」 ははは。
エナ
「あの子があんな馬鹿げたことを仕出かすなんて思わなか……そうでもない、か」
シン
「マリヤもエナと似ているからね。時々俺にも予想出来ないことをする。類は友を呼ぶというやつかな」
エナ
「私が? あの子と?」 思い浮かぶのは圧倒的格差のある部位の方だ。少し顔をしかめ、ふう、と息を吐く。
「お茶、飲む? お湯を沸かすところからになるけど……」そんな事を言いながら、彼が買ってきた日用品の中身を検める
シン
「多分、自分では分からない部分なんだろうね」 続く問いにはもらうよと返して、自分も袋の中の物を取り出して、整理を始めよう。中は別におかしなものはない。消耗した日用品に食料品が主だ。
エナ
「……ん、ジャム、切らしかけてたやつ、買ってこなかったの……?」 いつも愛用していた果実のジャムが底を尽きかけていたを覚えている。自分も彼も気に入っていたものだし、てっきり一緒に補充をしてくると思っていた。
シン
――ああ、そういえば」 言われて思い出した。 「すまない。途中までは頭にあったんだけど、途中で他の事に気を取られてすっかり忘れてしまっていた」
エナ
「でも、たまには別のお店で新しいのを見つけるのも、良いかも――」と、言いかけて、そこで言葉が途切れた。
これは、今までの日常の会話だ。自分にはもうジャムの味の良し悪しなんてわからない。
シン
「良いかも、なんだい?」 エナの顔を見ながら、続きを問う。
エナ
「……ねえ、今朝の食事、ちゃんと作れてた……? レシピ通りに作ったつもりだけど」 問いかけには答えず、質問に質問で返した。表情は迷子の子供のようだ。
シン
「何だ、わざわざレシピを見て作ったのかい」
エナ
「だって、味見をしたってわからないんだから、細かい調整が効かないなら、せめて、ちゃんと……」
シン
「ふむ――エナには大分信用してもらえていると思ったが、まだ俺の努力が足りなかったかな」
エナ
「な、なにが……?」
シン
「作り慣れたものなら、君はいつも通りに作ればいいよ。それに、たとえ味つけがおかしなものになっていたって、俺は特に何も気にしないよ」
「ああ、何も言わない、という意味ではなくてね」
エナ
「む、ぅ……」
シン
「俺や君の好みと違う味になっていたら、ちゃんとそれを伝えるよ。次に作る時には、それに合わせて自分たちの好みに合わせていけばいい」
エナ
「……そんなこと言ったって、確かめようがないじゃない」
シン
「俺がそれに関して嘘を吐くと思うのかい?」
エナ
「思わないわよ、でも、私には好みも何も、もう、無いから」
「色々試してみたけれど、やっぱり、駄目みたい……血でも、火を通したら、駄目」
「これで生き血を啜れっていうんでしょうね」 歯をむき出した笑みのよう口を、その牙を見せて
シン
「そうか」 予想通りと言えば予想通りの結果だ。驚いた様子もなく頷いて。 「外から言うには、無責任な言葉かもしれないが」
「身体はそうなってしまっていても、心まで合わせてやる必要はないんじゃないかい」
エナ
「そうしたいと思ってるけど……自信がないの。怖いのよ」
「今はそうでもないけど、そのうち、吸わずにいられなくなるんじゃないかって」
シン
「正直に言うとね」 椅子に座り直して、背もたれに身体を預け。 「最近、俺はずっと怒っているんだ。腸が煮えくり返るくらいにね」
エナ
「……」 怒っている、と言われて肩をピクリと震わせた。自然と窺うような視線を向けてしまう。
シン
「君や周りにじゃなくて、俺にね」
「君が契約を進めてしまったのは、俺の不注意によるものだ。最初も、今回も」
「君じゃなくて、俺がその立場だったのなら良かった。俺なら君のような状態になっても、特に変わらずに振る舞えるだろうからね」
エナ
「それは、私達の不注意だって……! 今回も、最初のことだって」
「……私も、そう出来たら良かったんだけど……ごめんなさい、私には無理……」
シン
「それは謝ることじゃない。君だって誰だって、今までと同じように振る舞うのは無理だよ」
「自分に怒っている理由はそれだけではなくてね」
「考えても、君を元気に出来る方法がなかなか思い浮かばないんだ」
エナ
「……っ」くしゃりと表情を歪めた。哀しさだけでなく喜びも含まれてたいたけれど、やはり、やるせなさが表に出てしまう。
シン
「挙げ句、それをこうして君に話してそんな顔をさせてしまう始末だ」
エナ
「……私、どうすればよかったんだろ……あの時は、あいつの手を取るしかないって、」
シン
「ああなってしまったからには、君の取った行動は間違いじゃない。それは確かだよ。おかげで、俺もジャンヌも無事で帰ってくることが出来た」
エナ
「私がもっと強ければ、あなたにそんな思いをさせなくて良かったのに……」
シン
「それこそ、あの場に居た皆が同じことを思っているさ。それで代償を負ったのは君だけだから、尚更ね」
エナ
「……」
シン
「……まあ、そういう形で俺も人並みには後悔や怒りを覚えているわけだけど」
エナ
「うん……」
シン
「俺が何より避けたいのは、二人で居る時間まで、君がそうして塞ぎ続けてしまうことだ」
「君自身も、皆も、勿論俺も、君のことを心配しているし、どうにかしようと必死で方法を探るだろう」
エナ
「あ……」 顔を上げる、きっととても情けない顔をしているだろう。自分でもわかる。
シン
「だから二人で過ごす時くらいは、今まで通りで居たっていいんじゃないかな」 勿論、二人であっても考える時はきちんと考えるつもりだけど。
エナ
「……」今まで通りの自分。虚勢を張り続けてきたハリボテのようなものだったが、続けているうちに板についてきたとは思う。
「……簡単に、言わないでよ。結構、しんどいのよ、それって」 意識して、無理矢理笑顔を作り直す。言葉と語調は強めに
シン
「別に、いつでも笑顔で居てくれと言っているわけではないよ。エナらしく――素の君とでも言えばいいかな。そういう姿を見せて欲しい」
「それが難しいなら、俺がそうさせるよ」
エナ
「……馬鹿ね、そんなの見せたら余計に辛気臭くなるじゃない」
シン
「そうなるだけにはならないと、俺は思っているんだけどね」
エナ
「……ねえ」
シン
「なんだい」
エナ
「もし、私が……あなたの血が欲しいって、言ったら……どう思う……?」 赤い瞳を揺らして、そう訊ねた。
シン
「……そうだね」
が欲しいと思ったのなら、血くらいはあげるよ」
エナ
「……意地悪な言い方、」眉間に皺を寄せて
「そんなこと、言われたら……欲しいなんて言えるわけないわ。そうよ」
シン
「俺が意地が悪いのなんて、今に始まった話ではないだろう?」
エナ
「……あんたみたいな性悪の血なんて、こっちから願い下げよ」自分を奮い立たせ、不安を、恐れをねじ伏せる
シン
「そうだね。俺の性格の悪さがエナに伝染ってしまったら、俺も困ってしまう」
エナ
「ただでさえ、性格悪い女(斜陽)扱いされてるっていうのに。冗談じゃないわ」
シン
「それに関しては、呼んでいる方が性格が悪いと思っているんだけどね」
エナ
「ふん、大方あのいけ好かない司祭の差し金でしょ。太陽神の神官が聞いて呆れるわ」
シン
「ああいう手合はあれはあれで分かりやすくて俺は嫌いではないんだが」
エナ
「性格が悪い者同士で共感が芽生えるわけね。友達にでもなれるんじゃない?」 口をついて出る悪態は不安の裏返しに過ぎないが、いつも通りといえばいつも通り
シン
「残念ながら、そうでもないんだ。そういう相手も、こちらは好いていてもあちらからは嫌われてしまうことが多くてね」
エナ
「ああ、そう。そうでしょうね。納得だわ」
シン
――ああ、そうそう。今の話で、聞こうと思っていたことを思い出した」
エナ
「あなたなんて好きなの――…え?」
シン
「君のことを、俺の家族に紹介してもいいかい?」 テーブルの上に乗せた手の指を組み、意地悪く楽しげな笑みを浮かべて問いかけた。
エナ
「……は?」 先ほどまでの無理をしていつも通り振舞おうとしていた時とは違って、完全に虚をつかれた顔で
「え……?」
「か、家族って、だって、あなた」 外の大陸から流れてきたはずではなかったのかと困惑でいっぱいだ
シン
「いや、この大陸に居る事は知っていたんだけど、偶然街で家族の姿を見掛けてね。君を紹介しておこうと考えていたんだ」 それが、先に言っていた考え事だ。 
当然、偶然などではなく、前々からこの辺りに居ることは(一方的に)知っていたのだけど。
エナ
「どんな確率よ、それ……ちょ、ちょっと待って、それって、ご両親の、どちらか……?」
シン
「いや、両親はまだ故郷に居るはずだ。見掛けたのは、妹だよ」
エナ
「妹さん……」まじまじと恋人の顔を見る。どちらかと言えば中性的な顔立ちの彼に似ているとしたらどんな……と想像してみるが、なかなか思い浮かばない
「どんな子なの? 歳は? 今、王都に滞在してるの?」
シン
「うーん。身内贔屓というわけじゃなく、顔は間違いなく美人の部類だろうし、スタイルもかなりいい方だ。頭も良いし、武術の腕も俺より上で、敵う所がほとんどないな」
「歳は俺の2つ下で、多分、今は王都にで暮らしているんじゃないかな」
エナ
「べた褒めね……」
シン
「それはもちろん。自慢の妹で、あの子のことは好きだからね」
エナ
「なんだ、それならもっと早くに呼んであげれは良かったじゃない。流石に、ここに住むとなると難しいと思う…けど」
シン
「ああ――それはいいね。是非提案してみよう。反応が楽しみだ」
エナ
手狭な家だがやろうと思えば3人で住むことも出来なくないだろう。が、言い淀んだのは勿論、二人で暮らしに未練があるからだ
シン
「すごく性格も良くて、素直な子だからね。面白い反応が見られると思うよ」
エナ
「私とほぼ同じくらい、か……それを面白がるってことは、私と同じあんたの被害者なわけね」
シン
「被害者だなんて人聞きが悪いな。俺はあの子に対してはいい兄で居た自負があるんだけどね」
エナ
「是非とも仲良くなって、弱みを聞き出さなきゃね」
シン
「ああ、是非頑張ってくれ。妹に同じ年頃の友人が出来るのは俺としても嬉しい」
エナ
「……ちょっと、シスコン入ってない……?」
シン
「言ったじゃないか、自慢の妹だって」
エナ
「悪かったわね、自慢にならないスタイルで……」嫉妬心がムクムクと湧いてきて言葉尻をとらえた皮肉を口にした。
シン
「妹に対する好きと、恋人に対する好きは全然違うものだよ。比べられるようなものじゃない」
エナ
「どうだか」
シン
「おや、疑っているのかい」
エナ
「……そ、そういうわけじゃないわよ」 疑っているなんて言えば、理解らせてあげよう、なんてされかねない。それを想像して赤面して
シン
「そうか。それじゃあ信じてくれていることに感謝を示さないといけないな」
エナ
「か、感謝って、何よ……」
シン
「君が今しがた想像したこと、とかかな」
エナ
「あ、あ、あのねぇ…‥っ」ボッと耳や首筋まで真っ赤に染めて
シン
「おや――そんなに紅くなるようなことを想像したのかい」
エナ
「お、怒ってるのよ、これはっ」
シン
「それなら、誠心誠意尽くして矛を収めてもらわないといけないね」
エナ
「………」 いつの間にか、ハリボテの自分が戻っている事に気付く。ああ、そうか――このハリボテは、前よりもずっと厚く、丈夫になっていたんだ
「ええ。責任、取りなさいよ……ぜんぶ、ぜんぶ、あんたのせいなんだから」
シン
「それじゃあ――そうさせてもらおうか」 立ち上がるとエナの手を取って。 「出掛ける準備は大丈夫かい? 必要なら待っているけど」
エナ
「……出掛けるって、今から……?」 外はもうすっかり暗い
シン
「勿論。エスコートは、夜の方が得意だからね」
エナ
「何処へ連れて行かれるのか、聞いてないんだけど……」
シン
「うん? 説明するまでもなく、俺の考えは伝わっていたみたいだったけど」
エナ
「え……?」視線が一瞬寝室の方に行きそうになったのを何とか抑えて
シン
「家でなければ駄目だ、なんて決まりはないだろう?」 そのままひょい、とエナの身体を所謂お姫様抱っこで持ち上げた。
エナ
「え、えっ、ちょっ、ほ、本当に……!? ふぁあっ」
シン
「噂を聞いて、丁度行ってみたいと思っていた宿(ところ)があってね。自分の足で歩くのと、このまま行くの、どちらがいいかな」
エナ
「………」
首に腕を回して身体を寄せると耳元に囁いた。
「……ありがと、シンディラ」
シン
ふ、と珍しく、わかりやすい笑みを浮かべて。 「どういたしまして、ヴィエナ」
エナ
さっと、身体を離して、手で突っ張るようにして彼の顔を押しのける。 「さっさと、降ろしなさいよ、私は、自分で歩けるって!」
シン
――おや」 ぐいと顔を押されると、素直に下ろした。 「残念だ。道行く人に俺たちの関係を知ってもらおうと思っていたんだけど」
「それじゃあ、代わりにこうしておこうか」 下ろしても手は離さずに握って。
エナ
「き、近所の人だけで十分でしょ、そんなのっ」
シン
「まあ、こうして手を繋いで歩いている時点で伝わってしまうけどね」
エナ
「………うん」 いつもより硬く、力を込めて握り返した
シン
「では、僭越ながらエスコートさせてもらおう」 ゆっくり手を引くと、二人で並んで夜の街へと出ていった。
エナ
ふう
シン
ふう
良かったね、今度はとても性格のいい妹と会えるよ
エナ
食欲の代替は同じ三大欲求でカバーすればよかったのね!(メンヘラ的発想
シン
まあそれも間違いではないと思うよ
エナ
素直で性格の良い妹が出来るのね
シン
そうだよ
エナ
同い年かもしれないけれど姉様とか呼んでもらったり!?
シン
素直(率直な物言いが多すぎ)で(俺よりは)性格の良い妹が出来るよ
そう呼ばれる日が来るかもしれないね。楽しみだ
エナ
やったぁ
 
 
エナ
お付き合い感謝なのよ
シン
どういたしまして。
エナ
時々、メンがヘラったりしつつも、しばらくは血を呑まないように頑張ってみるわ
シン
俺の方でもイオンやニオ、ソレイたちに話を聞いて色々と症状との付き合い方を調べておこう
エナ
イオン「のめばいいんじゃないですか」
言いそう
シン
言いそう
まあ彼女は誠実な人間だから恩がある俺たちには真面目に考えて答えてくれるよ
エナ
イオン「確か二人は恋人同士なんですよね? 精〇も血の一種のようなものですから、血が嫌ならそれを呑ませてみては?」
ソレナンテエロゲ
シン
ファンタジーには付き物な設定じゃないか
エナ
だったら牛乳だって生き血よ!!><
シン
そうだね。毎日飲んで骨太になろう
エナ
大きくなってしまうかもしれないわふふふ
シン
楽しみにしているよ
それじゃあ今日はこの辺りで。
またね。
エナ
あい
!SYSTEM
シンが退室しました
!SYSTEM
エナが入室しました
エナ
ふう
 
 
エレナ
ごそごそ
エナ
家に帰ったのは翌日のこと、高く昇った太陽に堕落を咎められているようで、後ろめたさと恥ずかしさを覚えたが、あの陰鬱な気分はだいぶ収まってくれた。
レコーディングピアスの録音は諸事情で聞き返すことが出来なくなってしまったので、記憶を基に実験のレポートを作成した。
エレナ
21時に合流します
エナ
はい
エナ
続けて、あの救出劇の一件をまとめる。端的にあったことを具体的に列挙しただけだというのに、あまりにも出鱈目、あまりにも荒唐無稽で、まともな感性を持った冒険者なら創作に違いないと笑い飛ばすような内容になった。
「……」まともな感性の冒険者、という思考に苦笑が漏れる。
まだなり立てだった頃は、そもそも冒険者という身分こそまともじゃない、と考えていた。
多分、それは正しい。
続けた結果が今のまともじゃない有り様なのだから。
エレナ
います
エナ
あの頃の自分は正しかった。ただ、あの頃のままだったら決して手に入らなかったものがある。
その一つの証がこの家であり、今、書き上げた一通の手紙の送り先が、その中の一つだ。
 
 
『突然のお手紙申し訳ございません。私の所持するコレクションの件でお話の場を設けたいと思い、筆を取らせていただきました。ご都合のよろしい時に当方までお越しいただければ幸いです.V.B』
エレナ・ルーキスが暮らす宿に届けられたその手紙には、余人が見ても当たり障りのない用件にしか見えない文章に、差出人の名前はイニシャルのみというものだった。
イニシャルが示す名前は、ヴィオナ・バーベンベルク。事情があってごく近い身内以外には明かしていないエナの本名だ。
そして、コレクションという言葉が持つ意味は極めて重大だ。
仲間内の中でも、特にエナにとっては命に関わるもの……ではあるのだが、緊急を要するならば、手紙ではなく直接使い魔を飛ばすなり尋ねてくるなりはしているだろう。
手紙の受け取り主であるエレナは――
 
エナ
なげるわ!
エレナ
はい
エレナ
私こと。エレナ・ルーキスはその手紙を読んで驚かずにはいられなかった。
わざわざ本名で手紙を送ってくるということもそうだし、何よりもコレクションについての進展。しかも一段階進んでしまったということは尋常な事態ではない。
エナ
極めて緊急性の高い内容ではない(ように見える) けど不穏さはある感じ
エレナ
じゃないわ、かいてなかったわ
一段階
エレナ
どういう事件があったのだろうか。そういう疑問を頭に浮かべつつ、友人の卓へ向かうのだが──
道中
エナ
段階が進んだとは書いてないけどまぁヨシ!
エレナ
上のとごっちゃになった
とりあえず、一段階進んでしまったのところはナシで。コレクションについてだけにしておくわね
エレナ
やはり、身体の調子は良くはない。
エナ
あいあい
エレナ
つい先日、自身が影にまつわる魔神に囚われてからどうにも、気分が悪いのだ。仕事もできる。体も自由に動くのだが──引っ張られているような……。
 
そういうことを考えているうちに、友人の卓の前についた。
エレナ
ロックのあれは
知ってる形でいいのかな
エナ
今はかけてないよ
エレナ
OK
エナ
あれは実験の時だけ
エレナ
宅……
エナ
以前のように普通に尋ねればいいのだ
エレナ
ふぅと、息を吐き。いつも通り──といっても、一般的には明るい印象は持たれないのだが……。少しばかり明るさを意識して
ドアをノックした
エナ
日焼けして色あせた戸板のノック音が響いてしばらくして
『はいはい、どなた――』と、いつぞやと同じような言葉と声音が聞こえて、ドアが開いた
エレナ
「あ、エナ。ごめんなさい、突然──」と、開かれたら伺うように
エナ
落ち着いた色合いのワンピースに、少し暖かくなってきたのに首周りにはショールを幾重にも巻き付け、髪は結わずに流している。
『ああ、レナ、ごめんね、あんな手紙で……驚いたわよね?』口元まで覆うショールの下でもごもごと
エナ
なんかかぎかっこになってしまったけど共通語です
ショールの下からの少しくぐもった声ってことにでもしておいてw
エレナ
こちらの衣装は黒のカットソーに上着を重ねている。パンツスタイルである。派手ではないが、小洒落てはいるだろう。
エレナ
りょ
エレナ
エナの言葉には首を横に振り
「いえ、驚くよりも心配というよりも何があったのかと。先日、任務で私を助けてくれた時はそんな様子もなかったので……」
「お話しきかせてもらえますか?」とエナに尋ねる
エナ
親友に向ける瞳は斜陽の朱。であったころとは変わってしまったその瞳が見開かれる。
エレナ
「──……」と瞳を見つめれば、色彩が変わっている。それはつまり吸血鬼として進んでしまったということのだろうか。だが、私は何があったのかを仔細をしらない。
エナ
『レナ、あなた、大丈夫……? 顔色が良くないわ』 ショールの下からのくぐもった声だが、心配そうに
エレナ
といっても、エナが追い込まれるような自体ということは私が1人がいて、どうにかなったのか。そのような思いが渦巻くも……
「大丈夫です。昨日本を遅くまで読んでいたから……かな?」
エナ
『ひとまず、中に入って。 気分は大丈夫? 水にしておく?』
エレナ
と、エナには答え「それよりも、エナのことが心配です。あんなかきかたするのは……普通ではないと思うので」
水でいいと、答え。家にお邪魔しよう。
エナ
ドアに鍵をかけ、口元まで覆っていたショールをずりおろして、テーブルの上に水差しとコップを置くと席についた。
エレナ
席について、ふぅと息をつき「……一応、私のコレクションももってきました」
と、テーブルに自身の魔剣を置いて
エナ
もう一つのコレクションを目にして、すぅ、と息を吸い、吐いて
「……隠しても仕方がないから、結論から言うと……契約が一段階進んだわ」
エレナ
「──そうです……よね」と、予測していた顔をした。目を見た時からそういった感じをしていたし、何よりもショールを口元までおおったのにも意味があるのだろう。
エナ
淡々と事実を語るその口からは、牙と言えるくらいに伸長した犬歯が覗いていた。
エレナ
口元を見て、ああ、やっぱりそうなんだ。と頷く。
「食生活とかも近寄ってしまいましたか……?」と、おずおずと尋ねる
エナ
「あの双子と、“庭”の鎖女……ニオっていうんだけど、あの連中とまた関わってね」
エレナ
「あの時の……」
エナ
「シンも居たんだけれど、皆してしてやられて、後はあの時の焼き直し……ああ、私だけよ」
「こうなって、いろいろ試してみたけれど……血以外は味を感じなくなってたわ」
エレナ
「焼き直し……──それは、彼女(アリスノート)が用意した舞台。というわけではなく?」
「……」と、急激すぎる親友の変化に苦い顔をした。
エナ
「あいつの言葉を信じるなら、ね。あの有り様でそこまで部隊を整えられるような相手だったら、どの道、詰みよ」
エレナ
「……──」と、眉を下げた。「今度はどういった力が発現したんですか」
と、気弱ではあるが、エナの不幸を心配する思考から、具体性を帯びた質問に変わっていく。
エナ
「事の顛末と私の今の状態はまとめておいたわ。要点だけのもあるけど、あんたなら全文でいいわよね」
エレナ
結局のところ、心配するだけでは意味はないのだ。エナもただただ、慰めてほしいから呼んだわけではないことはわかっている。
「はい、大丈夫です」と、その経過観察のノートに目を向けよう。
エナ
と、詳細なレポートの束をテーブルの上に置いた。
エレナ
目を通す。「──」真剣な表情で一文一文読んでいき──
エナ
そこには、ジャンヌ・フェル・カレンらと共に赴いた仕事に、ソレイが関わり、双子とニオが関わっていた事を知った仕事から始まった一連の”吸血鬼の庭”との戦いが記されていた。
エレナ
「……──巻き込まれてしまった形なんですね」と、言いつつ
「……エナが魔法が堪能なのは何よりも存じ上げてますが……これは」と、戦闘中での出来事に目が留まったようだ。
エナ
コレクションに封じられていた吸血鬼が宿主の体を操る形で表に出てくる下りは,他人ごとでは済まされない危険性を示しているし、その身を二つに割ってイオンとニオに分かれたなどとは正気の沙汰ではない。
エレナ
「……分裂。コレクションの顕現……彼女(アリスノート)の力があったとはいえ、よく倒せましたね」
エナ
「ええ、例によって、ね……私、そういう星の下でにも生まれついてるのかしらね、本当に……」
エレナ
自分の力ではかなっただろうか……とふと、思った時。一瞬、脳裏に何かが走ったが──首をふり。エナとの話に戻す。
エナ
「……あれだけ高度な魔術の秘奥を駆使して倒せない相手なんてそうそういないわよ」
エレナ
「私も資料でしか読んだことがないので、信じられないですね──ただ、思ったのは……」
彼女(アリスノート)自身もエナの成長を待っている──?」と、考え込むように
エナ
「なんて、胸を張れるような状態じゃなかったけどね……」
「そりゃあ、乗っ取るなら貧相な小屋よりは、居心地の良い空間にしたいからでしょ」
「あいつに体を乗っ取られて、あいつの力の一端を預けられて……契約したときに言われたことがよく分かったわ」
エレナ
「……真語魔法だけではなく、操霊魔法まで引き上げされたのは……そこに起因するのかなと思いまして。エナも4階梯ですから」
「わかったこと?」
エナ
「私が、あいつを収める器にはまだ全然足りないってこと」
「知識を植え付けられても、魔力の強度や総量が全く追いつかない」
「あれだけの大魔法を複数継投で修めていれば、マナの総量は本来なら私の倍以上あっても不思議じゃない」
「あいつにとって、今の私じゃこの家と同じ――手狭でみすぼらしい小屋ってところでしょうね」
エレナ
「なるほど──」
「………───」
エナ
「言葉を植え付けられた時みたいに、魔法の方も刻んで残しておいてくれればいいのに。気の利かない女だわ」 彼女は秀才だが努力家である。本心ではない
そんな風に揶揄しなければやっていられないくらいの隔絶を感じたということだろう
エレナ
「私が──同じコレクションをもっているのに、エナの状況を言葉では分かるのに、実際はこの剣から受け取っていないから……言葉でしか同意を示せないのが……」
「辛いです。ごめんなさい」と、誤った
「……」それ以上、何を言おうか考えあぐねている。
!SYSTEM
エナが入室しました
エナ
私はすごいエナ
エレナ
結局、私はその場にいなかったのだ。私にできたこともない。いや、これからできることも本当にあるのだろうか。
エレナ
すごい
エナ
「……」主に被害を受けているのは自分だけ。そのことが周りにどんな思いを抱かせているのか、想像に難くない。彼もそれに苦しんでいる。
「私……ね。出来るところまでは頑張ってみるつもり。あんた達の……特に、あいつの血だけは、飲みたくないから」
エレナ
「……エナ……」
エナ
「もし、私があなたの首を見つめて生唾を呑み込んでも、見ないふりをするか、笑い飛ばしてくれると助かるわ」
「……ごめん、全然笑えないわ…これ……」
エレナ
「……──」エナの言う通りである。流石に笑えない冗談だった。
ああ、こんな時、自分が明るく彼女を励ましてあげられる性格だったらとおもう。
ただ感傷を彼女は求めているわけではない。一緒に抗ってやるという気概やメッセージを送ってあげたい気持ちはあるが──。
それを送るにはあまりにも自分は弱い
今でさえ、エナはこうして対等に接してくれるが。自分はやはり剣士としても、魔法使いとしても未熟者だ。
だからこそ、この前の醜態があったのではないか。
「………ごめんなさい。気の利いたことがいえなくて」
ようやく出た声がそれだった
エナ
「……レナ?」
エレナ
「いえ、何を言えばいいんだろうって迷っていて……」
エナ
「良いのよ、同じ立場だったら私だって何も言えないわ」
エレナ
「──……もう少し私に力あれば……」無意識的にそんな言葉を出してしまったのだろう。
エナ
「あいつにも同じような顔、させちゃったから……」
エレナ
「……──」目を瞑り少し考え始める。
エナ
「レナ、無理をしちゃ駄目よ? あんたも抱え込む性質なんだから」
エレナ
「──」そう言われて正気になったようで
「……そうでした。本当に苦しいのはエナの方のなのに……。私が悩んでたらいけないですよね」
エナ
こいつら(コレクション)は、私が思っていたよりも縛られてない」
「適合さえすればって条件付きなのかもしれないけれど、この姿(道具)のままでも驚くくらい力を振るってくる」
「だから、窮地に飛び込むような真似は……って、説得力も何もないわね」
エレナ
「大丈夫だと思います。この剣は──私もまだ認めてないと思いますから……」
「だから今のうちに、この剣でなくとも戦えるように自らを鍛えないといけないのかもしれません……魔法もそうですが」
エナ
「悩むのはいいのよ。でも、悩みに囚われて塞ぎこんでいたら何も見えなくなっちゃうわ」
「……つこないだまで、私がそうだったから」
エレナ
「──少なくとも、エナと同行したジャンヌさんと、フェルさんと、カレンさんくらいには……。彼女たちはコレクションを持たずにも対峙できたのですよね」
「……エナ……」
エナ
「……確かに、あの3人は強かったけれど、それだって、アリスノートの力抜きでは押し切れなかったでしょうね」
エレナ
アリスノートの力抜きに、に項垂れた
エナ
「……ううん、前衛の二人はニオって子を取り返すのに必死だった。たぶん力なんて借りなくても、退かなかったでしょうね」
エレナ
「──すごいですね……でも、それにエナは巻き込まれたと考えると……」
エナ
「うん、あれは……私にはないものだわ」
エレナ
複雑な表情になる
エナ
自分にはないってものって言ってしまったけど、よくよく考えないでもマリヤとシンの為に契約進めてるから、ぜんぜんあったわ・・・
エレナ
そうですよ
エレナ
「もし……彼女たち二人が……あの二人を助け出すなんて言わなければ…──」と、無意識に低い声が漏れた
エナ
「……選んだのは私よ」
エレナ
これはたからみたら
エレナからみたら、クソヤロウがっておもうよなあと、(フェルジャンヌ
エナ
かもしれない
エレナ
「それでも──いえ、……そうですよね」
エナ
「コレクションをどうにかする糸口が欲しくて、深入りしただけ。引き際を見誤った、それだよ」
それだけよ
エレナ
「エナが選んだんですよね」
エナ
「本当は、あんたに迂闊な真似をするななんて言えた立場じゃないのよね、私」
エナ
こう、藪蛇度の高さが
菫を1としたら、再誕が5くらいで、におにおが20くらいありそう
エレナ
わかる
エレナ
「それでも──エナがいなければ、どうしようもなかったのならば……その時は最適な選択肢だったんだと思います」
「だから、私ができることは、エナにその力を使わせないように、もっと強くならないと……ですね」
エナ
レナからすると、エナはエヴァQのミサトから見たシンジみたいなもんで
あなたは何もしないで! だよなぁw
エレナ
せや
エナ君!しになさい!
エナ
しんだ
エナ
「その事だけど、レナ……あなた、あれから本当に体は大丈夫なの……?」どこか思いつめた様子の親友を再び気遣う
エレナ
「あれから──?」
と、少し考え
「ああ、はい。大丈夫ですよ。前から自分の戦闘に課題があるのはわかっていましたから──その疲れも祟っていただけかもしれないです。むしろ」
エナ
「もう、決まってるでしょ!あの鏡像魔神もどきの件よ!」
エレナ
「うっ──」
エナ
「実は入れ替わったままじゃないでしょうね、ほら、薄情なさい」 テーブルから身を乗り出して、エレナの両頬を指でつまんでひっぱった。
エレナ
「ふひぃいい、いたいたいです……」と、><みたいな顔になった。
エナ
普段、口は出しても手を出す事はよほどのことがないとしない方だ。いつも通りを装っているが視線には心配の色が色濃い
「レナの声にしては不自然ね、本当に本物かしら」
エレナ
エナのその視線に見つめられて──、隠しきれなくなったのか。というか、隠し事は確かに苦手なのだ
「……ごめんなさい。実はあの日以来、体調が悪いんです……何がとはわからないんですけど」
エナ
「!」話す気になった気配を察し、パッと手を離し、告白を聞く。
エレナ
「身体が引っ張られるような感じがするというか……」
エナ
「……呪いの類かもしれないわ。経路(パス)を作られた……?」
エレナ
「経路──ですか……ただ、魔力の行使とは何も影響はないんですけど……」
「何か声が聞こえることもないですし…」
エナ
「他に、自覚症状は? 記憶の欠落は無い? 異様な睡魔とか、マナの消耗とか」
エレナ
全てに首を振った
エナ
「アポートみたいに、距離に関係なく作用する魔法だってあるわ。あれは魔術刻印を経路(パス)に対象を引き寄せるでしょ」
エレナ
「そうですね……やはり、一度、イーヴ神殿や、魔術師ギルドで診てもらった方がよいでしょうか…?」
エナ
「ああ、失敗した、あの時にやっておくんだったわ」 側頭部から曲がり角がメキメキと伸び、肌が白く、瞳は真っ赤な中、瞳孔部だけが金色に
エレナ
「え、エナ──!?」
エナ
エレナの片頬に手を当て、アナライズ・エンチャントメントを行使する。発動体はポケットの中にある1ガメル銀貨だ。
2D6 → 7[6,1] +17 = 24
エレナ
エナが真語魔法を行使する。その魔法はあらゆる魔法の効果がわかるという、真語魔法の秘術の一つだ。
さて──その結果は。特に何も反応は起こらなかった。
エナ
「……感無し、か……魔神特有の能力なんて言われたら、どうにもならないのよね……」
エレナ
「……あの、あれから聞いた話なんですが……」
「どうにも最近、影のような剣があちこちで見られる事件が起きているとガルバさんから聞きました」
「……何か関係あるのでしょう……ね」
エナ
「……聞いてないわ。たく、変なところで気を回すんだから……」 異貌を収め、角が伸びたことで乱れた髪を手櫛で撫でつけながら、自分のところに話が来てないのは、ガルバや周辺の人間の手回しでは無いかと察する。
エレナ
「エナも気を付けてくださいね。私ももちろん、気を付けますが……」
「でも、心配ありがとうございます。少しイーヴ神殿には寄ろうかと思います」
エナ
「……その引っ張られるって感覚、方向は分かるの?」
エレナ
「……なんとなく、下の方にですね」
と、地面を見て
エナ
「あとは、場所、時間は? 起きてすぐ? 部屋の中?外?」
エレナ
「場所も時間も不特定です。ただ、こう、地面の中に引っ張られるというか──」
「今は感じないんですけれども……」
エナ
「関連性を疑うなら、あなたの影が濃くなっている時に発生していると見るべきよ」
エレナ
「はい──あの時、事実上囚われましたから……」
エナ
「あいつはどう見たって対象の影を媒介にしてたでしょ。なら、今もそこを通して干渉していると考えられるわ」
エレナ
「影──」
エナ
「陽の光の下が一番影は濃くなる。思い出して、夕方や室内でその感覚はあった?」
エレナ
「……──」思い出すように
「そういえば──光がないときはそうですね。ありませんでした」
エナ
「後は……そうね、持続性。その感覚が始まってから収まるまでの時間に変化があるかどうかよ」
エレナ
「そんなに長くはないですね……。長くても5分か、10分か……」
エナ
「段々長くなっているなら、結びつきが強まっている可能性が……じゅ、十分ですって?」
エレナ
「……いえ、そんなに力が強い引っ張り方ではないので……」
と、エナの言葉に思わず正気になり
エナ
「5分と10分じゃ大違いでしょ! ああ、もう…今度からは脈……じゃ正確性に欠けるわね。砂時計か何かで測りなさい」
エレナ
「……異常ですね……はい、分かりました」
エナ
「未知の方法で干渉を受けているのよ? もう少し観察しなさいよ、もう」
エレナ
「ご、ごめんなさい……」と、謝ることしかできなかった
エナ
「……うん、わかった。あんた、今日、うちに泊まってきなさい」
エレナ
「え、ええ……え?」
「ええ!?」
と、目を大きくした
「それは悪いです。シンさんもいるのに!」ぶんぶん
エナ
「何を驚いてんのよ、当たり前でしょ、干渉を受けている最中を外部から観測できるのは他人しかいないじゃないの」
エレナ
「うっ──」確かにと、否定できない
エナ
「いいのよ、あいつならここの床に毛布でも引いて転がしとくから」
エレナ
「えぇ……」
エナ
「それに、昨夜だって散ざ……」
エレナ
「昨夜……?」
エナ
コホン、ゴホンと、わざとらしく咳払いをする。いつの間にかズレ落ちていたショールの下、首筋に虫刺されのような赤い跡がついている。
エレナ
「──……あ、ああ……」察した
エナ
「い、いいから!分かった? 着替えとかは私のを貸すから」
エレナ
「わ、わかりました。──そうですね、エナのなら私とサイズはあいそうですし……」
「……エナの私服が見られる……?」ちょっと嬉しそう
エナ
「今も見てるじゃない、何言ってんのよ……」
エレナ
「いえ、どんなラインナップもっているのか……ふふ、興味があって」
エナ
「タンスを勝手に覗いたら、バッグ(インテリアニマル)と一緒にクローゼットに閉じ込めてハードロックだからね」
エレナ
「そ、そんなことしませんから!」
エナ
「ふん、どうだか……ファッションが絡むと暴走しがちなの、忘れてないわよ」
腕を組んでジト目で睨んで見せ……ぷっと吹き出した
エレナ
「うう──」
エナ
「……私は、私達はやっぱ、こうじゃなきゃよね」
エレナ
「はい、そうですね──やっぱりそうしている方がエナらしくて。安心しました」
「なんか、肩の荷が下りたようなきがします」と、穏やかに笑って
エナ
「ハリボテにもハリボテ並みのプライドってものがあるのよ」 殊更偉そうに
エレナ
「エナがハリボテだと……宝剣ランクより下はどうなってしまうんでしょう……」
エナ
「さあ、棒切れでいいんじゃないかしら」
「なんてね」
エレナ
「ふふっ、エナらしいですね。では、私も棒きれは棒きれなみに頑張らないと」
「分かりました。今日はお言葉に甘えて泊まります。ゆっくりと最近話す機会もなかったですから──」
「夜に便箋だけ借りていいですか? そろそろ家の方に一報いれる手紙を書きたいので」と、尋ねておく
エナ
「そうね、私も聞きたい事がたくさん……って、あれから全然連絡入れてなかったの……?」
エレナ
「少し忙しいもあって……お兄様も心配しているでしょうし。まあ、私がいなくてもあの家はお兄様以外困らないと思いますが」冗談らしく笑って
エナ
「これも私が口出ししていい内容じゃなかったわ……」 絶賛家出中なのだ、私は。しかも逃亡犯で
エレナ
「いいんですよ。そうですね、それなら夜は今日は」
「私の家のことお話ししましょうか。あまり面白くないかもしれませんけど」
エナ
「それを判断するのはあなたじゃなくて私よ」
エレナ
「エナならそういうと思いました」
エナ
「私はあなたのこと、もっと知りたいと思ってたのよ、これでも」
エレナ
「はい」嬉しそうな微笑を浮かべて
エナ
「どのくらい踏み込んで聞いていいのか、分かんなかったし、あんたもそうよね」
エレナ
「はい。バーベンベルクの家については、あまり踏み込んではいけないと思っていたので──」
エナ
「私も話すわ、国に居た頃のこと。正直、愉快な話じゃないわよ」
エレナ
「では、どっちが愉快じゃないか──競ってみましょうか」楽しそうに
tada,
ただ、最初に訪れた時よりもいつもの朗らかな感じに戻っている。
日常に近づいておそらくお互いに安心したのだろう。
エナ
「レナなんかが口で私に勝てると思ってるなら考えが甘すぎるって、理解らせてやるわ」 フフンと薄い胸を張って
エレナ
「いいんですか、私──気づいているんですよ。エナの昨日の夜のこととか、当てちゃいますからね」
「ただ、楽しい時間の前にごめんなさい。少しお手洗いを──」と、立ち上がって、一旦そこを離れようとする。
エナ
「ひぅ……っ!?」
息を呑んで、それから顔を真っ赤に染めた
エレナ
エナの様子にちょっと楽しそうな様子を浮かべながら席を離れる。
さて、エナはその時きづいてもよい。エレナが歩いていくのと同時。きちんとエレナの後ろには影が残っているのだが──
彼女が座っている場所にも全く同じ影がほんの数秒か残っていて──
そして、消えた。
エナ
―――」その現象を目の当たりにして、胸をギュッと押さえて蹲った。
自分のこと、周りのこと、そして彼女のこと、容易には受け止めきれないようなことばかりが積み重なっていく。
意識して今まで通り振舞おうとするのも限界がある。
震える身体をかき抱いて、ギュッと目を閉じ、頭の中で自分を鼓舞・叱咤する。
考えろ、考えろ、悩んで、その先を考えろ、立ち止まるな、大丈夫、大丈夫、まだ、やれる。
―――すぅ……はぁ」深呼吸をして、立ち上がった。
エナ
この辺で切った方がいい系?それとも突っ込んだ方がいい?
エレナ
そうねえ、区切りにしますか
後は夜はお楽しみでしょう
エナ
落ち着きと、いつもの自分を取り戻す為に、エレナが戻るまでの間にお茶の支度をすることにした。
日常を未知に浸食される不安を自分は誰よりも知っている。
親友が感じているそれを、少しでも和らげることが出来るとしたら、自分がいつも通りでいる事が一番だろう。
ああ、(シン)が言っていたことは真理だったのだな、と実感する。
頑張らなくちゃ
せっかく手にした大切なものをこれ以上失くさないように。
 
 
エレナ
うむ
エナかわいそうに;;
マリヤ
どうして私の親友たちは何か変なことに巻き込まれているのですか
エナ
メンが完全にヘラってる
マリヤ
私の親友たちがこんなにメンでヘラなわけがない
エレナ
後は
ルシウスを影に飲ませたら
わたくしの計画は完了する
んんんん!
エナ
ルシウス!?
エレナ
エナありがとう! エレナは元気になったよ!
エナ
わたしはげんき、げんきよげんきげん・。。
エレナ
じゃあ、エナは
エナ
この一連のCCで
エレナ
次の連卓後の
大事件を楽しみにしておいてください
エナ
危ういくらいに浮き沈みしてるのはおわかりいただけただろうか
マリヤ
(;x;
エレナ
メンヘラだ;;
というわけで、マリヤエナは単発まずは
呼ぶ予定なので
お願いします
ルーキス家破壊!
マリヤ
ひゃい
ひどいはなしだ
エナ
ふぁい
なお、マリヤは今回のお泊り会には呼びません
マリヤ
うむ
エナ
あんたは図体(乳)がでかいから部屋が狭くなるのよ
という正当な理由ではなく
今回はレナのケアが必要だと思ったから……
マリヤ
明らかになんかやばいことになってるからね……
エナ
最後のアレを見てその場で叫んで呼び止めなかったのをほめてほしい;;
マリヤ
えな、あなたはがんばっていますよ
エレナ
えらい;;
エナ
(明らかにこれ以上頑張っては駄目なやつでは)
マリヤ
(それな)
エレナ
ライカ 元気があればなんでもできるわよ!
エナ
あねっと そうよ、清楚はいらないわ
マリヤ
ひとまず聖女様は資料探しかな…。
影の事も杖のことも吸血鬼のことも
エナ
杖の事は神殿に聞かないとだから
今の半追放状態だと割と厳しそうね
マリヤ
出禁なんよなあ…。冒険者としては出入りできるとは聞いているけれども。
エナ
あの高司祭なら話が分かるほうだけど、あくまで取り付けた約束は一般冒険者としての立ち入りだからね
マリヤ
うむ
エナ
名目上は杖の修復の手掛かりを探すってことにすれば、あるいは?
まぁ、詳しい出自が謎だからこそ祭り上げられてんだけどね……
エレナ
私は
リビルド再生の時代か
GMPかせご…
エナ
あなたは
ジャックになるのよ
!?
マリヤ
たぶん杖の所持者が不死者になる前はティダン神官だったんかなあ、っていうふわふわした推測はしてる
ジャック元気?
エナ
あいつが元気じゃないことなんてあったか??
エレナ
じゃあこんどでーとしましょうね
マリヤ
肉屋のセールが終った時くらいじゃない?
エナ
お、おう
エレナ
マリーの
教えてもらうといい
メスガキの
だまらせかたを
マリヤ
(マリーなんかしたっけって顔
エレナ
カレンちゃんの操縦法はわかるはず
???
マリヤ
でもスマートな対応するジャックってジャックじゃない気がするというかなんか悪い物食べた?って言われそうな気がする
エナ
なんやかんや
メスガキに振り回される方が好みまでありそう
エレナ
やったあ
マリヤ
とりあえずエナレナの状況共有できてよかったです、お付き合い感謝
面倒見は良さそう
エナ
こちらこそお付き合い感謝なり
エレナ
おつりりりり
マリヤ
おつかれさまでした
エレナ
ではいったんさらばだ
エナ
ノープランだったので
エレナ
最初の
しめっぽさ
やばくてわらってた
エナ
マリヤと話してる時よりシンどのの時の方がやばみあったけど
結局、明るくいつも通りにしてる時が実は一番やばばなのではという…
マリヤ
気づいててもでも言えない気がする。解決策が見つかったわけじゃないからね
歯がゆいマリヤさん
エナ
周りの方がきついよね、これ
本当にかける言葉も差し伸べる手もないやつ
エレナ
フェルジャンヌに
へいといがいくエレナ
エナ
それ以上にニオニオじゃない?
エレナ
ニオニオも
いくよ
やんでれかする
エナ
薔薇の館の時点で完全に敵で
マリヤ
だから資料探したりするロールしかちょっと浮かばない。
エナ
それ以降は厄介事の根源なわけで
レナ視点からすると厄いのすごいわかる
マリヤ
マリヤさんも自分のあずかり知らぬところで色々進んでて友のために何もできない自分に歯がゆいけど、それ以上にシン殿や本人の方が辛いだろうから、助けようと奔走する、って感じだなぁ。
エナ
一番最初の引き金になってるのもつらいポジ
マリヤ
それもある。杖も破損してるしね。
エナ
こう、マリヤの過去的に
自分は周りの人間に不幸をもたらす性質なんじゃないかとか
そう思いたくなるくらいの荒天ぶりよな……
マリヤ
少なくとも聖女と呼ばれる高尚な存在ではないとは自分では思ってるね。ただその肩書が誰かの心の助けになるのもわかってるから客寄せお飾りパンダにもなってる感じはする。
とりあえず少なくともなんか進展あるまではそんな感じのスタンスですねぃ<資料探しと情報集めに奔走
エナ
時々会いに行って日常を守ってやって;;
マリヤ
うん(;x;
レナもお茶会する(:x:
フューリアスのお野菜持っていく(;x;
エナ
独りでいるとあっという間にヘラるので…
マリヤ
でもとまとはだめ(;x;
エナ
もう、トマトの風味が残らないように工夫を凝らすことは難しい……
マリヤ
(;x;
エナ
さて、お風呂に入ってこよう。
マリヤ
うむ
ありがとうございました。
エナ
この部屋はこの辺で〆る予定ではあるけど、なんかおもいついたらポエムとかいれるかもしれない
マリヤ
はーい
エナ
野で、もうチョイ残しておくね
マリヤ
了解です
おつかれさまでした、ありがとうございましたー
エナ
ログにしたら部屋番お伝えするます
ありがとー
!SYSTEM
エレナが退室しました
!SYSTEM
 が入室しました
 
──、昏い昏い どこまでも昏い何処か
意識は中途半端で、頭の芯がボーッとする感覚
ただ呆然と、闇の中に自分が浮いている、そういう感じだ
君の背後から、声がかかる 
「──私の可愛い可愛い、ヴィエナ」 少女のような音なのに、成熟した女性を感じさせる 声
後ろから手が伸びると、金糸のような長い髪を伴いながら 君を後ろから抱きしめる 抱きしめられているはずなのに、
それは酷く冷たく、体温を感じさせない
アリスノート
「良い読みしているじゃない──、貴方のそういう中途半端に賢いところ、大好きよ」
「貴方はまだまだ未熟──、身体も、心も、そして開花するべき才能も……」
「いっぱいいっぱい試すと良いわ、いっぱいいっぱい、考えると良いわ」
「──、それだけ私が、楽しいもの」 ふふ、と嗜虐的な音を響かせた笑い声が首元ですると 首筋に息がかかる
「ねぇ、私の可愛いヴィエナ(うつわ)
「──、楽しみなのよ、あなたを」
「──喰らう日が」
 
シャ、と 息がかかると、一息に首筋に牙が降りる
 
 
 
 
エナ
――――ッ」 首筋になめらかで鋭い牙が食い込んでいく感触に目が醒め、ばね仕掛けの人形のように跳ね起きる。
もう見慣れた我が家の寝室。室内はまだ暗い。暁闇と黎明の合間といったところか。
全身にかいた冷や汗で夜着がぐっしょりと濡れて背中に張り付いている。
その不快感を……いや、呼吸さえ忘れて、首筋に残る感触のあった辺りに指を這わせる。
傷跡も流れる血も無い。
はぁぁぁ、と大きく吐息を零す。同時に、隣にかすかな人の気配、小さな寝息とみじろきを感じ取る。
親友のエレナだ。半ば強引に家に泊め、遅くまで話し込んだ。久々に友人との心安らぐ語らいを愉しむことが出来た。
彼女が席を立った後の不可思議な現象の事は言い出せなかった。
「……」 寝返りの拍子に少しはだけたエレナの毛布を直してやりつつ、片方の手は未だに首筋を撫で擦っている。
普通の夢ならば、目醒めた後は急速に忘れて行くものだというのに、むしろ、見ていた時よりもよほど明晰に思い出せる。
試行を重ね、思考を積み上げろという言葉は、まるで師匠から出来の悪い弟子に対するもののようだが――
実態は観劇や観察の対象、娯楽にすぎない事は分かっている。
その証拠に……牙の感触が残るその場所は――が口付けた場所、ほんのりと熱の残る痕に重ねたものだった。
「……性悪、陰険、」
小さな声だったが思わず口に出してしまった。慌てて親友を見下ろすが目覚める様子はない。
「……」嘆息し、身震いする。寝汗に濡れた夜着が冷えてきた。両肩をかき抱き、寝室の向こう、居間で眠っているであろ彼の顔が無性に見たくなった。
夢見が悪かったから慰めて欲しい。今ならそんな懇願も恥ずかしく……はあるけれど、言える。
ただ、今は駄目だ。
こんな状態の親友の前で、自分が崩れてばかりは居られない。
冷たくなった夜着を脱ぎ、着替えて再び寝台に潜り込む。正直、眠れる気がしない。
窓の向こう、暁闇の空が黎明を迎えるまで、そのまままんじりともせず過ごした――
アリスノート
お疲れ様ね(?)
エナ
出たわね性悪婆!(シュッシュ
アリスノート
いやだわ。こんなに可愛いって思ってるのに
エナ
モルモットに向ける愛着のくせに!
アリスノート
それじゃあ、またね。その気になったら力を貸してあげるわ
またね
エナ
これでおしまい、あなたともこれっきりよ!
!SYSTEM
 が退室しました

出目統計

23456789101112合計平均
23456789101112合計平均
エナ
0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%1100.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%1回7.00
マリヤ
0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%1100.0%0.0%0.0%1回10.00
背景
BGM