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コモンルーム[V]

20200125V_0

SYSTEM
ルトヴィークが入室しました。
SYSTEM
アウラが入室しました。
アウラ
はい
ルトヴィーク
じゃ、ちょっと待ってて
アウラ
承知しました
 
 
 
 
 
 
王都イルスファール、〈星の標〉。
リアン地方では最も名の知れている――と言っても過言ではない、冒険者ギルドの支店の一つだ。
冒険者登録から依頼の受付など、一通りの業務は当然の事
併設されている宿や酒場など、冒険者がその身体を休めるようにも気を払われている。
中でも評価が高いのは、食事に於ける満足度であろうか。
店主が用意するそれらを目当てに、ただ休みの日に訪れる者も多く――
ルトヴィーク
ごめんちょっと離席。店にはいてくれて平気。
もどった。間が悪いな……続けるね
アウラ
大丈夫ですわ
 
 
場所は変わり――夕暮れ時のアステリア神殿。
神官としての仕事も、まだ残っているだろう時間ではあるものの
普段通り、と言ってもいいかもしれない。近頃は良く現れる様になった青年は、神殿の近くに立っていた。
ルトヴィーク
"首輪付き"とも揶揄される青年は、ぼうっとしながら少女の姿を待っている。最早慣れた神官も、一部いるかもしれない。
 
やはり、参拝者に不気味さや威圧感を感じさせるためか 彼を見かけると決まって彼女が呼ばれる
ルトヴィーク
神殿内部に立ち入るでも、神官らに声をかけるでもなく、普段通りにただ待っている姿は、二つ名に違わぬ様相であり――じっと待っている。
 
その日も神官の1人がぱたぱたと走り 白を基調とした司祭服を身に纏った少女が やや小走りでやってくる
アウラ
「……ルトヴィーク」 困ったように笑って 少女は青年に近づく
せめて彼がもう少しにこやかだったり、普通だったりしたならば、こうなる事はないのだろうけれど そう言う風になるのはだいぶ先だろうと予測している
ルトヴィーク
その声を聴けば、漸くはっとした様に少女に視線を向けて
アウラ
「今日はどのようなご用向きですか。ローラに会いに来るのは、明日のはずですが…」
ルトヴィーク
「アウローラ」 気付ける人間はそう多くないだろうが、ごく僅かに普段よりも柔らかい声色で返事をして
「行きたい場所がある」 とはいえ、表情の動きは全く変わらない。硬い表情のまま、言葉にして
アウラ
「行きたい場所、ですか」
ルトヴィーク
「うん。……いや、店だけど」
アウラ
彼が興味を惹かれる場所はそう多くない 「どちらに……〈星の標〉、ですか」 おや、という表情をして
ルトヴィーク
頷いて 「良い?」
アウラ
「構いません。けれど、少し裏で待っていて貰えますか」 頷いてから提案する 「ローラの相手をしていてください」
ルトヴィーク
寒そうであるということはないものの、決して厚着をしている訳でもない。裏で、と言われればゆっくりと頷いて
「ん。……してくれると良いけどな、ローラも」 
アウラ
「大丈夫ですわ」 ふふ、と笑って 「仕事を片付けてきますわね」
ルトヴィーク
「うん。……」 何か言う事があった気がする、と首を傾げ 「いってらっしゃい、アウローラ」 思いつくとそれを口にして、ローラのもとへと向かって行く。
 
ルトヴィークがローラにかみつかれたり、適当に木の枝などを拾わせに行ったりしていると 陽が更に傾いて
暗くなったころ 裏口からアウラが顔を見せる 服装は司祭服ではなく
アウラ
ベージュ色のハイネックのニットセーター。薄い茶色のチェック柄の厚手の膝丈のスカートに黒いストッキングにブーツ。白いコートを身に着けて戻って来た
「お待たせしました。ルトヴィーク」
ルトヴィーク
「……」 噛むのは歯が痒いから、という事もあると本で見た。好きにさせてやりながら、本で読んだ内容を思い出してじゃれてやる。手を回すのも、視界の中からのみにしてやりつつ。
声に視線を向けると、普段と違う格好に少し動きを止めて
「待ってない。……ローラ、戻るぞ」 じいっと視線を向けるものの、感想を口にはせずに 抵抗されながら、ローラをゆっくりと抱き上げる。
アウラ
「……ああ。お仕事にいくお話、ではないのでしょう?」 少し動きを止めた様子を見て
ローラは神官に預けられて、アステリア神殿内の家へと戻る事になる
ルトヴィーク
「うん。……服が違うから気になったんだ」 ローラをお願いしつつ、もう一度視線を向けて
アウラ
「私服くらいはありますわ。お忍び用のものもこの前お見せしたでしょう?」
「ご感想は?」 微笑んで
ルトヴィーク
「覚えてる。――感想?」 どういう意図か解らない様子で首を傾げて
じろじろとその姿を見て 「寒そうだけど、俺はこっちの方が良い」 「……と思う」 
アウラ
「…‥ありがとうございます」 頷いて 「では、参りましょうか」
ルトヴィーク
「うん」 返事をして、その手を取ったのは冷え切った手――ではない。ローラに触れていたからだろうか、その手は確かに暖かかった。
アウラ
「寒そうと言えば」
「貴方もしっかりと着てくださいね」
手を握り返して 「貴方が寒くないと感じていても、他の人からすればそれは異質に見えますから」
「今少し、ちゃんとした服装をしてください」
ルトヴィーク
「ちゃんとした……」 先程のアウラの真似をしながら言葉にするが、明らかにこの季節にしては薄着であるし、古いものでもある。
「ちゃんとしてる服って何……?」
アウラ
「もしよろしかったら、今度見に行きましょう」
ルトヴィーク
「……」 「ああ、約束だ」 少しだけ、また柔らかい言葉を口にして 歩調を遅めて合わせ、時折アウラに視線を向けながら〈星の標〉へと向かっていく。
アウラ
「今日はもう、店じまいの時間帯なので」
ルトヴィーク
「暗いからな。……アウローラが休みの時にいこう。何度も抜けだしたら怒られるだろ?」
アウラ
「ええ」 微笑んで 「流石に司祭達の視線がちょっと冷たいですわ」 まったく意に介した様子もなく 左頬に手を当てて 息をつく
ルトヴィーク
「……アウローラ。約束なら、」 そう言葉にしている内に 〈星の標〉が見えて来る。
アウラ
「……」 言葉を待つようにルトヴィークを見つめる
ルトヴィーク
「あ」 見えたな。 「先に入ろう」 
見つめるアウラの手を促すように一度引いて
アウラ
「…気になるではありませんか」 ちょっと不満そうにしつつも 促されれば店の中へと入る
ルトヴィーク
「冷えるから。暖かい所でしたい」 からん、とベルを鳴らして店へと入り
「おっさん――」 そのままカウンターに流れて行くと、話がついていたのだろう。ガルバは湯気の浮かぶカップを二つと、瓶に入ったプリンが二つ乗せられたお盆をルトヴィークへと差し出した。
「部屋でいい?」 それを受け取って、アウラのもとまで戻ってくると 口を開いた。
アウラ
「……ええ、」 少し間を置いてから頷いて
ルトヴィーク
「?」 首を傾げ
アウラ
「いえ。大丈夫ですわ」
ルトヴィーク
「ん」 じゃあ、とそのまま先導して、自室へと向かって行く。
 
 
ルトヴィークの自室は、当然だが殆ど変わりはない。物が極端に少ない為、やや広く見える部屋だが、
入って正面には、用意したのか小さな丸机が置かれている――のだが
その周囲には椅子は一つしか置かれていない。幸い、すぐ近くに寝台はある為、そこに腰かければ二人で机を囲めるか、という様子。
部屋の温度については――事前に呼ぶと決めていたのだろう。申し訳程度ではあるものの、部屋は暖められていた。
ルトヴィーク
部屋に入ると、お盆を丸机の上に置き
「寒い?」 アウラに視線だけ向けて。
アウラ
「いえ、……お気遣いありがとうございます」 ふふ、と笑って コートを脱ぐと 少し視線を部屋に走らせる
ルトヴィーク
「してないよ」 椅子を示しながら返して、自分は寝台に腰かける。
部屋の中には、ちらほら冒険者としての道具が置かれていたりであるが
月下香――チューベローズの香りがするのは、彼自身が纏うものであるので当然ではあるが
女性ものの小物――耳飾りも、ひとつ置かれている。
アウラ
コートを空いてるハンガーの1つにかけると 席に着いて
「……」 視線は、ルトヴィークに戻そうとして 女性ものの小物へと向く
ルトヴィーク
「アウローラ?」 首を傾げながら、カップとプリンをそれぞれの前に置いて
アウラ
「ああいえ…。ごめんなさい」 他人の部屋をじろじろ見るものではない と頭を振って
ルトヴィーク
「何かあった?」 首は傾げたまま、食器を目の前に置いて
アウラ
「この前来たときは、落ち着ける状況ではなかったので…つい、色々見てしまいました。失礼しました」
ルトヴィーク
「大丈夫。……じゃあ、とりあえず」 ずい、と これ見よがしにプリンを押し込んで来る。
アウラ
「それで……これが、ご用件、でしょうか」
ルトヴィーク
「うん。一緒に食べたかった」
アウラ
「……なるほど」 微笑んで 「嬉しいですわ。お誘い頂けて」
ルトヴィーク
「うん。……ほら、あの」 「前の仕事で一緒になった、アウラが喧嘩してた女」
「あいつと食べたんだ。美味かったから、アウローラにも」
アウラ
「……ああ」 思い出したように 「……そう、ですか」
ルトヴィーク
「……」 「嫌いだった?」 言い辛そうなアウラに、それ、とプリンを示して
アウラ
色々と、情報量が多すぎる 「いえ、プリンは嫌いではないのですが…」
ルトヴィーク
「……」 じゃあなんだ。 「なに?」
アウラ
「……」 むぅ、と 不満そうな表情をして 「いえ、頂きましょう」
ルトヴィーク
「何かあるでしょ、その顔」 プリンに手を伸ばすなら、それを止めるように手を重ねる。
アウラ
「なんでも、ありません」
ルトヴィーク
「……」 じ、と目線を合わせる。
「なに、アウローラ」
アウラ
「なにか?」 視線を受け止めて 言い返す 
「なんでもない、と申し上げたのですが」
「まだ、なにか?」
ルトヴィーク
「嘘でしょ、何でもないのは」
「何でもないときは、そんな(こえ)じゃない」
「今みたいなのじゃなくて、もっと綺麗だ」
アウラ
「……」 指摘事項が正しいこと、見透かされていることが腹立たしい 腰を浮かしかけて 「……頂いたら帰ります」
ルトヴィーク
「……」 帰る、と告げたアウラに少し肩を落とし
「わかった」 短く返して、止めていた手を放す。
アウラ
「…‥」 無言で、不機嫌な様子を隠さず 半分ほど食べて、お茶を二口啜ると
ルトヴィーク
とはいえ、自分の分に手を付けるでもなく 冷えてしまったカップを手に取ってそれを一口。
アウラ
「ご馳走様でした。お招きありがとうございました」 席を立つ
ルトヴィーク
「アウローラ」 席を立った少女を呼んで、自分も腰を上げる。
アウラ
「見送りは結構ですわ。ローラに会いに来ていただくのも、数日は空けましょう」 コートに手を伸ばして
ルトヴィーク
「……え」 動きを止めて 「約束、じゃないの」
アウラ
「……会いに来ていただくのは結構ですが、私は立ち合いません」
ルトヴィーク
「……」 「なんで」
アウラ
コートを身に纏うと 扉へと向かう 「……」 なんで、と問われれば返す言葉はなく
ルトヴィーク
「何で、アウローラ」 少し語気を強めて 
アウラ
「私が暫く頭を冷やしたいからです」
「ごきげんよう、ルトヴィーク」
音を立てずに、扉を開けて、そして閉める
ルトヴィーク
閉まった扉を見ると、ゆっくりと寝台に腰を下ろし
残ったままのプリンと紅茶に視線を向けて、ゆっくりと首を傾げた。
ルトヴィーク
俺はこれで。
 
 
 
アウラ
帰り道、足早にアステリア神殿へと戻っていく 夜の冷気は、そのまま頭を冷やすのに役立つと思ったが、今日はそう効果がある訳でもないようだった
情報量が多すぎる。 耳飾りも気になるし、彼がシリカと二人でプリンを食べたというのも気分が良いものではない
冷静ではない。
だから、少し距離を置くのは間違ってないのに
最後に呼ばれた声に対しての返答は、少し意地悪が過ぎた気がして
それもまた、自分に対して苛つく
「……本当にもう…」
気分が良くない
更に歩を早めて 少女は冬の夜空の下を行くのだった 頭の片隅に、彼に見繕うにはどのような服が良いかを考えながら
アウラ
こんなところでしょうか
ルトヴィーク
嘘吐きだ
アウラ
付かせたのはあなたです
ルトヴィーク
酷い話
また、があればいいけど。また。
アウラ
ええ
)))
SYSTEM
アウラが退室しました。
ルトヴィーク
)))
SYSTEM
ルトヴィークが退室しました。
背景
BGM