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蕪穢のアルカディア 幕間(クラウン、フランシア、ヨエル)

20200417_1

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フランシアが入室しました
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クラウンが入室しました
クラウン
ほおおお
フランシア
いらっしゃいませ
クラウン
しずかなよるだ
!SYSTEM
ヨエルが入室しました
フランシア
ええ
ヨエル
よいしょ
フランシア
いらっしゃいませ
状況描写は受け持ちます
特段考察したり、とかは想定してないので
ヨエル
よろしくお願いしますー
フランシア
気楽にお話しましょう
よろしくお願いします
ヨエル
何も考えてないけど大丈夫かな!!
 
 
 
 
 
 
 
 
フランシア
CCとはそんなもんです!
クラウン
よろしくおねがいします
CC苦手勢である…
むずかしいのでおさけをいれる
 
水源の汚染原因を排除し、イーラへと帰還を果たした君たち
魔竜の襲撃をソール、そしてルーナの力を借りて退けることに成功した君たちが次に向かうのは、
イーラの地下に存在すると言われる、《教団》の施設
そこに出発する前に、ソールは君たちに話したいことがあると言って席を外し、ルーナはソールにつくようにして休んでいる
君たちもまた、イーラの様子を確認したり、鍛錬などのルーチンをこなしたり、或いは休息をとったりして、各々過ごしている
皆の部屋がある施設の、共有スペース そこでフランシアは持ってきていた着替え ──白いワンピース姿で1人で過ごしていた
フランシア
白湯をカップに入れて持ち ゆっくりとしている そんなところに、足音が聞こえてくる
フランシア
という感じでいかがでしょうか
クラウン
「……む」スペースへやってきた男が一人、いつもは留めている髪を下ろし、比較的ラフな格好である
フランシア
「クラウンさん、お疲れさまです」 席を立って会釈して 「白湯ですが、いかがですか」 ご用意しますよと申し出る
クラウン
「落ち着いているようだな。魔域の中だということを忘れそうだ」言いつつ、少し考えるようなそぶりを見せてから「……もらおうか」
フランシア
「ええ、まあ…常に張り詰めていては疲れてしまいますから」 困ったように笑って カップを手近なテーブルに置いて 白湯を用意する
クラウン
「お前は考えすぎるきらいがあるようだからな」
フランシア
「クラウンさんもご休憩ですか……」 と新しいカップに白湯を注いで 「そう、ですね。ちょっとここに来てからそういう傾向が‥」
その言葉にまた困ったように笑った クラウンに近づいて カップを手渡す 「どうぞ、熱いのでお気をつけて」
クラウン
椅子にどっかりと腰をかけ「慎重になるのは良いことだとは思うがな…つい先日も、フローラに同じ話をしたんだった」ありがとう、といいつつ受け取り
ヨエル
――……」 再び、足音が聞こえてくる。体格差か、先ほどのものより、いくらか控えめな音。
フランシア
「フローラさんも、……その、事情にお詳しい方のようですから」
ヨエル
外へ向かうつもりだろうか。干し肉の切れ端を手に持ち、硬い肉を作業的に噛みながら、ヨエルが共有スペースに通りかかる。完全に武装を解くつもりがないのか、あまり綺麗とは言えない、鎧下を着込んだままの姿である。
クラウン
「そのようだった。俺にはない経験を多く持っていた」言いつつ、足音に視線をやり
ヨエル
「………」ふたりに目を止め、足を止め―― 何かを言うかと思えば、何も言わずに外へ立ち去ろうとする。
フランシア
「ヨエルさん、お疲れさまです……見回りですか?」 足音に気がついて顔を上げると 会釈を一つ
「もしお時間があれば、」 提案するように声を投げて 「いかがでしょう、お話しませんか?」
クラウン
「精が出るな」声をかけつつ
ヨエル
次に戦になった時のためにでも、イーラの構造をもう一度きちんと見ておきたい――なんて、説明するのは面倒くさかった。「――まあ、そんなとこ」 ぶっきらぼうに答える。
「……お話?」
フランシア
「ええ…、意見交換となるか、雑談となるかはわかりませんが」
クラウン
「見回りならさっき俺が行ってきたぞ。少し時間をおいてからのほうがいいんじゃないか?」
フランシア
「待つ時間を全て睡眠に当てるには、少し長いですから」
ヨエル
「余裕だな。次に休めるのはいつになるか分からないよ」
「……そう。ご苦労様」 クラウンにちょっと肩をすくめて―― ひとまず話を聞く気になったようで、ふたりの方へ歩いてくる。
フランシア
「多少は落ち着かないと、ゆっくり眠れない気がして」 困ったように笑って 「少しでも気が休まるように、着替えましたからね」
ヨエルの分の白湯も用意するために再び湯を汲みに行く
クラウン
「俺は落ち着いているがな」
フランシア
「どうぞ、熱いのでお気をつけて」 とひとまず席についてくれたヨエルにカップを手渡す
ヨエル
別にいいのに、と言うより早くフランシアは立ち上がっていて、小さくため息をついて、そばの空いたところへ掛ける。
フランシア
「私が、ですよ」 クラウンに言葉を返して 「クラウンさんが泰然自若な性格をしてらっしゃるのは、存じ上げてるつもりです」
ヨエル
「そうみたいだね。戦闘の時はあんなに煩いのに」 と、あまり変わらない口調の中には、ほんのりと可笑しみが含まれている。
>クラウン
フランシア
「ああ、そうですね…戦闘におけるクラウンさんは、今とは真逆です」
クラウン
「……そんなにうるさいか」
ヨエル
「まあね」 と、白湯をゆっくりと口に含む。 「おかげで、敵の注意が逸れて助かるよ」
フランシア
「武器の鳴らす音もお声も大きいと思いますよ」 指摘してから 自分も椅子に腰掛ける
ヨエル
「その調子で暴れまわって。目を引いてくれれば、僕みたいのはやりやすい」
フランシア
「ただそれは、欠点ではなく利点です。ヨエルさんが仰るように、敵視を取るという点においては、必要な素養です」
クラウン
「…まあ、力業しか能がないからな」少し褒められているような言葉に、若干の照れを隠しつつ白湯を呷る
ヨエル
――まあ、普通は、そういう奴は真っ先に死んじゃうんだけど」
クラウン
「ふむ?」
ヨエル
カップをことりと置いて、何気なく続きを締める。
「クラウンは、どうやらそうじゃないみたいだから。そこは、頼りにしてるよ」
フランシア
「……そ、その言い方はどうでしょうか」 困ったように 「敵視を取るということは、それだけ相手からの攻撃が強まるということでもありますから」
クラウン
「ま、こんな仕事場じゃあ…俺もお前も明日には転がっている可能性はあるがな」
フランシア
「……覚悟というのは結構ですが、そうはさせません」
ヨエル
「まあ、そうだね」 干し肉をがじがじと齧る。
クラウン
「俺は俺なりに意地汚く生きるつもりではいる。そう簡単に死ぬ気はないさ」
フランシア
「私が立っている限り、手の届く限りはそうはさせません……‥それだけはお忘れなきよう」
クラウン
「実際、お前には何度も助けられてるしな」今回の仕事に限った話ではない
>フランシア
フランシア
「守り手…と自惚れるものでもありませんが、」 カップを握り込んで 「少なくとも誰かの盾として自らを定めて居ますから」
ヨエル
――べつに、ケチをつけるつもりじゃないけどさ」
フランシア
「お互い様です」 クラウンに微笑んで
ヨエル
「優先順位は付けた方がいいと思うけど――……」
――ふと、誰かの顔が脳裏に浮かんで、その言葉は後になるにつれてすぼまる。
「………」
フランシア
「…‥それは、分かっているんです。私にも、手の届く状況、場所、相手が限られますから」
「それでも、1人でも多くを守れる盾でありたいものですね」
「……ヨエルさん?」
ヨエル
――……」
クラウン
「ま、お前はお前が一番守りたい奴を精一杯守ることに尽力すればいいんじゃないか」
これはヨエルに
ヨエル
「……」 はっ、として、 「――いや、……」 似たようなことを自分が言った時にぶつけられた、誰かさんの叱咤が聞こえた気がしたのだ。
――どういう意味だよ」 聞き捨てならない、とクラウンに食ってかかる。
クラウン
「盾をもたなくても守れるものはあるってことだ」ずず、と白湯を飲み、少しぼかすように
フランシア
「……」 クラウンの言葉に頷くようにして白湯を啜る
ヨエル
「僕が言いたいのはそこじゃない」 不満げに目を向け、それから一つため息をついた。
フランシア
「‥‥不思議に思うことがあるのですが」 切り出すようにして
「ヨエルさんには年の近い妹さんかお姉さんはいらっしゃいますか?」
ヨエル
「なに、その質問」
フランシア
「ルーナさんにはお話したのですが…」と前置いて 「私から見て、ヨエルさんは、ソールさんやルーナさんを何かと重ねている様に見えまして」
「もしかしたら、年の近い、妹さんやお姉さんがいらっしゃるのではないか、と思ったんです」
ヨエル
「………」数秒、フランシアの顔を見やってから、
吐息まじりに、「妹はいない。姉はいたらしいけどよく覚えてない」答えを放り出した。
フランシア
「なるほど。それでですかね……どこか、そういった印象があったんです」
クラウン
「……」よく見てるものだ、と感心しつつ、会話を聞いている
フランシア
「ルーナさんの見立てでは、フローラさんとの仲を見ると、お姉さんも居なかったんじゃないかという話でした」
ヨエル
「だから、覚えてない、って言っただろ。勝手に想像するのは、あんたの悪い癖だ」
フランシア
「だから、ソールさんの立場に自分を置き換えたり、親身になっているのでは、と……すみません」 
「その時話題に出たことの、答え合わせがしたくなってしまって」
ヨエル
「フランシアには、探偵か、神殿で告解を聞く係が向いてるんじゃないの」 と、ついトゲのある口調で言ってしまってから、
フランシア
「……探偵、ですか」 少し笑って 「私はとても鈍いので、よく見るように心掛けてるだけなんです」 
ヨエル
「皮肉なんだけど…… クラウン、通じないやつにはどうすればいい?」
「重ねてるとしたら」 顔を隠すように撫で、ため息、「――魔域に迷惑しているのは、ソールやルーナだけじゃないってだけ。二人には、無事にこの(しがらみ)から自由になってほしいだけだよ」
クラウン
「知り合いの探偵を紹介しよう。俺にはいない」
フランシア
「……ひ、皮肉でしたか…すみません」
ヨエル
「残念だけど、ぼくにもいない」
フランシア
「では私が知り合いの探偵その1ということになります、か?」
ヨエル
「ならない」
クラウン
「この事件を無事解決したら、立派な探偵になれるんじゃないか」
フランシア
「なりませんか…」 ちょっと残念そう 「いえ、なりたいのは探偵ではなく、騎士なので」
「……お二人が、自由になって欲しいのは私もそう思います」
ヨエル
「誰かの思惑が絡んでいるらしいからね。尚更」
クラウン
「お転婆な娘の護衛任務かと思ったら、こんな大ごとになるとはな」
フランシア
「……ええ、はからずとも大冒険になっています」
ヨエル
「それは、ほんとに」 ちょっと苦笑した。
フランシア
「よくよく考えてみれば、神の如き力を持つ少女に、悪意を持った魔竜……傍から見れば、戯曲のようです」
クラウン
「戯曲なあ。あまり芸術に触れる機会はないが、物語ならハッピーエンドが好ましいが」
フランシア
「イーラがイルスファールに無事帰還を果たせば……それも、今の状況も謳われるものになるかもしれませんね」
「ええ、無事に終わらなければ、意味がありません……レーヴィアさんともお話したのですが」
「これが終わったら、ソールさんやルーナさん…私の誘いたい人や皆さんの誘いたい人を誘って、海か川に釣りに行きたいと思ってるんです」
「そういう集まりが出来たら素敵だなと、お話したんです」
ヨエル
「いいんじゃない。魚は煮ても焼いてもうまいし」
フランシア
「ええ、ぜひ行きましょう」 ヨエルに笑って頷いた 「クラウンさんも」
クラウン
「レーヴィアか。奴も海のほうの出身のような口ぶりだったな」
ヨエル
「でも、無事に、か……」
フランシア
「釣りが得意なんだそうです」
クラウン
「船旅には慣れている。海釣りなら経験もあるぞ」
ヨエル
「あの槍捌きなら、竿でつるより突いた方がはやそうだけどね」
フランシア
「ではやはり海ですかね…ジョナスまで路線も開通したことですし」
クラウン
「違いない。潜るのはフローラが適任そうだがな」
ヨエル
「クラウンは船乗りだったの?」
クラウン
「そうだ。ガキの頃は陸より海の上の時間のほうが多かったと思う」
フランシア
「ずっと海の上というのも大変そうですね…揺れに耐えるというのも」
クラウン
「俺にとってはどこまでも続く水平線なんぞ親の顔より見飽きてるがな」
ヨエル
妙に感心したような顔で、「……へえ。いいね」
クラウン
「いいことばかりではなかったぞ。重たい網は持たされるわ、ヘマをすれば海に落とされるわ」
「海賊を相手にしたこともあったな。斧で甲板をぶち壊してまた海に落とされたっけか」
ヨエル
はは、と声を上げて少し笑い、「だからかな、クラウンは体が安定しているっていうか、腰が座ってるのは」
フランシア
「船乗りというのも大変ですね……私もディニスにいた頃に、水練で軍船に乗ったりはしましたが」
「本格的な長い航海は、したことがありません」
クラウン
「無駄に体と肝だけは鍛えさせられたな」やれやれ、といった感じで
ヨエル
「いいな。どうせ兵隊になるなら、水兵になればよかったな、って少しだけ後悔してたんだ」
フランシア
「急に投げ込まれるならたしかに、耐性がつきそうです」
クラウン
「……今の話を聞いて、いいなと思える気持ちが謎ではあるが」
「俺は冒険者のほうがよっぽど楽しいがな」
フランシア
「水兵、ですか」ふむ、と 「それは船に乗って、遠くにいけるから、ですか?」
ヨエル
「海は好きなんだ。さっき言ってたろ、どこまでも続く水平線――あれが。……眺めていると、頭の中が空っぽになる気がして、すっきりするっていうかさ」
フランシア
「であれば、やはり海が良いですね」 ふふ、と笑って
「私は海が少し怖いです。特に夜の海は」
クラウン
「そういうものか」慣れすぎたせいか、やはりぴんと来ない様子で
フランシア
「飲み込まれたら二度と戻ってこれなくなってしまうんじゃないか、と。小さな頃にホリスに赴く時に父にしがみついたこともあります」
「今では仕事で赴くこともあるので、苦手という訳でもないのですが」
クラウン
「夜の水は確かに危ないな。それについては、俺も何度も言われた」
「明かりのない水中は、上下の間隔すら曖昧になる。水面へ泳いでいると思ったら、逆に深くに向かっていた…なんてこともあり得るな」
フランシア
「それは怖いですね…息苦しくとも、上がることが出来ない」
ヨエル
「やっぱり、フランシアは由緒正しき家の育ちなんだな」 父にホリスに連れていかれた、というくだりで実感し
フランシア
「…隠すわけでもないですね。騎士の家の娘です」 頷いて 「代々騎士を排出し、私で四代目になります」
「兄か弟がいれば、良かったのですが」 困ったように
ヨエル
「そんな所だろうと思った」
「じゃあ、そのうち国に帰るんだ」
クラウン
「…そうだな。いつまでもこんな仕事をしているわけにはいくまい」
フランシア
「ええ、…正式に騎士になります。ですが、それは必要な名声や実力を得てからです」
ヨエル
故郷(くに)という読みでひとつ
クラウン
くににかえるんだな
フランシア
がいるのながれに
フランシア
「騎士位はあくまでも一代限りのものですから」
ヨエル
「それなら、(コネ)は十分だろうし…… あとは、誰もが認めるだけの手柄があれば、か」
クラウン
「それこそ、破竜の証でも持っていければいいんだがな」
ヨエル
「でも、このご時世ならそれも難しくはなさそうだけどね。別段冒険者にならなくても、南方の戦線に志願していれば、首は向こうからぞろぞろやってくる。騎士位だって遠くないだろ」
フランシア
「軍の仕事も、受けようとは思うのですが…折り合いがあまり良くないのです」苦笑して
「私は元はイルスファール軍にいましたから」
ヨエル
自分みたいのが首を刈っても、給金が多少増える程度のことだが――コネがあるものなら処遇は違う。
フランシア
「そこで小隊長の任を預かっていたのですが……少し、問題を起こしてしまって」
ヨエル
「……問題?」
クラウン
「真面目の生き字引みたいなお前がか」
ヨエル
「………」 まあ、真面目というのが、必ずしもいいこととは言えないけど。
フランシア
「軍もなんだかんだで一枚岩ではなく、蛮族憎しで志願されてる方も沢山います。私は、ある人を庇って、その派閥に睨まれてしまって」
「最前線送りになる前に、軍を経由せず冒険者として名声を得て、騎士位に至ったらどうかと上官に勧められたのです」
ヨエル
それは厄介払いというんじゃ、とは、ヨエルはさすがに口にしなかった。
クラウン
「難しいのだな、組織というものも」
フランシア
「部下を預かる身としては、軽率な行動だったと思いますが…味方してくれる方々を排斥していってしまえば、数に劣るイルスファール軍が南方で勝利する事はできません」
「それに……今ではその行い自体はむしろ誇らしいです」
ヨエル
「じゃあ、フランシアが言ってた『誰かの盾になる』っていうのは、全部その、最終的に騎士になるためなの?」
フランシア
「それは少し、違いますね」
「騎士になりたいから守るのではなく……守りたいと思うから騎士になるんです。例えイルスファールで騎士位を得られなくても」
「私の、信念のようなものですから」
「騎士になるというのは、今では目的のための手段です」
クラウン
「…つくづく、俺とは価値観が違うのだなと思い知らされるな」
ヨエル
「フランシアは、自分に自信があるんだね」 これは皮肉ではない。ただ、感想を述べる口調で言った。
フランシア
「……卑屈になってしまえば、それは私を認めてくれてる人を貶めることになります」
「それに、」と苦笑して 「信念はともかくとしても、今の私は結構、不純な理由で騎士を目指していますから」
ヨエル
「たぶん…… 正しいことを行う事も、正しいことを行えると思う事も、だれにでも出来ることじゃない」
フランシア
「……そういう意味では、ソールさんと少し、似ているのかも知れませんね」
「間違っていると思いながら、力を行使することは、並大抵のことではありませんから。……私は単純なんだと思います」
ヨエル
「単純なのは悪いことじゃないよ。目的地に早くたどり着けそうだしね」
「フランシアみたいな人もいるんだな、って、そう思っただけ」
フランシア
「ええ、一直線です」 困ったように笑って
ヨエル
僕には真似できないし、真似しようとも思わないけれど。
クラウン
「進む道だけ間違えなければな。まあ、そんな心配もなさそうだが」
フランシア
「ええ…そこだけは注意しないといけません…それで痛い目を見たこともあります」
クラウン
「見たのか」思わぬ地雷を踏んだかと
フランシア
「先程も申し上げたのですが、私は鈍いので……特に自分に向けられる感情に対して鈍感です」
「相手のことをよく見るように心がける様になった切っ掛けがありまして」
ヨエル
「色恋の話なら興味ないけど」
フランシア
「1回目は、間に合わず。2回目はギリギリでしたね」
「半分はまあ、そんなところです」 笑顔だが、表情は少し陰っているようにも見える>ヨエル
クラウン
「…半分」なにやら根が深そうだから、追及はしない
フランシア
「優先順位をつけろ、とは、ヨエルさんでなくともいろんな方から言われるのですが」
「未だに、その辺り直せません。やはり単純なのでしょうね」
「思うところを言うと口説いてるように聞こえるそうなので……困ったものです」
ヨエル
「それは……直した方がいいんじゃないの」 つぎは痛い目で済むといいけど。
>口説いてるように
そして、ふと、「――優先順位、か」
フランシア
「……直し方が」 分からない…
ヨエル
「それさ、ぼくも同じようなことを言って」
「それで、ルーナに、すごい剣幕で怒られたよ」
フランシア
少し額を揉むように指を動かした 「怒られ、たのですか?」
ヨエル
苦笑しながら、手元のカップを手の中で弄ぶ。
クラウン
「……」怒る顔はよく見るが。あの時かな?と予想して
ヨエル
「まったく…… ルーナって、全然リクツが通用しないんだ」
「神様じゃあないんだ。もっと大事なものを取りこぼさないように、選ばなくちゃいけない時だってあるって話なのにさ」
クラウン
「…あの時も同意したが、その考え方はよくわかる」ソールのためなら死ねるのくだり
ヨエル
――だろ?」 と、クラウンに同意を求めて、
フランシア
「ああ…それは伺いました。ただ、」
ヨエル
「だのに、ルーナは。他人と自分を比較して、どっちが生き残るべきかなんて考えるな。――自分を蔑ろにしたら許さない、って」
フランシア
「それで守って貰って残されたとしても……、残された側は、嬉しくないのではないでしょうか」
「犠牲を払う必要が出てくることは、間違いなくあります」
ヨエル
「それは散々、ルーナに言われたから、勘弁して」 と、苦笑まじりに口元を緩める。
フランシア
「ただ、それを前提として話される事は、嫌なんだと思いますよ」
「…はい」 きっとすごい剣幕で言ったことは想像に難くない
ヨエル
――うん。分かるよ。分かっていたつもり」
「でも、一つ、意外だったのは」
「僕がいう、そういうリクツはわかった上で―― 誰も犠牲にならないように、皆が一緒にいられるように」
「そういう、生温い考え方が、……不思議と、心地よく聞こえたんだ」
フランシア
「……それはきっと、ヨエルさんもそうだといいと思えたからですね」
ヨエル
「……そうかな」
フランシア
「そうではないことを知っているであろう貴方だから。余計に」
「でも、そこを目指さなければ」
「結局、誰もが笑う終わりは来ないのです。だから、」
「足掻き続けるのが、冷めた現実を見るよりも、尊いのだと思います」
「私は、苦しくてもそこを目指して足掻きたい」
ヨエル
「理想の戦果を描かなきゃ、その手前にだってたどり着かない。……そうかもね」
クラウン
「ただの現実逃避だろう、と切り捨てるのは容易いが」
「まあ、誰だって、そういった最善の未来を夢想するのは間違いないな。心のどこかしらでは」
フランシア
「泣くのも、嘆くのも、全部終わった後に……生きていればいくらでも出来ますからね」 どこか重たい実感を込めて、少女は呟いた
クラウン
「ルーナにとっては、現実を見るヨエルの態度が…そうだな、あきらめているように見えたんじゃないか」
ヨエル
「ぼくはフランシアみたいには、自分に自信がないからね」
なんて、少し肩をすくめて、
フランシア
「…それでしたら、自信を持たれるべきですよ」 表情を明るいものに戻して 
「剣の技量、戦場での判断は勿論ですが」
「ヨエルさんの冷静で、皆のためにあえて一歩引く姿勢は、私も含めて助けられています」
ヨエル
「………」 みんなのために――? フランシアの『解釈』に、何とも言い難い苦いような表情をした。
「……それは、どうも」
クラウン
「俺もおおむね、お前と同じような考えだ」>ヨエル
ヨエル
純粋な善意に責められているような気持ちである
クラウン
「だがまあ、少なくともルーナの前では言葉には出さないほうがいいな」
「また癇癪を起されてはかなわん」
フランシア
「……貴方はご自身が思っている以上に、血の熱い方だと思います」
ヨエル
「もう、しないよ」 と、クラウンに少し笑って
クラウン
「む、それは俺のことか」>フランシア
フランシア
「お二人共、ですね」
ヨエル
「まあ、そんなわけで…… ルーナに約束しちゃったから、クラウンたちも付き合って」
フランシア
「少なくとも、仕事だからイーラを助けている。という気持ちだけでは、」
「あの魔竜襲撃時に何も言わずに駆け出したりはしないはずです」
ヨエル
よろしく、と、さらりとした口調で唐突にふたりへおっかぶせる。
クラウン
「まあ、俺は…人並みの正義感くらいは持ち合わせていると思うがな」>フランシアへ
ヨエル
「『ルーナとソール、ふたりを含めた全員で、生きて此処から脱出する』って」
フランシア
「約束は果たさないといけませんね」ふふ、と笑って 「ええ、お付き合いしましょうとも」
ヨエル
「うん」
クラウン
「もとよりそのつもりだ」
フランシア
同じようなことをソールへ誓っているわけだが、それは口に出さず
「そこを人並み、という形で表現することが、一種の逃げだと思うのですが」 と指摘して
「紛れもない勇気ですよ」
クラウン
「後先考えていないだけさ」そんな立派な言葉で飾るほどじゃない、といった風に
言いながら、立ち上がろう。そろそろいい時間だろう
フランシア
「恥ずかしがり屋という解釈にしておきましょう」 ふふ、と笑って
ヨエル
「またフランシアが始まった」
クラウン
「決意表明もできたところで、俺はそろそろ休むぞ」ごちそうさま、とフランシアへカップを見せながら
「ヨエルも、あまり根を詰めすぎるなよ」最初に予定していた見回りのこと、それからもろもろいろんなことに対して
フランシア
「お二人共得難い、失い難い人です……なので、私からもご自身を蔑ろにすることは戒めておきますね」
ヨエル
「うん。見回りもご苦労さま」
フランシア
「おやすみなさい、クラウンさん」
クラウン
「明日からも楽な仕事ではないだろうが」
「それでこそ、腕が鳴るものだ」
言いながら去ろう
フランシア
「また始まった…という表現が少し気になりますが、」
クラウン
俺はフェードアウトした
ヨエル
シュン
フランシア
「……ヨエルさんもお気をつけて。私も、休んだ後時間があれば回ってみます」
席を立ち、空になったカップを回収する
ヨエル
「………」前半の言葉は、すんとスルーし、
「ああ。フランシアも、また後で」
フランシア
「はい」
ヨエル
「今更だけど、せめてもう一枚羽織った方が良いよ」
――じゃ」
フランシア
「……お気遣いありがとうございます」 微笑んで
ヨエル
思い出したように最後に声をかける。フランシアの微笑みをみて、小さくうなずくと、そこを離れていった。
フランシア
カップを片付けてから割り当てられた部屋へと戻っていく
フランシア
ではこんなところでしょうか
ヨエル
はいな
クラウン
はい
フランシア
結構お話出来ましたね。ありがとうございました
クラウン
けっこうしゃべった
フランシア
楽しかったです。では本編もまたよろしくお願いします
ヨエル
(一見)平熱系少年ヨエルくん
お疲れさま――。またね
クラウン
こちらこそ~ありがとうございました
フランシア
ラウンジで感想を述べさせて貰います
では
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ヨエルが退室しました
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フランシアが退室しました
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クラウンが退室しました
背景
BGM