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コモンルーム[W]

20200204W_0

SYSTEM
アウラが入室しました。
SYSTEM
ルトヴィークが入室しました。
ルトヴィーク
……
アウラ
お待たせしました
ルトヴィーク
うん
こっちも待たせたから
アウラ
導入はこちらで致しましょう
ルトヴィーク
お願い。
 
 
 
 
 
 
 
イルスファール王国王都イルスファール
この都市の中で自然に触れ合おうとするならば王立公園としても運用されているアステリア神殿が望ましい
休日の日中、たくさんの人々が思い思いに過ごす中
一人の青年は、裏口で犬と戯れていた
付き添いの神官は犬を預けるとすぐに去り
子犬と青年だけになる
ルトヴィーク
――……」 以前に来た時から、少しだけ ローラは俺が触れても、嫌がったりしなくなった。
ゆっくり手を伸ばす。言われたことを守って、――ゆっくり、下から。
ローラ
警戒しつつも 触ってやらなくもない という様子で近づいていく
ルトヴィーク
近付いてきた小さな体を、ゆっくりと両手で包んで
胡坐をかいた上に乗せてやる。
ローラ
四肢を少しばたつかせるが、前より激しいものではなく
青年の手の腕の中に収まる
アウラ
腕の中、ですわね
ローラ
くぅんと小さく鳴いて見せて……ぴく、と 裏口の方に反応する
ルトヴィーク
「……」 寂しそうに泣いた声に、小さく肩を落として
反応した目線の先をゆっくりと追う。恐らく、付き添いのヤツだろうか。
――、まだ帰らないよ」 言いながら、視線を向ける。
 
視線の先には ちょうど、出てくるところだったのだろう
いつもローラを預かってくれる神官と
もうひとりの姿があった
青を基調とした神官服に金色の髪、空色の瞳
アウラ
「……」 神官にうなずきを返すと 胡座をかいてる青年に視線を向けて
ルトヴィーク
――、……」 その姿を認めると、静かに視線を逸らして
腕の中のローラに、行くなら行っていい、とでも言うように
手をそっと放した。
ローラ
ルトヴィークの方を向いて それからアウラや神官の方へと走っていった
ルトヴィーク
その背中を見て、少し安心したように息を吐くと
ゆっくりと、腰を上げようとする。
 
神官がローラを抱きとめて アウラを見て頷いて 神殿の中へ戻っていった
アウラ
「……待ってください」
「…・・ルトヴィーク」
ルトヴィーク
声を掛けられると、動きを止めて
アウラ
その声音は、いつものよく通る声だが、感情にゆらぎがあるようだった
名前を呼ぶ声も、どこか自信がなさそうな
「……少し、お話できませんか」
ルトヴィーク
「……何」 そんな揺らいだ声に対して、以前の様に、短く。話を打ち切ろうとする様な声が返ってくる。
アウラ
ためらいがちに、そう切り出して
「……」続く言葉を探して
ルトヴィーク
視線は向けずに、地面に逃がして
「…………なに」 もう一度、続ける。
アウラ
「……よかったら」
「……私の部屋にいらっしゃいませんか」
ルトヴィーク
「……」 思ってもいなかった提案に、珍しく困った様な視線を向ける。
「どうして」
アウラ
「……ここだと、話にくくて」
ルトヴィーク
「……」 「アウ、――……そっちが、いいなら」 わざとらしく言い直したのではなく、叱られると勘違いした子供の様に言い直して
ゆっくりと視線を合わせば、髪の合間からは所在無さげな鉄色が伺える。
アウラ
「……」 自分の素直じゃないところが、こういうとき、嫌いになる
「……こちらです」 神殿に入っていく
ルトヴィーク
その背について、歩き出す。
――……) 腹の上の方が、また 気持ち悪くなった。
 
一定の距離をおいて、神殿内を歩いていく 裏口から入って 更にもう一つの通用口へ行くと 宿舎が顔を出す
この時間帯は、忙しいのもあるのだろうが、人影はない
女性用の宿舎の一つ 階段を上がって2階にある部屋に、アウラは君を招いた
ルトヴィーク
人影がない事に、少し安心している自分がいる事に気付かないまま、その背を追って
 
室内は、整えられているが物がそれなりにある
クローゼット、ベッド、椅子が2つ 部屋の主の好きな色なのか、薄い青を基調としてカーテンや毛布は整えられている。机の上には小物入れのたぐいがいくつも並んでいて。読みかけなのか、本も重ねてある
アウラ
「……」 円卓の本や小物入れをベッドに追いやると 「お茶を淹れて参りますわね」とアウラは席を勧めて退室する
ルトヴィーク
頷いて、アウラが部屋を出てから部屋の中を見回してみる。
アウラ
ベッドに追いやられた小物入れにはアクセサリーの類が収まっている ネックレスホルダーや、イヤリング置き場なども探せば見つかる
ルトヴィーク
(俺の部屋とは、違うな) 視線を向けて、鼻腔を擽る匂いに少し安堵して
アウラ
本は主に音楽関係のものや、魔法文明語についてのもので 一部には付箋が貼ってある
ルトヴィーク
(…) 物が、多い。とても多い。
疲れないのだろうか、なんて思うくらいだ。仕事で入る家もそうだが、
何か探し物をするとき、すごく困りそうだと思う。……アウローラの部屋は、特に。
アウラ
「お待たせしました」 ポットとカップが2つ それにマドレーヌがいくつか並んだ皿を盆に載せて 戻ってくる
ルトヴィーク
声がすれば、普段の青年からは感じられないくらいの動揺を見せて 
「……」 ゆっくりと視線を戻す。
アウラ
「……オルトラントの茶葉があったようなので、それで淹れてみました」
ルトヴィーク
「……うん」 ぎこちなく頷いて 「話、って?」
アウラ
「……ええと」  
歯切れ悪く 視線を逸して
ルトヴィーク
「……?」 先程からだが、どうにも様子がおかしい。
アウラ
「……」 呼吸を整えるように瞑目して
ルトヴィーク
普段はもっと、しっかりと振舞うし しっかりと喋るのだ。
「……なに」 
アウラ
「……先日は、ごめんなさい」
息を吐き出すように 言葉を紡いで
ルトヴィーク
「……、なにが」 言葉の意味が、よくわからない。何がそうなのか、掴めない。
アウラ
「……あなたが、自分の部屋に招いて」
「…私をもてなしてくれたのに、不機嫌になって、帰ってしまったことを‥謝っています」
ルトヴィーク
「……」 頭を掻いて、困った様に息を吐き出す。
アウラ
言葉にすると、恥ずかしいのか、声が段々と小さくなっていった
ルトヴィーク
「嫌われたと思ってた」 声のトーンは、普段通り――最近のものを指す――だ。
アウラ
「……」
ルトヴィーク
「俺が、"クビワツキ"だから」 アウラ本人に何かした覚えもなかった。だから、嫌われるとしたら、これなのだろうと。
アウラ
「……っ」
「違います…違いますが」
「……あなたがそう呼ばれるのは、好きではありません…」
ルトヴィーク
「……ごめん」 息を呑んだように見えるアウラに、小さく呟く。
「……」 その様子に困った様に頭を掻いて、言葉に詰まる。
アウラ
「……私は」
「……あなたを嫌ったわけではないのです」
ルトヴィーク
「じゃあ、なんで帰ったの」
アウラ
「……自分でもはっきりしません」
ルトヴィーク
その答えに、頭を掻いて 困った様に視線を向け続ける。
アウラ
「……あの耳飾りは、どなたのものだったのか伺ってもいいですか?」
ルトヴィーク
「耳飾り?」 
アウラ
「あなたの部屋で、見かけたのですが…女性が身につけるような意匠のものです」
ルトヴィーク
「ああ、」 思い当たった様に頷いて 「ミコトの、かな」
アウラ
「ミコト…様?」
ルトヴィーク
「前に、助けてくれたんだ」 言いながら上着を脱いで、左腕の服を大きく捲ると 痛々しく遺る、深い裂傷痕を見せる。
アウラ
「……」 以前傷を治したときも、沢山の傷があった
ルトヴィーク
「冒険者になる前に会った。……今は知らない」
「それが、どうかしたの」
アウラ
「……いえ」
ルトヴィーク
「……?」 「それで、怒ったの?」
アウラ
「……」 返事をするのは簡単だ 嘘をつくのも簡単だ
「……それもあったと思います」 かろうじて、絞り出す
ルトヴィーク
「……」 それ、と言われると 少し首を傾げてしまう。
「…………なんで?」 他も気になる、が。そもそも何故かが、わからない。
アウラ
「……それは」
「……聞かずにおいては、いただけませんか」
「また、……あなたに怒ってしまいそうなのです。無理やり答えを出そうとすると…」
ルトヴィーク
「……」 なんで、と反射的に重ねようとして
アウラ
「それでは、またあなたを傷つけてしまう…」
ルトヴィーク
続いた言葉(めいれい)に頷いた。
「わかった。……さっき、」
「それもある、って言ってた。他は、なんだったの」
アウラ
「……シリカ様と食べたというプリンの話、です」
ルトヴィーク
「…………」 ん?
「うん。食べたけど」 
アウラ
「……親密な方ができるのは」
「良いことなのですが…」
ルトヴィーク
「美味かったから、アウローラと食べようって思っ……、」
「……なに?」
アウラ
「……」肩を落とすように俯いて
「……それを謝りたいのです」
ルトヴィーク
「……」 頭を掻いて
「どうしてそうしたのか、俺がわからないと」
「謝られても、わからない。……でも、言いたくない、んだろ」
アウラ
「…‥貴方はただ、私と一緒に食べたいと思ってくださっただけなのに…」
ルトヴィーク
「……謝られても、べつに」
「前に起きた事が、変わる訳じゃ、ない」
アウラ
「…‥」
ルトヴィーク
「だから、もう一回……食べたい」
「……嫌じゃ、ないなら」 徐々に声を小さくして、視線を逸らす。
アウラ
「……許して、くださるのですか」
ルトヴィーク
「……」 困った。
「…………アウローラは、嫌い?」
アウラ
「……いいえ」
ルトヴィーク
「プリンとか、飾りじゃなくて」
「俺の事、だけど」
アウラ
「…‥いいえ」 少し笑って見せて
ルトヴィーク
――、なら」
「それでいい」 「それでいいよ、アウローラ」
アウラ
「……ありがとうございます」
「また、名前を呼んでくださって」
ルトヴィーク
「でも、」 ゆっくりと腰を上げ、席を立つ。
そのままアウラの正面まで来ると、屈んで
「触っていい?」 約束を守るように、手を伸ばす前に口にする。
アウラ
「え、ええ…」 頷いて
ルトヴィーク
頷いて、アウラの右手を取り 自身の左胸の下ほどに当てさせる。
鼓動は、早鐘を打っている訳でもなく 規則的なそれであるが、
ルトヴィークの表情は、どこか苦しそうな 不快感を示している。
アウラ
「……どうされたのですか」
ルトヴィーク
「アウローラが怒ると、ここが気持ち悪いんだ」
「アウローラが笑うと、なんか――なんか、楽になって」
「……よくわからないんだ、自分の事なのに」
「だから、」 手を離し、ゆっくりと放す。 「何なのか知ってたら、教えて欲しい」
アウラ
「……それは」
「……」 離された手を、握って
ルトヴィーク
少し怯む様に手を引いて、それでも握る手に委ねる様に力を抜く。
アウラ
「……宿題ですルトヴィーク」
ルトヴィーク
「……宿、題?」
アウラ
「……嫌いと、嫌いじゃない。それ以外の…それ以上の違いが分かれば」
「きっと、納得できますわ」
「……それがわかったとき、」
「私がなぜ、怒っていた理由を言えなかったのかを」
「ご説明しましょう」
ルトヴィーク
――……」 言葉を噛み砕いて、呑み込んで。
――綺麗だな) ついさっきまで見たくなかった、空色の眼を見て、心中で零す。
「わかった。……探してみるよ、アウローラ」 鉄色の眼に、仄かな光を灯して頷くと、
アウラ
「必ず答え合わせを致しましょう」
ルトヴィーク
今度は約束を破って、自分の手を握るアウラの手をそっと包んだ。
アウラ
ようやく、微笑みを見せて
「それから、」
「また食べに行きましょう……次は、ちゃんと味わいます」
「それから、服を買う約束もしていましたね」
ルトヴィーク
「うん。……ローラと、散歩もしよう」
アウラ
「それから…」 手を包まれて 「…また、遠くに出かけてみましょう」
優しく微笑んで
ルトヴィーク
「……ああ、」 いつか、この首輪が外れたら
「また、一緒がいい」 この空は、もっと綺麗に見えるんだろうか。
「そうだと、いいな」
アウラ
「ええ、必ず」
「……冷めてしまいましたわね」 湯気が立たなくなったカップを見て
ルトヴィーク
――、あ」 しまった、とカップに視線を向けて
アウラ
「着替えます。私も今日は休みなので……どうせですから、付き合ってくださいな」
「裏口で待っていてください」
ルトヴィーク
「うん。……待ってる、アウローラ」 極々薄く、微笑んだ。
アウラ
ルトヴィークに頷いて
退室を促すように 扉を開ける
ルトヴィーク
開かれた扉をゆっくりと潜り、視線だけ名残惜しそうに一度向けると
そのまま、来た道を戻って行った。
アウラ
「……」 扉を閉じて 胸に手を当てる
「……」 もう少しだけ、息を整える時間が必要だ
「‥…せめて、もう少し…」 怒ったり、してくれても良かった
この結果は、問題のないものなのに そうした感情が乏しい彼に甘えているのは
「……」 かぶりを振る。できることから返そう。
長く待たせるのも悪いと思い、身支度を整えにかかるのだが
結局、いつもより少し長く悩んでしまうのだった
アウラ
こんなところでしょうか
ルトヴィーク
うん。
アウラ
お付き合いありがとうございました
ルトヴィーク
ちょっとだけ。
アウラ
ああ、どうぞ
ルトヴィーク
――、……」 裏口で待つ内に、ふと思いついた事がある。
「耳飾り、か」 アウローラが気にしていたものを思い出して、口に出す。
欲しかったのだろうか。……部屋を見る限り、困っている様子はなかった筈だけど。
それなら、――そうだな。どう造ろうか。
そんな事を思いながら、ゆっくりと流れる時間を堪能し――
「……うん、行こうか」 聞こえてきた声に、そう答えた。
ルトヴィーク
これだけ。
アウラ
改めて、お付き合いありがとうございました
またお会いしましょう
ルトヴィーク
うん、ありがとう。お疲れ様。
ああ、また。
アウラ
)))
ルトヴィーク
)))
SYSTEM
ルトヴィークが退室しました。
SYSTEM
アウラが退室しました。
背景
BGM