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幕間:元傭兵と人形

20200511_0

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ウィスタリアが入室しました
 
 
 
 
 
 
 
冒険者ギルド、"星の標"
ここは国内でも有数の冒険者ギルド支店として、その名を輝かしいものとしている
数多くの冒険者を揃え、高い依頼達成率を誇り
国内外の組織・個人問わず様々な依頼が舞い込む
そんな名店も、朝の喧騒を超えると静かなもので
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ベイルが入室しました
 
凪の時間──昼過ぎから夕方にかけてのゆったりとした──そんな時間を過ごしている
ガルバも休憩に入り、店員だけでうまく回している店内は、人もまばらだ
そんな中に直立不動で店内を眺めるのは、白いシャツに黃緑色のロングスカート、長めの髪をリボンで結んだ少女で
その印象は一言で現すと"人形"だった
ウィスタリア
「……」 何をするでもなく、ただ、店員の動きを眺めたり、食事をする人を眺めている
ともすれば、置物の人形であるように見える
ウィスタリア
いつでもどうぞ(元から店内にいても今入ってきても大丈夫
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トピックを変更 by ウィスタリア
星の標 午後の時間帯
ベイル
「ふう……疲れたねぇ」 首を鳴らしながら入店早々呟いたのは、顔に傷を持つ(スカーフェイス)中年の男であった。
高い身長に見合った肉厚な体付きに、身に纏う金属鎧もあって存在感が大きい。
ウィスタリア
「……」 誰かの入店に合わせて 視線と顔の向きが動く
ベイル
重厚なグレートソードを背負い、腰にはロングソードを穿いている。その堂々とした動きはベテランというものを体現している。
ウィスタリア
「……」 入店していく姿を視線が追っていく 他に見る人も居なかったのだ
ベイル
「さて、ちと早いがエールでも──」 少女と目があったのは、肩周りをほぐしつつテーブル席に向かう途中であった
「ふむ?」 訝しげに視線を見返し、歩を進めれば──視線が付いてくる
「どうした嬢ちゃん。俺の顔に何かついてるかい?」
ウィスタリア
「……」 じーっという視線を続けて 声をかけられれば
「いえ、そういウ理由では、ありまセん」 若干たどたどしさが残る共通語で 彼女は返答した
ベイル
「ふう」 そう言いながら、大剣を外して立て掛け、近くの席に腰を降ろした
ウィスタリア
「大きナ剣が、目に入ったのデ」 少女は直立不動をやめて ベイルの近くまでやってくる
ベイル
「ああ、コイツか。まあ、目は引くわな」 ぽんぽん と剣を叩いて
ウィスタリア
「あなたもここノ冒険者でスか?」
ベイル
いかにも戦士という風体、顔の傷、背の大剣。注目されるのは慣れっこなものだ
「おう。最近までは他所にいたんだがな。ベイルだ。スカーとかスカーフェイスってそのまんまな通り名もある」
ウィスタリア
「ウィスタリアといいマす」 申し訳程度に頭が下がる
「通り名。異称。尊敬や侮辱ノ意味を込めてのものから称えるものまである。言葉でスね」
ベイル
ウィスタリア(藤色)か。宜しくな」 妙に人間味の薄い娘だ。ルーンフォークでもあるまいに
ウィスタリア
「少し、お話してもよろしいでしょウか」
「しても、ではありまセんね。してくださいまセんでしょうか。デす」 
ベイル
「ああ、まあ、分かりやすいからな」 と自分の傷を指でなぞり 「ああ。構わんぜ。そっちも、それなりにやっとう(剣術)の腕は立ちそうだが、冒険者かい?」
ウィスタリア
「先日、登録しまシた」頷き 「職業で言うナら、わたしは冒険者でアり、郵便配達員デす」
「やっとウ?」
ベイル
「剣術のことさ。言い回しがちと古かったかね」 「にしても、郵便配達員だぁ?」
ウィスタリア
「はい」 頷き<郵便配達員
ベイル
「珍しいこと副業にしてんなぁ。まあ、自衛が出来るって意味じゃアリなのか…」
ウィスタリア
「はい。短剣術をある程度使用でキるようです」 他人事の様に説明する 腰には、一振り 全長20cmほどの剣が下げられている
「まだ、どちラも、始めたばかりデす」
ベイル
「ああ、まあそんな感じとは思ったが、他人事みてえに言うんだな」 店員呼びつけてエールを注文し 「嬢ちゃんも何か頼むといい」
ウィスタリア
「ではホットミるクを」
「自分のコとを、よく知らなイのです」
ベイル
「ミルクか。合ってるといや合ってるが」 まあ、酒って感じでもねえな、と呆れた様に 
他、つまみなども注文する
「自分のことを知らないってのは?」
ウィスタリア
「酒精は口にしたことは、無いト思います」 きっと
「遺跡で回収さレて、わたしはここに居マす。記憶が、それ以前のもノが、ないのです」
ベイル
「ルーンフォークみたいな経歴してんだな」 ワァオ
ウィスタリア
「この前も、首元を確認さレました」
ベイル
「物腰もそんな感じだ」
ウィスタリア
「問題があるのであレば、訂正をしマす」
ベイル
「事情は、まあ分かった。問題はねえよ。話をしているだけだしな」
「さて、と。取り敢えず乾杯といくかね」 届いた飲み物を前にして
ウィスタリア
「乾杯?」
ベイル
「まあいいから、グラスを掲げてみろ」
ウィスタリア
頷くと 無表情に耐熱グラスでできたゴブレットを掲げて見せて
ベイル
「で、俺が乾杯って言ったら、乾杯って返す。オーライ?」
ウィスタリア
「承知しました」
ベイル
「じゃ、乾杯」
ウィスタリア
「乾杯」
ベイル
ウィスタリアの返事を待ってから、エールの入った木製コップをウィスタリアのグラスと軽く合わせた
ウィスタリア
「……」 不思議そうな顔をして その動作に合わせて
「どういう意味なのでスか?」
ベイル
「ま、これが乾杯だ。普通は酒同士でやるもんだな。その日一日の労働を労ったり、物事を祝ったりする時にやる」
ウィスタリア
「労ウ、祝ウ……人が、喜ぶトきに行うものでスね」
ベイル
「おう。そんなところだな」
ウィスタリア
「そして、」 「酒精を満たしたもので行ウ事が通例、と」
ベイル
「おう」
ウィスタリア
であれば、と店員を呼ぶと 「ベイルさんと同じもノを」 とエールを注文する
ベイル
「慰労にも祝い事にも酒ってのはぴったりだからな」 「お」
ウィスタリア
「飲んだことは、無いト思うのですが」
「それが正しいやり方なのナら、則るべきだと考えマす」
ベイル
「記憶が無いって言ってたしな」 「ああ、そういうノリは大事だぜ」 いい娘じゃねえの
ウィスタリア
エールが運ばれてくると 改めて木のコップを持って
ベイル
「まあ、酒ってのがどういうもんかは、自分で味わってみるのが一番だからな」 注文が届けば再びジョッキを掲げる
ウィスタリア
コップを掲げて
ベイル
「じゃ、改めて乾杯、と」
ウィスタリア
「乾杯」
ベイル
こつんと音を鳴らして、今度こそ中身を煽る
ウィスタリア
「………」 真似するように中身を煽って 「……」 少し咳き込んだ
ベイル
「っはぁ。生き返るねぇ」 どん、とジョッキを置いて 「っと、大丈夫か?」 苦笑する
ウィスタリア
「……不思議デす」
「少し、身体が浮くような感じがシます」
ベイル
「酒は慣れだ。最初のうちは美味いとは思わ……なに?」
「あー、ちょっと待て、ふわふわするというか、少し揺れる様な感じか?」
ウィスタリア
「肯定しマす」
ベイル
「あー、いくら何でも回りが早すぎんな。嬢ちゃんは殆ど耐性が無えのか」
ウィスタリア
「……不思議デす」
ベイル
「それが酔うってやつだ」
ウィスタリア
「……ずっト前に」
ベイル
「おう?」
ウィスタリア
「……似た感覚を知っているよウな」 首をこてんと傾げて 「覚えてイる、というような」
「言葉にし難い、感覚デす」
ベイル
「昔に飲んだことがあるのかねぇ……酔うってのは他には無い感覚だしな」
「だが、あれだ。一口でそうなるやつは殆どいない。嬢ちゃんは極端に弱いってのは覚えとけ」
ウィスタリア
「承知しました」 頷いて
ベイル
「酔うってのは気分が良いもんだが、度が過ぎると吐いたり倒れたり、一時的に記憶が無くなったりするからな……嬢ちゃんの場合は、その“度”ってのが、相当早く来ると思うぞ」
「その一杯くらいは大丈夫だろうが、飲むならゆっくりな」
ウィスタリア
「酒精というもノは、そういった効果もあるのは、理解しているのでスが」
「実際触れルと、より分かります」
「"度"……リミット、のようなものでしょウか」
ベイル
「酒の楽しさも怖さも、体験しなけりゃ分かんねえからな。それ自体は良いことだ」 「ああ、リミット。それが正しいかもしれん」
「そのリミットまでは、ふわふわした不思議な感覚が楽しめる飲み物だが、そこを超えると毒になる、って感じかね?」
ウィスタリア
「楽しい、ものなのでしょウか」
「毒、というこトは」
ベイル
「まあ、俺にとっちゃあな」 ジョッキを飲み干して、次を注文する
ウィスタリア
「消毒以外にも酒精にハ薬効が?」
ベイル
「あー、いや、どうだかな。そう言う奴もいるが、何かを治すってのには効かねえ気がするぞ」
「度数の高い酒なんかは、身体を温める効果はあるが」
ウィスタリア
「利点が無いノに、」 言葉を切りながら 「飲み続けるもノなのでスね」
ベイル
「基本的には気分を高揚させるからな。嫌なことやちょっとした疲れなら、吹っ飛ぶのさ」
「だから、慰労や祝い事で飲む訳だ」
ウィスタリア
「……納得しまシた」
ベイル
「おう。だがまあ、誘われても一口だけ、とかにしとくのが無難ってとこかね」
「自分の限度がどれくらいか知りたきゃ、信用できる奴と一緒に飲むことだ」
ウィスタリア
「リミット、性能限界を知ルことは、大事な事デす」
ベイル
「ああ。そいつを試すなら、出来れば女同士の方がいいぞ」
ウィスタリア
「同居人の方が、女性デす」
ベイル
「なら、限界を試すのはそいつと一緒の時にしとこうな」
ウィスタリア
「同性同士が良イ理由は、」 「異性だと問題が生じるからでしょウか」
「似たような注意ヲ、受けマした」
ベイル
「まあな」 苦笑し 「控えめに見ても、嬢ちゃんは相当な別嬪さんだ。酔い潰れたところ、悪さしようと考える男はいるだろうぜ」
「まあ、だろうな。世間慣れしてねえと、どこに危険があるかってのは分からねえ」
ウィスタリア
「その点に関しテも習熟が必要デす」 頷いて ちびちびと口にしていたエールを置いて 冷めかけたホットミルクを口につける
ベイル
「それに関しちゃ同居人に教えて貰いな」 此方は良いペースでジョッキを煽る
「そういや、何で俺のところに来たんだ?話しかけたからか」
ウィスタリア
「…‥」 杯を下ろすと 口の周りには牛乳ひげができている 「はい。言語の習熟には会話が一番と伺ったノで」
「それから、大きな剣に、目が引かれたノもあります」
ベイル
「自分で言うのもなんだが、見た目で引かれることもあるんだがねぇ。よく話しかけようと思ったな」
ウィスタリア
「?」 「ベイルさんにお話を伺うノになにか問題が?」
ベイル
ミルクの口ひげには笑いをこぼし、指差ししてから、自分の口元を拭う素振りを見せる
「いや、嬢ちゃんが何も思わんならいいさ」 わざわざ説明することでもない
ウィスタリア
「……」 口周りに指で触れて テーブルに備え付けてあるナプキンを手にとって 拭う
「……この前も、同じこトを」 中々うまく飲めません
ベイル
「一口で飲み込める量が少ないんだろう。もう少し傾けるのを緩くしちゃどうだ」
ウィスタリア
「……」 頷いて 少し傾け方を変えてみる 「……どうでしょウ?」 今度はついてない
自分でも口元に触れてみながら 小さく頷いた
ベイル
「そんな感じだな。なんていうか可憐だねぇ」
ウィスタリア
「可憐?」
ベイル
「俺の印象だ。意味は自分で調べな」
ウィスタリア
「承知しました」 頷き
「伺っても、いいでスか?」
「ベイルさんのこトを」
ベイル
「ん?ああ、構わんぜ」 更に次のジョッキを注文しつつ
ウィスタリア
「何処からいらしたのでスか。先程、他所にいたと伺いまシたが」
ベイル
「ミール地方。こっからだと西の方だ」
ウィスタリア
「遠いところなのでしょウか」 他地方の地図なんてたぶん見たことが無い
ベイル
「一番近いところまでなら、船を使えばそこまででも無いかね。まあ、それでも移動だけで1週間はかかるが」
ウィスタリア
「遠いデす」
ベイル
「商人以外で、地方を行き来するってのはあまり無いからな」
「俺は元は傭兵で、長らくあっちで活動してたんだ。その後冒険者になったんだが、昔一時期、ここに滞在したことがあってね」
「その昔のよしみでガルバんとこに顔を出して、そのまま居着いたって感じだ」
ウィスタリア
「傭兵。戦うことで報酬を得る、追加兵員のことでスね」
ベイル
「おう」
ウィスタリア
「昔のよしみ。以前あった関係から、ということでしょウか」
ベイル
「そうそう。それで合ってるぜ」
ウィスタリア
「ここでの冒険者としての活動ハ、まだ少しでスが」
「店主さんにハ、良くしてもらっていマす」
「昔から、ああした人なんでしょウか」
ベイル
「んん……そうだなぁ。基本的にゃ変わってない気がするね。今のほうが落ち着いてはいるが」
「あとキャロラインはこんな小さくてよ」 と手で身長を表し。
ウィスタリア
「……」 手の位置を見つめて 「……」 カウンターの方を見ると ちょうどキャロラインが通りかかって、視界から消えていった
「……」 首をかしげる 「人が、成長すると言うノは、学んだのでスが」
ベイル
「ああ、キャロラインはエルフだから、もうあそこまで育ったら、俺やガルバが死ぬ頃になっても姿は変わらないんだろうがねぇ」
ウィスタリア
「…種族も、人も、様々デす。それが、とても不思議に思えマす」
ベイル
「それに関しちゃ俺だってそう思ってるさ」
ウィスタリア
「……言葉は一緒だかラ、伝えられるのでしょウか」
ベイル
「そうだな。不思議、で終わらせたくなけりゃ、話しかけてみりゃいい」
「見て、話してみなけりゃそいつがどういうやつか、ってのは分からんよ」
ウィスタリア
「はい。もっと沢山の、会話が必要デす。言語習熟の意味でモ」
「それに、知りたいことがありマす」
ベイル
「そいつが一番の勉強だろう」 「知りたいこと?」
ウィスタリア
「"いきなさい"という言葉の意味と、"好き"というものが何かを、──知りたいのデす」 教えては貰った、ただ、自分の中で、どういうものかはまだ分からない
ベイル
「ふうん。なるほどねぇ……」 言葉の意味を考え 「どちらにしても、自分で見つけなきゃならんものな気がするな」
ウィスタリア
「……」 頷いて 「教えては、頂きまシた」
「ただ、それでも、難シいものです」
ベイル
「嬢ちゃんはまだ若い。時間もある。段々と色々な事を学んで、ゆっくり探してみりゃいいさ」
「冒険者として生きていくなら、それまでに死なん様に、訓練はしっかりな」
ウィスタリア
「……」 無表情に少し困った色を載せて そして頷いた
ベイル
「さてと。俺は装備を解いて風呂にでも行ってくるかね」
ウィスタリア
「お話、ありがとうございまシた」
ベイル
「いいってことよ。こっちとしても、飲むのに付き合ってもらった形だからな」
「また暇してたら声かけてくれや」 店員を呼びつけてお代を渡すと、立て掛けた剣を引っ掴み
ウィスタリア
「またお会い出来タら。その時は」
頷いて
「乾杯、でスね」
ベイル
「おう」 にっと笑って 「またな」 片手を上げて去っていきました
無論代金はそちらの分も支払い済みであった
ウィスタリア
「……」 ミルクを飲み終えると、エールを半分程残したまま 席を立ち、一度部屋に戻ることを選択する
ベイル
「(いい子だったねぇ。無防備さがちと怖いが)」 あの娘なら、親身にする奴は多かろう。然程心配しなくても大丈夫だろうな
ウィスタリア
書き取りの時間ではあるが、緩く感じる眠気の波を身体が感じて居たためで 平時の6時間以外の睡眠を、ウィスタリアは取ることになったのだった
ウィスタリア
こんなところでしょうか
ベイル
お酒は極度に弱いことが判明した日
ベイル
こんなところで
お付き合い感謝
ウィスタリア
シュナさんにもまた相談しないといけないといけません
妖精魔法が使えるようで使えないこと(?)とお酒の事です
ベイル
はい
ウィスタリア
(異貌で強制的に呼び出さないといけないから図らずとも蛮式になっている
ベイルさんの昔話も伺うことができました
ベイル
チョットダケネ
ウィスタリア
こういうキャラクターでやる醍醐味です
<何でも聞ける
ベイル
うむ
ウィスタリア
ではまた、ログ番号は
トピックに
ベイル
はい
!SYSTEM
トピックを変更 by ウィスタリア
20200511_0
ベイル
シュナはあっという間に酔っ払ってハイになる
ウィスタリア
お付き合いありがとうございました
シュナさん…!
ベイル
そしてすぐ泣く
ウィスタリア
泣き上戸でした。。。
ベイル
笑い上戸兼泣き上戸に
ではでは撤退
ウィスタリア
アッパーで入った時は笑ってダウナー入ると泣くんですね。。。
大変そうです
ベイル
はい
ウィスタリア
では撤退です
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ベイルが退室しました
背景
BGM