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ソロCC部屋

20200907_L

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シータが入室しました
 
 
 
錬金術ギルドの隅、人気の少ない通路にある個室。
そこでは、一人の少女が研究に明け暮れていた。
机に散りばめられた本や薬品。コポコポと音を立てるビーカー。
それらとにらめっこを続けていた少女が口を開いた。
シータ
「──出来た」
手元には、完成されたばかりの、液体が詰まった薬瓶。
そう、彼女が作り上げたのは、未だ中毒症状に悩まされる"葉"達の為の薬──その試作品だ。
シータ
「……随分、掛かっちゃったわね」
彼女達を助けたい。そう決意してから半年が過ぎた。
しかし、どこかの誰か(アンスレイ)が助言をくれなければ、もっと時間が掛かっていただろうという事に苦笑いを零す。
後は、実際に投薬し、その効果を試すといったところだが──
彼女は悩ましい顔をしていた。
シータ
「──結局、やっていることはこちらも同じ、ね」
何も解らぬ少女に、得も知れない薬を投与する。その点で言ってしまえば、あちらとやっていることは変わらない。
けれど──
シータ
「ううん、これは私がやろうと決めたこと。誰かと比較される言われはないわ」
首を振りながら、そう呟いた。
大きく背伸びをする。暫く研究に籠もっていたせいか、少し体が固くなったのを感じた。
随分と鈍ったものだ。今度、〈星の標〉に赴いて、適当な依頼でもこなそうかと考える。
シータ
「そう言えば、ミレイユのところにも顔を出さなきゃいけないわね……」
ふ、と笑みを零しながら、出来上がった試薬品を懐に入れ、席を立つ。
それから、荒れた部屋を片付けた後、彼女は意気揚々と部屋から飛び出したのだった──。
 
 
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シータが退室しました
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