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幕間

20210115_0

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レイヴンが入室しました
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マリーが入室しました
マリー
よろしくお願いいたします。
レイヴン
よろしくおねがいします
 
 
 
イルスファール王国。数多くの冒険者達がいるこの国であるが、冒険者達も始終冒険に明け暮れているわけではなく
彼らにもまた、仕事とは離れた日常もまた確かにあるのである。
Place:ある家の一室にて
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ありふれたメロディー100%
夜明け前、まだ薄明の空の下、ある部屋の一室にて一人の青年がいつもより早く目を覚まそうとしている。
1人で眠るには広めのベッドの上。起床時間がいつもより早めであること以外はいつもと変わらない目覚めのはずだった…はずだった。
レイヴン
少し寝すぎたか……と思っているうちに、意識がはっきりしてくる。
この一週間、オルトラント方面の情報収集や、武器のメンテナンス。魔術の勉強。切り札の入手。小道具の収集などなど、家で落ち着いていることもあったが、中々に忙しい日々であった。
無論、それが達成できたのは友人のおかげでもあり、また愛する彼女のおかげでもあるのだが……
意識がはっきりしてくれば、思わず毛布をかぶりたくなるような、冬の朝独特のキリリとした冷たさを感じることができるだろう。
レイヴン
「……?」と、冬の冷たさを確かに感じるのだが……。妙に目の前から良い匂いがする。いや、彼女と寝床を共にするようになってからそれは不思議なことではないのだが……。
妙に近いというのか
暖かいというのか……
マリー
その愛する彼女、と称された女性はといえば…いつも通り君の近くで眠っている。視線を少し上にあげれば、あどけない寝顔が見れるかもしれない、が。
「ん…」君の気配に気づいたのか、少し反応を示すものの。
「…………さむい」そうつぶやくと、近くにあるソレを抱き込むようにして、引き寄せた。
レイヴン
横たわったまま、自分の顔を押さえて、さてどうしたものかと考える。もちろん、彼女の身体は見ることも触れることも初めてではない。何をいまさら赤面しているのだろうと、考える自分もあるのだが……。
マリー
そう強い力ではない。逃れようと思えば逃れられるものである。
レイヴン
気付けば、彼女に抱き込まれるような形になっていた。
彼女は朝が弱い
ついでに、朝の寒さにも弱い。放っておけば目を覚ますのはお昼前くらいになるくらいだ。だが──
柔らかい感触が顔を直接的に包み込んだ時に──
「……遠慮した方が後から、俺が後悔するかもしれないな……」と、ぼそっと呟く。なんというか、本当に自分が情けなくなる半面、彼女にそうされたいという欲求の方が打ち勝ってしまったらしい……。
怒られたらその時だと意を決して
そのまま、彼女の胸に抱かれるように。沈んでいった。
青年の意識が再び沈んでからしばらくして、時間が経過し、そろそろ朝日がのぼるころ
平素は先に起きるはずの彼がまだ眠っており、平素は後に起きるはずの女性が先に目覚めた
冬の冷たい空気のせいか、あるいはたまたまか、比較的いつもより短時間で意識を取り戻し、今の状況を確認することができた。
レイヴン
青年は気持ちよさそうに彼女の胸の中で眠っている。年相応の欲求でもあるのだろうし、赤子のようなともいえるのかもしれないが、とても気持ちよさそうに眠っている。
朝起きるのが早く、またあまり無防備な姿を見せない彼にとって(もっとも家の中では見せていることも多いが)は珍しい光景だ。
マリー
「…あらあら」結論、発端はおそらく自分であろうことは推測できる。
そして彼がこの時間に同じベッドで無防備に眠っているのを見るのは久方ぶりである。
そろそろ平素ならば起きなければならない時間でもあるが、動くと起こしてしまいそうで。
…確か今日は予備日としてまた休息日として必須の予定を入れていなかったはず、ならば。
しばらくはこのままにしておいても問題はないだろう。
レイヴン
「……ん……」と、少し動く。
だが、完全に目覚めていないのだろう。
彼女の胸に沈むようにというのか、身体を預けてくる。
無論、この状態で目を覚ませば、彼がどのような反応が見えるかは想像に難くない。
マリー
「気に入ったのかしら?」ゆっくり休むといいわ?
別段この状況は苦ではないし、明日から忙しくなるのだから、休息は十分にとっておくにこしたことはないだろう
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甘美な微笑み100%
さて、朝は過ぎ、お昼時である。
青年はダイニングルームで頭を抱えていた。
一方、青年の恋人はどこか嬉しそうに? パンケーキを焼いているようだが……
なぜ、こうなってしまったのかといえば、朝の一連の事件が原因である。
まず、第一に寝すぎてしまったこと。いやそれは、自分が少し寝ようと選択してしまったがゆえに起こしてしまったことなので、自業自得でしかないこと。それが彼を傷つけていた。
そして第二に、朝っぱらから、少しでもと思ったが最後。彼女に甘えに甘えて胸の中で眠ってしまったことが彼を少し傷つけていた。いや、彼女と触れられていたのも、彼女の匂いも、抱きしめられていたのも、胸の感触も大満足なのであったが。
なんだろう、自分の男性としてのある意味、欲望の忠実さに悲しくなっていた。
そして第三に──
レイヴン
「……マリー、昼食まで作らせてしまって済まない」
と、いつもなら自分が作るはずの昼食を彼女に作らせてしまっている。いや、厳密に言えば
マリー
「あら、気にしなくてもいいのに」むしろ貴方の方がご飯作る事多いわ?と微笑んで
レイヴン
朝起きた瞬間に動揺している間に「昼食の準備をするわね?」の流れで、そのままこうなっている状態なのだが
マリー
ブランチではあるが量を調整できるように、また、自由な食べ方ができるようにパンケーキにいくつかトッピングを用意して
レイヴン
「いやその……うん……」と、小さく椅子に座ってまっていた。
「……その……うん、頂きます」と、控えめに祈りをささげて
彼女の作った昼食を頂く。「うん、こういう昼食も悪くないな」おいしいと、繋げたが……顔がまだ若干赤い
マリー
「よく眠れていたから結果的にはいいんじゃないかしら?」ふふ、と微笑んで
レイヴン
彼女と夜を共にしたこともあるはずの男とは思えないほどの、様子だ。かつてシリカに生息子と揶揄されたことも、これを見れば納得できるくらいだ。
「……恥ずかしい話なんだが。そのマリーにはこれから遠慮せずに甘えた方が後悔がないかなと思って……その……」
「甘えすぎた結果がこれだ……。後悔はないが……なんだかこう……」
「……」
「パンケーキ……うまいな……」
マリー
「たまにはならいいと思うわ?」別段自分の方は問題はないといえばないが、レイヴン自身が気にするだろうと思い
「ありがとう」美味しいという言葉に表情が綻んだ
レイヴン
「そうすることにする。そうだな……。答えとしてはすまないよりも……こうだな……。その……」
「とてもよく眠れました……」と正直に告白した。
マリー
「私も貴方が傍にいるとよく眠れるからおそろいね?」ふふ、と微笑んだ
レイヴン
「はは、そういわれるとズルいな……。でも安心したよ。ありがとう」
「ふぅ」と、ようやく平常心を取り戻して「ごちそうさま、おいしかったよ」と、パンケーキを平らげる。
「夜は俺が作らせてもらうよ。いや、作らせてほしい。しばらくマリーに料理を振るえないからな」といいつつ、後片付けを行う。
マリー
「ありがとう、レイヴン。ならお言葉に甘えるわ」
レイヴン
「ああ、それに。俺も荷物を積めないとな……後片付けをした後少し、あわただしくする」
「少しうるさくないかもしれないが、容赦してくれ」と、マリーに断りをいれて
マリー
「大丈夫よ、ならその間資料関係はまとめておくわ?」重要な部分だけ読み返せるように羊皮紙の束づくりである
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Slight Suspicion100%
レイヴン
「ああ、助かるよ。それに……」
「オルトラント方面、調べたはいいが……まだまだ分からないことが多いからな」
「百聞は一見に如かずともいうが……重要な所を読み直せるのはありがたい」
マリー
「そうねぇ…まず気候の面でいうと、こっちよりも冬の寒さは厳しいとは聞いているわ」
レイヴン
といいつつ、最近ダースで買った熱狂の酒を持ってきたりしつつ、何本が詰めていきながら
「冬の寒さが厳しいか──サバイバルコートはもってはいくが……」
マリー
「あとは…地方とは名前がついているけれども、複数の国家が集まって、地方全体が“オルトラント連合王国”として成立しているのがこっちとの違いね」
資料に各国の特徴もまとめておくわね?と言いつつ
レイヴン
「地図でも確認したが……主要な都市はスフェン、ヴェイルーン、サングス、マルフォード、セルゲイルだったか」
「ああ、ありがとう。助かるよ」
「今回は確かスフェン中心の任務だったはずだ。明日、改めて確認はしておくがな」
マリー
「スフェン伯国…純粋な軍事力でいえばヴェイルーンだけれども、オルトラント地方で最も実戦経験を積んでいる国ね」
レイヴン
「守りの要といったところか」
マリー
「蛮族への抑えとして長年戦いをしてきて…守勢に長けている、と聞いているわ」
レイヴン
「なるほどな、あちらのやり方を知るいい機会かもしれないな」
「それに、そういう知識はフランシアさんは多く知ってそうだ。機会があれば聞いてみよう」
マリー
「ケルディオン大陸の冒険者本部自体はヴェイルーンにあるけれども…スフェンにも支部はあるから、もしかしたら、合同で動くこともあるかもしれないわね?」少なくとも他国から冒険者を持ってくるならば、話は通っているだろう
レイヴン
「どうだろうな。そこは、依頼人とガルバさん次第ともいえるが」
「ともあれ、ふたを開けてみてからの話だな」
マリー
「そうね…フランシアなら、他国との関係性も把握できているでしょうね」むしろ彼女の元居たところを考えれば、その知識は必須と言ってもいいだろう
レイヴン
こくりと頷き
「……よし」と、色々と詰め終えたらしい。
「後は荷物は詰め終えた。これで何とかなるはずだ」
マリー
話ながらも手は止めていないのがこの女性らしいところでもある。
レイヴン
「それに……今回はこいつが役に立つだろうからな」
マリー
「こっちもOKよ」紙束を渡した。オルトラント地方の要点が簡潔に読みやすくまとめてあるだろう。
レイヴン
と、マリーは知識的にも。それに一緒に働いたイーヴ神官のことを思い出せばすぐにそれが対魔神用の武装だと分かるだろう。
マリー
「ええ、この前の話を聞く限り…ソレは持っておいた方がいいと思うわ」
レイヴン
「ありがとう。寝る前にもう一度確認しておく」と、片手にカースレベリオンを持ちつつ
「仮に効果が出なかったとしても……。あの災厄の獣の件を考えれば、もっておいて損はさそうだからな」
マリー
「ええ」頷いて。実際、冒険者自体、魔神と関わることが多い。
レイヴン
「ありがとう。マリー。おかげで、準備が大分と早く済んだ」
マリー
「それならよかったわ?」
ふと、少しだけ考えるそぶりを見せて
レイヴン
「なんだろうな、やはり、頼れる人物がそばにいるだけでこんなに頼もしいとはな」
「……マリー?」
マリー
「…レイヴン、夕ご飯の後でいいわ?少し時間をもらっていいかしら?」
レイヴン
「ああ、構わないが?」
マリー
「ありがとう」
レイヴン
「マリーがそういうのならば、重要なことなんだろう。わかった」と、頷く
マリー
「重要…というよりは、私のわがまま、かしらね?」
わがまま、という言葉がどこか不似合いと感じるかもしれない
レイヴン
「それなら、猶更、重要だな」
「俺がしっているマリーは自分からわがままをあえて、言う女じゃない。そんな君があえて、そんな言葉を使うということは──それだけ俺たち二人にとっては重要なことだ」
「それに、わがままなら、今日の朝、俺の方が聞いてもらったからな」
マリー
「ふたをあけたらたいしたことじゃないかもしれないわ」
レイヴン
「それでも、ちゃんと言ってもらえることが俺にとっては嬉しいよ。マリー」
「俺を信じてくれてありがとう」
「と、そうだ。夕食の材料を買ってくるついでに、消耗品がないかどうか商業街をぐるっとまわってくるよ」
「何か足りないものとかついでに買ってくるが──」と、マリーに尋ねる
マリー
「足りない物…このくらいかしらね?」日用品でそろそろ途切れそうなものをリストアップして
レイヴン
「分かった。それじゃあ行ってくる」
と、出ていこう
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夕食後。昼間の言葉通り、レイヴンはマリーに声を掛けられるだろう。
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月明りが照る神秘の森 100%
レイヴン
「──それで、マリー」と、ソファに座り
マリー
「時間をくれてありがとう。ちょっと渡したいものがあって…これから仕事に行くなら、持っていた方が損はないとは思うわ」と、言いながら彼女が取り出したのは…未加工の宿り木である。
レイヴン
「──なるほど。これは森羅魔法の」
「そういえば、マリーも今勉強していたんだったな。俺も実際にネフィーが扱っているのを見たが……確か、シンボルというものが必要だったか」
マリー
「全部の魔法ではないけれども、強力な魔法の加護を得る時は必要になるものね」
レイヴン
「いずれにせよ、これから持っておくにはこしたことがないものだな──それに、なるほどな」
マリー
と言葉を紡ぎながら、丁寧に加工を施していく。
レイヴン
「だから時間をもらっても構わないか、と聞いたんだな。むしろ」
「俺のために、ここまでしてくれる方が感謝だな」と、その後はマリーに集中してもらえるように静かに完成を待つ
マリー
「ちょうど森羅魔法を使うエルフの人がこっちに来ることになったそうで、その人にこっち(イルスファール)のことを教える代わりに」
「コレについたり、森羅魔法について教えてもらったわ」
手つきはおぼつかないということはなく、時折レイヴンの表情を見ながら仕上げていく。
レイヴン
「なるほどな」
「また、帰ってきたら教えてほしい。そのなんだ……」
「昔みたいに教えてもらいたいなって、思うことは時々ある」と、少し顔を赤くして
マリー
「…ふふ、いいわ。また帰ったら詳しく教える時間をとりましょう」
レイヴン
「今の少し、先生ぽかったな」と、いたずらに笑って
マリー
他愛ないやりとりをしつつも、手は止めずに…そして役1時間後
@約
「こんな感じかしら、ね?」出来上がったのはシンプルな手のひらにのるくらいの…翼をモチーフにしたお守りである
レイヴン
「確か──。人それぞれによって形が違うんだったな」
「……なるほど、翼か」と、マリーの手の中を見て「マリーのものはどんな形だったんだ?」
マリー
「ええ。どのドルイドが作っても…多少加工の仕方に違いはでるかもしれないけど、同じ形になると聞いているわ」
「私のはこれね」と見せてくれたのは…君のとよく似ている。
レイヴン
「──」と目を丸くして
「少し嬉しいような……気恥ずかしいような感じがするな。こじつけかもしれないが、比翼みたいに捉えてしまった」
マリー
「ふふ…彼女にも言われたわ?」相手がいるの?って
レイヴン
「嬉しい話だな。ともあれ、ありがとう」
「シンボルでもあり」
「マリーが作ってくれたお守りでもある。このリングも含めて俺の支えになるよ」
マリー
「比翼…ふふ、でも今回は私は一緒には飛べないけれど。きっと、それらは貴方の助けになるわ」
レイヴン
「ああ、それに。逆の場合もあるかもしれない。マリーの力が必要な任務もきっとあるはずだ」
「星の関連の事件とかな。だからこそ、今回の依頼。俺が後悔しないように頑張ってくる」
マリー
「ええ、そうね」一人前、とはいえランクをとったというのは意味が出てくるだろう
彼が今言ったように、星についてや、獣について何かあれば声がかかる可能性もある。
腕を伸ばして、彼の首の後ろにゆるくまわし、身体を寄せた・
レイヴン
そうされると、こちらもマリーの身体を抱きしめる
「愛してる」と、マリーに告げる
マリー
「私も愛しているわ、レイヴン」
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翌朝。言葉通り、朝早くに目覚め、荷物や装備等を再度確認するだろう。
そしてかたわらには。
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今、創まりのとき100%
マリー
「問題なさそうね?」珍しく早く起きて。彼が作業している間、手早く食べられるようにサンドイッチを作り、いつものようにハーブティーをいれるなど朝の家のことを行っていた
レイヴン
「──ああ。問題ない」
「ある意味、フォールンとマリーの件以来の大きな依頼だ。気合は十分」
「それに、恥ずかしいところを見せられない面子と一緒だからな」
「だから、マリー。家のことは任せた」
マリー
「早く休んでよかったわね?」
レイヴン
「ああ」
マリー
「ええ、私はここで待っているわ」
レイヴン
「ゆっくり過ごすのは落ち着いてからいいだろう」
「一応、何かあれば──特に、星の標力が必要になった時や、緊急の案件の時は通話のピアスに連絡をいれるようにする」
「よほどのこといがいでは使うつもりはないが──」
マリー
「ええ」頷いて。おそらく店主にも
レイヴン
「もし、そういう事態になった時は、助けてほしい」
マリー
伝わっているだろう
「もちろんよ、レイヴン」
互いに同じ仕事をしている。そのあたりのことは理解できている。
レイヴン
「ありがとう。ああそうだ」
「もし、ジャックやユーリや、アッシャー。それにフラウさんとかが、助けを求めた時はそちらを気遣ってほしい。俺がいうことではないが──」
「俺にできる仕事と」
「マリーにできる仕事」
「それは交わるようで、どこか違うはずだからな」
「いう必要もないことだけど──言葉が多すぎる人間だからな俺は」
「不快に思ったらすまない」と、荷物を背負う
マリー
「ふふ…もちろんよ、レイヴン」ふと
「ねえ、レイヴン」と声をかけて昨晩と同じように、彼に身を寄せた。
レイヴン
「ん──」
マリー
「…貴方ならできるわ」それは彼の背中を押す言葉であり、彼女が彼を信じているという意味の言葉である。
きっとこれから困難が待っている彼の背中を支える言葉でもある
レイヴン
「……ありがとう」
マリー
少し見上げるようにして微笑んで、彼の顔に自らの顔を近づけ
レイヴン
「もし、それが奇跡であったとしても。奇跡は起こるものじゃない。起こすものだ
「そのための条件を見つけ出して見せるさ」
マリー
ふれるようにして重ねた
レイヴン
「──」と、こちらも重ねて
「……ありがとう。元気が出た」
という彼の顔は少し赤い
マリー
「ふふ、なら帰ってきたときも、ね?」
レイヴン
「──ああ」と、微笑んで
マリー
いつも通り、見上げるようにして微笑んだ
レイヴン
「よし、行ってくる」
マリー
「ええ、いってらっしゃい、レイヴン」
レイヴン
と、扉を出て、外に出ていく。
マリー
するりと身をはなして、彼を見送る。
レイヴン
少し寒い風が家の中に入っただろうか。だが、そんな冷気を気にもせず彼は進んでいく。
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マリー
その背中が見えなくなるまで見送る。
常ならば不安になるところであろうが、その目に不安はない。
彼はもう、暗い闇にとらわれていた鳥ではなく、自らの意思で羽ばたけるのだから。
「…しばらくは早起きね」帰ってきたときに心配させてしまうわ?と少し笑って
扉を閉め、家の中に戻る。彼がいつ帰ってきてもいいように、自分はここにいよう。
そして帰ってきたときには、おかえりなさい、といって彼を出迎えよう。
 
 
 
レイヴン
20210115_0
マリー
お疲れさまでした
レイヴン
おつありー
とりあえず撤退! ありがとう!!
マリー
おつかれさまでしたー

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