- SYSTEM
- が入室しました。
- SYSTEM
- リコリスが入室しました。
- リコリス
- そうよ。
-
- そうよ
- 別に名前ではいってもいいのわすれてたわ
- ままええやろ
- リコリス
- そうよ。
- ひとりでふらふら何処かにいったのを探しにくる?
-
- そのパターンか、休憩したからこれからのことを考えてたところに
- リコリスがやってくるか
- まあ前者のがいいだろう
- リコリス
- 前者の方がいいわ。
-
- んじゃ私が描写しよう
- リコリス
- いや
- こっちでやるわ。
-
- お
- じゃあ頼むわ
- リコリス
-
-
- ディニス大鋼国の首都の近郊都市アクガナにて、軍の“改革派”の拠点へと潜り込んだ先でとある“奈落の魔域”へと踏み込んだ冒険者一行。
- 敵の手により、その魔域の中へ閉じ込められる寸前、彼らは同行者であったリコリスにより、彼女の持つ〈奈落の剣〉によって作られた別の魔域へと避難した。
- 一面の星空と、赤色の彼岸花が咲くのみで、他には何もないその空間で、今多数の人間が休息を取っていた。
- 主であるはずのリコリスは、麻薬の影響を受けているだろう人々からその影響を抜くといって、一人冒険者たちから離れ、何処かへ消えていった。
- ――それから、しばらくの時間が経った。
- 冒険者たちは一通り休息を終え、今後のことについて意見を交わしたり、此処へ連れてきてしまった人々への状況説明に当たったりしている。
- それと同時に、姿を消したままのリコリスの捜索も始まったのだが――
-
-
- 彼岸花畑を歩くライカの耳に、小川のせせらぎが届く。
- 飲めたものかは知らないが、どうやらこの魔域にも水源は存在しているらしい。
- そんな音を聞きながら、飲めるものであれば仲間たちにも伝えようなどと考えるだろうか。
- しかし、そんな思考は別の音にすぐにかき消されることになる。
- せせらぎの音に混じって聞こえて来るのは、唸るような、呻くような声。
- ライカ
- 「──ふう。当然混乱はするのは予想できたけれども。ある程度、状況を飲み込んでくれる人が多くて助かったのだわ」と、彼岸花畑を歩きながら、そして水を眺めながら色々と思いを巡らせていたが──。
- リコリス
- 君の足の向いている先の彼岸花の中から、誰かの苦しげな声が聞こてッキたのだ。
- ライカ
- 「──」その唸るような、呻くような声に目を細める。
- リコリス
- 聞こえてきた、ね。
- その声の出処へ目を向ければ……
- ライカ
- 「(──連れてきてしまった人には大体説明を終えた。それで皆の無事も確認して、一度別れた……。となれば)」と、腕を組み思考しつつも、やはりそのでどころに自然と足が向いてしまう。
- リコリス
- 「あ゛ァァア…………!」 醜い叫び声と共に、花々の隙間から、空へと向けて魔物のような腕が伸びた。
- ライカ
- 「──あいつ、何やってんのよ……ッ!」と、かつて、おそらくは見たことがある”腕”を認め。疑問が確信に変わる。リコリスのいるもとへと、足を早める。
- リコリス
- 隆起した筋肉に、紅く走る浮き出た血管、黒い皮膚に覆われた魔物の腕――以前、“鋏”と交戦したことのある君には、見覚えのあるものだろう。
- 腕の元へと走れば、そこには彼岸花の海の中に蹲り、うめき声をあげるリコリスの姿があった。
- 彼女の背からはいつかと同じように魔物の腕が伸び、それだけでなく、本当の腕も、先に見せた魔神のそれと化したままだ。
- ライカ
- 恐怖は確かにあったのあろう。だが、その悲痛な叫びはどうにも自分たちを騙している演技には思えない。勿論、完全には信用していないのは確かではあるのだが──それでも駆け寄ったのは本能のようなものだろうか。
- リコリス
- 高く伸びた腕は近づいて来るライカへと振るわれる――ことはなく、花弁を散らしながら、地面に強く叩きつけられた。
- 「……っは、ァ……ぁぁ……っぐ…………ゥ……!」
- 地面に蹲ったリコリスは、かろうじて人の形を保っている片手で頭を押さえ、顔面を蒼白に染めながら表情を苦痛に歪めている。
- ライカ
- 「──」一発くらいはという思考はあった。が、その腕は自分ではなく宙を裂く。そして、殆ど反射的に──魔法を唱えていた。
- 「キルヒアの癒しよ。そして孤高の女神の祈りよ……効くかどうかしらないけど、私の体力ごともってきなさいよ」
- キュア・インジャリーをリコリスに 孤高の祈り使用
- 威力50 C値11 → 13[4+6=10] +15+2 = 30
- こうだわ
- 威力50 C値10 → 4[1+2=3] +30 = 34
- リコリス
- 「……ぐ…………!」 癒しの奇跡を施され、ようやくライカの存在に気付いたのだろう。脂汗に塗れた顔を僅かに上げ、ぎらついた目でそちらを見た。
- 「……来る、な……」
- ライカ
- 「──……」咄嗟にできることはやった。が、ぎらついた目で睨まれる。それを見つめ返す。
- 「来るなというなら。これ以上近づかないわよ。あんたの意思はともかく……”制御できなくなった”と見えるそれの巻き添えはごめんだもの」と、癒しの魔法が届いた位置から体を動かさない。
- リコリス
- 「……は、ッ……っは……ぁ……!」 動物のように荒い呼吸を繰り返しながら、暴れようとする背中の腕を、強引に手で掴む。
- ライカ
- 「だけど、少なくとも放置はする気はないわ。あんたには言わなきゃいけないこともある。それに、今あんたに倒れられるのは私も困る……」といった後、後ろを向き
- 「何が必要なの? 答えられるなら答えなさい」と問いかけた
- リコリス
- 「……薬、薬よ……」 投げかけられる言葉に、呼吸の合間に力なく口にする。 「……薬が欲しくなると、抑えられなくなるの……」
- 「……でも、ダメ……ダメ、だから……」
- ぶつぶつとうわ言のようにつぶやき続けながら、魔神と化した腕で、背中から生えた魔物の腕を引きちぎる。
- 「――――――ッ……!」 声にならない絶叫をあげながら、引きちぎったそれを、小川へと投げ捨てた。
- ライカ
- 「──……」後ろを振り向きつつも、その言葉に目を丸くする。ダメという悲壮な声。それはおそらくレイフェルとの出会いが彼女の思考を変えた故の言葉だろう。
- 引きちぎった”それ”が小川に水飛沫をあげて、沈んでいくのを見たかもしれない。
- リコリス
- 「もう……大丈夫……。これで、しばらくは……」
- いつもとは打って変わって、余裕のまったくない薄い笑みを浮かべながら、彼女はゆっくりと体勢を変え、その場に座り込んだ。
- ライカ
- 大きなため息をつき。一度は振り返ったが、改めてリコリスの元へ。
- 「元の解決にはならないけど、少しは足しになるでしょ」と、近づきながら再び癒しを行使する。
- ある程度近づいた所で
- 「レイフェルちゃんを呼んでこようか? それとも、”こんな姿”は見せたくない?」
- リコリス
- 「…………」 二度の回復を受けて、少しだけ顔色がよくなっただろうか。肩を大きく上下させて息を整えながら、声を振り絞る。 「……内緒よ、レイフェルには」
- ライカ
- 「……そうね。あんたはふてぶてしい態度を取ってる方がお似合いだわ。”敵”としても”味方”としても」と、横に座り込んだ。
- リコリス
- 「そんな態度を取ったことはないけれど……」
- 「……見られるなら、やっぱり薬を捨てない方が良かったわ……」 間違えてしまったと、膝を抱え込んで恨みがましく呟いた。
- ライカ
- 「そんなの誰にだって見られたくない弱さの1つや2つくらいもってるわよ。そもそも、あんたには既に1回情けない姿を見せてるわけだしね」
- 「ただ、余裕ぶってる方があんたらしいと思っただけ。それだけよ」
- リコリス
- 「……そうね。そう思うわ、私も」
- ライカ
- 恐らく力なく呟いたであろう彼女の一言に頷き……
- 「ちょうど良い機会だわ。あんたに一つ言っておくことがあるのよ。恨み言とか、嫌味とかそんなんじゃないわ」と、リコリスの瞳をじっと見つめる
- リコリス
- 「……何」 一瞬だけ視線を交わした後、抱えた膝に顔を埋めた。
- ライカ
- 「──……」しばらく間があって
- 「ごめんなさい」と、まずそう告げた。
- リコリス
- 「……何が」 顔を埋めたまま、くぐもった声で返す。
- ライカ
- 顔を見上げれば当然、頭を下げているのが君の眼に映るだろう。
- 「──多分、今から言うことは私の自己満足。それにあんたにはどうでもいいことかもしれない。でも、言わなきゃ自分で納得できないから言うことよ」と、口火を切り、続ける。
- リコリス
- 「自分でそう思ってるなら勝手に言えばいいわ。聞くかどうか、覚えておくかどうかは、私の勝手」
- ライカ
- 「正直、今でもあんたを信用できてるかどうかは微妙なところよ。あんたの性格の本質を知っている以上、やっぱり簡単には信用なんかできない。でも──」
- リコリスの言葉も頭に入れながらも、続ける
- 「今回の件について。あんたがいなかったらどうにもならなかったし──口ではそう言いながらもあんたができることをやってくれたのは認めなきゃいけないわ。それにレイフェルちゃんのことも考えて動いてくれてる」と、先ほどの光景を見たことも付け加えようかと思ったが、あえてそれは口にしない
- リコリス
- 「……“華”の命令の延長よ」
- ライカ
- 「その点に関して……信用しきれなかった自分が許せなかっただけ。だから、今回の件で色々と嫌味なことをいったかと思うけど、その点について謝りたかった──それだけよ」
- 「……分かったわ。”そういうこと”にしておく。真実がどうであれ”敵”となるか”味方”となるかはいずれ分かるだろうから」
- リコリス
- 「それがなかったら、あなたたちにどれだけ手を貸していたかは、分からないわ」 少し顔をあげて、埋めるのではなく、腕に頬を乗せるようにしてライカを見た。
- ライカ
- 「……ただ、今回の件に関しては命令だろうがどうだろうが、感謝してる。私に感謝されたところで、どうでもいいかもしれないけどね」
- リコリス
- 「敵か、味方か。……そんな単純に、線引き出来るものじゃないわ」
- 「敵だから殺すわけでもないし、味方だから殺さないわけでもない」
- 「レイフェルの事は好きだし、味方だと思っているけれど」
- 「あの子をこの手で殺して、永遠に私のものにしたいという気持ちが、完全になくなったわけじゃないのよ」
- 「……それが、薬のせいで思っていることなのか、元々の“私”が思っていることなのか、どちらなのかは、分からなくなってしまったけれど」
- ライカ
- ふぅ、と一息ついて
- 「昔さ……あんたと戦った時に思い始めて。そして落ち込んでるときにあんたと話した時から考えてたことがあるのよ」
- リコリス
- 「…………」 ようやく少しばかり落ち着きを取り戻してきた瞳で見つめ続けて。 「何を」
- ライカ
- 「神官の役割だったかしら──それで、あんたが虚しいとか何やら私に言ってくれたこと覚えてる?」
- リコリス
- 「……少しはね」
- ライカ
- 「他者を何より優先して、自分は二の次。そうあるべき……なんて言ってくれたわよね。今思えば、確かにあの時の私は馬鹿だったのかもしれないわ」
- リコリス
- 「それを虚しい、と言ったのは覚えてるわ」
- ライカ
- 「社会の中で生きている以上。立場がある。神官としての立場から自分がどうあるべきかって考えてた。まあ確かに、世の中で生きる以上その考えは当然必要なんだけどさ」虚しいという言葉に再度頷いて
- 「その在り方が虚しいって、あんたが言った理由。何となく分かるのよね、最近」
- リコリス
- 「私は、ただ自分を優先して、自分の望むままにすればいい。そう考えていたから、虚しいと言っただけよ」
- 「それ以外に、理由なんてないと思うけれど……」 一応聞いてあげる、と小さく続ける。
- ライカ
- 「結局の所。人間ってのは、最後の最後まで追い込まれた時に”したい”と思ったこと。これが理屈も何もない本能みたいなものだと最近感じるのよ。あんたを癒したのも、あの冗談みたいな魔法文明の都市を完全でなくとも救ったのも、ただ私がしたいからしただけ」
- 「そ、そういうこと。結局は自分の望むままにしか生きられない……という意味が最近分かった気がするわ。それで、自分の望むままに生きるために理屈やら何やらをつけていく」
- 「ま、さっきもいったように社会で生きていく以上それだけじゃどうにもならないんだけどさ。こうもギリギリな依頼ばっかだとね。嫌でも気づかされたきがするのよ──」と、一拍置く
- リコリス
- 「人は、取り繕うものだもの。自分勝手な望みばかり口にしていたら、すぐに世間から弾かれてしまうわ」
- 「仲間はずれにされないように、理屈を並べて、取り繕って、自分を覆い隠して、それでいつか、“本当”と“嘘”が逆になるのよ」
- 「私は、それはつまらないと思う。……元々そういう考えを持っていたのは、“華”の影響だけれど、それを抜きにしても、多分、自分の本心に従わないと、私は生きていけないわ」
- 「けど――」
- 「今は少し、あなたの言った事も分かるわ、ライカ」
- ライカ
- 「──そうね。けど?」と、頷きつつもリコリスの返事を待つ
- リコリス
- 「本当の望みを叶えるために、隠すことも、取り繕うことも、時には必要だわ」
- ライカ
- 「……なるほど」と、先ほどの光景を思いつつもそこは追及しない。
- 「お互いに少しは理解できたってことにしておくわ。私もあんたがいう本当の姿って意味も分かってきたのは事実だしね」
- 「理屈も、言葉も、何もかも全て葬り去って、追い込んで追いこんで最後に残ったもの。それがその人のアイデンティティだものね」
- リコリス
- 「……そうよ。それが、その人の根」
- 「私は、それが汚い欲望ばかりだと思っていたわ」
- ライカ
- 「──ええ」と、頷く
- リコリス
- 「……でも、意外とそうでもなかったわ」
- 「レイフェルは、自分の心の思うままに、私を助けようとしてくれた」
- 「価値のない人形だったはずのあの子は、誰かの声に応えて自分の価値を掴み取った」
- 「――あなただってそうよ」
- ライカ
- 「──え、私?」と、目を丸くする
- リコリス
- 「不安と恐怖に押しつぶされそうになりながらも、自分をどうにか誤魔化して、誰かのために動こうとしてる」
- 「前までの私だったら、きっと、それが最期に歪む事だけを望んだでしょうけれど――」 地面に手をついて立ち上がり、
- 「――今は、今のあなたも素敵だと思うわ」 振り向いて、嫌味のない微笑みを浮かべた。
- ライカ
- 「──ふ、そんな表情もできるんだ。あんた」と、こちらも立ち上がる
- 「そうね。怖いわよ。不安よ。それもあんたの言う通りだわ。でももう殆ど逃げられないのも分かっているわ。奈落の剣からも……、庭からも……、それに色々な魔神からも。正直、まともに冒険者やってられないのは覚悟はついてる」
- リコリス
- 「練習してるの」
- ライカ
- 「練習ねえ」と、リコリスの言葉に
- リコリス
- 「逃げたければ、何処へでも逃げられるわ。地方を越えて、最悪どうにかこの大陸を脱すれば、わざわざあなたを追って来る相手はいないでしょう」
- 「“逃げられない”のは――」 くるりとライカを振り向いて、 「あなたの心のせい、でしょう?」
- ライカ
- 「──全く。やっぱりあんた油断ならないわ。私が言おうとすること先読みしてくる。叶わないわね」と、言いながらも笑いつつ
- リコリス
- 「シアとして話した時も言ったでしょう? 人を見るのは得意だ、って」
- ライカ
- 「人間観察ってやつね。でもその通りよ。本当に。やっぱりあいつらは放ってられないし……。それに私だって助けたい人がいるし、もっと知りたい人がいるのよ」と、手にした本の姿の魔剣を叩き
- リコリス
- 「……そう」
- ライカ
- 「ここまで来たらあのお姫様が残した爆弾を処理してあげなきゃ……神官じゃなくて、人間が廃るってもんでしょ。ま、これはこっちの事情」
- 「──次会うときはどうなるか分からないけど。お互いに頑張りましょ。どうせ、どっちも茨道よ」
- リコリス
- 「……」 こくりと頷いて。 「あなたが、素敵なあなたのままで居られることを、願ってるわ」
- ライカ
- 「ええ。次会うときはいつも通りのあんたを見せなさい。それと──」
- 「レイフェルちゃんに会ってきなさいな。私は恋人がいないからその気持ちは周りを見てる程度でしか分からないけれども。
- 「見てて悪いもんじゃないわ」と、その場から立ち去ろうとする。
- リコリス
- 「……もう少し休んだら、行くわ。見せたくないから、レイフェルには」
- ライカ
- 「そうね。それじゃまた後で」と、これ以上は追及しない。追及せずともこの女は分かっているはずだから。
- リコリス
- 「……ええ、また後でね」
- ライカ
- そして、手を振り、そしてその場から去っていく。
- リコリス
- ひらりと小さく手を振り返して、
-
- 後は任せよう
- リコリス
- 常備してあるポーチへと手を伸ばしたが、探る手は何に触れることもなく、大きくため息をついた。 「――馬鹿ね、私も」
-
-
- リコリス
- これで終わりで大丈夫よ。
- お疲れ様。
-
- うむ
- お疲れさまー、ありがとう
- リコリス
- また会いましょう。
-
- また会いましょう。
- リコリス
- お付き合い感謝よ。
- )))
-
- こちらこそ。楽しかった。
- SYSTEM
- リコリスが退室しました。
- SYSTEM
- が退室しました。