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コモンルーム[V]

20191223V_0

SYSTEM
ジャンヌが入室しました。
SYSTEM
ニオが入室しました。
ジャンヌ
じゃんじゃんじゃーん、ジャンヌでーす
ニオ
にゃんにゃんにゃーん、ニオよ
ジャンヌ
かわいい。
ニオ
ふふ
ジャンヌ
じゃあ適当にお店から始めましょうか。
ニオ
分かったわ
ジャンヌ
 
 
〈星の標〉の夜。客の姿も殆ど無くなり、従業員たちが明日の仕込みなどに従事する頃、時折手伝いのために現れる娘が居る。
その娘は、日頃世話になっているからと、無償で荷運びを始めとした雑務を手伝っている。
店主たちからは手間賃くらいは払うと何度も言われているのだが、それを固辞し、偶にドリンクなどを対価として受け取る程度に留めているようだ。
今日も、娘は大きな荷物を運び終え、人気のない店内で大きく伸びをしていた。
「んんー……」 伸びをすれば、それにつられてあくびが出そうになってしまう。人前でするわけにはいかないとぐっとそれを噛み殺し、代わりに瞳がほんの少し潤みを増した。
この時期は、始祖神の神殿など一部の神殿では、王都の住民に向けたちょっとした催しの準備などもあり、その手伝いで忙しい。ここ数日はほぼ休む暇もなく、それに奔走していたのだ。
少し疲れが溜まっているのかもしれない。娘は従業員に断りを入れ、1杯の水と共に座席で小休止を入れることにしたようだ。
 
小休止を入れる為に、座席についた少女の背後から不意に気配がする
ジャンヌ
「…………」 座った瞬間に少しうとうとしてしまい、迫る気配にはまだ気付いていない。
 
耳元に呼気のような空気の流れが生じて
ニオ
「…‥お疲れ?」 甘く、囁き声で それは耳朶を打った
ジャンヌ
「ひゃうっ!?」 不意に耳元で囁かれた声に身体を大きくびくつかせて、素っ頓狂な声を出した。 「い、居眠りはしていませんよ」
「って、あれ……」 目覚めてみれば、目の前は神殿ではなく、星の標の店内で。
「……に、ニオさん?」 振り返れば、見知った少女が居て、安堵したような、恥ずかしそうな、何とも言えない表情を浮かべた。
ニオ
「いいのよ、寝てても」 後方から声がして 驚いたタイミングで1歩下がったのか、いつものドレスいつもの靴、いつもの髪型の少女が薄く笑っていた
ひらひら、と手を振って 「働いてたものね、ずっと」
ジャンヌ
「……い、いえ、ここで眠るわけにはいきません」 寝顔を見られてしまっただろうか。顔の紅さを振り払うように、ふるふると首を振る。
「ここのところは確かに神殿のお手伝いが忙しかったですが……ご存知なんですか?」
ニオ
「……?」 きょとんとした表情で 首振り運動を見つめて 「恥ずかしそうなのは、なぜ?」
「いいえ。それは知らなかったわ」
「ただ、お店に来てからずっと、荷運びしていたから」
ジャンヌ
「寝顔を見られてしまったのではないかと思いまして……」
「……もしかしてニオさん、ずっとお店にいらしたんですか?」
ニオ
「……」 薄く笑って 「それなら前にももう見たのに」
「いいえ、出たり入ったり」
ジャンヌ
「あの時と今では状況が違います……。ああ……椅子で居眠りだなんて、変な顔をしていなかったでしょうか……」 ぺたぺたと自分の顔を触り、今更よだれなどを垂らしていなかっただろうかと確認する。
「全然気付きませんでした……流石ですね」
ニオ
「消してるもの。気配は」
「変な顔はしてなかったわ」
「緩んでいただけ」
ジャンヌ
「私も以前よりはそういう気配に敏感になったとは思うのですが、ニオさんのような専門の方にはとても敵いませんね……」
「そ、そうですか? それならよか――……うう、やはりそういう顔をしてしまっていたんですね……」 途中で声が止まり、がっくりと肩を落とす。
ニオ
「素敵だったのに」
対面の席にとことこと移動して小首を傾げる
ジャンヌ
「緩んだ寝顔を素敵だと言われても、素直に喜べません……」
ニオ
「ジャンヌは、…・・」表現が出てこないのか、少し悩んで
ジャンヌ
「はい?」 首を傾げて。
ニオ
「締まった顔が多いから、そういう顔をするのね、って思ったもの」 薄く笑って
ジャンヌ
「……」 少し間を置いて。 「私は、騎士神の使徒であり、人々を守る盾ですから。あまり情けない顔を見せていては、皆さんが不安に思われてしまうでしょう?」
ニオ
「じゃあ、運が良かったのね」
「見れてよかったわ。ニオは」
ジャンヌ
「いえ……」 小さく笑って、首を横に振って。 「そうはいっても、私は所詮都会に出てきたばかりの田舎娘に過ぎません。自分で思っている程、完璧にそれを演じられてはいないのだと思います」
ニオ
テーブルに両肘をついて 両手で自分の頬を支えて、首をかしげる 「まじめね」
ジャンヌ
「よく言われます」 にっこりと微笑んで。 「あなたから」
ニオ
「そう。他の人は、違う?」
ジャンヌ
「他の方からも言われる事は……まあ、それなりに多いですね。自分ではこれが普通だと思っているのですが……どうも世間ではそうでないようで」
ニオ
脚をゆっくりと交互に動かしつつ 「そうね、普通じゃないわ」
ジャンヌ
「え、えぇ……そんなに普通じゃないですか?」
ニオ
「分かるはずよ、考えてみれば」
ジャンヌ
「たとえばどんなところでしょう……」
ニオ
「……」少し目を泳がせて
ジャンヌ
「……」 なんで今視線が泳いだんだろう。
ニオ
「…‥自分の他に、同じ考えを持った人が大勢、居るかどうか」
「ふつうって、そう言う事でしょう?」
ジャンヌ
「うーん……そうですね、大多数と同じことが普通の一つの定義ではあると思います」
ニオ
「……」 脚が止まって 少し目を伏せた
ジャンヌ
「……どうされました?」
ニオ
「……ないわ。なんでも」
薄く笑って見せて 脚がまた動き出す
ジャンヌ
「何でもないようには見えませんでしたが……うう、気になりますね……」
ニオ
「……こういう考えを人に言うと」
「……怒りそうだなって思っただけよ」
ジャンヌ
「私、そんなに怒りっぽく見えます……?」
ニオ
「ジャンヌじゃないわ」
ジャンヌ
「じゃあ、私は怒りませんから。よければ聞かせてもらえませんか?」
ニオ
「……あまり、考えすぎると」
「私の大事な人が、喜ばない」
「ニオはお人形だから」
ジャンヌ
「考えすぎると、喜ばない……?」
ニオ
「しちゃダメなの。余計な事」 わたしから、忠告が来る
これもまた、余計な事だと
ジャンヌ
「確かにニオさんは、人形のように整った容姿を持っていて、とても可愛らしい方だとは思いますが……」
「考えることは、余計なことではありませんよ」
ニオ
「……うるさい」 分かってるというニュアンスで 嫌がるような声音で ジャンヌとは別の方向に呟いた
「……」あ、という顔をする
ジャンヌ
「あ……ごめんなさい。差し出がましいことを言ってしまいましたね」 自分ではない誰かに言っているニュアンスを感じつつも、ぺこりと頭を下げた。
ニオ
「……」
「……いい過ぎたわ。こっちも」 会話を続けるように
ジャンヌ
「私はニオさんの大事な方のことを知りませんし、あなたの詳しい事情も知りませんから……少し、不快に思われてしまったかもしれませんが」
「友人としては、考えることは悪いことではないと思っている、と覚えておいていただけたら嬉しいです」
ニオ
「……ゆうじん」
ジャンヌ
「ええ、友人。お友達です」
ニオ
ぱちぱちと、目を瞬かせて 「…‥」 感情が薄い顔に戸惑いを軽く振りかけたような 表情をする
ジャンヌ
「……あら、もしかしてまだそう思っていただけていませんでしたか?」 そんな様子にくすりと笑い、少し意地悪く尋ねてみた。
ニオ
「…‥ないから」 小さく呟いて 「居た事が、ないから」
「よく、わからないわ」
ジャンヌ
「では、今から覚えましょう」 ニオの言葉に驚くような素振りは見せず、明るい表情のままぱん、とひとつ手を叩いて。
ニオ
「……」ジャンヌの様子を釣られるように見て
ジャンヌ
「普通とはちょっと違う相手を初めての友人にするのは、ちょっと抵抗があるかもしれませんが……そこはご容赦いただけると」
ニオ
「……」何か口を開きかけて 一瞬表情が完全な無になる
ジャンヌ
――……」 そんな表情の変化に少し目を細めて。
ニオ
「──いいえ、必要ありません。わたしには」 
ジャンヌ
「……ニオさん?」
ニオ
「まったく……」 冷たい表情、冷たい口調 どこか呆れが混じっているのが唯一の人間味だろう
ジャンヌ
「……あなたは?」 先程までとはまるで別人のような様子の変化に、失礼だとは思いながらもつい口に出した。
ニオ
「……ニオですよ。わたしも、ね」 口元が割れる様に、嗤う
ジャンヌ
と、少し宅急便の対応へ
ニオ
わかったわ
ジャンヌ
お待たせしました。
ジャンヌ
「そう、ですか。……でしたら、あなたにも覚えておいていただけると嬉しいです」 目の前の人物の冷たい笑みにも怯んだ様子はなく、同じ言葉を繰り返した。
ニオ
「……それで普通というには、貴方は少々強すぎる」
あなた
「これ以上、吹き込むことはお互いの為にならない……分かって頂けますか。ジャンヌ・ダルク」
ジャンヌ
「……」 ふるふると首を横に振り。 「先程申し上げたように、私はまだあなたの抱える事情を深くは知りません。それが本当にあなたのためにも、私のためにもならないのかは、それを知ってからでなければ判断できないことでしょう」
ニオ
「……忠告はしました。それでもなお、関わろうとするなら…お覚悟を」
「犠牲になるのは、あなた一人ではすみませんよ。聖女」
ジャンヌ
「……私は、聖女などではありません。ただの田舎娘であり、騎士神に仕える神官です」
ニオ
「──」 鼻で笑うような音が響くと また表情が消えて
ジャンヌ
「……」 再びの目の前の少女を、心配そうな表情で見つめて。 「ニオさん……?」
ニオ
「……ああ」 
「……怒られちゃったわ」
ジャンヌ
「それについては私の責任ですから……謝罪します。すみません、ニオさん」
ニオ
「…内緒に、してくれる?」
「ニオはね、1人じゃないの」
ジャンヌ
「……今はまだ、私の心の中に秘めておけることではあります」
「ですがもし、今私が見たニオさんが誰かや……あなたを害そうとした時は、それを隠し続けることは出来ないかもしれません」
ニオ
「……あれも、ニオなのよ」
ジャンヌ
「……はい。本人がそう仰っていましたから」
ニオ
「だから、うん。全部がダメなら、やっぱりゆうじんは、無理ね」 薄く笑って
ジャンヌ
「いえ」
「何もしない内から無理だと決めつけてしまっていては、勿体ないですよ」
ニオ
「……どうかしら、ね」
ジャンヌ
席を立って、ニオの座る対面の席へ寄ると、右手を差し伸べる。
ニオ
ジャンヌを見上げて 差し出された手を見つめる
ジャンヌ
「人は変わるものですから。あなたも、もう一人のニオさんも、私だって、今とはきっと変わっていくでしょう」
「ちゃんとお互いを知って、考えていきましょう。お互いのために、どうするのが一番良いのかを」
ニオ
「……帰るわ」 これ以上は、ダメだと自分でもわかった その手からは目が離せないから 瞑目してから席を立つ
「またあいましょう。ジャンヌ」
ジャンヌ
「……はい」 そんな様子に、少し複雑そうな表情をして、手を胸元に引いた。 「……そうだ。ニオさんに差し上げたいものがあったんです」
ニオ
「……?」
ジャンヌ
「今日は会えると思っていなかったので持ってきていないのですが、近い内にお渡しできればと思います」
ニオ
「…分かったわ」 曖昧に頷いて見せて
ジャンヌ
――約束ですよ」 強引にニオの右手を手にとって、小指と小指を絡ませて小さく上下に振った。
ニオ
「…‥やっぱり、強引、ね」 薄く笑って見せて
指は少しだけ力が籠って、絡んだ
ジャンヌ
「ふふ、ニオさんだって血を吸う時、ちょっと強引じゃないですか」 お互い様ですよと冗談らしく笑って、小指に篭もった力に嬉しそうにうなずいた。
ニオ
「止めておくわ、今日は」
ジャンヌ
「はい。また必要な時は教えてください」
ニオ
「こっちの日にしておく」 パックを取り出してから、しまう
「またね」
ジャンヌ
「むむ……それはなんだか、ちょっと負けた気がしますが」
ニオ
「……そんなことはないわ」
そう付け足すと
小さな歩幅で、ゆっくりと店外へ向かっていった
ジャンヌ
「……そうですか? では、お待ちしています」
「受け取りに来てくださらなかったら、渡しにいきますからね」 去っていく小さな背中に、手を振りながらそう声を掛けて。
ニオ
振り返る事なく その背は夜に消えていった
ジャンヌ
「…………」 その背中が扉の向こうに消えるまで、じっと見つめてから。
「……少し、調べてみましょうか」 彼女がどのような事情を抱えているのか、それはすぐに知れずとも、それに繋がる手がかりくらいは掴めるかもしれない。
幸い、始祖神の神殿には伝手があり、それを通じて各神殿やギルドを紹介してもらうことは出来るはずだ。
眠気はいつの間にか何処かへ飛んでいた。ニオが去ってからしばし間を置いてから、従業員にお礼を述べると、夜の街へと出ていくのだった。
ジャンヌ
こんなところでしょうか。
ニオ
ええ
ちょっと想定より早かったわ
ジャンヌ
もうひとりを見てしまいました(*ノノ
ニオ
はっきり出て来たのは初めてね
ジャンヌ
ええ、思っていたより早かったです。
つまり私が初めての相手です。
ニオ
ニオ個人がジャンヌに
引っ張られ過ぎているわ
ジャンヌ
どんどん引っ張って差し上げます。
ニオ
早くセッションで
線引きさせないと
だめね
ではお付き合いありがとう
ジャンヌ
人間関係にはっきりと線引きできるほど
私は強くありませんよ。
はい、こちらこそありがとうございました。
ニオ
またね、今度は吸うわ
)))
ジャンヌ
ええ、どうぞ。
)))
SYSTEM
ニオが退室しました。
SYSTEM
ジャンヌが退室しました。
背景
BGM