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コモンルーム[V]

20200105V_0

SYSTEM
アンジェが入室しました。
SYSTEM
カイトが入室しました。
カイト
よし
アンジェ
よし
カイト
ずっとやりたかったのがようやく
アンジェ
ながかった
カイト
描写は受け持とう
アンジェ
らすかる(苦手
 
 
 
 
 
 
リアン地方、イルスファール王国 王都イルスファール
この地だけでなく、年明けは、ラクシア全体に等しく訪れる
年明けももうすぐという事で、新年に向けて活気づく街並みを抜けて 南西の門を2人の少年少女が抜けて行く
大晦日の夜。星々がひっそりと輝き、月が緩やかに辺りを照らしている。
少年は 以前王都に出現した魔域を解決した折に、魔域内ではあるが登った経験のある王都が見渡せる丘に 
少女を伴って向かっていた
カイト
片手には、紙袋 もう片手には少女の手を握って 少年は丘を登りきる
暗灰色のコートに、黒いマフラー、愛剣だけを佩びて 少年は光がいつもよりも多い街並を見つめた
「……やっぱり、ここから見ると、綺麗だな」
 
王都は、普段であれば繁華街を除けばそこまで光の強い街ではないが、新年に向けたイベントなどから シラーとまではいかなくとも、人の営みを感じる明るさを湛えていた
アンジェ
「わぁ、ほんとにキレイ」
「夜の街って、こんな感じなんだ」 白い息を吐き出しつつ、目を輝かせて街を見る
 
「今日だったら、いい景色になると思った」 頷いて
カイト
「今日だったら、いい景色になると思った」 頷いて
アンジェ
「ふふ、天気読んでたの?」 カイトはこう見えて気遣いする人だと知っている
カイト
「……アンジェと、見たかったから」 少し口元を隠すようにして 肯定を示すように頷いて
「……年が、明ける前だけど」 アンジェの方を向いて
アンジェ
「うん。ありがとう」 「うん?」
カイト
「今日も寒いから……」
紙袋をアンジェの方に差し出して
アンジェ
「あ、渡したいものってこれ?」 受け取り
カイト
「……ああ」 少し、緊張する
アンジェ
「あー、私まだカイトに渡すの決まってなかったぁ…」 
カイト
「……気にしなくて、いい」 つい、そう言ってしまう
アンジェ
「うーん、ごめん」 ぺこんと頭を下げつつ 「よし、それは今度、ということで」 頭を振って切り替えまして
「開けていい?」
カイト
「……楽しみに、してる」 そう返して
「ああ…」 少し間を置いてから、頷く
アンジェ
「うん。なんだろー」 では袋の中に手を入れまして、触れたそれを取り出す
 
ふわ、とした感触がアンジェの指先に触れて
取り出されたのは、一本の白いマフラー
少年が付けているものとよく似たデザインで、丁寧に編まれている
アンジェ
「わぁ、マフラーだ」 ふわふわのそれを両手で広げまして
 
すべて取り出すと、白とは異なる色が見える部分があって 黒い糸で 魔動機文明語で "アンジェ" と名前が編まれていた
アンジェ
「……あれ、わたしの名前?」 しかも魔動機文明語
「もしかして……手編み?」
カイト
「……魔動機文明人だって、言ってたから」
「……ああ」 頷いて
アンジェ
「カイトの?」
カイト
「……」 頷いて、肯定する
「俺が、編んだ」
アンジェ
「えええ!?すごい、いつの間に覚えたの?凄いよカイト!」 広げ、触り、ひとしきり感触を確かめると
「というか、嬉しい、ありがとう!」 と言いながらカイトに抱きついた
カイト
「店で編んでる奴が居て……」 ぽつりぽつりと説明しようとして 抱きつかれて 「……ああ」 良かった、と少年の表情も綻んだ
アンジェを支える様にして 腕を回す
「店で編んでる奴が居て……そいつに教えて貰ったんだ。11月の半ばくらいから、練習して…」
「一番よくできた奴を、渡そうと思って…」
アンジェ
「すごい。こんなの貰えるなんて思ってなかった」 抱きついたまま嬉しそうににこにこ 「わぁ……そこまでして、用意してくれたんだ」 ゆっくりと離れ
カイト
「……」 少し名残惜しそうに離して 「喜んでもらえて、嬉しい」
アンジェ
「うん。うん。わぁ、あったかい」 首に巻き付けて頬ずりし 「お揃いー」
カイト
「……」 頷いて
適当に、丘の上に腰を下ろして
街の光を眺める 光の薄い少年の瞳も、この時は普通の輝きを取り戻している様に見えた
アンジェ
「ああ、でもどうしよう。お返しに悩んじゃうなぁ」 隣に腰を降ろし、身を寄せた
カイト
「……なんでもいい」
「アンジェがくれるものなら、……なんでも」
アンジェ
「欲しいものとかないの?」 
カイト
「……前は、食べきれないくらいの食事が欲しかった」
「次は、力が欲しかった。その次は、自由になりたかった」
アンジェ
「……うん」
カイト
「今は………」アンジェを見て 「……もう、何もいらない」
「ああ……でも、…‥そうだな」
「もっと……読める様になりたい、書けるように、なりたい」
アンジェ
「───」 カイトの言葉に自然と顔が赤くなり
「読めるように、書けるように……」
カイト
「それは、贈れるものじゃないかもしれないけど……これからも、一緒に居て…欲しい」
アンジェ
ぱぁっと笑顔になり 「うん。もちろん!」
カイト
「……」釣られて笑顔になって
アンジェ
「カイトこそ、わたしと一緒にいてね」
カイト
「……ああ」頷いて
「一緒に、居たい」
「ずっと‥‥ずっと」
アンジェ
「うん、ずっと」 頬に口づけた
 
身を寄せて 会話を重ねて行くと時間は過ぎて行って
カイト
「……」 頬が熱くなるのを感じて 少年は目を逸らした
 
街の方からは、大きな音が風に乗ってここまで聞こえて来た
年が、明けたのだ
カイト
「……新年みたいだ」
アンジェ
「あ………」
カイト
「新年おめでとう…アンジェ」
アンジェ
「うん。おめでとう。カイト。今年もよろしくね」
カイト
「……ああ。今年もよろしく」
アンジェ
「このために誘ってくれたんだ」
カイト
「…もう1つ。贈り物があるんだ」
「……」小さく頷いて
アンジェ
「え?なんだろ」
カイト
「……この新年のお祝いは、俺たちの…なんだろうな、"ぎしき"だった」
「冬を超えるというのは、常に命がけで……お祝いをした後に居なくなる奴もいたけど」
アンジェ
「………そっか…」
カイト
「毎年、やっていたんだ」
「ニアが……決めていて、俺たちはお互いに贈り物を用意して…まあ、石だったり、ガラクタだったりしたけれど」
「……仲間になる、儀式だった」
「……俺たちには無いものだらけだったけど、共通してないものも幾つかあって」
アンジェ
「うん」
カイト
「…誕生日が、無かった」
「だから、……決めてたんだ。年明けの日が、俺たちの誕生日だって」
「……だから、」 アンジェを見て
「アンジェにも、誕生日を贈ろうと思う……記憶がないって言ってたから…」
アンジェ
「ああ───そっか」
「そっか。じゃあ、今日が、わたしの誕生日」 手を見つめ、握ったり開いたり
カイト
「だからそのマフラーは…‥新年のお祝いじゃなくて」
「…誕生日、プレゼントなんだ……」
アンジェ
「そういうことだったんだ」 「うん。ありがとう」
カイト
「……」頷いて
アンジェ
「じゃあ、誕生日、カイトとお揃いだね」
カイト
「‥‥そうなる」 少し、また胸の辺りが跳ねた気がして、間を置いた返事になった
「16になった。たぶん」
アンジェ
「わたしは、幾つくらいなんだろうねぇ」
カイト
「……同じくらい、じゃないのか」
アンジェ
「魔動機文明の生まれっていうのは、そうなんだと思うけど……覚えてないなら、抜かしちゃっていいのかな?」 あはは
カイト
「何歳でもいい。アンジェがアンジェである事は、変わらないし…‥」
「……すごい離れてる様には、見えないから」
アンジェ
「そうだけど、お揃いがいいな。じゃあ、16くらいってことで」
カイト
「……それで良いと思う」 頷いて
アンジェ
「ナイトメアだから、変わんないと思うけどね」 えへへ
カイト
「……これで贈り物は全部終わり」
アンジェ
「終わりじゃないよ」
カイト
「……」
アンジェ
「今も貰ってるもの。あったかい気持ち」
カイト
「……そうか」 アンジェの肩を抱いて
「……もう少し、ここに居たい」
アンジェ
「うん。わたしも」寄り添って
 
新年のお祝いは、街は朝方まで続いたようだ
それを眺める2人もまた、朝方までそうして過ごして居た
とても寒いはずなのに、どこか暖かなままで 少年と少女は太陽が昇り始めた空を見ながら、街へと戻っていくのだった
カイト
こんなところだろうか
アンジェ
甘すぎて
海女になったわね
カイト
海女になったわ
アンジェ
ありがとうございました
カイト
ありがとうございました
また遊んでください
では撤退だだだだだ
)))
SYSTEM
カイトが退室しました。
SYSTEM
アンジェが退室しました。
背景
BGM