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- マリーが入室しました
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- レイヴン
- こんにちは
- どきどきしています
- マリー
- こんにちは、ずっとどきどきしているわ?
- よろしくお願いいたします。
- レイヴン
- よろしくおねがいします
-
-
-
- その青年のその時の心境をどう表したらよいのだろうか。
- いつものように食事に誘われ、いつものように商業街で買い物をして、いつものようにともにご飯を食べる
- それはこの国にきてから何度か繰り返されてきたことであった。
-
-
-
- マリー
- 「そういえば私、しばらく宿なしになるのよね」
- きっかけはこの一言であった。
- レイヴン
- 「──は?」
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- 今宵は宴と参りましょう100%
- レイヴン
- 食事を済ませた途端に何とも信じがたい言葉が聞こえた。不思議な関係から──恋仲に進展はしたわけではあるが、何だかんだ(少し距離は近くなったかもしれないが)一応は平穏な日常は続いていた。
- マリー
- 「この前の仕事(フォールんの魔域)終わったときに、区切りがついたら別の街にも行こって考えたのよね」役目が終わり、目の前の青年が過去を思い出さないようにするためだったいうのは今更であるが言う必要のないことである。
- レイヴン
- 依頼もしばらく落ち着いている。故郷の進捗状態の知らせもないのだが──
- 「……」と、少し難しい顔をして考える。
- マリー
- 「で、一旦手続きしたはいいのだけれど、色々あってここにまだしばらくいることになりそうなのよね」
- レイヴン
- 「区切りがついたら──ということは今更だ。触れないけれども……そ、そうか」
- と、しばらくいるという言葉には胸をなでおろしたが……。
- マリー
- 色々、というのはフォールンの魔域のことである。目の前の青年と何某かあった、というのは本人が気にするであろうから言わない。
- レイヴン
- 「だが……文字通り宿なしだな。次のアテは……」
- あるよなといいかけて
- あのビエルイビーチのことが思い出された
- マリー
- 「……………」
- レイヴン
- そういえば、宿を取らずにいたことを思い出し
- マリー
- 「まだ時間はあるから探してみるわ?」
- レイヴン
- 「…………」
- マリー
- 結論、ここで冒険者ランクをあえてとっていなかったことがアダになったともいえる。
- レイヴン
- 「剣なし」と、嫌味ではないがぼそっとつぶやき
- 「……」そして少し考える
- マリー
- 最後には、星の標に頼ることはできるであろうが、店主に世話になったのもあり、自分がいつまでもいるというのも気が引ける。
- レイヴン
- 「真面目な話を考えて今から探せば。べらぼうに高い宿か……あるいはあっても。生活環境的にもよろしくないところがあたるだろう」
- 「加えてイルスファールにはますます人がやってきている」
- 「評判を聞いて。治安の良さを聞いて。そしてかつての俺のように冒険者を夢見てだ」
- 「………そういえば、俺もそろそろ店主にそろそろ家を変えたらどうだとは言われていたな……」と駆け出しが住むような家にまだ住んでいたようだ。
- 「ふむ」と、深く考える
- マリー
- 「あらそうなの。いいんじゃない?キッチンが広い物件でも探してみたら?」
- レイヴン
- 「ああ、そうだな。懐にも余裕があるしそういう時期だと思っていたし──。健全な生活があるからこそ、健全に任務をこなせるからな。特に何もないときは猶更だ」
- マリー
- 「趣味のものも置き場所が広くなるのもいいことだと思うわ?」
- レイヴン
- 「──……」
- 「ええとだな……少し恥ずかしいんだが
- 少し顔を赤らめ咳払いして
- マリー
- 「別に恥ずかしがるようなことじゃないのに」趣味の事である
- 私もいい物件探さないと、かしらね。宿暮らしでもいいといえばいいのだけれども。と相変わらず自分に無頓着な言葉である。
- レイヴン
- 「……最近、マリーとでかけると……結構緊張しているんだ。無茶を言わないでくれ……」と、今までの女性嫌いではなく。意識し始めた故に、出始めた感情なのだろう。
- そういうのにはすぐに気づいてしまうだろう。大人の女性としての彼女は
- 「だが──提案せずに、秘めたままにしておくのは。お互いに悪い癖か」と、諦めたように息を吐き
- マリー
- 「…ふふ、それは嬉しいわ」だってそれだけ意識してくれているのでしょう?と微笑んだ。
- 「…提案?」
- レイヴン
- 「……マリー、シェアハウスに興味はないか」と、少し遠慮気味に
- マリー
- 「それも考えたのだけれども。私のお仕事的に難しそうなのよね」
- レイヴン
- 「……お互いに冒険者なら。資料の共有もできるし。食費や洗濯も俺がやってしまえば、マリーの負担も減るはずだし……。俺もわからないことがあったら、相談しやすいだろうと思ったんだが……」
- マリー
- 「長期で抜けることもあり、花街でのお仕事もあって昼夜逆転することもたまにあり」
- 「……………」俺が、という言葉に、ようやく、彼が何を言いたいのか理解はできた。
- レイヴン
- 「後は家賃が安く済むくらい……なのと。……お互いを知るのにはよいかと思ったのはあるが……。早計過ぎる考えかと思って、少し言うのを躊躇っていたんだ」
- マリー
- 驚いているのは否定はしない。こちらとしては全く問題はない。が。
- レイヴン
- 「だが──本音を言えばマリーのことをしりたいのもあるし。そして実情を考えれば、大切な彼女が生活環境が悪いところで暮らしているのを考えれば……ちょっと気になってな」
- 「気を悪くしたらすまない」
- と、頭を下げた
- マリー
- 「私も貴方の事、もっと知りたいわ、レイヴン。その申し出はとても嬉しいわ」
- レイヴン
- 「そういってもらえるだけでうれしい」と、少し笑って「ただ、実際的にはどうなんだろうか。かなり強引な提案であることは俺も理解しているつもりだ」
- マリー
- 気になる点は2点
- レイヴン
- 「──生活環境の違いは。あまりきにしてなかったが」と、考え
- マリー
- 1点はいずれ知られることであろうから今はおいておくとしよう。
- 「…気になるのは、私は貴方のもっと近くにいて、平気なのかしら?」
- レイヴン
- 「……その質問は、多分2つに分けて答えるべきだな」
- 「一つめは俺の女性が苦手であることだが……前も言ったように。あの事件以来……確かに、緊張や、胸の鼓動はするんだが……なんだろう。以前よりも体が軽いのがある。マリーの今までやってきてくれた成果でもあるし」
- 「後は区切りをつけられたんだと思う。だから、今こそ、この欠点を克服するべきだと思ってる。だから、これについては問題ないさ」
- 「2点目は──ごほん」
- と、目をすこし泳がせてマリーを見て
- 「……違う意味で、どきどきするのはあるんだが……そのあれだ。それは……不快な感情じゃない。むしろ……」
- 「……」と咳払いして
- 「だから、大丈夫だ」
- と、言いなおした
- マリー
- 「わかったわ」彼が女性が苦手な点を考えているのならば、それは尊重したい。今までと同じである。
- 「なら…ふふ、いいわ、一緒に暮らしましょう、レイヴン」
- 「色々お互い違う点はあると思うけれども…その時は」
- 「こんな風に、お互いに話しましょう」
- レイヴン
- 「──」と、安心したように表情を和らげ
- マリー
- 今までも、今も、これからも、そうしてきたのである、彼とは。
- レイヴン
- 「ああ、今まで通りな」
- 「ふう」と、胸を手に当てて
- 「さすがに緊張したが──提案してよかった」
- 「マリー。これからの予定は?」
- マリー
- 「特にないわね?」
- レイヴン
- 「──わかった。ついでに言えば、今の家の契約は……具体的にいつまでなんだろうか」
- マリー
- 「えぇと…まだいてもいいとは言われているけれども、次の物件が決まったら早めには?とは」
- レイヴン
- 「なるほど。なら──」と、手帳を取り出し
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- クロスベルの午後100%
- レイヴン
- 「逆算してちょうどいい日程を決めよう。俺が提案したことだ──それに花街での仕事もあるだろうから……。できる荷物の移動は俺がやっておこう」
- マリー
- 「それはいいけれども、そんなに荷物はないのよね」
- レイヴン
- 「だから、今日は良さそうな物件を見つける。付き合ってくれるか?」
- マリー
- 「…ふふ、いいわよ」
- レイヴン
- 「書物だけでも、かさばるからな。それじゃ──行ってみるか」
- 「……冒険者ランクを取っておいてよかった。こういう使い方もできるんだな」
- と、マリーを促そう
-
-
-
- 青年の読み通りである。物件を探していると言えば、手ごろな物件の候補はいくつか用意された。
- 国としても、実力がある冒険者が居住をさだめることは願ったりかなったりな部分ではある。
- 少し前にも貴方と同じ宝剣クラスの冒険者も来てたんですよ、などと話をされ
- 店員
- 「利便性が高いのはこのあたりでしょうか。ちょうどあきもございますよ」商業区と星の標のちょうど間のあたりをしめして
- レイヴン
- 「そうですね。家賃は立地的にも少し高めにはなりますが……けれども、聞いている限りではよい感じの物件だ」
- 店員
- 「あとは…シーンの神官の方でしたら、このあたりという方もいらっしゃいますね」南側、花街のほど近くを示して
- レイヴン
- 「……そちらも悪くないか。少し星の標からは遠くなるが……。値段もそう変わらない。広さも同じくらいか」
- どうだろうか、と、マリーに目を向け
- マリー
- 「私の仕事についてはそう頻度が高いわけではないから、こっちの西側の方がいいんじゃないかしらね?」商業区に近い方を示して
- 「何か入用になったら買い出しもしやすそうね?」
- レイヴン
- 「そうだな──。それに商業区にはいく機会も多いだろう」
- 「ああ」意見が一致し
- 「すみません、こちらの立地を見学させてもらっても?」
- 店員
- 「かまいませんよ、あとは、もしよろしければ」
- レイヴン
- 「とりあえず行ってみるか──」
- 店員
- 「仮押さえというかたちもできますよ、他の物件も見ていただいて問題ございません」
- レイヴン
- 「……分かりました。一度、拝見させていただいて……よさげならまた伺います」
- 店員
- 「ありがとうございます」営業スマイルである
- レイヴン
- 「稼業の関係上、荷物が多いもので……。いざ越すとなると、準備もかかりますから……」
- 「こちらこそ」
-
- さて、薦められた商業区と星の標の間あたりにある物件に二人は向かう。
- 広さも十分、リビングもあり、個室もある。キッチンも広く、外に広場もある。標も近く、商業区も近い。
- 値は少し張ったが、二人にすればさほど問題にならない金額だろう。
- お互いに納得し、仮押さえ。そして、レイヴンとマリーは引っ越すまでの日取りを整える。マリーの負担にならないように日程を組み、お互いの荷物を運びこみ──主にレイヴンがレイアウトなど、荷物運びを行った。
- その動いている時の様子は、どこからどう見ても嬉しそうに見えたかもしれない。
- そして、商業区も近いこともあり、共同生活に必要なものも買いそろえた。例えば有事の際の通話のピアスや。あるいは、掃除機がわりのオートルーターなど
- 実に彼らしい下準備であった
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- さて──彼女が越してくる当日である。
- レイヴン
- 「──ふう。これでセットも完了。玄関先も掃除もヨシ」
- 「時間まで余裕がある」
- 「後はマリーが満足してくれるか──だが」
- 「……我ながら上出来じゃないか。今回の掃除は」
- レイヴン
- いつでも大丈夫です
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- 曲名不明100%
- ほどなくして玄関がノックされ。
- レイヴン
- 「──ああ、今出る」
- と、声を上げ、玄関を開いた
- マリー
- 玄関を開けるとそこにいたのはいつも通りの…とは違う服装の彼女である。
- 「あら…待っていてくれたの?」
- レイヴン
- 「……──」思わず目を見開いて。
- 「……ああ。当たり前だ。お互いの了解があったと言え、誘ったのは俺なんだ……なんかこういうのは照れ臭いが……」
- 「万全の準備をしておいた」
- マリー
- 「…ふふ、ありがとう、レイヴン」
- オートルーター
- 『ウィィイイイン……』と、後ろでそれこそ掃除機代わりに使ってる何かがいる。
- レイヴン
- 「ああ……あ……」
- 「しまった。切り忘れていたな……」
- マリー
- 「この子も手伝ってくれてたのね?」
- レイヴン
- 「お互いに忙しくなるだろうからな。手分けしてできるように買ったんだ。本来の用途とは違うが」
- マリー
- 家の中にはいって、ぐるっと中を見回し
- レイヴン
- と、苦笑しつつ
- マリー
- 「やっぱりこういうのは貴方の方が趣味がいいわね」
- 落ち着くわ、と嬉しそうな表情を浮かべる。
- レイヴン
- 「……本棚はとりあえず索引順に並べてある。後はリビングは使いやすいようにしておいた。マリーの部屋に関してはいじってない。本人が一番使い勝手が良いようにアレンジするのが良いと思ってな」
- 「──よかった。喜んでくれて」
- と、その表情を見て
- 「ああ、それと……なんていうんだろうか」
- マリー
- 「…?」
- レイヴン
- 「本当に何でも着こなしてしまうんだな……」「……似合ってる」
- マリー
- その言葉には少し目を丸くして
- レイヴン
- と、遅ればせながら今日の服装の賛辞を。少し顔を背けて送った
- マリー
- 「ふふ、ありがとう、レイヴン」
- レイヴン
- 「あ、ああ……」と、恥ずかし気に
- 「……昼食時か。ちょっと作ってくる。くつろいでおいてほしい」
- と、ちょっと逃げるように厨房に向かった。
- マリー
- 「ええ、少し休んでおくわ?」
- レイヴン
- 「──ああ、と、その前には。通話のピアス。買っておいた。机の上に置いてあるから、半分持っていておいてほしい。……さすがにあれは割り勘だから助かったよ」
- と、残しておいた
- マリー
- 「ありがとう。仕事でもよく使うから持っておいて損はないわね」
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-
-
-
- 他愛のない話をして、お互いの部屋で眠りについた、ものの。
- 初日である。緊張のためか、はたまた何か別の理由があるのか。
- 青年…レイヴンは目を覚ました。
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- 君と二人で ~とおき島より~100%
- 外を見ればまだ暗い。あの日のように、月が輝いていた。
- レイヴン
- 「──」と、目を覚まし
- 「……変に起きてしまったか。……緊張今でもしてるもんな」
- と、つぶやいて
- とりあえず飲み物でも飲もうかとリビングに向かおう
- リビングには誰もいないはずである、はずであった。
- ソファーの上、まるで幼い子供のようにひざをあげて
- 自分で淹れたであろう、ハーブティーを飲む女性がひとりそこにいた。
- レイヴン
- 「──……マリー」
- 灯りは最低限にしぼっている。月が明るいためもあるだろう。
- レイヴン
- と、その姿を見て、近づいて
- 「……眠れないのか?」
- と、声をかけた。
- マリー
- 「…あら、レイヴン」どこかボーっとしているような横顔であったが、レイヴンがそばにくると切り替えたように
- 「…ふふ、そうね、貴方がそばにいるから、私も緊張しているのかもしれないわ?」
- 環境が変わったせいね、すぐになれるとおもうわ。
- 貴方も飲む?という彼女は本当に
- いつものマリーである
- レイヴン
- 「……そうだな。俺も緊張している。ああ、もらえるなら」
- と、自然に。彼女の隣に座って
- もしかしたら君の脳裏にある言葉が思い出されたかもしれない
- 『ずっと怖い夢を見てるって言ってたし…今はもう慣れたって笑ってたけど』
- 『呪いとかじゃない?ってはたから聞いてて心配になったけど…違うって言ってた』
- レイヴン
- 「……──夢、でも見たのか?」
- 『だから昔はひとりで寝るのが怖かったんだって。あんまりよく覚えてないみたいだけど』
- 『…手が伸びてきて、連れて行かれちゃう夢って言ってた』
- レイヴン
- と、花街の少女の言葉を思い出しつつ、マリーにそう尋ねる
- マリー
- レイヴンの分のハーブティーを淹れつつ、夢、という単語を聞いて少し目を伏せて
- 「…そうね、たまに見るわ」
- レイヴン
- 「どうにも──今ちらと見えた。……辛そうなマリーの様子は。緊張しているだけじゃない気がしてな」
- 「そうか……」
- マリー
- 「…辛い、どう、なのかしらね」声音に浮かぶのは戸惑いである
- 「…内容はよく覚えてないの。覚えてるのは」
- 「小さな女の子である私にたくさんの手が伸びてきて、どこかに連れて行ってしまう」
- 童話に在りそうな夢ね、と少し、どこかいつもと違う感じで笑って
- レイヴン
- 「……怖い夢だな。俺の悪夢とは違う意味で……連れ去られて……」
- 「──……もし。もしなんだが。かつての俺にしてくれたことを、俺がマリーにしてあげられたら」
- 「少しは眠ることはできる──だろうか」と、言って
- 「今夜はここで休まないか? 膝は肩くらいは貸すくらいはできる」
- 「──俺はまだ貴女のことを知らない。だけど少しはできることはあるはずだと思うから」
- 膝や肩
- マリー
- 「…自分のこと、ね」
- 「…よくわからないのよ、ルーツがはっきりしてるわけじゃないわ」
- レイヴン
- 「……」
- マリー
- 「この国や世界ではよくある話ではあるけれども。孤児院にいたから、私も両親の顔を知らないのよ」
- レイヴン
- 「ああ……」と、マリーの言葉に頷き。続きを聞く
- マリー
- 「わかってるのは…貴方達に歌っているあの子守歌と、左胸にある蝶の刺青」
- 「どちらも…孤児院の先生達も知らなかった」
- レイヴン
- 「……そうか。自分のことが分からない……か」
- マリー
- 「呪いとかじゃないのは調べたからわかっているわ。悪い物ではない、とは思うのだけれども」
- 「………今のところは、という可能性は、十分にあるわ」
- レイヴン
- 「でも、自分が分からないということは怖いものだよ」
- 「……だが、その子守歌に俺は助けれらたし。それに何があっても、最後は……マリーはマリーだ。俺を助けてくれた大切な人でもあるし。それにこれからも大切な人だ」
- と、……思わず彼女頭に手が伸び。まるで少女をあやすかのように優しく撫でて
- 「だから──今度は俺も頼ってほしい」
- 「俺が……貴女をこれまで頼ってきたように」
- 「……気障な台詞だな……」と、自嘲してしまうのは彼の癖だろう。
- マリー
- 「………ふふ」
- 「…本当に、いい男になったわね、レイヴン」
- レイヴン
- 「……そう言ってくれるのは嬉しいよ。だが……」
- 「正直に言えば……やっぱり緊張してるのは……まだまだ甘いところだな」と、笑って見せて
- マリー
- 「なら、緊張しなくなるように…慣れるためにも」先ほどの言葉通り、身体を少し横に倒して軽くもたれかかるように
- 「…今夜はそばにいてほしいわ」
- 「…もう知られてるから言うけれども、大丈夫よ、だって」
- レイヴン
- 「……──ああ」と、一瞬だけ体が強張ったが一瞬だ。すぐにこわばりは解け、彼女のもたれかかる態勢を受け入れる。
- マリー
- あの頃の私も、好きな人と一緒に眠ってドキドキしてたのよ?と微笑んで
- レイヴン
- 「……そのセリフはずるいな」と、こちらも笑みを返して
- 「おやすみ」
- マリー
- 「ええ、おやすみなさい、レイヴン」
-
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- しばらくすれば、規則正しい寝息が聞こえてくるだろう。
- その寝顔はどこか幼い物で、年相応のものを感じさせるかもしれない。
- 昔は逆であったが、今彼女がこうしてくれているということは
- 彼女もまた、青年に気持ちを許しているのだろう
- レイヴン
- 「──」と、その寝顔に安堵した表情を見せ。「さすがにここじゃ冷えるな。寝心地も悪いか」と、そっと彼女を抱きかかえ、彼女の部屋に向かう。お姫様抱っこをして──
- 優しくベッドの上に乗せた。そして役割を終えた自分も寝室に帰ろうとしたが──
- 「(いや──昔のマリーなら)」とふと思い
- 近くの椅子に腰をかけ
- そのまま目を閉じた。
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- 新しい朝100%
- さて。日頃の習慣というものはそう簡単に変えられるはずもなく。
- 青年はおそらくいつも通りの時間に起きることだろう。
- 若干首がこっているかもしれないが、仕事の時に比べればだいぶだいぶましである。
- レイヴン
- 「──と、……んっ、そうかこのまま寝てしまったか……」と、椅子から起き上がり。背伸びをする
- 尚、青年が昨晩ベッドに連れてきた大事な人はまだ眠っているようである。
- レイヴン
- 「……良かった。といっても朝だから時間になったらおこ──」
- と、ふと考え
- 「(もしかしたら、俺が知らない事情に。あの悪夢が関係しているのかもしれないな。──マリーが朝弱いことがそれに起因しているなら……。そうだな。大切な人のためなら、それの原因を一歩ずつ探っていくしかない)」
- 「(だけど、それは遠い道のりだろうな)」と、頷き
- 「なら、俺はやるべきことをやるべきか。……一応、それなりの時間には起こしてはみるが」
- と、ふと呟き。ゆっくりと彼女の部屋を出ていく
- 彼の頭の中では1日が動き始める。まずは朝食を作る。そういえば、洗濯に関してはどうすればいいか。詰めていなかった。女性ものの衣服も処理していいか。一応は聞いておくべきだろう。
- 本日は標にも顔を出す必要がある。マリーの予定はどうだったか。折角一緒に暮らし始めたのだからお弁当を持たせるべきだろうか。
- それに荷物の整理もまだまだあるはずだ。
- ──考えれば問題は山積みだ。依頼の件も。そしてこれからの生活の件も。
- だが、生活の件に関しては……考えれば考えるだけ……何故か活力が湧いてくる。
-
- そして一通りのことを終え、マリーの元へ再度向かう。時刻的にも起こしてもよい時間のはずだ。
- 「……マリー。おーい、朝だぞ」
- どうやらまだベッドにうつぶせになっているようである。
- レイヴン
- と、ベッドに声をかける。本人は完全に仕事着だ。準備完了である。
- 「……」
- 「1回起きたな?」
- と、しゃがみベッドに視線を合わせ
- 「……8時だぞ」
- マリー
- 「………ん」眠そうな表情で君を見る
- 「や」
- レイヴン
- 「…………」
- 「ははっ……」
- マリー
- そしてまたベッドにうつぶせになる
- レイヴン
- 「本当に知らないことだらけだな……俺は」
- 「この選択を選んでよかった」と、優し気に言って
- 「(しかしさてどうするか……これ、予定きけるのか?)」
- 「(…………)」
- 「(まあ、もう少し待つか……)」
- 「…………」
- 「いや、これ本気で起きないんじゃないか……?」
- と、うつぶせになったままのマリーを見て
- しばらくすると、もぞもぞと君の目の前の塊が動き
- 体を起こし、目は開いているがどこかボーっとした様子の女性が見られるだろう。
- レイヴン
- 「……おはよう?」
- マリー
- 「…はよう?」
- レイヴン
- 「……マリー、今日の予定は?」
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- マリー
- 「…おやすみ、じっけんはない」
- レイヴン
- 「──……な」
- と、そのあまりにも不穏すぎる言葉に。目を開ける。
- それだけ言うと、またポスっとうつぶせになる
- レイヴン
- 「……じっけんはない……」
- 「悪夢の内容……確か沢山の手が自分を連れ去ろうとする……だったか」
- 腕を組み考える
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- https://www.youtube.com/watch?v=GqJx13lAy_c&list=PLN9RLfY7RRKxQMnhWoo80qELFZm5VGTSl&index=54100%
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- Despair-Syndrome100%
- レイヴン
- 「考えすぎかもしれないが──もし過去の記憶がなくなっていて。実験と重なっているんだとしたら……?」
- 「……一つ懸念事項が増えた」
- メモを取り出し
- 青年がそのようなことをしていると、またもぞもぞと塊が動き
- レイヴン
- 『おやすみ。じっけんはない』と、記して
- マリー
- 「ん……おはよう、レイヴン?」
- レイヴン
- 「と──」と、表情を切りかえ
- 「ああ、おはよう。マリー。どうだ……少しは眠れたか?」
- マリー
- 「ええ、そばにいてくれたのね…眠れたわ」
- レイヴン
- 「──それはよかった」
- マリー
- ふぁぁ…と少しあくびをして、眠そうにしているが
- レイヴン
- 「ええと、マリーの今日の予定は分からないんだが。とりあえず朝食は作っておいた。俺は少し星の標の顔を出そうと思ってる」
- マリー
- 「今日は特に予定はないわね。荷物の整理を使用と思ってあけておいたの」
- 「そう…ふふ、ならお昼か夜私が作ろうかしら?」
- レイヴン
- 「分かった。なら、今日は依頼や、店主に最近の動向を聞いたら帰ってくるさ。商業区で追加の買い物もついでに済ましてくるよ」
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- マリー
- 「ええ、何を作るか考えておくわ」
- レイヴン
- 「──なら、昼までに帰ってこないとな。夜は俺が作るよ。少し試したいメニューがあってな。ビエルイビーチで食べたアレを再現しようと思って」
- マリー
- 「あら。ふふ、愉しみ根」
- @ね
- 貴方のお料理好きよ、と微笑んだ。
- レイヴン
- 「──ありがとう。それじゃ行ってくる」
- と、言って扉を出て
- マリー
- 「いってらっしゃい」と見送り
- レイヴン
- 「……よし」
- と、短くそう述べて。ひとまずは今日の予定を潰しに行くのだった。
-
- レイヴン
- 20201023_2
- はい
- マリー
- ありがとうございました。
- レイヴン
- おつありー
- ここは撤収しておこう
- ありがとうたのしかった
- マリー
- こちらこそ、ありがとうございました
-
-
-