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蕪穢のアルカディア 待降編 第一節 幕間

20200408_0

!SYSTEM
クラウンが入室しました
!SYSTEM
フローラが入室しました
フローラ
ちょこっとだけ情景描写を入れて会話の続きをやり直しましょ
フローラ
 
クラウン
おっけいです
気持ちと言葉の行き違いから喧嘩別れのような形で野営地を飛び出していったルーナ
当事者の一方であるヨエルを諭し、半ば強引に彼女のを追いかけるようにけしかけたフローラは、クラウンと共に野営地に残るのだった。
クラウン
「…さてと」先ほどの発言の通り、斧のメンテナンスを始めるべく、荷物から研磨剤や布巾などを取り出し始める
往復ビンタくらい覚悟した方がいい、と笑って見送るフローラ。
クラウン
「…奴にはあんな態度で言ったが、俺もそんなに経験があるほうでもないんだがな」 
フローラ
「それはそんなに意外でもないわね」クスクスと笑う
クラウン
「お前からしてみれば、俺も若造も若造だろう」
フローラ
「ビンタをされたのは本当よ。往復っていうか両側から同時に、だけど」
クラウン
「…されたのか」少しおどろいたように顔をあげて
フローラ
「私もエルフの中では若造も若造よ。こっちに来て自分の未熟を本当に痛感させられたわ」
クラウン
「以前の依頼のときから、真面目な印象が強かった。ラルカが言うにはそんなお前も抜けているところがあったらしいが」
フローラ
「家族を失いそうになった、って言ったでしょう? あれはラルカのことなの」
クラウン
「……」
フローラ
「本当に、私の不注意であの子を深く傷つけてしまった。信じさせてあげられなかった。あの子は私の元からいなくなって……《教団》の手に落ちた」
クラウン
「…家族、か。」種族が違うことは知っている。そこにどういった関係があるのか、どういった思いがあるのかは知る由もないが
彼女が心の底からラルカを大切に思っているのは、言葉からも、態度からも、容易にうかがい知ることができた
「…そこでまた、《教団》とやらが出てくるのだな」
フローラ
「私が《教団》を恐れ、警戒する理由がそれよ……私怨、と思われても仕方がないわね」
ソールの去って行った方に目を向ける。彼女を慮ってあげなければいけないと思う一方で、どこか警戒を捨てきれずにいる。
クラウン
「…気が気ではないな。その名前が出るたびに、古傷を逆なでされるような気持ちだろう」
フローラ
「ラルカは《教団》の実験体……いえ、神子と呼ばれる存在の生贄にされるところだったわ」
クラウン
「…神子…俺の知識では、どうしてもソールが思い浮かぶな」
フローラ
「あの子と似た境遇の子達がたくさん犠牲になったわ……化け物にされ、この手にかけた子も‥‥」
クラウン
「………」似た境遇の子たち、化け物にされ…先ほどの少女たちとの闘いを思い出してしまう
フローラ
「実際、とても良く似ているの……魔域の中に存在する閉鎖された村、信仰の対象たる神子」
クラウン
「…客観的にみている限りでは、ほぼほぼ同じに見えるな」
「お前の見立てでは、この先…彼女、ソールの力が強まっていったら、どうなると考える?」
少し前のフローラの発言、神以上の何かを作ろうとしているように思える、という発言がどうしても頭から離れない
フローラ
「……私が出会った神子は、その思想から《教団》に染まり切っていたわ。生贄も犠牲もすべて目的の為の礎っていう風にね」
クラウン
「……それは、悲しいな」
フローラ
「彼らが謳っていた《進化》というものが、どういうものなのか分からないけれど……」
「あの子が力を増すことが彼らの思惑通りになっていないか、と思わずにはいられないわ」
クラウン
「………そう、だな。お前の言葉を聞いていると、俺もそう思う」
「…だがなあ。」
ぼりぼりと頭を掻きむしり
「……ダメだな。俺はどうしても楽観的に考えすぎるきらいがあるらしい」
「お前の知っている、似たような状況…ラルカのことだが」
「過程はわからない…が」
「ラルカは、助けることができたんだろう?」
フローラ
「悲観的にばかり考えていたって始まらないわ」
「ええ、たくさんの人の助けを借りて、なんとか」
クラウン
「……であれば、ソールも助けることができるだろう、って。根拠も何もない身勝手な安心をしてしまう」
「…お前や、フランシア、ヨエルのように。考えられる頭があれば…ここまで危機感のない考え方にはならなかったと思うがな」
フローラ
「ラルカが居なくなって、助けに行くまでの間……その、色々と立場もあってね、自由に身動きが取れない期間があったの」
「焦って、空回りして、考えれば考える程悲観的になって……一日遅れれば間に合わないんじゃないかって、気が休まる暇がなかったわ」
クラウン
「……」
フローラ
「ヨエルに言った通り、ルーナはまだあって間もない依頼人だし、ソールのこと、心から信頼しているっていえば嘘になるわ」
クラウン
「…そうだな。俺もそれは同意見だ」
「すまなかったな。詳細を知らなかったとはいえ、お前の辛い記憶をもとに能天気な予測をしてしまった」
フローラ
「でも、今度は……あの時助けてあげられなかった子達、分かりあえなかった子の分も、もう少し上手くやれるんじゃないかなって」
クラウン
「……そうか」
フローラ
「ううん、自分だけ空回りしているんじゃないかって、気付くことが出来たし」
クラウン
「俺にできることがあれば、行ってくれ。頼りないかもしれないが、斧を振るうくらいはできる」
フローラ
「こうして知ったからには、貴方も少し身が入るでしょ?」悪戯に成功したような笑みを浮かべ
クラウン
言ってくれ!!!!
クラウン
「…はは、なんというか……言い方は悪いが、共犯者にでもなった気分だ」
フローラ
「あら、今頃気が付いたの? そのつもりで教えたのよ」冗談だ、とわかるような口ぶりで
クラウン
「一杯食わされたようだな。その話術も経験からか?」
フローラ
「ごめんなさい、今のは冗談。ただ会話を楽しんでいるだけよ。深刻な話ばっかりしていると気が滅入るでしょ」辺りを見回す
クラウン
「…そうだな。奴らが話を終えて戻ってくるこの場所が辛気臭かったらたまらんだろうしな」
フローラ
「本当に、何も無い場所だわ……草も木もみあたらない」闇を見通すエルフの目には焚火の灯りの外に広がる荒涼とした大地が今も見えている。
クラウン
武器に視線を戻して「……色々言ったし、言われたが。まだどこかでこの景色や状況を楽しんでいる自分がいるんだ」
「魔域というものがどういったものなのか、特に今回の件で思い知らされたが…」
「…すまんな、これは男としての冒険心か何かだろうか」
「これから俺が、俺たちがどんな選択をして、その結果でこの世界がどう変わっていくのか…」
「それを見届けたいと思ってしまうんだ」
フローラ
「ううん。たぶん、あなたは私達の中でも一番冒険者らしい冒険者なんだと思うわ」
クラウン
「…そうだろうか」なぜか少し照れ臭くなって
フローラ
「腕の立つ冒険者の仕事って、討伐や魔域の破壊が多いじゃない」
クラウン
「そうだな。人の脅威を命を懸けて払い、その代償として名声や金を手に入れるんだろう」
「…俺の場合は、単に好奇心に突き動かされているだけ…だがな。自分勝手といえばそれまでだ」
フローラ
「でも、誰も見たことのない世界を見たいから、なんて理由で冒険者になった人も結構いるそうよ」
クラウン
「誰も見たことのない世界…か」
「そうだな。そんな世界も、見れるものなら見てみたいな」
フローラ
「深い森や海、山の向こう側、迷宮の奥底、そんな場所に向かうなら冒険者が一番だもの」
クラウン
「違いない」
フローラ
「私の故郷、ルスリアンの深い森にもたまにそういう人が迷い込んできたって話を聞いたわ」
クラウン
「…そうか。冒険者らしい冒険者…か」
「エルフの里…か。一度は行ってみたいものだな」
フローラ
「あなたはどちらかっていうと、そっち寄りの冒険者。私が昔話に聞いていた方のね」
クラウン
「昔話か」
「いいな。昔話か。俺が好き勝手に歩いた道が、いつか昔に語り継がれるのか」
「……それは、少しおもしろそうだな」
フローラ
「その頃はまだ“冒険者”じゃなくて、“冒険家”って名乗ってたらしいけれどね。ルスルリアンは昔からずっと外界と接触しないでいたから」
「エルフの里と言ってもそんなに面白い場所ではないわよ? 退屈で代り映えのしない、ただの田舎の村」目を閉じて思い出すように
クラウン
「俺にとっても、蛇頭海をただただ横切るだけの船旅なんてなんの楽しみもなかった。それを楽しいと言うものがいた。」
「故郷…見慣れた景色なんて、そういったものなのだろうよ」
ましてや長く生きていればな、と言いそうになったがやめた
が、フローラはエルフにしてはそこまで長くはないし、別に言っても問題なかっただろうか?
「…木々に囲まれた集落、エルフやメリアたちの築き上げた文化…それは、俺にとっては楽しみでしかないだろうさ」
フローラ
「ああ、あなたは船乗りだったのね。私からすれば海の方が目新しいことばかりよ……あの広さはこの景色とはずっと違う。もっと豊かで底知れない怖さと好奇心をくすぐられるわね」
クラウン
「……そうだな。見飽きたとは言ったが、この地平線よりはいろいろなものがあったと思う」
フローラ
「ふふふ、お互いに自分に無いものは良く見えるものね」
クラウン
「生き物は皆、そういうものなのだろうな。」
フローラ
「もし、あなたがエルフで、私達の様に長い時間を水の中で過ごせて、暗い水の向こうを見通す目を持っていたら、海の見え方が全く違っていたでしょうね」
クラウン
「……ふむ」先日、エルフの力を借りて水の中へ潜った時を思い出して
「…いいな。それは楽しそうだ」
フローラ
「故郷に湖があったんだけど、子供の頃はよく遊びに行って夢中で泳いで……時間を忘れて溺れかけたことがあるの」
クラウン
「エルフもおぼれるのか」
フローラ
「たぶん、貴方もその口ね」
クラウン
「…無限に息が続くものだと思っていた」
フローラ
「息が続かなければ溺れるわ」
クラウン
「…俺たちにとって当たり前の光景でも、ソールにとってはそうではないだろうな」
フローラ
「ええ、そうね」
クラウン
「ルーナもそうだろう。肩の荷を下ろして、ゆっくり景色を見れるようにしてやらないとな」
フローラ
「緑豊かな森も、広大な海も、風が運ぶいろいろな匂いも、この世界では何も感じられない」
「あの子や村の人にそういうものを取り戻してあげるのって、ある意味、ソールの奇蹟よりも凄いことになるんじゃないかしら」
クラウン
「はは、さすがに、神の奇跡のようなものの前ではかすんでしまうんじゃないか」
「……とは、俺は思うがな。彼女たちにとって、それくらいの救いを与えてやれればいいが」
フローラ
「あら、自然は神様の奇蹟でだって、そうそう創り出せない天然の宝石よ」
「私達はそれをあの子達にもう一度見せられるように力を尽くしましょう」
クラウン
「それは…確かにそうか」
よっ、と。磨き終えた斧を天へと掲げて。その刃は月明かりを反射して
「俺たちで、救って見せよう。ソールも、村の人たちも…」
「…ルーナも、か。」依頼人を救う、ってのも変な話かもしれないが
フローラ
「皆で、よ。ソールにルーナ、村の人達の手だって借りなきゃ」
クラウン
「…はは、そうだな。こうして野菜を食えるのは、間違いなく村の人たちのおかげだ」
フローラ
「さっきの食事の時点でもう村の人たちには頭が上がらないくらい借りてる事になるじゃない?」
クラウン
「腹が減ってはなんとやら、とはよく言ったものだな」
フローラ
「人間って本当に逞しいのね……森も海もない場所で生き続けてきたんですもの」
クラウン
「俺が同じことをできるかと言われれば、無理だ」
「人間がどう…というよりも、彼らの…そして、ソールの力のおかげだろうさ」
「これだけの苦労をしているのだから、救われなければなるまい。」
フローラ
「それでも本当にギリギリの生活を強いられていたって事は分るわ」
クラウン
「……俺だったら、あきらめてのたれ死んでいたと思う。」
「その場では言わなかったが、正直村に初めてついたときから思っていた」
フローラ
「私もしなびて枯れ枝になってしまいそうだって思ったわ」
クラウン
「ソールは、神の奇跡こそあれど…それ以上に、人として村の人たちに信頼されていたのだろう」
フローラ
「特に、最初はこの中での食事や飲み水は摂らない方が良いかもって思っていたから……」
クラウン
「そうだな。得体のしれない地のものを口に入れるのは抵抗がある」
フローラ
「それもあるんだけれどね、古い言い伝えがあるのよ」
クラウン
「言い伝え?」
フローラ
「“その地の食物を口にした者はその地の者になる”」
クラウン
「………それは」なんといっていいのか迷うような感じで
「……こんな状況でなければ、いい意味でとらえられたかもしれないな」
「どんなに文化の違う場所でも、同じ飯を食えばみな家族…なんていうだろう」
フローラ
「黄泉の国だったり妖精の国だったり、そういう異界に紛れ込んだ人がその土地の食べ物を口にして帰る事が出来なくなって、なんてお話、聞いた事ない?」
クラウン
「ある」そっちの考えもあった
「この地に縛り付けられてしまうと…と考えると、さすがに口にしたくもなくなるな」
言ってから、周囲を見渡す、ソールに聞かれたらまずいか
フローラ
「ごめんなさい、良くない方向へ想像力を働かせちゃったわね」
クラウン
「なに、大事なことだ」
フローラ
「焦りも禁物だけれど、あまり長丁場にするのもよくないって考える理由の一つね」
クラウン
「さっきも言ったが、俺は楽観的に考えすぎるきらいがある…そんな時、そういった可能性を示してくれるのはブレーキになるからな」
フローラ
「私もどちらかっていうと思い込んだら一直線な方なんだけれどね」
クラウン
「そうなのか?」と言ってから、ラルカがそんなようなことを言っていた気がしたのを思い出す
フローラ
「ラルカに呆れられないように、しっかりしなきゃ」よし、と両手を握りガッツポーズめいたものを
「そろそろ皆も戻ってくるかもしれないし、お湯を沸かしておくわね。はぁ……紅茶かハーブでも持ってきておけば良かったわ……」
クラウン
「俺からしてみれば、十分しっかりしていると思うがな」はは、と少し微笑んで
「…っと、そうだな。すっかり話し込んでしまった」
クラウン
ちょうどいいかな
フローラ
ちょうどいいね!
いいね!?
クラウン
いいねはお姫様抱っこされてるね!?
フローラ
「お陰で気が紛れたし楽かったわ。お礼に、機会があったらルスルリアンを案内するわね」
クラウン
「それはいいな。楽しみにしておこう」
フローラ
「先の楽しみがあった方が身が入る方でしょ?ふふ」
クラウン
知識がある魔法は魔動機くらいだ。レイヴンの影響で、操霊術にも興味がわいてきているところだ…などと、考えを巡らせて
フローラ
戻ってくるもの達の為に、温かい白湯を用意するのであった。
フローラ
さて、向こうも程良さそうなので移ろうか
クラウン
ですね、ぬけましょう
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クラウンが退室しました
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フローラが退室しました
背景
BGM