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ゲームルーム[V]

20200317_0

!SYSTEM
シリカが入室しました
シリカ
うむ
!SYSTEM
フランシアが入室しました
フランシア
はい
導入に案などはありますか
シリカ
特に指定がなければ開幕はこちらで受け持とうと思う。
フランシア
分かりました。お願いします
シリカ
うむ。
シリカ
 
 
フランシアがシリカを南方戦線より連れ戻して以降、リンザー邸では比較的穏やかな日が続いていた。
目覚め、食事を取り、依頼がなければ訓練に勤しみ、余暇はそれぞれの趣味に興じる。
物足りないといえば物足りないが、それまで忙しなかった分、有難味は感じられたかもしれない。
そんなある日の朝。
ベッドで眠るフランシアへと暖かな陽の光が降り注いで来る。
フランシア
「──ん…」 小さな身じろぎ まぶたが動く 柔らかな陽光に 開かれた目が再び薄められた
シリカ
いつもならば隣からは概ねフランシアより目覚めるのが遅いシリカの姿があるのだが、その日は珍しく、隣――というよりも、部屋の中にその姿がなかった。
フランシア
「……」 ぼんやりとした頭で 身体を起こし、目元をこする シリカを起こそうとして、その姿がないことに気がつく
「……あれ」
部屋を見渡すように視線を動かして
シリカ
見回してもその姿は見当たらないが、程なくして部屋の扉がノックもなく開かれた。
フランシア
「……はい」 寝乱れてないか自分の服を確認してから返事をして ベッドから降りる
「っ」
シリカ
「目が覚めたか」 開かれた扉の奥には、既に着替えなど身支度を終えているシリカの姿があって、
フランシア
扉に触れる音がノックと聞き違えて 返事を終える前に扉が開く
シリカ
その手には、朝食を乗せたトレイを持っている。
フランシア
「……あ、あの…」 慌てて寝癖などが無いかを確認しながら 「せめてノックを……おはようございます。シリカ」
シリカ
「自分の部屋に戻ってくるのにノックをする奴が何処にいる」 朝の挨拶にはうむと頷いて、つかつかと室内へ入ると、テーブルに朝食を置いた。
フランシア
「……寝癖がついていたら恥ずかしいではありませんか」
抗議するように声をあげると 「態々持ってきてくださったのですか?」
テーブルの方へと歩み寄って
シリカ
「いつも人の寝癖を指摘し、梳いてくる者の台詞ではないな」
「……む。ああ、まあな」 微妙に歯切れ悪く頷いて、席についた。
フランシア
「秘かな楽しみというものですのに」 
シリカ
パンにサラダ、ベーコンやほうれん草の入ったキッシュと、一般的な軽めの朝食だ。
「であれば、偶には私が貴様の寝癖を観察する側に回っても文句はあるまい」
フランシア
「あ、」 ふ、と口元が綻ぶ 「ほうれん草のキッシュですね」 どこか嬉しそうに料理の名前を呼んで
「言い返せません、が」 席について 「……では梳いて頂いてもいいですか?」
シリカ
「貴様に合わせるとなると、あまり重いもの……を用意させるのもどうかと思ったからな」
「……」 席について、自分の食事を始めようと思っていた手が止まった。 「……私にしろというのか」
フランシア
「自分でやるのもいいですが」
「たまにはしていただく側に回っても文句はないでしょう?」
笑みを返して
シリカ
「……食事の後でいいな。言っておくが、下手でも文句は受け付けんぞ」
フランシア
「大丈夫です」
「シリカなら、丁寧にしてくれますから」
シリカ
「ふん、何を根拠に」 目を逸らして鼻を鳴らすと、朝食に手を付け始める。
フランシア
「……今日の糧に感謝し、もたらしてくれた恵みに感謝します」 手を付ける前に祈りを捧げて 
シリカ
明らかにフランシアの物より量は多いが、いつもよりは控えめな量だ。
「始祖神の信徒は面倒だな。食事の前に毎回そのように祈りを捧げて……」
フランシア
「……」 祈りを済ませると パンを一つ取り分けて 「感謝は大事です」
自分に合わせてくれてるのかな、と食事の量を見ると小さく笑んで 「作ってくれた人にも、会う都度にお礼は言ってます」
シリカ
「食事の度に感謝していてはキリがない」 あっという間に3人前くらいはあるサラダを平らげると、パンを手でちぎって食べ始める。
「面倒が過ぎる。それでは使用人たちに礼を言って回るだけで日がくれかねん」
フランシア
「そういうものですか」 パンを口に運んで サラダに軽く手を付けてから
「ですから、会った時に言うのですよ」 ふふ、と笑って
「……」 ナイフとフォークでキッシュを切り分けて口に運ぶ
シリカ
「一々その時まで食事の感謝など覚えていられるか」 また鼻を鳴らしてから、じっとフランシアの食事の様子を観察し始める。
違いは些細なものだが、食べ慣れていれば分かる。そのキッシュは、使用人たちの中でも、特にフランシアの好みをよく知った人間が作ったものだろう。
が、微妙に焼き加減が絶妙でないというか、完璧ではないというか。若干の違和感はある。
フランシア
「……」 ちょっと違和感を感じる 咀嚼してから飲み下すと 「……今日のは一段と美味しいですね」 嬉しがる様に笑って
「……ただ」
シリカ
「…………」 一瞬顔を明るくしてから、すぐに元の表情に戻った。 「……そ、そうか」
フランシア
「誰が作ったのでしょう…エリンさん…ではないような気がするのですが」 うーん、と
シリカ
「ふん、奴とて焼き加減を間違える事くらいはあるかもしれんぞ」
フランシア
「でも、この作り方は……」 むむ もう一口、もう一口と 食べ進める
シリカ
「……まあ、美味いのであれば誰が作ったとしても問題はあるまい」
フランシア
「……そうですね。美味しいです」
「チーズを少し入れてくれていて、ほうれん草の苦味を抑えて甘みを引き出していて、絶妙な塩加減のベーコンがそれにアクセントを加えていて」
「…私がほうれん草が苦手だったのを、これで克服したんです」
シリカ
「ふぅん……貴様にも好き嫌いがあったのだな」
フランシア
「だから、一番好きな料理で、この家で食べるほうれん草のキッシュが一番好きなんです」
「どうですか、シリカ」 ご感想は、と 「それは、あります。ただ残すと怒られるので、」
「なんとか克服するために、色々知恵を絞って貰ったのです」 思い出を語る様に笑って
シリカ
「真面目一辺倒の貴様は、何でもかんでも食べるものだと思っていた」
感想を求められて、自分もキッシュを切り分けて口に運ぶ。
「……まあ、普通だな」
フランシア
「強くなれませんよ、とか、大きくなれませんよという言葉に脅されながら食べたのですよ」 懐かしむように笑って
「そ、そうですか…とても美味しいと思うのですが‥」
シリカ
「使用人共の作ったものと比べるとやはり見劣りする」 もう一切れ口に運んで、咀嚼して。
フランシア
「?」
「…‥あ」
シリカ
「……」 口元を片手で覆った。 「……今でも嫌いなものはあるのか」
フランシア
「美味しい理由が分かりました」 とても嬉しそうに微笑んで
シリカ
「……」
フランシア
「嫌いなもの、ですか……そうですね、生魚等は少し苦手でしょうか」
シリカ
「この辺りではそうして食する文化があまりないとも聞くからな」
フランシア
「……ありがとうございます、シリカ」 
シリカ
「蛮族の中には、動物と同じように平気で食う奴らもいるが……」
フランシア
「この料理がもっと好きになりました」
シリカ
「……私は何も言っていないぞ」
腕を組み、鼻を鳴らして顔を逸らす。
フランシア
「では、私の好みを熟知し、なおかつ私に合わせて調理し、エリンさんではない人物を探すしかありませんね」
シリカ
「……熟知しているわけではなく、エリンから教わっただけだ」
フランシア
「……でも、知ろうとしてくださったのでしょう?」
「そして作ってくださいました。しかも、こんなに美味しく」
シリカ
「自分の所有物の事を知るのは当然の事だ。それに、美味いのは何度もやり直したからだ」
フランシア
「……」 頬が緩む 「‥そうですか」
シリカ
「失敗したものを食べていたせいで、今日は朝食がこれだけしか入らん」
フランシア
「シリカ」
シリカ
「……何だ」
フランシア
「大好きです」 にっこりと笑って 「次は、私に作らせてくださいね」
シリカ
「っ……」 正面からのストレートな物言いに言葉に詰まり、顔が紅潮する。 「……す、好きにしろ。私は大抵のものは食える……」
フランシア
「大抵のものではダメです」
「私も、シリカの好きなものが知りたいです」
「なんでもおっしゃって下さい。練習します……それから」 ええと、ええと とどこか楽しそうに提案を続けようとする
シリカ
「…………」 好きなものと言われてまずフランシアを見たが、頭を振って振り払った。 「妙なものでなければ、大体は美味いと思って食うからな……嫌いなものもないが、好きなものもない」
「ああ、人肉は嫌いだが……これは考慮にも値しないな」
フランシア
「……」 きょとんとして 「流石に味見はさせられませんね…」ううん
「では、得意料理にします」
シリカ
「別に味見役くらいはしてやる」
「ふむ、菓子作りはともかく、料理も出来るのか」
フランシア
「では一緒に作りましょう!」 ぽん、と手を打って
「もう、一度食べて頂いているはずですよ」
シリカ
「……一緒に作る?」 その発想はなかった。目を丸くした。
「あれはそこまで複雑なものではなかったし、貴様ならば軽くこなすだろう」
フランシア
「絶対楽しいです」 ふふ、と笑って 「サンドイッチが、得意料理なんです。手の込んだものは、まだですが‥」 ちょっと目を逸した
「士官学校には調理の専門授業はありませんでしたし、剣や戦術などの知識のほうが必要でしたし………その、」
シリカ
「……ふ」 小さく笑みがこぼれた。 「その、何だ?」
フランシア
「私はまだまだなんです…」 恥ずかしそうにして
シリカ
「この家に居たり、軍に所属している限りは不要な知識だったろうからな」
フランシア
「ですが、大事な人に…伴侶に料理の一つも振る舞えないのは、」
「女としては、……はい」
「…‥もっと練習しておけばよかったです」 頬を挟むようにして顔を隠して
シリカ
「…………」 伴侶という言葉に思わず口元に手を当てて視線を逸らした。 「……ま、まあそれはお互い様だ」
「一緒に作るというのならば、どちらが先に上達出来るかを競いながらやっていけばいいだろう」
フランシア
「競う…」
「……」少し困った表情で 「シリカの判定は厳しそうです…」
シリカ
「…………」 いや、むしろフランシアに対してはとても甘くなりそうなのだが、という言葉は口にせず。 「……判断はエリンたちにしてもらえばいい」
フランシア
「それではダメです!」
「美味しいって言ってほしいのは」
「シリカですから…」 ううーん、と
シリカ
「……ふん、ならば無用な心配だ」
フランシア
「…無用?」
シリカ
「貴様の…………」 逡巡するように僅かな間を置いてから、 「……フランの作ったものならば、何でも美味いと思えそうだ」
フランシア
「……」 えへへ、と照れるような笑いを見せて 「…素敵な呼び方ですね、シリカ」
シリカ
言ってから、残ったキッシュを口に詰めて咀嚼して一気に飲み込むと、赤面したまま席を立った。
フランシア
「あ」
シリカ
「……その、エリンのような親しい人間はそう呼んでいると聞いたからであって」
「別に他意はないというか……」
フランシア
「シリカ」
シリカ
「……な、何だ」
フランシア
「2人きりの時は、そう呼んでくださいね」
「それから、」
「ごちそうさまでした。とても美味しかったです」
シリカ
「……貴様がそう望むというのならば、仕方あるまい。そう呼んでやる」
フランシア
「約束ですよ」 席を立って
シリカ
「……ああ。美味かったのならばよかった」
フランシア
「そのうち、お返しするとして」
「今できる事は、させて下さい」 ぎゅ、とシリカに抱きつくようにする
シリカ
「お、おい――」 急に抱きつかれて、困惑した表情を浮かべてから、 「……仕方のないやつだな」 抱きついてきたフランシアの身体に手を回し、痛くならない程度に抱きしめた。
フランシア
「今日のご予定は?」
シリカ
「貴様の髪を梳いた後は、〈星の標〉に顔を出して、何事もなければ訓練に当てるつもりだ」
フランシア
シリカの腕の中で そう口にして 「では、一緒に参りましょう」 頷くと クローゼットを見て 「…あ、」
「そ、外で待っていてくださいね」
シリカ
「……あ、ああ、分かった。その間に食器を片付けてこよう」
身体を離すと、意識してしまったフランシアのことを極力視界に収めないようにしつつ、片付けを始めた。
フランシア
「すみません…お願いします」 頬を染めつつ、シリカを手伝って
シリカ
「いいから……フランは早く支度を進めておけ……」
フランシア
「は、はい」
シリカ
皿などをすべてトレイに乗せ終えると、それを手に持って。 「……では、早くしろよ」
足早に部屋を後にして、廊下を歩いていった。
フランシア
「……」 また両手で頬を挟むようにして 前までは、目の前で着替えても全然平気だったのに
「~~っ、い、いけませんね…」 意識してしまうと、どうにも恥ずかしさが湧き出てくるのだ
「急がなくては」 鎧等を点検してから、洋服を選び着替える もし仕事があれば、戻ってきてから身につければいい
大事な人を待たせている。急がないと フランシアは手早く着替えを済ますのだった
フランシア
私はこんなところです
シリカ
私もこれで大丈夫だ
フランシア
ずるいですよシリカ…
シリカ
私は何もしていない
フランシア
うっかりを発動させるのはずるいです
シリカ
それはつい出てしまっただけで私のせいじゃない
フランシア
むむむ
一緒に作り合いっこはまたしましょう
エプロンシリカがみたいです
シリカ
うむ、機会があればな。
私には似合わんぞ
フランシア
そうでしょうか?
シリカ
フランにはよく似合いそうだ。
フランシア
ありがとうございます 嬉しいですよ
シリカ
うむ。
フランシア
では
シリカ
では今日はこの辺りで。
またな。
フランシア
はい
シリカ
)))
フランシア
)))
!SYSTEM
シリカが退室しました
背景
BGM