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The Fallen Angel's Return SH / interlude

20200805_0

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ラドロが入室しました
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アネモネが入室しました
アネモネ
はい。(座る)
 
 
ラドロ
あぁ?(威圧
アネモネ
なんですか。
ではええと
デライラ南西の裕福な農村からの依頼で、不審者の捜索と捕縛を依頼された〈星の標〉の冒険者一行。
村の様子に僅かな違和感を覚えつつも村の外れの森の捜索を開始、目撃情報通りの不審者――銀髪の少女――と交戦するに至った。
人形めいた無機質な応答と、毒と薬を併用した暗殺者そのものの戦闘技術を持った少女を何とか捕縛する事に成功したものの
誰も立ち寄らない事になっていた筈の森へ、村で見張り役をしていた青年イアンがやって来たことで事態は急変する。
依頼や村そのものにただならぬものを感じた一行は、イアンの案内を受け、森の奥深くへと身を隠すことにするのだった。
 
 
~森深くの野営地~
その場所に辿り着いたのは陽もすっかり落ちて暗くなった頃合いだった。
小柄な少女とはいえ、怪我人兼捕虜を連れての行軍は中々の手間で、かつ、追手も警戒しなければならない。
野営と食事の準備をするもの、少女の治療や見張り役をするもの、そして野営地自体の見張りをするものと、役割分担をすることとなった。
そんな中、ラドロは(即座に追手が来ることは無いだろうことを予想して)早い順番の見張り役を買って出るのだった。
 
ラドロ
だが、所定の見張り場所にひょろりとした男の姿は無い。
少しして、来た時とは全く別の方向の茂みから姿を現す。通ってきた来た道の隠蔽工作を済ませてきたところだ。
少々時間を食ってしまったが、交代が来るまでにはまだ少し余裕があるはずだし、まぁサボっていたと思われてもどうということもなし
「……」煙草を取り出して咥えたものの、火気と匂いは不味いわなぁと火をつけるのは諦めた
ラドロ
君はきっとあれだ、Sumakiちゃんに張り付いてそうだけど信用ならないからと追い出されそうだな??
アネモネ
どうでしょうねえ……許されるならくっついているとは思いますが
見張りが出来る訳でもありませんしね……??
ラドロ
「……」どうという事も無い依頼の筈だったわけだが、予想を超えて非常に面倒臭い事態になった。感想はこれに尽きる。
ラドロ
本当に見張りが出来る奴の休憩時間も受け持たんのか?(^^
アネモネ
指示されれば……??
どうでしょうね、どんな扱いを受けるかによります……けれど
普通に動いていて良いなら、許されている間はあの子の傍にいます。
ラドロ
「……」アレが単独で活動するタイプの暗殺者だったらどれだけよかったか。どう見ても組織的なバックアップのある連中だ。つまり最悪だ。
ラドロ
ゆるされません
アネモネ
そこの描写をしておいていただければ合わせますので
お任せしますよー
ラドロ
「……」ついでに状況も非常によろしくない。何をトチ狂ったか、仲間内でこちらの命を狙って来た少女の処遇でもめているのだ。
「……」擁護、というか保護にまわっているのは若干一名、アネモネという名の神官戦士の娘だった。甘っちょろい理屈で、自分を刺してきた暗殺者を庇い立てるような発言をして仲間の顰蹙を買っている。
「……」今頃、野営地の方ではギスギスした空気になっているかもしれない。少女の処遇については一先ず生かしておいて情報収集を、という事になっているので、今の時点で殺す殺さないでもめる事は無いだろうが、いざ始末する必要が出た場合はまた揉めるだろう。
「…いやほんと、どうしてこうなった」
やってらんねぇなぁという気持ちで、咥え煙草に着火火縄壺に手をかけようとしたところ……
ラドロ
追い出されるように飯でも持ってくるでもいいゾ
アネモネ
――……ラドロさん」 手には、見張りをしている人達から指示されたもの――見張りをしている彼の食事を持って、小さく声を出した。
見張りの地点はこの場所……の、筈。もう少し深く入り込んで、周囲を眺めれば 目的の相手は、そこに立っていた。
ラドロ
「おっと」 気配に気づいてささっと火縄壺を仕舞って、振り向いた。例の娘だ。
アネモネ
ふるりと頭を振って笑みを浮かべる。あの子と対峙してから剥がれてしまったものを取り繕って――……うん、笑顔。
「見張り、お疲れさまです。食事をお持ちしました」 声のした方へと方向を正して、一歩踏み込んだ。
ラドロ
「あれ、飯出来たの? 持ってきたって事はここで食えって? ひっでえなぁ?それとも、サボってないか見て来いって?」いつも通りの軽薄な笑みを浮かべてそんな事を言った。
アネモネ
「いえ、そんな事……」 笑みは苦笑に変わって、僅かに疲労の色が滲む。自覚すれば、それらをまた塗り潰して
「交代の時間ではないですけれど、必要かと思いまして」
ラドロ
「それとも、おん出されてきた?」冗談めかした口調のまま、冗談では済まされないような事に言及する、
アネモネ
「……ご想像にお任せします」 今度は、困った様に微笑み、食事を手渡そうとラドロへと歩を進めていく。
ラドロ
「ま、あんま火を焚くわけにもいかないし、保存食のまんまだろ? まぁどこで食っても一緒か」
アネモネ
「どうぞ、ラドロさん」 目の前までやってくると、それを差し出して、小首を揺らした。
ラドロ
「はいよ、ありがとさん。うわーうまそうな干し肉と乾パン」
保存食を受け取って実に気のない感嘆の声を上げつつ、適当にその場に腰を下ろした。
「ご想像ね……そっちは、その場に居なくても想像がつく感じではあるけど? 旦那とか絶対おこでしょ。あとの二人も。どっちかってーといまいち想像がつかないのは…」と、アネモネの顔を見上げた
アネモネ
その様子を見るともう一度微笑んで、周囲に立つ。
「代わりに、その間は僭越ながらこの場は私が、……?」 食事中くらいは、と続けようとした所で ラドロの言葉に首を傾げた。
ラドロ
「一緒に仕事すんのはじめてだから詳しいとこはわかんないけど、いつもあんな感じ? それとも、羽根つき同士だからだったりするん?」
アネモネ
――……私は、いつでも変わりませんよ」
ラドロ
「へぇ」
アネモネ
「相手が誰であれ、何であれ。犯した罪が軽くとも、重くとも。殺して然るべきものは無いと、そう考えています」
ラドロ
「誰であれ、何であれ、」おうむ返しに繰り返し
「それって、例えば俺とか旦那とかがあの子にグサっと殺られてたとしてもってことで良いのかな?」
アネモネ
「いいえ。それは、何も彼女だけではありませんから」
「彼女の事も、皆さんの事も。誰も殺させるつもりはございませんよ」
ラドロ
「うん、なるほど?」干し肉をブチッと噛み千切り、口の中でふやかしつつ
「で? それってどうやって?」
アネモネ
「どう、……とは。彼女の制御は出来ないだろう、という事でしょうか?」
ラドロ
「例えば、あの子の仕込みのやべー毒(ケンタウリブラッド)、あれね、君とか旦那じゃまず気付けないし、触ったら死ぬよ、あれ」
「そりゃあもう、一日中苦しみ抜いて死ぬね。しかも回って来るのに時間がかかるから気付かないうちに触って気付いたら手遅れ、やばいね」
「わかる? そういうことする連中と関わり持つことになってるわけね、今」
アネモネ
ぐ、と無意識に拳を握りながら、ラドロの言葉を呑み込んで はい、と答えながら頷いた。
ラドロ
「どう見ても組織的だし? もちろんアレ一人じゃないよ。あんなのがわんさと控えててもおかしかない」
アネモネ
「……だから見殺せ、と仰りたいのですか?」
ラドロ
「それ全部、一人も殺さずに捌ききれんの? そりゃもう、魔剣とか聖剣とかってレベルじゃないぜ」
「ああ、俺は俺の命が一番大事だし、一緒に行動する仲間の命が無事って事は俺の無事にもつながる。だから見殺せって言ってるさ」
アネモネ
「……ご尤もです。皆さんの安全を考えても、それが最も確かな選択であると思います」
ラドロ
「なぁ、お嬢ちゃんよ。あんたが崇高な信念だか優しさだかを胸に秘めてんのは別に悪かねぇよ」
「ただな、そいつに他人を巻き込もうってんなら、そりゃ筋違いだぜ」」
アネモネ
「少なくとも彼女を抑えた時は、あれ以上の行動を彼女が取る事は出来なかった筈です。……勿論、可能性の話ではございますが」
「今後の事は――……ええ。皆さんを巻き込んでしまう事は、望む事ではありません」
ラドロ
「俺はあの連中なら死んだふりどころか、首落とした直後くらいなら多少動いても驚きゃしないね」
「あの仕込みも。散布型の毒とかだったらそれだけでヤバかったとこだ」
「で? この後、あの兄ちゃん(イアン)が何をぶちまけてくれるのか分からんし、正直、あのイカレから情報を取れるかっていやかなり厳しいよな?」
「まぁ、仮に素直に悪事をペラペラ吐いたとして? そうしたら、殺すべきってやつになるのかい?」
アネモネ
ひとつひとつに頷いて応えながら、その問いかけには微笑みを再度浮かべて、小さく首を傾げてみせた。
「申し上げた通りですよ、ラドロさん」
ラドロ
「あの手の連中だ、殺しだけじゃなくて、毒も薬も売り捌いて阿漕な真似してるって相場は決まってんだ。ありゃあ末端だろうが、その手の仕事に関わってんならお縄がかかるのは手じゃ済まないぜ」
殺して然るべきものは無いって?」
アネモネ
「相手が誰であれ、何であれ。犯した罪が軽くとも、重くとも。殺して然るべきものは“無い”と、そう考えています」
「……彼女が歪められ、あの様な事をして居るのであれば、猶の事」
「それしか知らず、知らされず、それ以外の在り方すら知らずに歪められてしまったのなら」
「そんな方にこそ手を差し伸べられず、では何を助けるというのです」
ラドロ
「ハッ、ゴブリンでも助けたらどうよ」
「あいつら、盗む事と奪う事、犯す事くれぇしか知らねぇぜ? それ以外の在り方ってやつもな」
アネモネ
笑みを浮かべたまま、その言葉に僅かに眉を顰め 返答はしなかった。
ラドロ
「そんなもんは石投げりゃ当たるくらいにごまんと居んだよ」
「御大層な羽根だか加護だかがついてると気分まで舞い上がっちまうのかい?」
「俺は地べたを這いずり回るケチな野郎なんでね、神様ごっこに付き合ってる余裕はねぇんだわ」
アネモネ
「その様に、見えるのでしょうけれど」 苦笑を深めて 
続いた言葉には何も返さずに、ただ静かに、そして微かに心地良さそうに周囲へと集中を向けている。
ラドロ
「全く難儀なもんだ」その様子を見て溜息を一つ。懐にしまった火縄壺に手を伸ばしたい心境だ
「早死にするぜ、あんた」
アネモネ
「困ったものですね」 風に金の髪を揺らしながら、視線をラドロへと戻し。
「であれば、ひとつでも多くを助けねばなりません」
ラドロ
「質より量かよ」
アネモネ
「……、質、とは?」
手近な位置に腰を下ろして 長い髪を胸元へと寄せる。
ラドロ
「例えば、だ。俺がギャンブル狂いの酒狂い。弱い奴とか女子供老人から金を巻き上げてはカジノやら娼館やらで散在するドクズとしてだぜ? ……例えばね、例えば」
「開拓地で真面目に働いてる百姓と、どっちかしか助けらんねーとして、だ。どっちがマシかは一目瞭然だろ?」
アネモネ
――……ええ、はそうでしょうね」
ラドロ
「使い込みした挙句、借金こさえて蒸発する奴とか、仲間内で修羅場になって刃傷沙汰の上に離散とか、そういうクズは幾らでもいんだよ」
「なぁ、そいつらが改心するまでにそいつらに泣かされた奴、泣かされる奴はどうしてくれんだ?」
アネモネ
「赦す事が、ただ正しい事だと申すつもりはありません。けれど、自分が地獄を見せられたからと、それを相手に返して良い、という事もありません」
「それから、――……どちらかのみを助けられないとしても、私はどちらもを助けようと手を伸ばします。それが、あの子の様な方であれ、どんな方であれ」
ラドロ
「で、ドクズを助けてそこでくたばったとしても、信念に従ってのことだから満足って?」
アネモネ
「いえ、死ぬ事で満足する、とは思いません。長く生きていれば生きていられただけ、きっとこの手で助けられる限られたいくつかは、それでも多くなる筈ですから」
ラドロ
「やっぱ量重視じゃねぇか」
「そんなにを集めないとが伴ってこねぇもんなのかね?」
アネモネ
「……人の、
ラドロ
「いやな、あんた、聞いてりゃとにかくたくさん人助けじゃねぇの」
あんた自身の価値ってのはそれ以外になんもねぇのか? 天秤の片っぽにを載せりゃ済むって話でもねぇだろ」
アネモネ
「私自身の、価値……?」 何故そんな単語が出て来るのか理解が出来ない様子で、目の前の男を訝しんだ。
ラドロ
「まぁ、せいぜい長生きしてたくさん点数を稼ぐといいぜ。たぶん、神様って奴は評価してくれんだろうけどな」
アネモネ
「私は、……評価の為に行動している訳ではありません。他人の、まして神々の評価の為になど」
ラドロ
「タダでもいいから働かせてくれなんて奴を俺は信じらんねぇ性質でね」
アネモネ
「ただ、自分の祈りを、自分で否定する事だけはしたくないのです。……ただ、それだけですよ」
ラドロ
「見返りもなくなんかしようなんて奴は、どっかで無責任になるもんさ」
アネモネ
「……見返り」 無い事は無い、が。
ラドロ
「そういうのな、思い通りに行ってるうちはいいけど、無理に続けてっとポキっといくかんな」
アネモネ
「心配はご無用ですよ。深く、身に染みておりますから。それに……」
「思い通りに行った事など、ありませんから」
ラドロ
「そりゃそうだ」
「だから早死にするって言ってんの。道連れだけは勘弁願うがね」
アネモネ
苦笑を零して、静かに頷いた。
「お守りします、と。そうお答えしたい所ですが……」 事実として、彼女の毒の事もある。
言えば嘘になると理解できている言葉を発せるほどではない。
ラドロ
「いっぺん守ってもらってなんだけど、一番ヤバいのあんただかんね」
アネモネ
「ヤバい……?」
ラドロ
「そりゃ自分から当たりにいってるようなもんだし、毒盛るの一番簡単じゃねぇか」
「ツーマンセルで来てたらあの場で死んでたぜ」
アネモネ
「その時は、私という盾が脆かったという事」
「勿論、そう簡単に割り切るつもりも、砕かれるつもりもございませんが……」
ラドロ
「そう、ペラいとこっちが困るんだって」
「ま、そんなわけだから生き汚い立ち回りってのも、ちったぁ身に着けって話」
アネモネ
「精進致します。……、生き汚い、立ち回り……とは?」
ラドロ
「殺られる前に殺るとか、逃げに走るとか、なんだって良いんだよ」
アネモネ
「……ラドロさん」
「助ける前に逃げる盾が、どこにありましょうか。……助ける前に殺める盾が、どこにありましょうか」
ラドロ
「助ける前にへし折れて使いもんにならねぇ盾よかマシだ」
「へし折れた挙句に破片で後ろにいるやつを刺すよかマシだ」
アネモネ
「精進、致しますね」 小さく微笑むと、一つ頷いて。改めて口にした。
ラドロ
「文句があるなら折れねぇくらい強くなれ。てめぇの思い通りに事を運びてぇなら、余所から口出しされねぇくらいにな」
はぁ、とため息を吐いて、よっこらしょと立ち上がった
アネモネ
――、……」 貼り付けていた笑みが、純粋な笑みに変わり 胸元に手を当てると、改めて一礼した。
「……ありがとうございます、ラドロさん」
ラドロ
「用足してくるわ。ここ、見といてくれる? は? なにが?」
何言ってんだこいつって顔を向けた。なにいってだこいつ
アネモネ
「ええ、お任せください」 頷きながら、続いた質問には答えなかった。
ラドロ
「あの辺とあの辺、罠張ってあるから近付くなよ」
アネモネ
「あそこと、……そこ、ですね」 それぞれに視線を向けて、位置の確認を済ませると見送った。
ラドロ
こいつ人の話聞かねぇし答えねぇよなと思いつつ、まぁいいかと思い直し、注意事項を言い残して立ち去ることにした。
どっか茂みの中でこっそり一服しようと心に決めて……
ラドロ
やべーメスガキだ
アネモネ
青年を見送ると、ぼんやりと空を見上げて
人の質、それから価値について、思考を巡らせながら彼を待った。
アネモネ
何のことか……
では、これくらいでしょうか
ラドロ
男が戻ってきたのはたっぷり30分くらいしてのことだった。 僅かな煙草の煙の匂いに気付けたかどうか……
ラドロ
ok
アネモネ
――、こほ」 
アネモネ
ではでは、今日はありがとうございました。
ラドロ
こちらこそー
アネモネ
また明日! 
)))
ラドロ
撤収ジャー
!SYSTEM
ラドロが退室しました
!SYSTEM
アネモネが退室しました
背景
BGM