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20200222_0

!SYSTEM
GM苗が入室しました
!SYSTEM
エフティアが入室しました
エフティア
うむ こちらはいつでも
GM苗
はーい
ちょっと色とか
拾ってくる
OK 後は適宜追加していこう
よろしくお願いします
エフティア
了解だ
宜しくお願いします。
 
 
 
 
 
 
 
リアン地方イルスファール王国 王都イルスファールからもほど近い距離にある都市、ファティマ
王都よりも地価が安く、商人に対する税制度が緩和されているため、商人たちの本拠地として運営されるこの都市は、小さいながらも活気があった
屋敷が立ち並ぶ高級住宅街などは、それこそ王都と遜色が無いほどだ
そのうちの一つで、君たちが載った馬車が停まる
ローレンス
「ああ、ありがとう。ここまででいい」 御者にそう告げると 先に降りて エフティアに手を差し出す
エフティア
「……」 止まった揺れに安堵したように一つ息を吐いて 
ローレンスから差し出された手は、躊躇いがちに自分からも伸ばして ゆっくりと触れた。
ローレンス
しっかりと握り返すと 引くようにして下ろして
「…ここが、今日から暮らす家だよ」 と空いた手で指差す
エフティア
エスコートされる事にも不慣れなのか、たどたどしく連れられて降り 示された屋敷を見上げる。
ローレンス
3階建てのその屋敷は、家としての機能以外のものも備えているのか かなり大きい
エフティア
「家……」 言葉にされても、あまりピンと来ていない様子で 所在無さげに、掴む手のひらの力を緩めた。
ローレンス
両開きの扉からは、馬車が停まるのが見えたのか、数人の男女が出てくる
エフティア
扉が開いた音に、反射的に警戒を強めて ローレンスを盾にする様に、一歩下がる。
ローレンス
その先頭に立っているのは、膝裏まで届く長い薄紫色の髪に金色の瞳の少女だ
エフティア
金の輪郭が浮かぶ、穢れた瞳を向けながら じっと動かない。
ローレンス
「ただいま、リーネ。ただいま皆」 そう言ってからエフティアを促して
扉の方へと歩いていく
アーデリーネ
「……」 少女は、ローレンスの姿を見ると駆け出しそうになりつつ それでもエフティアが同行しているのを確認するとぐ、と踏みとどまる
エフティア
半ば引かれる形でその背について行く。向けられる視線がどの様な色であれ、不快そうに眉を顰めて リーネと呼ばれた少女の様子を見ると、ローレンスの手を引く形で踏み止まる。
『……』 「止まれ、ローレンス」
ローレンス
「…とと、どうしたんだい」
エフティア
ふい、と顎でアーデリーネの様子を示して 「何か言いたい事でもある様だが」
ローレンス
「…大丈夫だよ。さあおいで」
エフティア
「……」 手を引かれて、呆れた様に肩を竦めて アーデリーネには視線を返すが、今の彼女には、ただ視線を向けられるだけでも不遜な態度に見えるかもしれない。
 
君たち2人が集っている人々のもとへと赴くと 先頭の少女が代表して口を開く
アーデリーネ
「……おかえりなさいませ、お兄様」 笑顔を綻ばせて 「それから、いらっしゃいませ、ヘルツベルク家へ」 エフティアに一礼する
エフティア
「む、」 何と返せば良いか少し迷いながら、小さく詰まって
「……邪魔をする」 会釈をするでもなく、ただ視線を向けたまま呟いた。愛想も何もないような様子だ。
アーデリーネ
「……」 エフティアを見て、ローレンスを見て
ローレンス
「こちらが、手紙にも書いたと思うけどエフティアだ。うちで引き取ることにした」
「エフティア、こちらは妹のアーデリーネ。リーネと呼んで上げてほしい」
エフティア
肩に掛けたケープコートを摘まんで 小さく頷いた。
「話は聞いている。……」 んん、と困った様にまた詰まらせて
「……宜しく頼む、」 「……でいいのか」 前半はアーデリーネに、後半は解らなくなってきてローレンスに声をかけた。
アーデリーネ
「よ、よろしくお願いします」 やや緊張した面持ちで 「お兄様が仰ったように、リーネとお呼び下さい」
ローレンス
「よくできました」 ふふ、と笑ってエフティアの頭を撫でて
エフティア
「ああ、リー……」 ぺし、っと撫でた頭を払って、一歩距離を取る。 「リーネ、だな。好きに呼べ」
アーデリーネ
「では、……姉様と、お呼びしてもいいですか?」
エフティア
「……」 リーネの言葉に、どう答えていいものか。言葉の意味は解っていても、意図が読めない。
アーデリーネ
「私よりも年長ですし、我が家にいらっしゃるということは家族になる…ということ」
「すぐに出ていってしまわれません・・・よね?」
エフティア
読めないものは、怖いのだ。ローレンスのものは少しは慣れたが、彼女の言葉はまだ慣れない。 無自覚の内、ローレンスの手を取り直して
返事は出来ずに、初対面の相手に人見知りをする子供の様にローレンスを見上げた。
ローレンス
「まずは名前からでどうかな…」 苦笑して 「ただ、昔から妹か姉が欲しいとはいっていてね。これではリーネを取られてしまいそうだ」
エフティアに微笑んで
エフティア
「……」 ローレンスの言葉を聞いて、少し迷った様にして 
「リーネ」 「……好きに呼んで、くれていい」 
アーデリーネ
「‥そう、ですか…では、エフティア様…でよろしいですか?」
エフティア
ゆっくりと頷きながら、絹糸の様な黒髪を揺らした。
アーデリーネ
「あ、」 同時に言ってしまった気がついて慌てたように
「で、では姉様で!!」
エフティア
どちらでも、と口にしようとしたが
ローレンス
二人の様子を楽しげに笑って 
エフティア
「あ、……ああ、」 声を大きくしたアーデリーネには、露骨なくらいに驚いてみせた。
アーデリーネ
「よろしくお願いします、姉様……ではよろしければ、まずはお食事を」
ローレンス
「ああ、楽しみにしていたよ」
エフティア
「……」 食事。ある程度の事は、ここに来るまでにローレンスに教わってはいたが、
アーデリーネ
「いつもより沢山作りました!」 ふふ、と笑って
ローレンス
「うんうん。ただ、マナーについては目を瞑って上げてほしい。ユディスでも大変だったんだ」
エフティア
彼の様に食器を使える訳でもない。であれば楽なのだが、――なんて考えていれば
ローレンス
リーネの頭を撫でてやりながら
エフティア
「……お前」 むーっと不満そうに見上げて、しかしそれ以上の否定は出来ないので視線をリーネに向けて
アーデリーネ
「お口にあうとよろしいのですが…」
エフティア
「それは食ってみなければ解らん……」 少しは余裕が出てきたのか、普段通りに返し 
胸元に手を当てて、少しだけ居心地が悪そうに眼を伏せた。
アーデリーネ
「ではこちらです。ご案内します」 
 
使用人達も含めて自己紹介を済ませると 君たちは屋敷の中へ入っていく
エフティア
ぐ、とローレンスの手を掴む腕の力は弱まらない。案内されるのなら、お前から動けとばかりに手を握った。
ローレンス
ベッタリな様子のエフティアにまた笑って エスコートするように歩き出す
アーデリーネ
ちら、と複雑そうな視線を一瞬君たちに向けてから 努めて笑顔で食堂までの間の屋敷の内部のことを説明していく
エフティア
アーデリーネの視線を受けても、それが何の色が灯っているのかは解らなかった。ただ、周囲に人の増えた中で、最も近しい男からは離れる事はない。
GM苗
ちょっと飛ばすよ それとも料理のシーンも描きたい?
エフティア
いや、大丈夫だ。無様を晒しはしたろうがな。
GM苗
OK
 
君たちはアーデリーネの手料理を食べ──トラブルなどはあったかもしれないが──、人心地ついたところで
ローレンスは私信を確認するとして席を外すと食堂から出ていってしまう
エフティア
「……」 着いて行く、と口にはしたが きっとやんわりと断られたのだろう。少し不安そうにその場に残り、ぴたりと動きを止める。
アーデリーネ
「……」
「あ、あの…」
エフティア
「……」 視線を向けて 「何だ、……リーネ」
アーデリーネ
自分の長い髪に触れる素振りをして 彼女なりの心の落ち着け方なのだろう 「……姉様は、」
「姉様は、兄様をどう思っていらっしゃいます…か」
「あ、いえ」
ハッとした表情になって慌てたように
エフティア
「どう……?」 怪訝そうに首を傾げて
アーデリーネ
「ええと、その、妹の私から見ても、素敵な人だと思うので…」
エフティア
少し迷った様に眼を伏せて 「……勝手な男だ、というのが最初の印象だ」
「連れ出された時も、その後もな。……強引で、勝手」
アーデリーネ
「……」 むむむ
エフティア
「言っている言葉の意味が解らない事が多い。底意地の悪い事も言うし、する」
「だが――」 伏せた眼を開いて、リーネを見て
「感謝は、している。……」 す、と人差し指でリーネを指して
「きっと、お前が思っているよりも、強くだ」
アーデリーネ
「そういうところが無いとは言いませんが……──」
「……そう、ですか」
「それなら…良かったです」 寂しいような、嬉しいような 曖昧な表情をして
エフティア
「……」 その表情に首を傾げて 「厭か」
アーデリーネ
「嫌だなんて……嬉しいですよ」
エフティア
視線を合わせながら、探る様にじっと見つめている。
アーデリーネ
「姉が欲しかったのもそうですし……姉様を連れてきてくださったのも、私のため…とまでは言いませんが、それが含まれているのは分かっています」
髪に触れながら 呟くように言葉を紡いで
エフティア
一つ一つに頷いて返しながら、その様子を穏やかに見つめる。
アーデリーネ
「ただ…今まではその」
「妹は私独りだけだったので……それに、ずっとべったりですし」
「‥‥その」
エフティア
「……その?」
首を傾げて、疑問符を浮かべながら リーネの言わんとしている事を探る。
アーデリーネ
「……」 何度か口を開いて閉じて 
「……」 髪を触って
「……と、」
エフティア
「と?」 言葉を詰まらせるリーネに、少し不満そうにしながら
アーデリーネ
とらないで…ああ、いえ」
エフティア
「……リーネ」 
アーデリーネ
「な、なんでもないです!!」
エフティア
――……」 言いたい事があるのなら、と続けようとして 大きな声を出したリーネに怯む。
アーデリーネ
「あ……」
「ご、ごめんなさい…」
エフティア
「いや、良い。……お前は、あいつに懐いているな」
アーデリーネ
「な、懐いている…ですか」 犬猫みたい。。。
エフティア
「違うのか。着いた時から、気にしていただろう」
アーデリーネ
「ずっと一緒でしたから…お兄様が冒険者になってからは、また少し距離が開いてしまいましたが」
エフティア
「……」 ずっと共にいた、と聞けば少し言葉に詰まる。
アーデリーネ
「大事な大事な…家族です」
エフティア
経験が無いからかは解らない。だが、享楽卿のもとを離れてからの短い間だけでも、こうなのだから
「……そうか。安心しろ、暫くはここにいると言っていた」
共に過ごせる事はリーネにとって喜ばしい事なのではないか、とは 考えられた。
アーデリーネ
「そうですか…」
「でもまた、王都に向かわれてしまうのでしょうね……」
「……でも」
「姉様が居てくださるならきっと、寂しくありませんね」 笑って見せて
エフティア
「そういう仕事だと言っていた」 頷いて
「……、」 笑顔には、少し困った様にして 「さあ、どうかな。私は、この通りだからな」
アーデリーネ
「お食事のマナーとか、お洋服のこととか、それからその長い髪のお手入れとか」
「私や家のものにお任せ下さい」
エフティア
「む…」 食事のマナーと言われると弱った様に視線を逸らして
アーデリーネ
「兄様が帰ってくるたびに1つずつ驚かしてあげることを目標にしてみませんか?」
エフティア
また暫く、困った様に考えて
「……そうだな。付き合おう、姉なのだからな」 
言葉としてしか知らないもので、全く自覚はなかったが、それでもそう呼ばれるのであれば、と 頷いた。
アーデリーネ
「仲良くしてください。私は、姉様の味方です」 ふふ、と笑って 笑顔はやはり兄妹というかローレンスにニていた
エフティア
その笑顔は少し苦手だ、と感じた。集中が切れるからだ。
「ああ。……リーネ」
「お前の得意なものは何だ? ……ローレンスから、聞いてみろと言われていた」
アーデリーネ
「色々あります。料理はそうですね、特に今回お出ししたシチューが得意です。それから……」 と楽しげに
エフティア
「……」 先程の料理の味を思い返しながら頷いて、続けようとした言葉に首を傾げた。
アーデリーネ
「家事は一通り出来ますし…でも得意と言ったら、一番は料理ですね」
エフティア
「料理……か」 これまでの餌の事を考えれば、天と地ほどの差のある料理であったが、それを込めて気に入る、と言ったのだろうか。
「……また、作ってくれるか、シチュー」
アーデリーネ
「はい。毎日でも、シェフは居るんですが、姉様がお望みなら私、ずっと厨房に立ちます」 喜んで笑って見せる
エフティア
「……」 変な感じだ。言葉を発して喜ばれるというものは、ローレンスに連れ出されてからもまだ慣れない。
アーデリーネ
「よろしければお部屋にご案内します」 メイドを呼び寄せて
「お話に付き合ってくださってありがとうございました。長旅でお疲れでしょうからご休憩なさってください」
エフティア
彼とは違って、リーネはそれを隠さないものだから。調子が狂ってしまう。
「……ああ、解った」 ゆっくりと席を立って、頷いてみせる。
 
 
 
 
エフティアがヘルツベルク家に来てから半年が経過して
ファティマの市街地にある広場の一つにローレンスに連れ出される
GM苗
というところで 切っておくかい?
それともぶっ通しで午後から続きやる?
エフティア
どちらでも大丈夫だ。こちらは予定はないから合わせられる
GM苗
んじゃ終わらせてしまおうか
いったんお昼にしよ
13時頃を目安にして
エフティア
了解だ。再開は何時にする?
GM苗
また続きをやろう
エフティア
解った、ではこのままで置いておく。
GM苗
うん
よし
エフティア
待たせた。
 
そこはファティマの人々にとっては、憩いの場として知られる場所で、レンガ造りの床に、露店や蚤の市などが並んでいて活気がある
雑踏を眺められるベンチの1つにエフティアを座らせると ローレンスは隣に腰掛ける
ローレンス
「……そろそろ仕事に復帰しようと思う」 切り出すように彼は口を開いて
エフティア
アーデリーネに選んで貰った服を纏い、また彼女の指導によって、女性らしい所作を学んだ為か、らしい様子でベンチに浅く腰を掛ける。
――……そう」 静かに返事をしながら、どこかで予想の出来ていた言葉に、小さく頷いた。
ローレンス
「会えるのは数週間に1回。それでもまたすぐ戻るから1日2日だ」
エフティア
言葉の一つ一つに頷きながら、時折固まって それでもまた頷いていく。
ローレンス
「……だから、出発する前にはっきりさせておこうと思う」
エフティア
「はっきり?」 その言葉には、隣に座るローレンスを見上げて答える。これも、彼女によるものだろう。手入れのされた黒髪が、頬にかかる。
ローレンス
「……」 ベンチから立ち上がって、エフティアに向かって膝を付き 跪く形になる
「私と結婚してほしい」
エフティア
――、」 ぽかん、と この半年、一度も見た事がなかった程に、間の抜けた顔を晒して
む、っと歪んで 小さく口を開く。
「…………狡い男だ」 ぼそぼそと口を開いて、少しだけ恨めしそうに眼を細める。
ローレンス
「私の、妻になって欲しいんだ」 エフティアの左手をとって 「…狡いかなぁ」 苦笑する
エフティア
ひとつ、咳払いをして アーデリーネに教わった喋り方を、どうにか実践する。 「どうして、今なの」 
ローレンス
「今だから、かな。何度か約束していた仕事があってね」
「それを済ませたら、私は家業を継ごうと思ってる」
「だから何が何でも戻ってくるために……楔が欲しい、そう思った」
「冒険者は、命がけだからね」
エフティア
「……勝手ね。私は、その間待ち続けるだけなのに」 腕を組んで、悩むふりをしてみせる。
ローレンス
「何かあったら、リーネを頼むよ」
エフティア
「……言って」
「ちゃんと。その"何か"が何なのか、言って」
ローレンス
「……」 銀髪がゆるく風に揺れて 「……ああ、」
「私が、帰ってこれなかったら…‥かな。帰ってくるつもりだけど」
エフティア
「……その時は、許さない」 首を横に振って 「けど、」
「任せて。……ちゃんと見ておくから」
ローレンス
「……それで、」 エフティアを青い瞳が見つめて 「返事はどうだろう」
エフティア
瞳を細めて 「もう一つ。ちゃんと言って欲しい事がある」
「……ううん」 首を横に振って、眉を顰めて 「約束して」
ローレンス
「いいとも」
エフティア
「必ず、また顔を見せて。……それが、約束できるなら」
「……私の"主人"は、ローレンスよ」 頬を染めながら、視線を逸らして 染めたままもう一度戻せば、その視線はしっかりと向けられる。
ローレンス
「…愛しているよ」 頷いて左手に指輪を嵌めると 立ち上がって エフティアの手を引いて立たせて
エフティア
息を呑みながら、少し慌てて立ち上がって、軽くローレンスに身体を預ける。
ローレンス
抱きしめるようにして 「家を継いだら、正式に式をやろうと思う」
「だから、それ以外は先に」
エフティア
「……気の早い話。まずは、仕事を考えろ」 腕の中で見上げて、人目を気にしているのか少し抵抗する様に胸を押す。
ローレンス
「そうだね」 頷いて 「ただ、もう少しこのままで良いだろう?」
エフティア
「周りの目を考えろ、ったら……!」 口調の矯正も忘れて、抜け出せない事を悟ると、ローレンスの胸元に顔を埋める。
ローレンス
「‥…分かった分かった」 苦笑しながら開放して
エフティア
耳まで真っ赤に染めながら、そのまま俯いて 時折きっ、と睨み付けては
静かに唸って、ふいっと顔を背けた。
ローレンス
「ただ、」 そむけた顔をやや強引に 項に手を伸ばして向けさせると 「…‥これくらいは許してほしいな」 そう呟いてから 口づけて
エフティア
首筋に触れられれば、未だ拭えない首を絞める感覚を思い出して、少しだけ上擦った声を漏らしたが
口づけを、静かに瞳を閉じて 自分からもそれに応えて受け止めた。
ローレンス
「……怖くない。もう怖くないさ」 顔を離すと 頭を撫でて 「さ、帰ろう」
エフティア
撫でる手に、そっと甘える様に眼を伏せて
「ローレンス」 言いながら、少し背伸びをして、両手をローレンスの首に回し
優しく落としたローレンスとは異なり、不器用に、ぶつける様な口づけをする。
ローレンス
「……」 目を瞑って 支えるように抱きしめて
エフティア
「……愛、は」 「まだ解らない。だから、帰って来い」
ローレンス
「…ああ」
エフティア
返事を聞いて、嬉しそうな微笑みを浮かべて そっと手を離した。
 
家に戻ってきた2人を、リーネが迎え
2人を祝福するように笑顔を向けて
一夜を明かすと ローレンスは王都へと旅立っていった
数週間に1回の逢瀬を何度も交わして 更にそこから半年が経過する 
流行病が流行っている 傍に居るというリーネは叔父を名乗る男性が自分の家に隔離し、
病臥に伏せるのは、ヘルツベルク家の当主夫妻と そして
ローレンス
「……君も、リーネのところに行ったほうが良い」 冒険者を辞め、家に戻ってきて2ヶ月程の新しい当主となるべき男だった
咳き込みながらベッドに横になっていて
神聖魔法の使い手はそれ程多くなく、薬もそこまで効果が上がっていなかったようで
日に日に、衰弱していっている
エフティア
「私がどれだけ長く、あんな環境にいたと思っているの」 ローレンスが戻ってくる頃には、エフティアの表情は、様々な物を浮かべる様になっていた。
困った様に けれど、大丈夫だと示す様な、柔らかい笑顔を浮かべて、そう言った。
「大丈夫よ、これくらい」 ベッドの隣に置かれた椅子に腰かけて ね、と微笑んだ。
ローレンス
「‥……迷惑をかける」
言い終えると咳き込んで
エフティア
「そう思うなら、元気に――、」 気遣う様に手を当てて、ローレンスの手を取る。
ローレンス
空いた手で口を塞ぐと その指の隙間から赤黒いものが交じり、シーツを汚す
「……ああ…そうだね」
エフティア
「ローレン……!」 がた、と椅子から腰を上げて 
ローレンス
「…元気に、ならないと……」
「ティア……がいれば……きっと…」
エフティア
タオルを手に取って、血を拭って 途切れ途切れに喋る、ローレンスの手を強く握る。
ローレンス
「……1人にしたくない……な…」
「やっと……一緒に居られるのに……」
エフティア
どうしていいか、解らないまま ゆっくりと寝台に膝を乗せて、ローレンスの体勢が苦しくない様に、その頭を抱く。
ローレンス
「……」 ぜぇ、ぜぇ、と呼吸を荒くしながら 「……元気になったら」
エフティア
届く言葉に、返す言葉を見つけられないまま 大丈夫、と繰り返してその頭を撫でては、弱っていく声に顔を蒼褪めさせていく。
ローレンス
「一緒に……世界を……」
エフティア
「…………待っ、」 
「待って、……」 いけないと理解しながら、抱いた頭を揺らす。
ローレンス
「……見に……」 頷きは帰ってきた だが、握られる手から、徐々に力が抜けていく
エフティア
「……行く」 頷いて、ローレンスの手から力が抜けた分だけ、自分で力を込めて その手を留める。
「行く、から」 「我儘も言わない、言う事も聞く――聞こえていないふりも、しないから」
「起きてよ、……おいて、いかないで……」 
ローレンス
「……」 口が僅かに動く 音にはならない かすれた喉を通った空気が "ティア"、"リーネを" と続いて 目から光が失われる
エフティア
「……、……ローレン」 ぐい、と身体を揺らす。
「ねえ……」 手を握り直して、失せていく熱を払う様に、自分の熱を与える様にその腕を抱き抱え
「おき……、」 揺らして駄目なら、と 胸を叩く。
一度打つ度に、より強く。何度も、何度もその胸を殴打する。
ローレンス
もう動かない身体は、反応を示すことはない
エフティア
やがて、息を上げ、汗を滲ませながら その手を止めて
「…………」 その部屋に来訪者が訪れるまで、ローレンスの寝台に腰を下ろしたまま、茫然としていた。
 
程なくして、使用人がやってきて、エフティアを引き取り、息を引き取ったローレンスも運び出される
エフティア
涙を流す事はなかった。ただ、胸の辺りが内側から腐り落ちて行くような感覚だけは覚えている。
 
間をおかずして、当主夫妻も亡くなったようで
使用人たちは大わらわになっていた
その後のことは、エフティアはあまり良く覚えてない
使用人の一人に付き添われ、穏やかな空気のデライラまで連れられたこと そこでエフティア自身も体調の不調を訴えることになる
つわりという形で
ヘルツベルク家を巡る話は、親族間で泥沼状態になり、出産が終わる頃に、再び状況が動き出す
エフティアにファティマに戻るように呼び出しがかかったのだ
というのも、親族間で行われていたヘルツベルク家の継承問題に、一石を投じる資料──、エフティアとローレンスの入籍証明書が出てきたためだ
つまり、当主夫妻がなく、そして次代の当主として指名されていたローレンスが亡き今
エフティアが、ヘルツベルク家の当主ということに他ならない
連れ立った使用人は赤子を抱いて、どうするかとエフティアに問う
エフティア
「……今のヘルツベルクにとって、更に混乱を招くだけだ。頼まれてくれるか」 まだ快復し切っていない体調で、緩く笑顔を浮かべながら これまで連れ立ってくれた使用人に、そう告げた。
使用人
「いつか、またお会いできる日が来ることを…」 頷いて 「証を頂けますでしょうか…」
エフティア
「証、か。……どうすればいい?」
使用人
「奥様が、間違いなくこの子が自分の息子であるということを認識できる物があれば……装身具などがいいでしょうか」
エフティア
「……待っていてくれ」 装身具、と聞けばすぐに動き始める。
まだ引き取られて間もない頃、不要だと言うのに手渡された首飾りがある。彼の眼と同じ、青い石が嵌め込まれたものだ。
受け取った直後は、それなりに雑に扱ってしまっていたが――今は、どこにしまってあるか。どんな傷が付いているかも把握できている。
「これを。……この首飾りなら、私が見間違える事はない」
使用人
「はい。…‥折を見て、何らかの形でお便りが出せると良いのですが……」
「最悪、成人までお預かりすることになります…」
エフティア
「……そうだな、これからの事は解らない、が」
「ファティマを発つ事があれば、王都へと向かっている筈だ。……何らかの手段が取れる様に、此方も考えておく」
使用人
「奥様もお元気で」 眠っている赤子を抱えると 深々と頭を下げて
エフティア
「ああ。……すまないな、世話をかける」 これまでにした事が無いほど、此方からも深々と頭を下げて
「……父上には似るなよ。女は泣かせるな」 困った様に、赤子の頬に口づけを落として 寝顔を撫でてやる。
 
デライラで働き口さえあれば、食うに困ることはないだろう
使用人に息子を任せると、エフティアは1人、馬車でファティマを目指した
エフティア
使用人を見送れば息を吸って、切り替える様に ファティマへと向かうべく、準備を整える。
 
久しぶりの家は、どこか戸惑うような使用人と そして
アーデリーネ
「姉様……おかえりなさいませ」 義理の妹が待っていた
エフティア
「……ああ」 くまのできた顔で、困った様に笑みを浮かべて 「ただいま、リーネ」
アーデリーネ
「……ご病気ということでしたから、心配でした」
「もうお加減はよろしいのですか?」
エフティア
リーネに対して、嘘を吐く事に何も感じない様な心境ではなかったが、何とかそれを呑み込んだ。
「身体は平気だ。リーネや、皆は?」
 
見れば、使用人も顔ぶれが変わっている
アーデリーネ
「…それが、」
「流行り病の折に、辞めてしまったものも居れば、個人的な事情でここを去る者も相次いで」
「……一番付き合いが長い方で2ヶ月というところなのです」
エフティア
「それは、――随分と、減ってしまったのだな」 屋敷を見上げて
「リーネ自身はどうなんだ。体調は――、と」 「……体調は、どう?」
アーデリーネ
「私は元気です……」 気遣うように笑って 髪を触る
「…‥姉様にはしていただかないといけないことが沢山あります。ですが、それが終わったら…」
「…一緒に、兄様のお墓参りに行きましょう」
エフティア
近付いて、髪に触れる手を取る。 「無理をするな、リーネ。……ああ」
「……そうだな、そうしたい」 リーネの背に軽く手を回して、自分がローレンスにされていた様にその頭を撫でる。
口にしてから、口調がどうにも戻ってしまう事に、内心で舌打ちをしながら そのまま撫でておく
アーデリーネ
「……ふ、う…ぅ…」 堰を切ったように息が詰まった後に 目から雫がこぼれて 
「兄様……兄様……お父様、お母様…」
エフティア
「……」 使用人が近くにいれば、やんわりと首を横に振って 一度席を外す様に示しながら
落ち着くまで、小さな体を抱き寄せた。
GM苗
さて、
この後、飼われる事になるわけだけど
豹変できそうにないから
こっちがなんとかしよう リーネがエフティアに剣を向ける事になった結果犬扱いなら
違和感はそこまでないだろうし
だから最後に、アルカを交えて
エフティア
ああ、リーネ側と家側が此方を排除しようとして飼う様に、と思っていたから そうだな
GM苗
CCをやってこのシリーズを終えよう
エフティア
了解した。
GM苗
ログはいったん格納してしまってもいいと思う
今日はここまでで
終えよう
エフティア
ああ。この後は
疑問視した家側と、リーネがそれに同調して という所からか
すまないな、思ったより漂白され過ぎてしまった……
GM苗
本当に疑問視かどうかは
君の目で確かめてくれ^^
エフティア
…………
邪悪め。
GM苗
善後策というものは予め用意しておくものさ
ではお付き合いありがとう
撤退しよう
エフティア
では、ログの格納~ルーム片付けについては先んじてしておこう。
ああ。こちらこそありがとう
撤退だ。
GM苗
お願い
エフティア
)))
!SYSTEM
GM苗が退室しました
!SYSTEM
エフティアが退室しました
背景
BGM