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- エフティアが入室しました
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- アーデリーネが入室しました
- エフティア
- うむ。一応擦り合わせからだが、
- 現状住んでいるのはヘルツベルク関係の屋敷、でいいか
- アーデリーネ
- ん、借り上げている屋敷 になるかな
- ヘルツベルク関係というわけではないよ
- エフティア
- と、了解。
- では、アルカには話をして、リーネには話をせずに一人で依頼に出た帰りに、という所だな
- アーデリーネ
- 承知しました
- エフティア
- 何かあれば書いておいてくれ。導入を書いておく
-
-
- アーデリーネ
- 分かりました
-
- ――王都イルスファール。
冒険者ギルド支店〈星の標〉を構えるその国の一角にある屋敷へと向けて、不慣れな様子で荷物を抱えて歩く女性がいた。
- その足取りは決して軽くはないが、けれど重くもない。
- 速度自体はそう早いものではないが、ヒールを鳴らしながら歩いていく。
-
- エフティア
- 低い位置で結ばれた、絹糸の様な長い黒髪を揺らし、細い身体に黒を基調とした上質なオフショルダーのドレスを纏っており
- その上から白のケープコートを羽織り、初夏だと言うのに首元は確りと覆われており ブライダルリングを通したネックレスが首に提げられている。
- 「――……」 さて。そこの角を曲がれば、じきに屋敷に到着する頃だ。
- 何故リーネに伝えずに依頼へと出たのかは、あまり覚えてはいない。
恐らくは、“悪戯心”、だったのかもしれないし。
- 羽根を伸ばさせる時間を――と。そこまで考えて、自嘲気味に笑いながら角を曲がる。
「縛る事を選んでおいて、羽根を伸ばさせる、か」 小さく呟いて、首元を確りと覆い直し 屋敷の前に視線を向けた。
- アーデリーネ
- 夕方ごろ、かな?
- エフティア
- ああ、時間は何時でも構わない。日暮れ頃にしようか
-
- 屋敷の前、使用人は敢えて少数しか置いていないためか、屋敷の窓はそれほど灯りが目立たない
- エフティア
- 自嘲する、という方向で緩みかけた表情を消し、目元を顰めて。
リーネとアルカに見せている、普段通りの様子に戻って 歩を進めて行く。
- エフティア
- と、すまない 噛んでしまった
-
- だから、居るとは思わないだろう そこには、執事服を着た少女が直立不動の姿勢で、屋敷の扉の前で待っていた
- アーデリーネ
- 「…‥」 黄昏る空を見ていたためか すぐには主の帰還に気が付かない
- エフティア
- 「――……」 少女の様子に、僅かばかり目を細めて かつ、とヒールの音を響かせて、屋敷へと歩を進める。
- アーデリーネ
- 「……」 その音に気がついて 顔をそちらに向ける
- エフティア
- 声を掛ける事はせずに、ただ一度だけ、首元のリングに手で触れて 離す
- 視線を向けられれば、静かにこちらからも返す。
- アーデリーネ
- 「──、おかえりなさいませ」 一礼して
- エフティア
- 「ああ。戻った」
静かに答え、横を通り抜けようと歩を進める。
- アーデリーネ
- 「──、逃げ出したかと思いました」 小さく通り過ぎるときにそう呟いて
- 「お預かりします」 荷物について述べながら
- エフティア
- その声に、ぴたり、と歩を止めて。横に立ちながら肩を竦めた。
「逃げる機会なら、くれてやったがな」
- アーデリーネ
- 「──、」
- エフティア
- 荷物は静かに手渡し、言葉にはしないものの、僅かばかりに心配の色を浮かべた――つもりで。
- 目を細め、アーデリーネに視線を向けた。
- アーデリーネ
- 「…‥お食事の準備ができています。エフティア様」
- 努めて冷静さを装う声が、そう告げて 少女は荷物をしっかりと両手に持った
- エフティア
- 「ああ」
受け取られた荷物を見ると、一歩踏み出して 屋敷へと入ろうとする。
- アーデリーネ
- その背に続いて屋敷に入る
- 「──、まずはお湯浴みをどうぞ。アルカディラ様は外出中です」
- エフティア
- 「……何をしていたかは、聞かないのだな」
湯浴みを、と言われれば頷きながら、視線は向けずに。
- アーデリーネ
- 「──、聞いて何になると?」
- 「──、心配しました。とでも言うと思いましたか?」 少女の目には、確かな嘲りと、少しの恐れの表情が見て取れて
- エフティア
- 「……さて」
少女の瞳には視線を向けずに、浴室へと歩を進めて
- 「心配など、ヘルツベルクの連中だけで手一杯だろう?」
- アーデリーネ
- 「‥…それすら、心配ではないです」
- エフティア
- は、と鼻で笑って 脱衣所の扉に手を掛けて
- 「薄情な女だな」 そこで、漸く一度振り向き、金の輪郭を持った瞳が、アーデリーネを見やる。
- アーデリーネ
- 「──、」
- 脱衣所の扉に押し付けるようにエフティアを押し付けて
- エフティア
- 「……っ、」 漏れ出てしまいそうになる声を、唇を噛んで殺す。
- アーデリーネ
- 「言ったでしょう…アルカディラは外出中だと」 襟元を掴み上げて睨みつける
- エフティア
- 「――、……そ、れで」
反射的に、掴み上げる手を細い腕と指で握る。剥がすには、あまりにも貧弱だ。
- アーデリーネ
- 「薄情な女だなんて、お前に言われたくはない……」 感情を煮えたぎらせた声でエフティアを詰るように
- エフティア
- 「八つ当たり、か?」
- アーデリーネ
- 「……‥」 ぐ、と締めるように襟元から首元に手が伸びて
- エフティア
- 「……薄情、か。何故、そう思、――」
首元に手を伸ばされると、言葉を切って、息を呑み これまでに見た事が無い程に、表情が歪む。
- アーデリーネ
- 「八つ当たり…?お前が、お前がそれを言うの!」 睨みつけるようにして 扉にエフティアの後頭部を叩きつけるように揺さぶる
- エフティア
- 「づ、――ぅ、……、何の、事だ?」
くらりと頭を揺らし、両手をアーデリーネの肩口へと伸ばし、それを押し込む。
- アーデリーネ
- 「……聞いて欲しそうだから聞いてあげるわ…何処に行っていたの」
- エフティア
- 「お前の考えている場所には、行っていないさ」
- アーデリーネ
- 「──、……兄様の墓所に一人でなんか行かせるものですか…」
- 「──1人で勝手に死にに行ったなんてことも赦しはしないわ…、兄様を奪っておいて、自分勝手に気分で死ぬなんて絶対に許さない…」 首を締める力が強まる
- エフティア
- 「……愛した男の墓参りも妨げられる謂れはな、ぁ――っ、ぐ」
ローレンスの墓所に、と語ったアーデリーネには、不快感を示したが――続けて力を込められた腕に、言葉を堰き止められる。
- アーデリーネ
- 「殺したくせに……!」
- 「お前が、お前が殺したんだ!!」
- エフティア
- 生理的な涙を浮かべながら、首を絞める腕に手を込めようとして、悲鳴の様な声に身を竦ませる。
- アーデリーネ
- 「それを愛したですって…?…‥口にするのも穢らわしい…」
- 「金のためなら何だってするお前が……」
- エフティア
- 顔を蒼褪めさせながら、ひゅう、と息を漏らし 首を、横に振ってみせる。
- アーデリーネ
- 「……」 もっと締めろ、締めろ、締めろ という思いとは裏腹に エフティアの顔を見ると、次第に力は抜けていく
- エフティア
- 「――ぁ、あ――ッ、は、」
呼吸がままならないのか、酸素を求める様に口を開いては閉じて 首に掛かる手に、弱々しく爪を立てる。
- アーデリーネ
- 眦に雫をたたえながら… アーデリーネはゆっくりとエフティアの首から手を離した
- エフティア
- 手を放されれば、その場に崩れ落ち 激しくむせ込みながら、身体を上下させる。
- 「――、……!」
しかし、それでもアルカディラや人を呼ぶことはせず ただ、じっとその場で呼吸を整える。
- アーデリーネ
- 「……なんで…」 殺せた、殺すチャンスなのに あいつは居ないのに この場でつかめた最大のチャンスなのに
- 力が抜けたように僅かに震える両手を呆然と見て
- エフティア
- 「――っ、……、良い、のか」
そんな心を見透かす様に、ただ弱った しかし、何か強い意志を持った瞳で、アーデリーネに視線を向ける。
- アーデリーネ
- 「──……煩い」
- エフティア
- 「……」
どうすれば良いのか、決めあぐねる様子で ゆっくりと口を開いた。
- アーデリーネ
- 「……──、全部、全部お前が悪いのよ…」 うつむきがちにそう呟くと
- その場から離れていった
- エフティア
- その背中に、少しだけ眼を細めて ついて出た言葉を、そのまま投げかけた。
「……ただ、〈星の標〉の依頼に出ていただけだ。恩を売っておく事は、後に繋がるからな」
- アーデリーネ
- 「……、」
- エフティア
- 「――……それだけだ」
滲んだ汗を拭って 座り込んだまま、少しの間膝を抱いて 浴室へと転がり込んでいった。
- アーデリーネ
- こんな所でしょうか
- これで大丈夫でした・・・?(不安な声
- エフティア
- 帰ってきたらこうなるだろう、という具合ではあったから問題ないぞ >不安
- 勘違いを解くのも解き始めるのもまだ早い(首を横に振る)
- アーデリーネ
- では、ありがとうございました フォローするやつが居ないから
- つらそ~
- エフティア
- ああ、ありがとうございました。
どっちも非常に頑固だからな……ローレンスが起きて来ればなんとかなるぞ
- では、掃除はこちらでしておく。
- アーデリーネ
- それはないでしょうね…
- ではお疲れさまでした)))
- !SYSTEM
- アーデリーネが退室しました