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- エスメラルダが入室しました
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- ウィスタリアが入室しました
- エスメラルダ
- 前回の仕事の後、星の標に戻ってから くらいでいいだろうかな
- ウィスタリア
- 承知しました
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- ――リアン地方、王都イルスファールにある冒険者ギルドのひとつ、〈星の標〉。
- かの“剛腕”のガルバ・ベイツが店主を務めているその支店は、
- 高い依頼達成率などから、地方を超えて名が知られつつある内のひとつだ。
- 日夜多くの依頼が舞い込んで来るこの支店では、当然多くの冒険者達がここを発ち――
- ――また、舞い戻って来る。
-
- エスメラルダ
- 3名からの報告を終え、挨拶も程々に終えると、背の小さな神官を見送って
- ゆっくりと息を吐く。
これまでの仕事よりも、少し特殊な敵と状況だったからだろうか。
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- エスメラルダ
- 僅かばかりに感じた疲労に、なっちゃいないな、と心中で呟き 胸元で腕を組んだ。
- エスメラルダ
- 恐らく近くにいるぐらいにしてしまったが、どうぞ。
- ウィスタリア
- 「──…‥お疲れでスか?」 エスメラルダを見上げるように
- エスメラルダ
- 「移動の距離は、なんて事なかったけれどな。あの手合いを相手取るのは、中々骨が折れた――、いや」
- ウィスタリア
- 人形めいた少女は 青い瞳に青年を映した
- エスメラルダ
- 「俺が収められている間、闘ってくれたのはウィスタリアだが」
問いに答えながら、視線を合わせて エメラルドを想起させる様な、青竹色の瞳もまた、少女を映す。
- ウィスタリア
- 「はい」 それは事実なので少女は頷いた
- エスメラルダ
- 「助かった。……すまなかったな、ありがとう」
- ウィスタリア
- 「あの状況に陥った場合、」 言葉を切って 「依頼達成に向けて行動しただケです」 表情は動きにくいが、問題ありません、と言いたげだ
- エスメラルダ
- 「……もう眠るか?」 窓の外を眺めれば、もう陽は暮れている。
- 続いたウィスタリアの言葉には、静かに頷いて。その言葉を褒めはせず。
- ウィスタリア
- 「食事を摂ろうと思いマす」淡々と 「ただ、アップルパイを頂きましたので、量は減らした方が良いでしょウ」
- エスメラルダ
- 「そうか。では、どこか席を探すか……」 頷きながら、店内をぐるりと見回す。この時間としては、人はまだ少ない方だ――適当なテーブル席を一つ見つけると、そちらへと向けて歩いて 座る様に促した。
- ウィスタリア
- 後ろに続いて 促されて着席する
- エスメラルダ
- 「――……今日の依頼は、どうだった」 後から座ると、メニューを差し出して。
- ウィスタリア
- メニューを受け取ってから 短く答えた 「──、普段よりも攻撃が当たりませんでシた」
- 「訓練不足というよりは、相手の動きが素早かったというのがありそウですが、」 メニューは開かずに続けて
- 「不安定な姿勢での戦闘も、今後考慮に入れルべきだと思いマした」
- エスメラルダ
- 返答を聴いて、薄く苦笑しながら頷いた。
聞きたかったのは、戦闘の事よりも親子達について、だったのだが……まあ、良いだろう。
- ウィスタリア
- 報告を終えて メニューを改めて開く
- エスメラルダ
- 「確かに、今回の相手は闘い辛かったな。内側に捕らえられているリネットの事もあったろうが……そうでなくとも、厄介だった」
- ウィスタリア
- 「……」 サラダを中心とした軽めのメニューを選択してから エスメラルダにメニューを返して
- 「──ただ、」
- エスメラルダ
- 「……ああ」 メニューを受け取って
- ウィスタリア
- 「これは依頼とは関係ないと思うのでスが」
- エスメラルダ
- 頷いて
- ウィスタリア
- 「故郷というものと、」 エスメラルダを見ながら 「親子というものが、どういう関係なのか、気になりマした」
- 「ミロさんも、エスメラルダさんも、アンドリアさんのことを良い親と呼んでいました」
- 「評価が分かれるものなのでしょウか」
- エスメラルダ
- 「どういう関係……か。難しい質問だ」 アンドリアの事にも頷いてみせて
- 「そうだな。……例えば、」
- 「子を蔑ろにする親と、子を尊重する親となら、どちらが良い、と評価できる?」
- ウィスタリア
- 「──、」 少し止まって 「子の状況にも寄ると思いマす」 指摘する 「ただ、」
- 「後者の方が、良い。のではないでしょウか」
- エスメラルダ
- 「普通は、そうだろう?」
- 「まあ、親子に限らず互いに尊重し合う方が良い、と感じるが……」
- ウィスタリア
- 「普通…」 僅かに不思議そうな顔をして
- エスメラルダ
- 「リネットの窮地を、すぐさま此方へ持ち込んでくれて……あれだけ詳細に教えてくれた。……つまり、それだけ想っているのだろうと思ったよ」
- ウィスタリア
- 「想う」
- エスメラルダ
- 答えながら、店員を呼んで 手短に注文を済ませる。
- 「……、うん?」
- ウィスタリア
- 「──、心に浮かべる。また、想像する」 辞書的な事を口にして 「希望する、心配する、思い起こす…」
- 「心配する、が該当するのでしょウか」
- エスメラルダ
- 笑みを浮かべて そうだな、と小さく呟いた。
- 「どれか一つ、ではないよ。きっとあの時、アンドリアはリネットを心配してもいたし、今の状況を想像してもいただろう」
- 「心に浮かべて、無事に帰って来る事を望み、共に過ごした記憶を思い起こしもしたかもしれない」
- ウィスタリア
- 「……複合しているのでスね」 小さく頷いて
- エスメラルダ
- 「ウィスタリア。想う、という事は……言葉にする事は、とても難しい」
- ウィスタリア
- 「……エスメラルダさんでも、でスか?」
- エスメラルダ
- 「俺は口下手だよ」 苦笑しながら頷いて、
- 「積もった感情を、一つの言葉にしたものが想う、というものだから。定義が曖昧で、それでいて強い言葉なんだ」
- ウィスタリア
- 「……」 小首をかしげて 「言葉にも、」
- 「強弱が?」
- エスメラルダ
- 「例えば、心に浮かべて、想像して。これからの事を期待しているから……俺だって、ウィスタリアを想っている、と言える。親子でなかったり、密接な関係でなかったりしてもね」
- 「…………」 しまったな、と少し苦笑して。
「この場合の強弱、というものは、ただ言葉としてのものじゃない」
- ウィスタリア
- 「──……」 エスメラルダの言葉に黙考するように 「想う…」 もう一度繰り返した
- エスメラルダ
- 「今はまだ解らないかもしれないが、……リネットに、君はアンドリアに想われて、大切にされている、と言えば」
- 「きっと、リネットはその言葉に力を感じられる……と思う」
- ウィスタリア
- 「言葉に力……魔法、でスか?」 また疑問調に
- エスメラルダ
- 「魔法……」 首を横に振ろうとして、かつての熱がまだ胸にある事に気付くと、少しだけ悲しそうな笑みを浮かべ、動きを止める。
- 「ああ、魔法だよ。けれど、マナも用いない上に、誰にでも使える小さな魔法だ」
- ウィスタリア
- 「小さな魔法…」 鸚鵡返しに 「…不思議です」
- 「……想うことで、使えるのでしょウか」
- エスメラルダ
- 「いいや。……伝わらなければ、この魔法は発揮されないんだ」
- 「人の想いを受け取る事で、前に進むための魔法、だからね」
- 「それに、――時には、戒めになる事だってある」
- ウィスタリア
- 「──…戒め」
- エスメラルダ
- 頷いて。
- ウィスタリア
- 「……」 少し考える 「私の、知りたいことモ、知りたいという気持ちも」
- 「戒め、なのでしょウか」
- エスメラルダ
- 背負いきれない想いは、確かにあるのだと。伝えるか迷った末に、口を閉じた。
- 「どうかな。俺はウィスタリアがどうしてそうしたいのかを知らないから、その問いの答えは持っていない」
- 「けれど、戒めになる想い、というものはそう多いものじゃない。……いつか、ウィスタリアがそうする事が苦しくなるのなら、そうなのかもしれないが」
- ウィスタリア
- 「……」 小さく頷いて
- エスメラルダ
- 「知りたい、と想う気持ちは」
- 「苦しいか? ……もうやめてしまいたいと、そう思うか?」
- ウィスタリア
- 「……否定します」 首を横に振って
- エスメラルダ
- 「なら、それは戒めなんてものじゃない。ウィスタリアの想いだよ」
- ウィスタリア
- 「私の……」 また不思議そうな顔をして
- エスメラルダ
- 「解らなくても、今はそれでいいさ」 机に置かれた、冷えた珈琲を一つ啜って。顔を顰めてからミルクをひとつふたつ入れて、また飲み直す。
- ウィスタリア
- 「──……」 少し間を置いてから、小さく頷きを返して
- 話題が途切れたタイミングで、食事が運ばれてくる
- エスメラルダ
- 食器を受け取って、それぞれ注文したものを差し出して
- ウィスタリア
- 差し出されれば受け取って
- 「いただきます」 呟くように言って アップルパイを食べている時も目にしたかも知れないが、以前よりもしっかりとした手付きで食事を始めた
- エスメラルダ
- 「……いただきます」 少女の成長を見守りながら、注文していたスープを食べ始める。この程度であれば、慌てる事もなく食べられるのだ。
- ウィスタリア
- こんなところかな
- エスメラルダ
- ああ、じゃあ最後に一つだけ
- ウィスタリア
- どぞどぞ
- エスメラルダ
- 「――ウィスタリア」 食事を続ける少女に視線を向けて。
- ウィスタリア
- 「──、」 手を止めて顔を上げて
- エスメラルダ
- 「どんな仕事に向かおうが、……必ず、ここに戻って来るんだ」
- 「これは命令ではなくて、そうあって欲しい、という想いだ。……配達の仕事も、この仕事も。必ず無事に終えて、戻って来てくれ」
- ウィスタリア
- 「──、お願い、でスね」 頷いて
- 「──、努めマす」 少女はそう回答した
- エスメラルダ
- ウィスタリアの瞳を、鏡越しに手を伸ばし合った時よりも鮮明な翠が覗き込み
- その返答に、満足そうに頷いた。
- エスメラルダ
- これくらいだ。
- ウィスタリア
- 青い瞳が青年の動きを映して それからまた、少女は食事に戻るのだった
- ウィスタリア
- はい
- エスメラルダ
- うん。
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- ウィスタリア
- お付き合いありがとうございました
- エスメラルダ
- お疲れ様。いつもログを任せてすまないな
- ウィスタリア
- ログ番号は 20200719_0 です
- エスメラルダ
- ああ、ありがとう。
- ウィスタリア
- いえ、お気になさらず
- エスメラルダ
- では、また。
- ウィスタリア
- はい
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- エスメラルダが退室しました