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夜の酒場

20210116S_0

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が入室しました
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 が入室しました
ど~っちだ 1ロ 2ア
1D2 → 2
アでした
店主
うむ
 
つまりアルミちゃんの出番
うむ
 
エディトでもいいけどどっちにしよ
今回は普通に喋れる方にしておくか
今回はアルミちゃんで
舞台はそうね、星の標の店内で良かろう
時刻は~
ひるよる
1D2 → 2
よる
 
どういうわけか店内は人もまばら
 
よくある
そういう塩梅で開始したいと思う
(酒を準備しておこう
(ダルモア12年手に入れたの
(お勤め品
(さて、始めてしまおう



 
OK
――〈星の標〉店内。
イルスファール王国に存在する冒険者ギルド支部(冒険者の店)の中で、幾つかある大規模な店のうちの一つであるここの一階は、冒険者ギルド支部兼酒場であり、普段は開店から閉店まで何らかの喧騒に満たされている。
しかしながら、どういうわけか、今はこの普段賑やかな場所には静けさの帳がおりており、人もまばらだ。
アダルベルト
――
そんな中、一人の男がカウンターの席に一人腰を掛けながら、杯を傾けていた。
透明なギヤマンの杯に琥珀色の液体と氷を満たし、時折思い出したように口元にそれを近づける。
 
からころと控えめなドアベルの音の後、床が軽く軋む音がアダルベルトに近づいてくる。
茫漠とした視線の先には、特に誰が居るわけでもなく
アダルベルト
――ん」床の鳴る音に気づき、背後を振り返った。
「やあ、君か」そういって、やや酒気を帯びた貌に笑みを浮かべた
アルミ
「ああ、やっぱりアダルベルトさんでした。こんばんは。もう大分入ってますか?」 視線の先、片手を上げて笑ったのは、白い神官服に身を包んだ小柄な少女であった。
アダルベルト
「ああ」ことり、とグラスを置く。からん、と軽やかな音があたりに響く程度に、今店内は静かなものだった。
「正直、それほど強いわけでもないからね。ところで――」と言葉を区切って
「君のような女性が、このような時間にここにくるとは少々意外だな。何か用事でも、レディ?」
アルミ
「意外ですね。なんだかいくら飲んでも酔わなさそうなのに」 隣の椅子に腰掛ける。身長のせいでカウンター席は足がぷらぷらする
「はい──? ああ、いえ、他所からのお使いの帰りといったところです」
アダルベルト
「そうか、残念だ」
アルミ
「今から神殿に帰参すると皆を起こしてしまうかと思いまして、一晩ここでお世話になろうかと」
「む?残念とは?」 首を傾げる
アダルベルト
「いや」小さくかぶりを振り、真面目な顔でアルミを見「私に会いに来てくれたのか、とね」
ややあって、冗談だ、とばかりに頬を緩める
アルミ
「む──いえ、特にこれと言って────あ、ああ、そういう冗談でしたか!」
「いや拙僧そういう機微には疎く、咄嗟に上手く返せませんでした。すみません」 と笑い
アダルベルト
「はは――ああ、そうさ」そういって、再び灰を傾けた
「いいや、酔漢の悪い癖だ。責めるのであれば十割私の方だろう」
「まあ、流してくれると嬉しい」
アルミ
「いえいえ、酒場なのですから、こういう場に来るなら気の利いた事くらいは言える様にならないといけませんね」
アダルベルト
「真面目だな、君は」
アルミ
「未熟者なだけですよ」 と微笑み 「さて、流すというのをご希望の様で。であれば、流すための液体が必要になりますね」
「あまり強い酒では蒸せてしまいそうですし、丁度良いのはワインあたりでございましょうか」
アダルベルト
「そうだな。――店主。彼女にワインを」
アルミ
「ごちそうさまです!」
アダルベルト
頬を緩めて
――そうだ。前から気になっていたんだが」
アルミ
「はい?なんでしょう?」
アダルベルト
「ああ、いや。特に深刻な意味で聞いているわけでもないし、万が一答えにくければこれも流してくれればいいのだが」
アルミ
「いいですよ。あ、頂きます」 やってきたグラスをアダルの杯に合わせ
アダルベルト
「酔漢の戯言として聞く。君は素直で善良な女性だし、朗らかで庶民的ではあるがだからと言って育ちが悪いようにも見えない」
杯合わせに応えながら「にもかかわらず、なぜ冒険者に、と思ってね」
「もちろんイーヴの教義は心得ているつもりだが」
アルミ
「んー、あー、良く聞かれる話ではありますねぇ」
アダルベルト
「それにしたって、君の在り様は冒険者として聊か真っすぐに過ぎるようにも見えてね」
アルミ
「では端的に──というのもつまらないので生い立ちから軽くお話しましょう」 ワインをちびちびと舐めるように流し込み
アダルベルト
「同業者を悪く言うつもりはないが、皆何かしら屈託を抱えているものが多い。それは性質だったり過去だったりと様々だが」
「ああ、拝聴しよう」
アルミ
「拙僧、生まれはオルトラント地方のヴェイルーン王国でして、生家は所謂貴族にございます」
アダルベルト
「ああ」ちょっと得心いった顔で頷き
アルミ
「では余計に何故、という話になるのですが、貴族といっても端くれも端くれ、領地は猫の額ほど、さらに父は善良な人物ですが、貴族としては善良に過ぎると言われる人物でして、良き領主ではあるけれども商才は無い。となると貴族の前には貧乏がつくわけでございます」
「そして母は多産にて、拙僧はその末の生まれとなりますと、まあ、色々と余裕はありません」
アダルベルト
「うむ」この善良な気質は親譲りのものだったか、と思いつつ
アルミ
「家を継ぐ長兄以外の兄は役人になったり、独立して事業を興したり、といったところですが、女となるとそうもいきません」
「まあ、当然どこかへ嫁に、という話になるのですが、さりとて貧乏貴族の娘など欲しがるところは早々無い訳で──両親は拙僧を、少しでも婚姻に有利になれば、と奉公に出した訳です。それがイーヴの神殿でした」
アダルベルト
「なるほど……」
せめてハルーラにすべきだったのでは、と思ったが口には出さず
アルミ
「何故イーヴかというと、大した理由ではありません。父の古くからの知人が、あちらのイーヴの神殿で出世していたからですね」
アダルベルト
「なるほどそういう理由が」
アルミ
「まあ──それが過ちと言いますか」
アダルベルト
「過ち?」
アルミ
「イーヴはご存知の通り魔神との戦いに重きを置いています」
アダルベルト
「ああ」
アルミ
「他の神々の神殿より、とりわけ戦いに赴く事の多いところな訳で、拙僧が身の回りの世話役としてついた神官も、そのうちの一人だった訳です」
アダルベルト
グラスを手に取り、小さく傾けのどを潤すと、再びテーブルに置き、先を促すような視線をアルミに送る
アルミ
「まあ、そのうちの一人、というか、拙僧のお師匠様はその中でもかなり型破りな方だったというか──まあ拙僧はそんなお師匠様にあちこち連れ回され、ついていくのにも体力や武術が必要となり、修行したり厄介事に巻き込まれたりで年月を減るうちに神の声を聞くに至り」
「僧兵の出来上がり、という訳でございますね」
アダルベルト
「なんとまあ――
「御父上としては、正直頭を抱えたろうね」
アルミ
「花嫁修業とは全く反対の人生になりましたからねぇ」
「ともあれ、拙僧は自立できる力を手に入れました。無理に貰い手を探す必要もありません」
アダルベルト
「婚姻を生きていくための術、と割り切るのであれば、確かにその考え方は正しい。戦いの場に身を置くという危険性を度外視すればだが」
アルミ
「拙僧はその旅で世の中を知りました。多くの街や村。そこで必死に生きる人々。そしてそれを脅かす、蛮族や魔神の脅威も」
アダルベルト
「君自身が生きる術を自ら身に着けたことについては、御父上もお喜びではあるのだろうね」
うむ、と頷き
アルミ
「だといいのですが」 と苦笑し
「拙僧一人に出来ることはたかが知れていますが、力を授かった以上背を向けることはできません」
「神から授かった力、お師匠から受け継いだ技、それをもって誰かの役に立てるならと──そう思い、自分に一番向いているだろう道として冒険者を選びました」
「こんなところで答えになったでしょうか?」 とややはにかみ気味に笑い
アダルベルト
「十分な応えだったよ、アルミ」頷いて「確かに君の躰には青い血が流れている。御父上も誇りに思われているに違いあるまい」
「一方で、愛娘を危険な場所に置くことに、親としての思いもあるのだろうが……」
グラスに残った酒をあおり「それは、人の親ならぬ私には想像しかできるところだ」
アルミ
「父上母上と兄上姉上には猛烈に心配をかけていることは自覚しているのですが……」 苦笑
アダルベルト
「そう思うなら、偶には家に戻り顔を見せてやるといい」微笑んで「猛烈な勢いで見合いを勧めてくることと思うがね」
アルミ
「────」 想像したのか目を閉じて微妙な顔をした 「容易に想像できますね──軟禁状態になる自分の姿が」
「末の娘というのは可愛いものの様で──まあ兄姉とも年齢が離れているのもあるのですが、子供ながらに過保護すぎではというほどの溺愛されていた自覚がありますし…」
「アダルベルトさんも、そのうち娘を溺愛する父になるなんてこともあるかも知れませんよ?」
アダルベルト
「はは、想像もつかないが――」手元を見つめ「まあ、ない。無いだろうな」
アルミ
「そうですか?ご結婚はされないと決めているとか?」 首をこてりと傾げ
アダルベルト
「相手が居ない。根無し草が父親になることはない。そうだろう?」
「もちろん、生物的な親になることはあるかもしれないが、それはあくまで遺伝上の話であって、“親”という概念ではない」
アルミ
「自身の位置付けの話ですね。アダルベルトさんはこの先も、風来坊として生きていくだろう、と」
アダルベルト
「そして風来坊として死んでいく、だな」
アルミ
「それは漠然とそうであろうと思うこと、でしょうか?それとも、そう生きると決めたこと?」
アダルベルト
「さて、どうだろうね」視線を外して
アルミ
「冒険者は、今の生き方に丁度いいからでしょうか」
アダルベルト
「それもある。手持ちの技術で手っ取り早く金にもなるからね。ただ、面倒になればこの街は離れることになるだろう。それでもやっていけることも冒険者の利点かな」
アルミ
「最悪身一つで出来るのが冒険者の強みですが、面倒とは?」
アダルベルト
「面倒は……面倒さ。正直あまり人づきあいが得意じゃなくてね。そういった諸々が私にとっては面倒ではある」
アルミ
「拙僧とはこうしてお話しているのに」 と笑い 「まあ、冒険者で言えば、評判とか名声とか、それによって発生する色々、とかでしょうか」
アダルベルト
「君の在り様は私にとっても心地いいからね」笑って「そうだな。名声、評判……そういったものは、やはり煩わしい」
アルミ
「そう言って頂けるのは喜ばしくあります」その言葉に微笑み 「個人的な付き合い以上の人付き合いが、といった感じですね」
「しかし、少し疑問を覚えるのです」
アダルベルト
「人など、所詮少し賢らなだけの獣に過ぎない。私はそう思っているが、世間という奴はその意見には肯んじないようで、ことさら物事を複雑にしたがる。それが気に入らないのさ」
「うん?」
アルミ
「ああ、─その言葉にもやはり」 「いえ、アダルベルトさんは拙僧のことを育ちが良い、と言いましたが、拙僧もアダルベルトさんの事をそう思うのです。言葉遣いや所作、知識に深い教養を感じると」
「風来坊というには、そうですね、野性味が無いというか。あ、言葉の持つ印象の話ではありますが」
アダルベルト
「申し訳ないが、それは買い被りだよアルミ」肩をすくめて「私はやはり、ただのアダルベルトさ。しかし、ふむ――野性味か」
「そうだな。君がそちらの方が魅力的だと思うのであれば、そう振舞うようにしようか」冗談めかしたように笑って
アルミ
「変貌した時は流石にワイルドですけれどね」
「む、いや、拙僧の様なものをその様にからかわれても困ってしまいます」
アダルベルト
「ふふ。悪かった」
アルミ
「拙僧は好みというのも良く分かりませんしね」 グラスを煽って肩を落とし
「子供扱いされるのは心外ですが、そういうところはそう扱われても仕方ない部分もあります」
アダルベルト
「……ふむ」
「揶揄してしまった私が言うのもどうかとは思うが」
「そういった機微などを備えることが大人の証ではない、と私は思う」
「肉体的に老人でありながら、頑是ない子供のような精神性を持つ輩も存在する」
アルミ
「確かに、そういう方もいます。頑是ない、という訳ではありませんが、お師匠も子供の様な方ではありましたし」
アダルベルト
「それがその人物の愛嬌に転嫁されているのであれば、それはそれで良いことなんだろうがね。きっと君の師もその類の御仁だったんだろう」
アルミ
「しかし、精神的なものをとっても、拙僧が大人か、というと、胸を張って言えない部分がありますね」
アダルベルト
「だが、自分は大人ではないかもしれない、というその思考こそが、子供のそれではないのだとも思う」
「まあ、私が言いたいのは――君は立派なレディだという事さ、アルミ」
「少なくとも、私から見ればね」
アルミ
「う、最初は流しましたが、レディなどと言われるのは慣れていないもので、そう面と言われると照れてしまいます…」
アダルベルト
「はは、
「君が照れる姿は愛らしいが、レディを困らせるのは本意ではない。このあたりにしようか」酒を飲み干し立ち上がり
アルミ
「いえ、ですから愛らしいなどと……おや、もう行かれますか」
アダルベルト
「ああ。もう夜も遅い。君の時間をこれ以上奪うのも忍びないからね」
「今度は、そうだな――素面の時に裏庭で棒術の稽古でもしよう。互いに良い刺激になると思う」
アルミ
「ああ、それは是非に。拙僧もお願いしたいと思っていました」
アダルベルト
「私のは聊か邪道だがね」支払いを済ませつつ「では、また次の機会に」そういって店を去るのだった
「良い夢を、アルミ」背中越しに手をあげ
アルミ
「はい。良い夢を。アダルベルトさん」 背中に律儀に頭を下げ
といったところでしょうか
対戦ありがとうございました
 
ありがとうございました
アルミ
「さて、と、拙僧もそろそろ寝ましょうか」 店員を呼びつけ、一晩の寝床を確保する段取りに入ったのでした
感謝しつつ撤退~
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