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- ゲームルームの設定が変更されました
- ゲームルーム名: 災厄の獣達~幕間~
ゲームシステム: ソードワールド2.x
チャットタブ: メイン サブ
ステータス : HP MP 防護
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- マリーが入室しました
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- レイヴンが入室しました
- レイヴン
- おまたせした
- マリー
- こんばんは
- よろしくお願いいたします
- レイヴン
- 基本描写はお任せする
- よろしくたのむ
-
-
-
- イルスファール王国、星の標。
- 数多くの冒険者が集うこの宿には今日も様々な依頼が舞い込んでくる。
- 重要な依頼などの時は応接室や部屋を貸し出すときもあり
- その応接室で、この宿の冒険者であるレイヴンは1人の女性と対面していた。
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- 作戦会議55%
- トレーク
- 「やあ。わざわざ時間をもらってすまない」
- イルスファールにてこの地の歴史を研究している学者、トレーク。
- レイヴン
- 「──いや、構わない。といっても貴女が俺を呼ぶということは……前回の意見絡みだとは予想しているが……」
- 先日もエデンという国、そしてその国にまつわる事象を調べている。
- @先日もいらなかったな
- レイヴン
- と、答えるのは黒髪の魔術師風の青年。端正な顔つきをしているが、以前と比べて様子が違うのは、アンニュイな雰囲気を醸し出さなくなったこと。
- 現在もエデンや災厄の獣達の調査を進めており、進展などがあれば冒険者に依頼を持ってくる。
- レイヴン
- 加えて女性であるトレークと対峙していても、動揺するそぶりをみせていないということだったが、その経緯はまあいいだろう。
- つい先日も、冒険者に依頼を出し、そして、エデンという国にいた災厄の獣と呼ばれる魔物についての情報を持ち帰ってもらってきたばかりである。
- トレーク
- 「うん。あの遺跡で気になる事象があったことは聞いているよ」
- 資料によると、災厄の獣のマナに対して反応するはずの防衛機構がなぜかレイヴンに反応を示す様子がうかがえた件である。
- レイヴン
- 「といっても、あまり俺の過去を漁ってみてもその、エデンやら、災厄の獣やらに俺が因縁があったとは思えなかったが……」
- 「故郷に関しても……今はもう寂れたがそれに関連するような事柄に遭遇することはなかったし。親類に関しては今はどこで何しているか分からない。正直、そのことに関しては考えるための葦さえない状態だな」
- と、息を漏らした
- トレーク
- 「うん。そのあたりの事情は店主からも聞いているよ。君が言う通り、血脈という線は現時点では薄い…という結論になるね」
- 「あと魔動機についてだけど、コレについては経年劣化が激しかったみたいで、マギテック協会にも出したんだけど」
- レイヴン
- 「あったらあったで、俺自身の立場も危うくなってしまうかもしれないからな……」腕をくみ
- 「あ、ああ」
- トレーク
- 「結論、誤作動を起こしてもしょうがないレベル」
- レイヴン
- 「まあそうだろうな……」
- トレーク
- 「終わった後にした念のための検査結果も異常はなし…身体はいたって健康」はいこれ結果、と君に羊皮紙の束を渡してくれる。
- レイヴン
- 当然だろうという、顔つきではあるが。納得しているかはどうか別の用だ。
- 「──貰っておきます」と、これには敬語でこたえて
- 「ただ──トレークさん。貴女が俺をこれだけの理由で呼ぶなんて考えにくい。何かほかに用事があるのでは?」
- と、彼女の目をみつめた
- トレーク
- 「…今言った結果は事実だけど、でも、はっきりとしてるわけじゃない」
- 「君もそれは気になっているんじゃないかな?」
- レイヴン
- 「気になっていないとなれば、嘘になるな」
- 「それに誤作動というものは──どんな魔動機でもそうだが、それが発生してしまうには末端であれ、どんな些細な事象であれ、どこかに瑕があるはず。文学的に言えば因果関係か」
- トレーク
- 「だからコレが安心できる材料…になるかどうかはわからないけれど」
- 「愛欲のルクスリアに関連しているであろう遺跡が見つかった」
- レイヴン
- 「まあ、この仕事をしていると因果なんて関係ない事象も起こってくるわけだが……」
- 少し考えこみ
- 「確か獣の一つだったか。それに、俺の記憶が正しければ、俺が魔動機に襲われた時に出てきた名前だな」
- トレーク
- 「まだ表層調査の段階ではあるけれども。ルクスリア…君たちが見つけてくれた映像から彼女、と呼ぼうか、の名前が見つかった」
- レイヴン
- 目を瞑り話を聞いている
- ???
- 『獣を殺すことはできても死ぬことはない。それが私たちにかけられた呪い。それを解くことができると?』
- トレーク
- 「運がいいことに、その地元出身の冒険者も見つかって、色よい返事ももらえてる段階だ」
- レイヴン
- 「なるほど──ふむ」
- 「もし、勘繰り深い発言であれば申し訳ないんだが。その話を俺に持ってくるということは……俺も、その遺跡の調査に付き合った方がいいということだろうか」
- トレーク
- 「調査の途中だからもう少し先になるとは思うけれどもね」後半の言葉には頷いた
- レイヴン
- 「……もちろん。仕事になるから、報酬はいたたくが。気を悪くしないで聞いてほしい」
- トレーク
- 「でも、強制でも命令でもないよ。危険が伴う可能性が高い依頼なのもわかっている」
- レイヴン
- 「研究者としても、一度、反応があった存在を、疑い深い場所に放り込むことは……効率的だろう?」
- トレーク
- 「…魔域とは違って、何があるかわからないからね、遺跡は。もちろん、仕事である以上、報酬という面は約束しよう」
- @魔域は脅威度はかれるって意味です
- レイヴン
- 「もっと丸く言うのであればトライ&エラー。再び俺から反応が検出されれば、それは何かしらのやはり因果があるということになる」
- 「その点も含めて冒険者さ」
- トレーク
- 「研究者ではあるけれども、それだけで声はかけないよ」
- 「ただ」
- 「知らないよりは知っていた方がいいとは思ってる。知らないのではそもそも選択すらできない」
- レイヴン
- 「無知は罪だともいうからな。だが、無知だからこそ幸せということもある。僭越ながら知ることが絶対的正義だとは俺は思ってない。だから、その判断というのは、俺も、貴女も個人的な価値観に過ぎないと思ってる」
- 「──そういう意味での俺の答えは。俺の力や、俺の境遇、状態が必要なのであれば、勿論、協力させてもらいたい」
- 「かな」
- と、最後はふっ、と笑って見せて
- トレーク
- 「…ありがとう」
- レイヴン
- 「……とはいえ、貴女も研究者だ」
- 「現段階では秘匿にしておいておいた方が良い情報も多いだろう」
- 「機密事項といったところか。だからこれ以上は聞かないさ。今は」
- トレーク
- 「今店主に人選もお願いしているけれども、君たちクラスはやはり人気が高いようでね、難航してるようだ」
- レイヴン
- 「……」ふむと、考え
- トレーク
- 「機密という程ではないさ。あの後、あの遺跡も調べたが禁術というレベルの代物も見つかっていない」
- レイヴン
- 「なるほど? なら──」
- 「その村の名前と、場所を聞いても? 店主に俺から提案するときに、話を切り出しやすいからな」
- 「実力以上に。俺はその遺跡にいく価値があると判断している。研究的な目的でな。そこをわからない店主ではないはずさ」
- トレーク
- 「好奇心旺盛だね。君の活躍は聞いているよ。操霊魔法にも造指が深いと」
- レイヴン
- 「いや……好奇心的な意味ではなく。そちらの利益的なことを考えたんだが……」と、目を抑え
- トレーク
- 時間ができたら私の研究室に来るかい?と冗談交じりで話をしつつ
- レイヴン
- 押さえ
- 「それはいささか興味があるな。だが、仕事はするが、俺もまだまだ力及ばぬところは多い。武器の扱い、更なる操霊術の研鑽、それにあと一つくらい小技があれば、できることが広がるんだろうが……」と、答える。卑下している意味ではなく、次はどのような手を増やそうかを考えるような鋭い視線だった。
- 「と、申し訳ない。すくなくとも宝剣として依頼を受けた時は、相応の仕事はさせてもらうさ」
- トレーク
- 「その言葉が出てくるなら君は本当に研究者に向いているね。探求と向上は研究の友さ」
- レイヴン
- 「教育を受けていたらその道を進んでいたかもしれないが──、と、脱線したな」
- トレーク
- 「ああ…そうそう、場所の名前だね」
- 「街の名前はイーハトーブ。遠い異国の言葉で」
- 「楽園と言うそうだよ」
- レイヴン
- 「イーハトーブか……」
- 「流石に聞いたことがないな……ともあれ承知した」
- とメモを取って
- トレーク
- 「詳細はまたメンバーが集まって日も決まったら店主から話はあるけれども、今回は私も同行する予定だよ。護衛にもなるが、君たちの仕事の邪魔はしないよ」
- レイヴン
- 「分かった。俺も許可がでれば可能な限り同行できるようにスケジュールを組んでみよう」
- と、手帳を閉じて
- 「有意義な時間だった。わざわざありがとう」
- トレーク
- 「もし君が来るならあと3名といったところかな…君と、月神の神官さんと…
- 「私と…あと3名がちょうどいいかな」
- 「そう言ってもらえると助かるよ」
- レイヴン
- 「月神の神官であることに何か意味が?」
- 「……」少し考え
- 「ああ、先ほどいっていた地元の──ということか」
- ふむと頷き
- トレーク
- 「こちらもまた何かわかったら店主を通して連絡しよう…うん、その人だよ」
- レイヴン
- 「……ふむ。わかった。ありがとう」
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-
-
-
- エデンの研究者、トレークから次の依頼について打診を受けた君は、トレークと別れ帰路につく。
- 家に帰れば、君の同居人は家にいるようである、が。
- 資料に目を通し、何かを考えている様子である。
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- 無題59%
- レイヴン
- 「──ただいま……と」と、帰宅の挨拶をして、荷物を置いて。そのまま厨房に向かおうとする。
- いつもならばおかえりなさい、という声が聞こえるはず、であるが。
- 自分ならまだしも、この女性がここまで深く思考するのは珍しいと思うかもしれない。
- レイヴン
- 「……──」と、当然気にはなる。が、まずは厨房に向かい──。少したって
- 「……飲み物置いておくぞ?」と、彼女の近くにハーブティを置いた。いつも淹れてくれているソレだ。
- そ、その間に改めて読んでいる文献のタイトルをチラ見しておこう。
- 積んである本も
- 文献のタイトルは察するにこのあたりの民話・伝承…おとぎ話をまとめたもののようだね
- そしてそのうちの1冊には、先ほど君が出会った女性が書いたであろう、エデンという名前の物も見える。
- レイヴン
- 「(……民話・伝承・おとぎ話。マリーが意味もなくそんな本に手を出すとも思えない……それに)」
- マリー
- 「あ」
- レイヴン
- 「(……エデンか)」
- 目を瞑り
- マリー
- 声をかけられてから気づいたようである。この女性にしては珍しく、自分でも少し驚いている様子がうかがえる。
- 「ごめんなさい、帰ってきていたのね」
- レイヴン
- 「ああ、すまない。集中の邪魔をしてしまった」
- マリー
- おかえりなさい、と微笑んで
- レイヴン
- 「気にしないでくれ。それよりも、仕事に関連することなんだろう?」
- マリー
- 「ええ、ちょっと長く留守にするかもしれないわ?」
- レイヴン
- 「料理が出来たら呼ぶから、それに今は集中してくれて構わない」
- と、微笑んでから
- 「──なるほど。少し眉唾かもしれないような御伽話に関連する依頼とみた」
- 「……事実、そういった類の話がよく星の標にはそういう依頼が流れ込んでくるらしいからな」
- といってから、厨房に戻っていく
- マリー
- 「…おとぎ話、ね」その背中を見て
- 「そうだった方が、楽だったかもしれないわ」息をついて
-
- さて、しばらくして、マリーは「夕食だぞ」という言葉が聞こえてくるだろう。集中している時にももしかしたら、調理中の匂いがしていたかもしれない。
- ベーコンをいためていたり、野菜を切る音がしたり……あるいは、何かをぐつぐつ煮たりしていたようだ。
- そして
- レイヴン
- 「寒くなってきたからな。ポトフを作ってみた。おそらく──マリーが嫌いな野菜類は今回は入ってないはずだ。……それなりに野菜が感触を意識してみた。じゃがいもを少し大きめに切っているのは──」
- 「ごほん、すまない。とにかくお待たせした」
- と、皿を置いて。飲み物を置いて、座る。
- マリー
- 「ふふ、ありがとう。そう待っていないわ?」
- レイヴン
- 「考えてごとをしていると、時間は早くたつものだからな。ただ、考えるにも脳にエネルギーが必要だ」
- 「いただこうか」
- 考え事
- マリー
- いただきます、と簡単い祈りを捧げて、あたたかいソレをいただく。
- 彼の半ば趣味が料理であることは知ってはいたが、いつのまにやら最初に教えた自分よりも上手くなっている。
- 彼の長所である向上心がここでも発揮されていると思う。
- レイヴン
- 野菜は柔らかく、コンソメの風味と、ベーコンの出汁が合わさりよくできていると感じるだろう。
- 「ウィンナーを先にいれると、風味が出るらしいが……。その分、形が優れてしまうんだよな……悩ましい」
- むむむとうなる。今回は後にいれたようだ。
- 崩れてしまう、だ
- マリー
- 「なら今度はそっちを楽しみにしているわ?」
- レイヴン
- 「そういってもらえると、作り甲斐があるな」
- 笑みを浮かべた。少年が新しいことを発見したような無邪気な笑みだ・
- マリー
- 例の魔域の依頼の件が解決してから、表情が明るくなったと思う。年相応にも見える。
- どこか気を張っていたような時とは違うその自然な笑みに、こちらも表情が和らいだ。
- さて、食事もひと段落して、食器類を洗い。お互いに小休止もかねてダイニングテーブルに再び座った頃合だ。
- レイヴン
- 「マリー、一つ。知恵を借りたいんだが。構わないか?」
- マリー
- 「あら、いいわよ?」
- 彼がこうして尋ねるのは決して珍しくない。
- レイヴン
- 「イーハトーブ、という街か村を聞いたことは?」
- マリー
- 互いに気になる事象について話をするのはよくある話である。
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- BGMを削除 by マリー
- レイヴン
- 「……今日少し呼び出しを食らった時に聞いた名前でな。初耳だったから、印象に残っていて」
- マリー
- 「…呼び出し?」
- レイヴン
- 「以前、とある遺跡にいった関係で、その調査報告を俺にわざわざ届けてくれたんだ。トレークという、学者の女性なんだが」
- 「彼女と話す中で。今出てきた村の名前が出てきたんだ」
- マリー
- トレーク…確か、あの国、エデンの研究をしている研究者だ。ちょうど先ほど彼女の著作も読んでいた。
- まさか彼女とレイヴンがつながっているのは知らなかったが。
- 「…普通の街よ。特筆して何かあるわけでもな、どこにでもある街」
- あるわけでもない
- レイヴン
- ──じっと、マリーの口ぶりをみる
- マリー
- 「逢魔の森から少し離れてはいるけれども…魔物に襲われたこともあったから、国から兵士や冒険者が派遣されていたこともあったわ」
- レイヴン
- 一瞬、言葉が詰まったような気がしたが。逢魔の森~ あたりから彼女の口調が戻っていくのを感じたかもしれない。
- マリー
- 「といってもできることはたかがしれてる、せいぜい…何かあったときのために、近くの村や街とすぐ連絡をとれるようにと、移動ができるように備えていた、くらいよ」
- レイヴン
- 「──なるほど。さすが詳しいな。マリーの知識ではかなわない」
- と、感心したように眉を下げた
- マリー
- 「…子どもが多かったのよ」
- レイヴン
- 「子供が多かった……」
- マリー
- 「だから、彼らを逃がすために、知恵をしぼる必要があった…」
- レイヴン
- 腕を組み、マリーの発言を静かに聞く
- マリー
- 「孤児院の子どもたちを守るために、ね」
- 息をついて
- レイヴン
- 「──詳しい話をありがとう」
- と、少し考える。異常なまでにマリーはこの街に詳しいそんなふうに思える。
- マリー
- 「私以外にも、あの街の出身者なら話はできるわね」
- レイヴン
- その口ぶりがまるで、現実に見てきた風に思えるが──
- 果たして自分の予測を今、ここで切り出すべきか。恋人であれ──ここは様子をうかがっていた。目を瞑りながら。
- 「……やはりそういう事情がある以上。そこに住む大人や、それなりの年齢の人物には悩みの種になっていたんだな」
- 「子どもが村に残されることは、出稼ぎというケースもある。珍しくないが……そこに孤児院が絡み、しかも魔物が周囲にいるとなれば……。そうなるな」
- と、頷いた
- マリー
- 「…物心ついた頃から、13の時までその孤児院にいたわ」
- 「だから貴方にとってのフォールンと同じように、私にとっての故郷ともいえるわね」
- レイヴン
- その答えが、彼女が出身者であることを証明になった。
- 「……そうか。昔を思い出させてしまったら申し訳ない」
- 「ただ、話してくれてありがとう」と、優しい笑みをマリーに返した
- マリー
- 「いいのよ、街の人たちは優しかったわ、裕福とは言えなかったけれども、先生達も、よくしてくれた」でも、と目を伏せて
- 「…………私はあそこにいるのが怖かった」
- レイヴン
- 「……」と、マリーのそばにいって、そっと手を乗せよう。
- 怖い、という単語はこの女性から初めて聞いたかもしれない。
- マリー
- 「…今はそうでもないのよ。年月が経って、気持ちが落ち着いたというのもあるけれども」
- ありがとう、と手を少し握り返した
- レイヴン
- 「ただ、昔感じたトラウマや、恐怖や……わからないという感情は。いつまでも。それこそ、俺も前まで。いや、今も違う意味ではそうなんだが……火傷のように残るものだからな」
- 「……少しでも辛かったら、手を握ったり。抱きしめたりすることくらいはできるから。我慢しないで言ってほしい」
- マリー
- 「…前に夢の話をしたときの事を覚えてる?」
- レイヴン
- 「ああ」
- マリー
- 「孤児院にいたころはあの夢をずっと見てた」
- レイヴン
- 「……無数の手に攫われる夢……」
- マリー
- 「…本当におとぎ話のような夢よ、でも、昔はとても怖くて、ひとりで眠れないときもあったわ」
- レイヴン
- 静かに頷きながら、耳を傾ける
- マリー
- 「…あの街を離れてからよ、夢をあまり見なくなったのは」
- 「離れてからあの街についても調べたわ、もしかして何か…よくないものがいるんじゃないかって」
- レイヴン
- 「……なるほど」
- 「……俺の勝手な憶測で申し訳ないが」と、マリーの話を聞いていた状態から、今度はこちらから切り出す
- 「その街の調査の指名を──マリーは受けていないか?」
- マリー
- 「結果的には、何もなかった……いいえ、見つけられなかったと言ったほうが正しいわね」
- 「…トレーク女史とつながりがあるのなら、そう、貴方聞いたのね」
- 「…引き受けたわ」
- レイヴン
- 「……月神の神官とだけな。だから可能性は考えていた」
- 「そうか、なら。俺も同行しないわけにはいかないな。まあ、そういう話をトレークさんとしてきたところなんだが」
- 「……」マリーの瞳を見つめて
- マリー
- 「どちらにしろ、そのうち行こうとは思ってたの」
- レイヴン
- 「そうか……」
- マリー
- 「わかるかはわからないけど、自分のルーツ…あの夢のことや、蝶の刺青について…何か手がかりはないかって」
- 「まさか依頼で行くことになるなんて思ってもいなかったけれど」
- レイヴン
- 「──ああ、そうだな。わからないことは怖いからな。それならば、怖くとも、恐ろしくとも行きたくなるのは道理だ」
- 「だが。世の中には知らない方が幸せなこともある。それでも、真実を知りたいと思う心は──。多分、俺も同じだしマリーも同じなはずだ……ただ、横で支えてくれる誰かがいると、安心しないか?」と、マリーに尋ねる
- 「俺は少なくとも、安心させてくれる大切な存在がいたから。この4年間、歩んでこれた」
- マリー
- 「…ありがとう、レイヴン」
- レイヴン
- 「ただ──マリー。こんな直情的な同行の提案は俺らしくない気もするんだ」
- 「だから、3つの理由で。俺は店主に、そしてマリーについていきたいと提案しようと思う」
- 「聞いてくれるか?」
- マリー
- 「ええ、聞くわ?」
- レイヴン
- 「ああ」
- 「まず1つ。先ほども述べた通り。恋人が不安そうな顔で、依頼に行くのは──俺は見逃せない。信じてはいるが──それでも、支えてあげられることが分かっているのについていかない道理はない。まあ、単純に、俺がついていきたいだけだ。わがままな理由さ」
- と、いたずらに微笑んで見せた後、すっと、冷静な表情になり。2つ目と、指を動かす
- 「2つ目。実はトレークさんから依頼を受けたことがある。そして、彼女は俺にかなりの信頼を置いてくれているようだ。勝手も知っているはずだし。彼女も安心して送り出せるはずだ。加えて、マリーと俺は戦い方を相互によく知っているし……。ついでにいえば、前回の依頼を考えれば魔動機の出現は考えられる」
- 前回の依頼については後で話すと注釈して
- 「魔動機の相手は得意だからな。そこは任せてほしい。戦力的な意味が2つ目だ」
- 「そして最後」
- と、3つ目の指を伸ばす
- 「……前回。トレークさんの依頼。エデンが関わる遺跡で、俺に不可解な現象が起きてな。……どうやら、エデンに関する“獣”にもしかしたら俺は縁があるかもしれないんだ。そして──反応が出た愛欲という”獣”がこれから俺たちが深く関係しているらしい」
- 「つまり」
- 「マリーもそうだろうし」
- 「俺も無関係ではない」
- マリー
- 「…愛欲のルクスリア?」
- レイヴン
- 「その通りだ」
- 「俺も詳しくは分からないが。俺は偶然はあまり信じないことにしてるからな」
- 「偶然というものは──積み上げられた先に創り上げられるもの。奇蹟も同じだと思ってる」
- 「だから、何か俺にもあるんだろうとおもってるんだ」
- 「それに聞いている話だと──街にいたからこそマリーが不調を訴えていたその可能性は十分に考えられるはずだ。そうでないことが望ましいが……それでも、俺はそこは懸念したい」
- 「ふっ」
- 「要するに少し心配なんだな」
- マリー
- 「遺跡自体は街から少し離れているとは聞いているけれども…ええ、私も、それについては懸念していたわ」
- 「…資料を読ませてもらう限り、ロクな物じゃなさそうだったもの」
- レイヴン
- 「ただ、近くに縁があるものがあれば、強く呼応する」
- 「その現象は俺たちは今まで嫌というほどみてきただろう?」
- マリー
- 「……そうね」思い出すのは星座についてである。
- レイヴン
- 「クラウンのギガスペレクス然り。リディエールさんと、テオドールを最後につないだ一撃も然り。星座の武具も然り──」
- 「良縁であれ、悪縁であれ、繋がれたものは強く呼応する。俺はそう思う」
- マリー
- 「…もしかしたら、私のこの覚えていないはずの覚えていることが」
- 「貴方は他の仲間に、何かもたらすかもしれないわ?」
- レイヴン
- 「その遺跡に収束していることもあるだろうな」
- マリー
- 「…ただの直感だけれども、愛欲のルクスリア…無関係じゃない気がしているの」
- 「…どうしてそう思うのかわからないわ」
- 「だから、その答えが見つかるかもしれないとは、おもうわ」
- レイヴン
- 「ああ」
- と、マリーの言葉の続きを待つ
- マリー
- 「それが何をもたらすかもわからないわ、それでも…私の傍にいてくれるのかしら?」
- レイヴン
- 「……ふっ」と、笑って見せて「今、ようやく。ほんの少しだけ。マリーの。恋人のことが理解できた。少しだけ近づけたきがする」と、いって
- 「マリーは本当に素直になれないときは……そっと俺や、俺たちを離そうとするんだな。告白の時の言葉を今思い出したよ」 『………知って後悔するかもしれないわよ?』のことだ
- 「──だが。あの月の下で誓ったように答えは変わらないさ」
- 「先述した三つの理由から。そして何よりも──俺がついていきたから」
- たいから
- 「……俺は、この依頼に同行するつもりだ。もちろん。宝剣級の冒険者としてガルバに提案する形でな」
- マリー
- 「…ありがとう、レイヴン」
- レイヴン
- 「お礼を言うならこちらの方だ」
- 「ありがとう、マリー」
- マリー
- 「…?」
- レイヴン
- 「……俺のわがままを聞いてくれて」
- マリー
- 「貴方が仕事にただの私情だけを挟まない人なのはわかっているわ?そして不確かなことを口にしないのも」
- レイヴン
- 「どうだろうな……。私情を挟みたいがために、そこに論理をくっつけているだけかもしれないぞ?」と、少年のように笑って見せた
- マリー
- 「ふふ…それでもお仕事はきちんとしてるならいいんじゃないかしら?」
- レイヴン
- 「……そうだな。よし」
- 「俺も資料を読ませてくれ」
- マリー
- 「ええ、いいわよ。一応このあたりが…」
- レイヴン
- 「ああ」
- 「──明日にはガルバに打診してくる」
- マリー
- 「…ええ、わかったわ」
- レイヴン
- 「一つだけ懸念点があるとすれば──魔剣級なら一発だったかもしれないな」
- といいつつ
- 資料を読み始めよう
-
-
-
- エデン、そして災厄の獣達にまつわる運命に巻き込まれる冒険者達。
- 災厄の獣とは?愛欲のルクスリアとは?遺跡には何が待っているのか
- 答えはまだ、誰も知らない。
-
-
-
- マリー
- おつかれさまでした
- レイヴン
- おつう
- 20201110_1
- はい
- マリー
- うむ
- ありがとうございました
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- レイヴンが退室しました