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幕間さん

20200816_0

!SYSTEM
アルモニカが入室しました
!SYSTEM
オディールが入室しました
アルモニカ
いらっしゃい
オディール
お招きいただき、ありがとうございます
アルモニカ
うん
場所とタイミング的にはどうしよっか
オディール
あの後、王都に戻ってから、がいいかもしれません 
たぶん、別行動を取って帰還はしてると思うので
アルモニカ
さみしい;;
オディール
或いはその前でもいいですよ
お茶を誘いに来たとき その部屋で、とか
その部屋というか
隔離のために借りてた部屋というか
アルモニカ
帰る前に声はかけそうかな
オディール
ではそのタイミングにしましょう
アルモニカ
おっけー。
じゃあ開幕は受け持とう
アルモニカ
 
オディール
お願いします
アルモニカ
 
街の面積の大半を占める大穴を擁し、奈落の街と呼ばれるルシェンカにおいて2つの依頼をこなした後、オディールとアルモニカはイルスファール王都へと帰還する準備を進めていた。
前の依頼が終わってからというもの、二人の間には会話は少なく、なんとなくお互いにぎこちない時間が続いていた。
そうこうしているうちにあっという間に帰還予定日の前日となり、今日はもう眠るだけ――という時間。
「……あの、オディール」 部屋の片付けが一段落ついたところで、同室の冒険者にようやく声を掛けた。
オディール
「……」 そうした空気の悪さには慣れているのか、髪を下ろし、表情にはまったくそうした雰囲気を出さない少女は ベッドに潜り込もうとしているところだった
「はい」
アルモニカ
「寝る前に、ちょっとだけお話しない?」 ティーセットを広げたテーブルを示して、少しだけ笑って小さく首を傾げた。
オディール
「……それは、構いませんが」 表情には出さないように努める少女の表情に 困惑の色合いが帯びた
布団をそのまま下ろすと アルモニカの招きに応じて テーブル席へと向かう
アルモニカ
「ん」 それを見て嬉しそうに頷くと、既に用意してあった湯で、カップに紅茶を淹れ、それぞれの前に置いた。
「ほら、前の依頼が終わってからゆっくり話をする時間がなかったし、せっかくだから、と思って」
オディール
「……いただきます」 前の依頼、と聞くと カップを持つ手がピク、と反応して 「話…ですか」
アルモニカ
「うん、どうぞ」 促してから、自分をカップに手を取り、口をつける。 「……ん、私にしては結構上手く淹れられたかも」
オディール
「……」 一口啜って カップを置く ユアンが淹れてくれたものと比較すると味は落ちるかもしれないが、不思議と美味しく感じられた
アルモニカ
「……オディールは、真面目だよね」 紅茶を飲む様子を眺めて、呟くように。
オディール
「……真面目、ですか」 相手と面と向かうと、少し目線を下にして
「この前も、モニカはそうおっしゃいましたね」
アルモニカ
「うん、とっても真面目。故郷とは遠いところに飛ばされて……周りの人、誰かに咎められるわけでもないのに、自分の使命を果たそうとしてる」
オディール
「……不浄を祓うのは、"不死殺し(エクソシスト)"の聖務(つとめ)ですから」
「……それに、真面目も不真面目もありません。ただ、そうするのが正しいというだけです」
アルモニカ
「……この前みたいに、もう死んだ相手を嬲るのも、正しい”不死殺し”の使命なの?」
カップに両手で触れ、その水面に視線を落として呟くように口にした。
オディール
「……起き上がる可能性がありました」 少し間を置いて 彼女は口を開いた
「蛮族というものは、魂に穢れを多く内包しています」
「常人よりも、アンデッド化のリスクが高いのです」
アルモニカ
「……あの場には、アトラさんもいた。魂を弔う方法は、あれ以外にもあったはずだよ。……ううん」
「あんな方法じゃ、余計に彼らの魂に無念を与えちゃうようにも思える」
「……私は、オディールの故郷のことは知らないけどさ」
「”不死殺し”って、何のために穢れを持った相手を倒そうとするの?」
オディール
「……」 行動についてのコメントは差し控えて
「アンデッドの討伐はティダンの教義だからです。蛮族を屠るのは、人々の敵だからです」
「穢れを含有するものは……結局その全てが悪だからです。これは、ライフォスの神官等とも共通しているとは思うのですが」
アルモニカ
「……そうだね。私の居た村でも、たびたび蛮族の脅威に晒されたことがあった。近くにゴブリンでも出た時には、夜落ち着いて眠ることも出来なかった」
オディール
「妖魔などは、害悪以外の何物でもありませんからね」
アルモニカ
「うん。私たちの村でも沢山物が盗まれたし、殺された人も居た」
オディール
「あの時、皆さんは蛮族を逃がす選択肢があると仰ってましたが、」
「正直言って程度はどうあれそれは論外というものです」
「会話が通じるようでいて、彼らとは根本的な所で価値観が異なります」 
アルモニカ
「……ううん、逃げた蛮族がただの被害者だったなら、私はやっぱり逃がすことを考えたと思う」
オディール
「蛮族は人を食べますが、人は蛮族を食べません……素早く"処理"し、輪廻に送り返し、魂を浄化させることこそが、慈悲というものです」
アルモニカ
「種族としてはそうかもしれないけど、全員が全員そうじゃないって、私は思ってるから」
――だったら」
オディール
「……そうですか」
アルモニカ
「蛮族を殺した後、アンデッドを倒した後、甚振るようにその身体を蹴ったり、潰したりするのがティダン様の言う魂の”浄化”なの?」
カップを置いて、じっと正面からオディールの瞳を見つめる。
オディール
「……他のティダン神官は知りません、ただ、」 じ、と見られれば 逸らそうとして
「…‥私達(エクソシスト)にとってはそう、というだけ」
アルモニカ
「……それが”不死殺し”だっていうなら、私、”不死殺し”になんて助けて欲しくない」
「……ううん、違う。そうじゃなくて」
オディール
「……、何度も、そう言われました」
アルモニカ
「オディールには……そんなことして欲しくない」
オディール
「恐れにみちた目で、"聖戦士"ならばよかったと言われ、……」 言葉を続けようとして
「…‥私、に?」
アルモニカ
「不死殺しも、その聖戦士っていうのも、私はよく知らないから。私なんかがどうこう言えることじゃないかもしれないけど」
オディール
間を置いてはいたが淡々と答えてきた少女の声音に 困惑が交じる
アルモニカ
「オディールのことは、友達として少しだけでも知ってるつもりだから。……いくら使命だとしても、友達にあんなことはして欲しくない」
オディール
「……」 起き上がった父親の頭を潰されようとしてやめろと縋られた事はあった 不浄を祓うために田畑ごと焼き払った時も、制止された
ただそれらを取り合うことはなかった、それが聖務だったから
「──、」 逡巡と共に 言葉を探して 「……、どうして」 と呟く
「……どうして、モニカは…、」 絞り出すように
アルモニカ
「……私は?」 続きを促すように見つめ返す。
オディール
「……私に、踏み入ってくるのですか」
アルモニカ
「……だって、オディール、聖務(つとめ)って言ってる時、偶にちょっと辛そうなんだもん」
「友達が辛そうだったら、どうにかしたいって思うのは普通……ううん、私にとっての普通(つとめ)だもん」
オディール
「……」
自分の頬に触れて 「…私、が…?」
アルモニカ
「……あなた、結構顔に出る方だから」 小さく笑って。
オディール
「……アンデッド化した身内を壊されるからやめてくれと縋られた事がありました、アンデッドの群れが押し寄せるから収穫前の田畑を焼き払うときも止められました」
「ただ、それらを取り合うことはありませんでした…それが聖務だから」
「……友達だからやめて欲しい、私個人だからやめて欲しいと言われたのは、初めてです」
アルモニカ
「それが本当に周囲の人たちを守るために必要なことだったのなら、私も止めないよ」
「でも、それでオディールが周りから不当な評価を受けちゃうのは嫌だ」
オディール
「……、」 俯くようにして
「モニカが、そう思ってくださるのは」
「友達だから、ですよね。……友達というものは、そうした事をすると、累が及ぶものなのでしょうか…」
アルモニカ
「……うーん……。あいつと友達なんだとか、あいつの仲間なんだとか、一緒くたにされちゃうこともあるだろうけど、」
「オディールのことが気になるのは、そんな理由じゃなくって」
「やっぱり、単純に友達が辛そうにしてるのが嫌だから、っていうだけ。私にとっての友達は、そういうもの。助けたいし、助けて欲しいって思えるような、そういう関係なの」
オディール
「……」
「……、私は」
「………、」 続けようとして 小さく黙って
アルモニカ
「……」 席を立って、オディールの隣までいくと彼女の頭を軽く抱き寄せて。 「大丈夫、無理に何か言わなくてもいいよ。……私の言いたいこと、ちゃんと考えてくれてるっていうのはわかるから」
オディール
「……私は、そうした気持ちに、……っ」 「応えられるような……人間では……」
段々と声が弱々しくなって
アルモニカ
「私は、応えてくれって言ってるわけじゃないの。そりゃあ、応えてくれたら嬉しいのはもちろんだけど」
「ただオディールの辛そうなのが、少しでも軽くなればいいなって。それだけ」
オディール
「……」 俯くようにして ほんの少しだけ、モニカの方に自分から頭を寄せた
アルモニカ
「……うん」 頷いて、寄せられた頭を抱く腕に少し力を込めた。
オディール
「……モニカ」
アルモニカ
「……なあに?」
オディール
「……もし、貴女さえ良ければ……また時間を作っては、頂けませんか」
「…話したいことが、あります。……それを聞いて、友達をやめてくださっても、構いません」
アルモニカ
オディールの顔を離すと、いつものような笑顔を向けて。 「もちろん。いつでもいいよ」
「けど、簡単には友達をやめてなんてあげないからね」
オディール
モニカの方を見て 笑顔を見ると目を逸らした
「……そう、ですか」
俯くようにして 少し照れているのか耳がほんのり赤い
「……休みます。お茶、ご馳走様でした」
アルモニカ
「……うん、お粗末様でした」
オディール
席を立って、うつむきがちに自分のベッドへと向かった
アルモニカ
ティーセットを片付けながら、その背中を見て。 「おやすみ、オディール」
オディール
「…おやすみなさい、モニカ」
振り向かずに返して
ベッドに潜り込んで壁側を向くようにして横になった
アルモニカ
私はだいじょうぶ
オディール
私も大丈夫です
アルモニカ
よし、じゃあ今日はこんなところで
オディール
はい お付き合いありがとうございました
アルモニカ
うん、お付き合いありがとう
オディール
では失礼します
!SYSTEM
オディールが退室しました
アルモニカ
またね
!SYSTEM
アルモニカが退室しました
背景
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