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- アーネストが入室しました
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- ティアエレスが入室しました
- アーネスト
- どこからにしましょうか。戻って来る最中か、帰ってきてからか。
- ティアエレス
- どちらでもいいですよ
- ただアーネストさんの性格を考えると
- 帰ってからというのは難しいきがしなくもないです
- アーネスト
- というと?
- ティアエレス
- 戻るまで聞くの我慢できますか?
- アーネスト
- で、できますよ
- (よゆう,ややよゆう,ややむり,むり) → ややよゆう
- ほら!!
- ティアエレス
- ややとは
- では落ち着いた所で話がしたいでしょうし
- 戻ってきてからにしましょうか
- アーネスト
- わかりました。
- と、すいません先にお手洗いに。
- ティアエレス
- 落ち着きました 描写しておきますね
- はい
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- 海辺での依頼をこなし、帰還した冒険者たち
- 報告を済ませ、解散。という状況になった後
- イーヴ神官にしてコンジャラーの少女は、適当なテーブルの一つに冷たい紅茶の入ったグラスを手にして座る
- すぐには飲み物には手を付けず、息を吐くようにして 細い指で額を支えるようにする
- アーネスト
- 戻りました。ありがとうございます。
-
- 時間帯としては、夜と夕方の間頃 人が最も少ない時間帯だ
- ティアエレス
- 「──……」 人を寄せ付けない雰囲気を漂わせながら 紅茶を飲むでもなく
-
- 深くフードを被った人影は、そんな少女を見かけると――というよりは、そこに居る事を知っていた様子で、そちらへと歩を進めていく。
- その足音は拙いながらも無意識に小さく刻まれており 人が少ない時間においても、認識し辛かったかもしれない。
- アーネスト
- 「――ティアエレスさん。ここ、良いですか?」 軽く振った手を彼女の視界に滑り込ませながら、小さく屈んで自身も次いで入って行く。
- ティアエレス
- 「……っ!」 びく、と 身体を震わせて
- 「……、普通に近づいてくれませんか…」 少し気分を悪くした様子で 彼女はそう口にした
- アーネスト
- 「え、っ……」 驚いたにしては、やや過剰なその反応に少しばかりたじろいで
- 「ふ、普通……普通、だと、想うんですけど」 フードの下から覗く口元は困惑を浮かべており、声色も酷く困った様な様子だ。
- ティアエレス
- 「──、足音を消して近づく人を普通とは言いません」 やや呆れの混ざった声音でそう返す
- アーネスト
- 「消して……」 ううん、と首を傾げて 「消して……?」
- ティアエレス
- 「……自覚がないのですか」
- アーネスト
- 「……普段通り、じゃないかとは。その」
- ティアエレス
- 「……」 息をついて 「そうですか」
- アーネスト
- 「ずっとこう、だったから……でも、それで驚かせてはいけないし、直します」 頷いてみせて、驚かせてごめんなさい、と続けて
- 「けど、すぐには出来ないかもしれないから、先に声を掛けます。そうしたら、気付いて貰えるでしょうし」
- ティアエレス
- 「そうしてください」
- アーネスト
- 頷いて 改めて、もう一度席を示して
「ここ、……良いですか?」
- ティアエレス
- 「…‥どうぞ」
- アーネスト
- フードの下で、嬉しそうに笑みを浮かべて 少しはしゃいだ様子で椅子に着く。
- 「夕飯の時間でしたか? 邪魔していたりは……」
- ティアエレス
- 「……いえ、少し…疲れたので」
- 少し言いづらそうにそう述べると 「こうして、一息つこうとしているんです」
- アーネスト
- 「疲れ……」 は、っとした様に、あの都市を見つけた後の様子を思い出し 少し身を乗り出した。
- 「大丈夫ですか、身体…」
- ティアエレス
- 「……」 その様子を見つつ 「…ええ、少し、疲れているだけです」小さく頷いて
- 「たまに、あることですから」
- アーネスト
- 「……もしかして」 「その。……一番最初に見つけた時も、疲れた所を突かれて?」
- ティアエレス
- 「……一番最初、‥…」 目を逸らして 「あれは……荷物持ちが裏切った結果です」
- アーネスト
- 「ポーター……ジョージ?」
- ティアエレス
- 「早々、あんな事にはなりません。普通は」
- 「名前までは覚えてませんが」
- 「興味もありませんでしたから」
- アーネスト
- 「……興味も」 苦笑して ゆっくりと自分を指してみる。
- ティアエレス
- 「?」
- アーネスト
- 「名前、……覚えてます……?」
- ティアエレス
- 逸していた目線をアーネストの方に向けて 「……、」
- 「……アーネストさん」
- アーネスト
- ぴこん、と そんな音が聞こえて来そうな具合で反応を見せて
「そうです。……よかった」
- ティアエレス
- 「……時間がかかるんです」
- 言い訳がましい様子で
- 「──、混ざってしまうことがあるので」
- アーネスト
- 「時間、……覚えるのが、って事ですか?」 そんな様子でも、まったく気にしていない様子で首を傾げて。
- ティアエレス
- 「思い出すのが、です」
- アーネスト
- 「混ざる……、……ああ、」 確か、前の代もと言っていた。
- 「でも大丈夫です。僕が僕だって思い出せてくれていれば、それで」
- ティアエレス
- 「……仕事中は特に、気にすることでもないでしょう」
- 「役割さえ、整っていれば」
- アーネスト
- 「役割だって、勿論大事です」
- 「でも、その人にしかできない事も、きっとありますよ?」
- ティアエレス
- 「その場合は思い出す必要もなく分かるはずですね」
- 「……そこまでして覚えておく必要がないことは、覚えないようにしているんです」
- アーネスト
- 「それは……、どうして?」
- 声色は少し沈み、口元も徐々に寂しそうに下げられていく。
- ティアエレス
- 「──記憶が積み重なると、私にとっては苦痛であることが多いから」
- 「必要なことは覚えます。役目というのも理解します。ただ、そこから先は余分です」
- アーネスト
- 「……」 その言葉には、僅かに首を傾げた。記憶するという事そのものが苦痛、というのは――
- 「それは、とても寂しい事です。……多分」
- ティアエレス
- 「──、私は、私達は、前世の記憶というものが色濃く残ります」
- 「その中でも私は、何代にも渡って記憶が残るもので……自分が行ったことがない場所、直接見てないものを覚えている事が多いんです」
- アーネスト
- 「あの都市の……アトランティスの事も、そうですよね」 だから、疲れてしまったのだろう、と。
フードの奥、穏やかに浮かべられていた青竹色の瞳が、不安そうに細められた。
- ティアエレス
- 「…ええ」 頷いて 「……それが、たまに、ひどく疲れる。それだけです」
- アーネスト
- 「……貴女は、それでも闘うんですか。その、身体で」
- ティアエレス
- 「……役割ですから」
- アーネスト
- 「役割、って」 「そんなの、またあの時にみたいになってしまったらどうするんですか……」
- ティアエレス
- 「私だけではなく、私達の役割ですから」
- 「勝手に止めるわけにはいけないんです」
- アーネスト
- 「達、……」 そう言われてしまえば、ぐっと唇を噛むしかない。それは確かに、止まる事の出来ない理由の一つだと思うから。
- だとしても、と 喉から突いて出る言葉は抑えきれずに、言葉を続ける。
- 「それなら、貴女はどこにいるって言うんです。“貴女達”の為と言いながら、それは……“貴女”の為じゃ、ないじゃないですか」
- ティアエレス
- 「──、」 少し眉を顰めて 「確かに、」
- 「貴方には、あなた達には助けて頂きました。ただ、」
- 「……私自身がそうするべきであると思っていること。それを否定させることは容認できません」
- 「これは私の使命でもあります」
- 「イーヴの声を聞き続ける、私達の使命」
- アーネスト
- 「それは、……」 む、と唇を噛み、小さく頷いた。自分が踏み込んでいい領域ではない。
- ティアエレス
- 「……──気にかけてくださって、ありがとうございます」
- アーネスト
- 「じゃあ、」 もう一度、身を乗り出して フードの奥の瞳が、しっかりとティアエレスを見据えた。
- 「僕も、連れて行ってください。名前とか、役割だけでもいいから」
- ティアエレス
- 「……連れて行く?」 少し困ったような様子で
- アーネスト
- 「そうです。その、貴女の使命に」
- ティアエレス
- 「……それこそ、理由を伺ってもいいですか?」
- アーネスト
- 「ありますけど、でも」 「……それは、貴女にとって余分、なんでしょう」
- ティアエレス
- 「……」 少しむ、として
- アーネスト
- 「だから、今は」
- ティアエレス
- 「そういう言い方は好きじゃありません」
- アーネスト
- 「……それで、いいんですけど」 好きではない、と言われて徐々に尻すぼみに声が小さくなっていく。
- ティアエレス
- 「──、理由も確かに出来ない人を、軽はずみに付き合わせるほど、私のやることは手軽なものではありません」
- 「それに、まっとうなものであれば………」
- 「………余分とは感じません」 渋々といった様子で
- アーネスト
- 「……僕の眼には、貴女が、“貴女達”を大事にしても、“貴女”を大事にしている様には見えなかった。それは、さっきも言った通りです」
- 「その理由も、ちゃんと聞きました。……貴女の、使命だってことも」
- ティアエレス
- 「……」 小さくグラスに口をつけて傾ける
- アーネスト
- 「他のいくつかのものを頼るのも、苦痛になる。……それでも、一人じゃ進めなくて、……止まれないんでしょう」
- ティアエレス
- 「──」分かったような口振りで言われるのは、少し気になる けれど、まったく外れてはいない
- アーネスト
- 「だったら、僕が手伝います。……いくつかを覚えるより、その方がきっと……、辛くは無いと、思うから」
- ティアエレス
- 「……、」 「そうする理由を伺っているのですが」
- アーネスト
- 「貴女が、心配だから。……貴女が、貴女の為に動かないなら、僕がそうしたいから。……それだけじゃ、駄目、ですか」
言葉にしながら、どこか伏せている様な様子で ティアエレスに首を傾げてみせる。
- ティアエレス
- 「……止めはしません。ただ、…」
- 「…‥それだけでは納得し難いのは分かるでしょう」
- アーネスト
- 苦笑して、周囲を見回して。
「……人は、あまりいませんけど。少し、来てもらってもいいですか?」 店内の扉を示し、裏庭へ、と続けた。
- ティアエレス
- 「……構いませんよ」 半分程減ったグラスを置き去りにして席を立って
- アーネスト
- 頷いて席を立ち、先に扉を開き 漸く涼しくなってきた夏の夜風を感じながら、裏庭へと出て行った。
- アーネスト
- ずんずん。
- ティアエレス
- ちょっと重たい時間帯
-
-
- 夏の終わりの夜空はまだ暖かい、というよりは暑いと感じられたが、この日の風はそれなりに冷たく、また強かった。
- 熱気自体は然程感じられず、ただ静かな時間が流れており、
- 店員か、他の客かが出したまま放置されているのだろう。いくつかの椅子が裏庭には置き去りになっていた。
- アーネスト
- 「……すいません、連れ出してしまって」 先に出ていた所を振り向いて、苦笑してみせる。
- ティアエレス
- 「──、それで」 夏の風に揺れる白髪を抑えるようにして
- 長話にはならないだろうと、椅子の方には近づかずに
- アーネスト
- 「あまり、人に聞かれたくなくて。……すいません」 促した言葉に頷いて
- 「夢を、見るんです。……時々」
- ティアエレス
- 「──、夢」
- アーネスト
- 「周りの場所も、自分が触れている人も、誰かは解らないんです。……全然、知らない場所と、知らない人で」
- 「なのに、どこかで。……どこかで確かに知ってるんです。僕の記憶じゃない筈なのに、僕の記憶みたいに」
- ティアエレス
- 「……それは」
- アーネスト
- 「……」 苦笑して見せる。言わんとしている事は、理解しているつもりだ。
- ティアエレス
- 「──、」
- アーネスト
- 「誰かに言っても、夢は夢だって言われます。……そういう夢なんだ、って」
- 「でも、確かに僕は、その夢で沢山の人を護れないんです。……何をしていても、何をしていなくても」
- ティアエレス
- 「……護れない、ですか」
- アーネスト
- 「……同じように、」 腰に佩いている剣を引き抜き、握る。 「剣を持っているんです。その夢も」
- 「色んな人が襲われているのを助けようとしても、何も守れなくて。……ただ、擦り抜けていって」 「最後は、僕も死ぬ。……そんな夢です」
- ティアエレス
- 「──、夢、というだけでは、判断はできません」
- 「私が持つ‥‥何代にも渡る記憶と、似た所があるのは事実です」
- 「ただ、夢は、過去を視る人も居れば、未来を視る人も居る」
- 「…‥護れなかった中に、私に似た人でもいましたか?」 なんとなく、聞いてみる
- アーネスト
- 「ええ。……貴女の話を聞いて、僕もそうじゃないかって思った。けど、……」 その問いには、う、と言葉を止めて。
- 「……はい。見たら見ただけ、似てるんです。だから、……その。今回の仕事も、気にしていて」 やり過ぎて、触れるな、って言われちゃいましたけど、と苦笑して。
- ティアエレス
- 「──、そうですか」
- 「予知夢にしろ、過去視にしろ」
- 「私達が戦いの中で散るのは、よくある事です」
- 「ティアエレスが、そうなることは」
- アーネスト
- 「よ、――よくある事、って」 取り乱した様に、言葉を荒げ 口元が険しくなる。
- ティアエレス
- 「魔神と戦い続けているんです。それはそうなるでしょう」
- 「家庭を持った人もいます、男だったこともあります」
- アーネスト
- 「だからって、そんな言い方!」
- ティアエレス
- 「だから、驚きません」
- 「……長生きできて30年」
- アーネスト
- 「……貴女に似た、誰かだったって」
- 「ティアエレスの誰かだったのだろう、って言うんですか」
- ティアエレス
- 「そうは言いませんが……」
- 「だって、私かも知れないでしょう?」
- アーネスト
- 「……なんで、そんな事が言えるんです」
- ティアエレス
- 「──、可能性の問題ですから」
- 「……ともあれ、分かりました」
- アーネスト
- 「…………」 む、っと唇を噛みながら 言葉を待つ。
- ティアエレス
- 「アーネストさんのなさりたいように。私は、私で自分の使命に臨みます」
- アーネスト
- 「……それって」 む、と唇を尖らせて 余分だからだと言いたいのか、とでも言いたげに
- ティアエレス
- 「……不満の出る言い方でしたか」
- 「こういうケースは、そうないので」
- 「……言い方が分からなくて」
- アーネスト
- 「……不満、っていうんじゃ」 ないですけど、と続けながら
- 「……貴女の話を聞いた時、あの夢を見ていた意味が分かった気がしたんです」
- 「それまで靄が掛かっていたものが消えてなくなって、自分のするべき事、……使命が見えた様な気がして」
- ティアエレス
- 「……」
- アーネスト
- 「僕の力じゃ、貴女の使命を支えるには足りないかもしれない。……でも」 フードを下ろせば、一つに纏められた長く艶やかな黒髪が広がり、酷く中性的な幼い少年の持つ、穏やかな青竹色の眼がティアエレスを見据えた。
- 「それでも必要だって、言ってくれませんか。そうしたら、……」
- 言葉を切って、返答を待つように口元を強張らせた。
- ティアエレス
- 「──……今はまだ、そこまで貴方を信じることは出来ません」 流れる髪を片手で押さえながら
- 「ただ、」
- 「……共に自らの使命に立ち向かう仲間としてなら、向き合うことは出来ます」
- 「……貴方の運命を預かれるほど、私は強くないのです」
- アーネスト
- 「……運命」 今でも、すぐに浮かべられる。あの夢の感触も、焼き焦がす様な胸の痛みも。
- 目の前の少女によく似たあの少女の、運命が途絶える瞬間も。 それを払う様に、緩く頭を振って。
- 「はい。……今は、それだけで」 頷いて、笑みを浮かべてみせる。
- ティアエレス
- 「──、」 小さく頷くと
- 「……では、失礼します」
- アーネスト
- 「はい、……僕も、っと」 自分も続こうとして、慌ててフードを直し 目深に被り直す
- 神経質なほどに髪を隠し フードを目深に引っ張ると 少女の背を追った。
- アーネスト
- こんな具合、かな?
- ティアエレス
- 「──、」 守り人の仲間だった者たちにも踏み入らせなかった話を、こうしてしてしまったことは、自分の中のどういう感情からくるものかは、まだわからない
- ティアエレス
- これで大丈夫です
- アーネスト
- ありがとうございました。暴走列車気味に突撃しましたね……
- では掃除はしておきます。遅くまでありがとうございました。
- ティアエレス
- こちらこそ
- では
- ありがとうございました。お疲れ様でした
- (((
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- ティアエレスが退室しました