- !SYSTEM
- フェルが入室しました
- !SYSTEM
- ニオが入室しました
- ニオ
- いいわよね。いつもの場所で
- ようこそ、ニオのへやへ
- フェル
- ニオの部屋。
- いつもの場所ってわたしの部屋じゃなかったんですか(困惑
- ニオ
- そうよ
- フェル
- はい。
- ニオ
- ここはげーむるーむN
- つまりニオの部屋よ
- フェル
- なるほど?
- ニオ
- じゃ、フェルのなかのひとがキャラシ更新をしてる間に
- 描写しておくわ、ね
-
-
-
-
- フェル
- ありがとう
-
-
-
-
- リアン地方、イルスファール王国〈星の標〉
- ここは国内でも有数の冒険者ギルド支店であり、多数の冒険者が在籍している
- 2階より上の階は冒険者たちの部屋になっており
- 個室から相部屋まで様々だ
- そのうちの一つ 長剣級冒険者の部屋である個室は、人知れず来客があることが、ある
- 殺風景な部屋 そこに君は一人で宙を眺めて時を潰している
- フェル
- 「─────」 何かあって宙を眺めている訳ではない。他にすることがないから、眠気が来るのを待っているだけである。
つまりは、宙を眺めているわけでもないのだ。
- ちなみにこの間、ほぼ無我の境地である。苦行を積む神官が見たら感動するかも知れない。
-
- どれくらい時間が経ったかはわからないが、外は徐々に陽が傾いている。冬の昼は短く、窓の外の空は、黄昏色を帯びている
- こんこんと、扉がノックされる
- フェル
- 「──?」 ふ、と目に光が戻る
- 「はい」ベッドから降りて扉の前に立つ。この部屋を訪れる者は殆ど居ない。心当たりのあるものはいつもは別の入口から入ってくるのだが
-
- また、ノックが響く まるで、居るのはもう分かっているかのように
- フェル
- 「………」 ああ、この感じは、そのいつものの様だ 「開けましたよ」 宣言通り鍵を開け、一歩引く
- ニオ
- 「ありがとう」 ドアノブが回って いつもの姿、いつもの髪型 人形めいた顔の少女が薄い笑みを浮かべて入室してくる
- 「こんばんは、フェル」
- フェル
- 「こんばんは。ニオ。どうかしました?いつもの方なら、鍵は開けているのに」 と、一瞬首を傾げ 「ニオですよね?」
- ニオ
- 「ええ。そうよ」
- 「この前、ね」 ドアを閉めて 「違う人にも、言われちゃったから。今日はこっちから来たの」
- よく見れば 銀髪よりも黒髪の比率が、増していて
- フェル
- 「………ふぅん」 違う人にもそういうことしてるんですね。まあ、そうでしょう。 ベッドに腰掛け
- 「あれ」
- ニオ
- 「?」
- フェル
- 「髪、どうかしたんですか」 いつもと違う比率に気付いて、首を傾げた
- ニオ
- 「あ、」
- フェル
- 「あ?」
- ニオ
- 「まだ、残ってるの、ね」 「お仕事で、つけたの。黒髪」
- ベッドの方に歩いていって 隣に腰掛ける
- フェル
- 「ああ、一時的に染めた感じですか」 足をぷらんぷらん
- ニオ
- 「……ちょっと長いお仕事だったわ、ね」
- フェル
- 「なんだか疲れてます?」
- ニオ
- 「ええ、そういう感じ」
- 「疲れ…?」
- フェル
- 「なんとなく」 こくり
- ニオ
- 「ニオは、殆ど何もしてなかったけど…そうね」
- 「からだは一緒だから」
- 「疲れは残ってるかも」 ベッドに倒れて ちゃらり、と言う 普段つけている鎖の音とは異なる 軽い金属音が首から鳴った
- フェル
- 「不思議な身体ですね」 自分も寝転んでその首元を見た
- ニオ
- 細かく細い金属製の鎖が 何かを吊るしている居るように首にかかっている
- 「ニオからすれば、」
- 「あたりまえよ、これが」
- フェル
- 「……んー、それもそうですね」 わたしも人とは違うと散々言われたしそういう扱いだった。であればそういうものだろう。
「それも仕事で?」話題を変える。他の格好はいつもと同じでもそこだけ違う、というのに違和感を覚えた
- ニオ
- 「……これ?」
- 首元に視線が行っているのを見て
- 「……これは、ね。鍵」
- フェル
- 「鍵」
- ニオ
- 「今度はこれを使って、いつでも来ていいって‥…"わたし"が渡された、鍵」
- 「……持ってるの、"わたし"がニオの好きにしていいっていうから」
- フェル
- 「───」少し目が細まった──すぐ閉じられ、再び目を開けるといつも通りであるが
- ニオ
- どこか、嬉しいという感情と、困ったような感情 薄い表情からは読み取りにくいが、声音からはそれが明確に感じ取れる
- 「…‥また、お仕事」
- 「今度も長そう、ね」
- フェル
- 「なんだか、あまり乗り気じゃ無さそうですけど」
- ニオ
- 「長い仕事って、ニオはだいたい、外に出れないから」
- 「窮屈なの。とっても」
- フェル
- 「そうでしたか」 ニオの頬を優しく撫でる 「それなら、ニオだけここに残ってくれれば良いのに」
- ニオ
- 「そう、ね。それができたら、素敵」
- フェルの手を自分の手で上から重ねて
- フェル
- 「最近、ニオが来ないと退屈です」 じっと目を見つめ 「退屈なら、ぼーっとしてるだけですけど、それよりは、ニオが居たほうがいいです」
- ニオ
- 黒と灰色の瞳が見つめ返して 「フェルは、ニオが欲しいの?」
- フェル
- 「──」 空いた片手で髪を撫でようとした動きが止まり 「そう、かも知れませんね」
- ニオ
- 「ニオのものになってくれないのに、」
- 「ニオをものにしたいの、ね?」
- フェル
- 「ん」 言われて、少し考え込んだ 「んん……所有したい、とかいうのとは違うんですけど」
- ニオ
- 「違うの?」
- フェル
- 「──まあ、こうしていられれば、良いですよ」 誤魔化す様に少し視線を逸した
- ニオ
- 「──、ふぅん」 今度はこちらからフェルの頬に触れて
- 「どこに違いがあるのかしら、ね」
- 「ニオには、よくわからないわ」
- 「相手を好きにしたいなら‥…ものにしたほうが、早いでしょう?」
- 「……」 言った直後に何かを思い出したかのように
- 目線を下げて
- フェル
- 「好きにしつつ、ものにされたいというのもありますよ。たぶん」 視線を追う
- ニオ
- 「‥…やっぱりニオには分からない」
- 「……だって、ものにするか、されるか、でしょう?」
- フェル
- 「私も、それを教えるだけの何かがあるわけじゃありませんしね」もぞもぞと動いて抱きついた
- ニオ
- 「……」 腕を背中に回して
- 抱きしめ返しながら 「……結局これが、一番」
- 「らくだわ、とっても」
- フェル
- 「……ええ、そうですね」 どこか諦める様な口調
- ニオ
- 「‥フェル?」
- フェル
- 「………」 答えず、啄むように唇を合わせた
- ニオ
- 「……」 目を瞑って 舌を絡めて フェルの背中を撫でるように更に身体を密着させる
- フェル
- 「ん……はぁ」 合わせて舌を絡めて、ゆっくりと口を話してから、熱い息を吐き出し
- ニオ
- 「……」 そのまま顔を首筋に埋めて 首筋を何度か舌で舐める そこに突き立てるとフェルに教えるかのように
- 「……は…‥ぁ…」 荒い呼吸が首筋にかかって そのまま牙が白い肌に降りる
- フェル
- 「──ん」 ふるり、と震え、大人しく受け入れ
- ニオ
- 「ん…ぅ……」 ゆっくりと、ゆっくりと 喉を何度か鳴らして 血を啜る
- フェル
- 「っ……ぁっ……は、ぁ」 痛みを伴うであろう行為にしかし、顔は上気し、瞳は蕩け、閨事の様な声を漏らす
- ニオ
- 「……はぁ……」 満足そうな声をあげると 顔をあげ、視線を合わせて
- 「……ごちそうさま」
- フェル
- 「…………おそまつさま、でした」 くたりと力の抜けた顔で、指で口の端を吊り上げ、笑みを作った
- ニオ
- 「……こう、かしら」 真似するようにして自分の口の端を上げる
- 「ずるいわ、あれは」
- 「嫌いじゃないけど、強引なのは」
- フェル
- 「強引、ですか?」
- ニオ
- 「言葉にしたくないときに」
- 「こうやって」 フェルの唇に軽く自分のものを重ねて
- 「……黙らせるの」
- 「…あったわ。ニオもお客さん相手にやることが」
- フェル
- 「………ん……」 目を閉じた 「そう、ですか」
- 「………ちゃんと、しないとだめですかね」
- ニオ
- 「?。なにを?」
- フェル
- 「あなたが言ったでしょう。言葉に」
- ニオ
- 「したくないなら、しなくていい。違う?」
- 「言ってるもの。そうじゃなかったら」
- フェル
- 「────」口を開いて何か言おうとして 「そうですね。だから、楽」お互いそれを許容してるから、楽なのだった
- ニオ
- 「…へんなフェル」 頬をなでて
- フェル
- 「よく言われます」 ふにゃっと目を細めた
- ニオ
- 「──続きは、どうしたい?」 そのまま手を首筋に持っていって くすぐるように指を踊らせる
- フェル
- 「聞くんですか?」 くすぐったそうに頭を擦り付け、脚を絡める
- ニオ
- 「…いちおう、ね」
- フェル
- 「……ん、じゃあ、甘く、優しくしてください」 甘えるようにしながら、耳元で囁いた
- ニオ
- 「…‥してあげる、フェルがそうしてほしいなら」
- フェル
- 「私も、今日はそうします」
- ニオ
- 囁き返して、フェルの肩を押して上になり
- 自分から服を脱いでからフェルのシャツを脱がしていって──
- フェル
- 「あ──ひとつ」まだ蕩けないうちに、言いたいことを言わないと
- ニオ
- 「なに?」 ボタンを外す手を止めて
- フェル
- 「私の部屋は、いつもの入り口から、いつでも、勝手に入ってください。その方が、楽ですから」 鍵を渡すのは、二番煎じで嫌だった──という自覚があるのかは分からないが
- ニオ
- 「……次からはそうするわ」 薄く笑んで シャツを脱がせた
- 「吸血鬼は、ね」
- 「招かれないと、部屋に入れないから」
- フェル
- 「おとぎ話的ですね」 本物は傍若無人な紳士でしたよ
- ニオ
- 「…‥それがニオのルールなの」
- 一瞬、瞳が赤く光った
- フェル
- 「───あ」 目の錯覚かな、と思ったけれど 「──」 小さく被りを振って
- ニオ
- 「これでもう……逃げられない」 囁くように そのまま、甘やかに指先が動いて
- フェル
- 「ん──は、ぁ」 吸血に、赤く光る眼。昔の感覚を思い出す、本当に魅了された様に、なすがままに身を任せ
-
-
-
-
- 月が昇り またとりとめのない話をして そしてまた肌を重ねて次の日になり くっつくようにして過ごしていれば、また夕刻
- 夜になりがけの空 いつもの出入り口が開く
- ニオ
- 「また、ね」
- 窓から吹く微風に、黒と銀の髪が風に踊って
- フェル
- 「───」 身を横たえたまま、ひら、と気だるげに手を振って送り
- ニオ
- 薄く笑んだ顔を見せると するりと窓を抜けて 消えていく
- フェル
- 「────」 気配が完全に去ってから、一言何か口の中で呟いたが
- 「………」 小さく歯を食いしばってから、布団を抱いて顔をうずめたのだった。
- ニオ
- こんなところ、ね
- フェル
- こんなところなのだ
- じゃない。こんなところです
- ニオ
- ふふ
- お付き合いありがとう、ね
- 次はたぶん
- フェル
- こちらこそありがとうございました
- はい
- ニオ
- この部屋じゃないわ
- フェル
- 謎のメーターを上昇させておきました
- ニオ
- いいとおもうわ
- じゃあ、またね
- フェル
- ええ、また
- ニオ
- )))
- !SYSTEM
- フェルが退室しました