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- アシュが入室しました。
- TOPIC by アシュ
- 花街 早朝
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- 花街が眠りにつくのは、太陽神の威光が空を照らし始める頃である。
- 明け方近くまで続いた乱痴気騒ぎの気配は何処へやら、人影は少なく、残飯を狙う猫やカラスの姿ばかりである。
- そんな独特の光景が広がる花街、その高級娼館は裏口――
- アシュ
- お先ーっす(裏口の戸を開けて挨拶もそこそこに出てきたのはフードを目深にかぶったリカントの若者である)
- ふぁ……(昔から使っている方の槍を肩に担ぎ、欠伸を噛み殺しながら人気の無い路地を歩く。昨晩は特にうるさい夜だった)
- ぁー……眩し(ここ最近はすっかり昼夜逆転の生活である。冒険者としての依頼もすっかりご無沙汰で、最後にそう言う仕事をしたのはいつだったかと考えないと思い出せない具合であった)
- ……どうすっかな(ポケットに手を突っ込み、適当に畳んだ用紙を取り出す)
- まあ、考えるだけ考えとくか……(ポケットに用紙を乱雑に押し込み、再び歩き始める、目指すのは星の標――ではなく借りているアパートだ)
- (そうしてリカントの姿は花街から賑わい始めた路地の方へと消えていくのだった)
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- アシュが退室しました。