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幕間

20200712_0

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エフティアが入室しました
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アーデリーネが入室しました
エフティア
うむ。一応擦り合わせからだが、
現状住んでいるのはヘルツベルク関係の屋敷、でいいか
アーデリーネ
ん、借り上げている屋敷 になるかな
ヘルツベルク関係というわけではないよ
エフティア
と、了解。
では、アルカには話をして、リーネには話をせずに一人で依頼に出た帰りに、という所だな
アーデリーネ
承知しました
エフティア
何かあれば書いておいてくれ。導入を書いておく
 
 
 
 
 
 
アーデリーネ
分かりました
 
――王都イルスファール。
冒険者ギルド支店〈星の標〉を構えるその国の一角にある屋敷へと向けて、不慣れな様子で荷物を抱えて歩く女性がいた。
その足取りは決して軽くはないが、けれど重くもない。
速度自体はそう早いものではないが、ヒールを鳴らしながら歩いていく。
 
エフティア
低い位置で結ばれた、絹糸の様な長い黒髪を揺らし、細い身体に黒を基調とした上質なオフショルダーのドレスを纏っており
その上から白のケープコートを羽織り、初夏だと言うのに首元は確りと覆われており ブライダルリングを通したネックレスが首に提げられている。
――……」 さて。そこの角を曲がれば、じきに屋敷に到着する頃だ。
何故リーネに伝えずに依頼へと出たのかは、あまり覚えてはいない。
恐らくは、“悪戯心”、だったのかもしれないし。
羽根を伸ばさせる時間を――と。そこまで考えて、自嘲気味に笑いながら角を曲がる。
「縛る事を選んでおいて、羽根を伸ばさせる、か」 小さく呟いて、首元を確りと覆い直し 屋敷の前に視線を向けた。
アーデリーネ
夕方ごろ、かな?
エフティア
ああ、時間は何時でも構わない。日暮れ頃にしようか
 
屋敷の前、使用人は敢えて少数しか置いていないためか、屋敷の窓はそれほど灯りが目立たない
エフティア
自嘲する、という方向で緩みかけた表情を消し、目元を顰めて。
リーネとアルカに見せている、普段通りの様子に戻って 歩を進めて行く。
エフティア
と、すまない 噛んでしまった
 
だから、居るとは思わないだろう そこには、執事服を着た少女が直立不動の姿勢で、屋敷の扉の前で待っていた
アーデリーネ
「…‥」 黄昏る空を見ていたためか すぐには主の帰還に気が付かない
エフティア
――……」 少女の様子に、僅かばかり目を細めて かつ、とヒールの音を響かせて、屋敷へと歩を進める。
アーデリーネ
「……」 その音に気がついて 顔をそちらに向ける
エフティア
声を掛ける事はせずに、ただ一度だけ、首元のリングに手で触れて 離す
視線を向けられれば、静かにこちらからも返す。
アーデリーネ
「──、おかえりなさいませ」 一礼して
エフティア
「ああ。戻った」 
静かに答え、横を通り抜けようと歩を進める。
アーデリーネ
「──、逃げ出したかと思いました」 小さく通り過ぎるときにそう呟いて
「お預かりします」 荷物について述べながら
エフティア
その声に、ぴたり、と歩を止めて。横に立ちながら肩を竦めた。
「逃げる機会なら、くれてやったがな」
アーデリーネ
「──、」
エフティア
荷物は静かに手渡し、言葉にはしないものの、僅かばかりに心配の色を浮かべた――つもりで。
目を細め、アーデリーネに視線を向けた。
アーデリーネ
「…‥お食事の準備ができています。エフティア様」
努めて冷静さを装う声が、そう告げて 少女は荷物をしっかりと両手に持った
エフティア
「ああ」
受け取られた荷物を見ると、一歩踏み出して 屋敷へと入ろうとする。
アーデリーネ
その背に続いて屋敷に入る
「──、まずはお湯浴みをどうぞ。アルカディラ様は外出中です」
エフティア
「……何をしていたかは、聞かないのだな」
湯浴みを、と言われれば頷きながら、視線は向けずに。
アーデリーネ
「──、聞いて何になると?」
「──、心配しました。とでも言うと思いましたか?」 少女の目には、確かな嘲りと、少しの恐れの表情が見て取れて
エフティア
「……さて」
少女の瞳には視線を向けずに、浴室へと歩を進めて
「心配など、ヘルツベルクの連中だけで手一杯だろう?」
アーデリーネ
「‥…それすら、心配ではないです」
エフティア
は、と鼻で笑って 脱衣所の扉に手を掛けて
「薄情な女だな」 そこで、漸く一度振り向き、金の輪郭を持った瞳が、アーデリーネを見やる。
アーデリーネ
「──、」
脱衣所の扉に押し付けるようにエフティアを押し付けて
エフティア
「……っ、」 漏れ出てしまいそうになる声を、唇を噛んで殺す。
アーデリーネ
「言ったでしょう…アルカディラ(あいつ)は外出中だと」 襟元を掴み上げて睨みつける
エフティア
――、……そ、れで」
反射的に、掴み上げる手を細い腕と指で握る。剥がすには、あまりにも貧弱だ。
アーデリーネ
「薄情な女だなんて、お前に言われたくはない……」 感情を煮えたぎらせた声でエフティアを詰るように
エフティア
八つ当たり、か?」
アーデリーネ
「……‥」 ぐ、と締めるように襟元から首元に手が伸びて
エフティア
「……薄情、か。何故、そう思、――
首元に手を伸ばされると、言葉を切って、息を呑み これまでに見た事が無い程に、表情が歪む。
アーデリーネ
「八つ当たり…?お前が、お前がそれを言うの!」 睨みつけるようにして 扉にエフティアの後頭部を叩きつけるように揺さぶる
エフティア
「づ、――ぅ、……、何の、事だ?」
くらりと頭を揺らし、両手をアーデリーネの肩口へと伸ばし、それを押し込む。
アーデリーネ
「……聞いて欲しそうだから聞いてあげるわ…何処に行っていたの」
エフティア
お前の考えている場所には、行っていないさ」
アーデリーネ
「──、……兄様の墓所に一人でなんか行かせるものですか…」
「──1人で勝手に死にに行ったなんてことも赦しはしないわ…、兄様を奪っておいて、自分勝手に気分で死ぬなんて絶対に許さない…」 首を締める力が強まる
エフティア
「……愛した男の墓参りも妨げられる謂れはな、ぁ――っ、ぐ」
ローレンスの墓所に、と語ったアーデリーネには、不快感を示したが――続けて力を込められた腕に、言葉を堰き止められる。
アーデリーネ
「殺したくせに……!」
「お前が、お前が殺したんだ!!」
エフティア
生理的な涙を浮かべながら、首を絞める腕に手を込めようとして、悲鳴の様な声に身を竦ませる。
アーデリーネ
「それを愛したですって…?…‥口にするのも穢らわしい…」
「金のためなら何だってするお前が……」
エフティア
顔を蒼褪めさせながら、ひゅう、と息を漏らし 首を、横に振ってみせる。
アーデリーネ
「……」 もっと締めろ、締めろ、締めろ という思いとは裏腹に エフティアの顔を見ると、次第に力は抜けていく
エフティア
――ぁ、あ――ッ、は、」
呼吸がままならないのか、酸素を求める様に口を開いては閉じて 首に掛かる手に、弱々しく爪を立てる。
アーデリーネ
眦に雫をたたえながら… アーデリーネはゆっくりとエフティアの首から手を離した
エフティア
手を放されれば、その場に崩れ落ち 激しくむせ込みながら、身体を上下させる。
――、……!」
しかし、それでもアルカディラや人を呼ぶことはせず ただ、じっとその場で呼吸を整える。
アーデリーネ
「……なんで…」 殺せた、殺すチャンスなのに あいつは居ないのに この場でつかめた最大のチャンスなのに
力が抜けたように僅かに震える両手を呆然と見て
エフティア
――っ、……、良い、のか」
そんな心を見透かす様に、ただ弱った しかし、何か強い意志を持った瞳で、アーデリーネに視線を向ける。
アーデリーネ
「──……煩い」
エフティア
「……」
どうすれば良いのか、決めあぐねる様子で ゆっくりと口を開いた。
アーデリーネ
「……──、全部、全部お前が悪いのよ…」 うつむきがちにそう呟くと
その場から離れていった
エフティア
その背中に、少しだけ眼を細めて ついて出た言葉を、そのまま投げかけた。
「……ただ、〈星の標〉の依頼に出ていただけだ。恩を売っておく事は、後に繋がるからな」
アーデリーネ
「……、」
エフティア
――……それだけだ」
滲んだ汗を拭って 座り込んだまま、少しの間膝を抱いて 浴室へと転がり込んでいった。
アーデリーネ
こんな所でしょうか
これで大丈夫でした・・・?(不安な声
エフティア
帰ってきたらこうなるだろう、という具合ではあったから問題ないぞ >不安
勘違いを解くのも解き始めるのもまだ早い(首を横に振る)
アーデリーネ
では、ありがとうございました フォローするやつが居ないから
つらそ~
エフティア
ああ、ありがとうございました。
どっちも非常に頑固だからな……ローレンスが起きて来ればなんとかなるぞ
では、掃除はこちらでしておく。
アーデリーネ
それはないでしょうね…
ではお疲れさまでした)))
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アーデリーネが退室しました
背景
BGM