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幕間

20201212_0

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マリーが入室しました
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レイヴンが入室しました
マリー
よろしくお願いいたします。
レイヴン
おまたせした
 
 
 
イルスファール王国 星の標。
数多くの冒険者がいるこの国では、その冒険者のための制度も存在している。
その制度等を利用し、実力ある冒険者の中には、王都内に住まいをもつものも少なくはない。
今日はそんな一幕である。
 
 
 
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ensolarado @ フリーBGM70%
イルスファール王国、とある家でも、ある神官の女性がご飯の支度をしていたところであった。
なお現在同居人は不在である。珍しくもない。冒険者である以上、互いに長期で留守にすることはよくある話である。
いつ帰ってくるか、というのも仕事の都合上、不明瞭なものである、が。
マリー
「つい用意しちゃうのよねぇ…」
いつ帰ってきてもいいように、と材料には余裕を持たせてあり、かつ、別の料理に変えやすい材料で料理を作っている。
「ん…問題なさそうね」台所にはいいにおいが漂っている。問題点といえば一緒に食べる相手が今夜も不在である可能性が高いことであるが。
マリー
(ロールどうぞ)
マリー
「明日はグラタンかドリアかラザニアかしらね?」残った場合のことを考えている。
レイヴン
と、今日の夕食はどうなるか──と思っていた時に。マリーなら当然、家の鍵はかけているだろう。
それが開けられ──
マリー
「…あら?」耳はいい方である。
レイヴン
「──ただいま。今戻った」
と、玄関口から声が聞こえた。部屋の様子を見て、同居人が外出していないことは分かっていたのだろう。
マリー
「…おかえりなさい」噂をすればなんとやらとはよく言ったものである。少し間があったが、その言葉を口にする。
レイヴン
「(これは夕食。シチューか……気を遣わせてしまったか)」と、思案しつつ
「ああ、ただいま」と、同居人であり恋人である彼女が迎えに来てくれたら、自然と表情が柔らかいものになるだろう。「通話のピアスで連絡をいれておいてもよかったな……すまない」と、答える。
マリー
「いいのよ。お仕事お疲れ様。疲れてるでしょう?少し休むといいわ」
「ご飯なら今ちょうど用意してたところだから大丈夫よ」むしろいいタイミングね?と微笑んだ。声音が嬉しそうなのは気のせいではないだろう。
レイヴン
「ああ、ありがとう。そうだな──うん。食事作ってもらっているみたいだし。ああ」
「今日は甘えさせてもらうよ。ありがとう」と、嬉しそうな彼女に今日は全面的に頼ることにする。
マリー
彼の事である、仕事のことで考えをまとめ、整理する時間も欲しいだろうと思いつつ。
レイヴン
「……とりあえず荷物の整理をしてから。少しソファで休んでおくよ」と、彼女の読み通りである。
マリー
「ええ、出来上がったらまた呼ぶわ?」
レイヴン
「ああ」
マリー
お茶、用意しておいておくわね、と告げて。キッチンに戻る。エプロンをつけた後ろ姿が見えるだろう。
レイヴン
「──……本当に何でも似合うよな」と小声でいいつつ
荷物を置き、そしてソファで休む。それなりにハードな依頼だったこともあり、やはり疲れてはいるのだろう。ふぅと、長い息を吐きつつ、淹れてもらったお茶を含んだ。
お手製のハーブティーである。ただいつものとは違い、少し香りが異なるだろう。
レイヴン
「──ん、これは」と、おいしいのは変わりはないが「ああ……疲れ軽減か」
「本当に何から何まですまないな……。ただでさえ、帰ってくると誰かがいるだけでも安心するのに。ここまでしてもらうと、少し恐縮してしまうな」と、マリーに告げる。
「ありがとう」
マリー
「どういたしまして」またご飯が出来たら呼ぶわね?と告げてキッチンへと戻る。
レイヴン
「──ふう」と、ソファにもたれながらこれからのことを考える。
君がしばらく仕事について思考し、これからのことについて考えを深めていると、ちょうどよいタイミングで
マリー
「ごはん、できたわよ」と優しい声が聞こえるだろう。
レイヴン
「──と」と思考から戻り、ダイニングテーブルへ向かおう。
テーブルの上にはパンとサラダ、そして今日のメイン料理であるクリームシチューがある。
レイヴン
「マリーの作るシチューか。楽しみだな。ちょうど、腹も減っていたから本当に嬉しいよ」
といいつつ、座り
「明日は代わりに俺が作るよ。それに何もしないのはなんだか気が引けるから、食器洗いくらいはさせてくれ──というわけで」と、マリーの目を見て「いただきます」と、祈りをきった。
マリー
「そう言ってもらえると嬉しいわ?」めしあがれ、と微笑んだ
レイヴン
メインディッシュであるシチューから頂こう。「優しい味がするな。食べやすいし──なんだろう、懐かしさを感じるというか」といってからうん、と頷いて「おいしいよ」と、マリーに告げ
食事をすすめていこう
マリー
「貴方のシチューとはまた違うわね?少しナツメグをいれてみたのよ」ナツメグ、といえばハンバーグなどに用いられるハーブである。主に肉等のくさみを取り除く効果がある。
ある意味彼女らしいといえば彼女らしい隠し味の選択である。
おいしい、という言葉には内心でホッとしつつ。
レイヴン
「ああ──なるほど。そういうことか」
と、どこか納得した表情を浮かべた
マリー
なお何度か練習を重ねたのは内緒である。
あとは彼がいなかったときについてつらつらと話をするだろう。
レイヴン
「ふむ、この使い方は俺には思いつかなかったな。今度一緒にマリーとも料理がしたいな」
とかいいつつ
マリー
「ふふ…そうねぇ、そのうちかしらね?」手先が不器用なことはばれているかもしれないがそれとこれとは別である。
レイヴン
彼女がイルスファールの近況や、単純にマリーの世間話を聞いているのだろう。その話を聞いているときは、本当にリラックスした表情を浮かべていて──
「そこまで王都から日数を経ていたわけではなかったが──」
「いざ聞くと、色々と動くな──。この街の性質というのもあるだろうが」といいつつ
そろそろ、食事もおわっているだろう。「片づけるよ。お茶くらい淹れさせてくれ、十分に休めた」と、後片付けはしておこう。
マリー
「ふふ、ありがとう、レイヴン」ならそっちは任せるわ?
レイヴン
体の疲労は残っているのだろうが、最も信頼できる人と話せて精神的には休めたのだろう。食器などを片付け。そして、ソファに戻る。
「……高いもの買ってよかったな。なんだかんだ、ここは座り心地がいい」と、少し自画自賛していたり
マリー
「今日は早めに休むといいわ?疲れてるでしょうし」
レイヴン
「ああ、そうだな──。それに後日。今日の依頼人から、今回の面子で集まるように話を受けていてな」
マリー
「あら…この前の時みたいね?」
レイヴン
「明後日になる。そのためにも休まないといけないが──」と、マリーを見て
「ああ、そうだな。確かに、この前の時みたいだが──明るい話だけではなさそうだ」
と、依頼人であるヴァルキリーの自称勇者の顔がふとうかび
「……明るい話なのかもしれないが……」
うぅーんという顔を見せたが
マリー
「そう…ふふ、その方がどちらかといえばいいわね?」
仕事上、明るい話だけじゃないのもわかってはいる、が。
レイヴン
「まあな」
「……まあ、ともかく。もう少しマリーと話してから眠りたいというのはある。単純に話していたいというのもあるし──」
「少し今回の依頼の件は、特殊でな。仕事の話になってしまうし、食事中は話すのを控えていたんだが……」
「少し時間をくれるか?」マリーに尋ねる
マリー
「いいわ?でもあんまり夜更かしはだめよ?」
自分はそもそも花街にも出入りしており夜に起きているのは苦ではない、が。目の前の青年は仕事帰りでもある。
レイヴン
「分かってるさ。早めに休みたいのは事実だが──」
「気になることはさっさと吐き出してしまう方が眠りも良さそうだからな。じゃあ、少し付き合ってくれ」
と、言うと、彼はまじめな表情になり、今回の事件の内容を語り始める。
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Child of Underworld100%
レイヴン
「──今回の事件なんだが。〈奈落の剣〉と〈教団〉。星の標でも話題になっている問題の一つに関わる案件だった」
「認知度でいえば、マリーが星座や獣に関わっているように、とうとう俺にもそちらに関わる時が来たらしい」
マリー
「…ええ、私も実際の依頼は受けたことがないけれども、話は聞いたことがあるわ」
レイヴン
「だから、実際に目にした所感と、今回の事件のあらましを話そうと思う」
「ああ。俺もライカさんからところどころ聞いていただけだったが──今回、はじめてお目にかかることができた感じだ」
マリー
確か先日知り合った賢神の神官である彼女も、その関係の仕事に関わっていると聞いたことがある。
レイヴン
「それに、マリーの縁でいえば──」
マリー
なお表面上の話ではあろうが…あまりよい話は聞いてはいない。
レイヴン
「フローラさんや、フランシアさん。後はラルカあたりが深く関わっているらしい。俺よりもはるかに知識をもっている」
マリー
<奈落の剣と教団
「彼女達もなのね…」
レイヴン
「ユウゴやネフィーも事件にかかわっていたということもあって、今回は一番の新参者であったから、良い案件ができたよ」
「それに、同行者にシリカさんもいたからな。依頼自体はスムーズだったさ」
マリー
「頼りになるメンバーね」
レイヴン
と、星の標の名だたる面々をあげていく。
「ああ」
案件× 経験〇
「でだ」
「まずは〈奈落の剣〉から今回。実際に見た情報を共有しておくよ」
「マリーも、依頼であったら気を付けてくれ」
マリー
「わかったわ」彼が話すということは、店主からはそのくらいの情報は共有を許可されている、あるいは、しておいたほうがいいと言われたのだろうと推測する。
ランク自体は低いが、これまで関わらせてもらった事件などのことを考えると…高位の冒険者と同じ仕事につく可能性が高い、という背景もあるだろう。
レイヴン
「まず前提として〈奈落の剣〉は現状は、先ほど述べた《教団》が作り出しているアイテムだと思ってくれたらいい。形状はその名の通り赤黒い剣だが──」
「その大きさは不定だ」
マリー
まずはレイヴンの話を聞く。
レイヴン
「だが、普通の剣のサイズから、後は人間の内部に組み込めるほどの小さいものも存在しているということだった」
マリー
奈落…そのワードから、おそらく魔神、異界、魔域関連であるとは推測できる。
レイヴン
「で、次にその性質だが──。まず大きな性質として、〈奈落の剣〉には魔域を生成する能力があるらしい。自由にだな。まさに魔神使いに似たような能力だ」
マリー
「…人工的に魔域の核を作り出しているということ?」それには少し驚いた。確かに魔神使いが開いた門を閉じなければ魔域自体は生成される、が。
レイヴン
「ああ、そういうことになる。理由までは不明だがな」
マリー
大元である核を作るところまで研究が進んでいる組織があるとは思わなかった。
「…まるで魔法文明時代ね」続けて頂戴、と促して
レイヴン
「さらにだ。この〈奈落の剣〉。まさに、生物のように成長する性質を持つ」
「ライカさんの話まで統合すれば、こいつらはその魔域で起きた出来事を〈共有〉する。つまり、壊されても壊されても、進化していくような代物ということだ」
「マリーの推察通り、大本は魔法文明時代らしいが。その詳しい話までは聞けていない」
「だが──現代に残してしまった負の遺産。それを太古からあるらしい《教団》が利用し続けていることには間違いがなさそうだ」
マリー
「…本当に、異界からもたらされるのが全部が全部とまではいわないけれど…負の遺産といっていいものね?」
レイヴン
「かもしれないな……」
マリー
自分が関わった原初の獣も大元は異界からやってきたものである。
レイヴン
「そして、この剣。今現状では──」
「魔域と、現代社会の境界線をあいまいにする程度には進化しているらしい。境界線が霧だったり、あるいは──」
「いつの間にか、魔域の中にいた。魔域の入った感覚だけした」
「そのレベルの魔域も生成するということだ。それだけでも、今日、情報の共有をする必要はあったと思う」
マリー
「確かにそういう魔域の事例もいくつか聞いているわ…それを人工的に作り出しているというのは初耳だけれども」
レイヴン
「ああ──……人工的に作り出している。恐ろしい話だ」
マリー
「…いえ、おおもとを考えれば、最初にもたらしたのは異界側でしょうけど…それをこちら側で再現、活用できてしまっているのね」
レイヴン
「どうにも──そこに少しトリックがあるらしくてな。ここはフローラさんや、ライカさんに聞いた話が主となるが……」
「どうやら〈奈落の剣〉の大本は、魔法文明時代に魔域の発生に対抗するために作られた産物。であるらしい」
マリー
「……フラウ達と同じ、あるいは、同系ということね」
レイヴン
「魔域と現実社会を〈繋ぎ〉、そして解決をはかろうとしたアイテムだったそうだが──。その〈繋ぐ〉力を利用されたらしく──その剣をもった人々が汚染された。そして、その〈繋ぐための剣〉が〈奈落の剣〉へと変化した。ということを聞いたが」
「ああ、ある意味近いかもしれないな」魔神への対抗
「ともあれ、マリーのいうように再現、活用に至ったのは間違いない」
「それに、この〈奈落の剣〉」
マリー
「アッシャーが聞いたら呆れそうな話ね」魔域の力を利用するなど、イーヴとしては許されざることだろう
レイヴン
「人の負の感情を糧とするらしい」
「ああ、だから、今回、改めて魔神に対抗するためのアイテムを買おうと思いなおしたよ」>マリーに言いつつ
「負の感情を糧に、その〈奈落の剣〉は力を蓄えていく。だが、ここからは分からないんだが──その果ては黄昏の色になるらしいが。すまん、ここに関しては分からないところばかりだ」
「ライカさんは感情を糧にする──といっていたが……。とにかくそれは、俺もこの目で見てから考えることにするよ」
といってから、マリーを見よう。彼女の頭なら理解が追い付いていないことはないだろうが
マリー
「負の感情…なら、フラウ達の時と同じように、誰かこちら側の契約者…のようなものがいるということかしらね」
レイヴン
「かもしれないな。ともかくそれに関しては調査が必要だし、いざそれにかかわった人間に聞いてみるしかないな」
「ともあれ、マリーもこのような性質を持つものと対峙する可能性も高いし、フラウさんの件も、かなりの大事件そうだ」
「お互いに頭にとどめておこう」
マリー
「ええ、ありがとう、レイヴン」
レイヴン
「ああ──じゃあ、もう一つだ。《教団》について話しておく」
「正直、俺はこちらの方が気に入らない連中でな。まだわからないところも多いんだが……」
マリー
ええ、お願い、と頷いて
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Demon's Yell100%
マリー
「奈落の剣の作成にかかわった時点で、ロクな集団じゃないのは推測できるわね?」
レイヴン
「《教団》は先ほども言った通り、〈奈落の剣〉を生成したりしているらしいが、他にもいろいろなことをしているように見える。これに関しては、フローラさんやフランシアさん、ユウゴやラルカがかなり詳しい」
「どうにも、俺たちが。ほら覚えているかマリー」
「カイトや、ユーリ。フェルと俺が行った、イルスファール近郊の、村の洗脳事件」
マリー
「ええ、覚えているわ」
レイヴン
「犯罪組織《庭》とのあれだ。そこにも大きく関わっているそうで──どうにも、ラルカやフローラはそれを追って、このイルスファールに来たということだが。とにかく、この社会で〈奈落の剣〉を使って暗躍しているのは事実だそうだ」
マリー
「奈落の教団に庭まで…本当、色々苦労が絶えない国ね?」
レイヴン
「……そして、今回は、その犠牲者らしい人物からの依頼だった。その本拠地の一つを見つけたから叩いてくれという話だったが──。蛻の殻ではないが……」
と、マリーの表情をちらとみて「すまない。今から嫌な言い方をする」
「実験が半失敗したような場所、だったがな」
マリー
実験、という言葉に目を細めた
「…あの時の事件と関わってるなら、そうでしょうね」あの時も思い返してみれば、彼女の身体は剣のようなものに吸い込まれ、また
別の少女達にも小さな剣が埋め込まれかけていた。
レイヴン
と、マリーの手に自分の手を重ねて「……ああ」
マリー
今思えばアレが奈落の剣、あるいはそれに類するものだったのだろう。
レイヴン
「そして、今から、今回の事件で分かった《教団》がやっている実験について共有したい。そして、今回はその犠牲者の……神子で教団から逃げ出した。ヴァルキリーからの依頼だった」
神子は、みこと呼ぶ
が、それが、どういう意味合いを持つかは、マリーだから
いや、マリーだからこそ、容易に想像がつくかもしれない
マリー
「…彼女は剣の汚染をまだ受けていなかったのね」
レイヴン
「──少なくともそうは見える」
マリー
その前に逃げ出したか、あるいは、まだ人としての自我が残っているか。
レイヴン
「《教団》も古くからある組織らしい。今では無数に分かれる枝にように分派して、協力どころか、お互いに目的のためにお互いを利用したり、あるいはつぶしあったりすることもあるそうだ。総合的な組織として考えると、足元をすくわれると、フランシアさんからの忠告だ」
マリー
「一枚岩ではないということね」
レイヴン
「ああ」
「だが、目的はこれだそうだ」
「我々が《進化》へと至るための方法を研究する
「その進化が何を意味するかは分からなかったが──。今回の救えなかった犠牲者……この話を鑑みれば。何やら、俺たちが知らない世界の真理だとはいっていたが」
「おそらくは異界に関連することだろうことは推測できる」
マリー
「…新しい発見や真理を追い求める、こと自体はよいのだけれども」
「…そこに至るまでの過程に難あり、ね」
レイヴン
「ああ」
「今回見つけた資料によれば……」と、マリーに頷き話を進める
「《神子》としての素養を持つ者は、決して多くはない」
「その《進化》に至るために必要なものが《神子》らしいが──」
「我々は《神子》の素養を持つ者を人為的に生み出すことが出来ないかと考えた」
「ということで、どうにも、《教団》はその神子を人為的につく出すための実験を行ってるらしいな」
と、表情を険悪にして
「本当に虫唾が走る話だ」
マリー
「…彼らからしたら、世界の真理を追い求めているだけ」
「最終的にそこに至れれば、それでいいのよ」
レイヴン
「……ああ……」と、マリーの物言いに落ち着きを取り戻し
マリー
「…間近にいたから、わからない話でもないわ?」
レイヴン
「……マリー──」
と、その言葉には悲し気な表情を浮かべたが
マリー
「…貴方はそれを止めに行くのね?」
レイヴン
「……止めに行くとは大層なことはまだいえないが。少なくとも、今回の依頼者がやりたいこと」
「《教団》をぶっとばす一翼になれたらとは思う」
「もちろん、俺自身も気に入らないがな」
レイヴン
一般的な奈落の剣の形状は
一般的な〈奈落の剣〉は、黒い〈奈落の核〉
です
ようやくみつけたのでいっておいたことにしておいて;;
マリー
OKOK
レイヴン
「それに、俺が気に入らないのは──まだ理由があってな」
「神子の作成方法の一つ。〈奈落の剣〉を埋め込むか。あるいは持たせるか、とにかく、聖乙女や神子の才能があるものを監禁させ、絶望させ……そして、選択肢の無い上でのまがいものの〈救い〉を与えて……神子を作る」
「おそらくは〈奈落の剣〉の性質にも合致しているんだろう」
マリー
「人が考えることって、だいたい同じなのね…」
レイヴン
手を重ねていない方の手をぎゅっと握り
「……ああ、愚かだよな。特に知識や好奇心。あるいは何かを知ってしまった者を考えることは」
「本当に愚かだ」
マリー
「全部が全部ではないけれども、ね」目を伏せて
レイヴン
「だからこそ、俺はマリーに救ってもらったように。マリーを俺たちが救ったように……今回の事件も。逃げたして、なおかつ明るくふるまえる今回の犠牲者であり、依頼人である彼女の手助けができたらいい。と思っている」
「……今回は救えなかった。神子として既に絶望させられ、やつらがいう真理だのなんだのをみて──そして、教団の組織内にいる人物を飲み込み……おそらくは他の神子候補たちと合体したような存在……」
「そんな実験の成れの果てと戦ったんだ」
姿かたちは羽をまとった1人の少女だったが
「中にいる人間は救うことはできたが、神子や神子の素体となった……救えなかった。いや肝心の神子あるいはその候補の少女たちの姿は現れなかった……」
「失敗ではないが──、まだ足りないことを痛感したよ」
なった少女たちだな(救えなかったの前
「おそらくは、この件に関しての追加の話が、後日行われるんだろう──ということだ」
と、言い切って。ふうと息を吐いた。
マリー
「…そうね、貴方が言うように、これはただの枝の一本かもしれない、けど」
「…貴方の手は、伸ばすことができるわ?」
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マリー
手を少し握り
レイヴン
「ああ──」と、握られた手に表情を柔らかくして
「そのために頑張るさ。マリーもそうするだろうし、ジャックやユーリ、アッシャーたちもそうするだろうからな」
「だが、こんな暗い話、聞いてくれてありがとう。おかげで少し気分が楽になった」
マリー
「いいのよ。いずれ私にも関係ない話ではなくなるかもしれないわ?」
「…私はここで待っているわ?レイヴン」
レイヴン
「ああ、その時はマリーも気を付けてくれ。俺も同行できるときは同行しよう」
「ふっ、そうだな」
マリー
ついて行きたいと思わない話ではない、が。それを言い出さない分別はあるし、それに
レイヴン
「だからこそ、頑張れるんだ。本当に、一緒に帰ってきてくれてありがとう」
マリー
彼が安心して手を伸ばせるように、支えると決めたのは自分である。
レイヴン
「──だが、また協力してもらうこともあるかもしれない。いや、おそらくはあるだろう」
マリー
「ふふ…いいわ。私でできることなら」
レイヴン
「……その時は頼らせてくれ」
「本当に助かる」
といってから
ふわぁと、欠伸をした。
「──ん、すまん。やっぱり疲れてるみたいだな」
マリー
「あら…もうベッドで寝た方がいいんじゃないかしら?」
レイヴン
「安心したのもあるかもしれんが……」
「そうだな、そうさせて──……」
と、言いかけたのが聞こえて静かな寝息が聞こえてくる。やはり心身ともに疲労があったのもあるし、こうして事件のことを吐けたのと、ここが気を抜いていい場所ということを知っているのだろう。
完全に、油断して、無防備な状態で──落ちてしまった。
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おやすみ70%
マリー
「あらあら…」
「ベッドで寝た方がいいのだけれど」さすがにベッドまで運ぼうとすると起こしてしまうだろう
ならば、と毛布を持ってきて、少し体をずらして彼の身体を横たえて
自分の膝を枕代わりに
「本当…無防備ねぇ」
レイヴン
「──ん……落ち着く……」と、口調的には寝言だろう。そんな言葉が聞こえてきたが。それこそ、癒されているような。完全に安心しきった和やかな表情だ。
マリー
いたずらされても知らないわよ?と呟いて。昔もこうしてたわねぇ、と懐かしそうに
レイヴン
それこそ、今まで見たことないくらいにだ。
マリー
こうして安心そうに眠ってるのを見て、昔も今も…よかったとホッとする。
こういう風に休んでほしくて、あの時も必死だった。
いい言い方をすれば一途ともとれる行動ではある、が。
自分がとれる行動の中での最適解と、彼にとっての最適な行動がイコールではないのではないのもわかっている。
「おやすみなさい、レイヴン」彼がこれから厳しい戦いにのぞむのはわかっている。だから、せめて今は。この時間だけは。
彼に穏やか眠りと安らかな時間が与えられますように。
 
 
 
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ensolarado @ フリーBGM70%
翌朝である。
マリー
慣れた物ねぇ、と書物を置いて、まだ膝の上で寝ている青年を見やり。
時間的に朝日がのぼったのでそろそろ習慣として起きるはずである、が。
レイヴン
「──ん……」と声が聞こえて
目を開ければ──。良い匂いがする。彼が愛する人に匂いが近く、そして見上げれば、その女性の顔と、ふくよかな胸なども見えて──そこまでして
はっと、大きく目が覚めた。飛び起きることはしないが
「あっ…──ああ……あああああ」
マリー
「あら、おはよう?目が覚めたのね」
レイヴン
と、顔を赤くして
「ああ、ああ、おは、おはよう……」
マリー
朝ご飯も下ごしらえしてあるわ?と女性はどこ吹く風である。
レイヴン
「──よく眠れると思ったんだ。一気に疲れも飛んだ気もしたが……」
「朝食の準備まで……」といいつつ、膝枕されたままで……
マリー
「ふふ…あらあら。本当ならベッドで寝た方がいいのよ?」
レイヴン
しばらくして「………あ、ごめん……今起きる……」と、いつもはすまんだが
思わず、ごめんになってしまいつつ
マリーの負担にならないように、いやそれこそ、膝枕させていたから負担ではあるのだが
ゆっくりと目覚めて
マリー
「いいのよ?」貴方の寝顔も見れたし?と微笑んで
レイヴン
「……くぅ……」と、言ったが
「もしかして──マリー。寝ていないんじゃないか…?」
と、涼しい顔だが、逆算する
マリー
「あら、寝たわよ?」
レイヴン
この時間に、思い人は起きるか──とおもったところで
「ああ、そうか。それならいいんだが」
「──いや、よくないか」
「……いや、よかったんだが」
「……あああ……──」
「顔洗ってくる……」
と、とぼとぼと歩いて行った
マリー
「ふふ…朝ご飯、用意してくるわね?」
その後、マリーお手製の朝ご飯を食べた後、レイヴンは夕方まで外で用事があるため外に出る。
マリー
いってらっしゃい、といつもと同じように見送り、そしてその後は
レイヴン
「少しこの前の依頼の経過報告と、装備の点検、あるいは資料集めにいってくる」
「ああ、食材も──」
という感じででていこう
帰りは夕方だ
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マリー
扉が閉まるのと同時に、息を一つついて。
寝不足のため少しふらふらとした足取りでソファに座り
本来ならベッドに行くべきであるが、と思いつつも
少しだけならよいだろう、帰りも夕方になると言っていたし…と思いつつうつらうつらと
昨日の青年と同じように眠りにつく。
 
 
 
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Moment70%
レイヴン
「──と」と、扉を開けて帰ってくる。依頼人。サヤの話の日程も決まり、武器の修繕なども依頼完了した。本もすぐにみつかったので、昼すぎには帰ってこれて
「ただいま」と、声をかけるが返事はないが──
「……」と、ソファを見る。
荷物を置き、近づき──
「……マリー」と、自分を守るように寝ている彼女を見て「……全く『あら、寝たわよ?』か」
「昨日のことはありがとうだが……マリーも無茶しないでほしいといいたくなってしまうな」と、言いつつ
毛布を取ってくる。おそらくぐっすり寝ているのだろう。
「動かすのも忍びないが……」
マリー
動かしてもそっとならば起きる様子もない。
気配には敏感な方なはずである、が。
レイヴン
「……かなり落ちてるな。彼女の洞察力なら既に反応しているはずだから……」
「ふっ、安心はしてくれているんだろうな。嬉しい話だ」
といいつつ、毛布をかけようとして
「……」ふと、自分がしてうれしかったことを考える。
マリー
大人の女性ではあるが、その寝顔はどこか魔域で出会った彼女を思わせるまだ幼さを残している。
レイヴン
マリーに膝枕をしてもらっていたのは内心落ち着けたし、落ち着けたし、よりぐっすり眠られた。
「──怒られたら謝ればいいか……」
と、彼女に毛布を掛けて、そして、顔を膝の上に乗せた。嫌がるならすぐに枕でももってこよう。
マリー
嫌がる様子も起きる様子もない、むしろ
安心したままである。
レイヴン
「──良い匂いもする。……だが、それに。こういう表情もするんだな……。いや」
こういう表情もするんだったな」と、少し言い方を変えて
「うん」
「なら、しばらくこのままでいいか。俺も少し休もう」と、ソファにかけて。マリーを見守ろう。
しばらくして。
マリー
「……?」少し目を開けた。
レイヴン
「──あ」「よく眠れたか?」と、声をかけた
マリー
とてもあたたかい。
「…レイヴン?」声がした方を見上げて、とても嬉しそうに微笑んだ
レイヴン
「もう少し寝てても構わない」と、こちらも微笑んだ。
マリー
「………いいゆめね、あなたがいる」
「とてもあたたかくて、しあわせで…」手を伸ばして、レイヴンの頬に手をやり、触れる。
レイヴン
「……ああ」
マリー
「すごくうれしい」
レイヴン
「ああ、俺もだ」
マリー
「…わたしはとてもずるいのに、あなたはここにいてくれ………?」ぺたぺたと
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マリー
「…………?」
レイヴン
「ずるい……?」と、ぺたぺたされていたが
マリー
「…………??」
レイヴン
「ま、まりー?」
マリー
「……!?!?」
見上げていた顔を見えないように向きを変えた
レイヴン
「!?」と、見たことない表情にこちらも驚いた
「──なっ」
「……ああ──ごめんなさい」と、思わず気弱な声が出てしまった。でも膝枕はやめてない。
マリー
「…夕方まで帰らないって言っていたと思ったけれど、早く帰ってきたのね」
レイヴン
「……嘘をついたわけじゃないんだ。その用事が早く終わってな……」
「……」
「………」
「…………あ……」
「離れた方が……いい、か?」
マリー
「…このままでいいわ?」
レイヴン
「あ…ああ、分かった。じゃあもう少しこのままで……」
と、普段、二人の間でないような微妙な? 雰囲気が漂っている
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瑠璃色の記憶100%
マリー
「…驚かせちゃったわね」
私も驚いたわ?
レイヴン
「いや、その──今まで見たことがないマリーが見られて俺も驚いて……」
「……すまん。逆のことをしたらもっと気持ちよく寝られるかなという考えはあった。告白する」
マリー
「確かにいつも余裕を持って行動するようにはしてるし、あまり驚かないわ、でも」
「…言ったでしょう?私、4年前に貴方に恋をしたって。…こういう一面もあるのよ?」
「…帰るの夕方と聞いていたし、起きていきなり好きな人がそばにいたら…驚いてしまうわ?」
レイヴン
「……っ!」と、素直な告白とマリーのいじらしさを聞いて、こちらが赤くなってしまう。
マリー
なぜか顔は見せてくれない。
レイヴン
「……そうか。そのそういう一面が見られたのは良かったよ。新しいマリーをしることはできたからな」
「……でも、驚かせたのは、ごめんな」
マリー
「…それに、私今更だけどずるい女なのよ?」
レイヴン
「ずるい…?」
マリー
「…4年前の貴方に恋をして、貴方が綺麗な女性と歩いてるのを見て」
「ただ知り合うだけじゃだめだと思ったわ、だって、女性としてだけなら彼女達にはかなわないもの」
レイヴン
と、静かにマリーの語りを聞いている。
マリー
「…だから貴方を買って、でも、身体の関係を持たなかった」
「…貴方が少しでも羽を休めれたらいいって思ったのは事実よ、でも」
「………そうした方が貴方の心に残るってそう思ったのも事実なのよ」
あの人と変わらないわ?、と
レイヴン
「そういう意味か……なるほど。なるほどな……」と、その言葉を反芻して
マリー
『方法が違っただけで、あの人の事を言えないわ。私だって結局貴方と一緒にいたくて、貴方をあの時買ったのだから』
月の下での言葉が思い出されるかもしれない。
レイヴン
「ああ、確かに心に残ったさ。あの時、余裕すらなかった俺にも印象が残ったくらいに……ただ、な、俺も考えなんだが……」
「ほしいものをほしがるのは……悪いことだろうか。ずるいことだろうか」
「勿論、手段とは云々はあるだろうか、でも、マリーがしたことは。これを自分で言うのは我ながら恥ずかしいんだが……別に悪いことでもなければ、自分に素直に生きたことなんじゃないかなと思う。それに──」
「人間は最適解がいつでも選べるとは限らないはずだ。むしろ、失敗の方が多いんじゃないだろうか。失敗して、悩んで努力して、だからこうして生きていられる。ここまで残ってこられたんだと思う」
「むしろ──だ。最適解じゃなくても、失敗はしてもいいから行動する。最適解だけ求めて動かないことよりはるかにいいとおもう。昔の俺に対する言葉でもあるが──少なくとも、行動するから成功や失敗は生まれる」
「行動しないところには何も生まれない」
「だから、4年前のマリーの行動が。俺と、マリーの幸せにつないだと思えば……たとえずるかったとしても、俺は嬉しいよ」
「この答は──ダメだろうか」と、一息ついて
「………恋がかなって、好きな人に愛されて、嬉しくないわけないわ?」
マリー
@こっち
レイヴン
「ああ、俺もだ」
マリー
「貴方は私より言葉にするのが上手ね」
レイヴン
「そういってくれるなら……光栄だな」
「一種、まわりくどいのもあるんだが……」と、ジャック達の顔を思い浮かべて少し笑った
マリー
「…ふふ、私、とても幸せよ、レイヴン」
ようやく顔を向けてくれて、見上げるように微笑んだ
レイヴン
「……うん。俺もだ。だからこそ。今は俺たちにできることを一つ一つ潰していかないとな。マリーがやらねばならないこと。俺がやらねばならないこと。二人でなしていくこと。それぞれがあるはずだ」
「だけど、待ってくれる人がいる。帰る場所がある」
「うん、幸せだな」
マリー
「おそろいね?」微笑んで
レイヴン
「光栄だ」
「もう少しこのままでいようか。たまにはお昼寝もいいんじゃないかな」
「夕食時は起きるけどな。今日は俺が作らないと、な」
マリー
「…なら、一緒に眠ってくれるかしら?」
レイヴン
「勿論」
マリー
隣にいて欲しいの、と続けて。
レイヴン
「そういってくれると、嬉しいよ」となり~
マリー
「…ねぇ、レイヴン、私今からわがままを言ってもいいかしら?」
レイヴン
「ん? ああ、構わないよ」
マリー
少し体を起こして、ギュッと抱き着くように
「………今夜はたくさん甘えて欲しいわ、でも、私も甘やかしてもらっていいかしら?」囁いた
レイヴン
「──っ」と、抱き着かれて少し顔を赤くしたが
マリーはすぐわかるだろう。心臓の鼓動が一気に早くなり
「……マリーも言葉にするの上手いじゃないか……完璧な殺し文句だよ。それは……」
「……ああ、素敵な夜にしよう」
マリー
「ありがとう、レイヴン」
「…うん、そうね、私も」
「ここが落ち着いて、安心するわ」
レイヴン
その言葉に安どの表情を見せて
!SYSTEM
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マリー
おつかれさまでした
レイヴン
おつう
20201212_0
マリー
うむ
レイヴン
出会は撤収だ
では
サラバジャ!ありがとう!
!SYSTEM
レイヴンが退室しました
マリー
おつかれさまでそた^

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