このログにはBGMが含まれています。
音量設定をONにしますか?
(後からでもメニューから設定変更できます)

幕間部屋

20200610_1

!SYSTEM
シリカが入室しました
!SYSTEM
フランシアが入室しました
シリカ
うむ。
フランシア
はい
ささっと導入などをしていきます
シリカ
頼んだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
ギアカ山脈の中、失われた王国メルガルトの王族、ギド、テオ そして星の標の冒険者でもあるイスカから依頼を受けた冒険者たち
エシオラ大瀑布近郊の入口から遺跡に入っていき、数々の障害を乗り越えた彼らは、
遺跡の防衛機構を排除し、ようやく、長い行軍から休息をとっていた
ギドやテオも交えて、交代で見張りを立てるようにしていて 丁度、フランシア、そしてシリカが二人きりになる時間帯が生まれた
フランシア
「……」 二人きりになるのは本来であれば嬉しい。だがこの時、ほんの少しの気まずさが、フランシアの中で生じていた
フランシア
こんな感じで始めていきましょう
シリカ
ご苦労。
シリカ
「…………」 傍に大剣を立て掛け、壁に背を預けて立っている。
フランシア
適当なゴーレムの瓦礫を集めてきて 臨時の席を作ってはいるが、座り心地はあまり良くはない 少女はそれでもちょこんと腰掛けて
シリカ
二人きりであれば、もう少し会話があっても良いものだが、この日は口数は互いに少なかった。
フランシア
「……あの」 気まずい沈黙を破ったのは 彼女が先だった
シリカ
「何だ」 壁にもたれかかり、腕を組んだまま、フランシアを見下ろした。
フランシア
「……、」 唇を薄く舐めて 「…‥お話しておくことがあります」 少女騎士は切り出した
見上げるようにシリカを見て 「…‥聞いてくださいますか?」
シリカ
「……ふん」 鼻をひとつ鳴らすと、フランシアの近くの瓦礫に腰を掛けた。
フランシア
「……」 シリカを目で追って 「……シリカのことです。お気づきになっているとは思います」 という前置きを置いて
シリカ
じ、と紅玉のような瞳がフランシアを見据える。
フランシア
白い直剣を 鞘ごと取り外して 手元に握った 目線はシリカから、白の直剣へ
シリカ
「その剣の事なら、大体分かっている」
フランシア
「この剣は、」説明するように 「蕪穢の魔域での一件……長期の仕事の折に、コルネリア様の遺品が、変化したものです」
シリカ
「そんなものは見れば分かる。持っている力もな」
フランシア
「……」 シリカに頷いて 話を続ける 「力、は、おそらく変わっています」
「以前よりも武器としての性能は、上がっているのでしょう。よく、手に馴染みます」
「……ただ、それだけではなくて」
シリカ
言葉を挟むことなく、静かに話に耳を傾け続ける。
フランシア
「……振るうと、コルネリア様の、"声"が聞こえるんです」
かたた、と剣を握る手が 剣身を震わせる音を出させた
シリカ
「単にお前がそう思い込んでいるだけではないのか。死者は語りかけてきたりしない」
フランシア
「…‥そうかも知れません。単に、思い込みが‥聞かせているだけなのかも知れません」
「……ただ、それにしては…」
「……はっきりと、思い出されるんです」
「良かった思い出(ことば)も、悪い記憶(ことば)も」
シリカ
「まるで呪いだな。……ふん、そんな剣はさっさと捨ててしまえばいい」
「貴様なら、私のくれてやったクレイモアで十分戦えるだろう」
フランシア
「……その通りでは、あるのですが」
「……私は、」
鞘から剣を引き抜いて
「……この剣に、誓いたいんです」
シリカ
「誓う?」
フランシア
「──、人よ全て、灰になれと、紡がれた怨みを、」
「──、より多くを救うための力にするために」
「全員を救えないのは、助けたいもの全てを守れないのは──、分かっているんです」
シリカ
「そんなことを、そやつ(コルネリア)に誓って何になる」
フランシア
「私は、神々でも、まして、騎士でも無い…‥唯の人にすぎません。親友1人救えない、ただの小娘です」
「誓う相手は……彼女ではないのです、ただ」 首を振って
「…‥彼女の力をもって、1人でも多く救えれば、それは、彼女を討った私の償いになると、思うのです」
「彼女から許してもらうことはもう、出来ません」
「永遠に」
シリカ
――くだらん」
短く言うと、それ以上何を答えるでもなく、瓦礫から立ち上がった。
「それを私に話して、肯定してもらいたかったのか?」
フランシア
「いいえ」
シリカ
「であれば、失望させたかったようにしか思えないな」
フランシア
「……私がしたかった話は、」 回りくどくなってしまったことを詫びるように視線を下げて
「この話をした後の話なんです」
「私は、──まだそれが振り払えなくて、」
シリカ
「その話の時点で、下らなすぎて続きを聞く気が失せた」
フランシア
「武器に振るわれてしまっている状態です」 それでも続けて 「──友人にも、武器との付き合い方を考えろと言われました」
シリカ
「違うな」 首を横に振る。
「武器に振るわれる以前の問題だ」
フランシア
「私はだから、──コルネリアの思い出に、自分の弱さに勝ちたいのです」
シリカ
「そう思っている内は、貴様の望みは叶わんだろうな」
「貴様はただ美辞麗句を並べて、己を正当化しようとしているだけだ」
フランシア
「‥‥私は、」
「──、それでも私は、なかったことにはしたくないんです。汚れた手でも」
シリカ
「フランシア」
フランシア
白の騎士、なんて皮肉な呼び名だろう
シリカ
咎めるように強く名を呼び、
「あまり、私を失望させるな」
フランシア
「……」 息を深く吸って 吐く
「……いけませんね、」 声は切り替えたように明瞭で
「私はただ、謝りたかっただけなのに」
「よくない話を、してしまいました」
シリカ
「話したことは悪いとは言わん」
フランシア
「戦闘中に他の事に気を取られて、動揺して、その結果マイルズの動きも悪くした」
シリカ
「……………………」
――愚か者が」
「貴様は何処まで愚鈍なのだ」
フランシア
「──、」
シリカ
「貴様の何がいけないのか、何も理解していない。考えようともしていない」
「貴様はいつまで、コルネリアだけを見ているのだ」
フランシア
「──、シリカが狂化の奇蹟を使った時、」
「……こちらを見ておいででした」
「コルネリアを……彼女を見たいわけではないのです」
シリカ
「言っておくが――
「私を見ろ、と言っているのではないぞ」
フランシア
「……、視野が狭まるのをなんとかしろ、と仰っしゃりたいのですね」
少しの間を置いて そう口に出してみる
シリカ
「戦いにおいてだけではなく、な」
「そもそも貴様は――傲慢過ぎる」
フランシア
「──、傲慢、ですか」
シリカ
「ああ」
「そこに至るまでにどのような境遇を持っていたとしても、コルネリアが死んだのは、あいつ自身の意志でルートヴィヒに与し、その復讐を遂げようとしたからだ」
「奴は、貴様たちの敵だった。それを殺しておいて、償いなど、笑わせる」
「赦しを得ることはない? 当然だ。コルネリアも、それ以外の貴様に殺されたどんな奴らも、貴様を赦すことはないだろう」
「まして、『彼女の力をもって、一人でも多く救えれば』だと? 見当違いも甚だしい」
「これでも、貴様に何が見えていないか、まだ分からないか」
フランシア
「──、」 正しいことを為せると思うこと、正しいと思って行動できること その言葉の意味は、きっと 傲慢なのだろう、とフランシアは悟った
「……飾っていたのは、そうですね」
「戦いとなったら、残っているのは、行動の結果だけで、勝者がいて、敗者が居る」
シリカ
――」 ぎろりと、鋭い目つきでフランシアを睨む。
「……本当に分からないのか、貴様」
フランシア
「……私は、敵手に対して、対等ではなく」
「奪った命に対して、上から、接していた」
シリカ
「敗者は下だ。別にそれを軽んじるだけならば、私は何も言わん」
「……最後のチャンスだ。これで少しでも見当違いの答えを言ったなら、今日はもう貴様とは口を利いてやらん」
「貴様は、(だれ)を守り、救いたいのだ」
フランシア
「──……私は、」
「……この手が届く誰かを守りたい」
「救いを求める人の、力に、なりたいんです」
シリカ
「ならば、そやつらの事を見てやれ」
フランシア
「……」 やっと、気がついた という表情をして
シリカ
「守りたい、救いたいと宣いながら貴様の眼にはその相手が映っていない」
「コルネリアを殺したことは、貴様からすれば確かに大きな罪なのだろう」
「だが、奴の好きにさせておけば、貴様が守りたいと望んだ多くの命が奪われていたのではないのか」
フランシア
「──……」
「……そうです」
「彼女を討つことが出来なければ、カストレに居た人々、イルスファール軍の兵士たち、そして同行してくれた皆さんが」
「犠牲になっていました」
シリカ
「貴様は、貴様の力を以て既にその多くを守っている。それを見ずに、コルネリアの声だの、償いだの……何様のつもりだ」
フランシア
「──、おかしいのは、剣ではなく、私の方」
「…‥、改めて、ご心配と、それからご迷惑をおかけしました、シリカ」 ようやく、晴れやかな表情になって それが申し訳無さそうにすぐに困ったものに変わった
シリカ
「……時間が掛かりすぎだ。何故私がそこまで諭さなければならん」 腕を組み、不機嫌そうに鼻を鳴らした。
フランシア
「私は、私の力で、より多くを救えるように努めます」 「今回に限って言えば、ギドさんやテオさん、メルガルトの人々を救えるように」
「……ごめんなさい、シリカ」
「そのために、この剣を活用する……それで良いはずです」
シリカ
「そうしろ。手の届く限りを守るのが、貴様の望みなのだろう」
フランシア
「誓いは、この剣を掴む以前に……終わっているのですから」
「それに、」
「私の"剣"はこれだけではありませんでした」 ふふ、と笑って
シリカ
「……ふん」
「貴様が盲目的になっていい相手は、コルネリアではない。周りが見えなくなるくらい意識を向けるのは、私だけにしておけ」
フランシア
「私の第一の剣がある限り……迷うことはあっても惑う事はありません」
「今もこうして、ですからね」
「シリカのことは、一番見ているつもりですよ。それだけは、ルクレティアさんに負けるつもりはありません」
「……だから、その。私からも一点だけ」
シリカ
「つもり、では駄目だ」
フランシア
「…分かりました」 ふふ、と笑って
「シリカを一番見ているのは、私です」
シリカ
「……」 小さく鼻を鳴らして。 「で、何だ」
フランシア
「狂化の奇蹟なのですが……使わせてしまったのは私の不注意です、だから今回は本当にすみませんでした」
「ただ、出来る限り……使わずに居て下さい。私が居ないところでは、特に」
シリカ
「……別に貴様のことがなくとも、必要ならば使っていた」
フランシア
「出来る限りで良いです。シリカが使うと判断した時は間違いは無いでしょうから。……その、気持ちの問題です」
シリカ
「ふん、今日の貴様は落第だからな。言うことを聞いてやる義理はない」
「せめて及第点を取れたら、その願いも聞き入れてやる。精進しろ」
フランシア
「‥分かりました、この仕事中に挽回出来るように努めます」
「──、」 白い剣を、構えて 
シリカ
「その間にまだ今回のような問答をする機会はなさそうだがな」
フランシア
虚空に向って、振るう 剣筋自体は、元々あった洗練された動作に、シリカと共に磨いてきた強さを秘めて
「──、心構えだけが採点対象だとは思っていません」
声はする、聞こえる だが、もう耳は貸さない
私の(シリカ)は目の前に在り、そして自分はその鞘なのだから
シリカ
「……ふん、ならば私がその気になるよう、精々足掻いてみろ」
フランシア
「はい」 微笑んで
剣を納めた
「シリカ」
シリカ
「まだ交代の時間までは少しあるな。下らん話をした分、私を楽しませるような話をしろ」 どかっと、先程まで座っていた場所に座り直して、フランシアに話を促そうとして―― 「何だ」
フランシア
「負けませんよ」
シリカ
「ふん、そう簡単に勝てると思うなよ」
フランシア
シリカの近くに座り直して
「──、そうですね、では帰ってからお腹いっぱい食べていただく際の、メニューとか」
「私の手料理となるとサンドイッチがメインになってしまうので、」身振りを加えながら 「そこはエリンさんに手伝って頂いて、シリカが満足できる品と量をご用意しようかと」
「それから、メルガルトの郷土料理等がもしかしたらシリカの口にあうかも知れませんから、ギドさんやテオさんにお話を伺うと言うのはいかがでしょうか」
なんて話を展開させていく
シリカ
「…………ふん」 想像したら、腹が鳴った。荷物から干し肉を取り出すと、それに齧りついて。 「名案だ。この道中で、奴らから聞き出すとしよう」 表情は変わらないながらも楽しげに頷くと、話を広げてしばらく楽しい時間を過ごした。
シリカ
こんなところか。
フランシア
はい。
ご迷惑をおかけしました
シリカ
うむ。お疲れ様だ。
まったくだな。
フランシア
頑張ります
シリカ
さあこちらは撤退だ。
フランシア
はい
お疲れ様でした
)))
シリカ
うむ。
!SYSTEM
フランシアが退室しました
!SYSTEM
シリカが退室しました
背景
BGM