このログにはBGMが含まれています。
音量設定をONにしますか?
(後からでもメニューから設定変更できます)

2つの使命

20200906_1

!SYSTEM
アーネストが入室しました
!SYSTEM
ティアエレスが入室しました
アーネスト
どこからにしましょうか。戻って来る最中か、帰ってきてからか。
ティアエレス
どちらでもいいですよ
ただアーネストさんの性格を考えると
帰ってからというのは難しいきがしなくもないです
アーネスト
というと?
ティアエレス
戻るまで聞くの我慢できますか?
アーネスト
で、できますよ
(よゆう,ややよゆう,ややむり,むり) → ややよゆう
ほら!!
ティアエレス
ややとは
では落ち着いた所で話がしたいでしょうし
戻ってきてからにしましょうか
アーネスト
わかりました。
と、すいません先にお手洗いに。
ティアエレス
落ち着きました 描写しておきますね
はい
 
 
 
 
 
 
海辺での依頼をこなし、帰還した冒険者たち
報告を済ませ、解散。という状況になった後
イーヴ神官にしてコンジャラーの少女は、適当なテーブルの一つに冷たい紅茶の入ったグラスを手にして座る
すぐには飲み物には手を付けず、息を吐くようにして 細い指で額を支えるようにする
アーネスト
戻りました。ありがとうございます。
 
時間帯としては、夜と夕方の間頃 人が最も少ない時間帯だ
ティアエレス
「──……」 人を寄せ付けない雰囲気を漂わせながら 紅茶を飲むでもなく
 
深くフードを被った人影は、そんな少女を見かけると――というよりは、そこに居る事を知っていた様子で、そちらへと歩を進めていく。
その足音は拙いながらも無意識に小さく刻まれており 人が少ない時間においても、認識し辛かったかもしれない。
アーネスト
――ティアエレスさん。ここ、良いですか?」 軽く振った手を彼女の視界に滑り込ませながら、小さく屈んで自身も次いで入って行く。
ティアエレス
「……っ!」 びく、と 身体を震わせて 
「……、普通に近づいてくれませんか…」 少し気分を悪くした様子で 彼女はそう口にした
アーネスト
「え、っ……」 驚いたにしては、やや過剰なその反応に少しばかりたじろいで
「ふ、普通……普通、だと、想うんですけど」 フードの下から覗く口元は困惑を浮かべており、声色も酷く困った様な様子だ。
ティアエレス
「──、足音を消して近づく人を普通とは言いません」 やや呆れの混ざった声音でそう返す
アーネスト
「消して……」 ううん、と首を傾げて 「消して……?」
ティアエレス
「……自覚がないのですか」
アーネスト
「……普段通り、じゃないかとは。その」
ティアエレス
「……」 息をついて 「そうですか」
アーネスト
「ずっとこう、だったから……でも、それで驚かせてはいけないし、直します」 頷いてみせて、驚かせてごめんなさい、と続けて
「けど、すぐには出来ないかもしれないから、先に声を掛けます。そうしたら、気付いて貰えるでしょうし」
ティアエレス
「そうしてください」
アーネスト
頷いて 改めて、もう一度席を示して
「ここ、……良いですか?」
ティアエレス
「…‥どうぞ」
アーネスト
フードの下で、嬉しそうに笑みを浮かべて 少しはしゃいだ様子で椅子に着く。
「夕飯の時間でしたか? 邪魔していたりは……」
ティアエレス
「……いえ、少し…疲れたので」
少し言いづらそうにそう述べると 「こうして、一息つこうとしているんです」
アーネスト
「疲れ……」 は、っとした様に、あの都市を見つけた後の様子を思い出し 少し身を乗り出した。
「大丈夫ですか、身体…」
ティアエレス
「……」 その様子を見つつ 「…ええ、少し、疲れているだけです」小さく頷いて 
「たまに、あることですから」
アーネスト
「……もしかして」 「その。……一番最初に見つけた時も、疲れた所を突かれて?」
ティアエレス
「……一番最初、‥…」 目を逸らして 「あれは……荷物持ち(ポーター)が裏切った結果です」
アーネスト
「ポーター……ジョージ?」
ティアエレス
「早々、あんな事にはなりません。普通は」
「名前までは覚えてませんが」
「興味もありませんでしたから」
アーネスト
「……興味も」 苦笑して ゆっくりと自分を指してみる。
ティアエレス
「?」
アーネスト
「名前、……覚えてます……?」
ティアエレス
逸していた目線をアーネストの方に向けて 「……、」
「……アーネストさん」
アーネスト
ぴこん、と そんな音が聞こえて来そうな具合で反応を見せて
「そうです。……よかった」
ティアエレス
「……時間がかかるんです」
言い訳がましい様子で 
「──、混ざってしまうことがあるので」
アーネスト
「時間、……覚えるのが、って事ですか?」 そんな様子でも、まったく気にしていない様子で首を傾げて。
ティアエレス
「思い出すのが、です」
アーネスト
「混ざる……、……ああ、」 確か、前のもと言っていた。
「でも大丈夫です。僕が僕だって思い出せてくれていれば、それで」
ティアエレス
「……仕事中は特に、気にすることでもないでしょう」
「役割さえ、整っていれば」
アーネスト
「役割だって、勿論大事です」
「でも、その人にしかできない事も、きっとありますよ?」
ティアエレス
「その場合は思い出す必要もなく分かるはずですね」
「……そこまでして覚えておく必要がないことは、覚えないようにしているんです」
アーネスト
「それは……、どうして?」
声色は少し沈み、口元も徐々に寂しそうに下げられていく。
ティアエレス
「──記憶が積み重なると、私にとっては苦痛であることが多いから」
「必要なことは覚えます。役目というのも理解します。ただ、そこから先は余分です」
アーネスト
「……」 その言葉には、僅かに首を傾げた。記憶するという事そのものが苦痛、というのは――
「それは、とても寂しい事です。……多分」
ティアエレス
「──、私は、私達(ハイマン)は、前世の記憶というものが色濃く残ります」
「その中でも私は、何代にも渡って記憶が残るもので……自分が行ったことがない場所、直接見てないものを覚えている事が多いんです」
アーネスト
「あの都市の……アトランティスの事も、そうですよね」 だから、疲れてしまったのだろう、と。
フードの奥、穏やかに浮かべられていた青竹色の瞳が、不安そうに細められた。
ティアエレス
「…ええ」 頷いて 「……それが、たまに、ひどく疲れる。それだけです」
アーネスト
「……貴女は、それでも闘うんですか。その、身体で」
ティアエレス
「……役割ですから」
アーネスト
「役割、って」 「そんなの、またあの時にみたいになってしまったらどうするんですか……」
ティアエレス
「私だけではなく、私の役割ですから」
「勝手に止めるわけにはいけないんです」
アーネスト
「達、……」 そう言われてしまえば、ぐっと唇を噛むしかない。それは確かに、止まる事の出来ない理由の一つだと思うから。
だとしても、と 喉から突いて出る言葉は抑えきれずに、言葉を続ける。
「それなら、貴女はどこにいるって言うんです。“貴女達”の為と言いながら、それは……“貴女”の為じゃ、ないじゃないですか」
ティアエレス
「──、」 少し眉を顰めて 「確かに、」
「貴方には、あなた達には助けて頂きました。ただ、」
「……私自身がそうするべきであると思っていること。それを否定させることは容認できません」
「これは私の使命でもあります」
「イーヴの声を聞き続ける、私達の使命」
アーネスト
「それは、……」 む、と唇を噛み、小さく頷いた。自分が踏み込んでいい領域(もの)ではない。
ティアエレス
「……──気にかけてくださって、ありがとうございます」
アーネスト
「じゃあ、」 もう一度、身を乗り出して フードの奥の瞳が、しっかりとティアエレスを見据えた。 
「僕も、連れて行ってください。名前とか、役割だけでもいいから」
ティアエレス
「……連れて行く?」 少し困ったような様子で
アーネスト
「そうです。その、貴女の使命に」 
ティアエレス
「……それこそ、理由を伺ってもいいですか?」
アーネスト
「ありますけど、でも」 「……それは、貴女にとって余分、なんでしょう」
ティアエレス
「……」 少しむ、として
アーネスト
「だから、今は」
ティアエレス
「そういう言い方は好きじゃありません」
アーネスト
「……それで、いいんですけど」 好きではない、と言われて徐々に尻すぼみに声が小さくなっていく。
ティアエレス
「──、理由も確かに出来ない人を、軽はずみに付き合わせるほど、私のやることは手軽なものではありません」
「それに、まっとうなものであれば………」
「………余分とは感じません」 渋々といった様子で
アーネスト
「……僕の眼には、貴女が、“貴女達”を大事にしても、“貴女”を大事にしている様には見えなかった。それは、さっきも言った通りです」
「その理由も、ちゃんと聞きました。……貴女の、使命だってことも」
ティアエレス
「……」 小さくグラスに口をつけて傾ける
アーネスト
「他のいくつかのものを頼るのも、苦痛になる。……それでも、一人じゃ進めなくて、……止まれないんでしょう」
ティアエレス
「──」分かったような口振りで言われるのは、少し気になる けれど、まったく外れてはいない
アーネスト
「だったら、僕が手伝います。……いくつかを覚えるより、その方がきっと……、辛くは無いと、思うから」
ティアエレス
「……、」 「そうする理由を伺っているのですが」
アーネスト
「貴女が、心配だから。……貴女が、貴女の為に動かないなら、僕がそうしたいから。……それだけじゃ、駄目、ですか」
言葉にしながら、どこか伏せている様な様子で ティアエレスに首を傾げてみせる。
ティアエレス
「……止めはしません。ただ、…」
「…‥それだけでは納得し難いのは分かるでしょう」
アーネスト
苦笑して、周囲を見回して。
「……人は、あまりいませんけど。少し、来てもらってもいいですか?」 店内の扉を示し、裏庭へ、と続けた。
ティアエレス
「……構いませんよ」 半分程減ったグラスを置き去りにして席を立って
アーネスト
頷いて席を立ち、先に扉を開き 漸く涼しくなってきた夏の夜風を感じながら、裏庭へと出て行った。
アーネスト
ずんずん。
ティアエレス
ちょっと重たい時間帯
 
 
夏の終わりの夜空はまだ暖かい、というよりは暑いと感じられたが、この日の風はそれなりに冷たく、また強かった。
熱気自体は然程感じられず、ただ静かな時間が流れており、
店員か、他の客かが出したまま放置されているのだろう。いくつかの椅子が裏庭には置き去りになっていた。
アーネスト
「……すいません、連れ出してしまって」 先に出ていた所を振り向いて、苦笑してみせる。
ティアエレス
「──、それで」 夏の風に揺れる白髪を抑えるようにして
長話にはならないだろうと、椅子の方には近づかずに
アーネスト
「あまり、人に聞かれたくなくて。……すいません」 促した言葉に頷いて
「夢を、見るんです。……時々」
ティアエレス
「──、夢」
アーネスト
「周りの場所も、自分が触れている人も、誰かは解らないんです。……全然、知らない場所と、知らない人で」
「なのに、どこかで。……どこかで確かに知ってるんです。僕の記憶じゃない筈なのに、僕の記憶みたいに」
ティアエレス
「……それは」
アーネスト
「……」 苦笑して見せる。言わんとしている事は、理解しているつもりだ。
ティアエレス
「──、」
アーネスト
「誰かに言っても、夢は夢だって言われます。……そういう夢なんだ、って」
「でも、確かに僕は、その夢で沢山の人を護れないんです。……何をしていても、何をしていなくても」
ティアエレス
「……護れない、ですか」
アーネスト
「……同じように、」 腰に佩いている剣を引き抜き、握る。 「剣を持っているんです。その夢も」
「色んな人が襲われているのを助けようとしても、何も守れなくて。……ただ、擦り抜けていって」 「最後は、僕も死ぬ。……そんな夢です」
ティアエレス
「──、夢、というだけでは、判断はできません」
「私が持つ‥‥何代にも渡る記憶と、似た所があるのは事実です」
「ただ、夢は、過去を視る人も居れば、未来を視る人も居る」
「…‥護れなかった中に、私に似た人でもいましたか?」 なんとなく、聞いてみる
アーネスト
「ええ。……貴女の話を聞いて、僕もそうじゃないかって思った。けど、……」 その問いには、う、と言葉を止めて。
「……はい。見たら見ただけ、似てるんです。だから、……その。今回の仕事も、気にしていて」 やり過ぎて、触れるな、って言われちゃいましたけど、と苦笑して。
ティアエレス
「──、そうですか」
「予知夢にしろ、過去視にしろ」
「私達が戦いの中で散るのは、よくある事です」
「ティアエレスが、そうなることは」
アーネスト
「よ、――よくある事、って」 取り乱した様に、言葉を荒げ 口元が険しくなる。
ティアエレス
「魔神と戦い続けているんです。それはそうなるでしょう」
「家庭を持った人もいます、男だったこともあります」
アーネスト
「だからって、そんな言い方!」
ティアエレス
「だから、驚きません」
「……長生きできて30年」
アーネスト
「……貴女に似た、誰かだったって」
「ティアエレスの誰かだったのだろう、って言うんですか」
ティアエレス
「そうは言いませんが……」
「だって、かも知れないでしょう?」
アーネスト
「……なんで、そんな事が言えるんです」
ティアエレス
「──、可能性の問題ですから」
「……ともあれ、分かりました」
アーネスト
「…………」 む、っと唇を噛みながら 言葉を待つ。
ティアエレス
「アーネストさんのなさりたいように。私は、私で自分の使命に臨みます」
アーネスト
「……それって」 む、と唇を尖らせて 余分だからだと言いたいのか、とでも言いたげに
ティアエレス
「……不満の出る言い方でしたか」
「こういうケースは、そうないので」
「……言い方が分からなくて」
アーネスト
「……不満、っていうんじゃ」 ないですけど、と続けながら
「……貴女の話を聞いた時、あの夢を見ていた意味が分かった気がしたんです」
「それまで靄が掛かっていたものが消えてなくなって、自分のするべき事、……使命が見えた様な気がして」
ティアエレス
「……」
アーネスト
「僕の力じゃ、貴女の使命を支えるには足りないかもしれない。……でも」 フードを下ろせば、一つに纏められた長く艶やかな黒髪が広がり、酷く中性的な幼い少年の持つ、穏やかな青竹色の眼がティアエレスを見据えた。
「それでも必要だって、言ってくれませんか。そうしたら、……」 
言葉を切って、返答を待つように口元を強張らせた。
ティアエレス
「──……今はまだ、そこまで貴方を信じることは出来ません」 流れる髪を片手で押さえながら
「ただ、」
「……共に自らの使命に立ち向かう仲間としてなら、向き合うことは出来ます」
「……貴方の運命を預かれるほど、私は強くないのです」
アーネスト
「……運命」 今でも、すぐに浮かべられる。あの夢の感触も、焼き焦がす様な胸の痛みも。
目の前の少女によく似たあの少女の、運命が途絶える瞬間も。 それを払う様に、緩く頭を振って。
「はい。……今は、それだけで」 頷いて、笑みを浮かべてみせる。
ティアエレス
「──、」 小さく頷くと
「……では、失礼します」
アーネスト
「はい、……僕も、っと」 自分も続こうとして、慌ててフードを直し 目深に被り直す
神経質なほどに髪を隠し フードを目深に引っ張ると 少女の背を追った。
アーネスト
こんな具合、かな?
ティアエレス
「──、」 守り人の仲間だった者たちにも踏み入らせなかった話を、こうしてしてしまったことは、自分の中のどういう感情からくるものかは、まだわからない
ティアエレス
これで大丈夫です
アーネスト
ありがとうございました。暴走列車気味に突撃しましたね……
では掃除はしておきます。遅くまでありがとうございました。
ティアエレス
こちらこそ
では
ありがとうございました。お疲れ様でした
(((
!SYSTEM
ティアエレスが退室しました
背景
BGM