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- アルモニカが入室しました
- アルモニカ
- しゅた
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- オディールが入室しました
- オディール
- しゅばば
- アルモニカ
- どんな感じでやろう
- オディール
- また訪ねますね
- アルモニカ
- うん
- オディール
- では開幕描写を致しましょう
- よろしくお願いします
- アルモニカ
- お願いします
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- リアン地方イルスファール王国
- 王都イルスファールの宿屋の一つ そこに、"星の標"の冒険者が暮らしていた
- 認定こそまだ短剣ではあるが、腕利きの冒険者として知られ始めている彼女の部屋の前
- 黒髪を後ろで纏めた少女が 扉をノックした所だ
- いつかのように、手には紙袋を持って
- オディール
- 「──、モニカ。私です」
- アルモニカ
- 「オディール?」 部屋の主の明るい声が返ってくると、ぱたぱたとスリッパが弾む音が続く。
- 扉を開かれると嬉しそうな笑みを見せて、 「いらっしゃい、入って入って」
- オディール
- 「はい……お邪魔します」
- 「あ、これ…どうぞ」 紙袋を部屋主に渡すと
- アルモニカ
- 「またお土産を持ってきてくれたの? ふふ、ありがとう」 紙袋を受け取ると、もう片手でオディールの手を引いてテーブルに案内する。
- オディール
- 手を引かれ、案内されると 素直に席について 「ええと、今日はサンドイッチと、チョコのパンだとか」
- 「お勧めをお願いしますといったので…たぶん、間違いはない、はずです」
- アルモニカ
- 「前に持ってきてくれたのもすごく美味しかったし、期待しちゃうね」 紙袋を置いて 「少し待ってて。お茶を淹れてもらってくるから」
- オディール
- 「………はい」
- アルモニカ
- そう告げると、鼻歌を唄いながら上機嫌で部屋を出ていく。
- 「お待たせしましたー」 しばらくして、ティーセットを持って戻ってくると、てきぱきとテーブルの上に広げ、紅茶を用意し始める。
- 「はい、どうぞ」 練習したのか、慣れた様子で紅茶を淹れると、カップをオディールの前に差し出す。
- オディール
- 膝の上で拳を作って背筋を伸ばす様子は なにか話したいことがあるのだろうか 何処か硬いままの少女は 部屋主のもてなしを黙って受けた
- アルモニカ
- 「どうしたの? 緊張してる?」 前も初めてだと言っていて大分ぎこちない様子だったし、まだ慣れないのだろうかと顔を覗き込む。
- オディール
- 「あ、いえ……」 カップからモニカの方に視線を移すと 逸らして
- アルモニカ
- 「……も、もしかして部屋が汚くて引いてるとか――」 と中を見回す。別の机に積んでいた本とかは一応昨日整理したはずだ。掃除も欠かしていない。
- オディール
- 「あ、えと…」
- 「ち、違いますモニカ」
- アルモニカ
- 「よかった……掃除はしてるつもりだけど、忙しいとどうしても完璧には出来ないから……」
- オディール
- 「……、あの」
- アルモニカ
- 「うん?」
- オディール
- 「──、この前、のこと」
- 「覚えていますか」
- 「……──、此処で、モニカに…私」
- 「……」
- アルモニカ
- 「……あ、うん。……私、酷いこと言っちゃったのに、ちゃんと謝ってないね」
- オディール
- 「あ、いえ、違うんですモニカ」
- 「謝るのは、私の方で……」
- 「………あの、その」
- 慌てていい切って また俯くようにして
- アルモニカ
- 「ううん、私がナイトメアなことを隠してたのは本当だもん」
- オディール
- 「…‥友達と仲直りをしたことが無くて…」
- 「……それで、その…」
- 「……ごめんなさいモニカ」 ぎゅっと拳を作って 頭を下げる
- アルモニカ
- 「……私の方こそ、ごめんなさい。ずっと黙ってたことも、酷いことを言っちゃった事も」 オディールと同じように、しっかりと頭を下げた。
- オディール
- 「……許して、くれますか」
- アルモニカ
- 「許すなんて……。私にはこうやってオディールが変わらずに接してくれてるだけで十分だよ」 怒ってなんていないと首を横に振る。
- オディール
- 「……そうですか」 やっと顔を上げて 目元には雫が見える 「……良かった」
- アルモニカ
- 「この前の仕事の時だって、オディールが私が言ったことをちゃんと聞いてくれてるのがよく分かったから」
- 顔をあげたオディールに近づくと、ぎゅっとその顔を抱き寄せた。
- オディール
- 「…‥そのこと、なんですが」
- ぎゅっとされて ドキッと心臓が跳ねる感覚を味わいながら
- アルモニカ
- 「うん」 オディールが何か言おうとしたので、顔を離して
- オディール
- 「……モニカは、特別です。ずるいかもしれませんけど、モニカは……特別なんです」
- アルモニカ
- 「……特別?」
- オディール
- 「アンデッドや他のナイトメア、モニカがいない所で、‥‥私は同じことをするかもしれない」
- 「……だから、その…」
- 「……まだ、駄目なんです。モニカが居てくれないと・‥私はきっと、また戻ってしまうから」
- アルモニカ
- 「……オディールは、ちゃんと自分で考えられたんだから、私が居ない所でも大丈夫だよ」
- 「でも、それとは別に」
- 「私はオディールの友達だから、ちゃんと一緒に居るよ」 座っているオディールと目線の高さをあわせるように少し屈むと、微笑んで頭を撫でた。
- オディール
- 「……モニカが初めての友達で良かった」 目元の雫が、すーっと 頬を伝っていって
- 「……わからないんです。それはモニカがそう思ってくれてるだけで…私は・‥」
- アルモニカ
- 「も、もう……オディールったら大げさだなぁ」 そこまで言われて流石に気恥ずかしくなったのか、苦笑して頬をかく。
- 「そう思わせてくれるオディールがいるから、そう思うんだよ。だから大丈夫。ね?」
- オディール
- 「……」 ゆっくりと頷いて 「……ありがとうございます、モニカ」
- アルモニカ
- 「うん、どういたしまして」
- 「……さ、折角買ってきてくれたんだし、食べちゃおう。紅茶もあったかいうちに飲まないと勿体ないしね」
- オディール
- 「……はい」
- アルモニカ
- そう言って対面の席に着く。 「それじゃあ、開けてもいい?」
- オディール
- 首肯すると モニカの顔を直視して そしてゆっくりと目線を逸らした 頬は僅かに赤い
- アルモニカ
- 「……大丈夫? ちょっと顔が紅いよ?」 真面目な彼女のことを考えると、考え込んであまり眠っていなくて、やっぱり体調が悪くなっているのかもしれない。
- 身を乗り出して、じーっとオディールの顔を観察する。
- オディール
- 「あ、だ、だい、大丈夫ですっ」
- アルモニカ
- 「そう? ならいいんだけど」
- オディール
- 「……」 と言う割には先程よりも頬の赤みは強くなっていて 「──、ええ、大丈夫、大丈夫です」
- 「……」 カップを持ち上げながら 両手を添えて 「……あの、モニカ」
- 「……モニカの話を、聞いてもいいですか」
- アルモニカ
- 「うーん……これを食べたら、しばらくベッドで休んだ方が――あ、なあに?」
- 「私の話?」
- オディール
- 「…モニカのこれまでの話というか」
- アルモニカ
- 「出身地の話、とかでいいのかな」
- オディール
- 「──、その、相手のことを知ろうとするのが、仲良くなる秘訣だとかなんとか、その、本で読んで…えと…」
- 「はい‥」
- アルモニカ
- 「……ふふ、そっか」 仲良くなるために聞きたがっていることに嬉しそうに微笑んで。
- 「私は、この地方の東にあるオルトラント地方って所から来たの」
- オディール
- 「冒険者ギルドの本部がある場所ですね」 小さく頷いて紅茶を啜る
- アルモニカ
- 「生まれた時は街に居たみたいだけど、物心ついた頃にはマルフォードっていう国の小さな村に居て、そこでずーっとのんびりと暮らしてたんだ」
- 「だからあんまりこれといって特別なことはなかったし……畑仕事とかを手伝いながら、お母さんが持ってた本とか、街の商人さんが売りに来てくれる本を読んだりして過ごしてることが多かったかな」
- 「後は周りの子供は男の子が多くって、それに混ざって遊んでたからいつのまにか木登りとか、剣とかも練習するようになって――」
- 「ある時、お母さんが病気で亡くなっちゃったの。若い頃に色々無理をしてたって聞いたこともあるし……やっぱり、私を産んでから身体が悪くなっちゃったみたいで」
- オディール
- 「──、そうですか」 カップに視線を落として
- アルモニカ
- 「お母さんが居なくなってからも、村の人たちはよくしてくれた。でも、マルフォードってナイトメアの扱いは悪くって……ずっとお世話になるのも申し訳なかったから、何処かに仕事に出ようって思ったんだ」
- 「そんな時に、村を襲った蛮族を撃退したって噂が広まって、領主様がうちの村にやってきたんだけど……その、私のことを気に入ってくれたみたいで」
- 「それからしばらくは、その領主様の下で働いてたんだ」
- 「……で、そこでちょっとした事があって、私がナイトメアだっていうことがバレちゃって、居られなくなって」
- 「流れに流れて、安心して暮らせそうなこっちまで来たの」
- オディール
- 「……モニカは器量良しですから」
- アルモニカ
- 「一人でも暮らせるように、色々練習はしたけど……」 器量良しなんて言われると照れてしまう。
- オディール
- 「……この国は、ナイトメアには暮らしやすいと思います」 それは私の目からしても、と
- アルモニカ
- 「うん。なかなかこんな国はないよ」
- オディール
- 「……ある意味で、その事がなければ、友達になる機会は得られてなかったんですね」
- 「故郷を追われるというのは……その、」
- 「可哀想な事な気がしますが…こうして、モニカがモニカらしく居られる場所を見つけられたのは、僥倖です」
- アルモニカ
- 「そうだね。オディールと友達になれたのは私がナイトメアだからだし、そこは感謝かな」
- 「えへへ、今の方が楽しく過ごせてるしね」
- オディール
- 「…‥良かったです」 カップを置いて チョコパンに手を付ける
- アルモニカ
- 「イルスファールには、読んだこともない本も沢山あるしね」 こちらもサンドイッチに手を伸ばして、はむっと一口。
- 「ん……これも美味しい」
- オディール
- 「──、」 ふふ、と少し笑って 「はい。とっても」 美味しいです、と
- 「──、私の話を、してもいいですか」
- アルモニカ
- もぐもぐとサンドイッチを食べ進めては、紅茶を飲んで。 「幸せ……。村だと、こんな美味しいパンがあるお店はなかったから」
- 「うん、聞かせて」
- オディール
- 「どんどん食べて下さいね…、私は」
- 「クライスというまあ、古い家に生まれました」
- 「私の故郷、ラ・ルメイアという国は、ティダンを国教にしていて、」
- 「クライスという家は、高位の神官を何人か排出する家柄だったらしいんです」
- アルモニカ
- カップを両手で包むように保持しながら、話に耳をしっかりと傾ける。
- 「……じゃあ、すごくいい家だったんだね」
- オディール
- 「そこに、ヴァルキリーが生まれた……普通なら喜ばれる所です。ただ、その羽根は黒かった」
- 「…だと思います」 アルモニカに頷きながら
- 「実は、よくは知らないのです。両親の顔も、覚えていませんから」
- アルモニカ
- 「小さい頃に、別の家に預けられた……とか?」
- オディール
- 「物心つく頃には、神殿に預けられていましたから」
- アルモニカ
- 「そっか、神殿に……」
- オディール
- 「小さな頃は、翼を出すことはともかく、消すことが苦手で」
- 「黒い翼を見ては、──影で何か言われていました」
- 「悲しくて、悔しくて……ただそれを、別の方向に向けるようにしてくださったのが、司祭様でした」
- アルモニカ
- 「……」 翼の色なんて、何も関係がないはずなのに。
- 「別の方向……穢れのこと、だよね」
- オディール
- 「はい。祓っていけば、務めを果たしていけばきっと見る目も変わるはず、と」
- 「身体を動かすのは不得意ではありませんでしたから、格闘技を修めて、特例措置として"不死殺し"になりました」
- アルモニカ
- 「そういう気持ちを昇華させることはいいことだとは思うけど……」
- オディール
- 「実力的には、他の同僚とはかなり劣っていましたから…いわば広告塔のようなもので」
- アルモニカ
- 「広告塔……」
- オディール
- 「……まともに動けると言われるようになったのは、ちょうどモニカ達と出会う頃、此方に流されて来る頃にようやく単独行動が認められました」
- 「ええ、まあ」
- アルモニカ
- 「それで敵を追ってたところで、あの遺跡ごと流されてきちゃったんだね……」
- オディール
- 「はい…そういう事になります」 モニカに頷き
- 「…‥だから役目を果たすという事に縛られたままだった。そうすることでしか、自分を納得させるすべが無かった」
- 「……だからきっと、モニカに出会えたことは、良いことなんだと思います」
- アルモニカ
- 「うん、故郷を事故で離れることになっちゃったのは不幸かもしれないけど……そのお陰でオディールと出会えたんだから、私にとってはやっぱりいいこと」
- オディール
- 「此方に来てからは、後は知る通りです」
- アルモニカ
- 話を聞く途中にパンを食べ終え、カップを置くと、立ち上がって。 「……うん、オディールはいっぱい頑張ったね」 傍に寄ると、またオディールの頭を撫でた。
- オディール
- 「……、」 また照れて 「……頑張れたんでしょうか」
- 俯くようにして そう問うた
- アルモニカ
- 「だって、オディールは何を言われてもその人たちに復讐するんじゃなくて、“不死殺し”っていうみんなのための仕事をしてたんだもん」
- オディール
- 「……、」
- 小さく嗚咽が漏れる
- アルモニカ
- 「私だったら、そんな風に出来た自信がないもの。私はナイトメアでも、周りに居た人がよくしてくれたから、誰かのために頑張ろうって思えただけで」
- 「だから、ね。オディールは立派な“不死殺し”だよ」
- オディール
- 「………はい」
- 「ありがとうございます、モニカ」
- アルモニカ
- 「えへへ、どういたしまして」
- オディール
- 目元をこすって
- 「………、」 モニカを見上げると 何処か潤んだ瞳で見つめた
- アルモニカ
- 「……どうかした?」 小さく首を傾げて、視線を交わす。
- オディール
- 「……いえ、……ほんとに」 泣き笑いの表情で 「会えてよかった」
- アルモニカ
- 「……うん、私もオディールに出会えてよかった」
- オディール
- 「……、ごめんなさい。私ばっかりなんか、変で…」
- アルモニカ
- 「ところで……」 顔を近くに寄せて、左手を自分の額に、右手をオディールの額に当てて。 「やっぱり顔が熱いし、熱があったりするんじゃない……?」
- 顔が紅いし。
- オディール
- 「……っ、」 みるみる顔が赤くなり 体温が上がる 目がぐるぐる となって 「……ぁぅ……」
- アルモニカ
- 「ほ、ほらやっぱり……すっごく熱いよ」
- 「無理しないで、しばらくベッドで寝てた方がいいよ、オディール」
- オディール
- 「あ、あのあの…」 促されるままベッドに誘導されて
- アルモニカ
- 「うん?」 オディールの手を引いてベッドまで連れていき、寝かせるとタオルケットをかけて。
- オディール
- 「……ぁぅ…」 すごい、すごいモニカの香りがする
- 「あ、あんまり……」
- アルモニカ
- 「私が近くにいるから、安心して眠――……あんまり?」
- オディール
- 「見ないで……下さい……」 顔をそむけるように壁の方に向けて
- アルモニカ
- 「ご、ごめん……」
- オディール
- 「……お世話になります」 もぞもぞ、とタオルケットの中に収まって
- アルモニカ
- 「うん、ゆっくり休んでね。おやすみ、オディール」
- オディール
- 「………はい。おやすみなさい、モニカ」
- 少女は眠りに落ち───れるはずもなく
- 懊悩する中、その後同じベッドにモニカが入ってくることを、彼女の真っ白な頭は想定していなかった
- アルモニカ
- オディールが寝入るまでの間、ベッドの端に座って本を読んでいたが――しばらくすると自分も眠気に襲われてしまい、もそもそと彼女の隣で横になり、すぐにすうすうと小さな寝息を立て始めた。
- それが隣の少女にどのような影響をもたらすかも知らずに……
- アルモニカ
- っていう感じで私はOK
- オディール
- はい。私も大丈夫です
- 大丈夫ではないですが大丈夫です
- アルモニカ
- 私は大丈夫だし大丈夫です
- それじゃあ、続きなんかはまたの機会にね
- オディール
- はい。またの機会に
- ありがとうございました。モニカ
- アルモニカ
- お付き合いありがとう。おつかれさまー
- こちらこそ、ありがとうオディール
- !SYSTEM
- アルモニカが退室しました